JPH10212667A - 難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛 - Google Patents
難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛Info
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- JPH10212667A JPH10212667A JP938697A JP938697A JPH10212667A JP H10212667 A JPH10212667 A JP H10212667A JP 938697 A JP938697 A JP 938697A JP 938697 A JP938697 A JP 938697A JP H10212667 A JPH10212667 A JP H10212667A
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- Japan
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- flame
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- polyester fiber
- retardant
- fabric
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、難燃性ポリエステル繊維布帛に抗菌
性を付与すると難燃性が低下するという従来からの問題
点を解消し、難燃性と洗濯耐久性の良好な抗菌性とを同
時に兼ね備えた難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛を素材
難燃化法により提供することにある。 【解決手段】難燃性ポリエステル繊維布帛にアミノ配糖
体系抗菌剤及びブロックドポリイソシアネート化合物を
付与してなることを特徴とする難燃抗菌性ポリエステル
繊維布帛。
性を付与すると難燃性が低下するという従来からの問題
点を解消し、難燃性と洗濯耐久性の良好な抗菌性とを同
時に兼ね備えた難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛を素材
難燃化法により提供することにある。 【解決手段】難燃性ポリエステル繊維布帛にアミノ配糖
体系抗菌剤及びブロックドポリイソシアネート化合物を
付与してなることを特徴とする難燃抗菌性ポリエステル
繊維布帛。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃抗菌性ポリエ
ステル繊維布帛に関し、カーテン、衣類、毛布、シーツ
地等に使用する布帛に難燃性と抗菌性とを同時に兼ね備
える複合機能を付与した難燃抗菌性ポリエステル布帛を
提供するものである。
ステル繊維布帛に関し、カーテン、衣類、毛布、シーツ
地等に使用する布帛に難燃性と抗菌性とを同時に兼ね備
える複合機能を付与した難燃抗菌性ポリエステル布帛を
提供するものである。
【0002】
【従来の技術】ホテル、旅館、学校、病院等公共の建物
に使用されるカーテン、敷物、合板類の用途には防炎性
が必要であり、消防法でも一定以上の防炎性を満足する
ように規制されている。一方では、近年、生活様式の多
様化から繊維素材に対して様々な機能性の要求がなさ
れ、特に、快適衛生思考からカーテン、衣類、毛布、シ
ーツ地等の繊維製品に対して抗菌防臭加工が行われるよ
うになって来た。従って前記の防炎性の要求される用途
には該防炎性と同時に抗菌性の付与という複合機能が要
求される。
に使用されるカーテン、敷物、合板類の用途には防炎性
が必要であり、消防法でも一定以上の防炎性を満足する
ように規制されている。一方では、近年、生活様式の多
様化から繊維素材に対して様々な機能性の要求がなさ
れ、特に、快適衛生思考からカーテン、衣類、毛布、シ
ーツ地等の繊維製品に対して抗菌防臭加工が行われるよ
うになって来た。従って前記の防炎性の要求される用途
には該防炎性と同時に抗菌性の付与という複合機能が要
求される。
【0003】これらに関する公知の技術として、難燃化
方法については、例えば、特公昭53−13479号公
報等に開示されているように重合工程でリン、或いはハ
ロゲン等を含有する難燃剤を添加して共重合させる素材
難燃化法と、例えば、特開昭59−23651号公報等
に開示されているように成形後にリン、ハロゲン等を含
有する難燃剤の水分散体で処理する後加工法等がある。
これら方法によるポリエステル繊維の難燃機構はいずれ
も主としてポリエステル繊維の溶融特性を高めることに
ある。
方法については、例えば、特公昭53−13479号公
報等に開示されているように重合工程でリン、或いはハ
