JPH10215627A - 田植機の旋回装置 - Google Patents

田植機の旋回装置

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JPH10215627A
JPH10215627A JP2655297A JP2655297A JPH10215627A JP H10215627 A JPH10215627 A JP H10215627A JP 2655297 A JP2655297 A JP 2655297A JP 2655297 A JP2655297 A JP 2655297A JP H10215627 A JPH10215627 A JP H10215627A
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hydraulic
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paddy
clutch
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Hisashi Kamiya
神谷  寿
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 歩行型田植機において、旋回時のサイドクラ
ッチ操作で整地フロ−トの下降側による水田車輪の上昇
制御を防止して整地フロ−トによる泥押し防止を図り、
旋回時に機体側及び整地フロ−ト側のフロ−リングを行
なって旋回性を向上することを目的とする。 【解決手段】 旋回時のサイドクラッチの操作時に油圧
切換弁64を水田車輪19a,19bが上動する側へ切
り換えられるのを防止するようサイドクラッチレバ−9
0a,90bと油圧切換弁64とを連動する連動機構を
構成した田植機の旋回装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、田植機の旋回装
置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、歩行型の田植機における旋回装置
は、旋回時にその旋回方向のサイドクラッチを「切」操
作して旋回するとき、整地フロ−トと水田車輪の昇降油
圧装置の切換弁とが連動されて旋回時と言えども水田車
輪の昇降制御機構が働き、整地フロ−トの上下作動に起
因して当該水田車輪が油圧装置で上下制御される構成で
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では旋回中に
水田車輪が油圧装置で昇降制御され、旋回途中でも水田
車輪が上昇して整地フロ−トが強く水田表土面に接地し
た泥押し状態で旋回される事態が発生する。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、前述の課題
を解消するために次の技術的な手段を講じた。即ち、前
部側にエンジン3を後部側に操縦ハンドル6を装着し、
機体後部側には田植装置30を装着する歩行型の田植機
を構成し、該田植機体2の左右両側に一対の走行用の適
宜伝動回転される水田車輪19a,19bを油圧装置5
2により上下動可能で装着し、機体2の下方側に水田表
土面を滑走する整地フロ−ト66を前後方向に配設し、
この整地フロ−ト66の少なくとも前側部分が水田表土
面に追随して上下動するよう昇降動可能に装着し、水田
深さの変動により当該整地フロ−ト66の前側が上下作
動する当該動作に起因して前記油圧装置52の油圧切換
弁64を切換えて一定範囲以上に整地フロ−ト66が上
動して上方の機体側に近づく時には水田車輪19a,1
9bを下降し、逆に、一定範囲以上に整地フロ−ト66
が下動して上方の機体側から離れる時には水田車輪19
a,19bを上動するよう整地フロ−ト66と油圧切換
弁64とを連繋し、前記左右の水田車輪側への動力伝達
