JP4322994B2 - 繊維処理剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は繊維処理剤に関する。さらに詳しくは、織物などの繊維製品の加工に用いる繊維処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、洗剤洗濯後の織物の縮みを防止することを目的とした繊維処理剤としては、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基を重亜硫酸塩でブロックした水溶性ポリウレタンが知られている(例えば特公昭50−155794号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような水溶性ポリウレタンで処理した織物は風合いが固くなるという問題点があった。
本発明の目的は柔軟な風合いと洗剤洗濯後の縮み防止とを両立できる繊維処理剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決する繊維処理剤を得るべく鋭意検討した結果、本発に到達した。
すなわち本発明は、有機ポリイソシアネート(a1)と、水酸基等量が400〜2000の高分子ポリオール(a2)とから誘導されるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(a)の重亜硫酸塩(b)によるブロック体(A)および乳化剤(B)を必須成分とする水性分散体からなり、該ウレタンプレポリマー(a)のHLBが2〜6.5であることを特徴とする防縮性向上用繊維処理剤である。
【0005】
本発明において、ウレタンプレポリマー(a)を構成する有機ポリイソシアネート(a1)としては、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)2〜12の脂肪族ジイソシアネート[例えばヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなど];炭素数4〜18の脂環式ジイソシアネート[例えば1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(水添XDI)、アダマンタンジソシアネートなど];炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート[例えばキシリレンジソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)など];炭素数6〜20の芳香族ポリイソシアネート[例えば1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−2,4’−または4,4’−ジイソシアネート(MDI)、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、o−トリジンジイソシアネート、粗製TDI、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(粗製MDI)など];およびこれら2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、処理した繊維が変色しない点で脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートおよび芳香脂肪族ジイソシアネートであり、さらに好ましいものは、処理した織物の風合いの点で脂肪族ジイソシアネートである。
【0006】
(a)を構成する高分子ポリオール(a2)としては、ポリオキシプロピレンおよび/またはオキシブチレンポリオール(イ)、ポリエステルポリオール(ロ)、ポリオレフィンポリオール(ハ)、重合体ポリオール(ニ)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
該(a2)の水酸基当量は通常400〜2000、好ましくは500〜1700である。水酸基当量が400未満では処理した織物の風合いが固すぎる問題があり、2000を超えると織物が防縮性が低下することがある。
また、該(a2)の平均官能基数は、処理された織物の風合いおよび防縮性の点から、2.3〜3、特に2.4〜2.9であることが好ましい。
【0007】
ポリオキシプロピレンおよび/またはオキシブチレンポリオール(イ)としては、多価アルコール[エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコールなどの2価アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパンなどの3価アルコール;ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、ソルビト―ル、キシリット、マンニット、ジペンタエリスリトールなどの4価以上の多価アルコールなど]、多価フェノール[ピロガロール、カテコール、ヒドロキノンなどの単環2価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノール類など]、アミン類[アンモニア;炭素数