ロゲン等を含有する難燃剤を添加して共重合させる素材
難燃化法と、例えば、特開昭59−23651号公報等
に開示されているように成形後にリン、ハロゲン等を含
有する難燃剤の水分散体で処理する後加工法等がある。
これら方法によるポリエステル繊維の難燃機構はいずれ
も主としてポリエステル繊維の溶融特性を高めることに
ある。
【0004】一方、繊維製品に対する抗菌防臭方法とし
ては、セラミック系粒子に金属類を担持しこれを繊維に
練り込むブレンド法と、比較的安全性の高い有機系の抗
菌剤による後加工法がある。前者のブレンド法として
は、例えば、特開昭59−133235号公報に開示さ
れているように銀や銅等の金属を担持させたゼオライト
や燐酸塩系の層状化合物等のセラミック系微粒子を繊維
形成ポリマーに混練し紡糸する方法が知られている。し
かしながら、これらの無機粒子を混練し繊維化する方法
には、紡糸時に糸切れが生じたり、繊維の太さ斑が生じ
るという問題点がある。さらに、無機粒子を含有した糸
はポリエステルの熱溶融特性を阻害するため難燃化の維
持が困難である問題点も有している。
ては、セラミック系粒子に金属類を担持しこれを繊維に
練り込むブレンド法と、比較的安全性の高い有機系の抗
菌剤による後加工法がある。前者のブレンド法として
は、例えば、特開昭59−133235号公報に開示さ
れているように銀や銅等の金属を担持させたゼオライト
や燐酸塩系の層状化合物等のセラミック系微粒子を繊維
形成ポリマーに混練し紡糸する方法が知られている。し
かしながら、これらの無機粒子を混練し繊維化する方法
には、紡糸時に糸切れが生じたり、繊維の太さ斑が生じ
るという問題点がある。さらに、無機粒子を含有した糸
はポリエステルの熱溶融特性を阻害するため難燃化の維
持が困難である問題点も有している。
【0005】後者の有機系の抗菌剤による後加工法とし
ては、有機シリコーン第4級アンモニュウム塩、アルキ
ル燐酸エステル第4級アンモニュウム塩、芳香族ハロゲ
ン化合物等による加工法が知られている。これらは木綿
及び木綿の混紡品に対しては洗濯耐久性が認められる
が、ポリエステル繊維に対しては、その結晶性が高くか
つ反応基が無いために洗濯耐久性が不良である。ポリエ
ステル繊維に対する洗濯耐久性を改良する方法として、
例えば、特開昭61−245378号公報には、酸性基
含有ポリエステル共重合体と抗菌成分との反応生成物を
付与する方法が開示されている。しかし、この方法だと
風合いが硬くなり、また、難燃性が不良になるという欠
点を有している。さらに、特開平7−310284号公
報には、抗菌成分とメラミン化合物を付与する方法が開
示されている。この場合も風合が粗硬となり、かつ難燃
性ポリエステル繊維の溶融特性が損なわれ難燃性が不良
となる。従って難燃性と洗濯耐久性のある抗菌性を同時
に付与することは極めて難しいのが現状である。
ては、有機シリコーン第4級アンモニュウム塩、アルキ
ル燐酸エステル第4級アンモニュウム塩、芳香族ハロゲ
ン化合物等による加工法が知られている。これらは木綿
及び木綿の混紡品に対しては洗濯耐久性が認められる
が、ポリエステル繊維に対しては、その結晶性が高くか
つ反応基が無いために洗濯耐久性が不良である。ポリエ
ステル繊維に対する洗濯耐久性を改良する方法として、
例えば、特開昭61−245378号公報には、酸性基
含有ポリエステル共重合体と抗菌成分との反応生成物を
付与する方法が開示されている。しかし、この方法だと
風合いが硬くなり、また、難燃性が不良になるという欠
点を有している。さらに、特開平7−310284号公
報には、抗菌成分とメラミン化合物を付与する方法が開
示されている。この場合も風合が粗硬となり、かつ難燃
性ポリエステル繊維の溶融特性が損なわれ難燃性が不良
となる。従って難燃性と洗濯耐久性のある抗菌性を同時
に付与することは極めて難しいのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
難燃性と洗濯耐久性のある抗菌性を同時に付与すること
は極めて難しいという従来の問題点を解決し、安全性が
高くかつ優れた難燃性と洗濯耐久性の良好な抗菌性とを
兼ね備えた難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛を提供する
ことにある。
難燃性と洗濯耐久性のある抗菌性を同時に付与すること
は極めて難しいという従来の問題点を解決し、安全性が
高くかつ優れた難燃性と洗濯耐久性の良好な抗菌性とを
兼ね備えた難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、リン化合物を
共重合した難燃性ポリエステル繊維からなる布帛であっ
て、該布帛に対して、下記(1)式で表されるアミノ糖
系アミノ配糖体を主成分とする抗菌剤が0.01〜0.