機構中に左右側の水田車輪19a,19bの伝動を格別
に「入」、「切」可能なサイドクラッチ機構24a,2
4bを操縦ハンドル6の左右側に装備したサイドクラッ
チレバ−90a,90bに連繋して旋回時に当該旋回側
のサイドクラッチ24a,24bを操作してその側の水
田車輪19a,19bの伝動を「切」操作する旋回操作
機構を構成し、旋回時のサイドクラッチ24a,24b
の操作時に前記油圧切換弁64を水田車輪19a,19
bが上動する側へ切り換えられるのを防止するようサイ
ドクラッチレバ−90a,90bと油圧切換弁64とを
連動する連動機構を構成したことを特徴とする田植機の
旋回装置とした。
【0005】
【実施例】この発明の一例を図面に基づき詳細に説明す
る。1は歩行型の田植機である。2は田植機体で、前部
にエンジン3を固着したミッションケ−ス4を装着し、
後部に植付伝動ケ−ス5を取付け、この植付伝動ケ−ス
5に操縦ハンドル6を後部に取り付けた操縦枠7の基部
側を固着し、該操縦枠7の後方上部に操縦ハンドル6が
装着されている。
【0006】前記ミッションケ−ス4内の動力伝達機構
は、エンジン3の原動軸8からギヤ−9、カウンタ−減
速ギヤ−10を介してミッションケ−ス側の入力軸11
が主クラッチ12を介して駆動され、この入力軸11か
ら植付装置側を駆動する植付側駆動軸13と走行側を駆
動する走行側駆動軸14とがギヤ−伝動されるように構
成されている。この植付側駆動軸13への伝動は、該駆
動軸13の回転が複数段に切り換えられるよう変速ギヤ
−群UGを介して伝達され、走行側駆動軸14への伝動
は、駆動軸14の回転が複数段に切り換えられるよう変
速ジヤ−群SGを介して行なわれる構成になっている。
15は走行伝動軸で、前記走行駆動軸14側から減速ギ
ヤ−列16を介して伝動されるよう構成され、この伝動
軸15はミッションケ−ス4の左右両側に突出されてい
る。前記植付側駆動軸13には一組みのベベルグヤ−1
7を介してミッションケ−ス4の外部に突出するPTO
軸18が設けられている。
【0007】19a,19bは水田車輪で、前記田植機
体2の左右両側の前後中間部に位置し、前記ミッション
ケ−ス4の左右両側の前記走行伝動軸15を包む突起筒
20の周りに回動自在に嵌合されたメタル部21a,2
1bに一体的に設けられたチエンケ−ス22a,22b
の先端側外側方に軸受された車軸23a,23bに取り
付けられている。24a,24bはサイドクラッチで、
前記左右チエンケ−ス22a,22bの基部側に内装さ
れ、前記走行伝動軸15に回転自由に遊嵌されたスプロ
ケット25a,25bに該走行伝動軸15の回転を伝達
するクラッチ「入」と伝達しないクラッチ「切」の状態
に切換え可能に構成されている。このクラッチは乾式多
盤クラッチに構成され「入」、「切」時のショックが少
ないものになっている。前記スプロケット25aと前記
車軸23a及び前記スプロケット25bと前記車軸23
bとの間にはチエン26、減速用カウンタ−スプロケッ
ト27、チエン28、スプロケット29がチエンケ−ス
内に設けられて、左右の水田車輪19a,19bが伝動
回転されるよう構成されている。
【0008】30は田植装置で、前記植付伝動ケ−ス5
にクランク31と揺動ア−ム32とで装着された苗植付
具33と、前記植付伝動ケ−ス5側に基部側が固定され
て後方上方へU字型に屈曲して延びる前記操縦枠7に左
右往復自在に支持された苗タンク34とからなり、この
苗タンク34は植付伝動ケ−ス5内の左右往復機構35
で作動される移動棒36に連繋部材37を介して連動さ
れ、この苗タンク34の前端側において前記操縦枠7側
に前後移動調節されて設定される苗受枠38に穿設され
た苗分割口39,39へ苗タンク34に載置された苗が
繰り出されるよう構成している。そして、この苗分割口
39,39へ繰り出される苗が前記苗植付具33により
分割されて下部側の水田表土中へ植え付けられる構成に
なっている。40は苗分割量の調節レバ−で、前記苗受