1〜20のアルキルアミン(ブチルアミン、オクチルアミンなど)、アニリンなどのモノアミン類;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどの脂肪族ポリアミン;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジンおよびその他特公昭55−21044号公報記載の複素環式ポリアミン類;ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミンなどの脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエーテルジアミンなどの芳香族ポリアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン類など]等の活性水素原子含有多官能化合物に炭素数が3〜4のアルキレンオキサイドが付加した構造の化合物およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいものは2〜3価の多価アルコールおよび/または多価フェノールのアルキレンオキサイド付加物である。
【0008】
上記アルキレンオキサイドとしては、プロピレンオキサイド(以下、POと略記)、1,2−、2,3−、1,3−もしくは1,4−ブチレンオキサイド、およびこれらの2種以上の併用系(ランダムおよび/またはブロック)が挙げられる。これらに加えて、本発明の目的を阻害しない範囲でエチレンオキサイド(以下、EOと略記)を少量(たとえば全アルキレンオキサイド中10重量%以下、好ましくは5重量%以下)併用してもよい。
【0009】
ポリエステルポリオール(ロ)としては、たとえば、▲1▼前記2価アルコールの1種以上とジカルボン酸[炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、グルタル酸、アゼライン酸等)、炭素数8〜16の芳香族ジカルボン酸(イソフタル酸、テレフタル酸等)、これらのエステル形成性誘導体〔無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル等〕など]とから誘導される縮合ポリエステルポリオール[例えば、ポリ(エチレンアジペート)ジオール、ポリ(ブチレンアジペート)ジオール、ポリ(ヘキサメチレンアジペート)ジオール、ポリ(ネオペンチルアジペート)ジオール、ポリ(エチレン/ブチレンアジペート)ジオール、ポリ(ネオペンチル/ヘキシルアジペート)ジオール、ポリ(3−メチルペンチルアジペート)ジオール、ポリ(ブチレンイソフタレート)ジオールなど];▲2▼前記2〜3価アルコールの1種以上に炭素数4〜12のラクトン(γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等)を重付加して得られるポリラクトンポリオール(例えばポリカプロラクトンジオールもしくはトリオール、ポリバレロラクトンジオールもしくはトリオール、ポリ−3−メチルバレロラクトンジオールもしくはトリオールなど);▲3▼前記2〜3価アルコールの1種以上と炭酸エステル(ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート等)とから誘導されるポリカーボネートポリオール(例えばポリヘキサメチレンカーボネートジオールなど);およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0010】
ポリオレフィンポリオール(ハ)としては、たとえばポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールおよびこれらの水素添加体が挙げられる。
【0011】
重合体ポリオール(ニ)としては、ポリオール(前記ポリエーテルポリオールおよび/またはポリエステルポリオール)中で、ラジカル重合性モノマー[例えば、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、塩化ビニル、これらの2種以上の混合物など]を重合させ、該重合体を微分散させたもの(重合体含量は通常5〜30重量%)が挙げられる。
【0012】
これら高分子ポリオール(a2)として例示したもののうち好ましいものは、(イ)、(ロ)、(ハ)およびこれらの2種以上の併用である。
【0013】
該(a2)とともに必要により用いられる活性水素基含有低分子多官能化合物(a3)としては、▲1▼炭素数2〜15の多価アルコール類[2価アルコール(例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコールなど);3価アルコール(例えばグリセリン、トリメチロールプロパンなど);これらの多価アルコールのアルキレンオキサイド(EOおよび/またはPO)低モル付加物(水酸基当量400未満)など]、▲2▼炭素数2〜10のジアミン類(例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、トルエンジアミンなど);ヒドラジンもしくはその誘導体(二塩基酸ジヒドラジドたとえばアジピン酸ジヒドラジドなど)などがあげられる。