2%owf、及びブロックドポリイソシアネートが0.
02〜1.0%owf付与されてなることを特徴とする
難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛にある。
共重合した難燃性ポリエステル繊維からなる布帛であっ
て、該布帛に対して、下記(1)式で表されるアミノ糖
系アミノ配糖体を主成分とする抗菌剤が0.01〜0.
2%owf、及びブロックドポリイソシアネートが0.
02〜1.0%owf付与されてなることを特徴とする
難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛にある。
【0008】
【化4】
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用する難燃性ポリエステル繊維とは、リン化
合物を共重合させて難燃性を付与したものを言い、例え
ば、下記一般式(2)式、又は(3)式で表される化合
物を共重合したポリエステルが好ましく例示される。
本発明に使用する難燃性ポリエステル繊維とは、リン化
合物を共重合させて難燃性を付与したものを言い、例え
ば、下記一般式(2)式、又は(3)式で表される化合
物を共重合したポリエステルが好ましく例示される。
【0010】
【化5】
【0011】(但しRは飽和、開鎖状又は環状アルキレ
ン、アリレーン又はアルアルキレン残基を、R1は6迄
のC原子を有するアルキル基、アリール基又はアルアル
キル基を意味する。又、残基R及び又はR1は1個又は
多数個のヘテロ原子殊にF,Cl,Br,O及びSを含
有して良い。R2、R3は炭素数が1〜18のアルキル
基、アリール基、又は水素原子を表す。)
ン、アリレーン又はアルアルキレン残基を、R1は6迄
のC原子を有するアルキル基、アリール基又はアルアル
キル基を意味する。又、残基R及び又はR1は1個又は
多数個のヘテロ原子殊にF,Cl,Br,O及びSを含
有して良い。R2、R3は炭素数が1〜18のアルキル
基、アリール基、又は水素原子を表す。)
【0012】
【化6】
【0013】(但しR、R1は同一かまたは相異なる基
で水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下の炭化水
素基、R2,R3は同一かまたは相異なる基で水素原子、
炭素数7以下の炭化水素基または(−R4OH)rHで示
される基を示す。R4はエチレン基、プロピレン基、ま
たはブチレン基を、rは1〜10の整数、l,mは0また
は1〜4の整数、nは0、1または2である。)
で水素原子、ハロゲン原子または炭素数6以下の炭化水
素基、R2,R3は同一かまたは相異なる基で水素原子、
炭素数7以下の炭化水素基または(−R4OH)rHで示
される基を示す。R4はエチレン基、プロピレン基、ま
たはブチレン基を、rは1〜10の整数、l,mは0また
は1〜4の整数、nは0、1または2である。)
【0014】ポリエステル繊維に十分な難燃性を付与す
るためには、該一般式(2)式、又は(3)式の化合物
は、リン元素で換算して対ポリマー重量で0.3〜1.
5重量%の範囲で共重合されるものが有効に例示され
る。該リン元素が、0.3重量%未満では十分な防炎性
が得られないおそれがあり、また、1.5重量%を超え
るとポリマーが着色したり、強力、嵩性、染色堅牢度等
の物性が低下する場合があり好ましくない。
るためには、該一般式(2)式、又は(3)式の化合物
は、リン元素で換算して対ポリマー重量で0.3〜1.