枠38を前後に調節するレバ−である。
【0009】植付伝動ケ−ス5内の伝動機構について説
明すると、前記クランク31を駆動する植付駆動軸41
が定位置停止クラッチ42を介して前記PTO軸18か
らユニバ−サルジョイント43,44を装備した伝動軸
45を介し駆動される。即ち伝動軸45から一組みのベ
ベルギヤ−46で前記定位置停止クラッチ42が伝動さ
れ、このクラッチ42を介して植付駆動軸41が伝動さ
れる。47は定位位置停止クラッチ42を「入」、
「切」操作するクラッチピンを示す。前記左右往復機構
35は、軸の外周に無端状の螺旋リ−ド溝を穿設したリ
−ドカム軸48と該リ−ド溝に係合したリ−ド爪49と
このリ−ド爪49を保持するメタル50に一体的に取り
付けられた移動棒36とから構成されている。そして、
前記リ−ドカム軸48は、前記植付駆動軸41からチエ
ン51を介して伝動されている。
【0010】52は油圧装置で、前記水田車輪19a,
19がこの油圧装置による油圧昇降制御機構により作動
される。この油圧装置52について説明すると、53が
第1油圧シリンダ−装置であって、シリンダ−本体側で
ある油圧シリンダ−53aが前記ミッションケ−ス4に
取り付けられ、ピストンロッド53bが後方側に突出し
ている。このピストンロッド53bの先端側にはスプリ
ング54を介して後方側へ弾持されて一定量前後移動自
在なメタル55を設け、このメタル55にピン56で天
秤枠57を取付け、この天秤枠57の左右両端側と前記
左右のチエンケ−ス22a,22bと一体のメタル21
a,21bに基部側が固着されて先端側が上方へ突出し
たア−ム58a,58bとをロッド59a,59bで連
繋ならしめている。60は第2油圧シリンダ−装置で、
前記ロッド59aの長さを可変させるために当該ロッド
59aの前後途中に介在され、60aが第2油圧シリン
ダ−、60bがピストンロッドである。
【0011】油圧装置における油圧回路を説明すると、
61が油圧ポンプでエンジン3により駆動される。62
は油圧タンクでエンジン3のエンジンオイルを貯留する
エンジンケ−スが共用されている。63は分流弁を示
し、油圧ポンプ61からのオイルを2方へ分流する。6
4は第1油圧切換弁で、前記第1油圧シリンダ−装置5
3のシリンダ−53a内への作動オイルの切換えをし、
ピストンロッド53bを突出させる切換えとピストンロ
ッド53bが引っ込み自在になる切換えが行なわれる。
即ち、ピストンロッド53bが突出されると左右側の水
田車輪19a,19bが下降して田植機体2が上昇し、
ピストンロッド53bが機体荷重を受けて引っ込む場合
は水田車輪19a,19bが上昇して田植機体2が下降
するようになっている。
【0012】65は第2油圧切換弁で、前記第2油圧シ
リンダ−装置60のピストンロッド60bを出入りさせ
る弁であり、該ピストンロッド60bを強制的に出入り
させる構成になっている。前記第1油圧切換弁64及び
第2油圧切換弁65は、整地フロ−トの上下作動と機体
の左右傾きを検出する傾き検出器で切り換えられるが、
その構成を説明する。
【0013】66は整地フロ−トで、図例では前後に長
い平面視が杓子型をした内部中空の合成樹脂で構成さ
れ、このフロ−ト66の後部側が前記操縦枠7に回動支
点をもつ上下調節レバ−67に横方向の枢支ピン68を
介して前側が上下動自在に装着され、この枢支ピン68
を上下調節することで苗植付深さが調節されるようにな
っている。そして、該整地フロ−ト66の前側が前記ミ
ッションケ−ス4側に上下揺動可能な拡縮リンク69を
介して取り付けられている。
【0014】70は前記整地フロ−ト66の前側部分と
前記第1油圧切換弁64の弁軸とを連繋するロッドであ
って、整地フロ−ト66の前側が水田深さが深くなって
一定範囲以上に水田表土面で押し上げられると第1油圧
シリンダ−装置53のピストンロッド53bが突出して
天秤枠57、左右のロッド59a,59b、ア−ム58