該(a3)の使用量は、(a2)と(a3)の合計重量に基づいて通常20重量%以下、好ましくは15重量%以下である。
【0014】
(a)の構成成分として、前記(a2)および必要により(a3)とともに、さらに必要に応じて鎖停止剤を用いることができる。該鎖停止剤としては炭素数1〜8のモノアルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、セロソルブ類、カービトール類など)、炭素数1〜10のモノアミン類(モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、モノオクチルアミンなどのアルキルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミンなど)などが挙げられる。
【0015】
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(a)を構成する(a1)と(a2)および必要により(a3)との当量比(NCO/活性水素含有基比)は、重亜流酸塩(b)とのブロック化反応のさせ易さ、処理された繊維の耐洗濯性および風合いの点から、1.3〜2、特に1.4〜1.9が好ましい。
また、該(a)のイソシアネート基含有量は通常1〜7重量%、好ましくは2〜5重量%である。
【0016】
また、該(a)のHLBは2〜6.5であることが必要であり、好ましくは3〜6である。HLBが2未満ではブロック体(A)の形成が困難となり、6.5を超えると処理された織物の防縮性が低下する。
上記HLBは、たとえば小田・幸村共著「界面活性剤の合成と其の応用」(槙書店1957年発行)501頁に記載の方法で算出される値である。
【0017】
(a)の製造法は通常の方法でよく特に限定されないが、たとえば、分子内に活性水素含有基を含まない有機溶剤(例えばアセトン、メチルエチケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)の存在下または非存在下で、前記(a1)と(a2)および必要により(a3)からなる活性水素成分とをワンシット法または多段法により、通常20℃〜150℃、好ましくは60℃〜110℃で反応させる方法が挙げられる。
【0018】
プレポリマー化反応に際しては、反応を促進させるためにポリウレタンに通常用いられる触媒を使用することができる。このような触媒としては、金属触媒たとえば錫系触媒[トリメチルチンラウレート、トリメチルチンヒドロキサイド、ジメチルチンジラウレート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、スタナスオクトエート、ジブチルチンマレエートなど]、鉛系触媒[オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、ナフテン酸鉛、オクテン酸鉛など]、その他の金属触媒[ナフテン酸コバルトなどのナフテン酸金属塩、フェニル水銀プロピオン酸塩など];およびアミン系触媒たとえばトリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルヘキシレンジアミン、ジアザビシクロアルケン類[1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7〔DBU(サンアプロ製,登録商標)〕など];ジアルキルアミノアルキルアミン類[ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノオクチルアミン、ジプロピルアミノプロピルアミンなど]または複素環式アミノアルキルアミン類[2−(1−アジリジニル)エチルアミン、4−(1−ピペリジニル)−2−ヘキシルアミンなど]の炭酸塩および有機酸塩(ギ酸塩など)等;N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、ジエチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等;およびこれらの2種以上の併用系が挙げられる。これらの触媒の使用量は、(a)の重量に基づいて、通常3重量%以下、好ましくは0.001〜2重量%である。
【0019】
本発明において、(a)のイソシアネート基のブロックに用いられる重亜硫酸塩(b)としては、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸カリウム等が挙げられる。これらのうち(a)と反応させやすい点で重亜硫酸ナトリウムがとくに好ましい。
【0020】
本発明で用いられる乳化剤(B)としては、平均HLBが通常11〜16、好ましくは12〜15の、アニオン性乳化剤、非イオン性乳化剤、両性乳化剤、カチオン性乳化剤等の乳化剤が挙げられるが、(a)を乳化してブロック体(A)を形成させる際に重亜硫酸塩(b)と共存しても安定である非イオン性乳化剤が好ましい。