5重量%の範囲で共重合されるものが有効に例示され
る。該リン元素が、0.3重量%未満では十分な防炎性
が得られないおそれがあり、また、1.5重量%を超え
るとポリマーが着色したり、強力、嵩性、染色堅牢度等
の物性が低下する場合があり好ましくない。
【0015】一般式(2)式で示されるリン化合物の具
体例としては、例えば、下記(4)式で示す2−カルボ
キシ−エチル−メチル−ホスフィン酸及びその環状無水
物などがある。
体例としては、例えば、下記(4)式で示す2−カルボ
キシ−エチル−メチル−ホスフィン酸及びその環状無水
物などがある。
【0016】
【化7】
【0017】また、一般式(3)式で示されるリン化合
物の具体例としては、例えば、下記(5)式で示す化合
物が例示される。
物の具体例としては、例えば、下記(5)式で示す化合
物が例示される。
【0018】
【化8】
【0019】なお、このような化合物と共重合されるポ
リエステルは、公知のものが使用できる。好ましくは、
テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレン
グリコールを主たるグリコール成分とするポリエステル
からなるものが使用できる。
リエステルは、公知のものが使用できる。好ましくは、
テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレン
グリコールを主たるグリコール成分とするポリエステル
からなるものが使用できる。
【0020】次に、本発明で抗菌剤として用いるアミノ
配糖体とは、上記(1)式で表されるアミノ糖の単糖、
複糖または多糖の配糖体であり、水溶性のアミノ糖の単
糖、複糖、又は多糖を配糖体となし、アゾメチン化する
ことにより水不溶化したものである。該アミノ配糖体と
して具体的には、(株)バイオマテリアルのST−7、
ST−8、ST−9、ST−835、ST−836、S
T−845等を挙げることが出来る。
配糖体とは、上記(1)式で表されるアミノ糖の単糖、
複糖または多糖の配糖体であり、水溶性のアミノ糖の単
糖、複糖、又は多糖を配糖体となし、アゾメチン化する
ことにより水不溶化したものである。該アミノ配糖体と
して具体的には、(株)バイオマテリアルのST−7、
ST−8、ST−9、ST−835、ST−836、S
T−845等を挙げることが出来る。
【0021】該アミノ配糖体の付着量は、0.01〜
0.2%owf、好ましくは0.02〜0.15%ow
fの範囲のものが使用される。該付着量が0.01%o
wf未満では抗菌性が不十分であり、逆に、0.2%o
wfを超えると抗菌性は良好となるが難燃性の低下及び
染色堅牢度の低下が生じ実用上好ましくない。
0.2%owf、好ましくは0.02〜0.15%ow
fの範囲のものが使用される。該付着量が0.01%o
wf未満では抗菌性が不十分であり、逆に、0.2%o
wfを超えると抗菌性は良好となるが難燃性の低下及び
染色堅牢度の低下が生じ実用上好ましくない。
【0022】次に、本発明で使用するブロックドポリイ
ソシアネート化合物は、ポリイソシアネート化合物とブ
ロック化剤との付加物であり,加熱によりブロック成分
が遊離して活性なポリイソシアネート化合物を生ぜしめ
るものである。
ソシアネート化合物は、ポリイソシアネート化合物とブ
ロック化剤との付加物であり,加熱によりブロック成分
が遊離して活性なポリイソシアネート化合物を生ぜしめ
るものである。
【0023】ポリイソシアネート化合物としては、例え
ば、トリレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニ
ルイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネ
ート等のポリイソシアネート、或はこれらポリイソシア
ネートと活性水素原子を2個以上有する化合物、例え
ば、トリメチロールプロパン,ペンタエリスリトール等
とをイソシアネート基(−NCO)とヒドロキシル基
(−OH)の比が1を超えるモル比で反応させて得られ
る末端イソシアネート基含有のポリアルキレングリコー
ルアダクトポリイソシアネートなどが挙げられる。特に
トリレジンイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートの
ような芳香族ポリイソシアネートが優れた性能を発現す
るので好ましい。
ば、トリレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニ
ルイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネ
ート等のポリイソシアネート、或はこれらポリイソシア
ネートと活性水素原子を2個以上有する化合物、例え
ば、トリメチロールプロパン,ペンタエリスリトール等
とをイソシアネート基(−NCO)とヒドロキシル基
(−OH)の比が1を超えるモル比で反応させて得られ
る末端イソシアネート基含有のポリアルキレングリコー
ルアダクトポリイソシアネートなどが挙げられる。特に
トリレジンイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートの
ような芳香族ポリイソシアネートが優れた性能を発現す
るので好ましい。
【0024】ブロック化剤としては、例えば、フェノー
ル、チオフェノール、クレゾール、レゾルシノール等の
フェノール類、ジフェニルアミン、キシリジン等の芳香
族第2級アミン類、フタル酸イミド類、カプロラクタム
等のラクタム類、アセトキシム、メチルエチルケトンオ
キシム、シクロヘキサンオキシム等のオキシム類および
酸性亜硫酸ソーダ等を用いる。
ル、チオフェノール、クレゾール、レゾルシノール等の
フェノール類、ジフェニルアミン、キシリジン等の芳香
族第2級アミン類、フタル酸イミド類、カプロラクタム
等のラクタム類、アセトキシム、メチルエチルケトンオ
キシム、シクロヘキサンオキシム等のオキシム類および
酸性亜硫酸ソーダ等を用いる。
【0025】該ブロックドポリイソシアネートの付着量
は0.02〜1.0%owfであり、好ましくは0.0
4%owf〜0.5%owfである。該付着量が、0.