a,58b,メタル21a,21b、チエンケ−ス22
a,22bを介して水田車輪19a,19bが下降さ
れ、逆に、整地フロ−ト70の前側が水田深さが浅くな
って一定範囲以上に下動すると第1油圧シリンダ−装置
53のピストンロッド53bが機体荷重を受けて引っ込
み、天秤枠57、左右のロッド59a,59b、ア−ム
58a,58b,メタル21a,21b、チエンケ−ス
22a,22bを介して水田車輪19a,19bが上動
されるように構成されている。
【0015】前記ロッド70と第1油圧切換弁64との
連繋中間部材の説明をすると、前記第1油圧切換弁64
は回動軸に油路切換通路を形成した回動切換軸弁に構成
されており、この第1油圧切換弁64が前記ミッション
ケ−ス4に取り付けられ、その切換弁軸71が機体側方
へ突出している。そして、この弁軸71には弁軸を中心
に描かれた長孔72と係合突起部73とを有した切換金
具74がナット75で固着され、弁軸71はこの切換金
具74を貫通した形で更に長く外方へ突出している。7
6はサイドクラッチ連動金具で、前記弁軸71の突出部
に回動自在に遊嵌され、前記切換金具74の係合突起部
73に上方側から係合できる突起部を有している。77
は整地フロ−ト連動金具で、前記サイドクラッチ連動金
具76の外側部分で前記弁軸71の突出部に回動自在に
遊嵌され、前記切換金具74の係合突起部73に上方側
から係合できる突起部を有している。
【0016】78は前記切換金具74を弾持したスプリ
ングで、水田車輪19a,19bが上昇する方向に第1
油圧切換弁64を回動して切り換え付勢するようミッシ
ョンケ−ス4側に基部側を取り付け、先端側を切換金具
74に係止させており、このスプリング78の係張力が
調節ボルト79によって調節可能に構成し、圃場表土の
硬、軟により調節するようになっている。
【0017】80は前記サイドクラッチ連動金具76を
弾持したスプリングである。81は整地フロ−ト連動金
具77を弾持したスプリングで、整地フロ−ト66の前
部が上動するのに抗するよう取り付けられており、この
スプリング81もその係張力が調節ボルト82によって
調節可能に構成されている。83は油圧植付操作レバ−
で、操縦枠7に固着したレバ−パネル84に回動自在に
横方向軸周りに枢支され、該パネル84に穿ったレバ−
ガイド溝85に挿通されてガイドされるよう構成され、
このガイド溝85に案内される前記レバ−83の配置に
おける油圧、クラッチの作動状態は、実施例の紙面にお
けるレバ−ガイド溝85におけるレバ−位置(イ)では
機体「下げ」油圧制御状態の植付クラッチ「入」、レバ
−位置(ロ)では機体「下げ」油圧制御状態の植付クラ
ッチ「切」、レバ−位置(ハ)では機体「上げ下げ位置
セット」油圧非制御状態の植付クラッチ「切」、レバ−
位置(ニ)では機体「上げ」油圧制御状態の植付クラッ
チ「切」になるよう配置させている。即ち、83は油圧
植付操作レバ−は前記定位置停止クラッチ42のクラッ
チピン47に連動ワイヤ−86で連設すると共に、前記
切換金具74の長孔72に挿通する係止ピン87に一体
の連動棒88にワイヤ−89で連設し、該係止ピン87
の位置によって前記油圧、植付けの設定位置(イ)〜
(ニ)が決定される構成になっている。
【0018】前記サイドクラッチ連動金具76は、操縦
ハンドル6の左右ハンドル握り部分に設けた左右のサイ
ドクラッチレバ−90a,90bにワイヤ−91を介し
て連動され、左右片側あるいは両側のサイドクラッチ
「切」時ワイヤ−91を引っぱって前記切換金具74の
係合突起部73が上動回動するのを規制するよう構成
し、整地フロ−ト66が上動して第1切換弁64を機体
上昇側へは自由に切換えできても逆にフロ−ト66が下
降する側の機体下降側へは切り換えられない状態を保持
するよう構成している。即ち、サイドクラッチレバ−9
0a,90bを「切」側に操作して旋回する場合には機
体下降がなく上昇側にのみ制御され、整地フロ−ト66