このような非イオン性乳化剤としては、▲1▼炭素数8〜18の脂肪族モノアルコールのアルキレンオキサイド(炭素数2〜4)付加物(例えばラウリルアルコールのEO6〜20モル付加物など);▲2▼炭素数8〜18の脂肪酸のアルキレンオキサイド(炭素数2〜4)付加物(例えばラウリン酸のEO6〜25モル付加物など);▲3▼スチレン化(1.1〜10モル)フェノールのアルキレンオキサイド(炭素数2〜4)付加物〔例えばスチレン化(1.5〜3モル)フェノールのEO10〜25モル付加物、スチレン化(1.5〜3モル)フェノールのEO10〜25モルとPO1〜5モルのブロック付加物など);▲4▼アルキレンオキサイド(炭素数2〜4)のランダムおよび/またはブロック共重合体(例えば重合度が25〜35のポリプロピレングリコールのEO40〜150モル付加物など);およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。これらのうち好ましいものは▲1▼および▲3▼であり、特に好ましいものは▲3▼である。
該(B)の使用量は、ブロック体(A)の形成のさせ易さおよび処理された織物の防縮性の点で、(A)の重量に基づいて1〜10重量%、特に3〜8重量%が好ましい。
【0021】
本発明の繊維処理剤は、たとえば、(a)と(B)の混合物に(b)の水溶液(濃度20〜40重量%)を加え十分に混合して通常10〜60℃、好ましくは20〜40℃で反応させてブロック体(A)を形成させ、これを水単独または水と水溶性有機溶剤[アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)、エーテル類(テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)、アミド類(ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなど)およびこれらの2種以上の混合物]からなる水性媒体で希釈分散させることにより得ることができる。水溶性有機溶剤はブロック体(A)に予め混合しておいてもよい。上記ブロック化反応に際しての(b)の使用量は、(a)のイソシアネート基に対して通常90〜130当量%、好ましくは95〜125当量%である。
また、該ブロック体(A)における(a)のイソシアネート基の(b)によるブロック化率は通常少なくとも90%、好ましくは95〜100%である。ブロック化率が90%未満では(A)の水分散性が低下する。また必要により残存する微量のイソシアネート基を前述の鎖停止剤(例えばモノアミンなど)と反応させて封鎖してもよい。
【0022】
本発明の繊維処理剤には、必要により公知の消泡剤、湿潤剤、各種樹脂エマルション(ポリウレタンエマルション、アクリルエマルション、SBRラテックスなど)、柔軟剤等を配合することができる。これらの配合量は、樹脂エマルションの場合は固形分換算でブロック体(A)の重量に基づいて30重量以下、とくに20重量%以下であることが好ましく、その他の添加剤の場合は(A)の重量に基づいて1重量%以下、とくに0.1〜0.5重量%であることが好ましい。
【0023】
本発明の繊維処理剤の固形分濃度は特に限定されないが、通常10〜50重量%、好ましくは15〜45重量%である。また、粘度(25℃)は通常10〜1000mPa・sである。
【0024】
本発明の繊維処理剤は、羊毛、木綿、絹等の天然繊維;レーヨン、アセテート等の再生繊維;ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル等の合成繊維等の編物、織物、不織布などの繊維製品に適用することができる。なかでも天然繊維(とくに羊毛)織物に対して柔軟な風合いと防縮性を付与するための処理剤として特に好適に用いられる。
【0025】
本発明の繊維処理剤を繊維製品に適用する場合の方法としては、該処理剤を必要濃度(通常1〜5重量%)まで水で希釈し、ロール塗布、浸漬、デイッピング等の方法で繊維製品に付着させた後、マングル等で必要付着量に絞り、100〜130℃で3〜5分間予備乾燥し、さらに130〜150℃で1〜3分間加熱処理する方法が挙げられる。
繊維製品に対する処理剤の付着量(固形分)は処理前の繊維製品の重量に基づいて通常1〜5重量%である。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において、「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0027】
実施例1
温度計および撹はん機を備えた密閉反応槽に、グリセリンにPOを付加した水酸基当量1660、官能基数3のトリオール131.1部、水酸基当量500、官能基数2のポリブタジエングリコール26.2部(ポリオールの平均官能基数2.5)およびHDI20.9部を仕込み、反応系を窒素ガスで置換したのち、撹はん下105℃で6時間反応して遊離イソシアネート基含有量(以下、NCO含量という。)2.7%、HLBが5.1のNCO末端ウレタンプレポリマーを得た。得られたウレタンプレポリマーを30℃に冷却して、スチレン化(2.75モル)フェノール1モルにEOを19モルとPOを1.5モルブロック付加して得られた乳化剤(HLB=13.8)28部、重亜硫酸ナトリウム水溶液(重亜硫酸ナトリウム11.7部/水29.3部)およびエタノールを133.5部加え30℃で30分間混合し反応を完結させた。これにさらに水2000部を加えて30分間混合し、固形分20%、粘度50mPa・s/25℃のポリウレタン樹脂水性分散液1000部を得た。このウレタン樹脂水性分散液を固形分が3%となるよう水で希釈し、さらに重炭酸ナトリウムでpHを7に調整し処理剤液(A1)を得た。