02%owf未満では洗濯耐久性が不良となり、1.0
%owfを超えると布帛が硬化し実用に耐えない。
は0.02〜1.0%owfであり、好ましくは0.0
4%owf〜0.5%owfである。該付着量が、0.
02%owf未満では洗濯耐久性が不良となり、1.0
%owfを超えると布帛が硬化し実用に耐えない。
【0026】抗菌剤とブロックドポリイソシアネートの
比率は、1:1〜1:5の範囲であることが望ましい。
抗菌剤の付着量にもよるが該抗菌剤の比率がこの範囲よ
り少なすぎると初期の抗菌性が剤の付着量の割りには不
良となる傾向があり、逆にこの範囲より多すぎると初期
の抗菌性は良好であるが洗濯耐久性が不良となる傾向が
ある。
比率は、1:1〜1:5の範囲であることが望ましい。
抗菌剤の付着量にもよるが該抗菌剤の比率がこの範囲よ
り少なすぎると初期の抗菌性が剤の付着量の割りには不
良となる傾向があり、逆にこの範囲より多すぎると初期
の抗菌性は良好であるが洗濯耐久性が不良となる傾向が
ある。
【0027】これらの抗菌剤成分とブロックドポリイソ
シアネートとを付与する方法は、前記の難燃性ポリエス
テル繊維からなる布帛を準備し、スプレー法、浸漬法、
グラビア法等の方法により行なうことができる。抗菌剤
成分とブロックドポリイソシアネートとを付与させた
後、該難燃性ポリエステル繊維布帛は、温度100〜1
30℃で乾燥した後、次いで140〜180℃で熱処理
を行い固着させる。また、必要に応じて難燃性、抗菌性
を低下させない程度に吸水剤、帯電防止剤、柔軟剤、硬
仕上剤、撥水剤等を併用することも可能である。
シアネートとを付与する方法は、前記の難燃性ポリエス
テル繊維からなる布帛を準備し、スプレー法、浸漬法、
グラビア法等の方法により行なうことができる。抗菌剤
成分とブロックドポリイソシアネートとを付与させた
後、該難燃性ポリエステル繊維布帛は、温度100〜1
30℃で乾燥した後、次いで140〜180℃で熱処理
を行い固着させる。また、必要に応じて難燃性、抗菌性
を低下させない程度に吸水剤、帯電防止剤、柔軟剤、硬
仕上剤、撥水剤等を併用することも可能である。
【0028】
【発明の作用】このように難燃性ポリエステル繊維布帛
に抗菌剤及びブロックドポリイソシアネートを付与する
ことにより、難燃性が損なわれることなく良好で、か
つ、従来は得られなかった洗濯耐久性の良好な抗菌性が
付与される。この理由は、明かでないが該難燃性ポリエ
ステル繊維布帛と抗菌剤成分とがブロックドポリイソシ
アネートにより何らかの架橋結合を起し接着性が改善さ
れるためと考えられる。
に抗菌剤及びブロックドポリイソシアネートを付与する
ことにより、難燃性が損なわれることなく良好で、か
つ、従来は得られなかった洗濯耐久性の良好な抗菌性が
付与される。この理由は、明かでないが該難燃性ポリエ
ステル繊維布帛と抗菌剤成分とがブロックドポリイソシ
アネートにより何らかの架橋結合を起し接着性が改善さ
れるためと考えられる。
【0029】
【発明の効果】かくして本発明によれば、難燃性を低下
させることなく、しかも安全衛生の面で優れ、かつ、洗
濯耐久性の優れた抗菌性を有する難燃性ポリエステル繊
維布帛が得られる。このような難燃性ポリエステル繊維
布帛は、病院用カーテン、シャワーカーテン、毛布、シ
ーツ、布団側地等の難燃性と抗菌性が同時に要求される
用途に好適に使用される。
させることなく、しかも安全衛生の面で優れ、かつ、洗
濯耐久性の優れた抗菌性を有する難燃性ポリエステル繊
維布帛が得られる。このような難燃性ポリエステル繊維
布帛は、病院用カーテン、シャワーカーテン、毛布、シ
ーツ、布団側地等の難燃性と抗菌性が同時に要求される
用途に好適に使用される。
【0030】
【実施例】次に実施例により、本発明を詳しく説明す
る。尚、実施例に於ける諸特性の評価は以下の測定法に
よった。 (1)難燃性:JIS L1091のD法に準拠して行
なう。
る。尚、実施例に於ける諸特性の評価は以下の測定法に