による水田表土面の泥押しがなくフロ−ト浮上気味状態
で旋回できるように構成されている。制御作動の状態に
ついては、作用説明時に詳述する。
【0019】前記第2油圧切換弁65は、機体の左右傾
きを検出する傾き検出器で切り換えられるが、この検出
器の一実施例を説明する。前記ミッションケ−ス4の適
所を支点に左右回動自在なア−ム92を設け、このア−
ム92の下端側に錘93を取付け、当該ア−ム92の横
振れで前記第2油圧切換弁65が切り換えられるようロ
ッド94を介して連繋している。そして、機体が左側あ
るいは右側に一定以上傾いて前記天秤枠57が前後に傾
くとき、これを修正するよう第2油圧切換弁65が切り
換えられ、機体の左右傾きが修正されるよう構成されて
いる。即ち、左右側の水田車輪19a,19bが上下制
御される。
【0020】上例の作用について説明する。水田圃場内
で、苗タンク34に田植機用の水稲マット苗を載置し
て、エンジン3で各部を伝動回転して機体を左右の水田
車輪19a,19bの回転により推進すると共に、油圧
装置52で機体を下降して整地フロ−ト66を水田表土
面に接地させた状態で田植作業を開始する。即ち、油圧
植付操作レバ−83をレバ−パネル84のガイド溝85
内の(イ)部分に操作すると機体下降状態で植付定位値
停止クラッチ42が「入」になり、苗タンク34が左右
往復機構35により移動棒36、連繋部材37を介して
左右側に往復横移動され、苗受枠38の苗分割口39に
苗が繰り出される。一方、植付駆動軸41が伝動回転さ
れて田植装置30の苗植付具33が作動し、前記苗分割
口39へ繰り出された苗を分離して下部の整地フロ−ト
66で整地された水田表土面に植付ける。
【0021】このようにして田植作業が行なわれるが、
水田の深さが深くなると機体荷重を受けて左右の水田車
輪19a,19bが表土面から深く沈むことになり、逆
に整地フロ−ト66の前側が枢支ピン68を支点にして
上方側へ回動する。従って、ロッド70で第1油圧切換
弁64の弁軸71が回動されて該第1油圧切換弁64が
第1油圧シリンダ−装置53のピストンロッド53bが
突出する側に切り換えられる。
【0022】したがって、天秤枠57、左右側のロッド
59a,59bア−ム58a,58bメタル21a,2
1bを介して左右のチエンケ−ス22a,22bの後端
側を下側に強制的に回動ならしめ、左右の水田車輪19
a,19bを下降させる。このため、機体2は次第に上
昇し、一定高さになって、整地フロ−ト66の前側下面
が適当な接地圧状態になって整地フロ−ト66と機体2
との上下間隔が苗植付に適正な範囲になると第1油圧切
換弁64が中立状態に復帰し、水田車輪19a,19b
の下降回動が停止する。
【0023】前記とは逆に、水田の深さが浅くなると左
右の水田車輪19a,19bで機体2が水田表土面から
高く離れることになり、整地フロ−ト66の前側が枢支
ピン68を支点にして下動する。従って、ロッド70で
第1油圧切換弁64の弁軸71が前記の場合と逆側に回
動されて該第1油圧切換弁64が第1油圧シリンダ−装
置53のピストンロッド53bが引っ込む側に切り換え
られる。
【0024】したがって、機体荷重を受けて天秤枠5
7、左右側のロッド59a,59bア−ム58a,58
bメタル21a,21bを介し左右のチエンケ−ス22
a,22bの後端側を上方へ回動し、左右の水田車輪1
9a,19bを上昇させる。このため、機体2は次第に
下降し、一定高さになって、整地フロ−ト66の前側下
面が適当な接地圧状態になって整地フロ−ト66と機体
2との上下間隔が苗植付に適正な範囲になると第1油圧
切換弁64が中立状態に復帰し、水田車輪19a,19
bの上昇回動が停止する。
【0025】また、機体2が左右側の水田深さが変化し
て左に傾くと、機体傾きセンサ−KSの錘93で振り子
ア−ム92が左右に回動してロッド94により第2油圧
切換弁65を切換え、機体2が左方向へ傾くと第2油圧