【0028】
実施例2
実施例1において、ポリブタジエングリコールに代えて水酸基当量500、官能基数2のポリテトラメチレンエーテルグリコールを同量使用した(ウレタンプレポリマーのHLB=5.7)以外は実施例1と同様の操作により、固形分3%の処理剤液(A2)を得た。
【0029】
実施例3
グリセリンにPOを付加した水酸基当量1660、官能基数3のトリオール163.5部とHDI16.5部とからNCO含量が2.3%、HLBが5.6のウレタンプレポリマーを得た。これに25%重亜硫酸ナトリウム32.5部を使用した以外は実施例1と同様の操作により、固形分3%の処理剤液(A3)を得た。
【0030】
比較例1
特開昭50−155794号公報の実施例1の記載に従い以下の方法で処理剤液を得た。
ポリプロピレングリコール(平均分子量1200)にEOを付加して平均分子量2400としたブロック共重合型ポリエーテルジオール(水酸基価46.7)21部、アジピン酸/1,6−ヘキサンジオール/ネオペンチルグリコール系(モル比10:7:4)ポリエステルジオール(水酸基価45.1、酸価2.4)56部、1.6−ヘキサンジオール3部およびHDI20部を100〜105℃で1時間反応させて得られたプレポリマー(NCO含量5.1%、HLB7.8)を40℃まで冷却し、ジオキサン20部を加え粘度調整した。ついで25%重亜硫酸ソーダ水溶液65部を加えて混合しブロック化反応を完結させ、さらに水220部を加えて希釈し固形分30%ウレタン樹脂水性分散液を得た。この水性分散液を固形分が3%となるよう水で希釈し、比較のための処理剤液(A4)を得た。
【0031】
試験布作成例
実施例1〜3および比較例1で得られた処理剤液(A1)〜(A4)およびブランクとして水のみを使用し、以下の方法で試験布を作成した。
試験用の未染色ウールモスリン(寸法25cm×25cm)を処理剤液に浸漬し、マングルで絞り率100%となるよう調整した。この浸漬布を130℃で3分間予備乾燥し、さらに150℃で1分間熱処理を施し処理布を作成した。
【0032】
性能試験例1(処理布の曲げ剛性試験)
上記作成例で得られた各処理布を20cm×20cmに裁断し、温度25℃、湿度50%の条件で3時間放置した後、KES純折り曲げ試験機で処理布の曲げ剛性を測定した。その結果を表1に示した。
【0033】
【表1】
Figure 0004322994
【0034】
性能試験例2(処理布の洗剤洗濯後の面積収縮率測定例)
上記作成例で得られた各処理布を20cm×20cmに裁断し、以下条件で洗濯し、20回、40回および60回洗濯後の面積収縮率を測定した。その結果を表2に示した。
なお、洗濯条件はJISL−0217−1976の103法に準じて家庭洗濯機にて家庭用洗剤2g/L、浴比1/30、40℃の温水で5分間洗濯、2分間すすぎ、脱水後60℃水平乾燥を1回として繰り返し洗濯を実施した。
【0035】
【表2】
Figure 0004322994
【0036】
表1から実施例1〜3の本発明の処理剤(A1〜A3)は、比較例1の処理剤(A4)に比べ柔らかい風合いを与えることが判る。また、表2から本発明の処理剤処理剤は洗濯後も優れた防縮性を与えることが判る。
【0037】
【発明の効果】
本発明の繊維処理剤は、織物などの繊維製品に柔軟な風合いと優れた防縮性を与えることができる。
上記効果を奏することから本発明の繊維処理剤は、羊毛、木綿、絹等の天然繊維、レーヨン、アセテート等の再生繊維、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル等の合成繊維等の編物、織物、不織布などの繊維製品の仕上げ剤として有用である。

Claims (6)

  1. 有機ポリイソシアネート(a1)と、水酸基当量が400〜2000の高分子ポリオール(a2)とから誘導されるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(a)の重亜硫酸塩(b)によるブロック体(A)および乳化剤(B)を必須成分とする水性分散体からなり、該ウレタンプレポリマー(a)のHLBが2〜6.5であることを特徴とする防縮性向上用繊維処理剤。
  2. (a2)がポリオキシプロピレンおよび/またはポリオキシブチレンポリオール、ポリエステルポリオールおよびポリオレフィンポリオールから選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の繊維処理剤。
  3. (a2)の平均官能基数が2.3〜3である請求項1または2記載の繊維処理剤。
  4. (a)を構成する(a1)/(a2)の当量比が(1.3〜2)/1である請求項1〜3のいずれか記載の繊維処理剤。
  5. (B)が平均HLB11〜16の非イオン性乳化剤である請求項1〜4のいずれか記載の繊維処理剤。
  6. (B)の量が(A)の重量に基づいて1〜10重量%である請求項1〜5のいずれか記載の繊維処理剤。
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