よった。 (1)難燃性:JIS L1091のD法に準拠して行
なう。
【0031】(2)抗菌性:菌数測定法は、繊維製品衛
生加工協議会の試験法による。すなわち、滅菌試料布に
試験菌(黄色ブドウ球菌)のブイヨン懸濁液を注加し、
密閉容器中で37℃の条件下で18時間培養後の生菌数
を計測し、無加工試料布に対する増減値差を下記(6)
式より求めた。 増減値差:Ln=LogB/A−LogC/A (6) A:無加工試料に接種した直後の菌数 B:無加工試料にて18時間培養した後の菌数 C:加工試料にて18時間培養した後の菌数 n:0、又は10(n=0は、試料布として、洗濯回
数:0のものを使用して測定したもの、n=10は、試
料布として、洗濯回数:10のものを使用して測定した
もの)。
生加工協議会の試験法による。すなわち、滅菌試料布に
試験菌(黄色ブドウ球菌)のブイヨン懸濁液を注加し、
密閉容器中で37℃の条件下で18時間培養後の生菌数
を計測し、無加工試料布に対する増減値差を下記(6)
式より求めた。 増減値差:Ln=LogB/A−LogC/A (6) A:無加工試料に接種した直後の菌数 B:無加工試料にて18時間培養した後の菌数 C:加工試料にて18時間培養した後の菌数 n:0、又は10(n=0は、試料布として、洗濯回
数:0のものを使用して測定したもの、n=10は、試
料布として、洗濯回数:10のものを使用して測定した
もの)。
【0032】無加工布における菌の増殖がLogB/A
>2であれば試験を有効とし、無加工布に対する抗菌加
工布の増減値差が1.6以上の試料を合格とする。尚、
洗濯回数:10の試験布は、JISL−0217 10
3法に準拠して洗濯を10回繰り返し行ったものを使用
する。
>2であれば試験を有効とし、無加工布に対する抗菌加
工布の増減値差が1.6以上の試料を合格とする。尚、
洗濯回数:10の試験布は、JISL−0217 10
3法に準拠して洗濯を10回繰り返し行ったものを使用
する。
【0033】(3)摩擦堅牢度 JISL−0849
学振型に準じた方法により行なう。 (4)風合:触感により判定した。
学振型に準じた方法により行なう。 (4)風合:触感により判定した。
【0034】[実施例1〜4]2−カルボキシ−エチル
−メチル−ホスフィン酸をリン換算で0.65重量%共
重合した難燃性ポリエステル繊維(75de/24f
y)を経糸及び緯糸として使用したポリエステル100
%使いのタフタ(経糸密度110本/2.54cm、緯
糸密度90本/2.54cm)を織成し、該織物を通常
の方法で精練及び染色加工(染料:スミカロンネービー
ブルー0.5%owf、浴比=1:15、温度条件:1
30℃×30分)を行った後、表1に示した処方により
調整した抗菌剤配合液にパッディング(絞り率40%)
し、100℃で10分間乾燥後、170℃で1分間熱処
理した。得られた加工布の抗菌剤付着量、イソシアネー
ト付着量、及び加工布の性能を表1に併せて示す。実施
例1では、難燃性、風合共に良好な結果が得られ、抗菌
剤付着量の水準が低目であるため抗菌性はやや低いが合
格水準であり、実施例2〜3では難燃性、抗菌性、風合
共に良好な結果が得られ、実施例4では、抗菌剤付着量
及びイソシアネートの付着量が高目であるため風合がや
や硬くなる傾向であるが、許容の範囲内であり、実施例
はいずれも本発明の目的を達成することができた。
−メチル−ホスフィン酸をリン換算で0.65重量%共
重合した難燃性ポリエステル繊維(75de/24f
y)を経糸及び緯糸として使用したポリエステル100
%使いのタフタ(経糸密度110本/2.54cm、緯
糸密度90本/2.54cm)を織成し、該織物を通常
の方法で精練及び染色加工(染料:スミカロンネービー
ブルー0.5%owf、浴比=1:15、温度条件:1
30℃×30分)を行った後、表1に示した処方により
調整した抗菌剤配合液にパッディング(絞り率40%)
し、100℃で10分間乾燥後、170℃で1分間熱処
理した。得られた加工布の抗菌剤付着量、イソシアネー