シリンダ−装置60のピストンロッド60bが突出して
この左側の水田車輪19aを下降し、機体2の左側傾き
を修正する。そして天秤枠57が前後に傾かない状態と
する。逆に機体2が右に傾くと第2油圧シリンダ−装置
60のピストンロッド60bが引っ込んでこの左側の水
田車輪19aを上昇し、機体2の右側傾きを修正する。
そして天秤枠57が前後に傾かない状態とする。
【0026】このように田植作業中においては、機体2
の水田表土面からの高さが適正に保たれると共に、左右
側に大きく傾かない状態で推進されて苗植付け深さを略
一定深さに保持しながら機体推進が行なわれる。田植作
業中の畦際近くに達して機体を旋回する場合には油圧植
付操作レバ−83をレバ−パネル84のガイド溝85内
の(ロ)部分に操作すると機体は下降状態のままを保持
するが植付定位値停止クラッチ42が「切」となり、苗
タンク34の横移動が停止されると共に植付駆動軸41
の回転が停止して田植装置30による苗植付が停止され
る。そして、旋回させる側のサイドクラッチレバ−を握
ってその側のサイドクラッチを切りとなし旋回側の水田
車輪を停止させ旋回する。このとき、サイドクラッチの
「切」操作でワイヤ−91が引っ張られサイドクラッチ
連動金具76が弁軸71の突出部を中心にして弁軸76
とは関係なく回動される。即ち、サイドクラッチ連動金
具76の後方突起部76bが下方側に回動して切換金具
74の係合突起部73に接近あるいは接当し、第1油圧
シリンダ−装置53のピストンロッド53bが引っ込む
側へ第1油圧切換弁64が切り換わるのを防止する。即
ち、整地フロ−ト66の前側が下降して整地フロ−ト連
動金具77が回動しその後端側突起部77aが上動し、
引っ張りスプリング78で切換金具74が回動してその
係合突起部73が上方側に回動するのを防止することに
なる。換言すれば、整地フロ−ト66の前側が上昇して
水田車輪19a,19bを下降し機体2を上昇制御する
側は自由に許容するが、整地フロ−ト66の前側が下降
して水田車輪19a,19bを上動させる制御は自動的
に防止する。
【0027】従って、機体旋回時にサイドクラッチ24
a,24bの何れか側を「切」にして旋回するときは、
機体2側は自動制御による油圧装置で上動して整地フロ
−ト66側の接地圧が減少する泥押しの少ない機体浮上
状態で旋回でき、この機体浮上状態は旋回中維持されて
機体の下降を許さないで旋回される。このような旋回作
業が終わり、サイドクラッチ24a,24bを再び
「入」にすべくサイドクラッチレバ−90a,90bの
握りを離せば、整地フロ−ト66の下降が自由になって
該フロ−ト66が適正な接地圧になるよう下降し水田車
輪19a,19bの自動昇降油圧制御が働くと共に、機
体2は直進状態に入る。そして、油圧植付操作ラバ−8
3を元のガイド溝の(イ)位置に戻し、田植作業を再開
する。
【0028】第8図の実施例では、第1油圧シリンダ−
装置53のピストンロッド53bにショウトストロ−ク
作動の第3油圧シリンダ−装置101を装着し、そのピ
ストンロッド101bの先端側にメタル55、ピン56
を介して天秤枠57を取り付けた構成となし、この第3
油圧シリンダ−装置101の油圧切換弁102を設け、
この第3油圧切換弁102がサイドクラッチレバ−90
a,90bにワイヤ−103で連動され、サイドクラッ
チ24a,24bを「切」操作するとき、第3油圧シリ
ンダ−装置101のシリンダ−101a内に作動油が送
りこまれピストンロッド101bが突出して左右の水田
車輪19a,19bを少しだけ下降して機体重心を高く
することなく、水田表土面の泥水を整地フロ−ト66で
押し寄せることなく安定して旋回せきるように構成され
ている。尚、実施例の図面第8図では、第1油圧シリン
ダ−装置53の作動制御及び第2油圧シリンダ−装置6
0の作動制御を自由に許す制御状態で第3油圧シリンダ
−装置101のピストンロッド101bを旋回時に突出