ト付着量、及び加工布の性能を表1に併せて示す。実施
例1では、難燃性、風合共に良好な結果が得られ、抗菌
剤付着量の水準が低目であるため抗菌性はやや低いが合
格水準であり、実施例2〜3では難燃性、抗菌性、風合
共に良好な結果が得られ、実施例4では、抗菌剤付着量
及びイソシアネートの付着量が高目であるため風合がや
や硬くなる傾向であるが、許容の範囲内であり、実施例
はいずれも本発明の目的を達成することができた。
【0035】
【表1】
【0036】*1:(株)バイオマテリアル製のアミノ
配糖体抗菌剤(固形分2.5%水分散体) *2:高松油脂(株)製のブロックドポリイソシアネー
ト(固形分25重量%水分散体) *3:接炎回数を示し接炎回数3回以上のものを合格と
し、試験を4回行い、試験結果をそれぞれ示す。
配糖体抗菌剤(固形分2.5%水分散体) *2:高松油脂(株)製のブロックドポリイソシアネー
ト(固形分25重量%水分散体) *3:接炎回数を示し接炎回数3回以上のものを合格と
し、試験を4回行い、試験結果をそれぞれ示す。
【0037】[比較例1〜4]実施例1〜4で使用した
織物を使用して同様の条件で染色仕上げ加工を行い、表
2に示した加工剤を用いてパッティング処理を行い(絞
り率:40%)、100℃で10分間乾燥後、170℃
で1分間熱処理を行なった。得られた加工布の抗菌剤付
着量、イソシアネート付着量、及び加工布の性能を表2
に示す。比較例1では、抗菌剤付着量が低くそのため得
られた布帛の抗菌性は十分でなく、比較例2では、抗菌
剤付着量、イソシアネート付着量共に高いため難燃性が
十分でなく、また、風合も硬くなった。比較例3〜4で
は、イソシアネートを使用せず他の樹脂を使用するため
難燃性、抗菌性共に低下し不良であり、比較例はいずれ
も本発明の目的を達成することはできなかった。
織物を使用して同様の条件で染色仕上げ加工を行い、表
2に示した加工剤を用いてパッティング処理を行い(絞
り率:40%)、100℃で10分間乾燥後、170℃
で1分間熱処理を行なった。得られた加工布の抗菌剤付
着量、イソシアネート付着量、及び加工布の性能を表2
に示す。比較例1では、抗菌剤付着量が低くそのため得
られた布帛の抗菌性は十分でなく、比較例2では、抗菌
剤付着量、イソシアネート付着量共に高いため難燃性が
十分でなく、また、風合も硬くなった。比較例3〜4で
は、イソシアネートを使用せず他の樹脂を使用するため
難燃性、抗菌性共に低下し不良であり、比較例はいずれ
も本発明の目的を達成することはできなかった。
【0038】
【表2】
【0039】*1:(株)バイオマテリアル製のアミノ
配糖体抗菌剤(固形分2.5%水分散体) *2:高松油脂(株)製のブロックドポリイソシアネー
ト(固形分25%水分散体) *3:住友化学(株)製のトリメチロールメラミン樹脂
(固形分80%) *4:伸葉(株)製のアクリル酸エステル樹脂(固形分
45%) *5:接炎回数を示し接炎回数3回以上のものを合格と
し、試験を4回行い、試験結果をそれぞれ示す。
配糖体抗菌剤(固形分2.5%水分散体) *2:高松油脂(株)製のブロックドポリイソシアネー
ト(固形分25%水分散体) *3:住友化学(株)製のトリメチロールメラミン樹脂
(固形分80%) *4:伸葉(株)製のアクリル酸エステル樹脂(固形分
45%) *5:接炎回数を示し接炎回数3回以上のものを合格と
し、試験を4回行い、試験結果をそれぞれ示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 リン化合物を共重合した難燃性ポリエス
テル繊維からなる布帛であって、該布帛に対して、下記
(1)式で表されるアミノ糖系アミノ配糖体を主成分と
する抗菌剤が0.01〜0.2%owf、及びブロック
ドポリイソシアネートが0.02〜1.0%owf付与
されてなることを特徴とする難燃抗菌性ポリエステル繊
維布帛。 【化1】 - 【請求項2】 リン化合物が、下記一般式(2)式、又
は(3)式で表されるリン化合物である請求項1記載の