ならしめる構成としたが、第9図の実施例の通り、旋回
時のサイドクラッチ操作でワイヤ104を介して切換金
具74の回動を規制する規制具105を設けたり、ま
た、傾きセンサ−のア−ム92に一体の回動突起部92
aの回動を規制する規制具106をワイヤ107で連動
ならしめる構成としてもよい。
【0029】第10図の実施例は、操縦ハンドル6を上
方側へ振り上げた旋回させる動作で自動的に植付け定位
値停止クラッチ42を「切」にする構成であり、旋回時
に操縦ハンドル6を持ち上げて整地フロ−ト66の前側
が水田表土面に押しつけられ、その反動でフロ−ト66
の前側が大きく振り上げられると整地フロ−ト連動金具
77の後端側部77aが下側へ回動し、中間連動金具1
08を介してワイヤ−109を引っ張り、シフタ−11
0で植付定位置停止クラッチ42のクラッチピン47を
強制的に作動してクラッチ42を「切」とする。即ち、
旋回時にハンドル6を上方へ大きく振り上げる通常の旋
回時の操作で自動的に植付クラッチが「切」となり旋回
操作を極めて楽にできる。
【0030】また、第11図で示した通り、サイドクラ
ッチレバ−90a,90bと定位値停止クラッチ42と
を連動して、サイドクラッチ24a,24bを「切」操
作するとき、定位値停止クラッチ42を「切」に連動操
作することも旋回操作を楽にする一手段である。図中符
号111はサイドクラッチレバ−90と植付定位置停止
クラッチ42のクラッチピン47の作動シフタ−110
とを連動するワイヤ−である。
【0031】第12図で示した実施例は、整地フロ−ト
66の前側を機体側に取り付ける拡縮可能なリンク69
をスプリング112で常時該フロ−ト66を水田表土面
に押圧し、このスプリング112の押圧力を調節可能に
設けていて、サイドクラッチ24a,24bを「切」操
作するとき、当該スプリング112の押圧力を弱くして
旋回時に整地フロ−ト66による泥押しを無くすように
した技術であり、旋回時に水田車輪19a,19bの下
降制御側を許し、上昇制御側を規制する自動制御に加え
て整地スロ−ト66の前側を更に浮上気味にして更に一
層の効果をあげようとした技術である。具体的な実施例
では、サイドクラッチレバ−90a,90bとスプリン
グ112の基端側とをワイヤ−113で連動している。
【0032】
【発明の作用効果】この発明によれば、サイドクラッチ
操作による旋回時に、水田圃場が深くなると整地フロ−
トが浮上して油圧装置の水田車輪下降側制御が働き、機
体上昇制御は行なわれるが、水田圃場が浅くると整地フ
ロ−トの下降が制限されて油圧装置の水田車輪上昇側制
御が規制され、機体下降制御が防止されるから、旋回時
における整地フロ−トによる水田表土の泥水土の押し寄
せが防止でき整地フロ−トが常に浮上気味な旋回ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】側面図
【図2】要部の平面図
【図3】要部の斜面図
【図4】要部の側面図
【図5】第4図の要部の平断面図
【図6】伝動機構図
【図7】油圧制御機構図
【図8】別例の油圧制御機構図
【図9】別例の油圧切換弁の制限機構図
【図10】別例の操作機構図
【図11】別例の操作機構図
【図12】別例の操作機構図
【符号の説明】
1 歩行型田植機 2 機体 3 エンジン 6 操縦ハンドル 19 水田車輪 22 チエンケ−ス 24 サイドクラッチ機構 30 田植装置 52 油圧装置 64 油圧切換弁 66 整地フロ−ト 90 サイドクラッチレバ−

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前部側にエンジン3を後部側に操縦ハン
    ドル6を装着し、機体後部側には田植装置30を装着す
    る歩行型の田植機を構成し、該田植機体2の左右両側に
    一対の走行用の適宜伝動回転される水田車輪19a,1
    9bを油圧装置52により上下動可能で装着し、機体2