難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛。 【化2】 (但し、Rは飽和、開鎖状又は環状アルキレン、アリレ
ーン又はアルアルキレン残基を、R1は6迄のC原子を
有するアルキル基、アリール基又はアルアルキル基を意
味する。又、残基R及び又はR1は1個又は多数個のヘ
テロ原子、殊にF,Cl,Br,O及びSを含有して良
い。R2、R3は炭素数が1〜18のアルキル基、アリー
ル基、又は水素原子を表す。) 【化3】 (但しR、R1は同一かまたは相異なる基で水素原子、
ハロゲン原子または炭素数6以下の炭化水素基、R2,R
3は同一かまたは相異なる基で水素原子、炭素数7以下
の炭化水素基または(−R4OH)rHで示される基を示
す。R4はエチレン基、プロピレン基、またはブチレン
基を、rは1〜10の整数、l,mは0または1〜4の整
数、nは0、1または2である。) - 【請求項3】 抗菌剤とブロックドポリイソシアネート
の比率が1:1〜1:5の範囲にあることを特徴とする
請求項1又は2記載の難燃抗菌性ポリエステル繊維布
帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP938697A JPH10212667A (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP938697A JPH10212667A (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10212667A true JPH10212667A (ja) | 1998-08-11 |
Family
ID=11719017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP938697A Pending JPH10212667A (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 難燃抗菌性ポリエステル繊維布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10212667A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002065319A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-05 | Toyobo Co Ltd | 難燃性を有するファスナー |
EP1626118A3 (en) * | 2004-08-11 | 2006-03-08 | Formosa Taffeta Co.,Ltd. | Yarns and fabrics having long-lasting mosquito repellent or antibacterial effect and their preparation |
-
1997
- 1997-01-22 JP JP938697A patent/JPH10212667A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002065319A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-05 | Toyobo Co Ltd | 難燃性を有するファスナー |
EP1626118A3 (en) * | 2004-08-11 | 2006-03-08 | Formosa Taffeta Co.,Ltd. | Yarns and fabrics having long-lasting mosquito repellent or antibacterial effect and their preparation |
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