    の下方側に水田表土面を滑走する整地フロ−ト66を前
    後方向に配設し、この整地フロ−ト66の少なくとも前
    側部分が水田表土面に追随して上下動するよう昇降動可
    能に装着し、水田深さの変動により当該整地フロ−ト6
    6の前側が上下作動する当該動作に起因して前記油圧装
    置52の油圧切換弁64を切換えて一定範囲以上に整地
    フロ−ト66が上動して上方の機体側に近づく時には水
    田車輪19a,19bを下降し、逆に、一定範囲以上に
    整地フロ−ト66が下動して上方の機体側から離れる時
    には水田車輪19a,19bを上動するよう整地フロ−
    ト66と油圧切換弁64とを連繋し、前記左右の水田車
    輪側への動力伝達機構中に左右側の水田車輪19a,1
    9bの伝動を格別に「入」、「切」可能なサイドクラッ
    チ機構24a,24bを操縦ハンドル6の左右側に装備
    したサイドクラッチレバ−90a,90bに連繋して旋
    回時に当該旋回側のサイドクラッチ24a,24bを操
    作してその側の水田車輪19a,19bの伝動を「切」
    操作する旋回操作機構を構成し、旋回時のサイドクラッ
    チ24a,24bの操作時に前記油圧切換弁64を水田
    車輪19a,19bが上動する側へ切り換えられるのを
    防止するようサイドクラッチレバ−90a,90bと油
    圧切換弁64とを連動する連動機構を構成したことを特
    徴とする田植機の旋回装置。
  2. 【請求項2】 前記旋回時のサイドクラッチ操作時に整
    地フロ−ト66の下降側への移動を規制して前記油圧切
    換弁64を水田車輪19a,19bが上動する側へ切り
    換えられるのを防止するようサイドクラッチレバ−90
    a,90bと油圧切換弁64とを連動する連動機構を構
    成した特許請求範囲第1項記載の田植機の旋回装置。
  3. 【請求項3】 油圧装置52のピストン側の突出作動機
    構がロングストロ−ク作動とショ−トストロ−ク作動と
    の2種のモ−ドに構成し、旋回時のサイドクラッチレバ
    −操作時におけるサイドクラッチ「切」操作に起因して
    水田車輪19a,19bを前記ショ−トストロ−ク作動
    油圧機構側の油圧切換弁を切り換えて機体側を少量上昇
    するよう水田車輪を旋回初期の状態に比較して一定範囲
    下降する特許請求範囲第1項記載の田植機の旋回装置。
  4. 【請求項4】 旋回時に旋回側サイドクラッチを「切」
    操作すると共に操縦ハンドル6を上方へ振り上げて整地
    フロ−ト66の前側を水田表土面に押しつけ当該整地フ
    ロ−ト66を上昇して水田車輪19を下降するよう油圧
    切換弁64を切り換えるサイドクラッチ24の「切」操
    作または操縦ハンドル6の振り上げ操作に起因して田植
    装置の「入」、「切」を操作する植付クラッチ42を
    「切」に連動構成する特許請求範囲第1項記載の田植機
    の旋回装置。
  5. 【請求項5】 旋回時に旋回側のサイドクラッチを
    「切」操作するとき、整地フロ−ト66の前側を押圧す
    る整地フロ−ト押圧機構の押圧力を弱くする押圧力減衰
    機構を設けた特許請求範囲第1項記載の田植機の旋回装
    置。
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JP2014027958A (ja) * 2013-11-15 2014-02-13 Iseki & Co Ltd 乗用型苗移植機
CN111771485A (zh) * 2020-07-24 2020-10-16 江苏沃得高新农业装备有限公司 一种水田机器深浅自动感应机构

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