JPH10212406A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物

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JPH10212406A
JPH10212406A JP1640897A JP1640897A JPH10212406A JP H10212406 A JPH10212406 A JP H10212406A JP 1640897 A JP1640897 A JP 1640897A JP 1640897 A JP1640897 A JP 1640897A JP H10212406 A JPH10212406 A JP H10212406A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアミド樹脂本来の優れた特性を損なうこ
となく、離型性および塗装性に優れ、かつ金型汚染の少
ないポリアミド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリアミド樹脂100〜20重量%とポ
リアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂0〜80重量%とから
なる樹脂成分100重量部に対し、下記一般式(1)で
表せるケトン化合物を0.1〜5重量部配合してなるポ
リアミド樹脂組成物。 【化5】 (式中、R1およびR2は、それぞれ、炭素数5〜34の
炭化水素基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド樹脂組
成物に関し、詳しくは特定のケトン化合物を配合してな
るポリアミド樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジニアリングプラスチックスは、良
好な機械的強度、耐熱性、耐クリ−プ性、電気特性、寸
法安定性などを示し、中でもポリアミド樹脂は機械的特
性、耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性など広範囲に渡って優
れた性能を示すので、鉄、亜鉛、アルミニウムなどの金
属に替わる材料として用いられており、例えばドアミラ
−スティなどの自動車部品に採用されている。
【0003】しかし、ポリアミド樹脂は、金属表面との
親和性、密着性が強く成形時に金型表面に付着する傾向
があり、形状が複雑な場合には離型不良を起こす場合が
あり、こうした不良に対処するために、通常、離型剤が
用いられている。離型剤には外部離型剤と内部離型剤が
あるが、外部離型剤は成形時、金型表面に定期的に塗布
し使用するものであり、外部離型剤を使用すると成形品
の表面状態が悪くなる傾向があり、また成形サイクルも
長くなる。
【0004】内部離型剤としては、樹脂と金型との密着
性を低下させるような外部滑性のある化合物が使用され
るが、樹脂との相溶性が良すぎると離型剤の外滑性が損
なわれ離型効果が薄れ、逆に相溶性が不十分であると得
られる成形品の外観が悪くなり、機械的強度も低下す
る。
【0005】ポリアミド樹脂に配合される離型剤として
は、従来、ステアリン酸バリウムやステアリン酸カルシ
ウム等の金属石けんが知られているが、複雑な形状の成
形の場合、離型性の面で不十分であり、多量に配合する
と成形時にガス発生が多くなり、金型表面を汚染した
り、成形品の外観を損ねることになる。このため、特開
平3−52953号公報においては、ポリアミド樹脂に
モンタン酸塩、モンタン酸エステル、モンタン酸エステ
ル塩などのモンタン酸類を配合したポリアミド樹脂組成
物が開示されているが、塗装性においては必ずしも十分
であるとは言えなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
アミド樹脂本来の優れた特性を損なうことなく、離型性
および塗装性に優れ、かつ金型汚染の少ないポリアミド
樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題を
解決するためになされたものであり、その要旨は、ポリ
アミド樹脂100〜20重量%とポリアミド樹脂以外の
熱可塑性樹脂0〜80重量%とからなる樹脂成分100
重量部に対し、下記一般式(1)で表せるケトン化合物
を0.1〜5重量部配合してなるポリアミド樹脂組成物
に存する。
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R1およびR2は、それぞれ、炭素
数5〜34の炭化水素基を表す。)以下、本発明につき
詳細に説明する。本発明においてポリアミド樹脂として
は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン69、ナイロ
ン610、ナイロン612、ナイロン12、キシリレン
ジアミンとα、ω−直鎖脂肪族二塩基酸とから得られる
ポリアミド樹脂(以下、MXナイロンとも記載する。)
及びこれらの混合物等が挙げられるが、特にこれらに限
定されるものでない。ポリアミド樹脂としては、好まし
くは、MXナイロン、MXナイロンとナイロン66およ
び/またはナイロン6との混合物が挙げられ、更に好ま
しくは、MXナイロンとナイロン66および/またはナ
イロン6との混合物が挙げられる。
【0010】MXナイロンとナイロン66および/また
はナイロン6との配合割合は、好ましくは、MXナイロ
ン100〜20重量%に対しナイロン66および/また
はナイロン6が0〜80重量%である。MXナイロンの
割合が低すぎると機械的性質が不十分である。MXナイ
ロンとナイロン66および/またはナイロン6との配合
割合は、より好ましくは、MXナイロン100〜30重
量%に対しナイロン66および/またはナイロン6が0
〜70重量%である。ポリアミド樹脂の相対粘度は、J
IS K6810に従って、98%硫酸中濃度1%、温
度25℃で測定した値で、好ましくは1.0〜3.5で
あり、より好ましくは1.5〜3.0である。
【0011】本発明におけるポリアミド樹脂以外の熱可
塑性樹脂としては、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、A
ES樹脂、AS樹脂、オレフィン系樹脂、メタクリル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリ
フェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)、変性PPE樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド
樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアリレー
ト樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケト
ン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステ
ルカーボネート樹脂、非晶性ポリアミド樹脂、液晶ポリ
マーなどの熱可塑性樹脂またはこれら2種類以上の樹脂
からなるアロイ樹脂組成物が挙げられる。 また必要に
応じてこれらの材料に無機、有機繊維状充填材、フィラ
ー、安定剤、紫外線吸収剤、染顔料等を添加できる。
【0012】ポリアミド樹脂とポリアミド樹脂以外の熱
可塑性樹脂との配合割合は、ポリアミド樹脂100〜2
0重量%に対しポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂0〜
80重量%である。ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂
との配合割合が80重量%を越えると、機械的強度、耐
熱性、耐薬品性等が不十分になりやすい。ポリアミド樹
脂とポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂との配合割合
は、好ましくは、ポリアミド樹脂100〜30重量%に
対しポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂0〜70重量%
である。
【0013】ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂として
は、好ましくは、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE
樹脂)などが挙げられる。ポリフェニレンエーテル樹脂
としては、下記一般式(2)で表される構造単位を主鎖
に持つポリマーであり、ホモポリマー、コポリマーまた
はグラフトポリマーのいずれであってもよい。
【0014】
【化3】
【0015】(式中、R3は炭素数1〜3の低級アルキ
ル基、R4、R5は水素原子または炭素数1〜3の低級ア
ルキル基である。) ポリフェニレンエーテル樹脂の具体的としては、ポリ
(2、6−ジメチル−1、4−フェニレン)エ−テル、
ポリ(2、6−ジエチル−1、4−フェニレン)エ−テ
ル、ポリ(2、6−ジプロピル−1、4−フェニレン)
エ−テル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1、4−フ
ェニレン)エ−テル、ポリ(2−メチル−6−プロピル
−1、4−フェニレン)エ−テル等が挙げられるが、好
ましくは、ポリ(2、6−ジメチル−1、4−フェニレ
ン)エ−テル、2、6ジメチルフェノール/2、3、6
−トリメチルフェノ−ル共重合体およびこれらにスチレ
ンをグラフトしたグラフト共重合体などが挙げられる。
【0016】ポリフェニレンエ−テル樹脂(以下、PP
Eと称することがある。)としては、更に好ましくは、
相溶性を改良したポリフェニレンエ−テル樹脂(以下、
変性PPEと称することがある。)が挙げられる。変性
PPEはPPEと不飽和カルボン酸もしくはその酸無水
物を反応させて得られる。PPEを変性するのに、不飽
和カルボン酸の酸無水物を使用する場合は無触媒下に、
不飽和カルボン酸の酸無水物とPPEとを溶融混合状態
で反応させて変性PPEを得ることができる。この場
合、溶融混合する方法としてはニ−ダ−、バンバリ−ミ
キサ−、押出機等特に制限はないが、操作性を考慮する
と押出機を用いるのが好ましい。不飽和脂肪族カルボン
酸の酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸等が挙げられ、好ましくは無水マ
レイン酸が挙げられる。
【0017】PPEの変性に用いられる酸無水物の使用
割合は、好ましくは、PPE100重量部に対して0.
01〜10重量部である。酸無水物の使用割合が、0.
01重量部未満の場合はPPEとナイロンとの相溶性の
改善効果が小さく、10重量部を越える場合は、過剰の
酸無水物が熱分解し、耐熱性の低下や外観不良等実用上
の不都合を生じやすい。PPEの変性に用いられる酸無
水物の使用割合は、さらに好ましくは0.1〜3重量部
であり、特に好ましくは0.1〜1重量部である。
【0018】PPEの変性に不飽和脂肪族カルボン酸を
使用する場合は、必要に応じて、ベンゾイルパ−オキシ
ド、ジクミルパ−オキシド及びクメンハイドロパ−オキ
シド等のラジカル発生剤を触媒として使用することがで
きる。PPEの変性に必要な不飽和カルボン酸の使用割
合は、好ましくは、PPE100重量部に対して0.0
1〜10重量部である。
【0019】本発明におけるケトン化合物は、下記一般
式(1)で示されるケトン化合物である。
【0020】
【化4】
【0021】式(1)中、R1およびR2は、それぞれ、
炭素数5〜34の炭化水素基を示す。ここで、R1およ
びR2は、好ましくは、それぞれ、炭素数5〜34の脂
肪族炭化水素基または炭素数6〜34の芳香族炭化水素
基である。ケトン化合物は単独で用いてもよく、あるい
は2種以上を併用してもよい。炭素数5〜34の脂肪族
炭化水素基としては、ペンチル基、へプチル基、ウンデ
シル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘプタデシル
基、ヘニコシル基、ヘプタコシル基等が挙げられる。炭
素数6〜34の芳香族炭化水素基としては、フェニル
基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル
基、フェナントリル基等が挙げられ、置換基として脂肪
族炭化水素基を有していてもよい。
【0022】前記一般式(1)中、R1およびR2は、よ
り好ましくは、それぞれ、炭素数5〜34の脂肪族炭化
水素基である。R1およびR2における脂肪族炭化水素基
の炭素数としては、好ましくは11〜27であり、さら
に好ましくは15〜17である。R1およびR2は同一で
も違っていてもよい。
【0023】脂肪族ケトンは、例えば脂肪酸塩の熱分解
により合成することができる。具体的には天然油脂の加
水分解によって得られる炭素数6〜34の脂肪酸の塩よ
り合成される。脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キン酸、ベヘニン酸、モンタン酸等が挙げられる。脂肪
酸としては、パルミチン酸またはステアリン酸塩が、ケ
トン化合物の合成のしやすさの点、および熱安定性の面
から好ましく、脂肪族ケトンとしては、好ましくは、ジ
ペンタデシルケトン、ジヘプタデシルケトンなどが挙げ
られる。
【0024】上記一般式(1)で表せられるケトン化合
物の配合割合は、ポリアミド樹脂100〜20重量%と
ポリアミド樹脂以外の樹脂0〜80重量%からなる樹脂
成分100重量部に対して、0.1〜5重量部である。
ケトン化合物の配合割合が0.1重量部未満であると離
型性が不十分であり、5重量部を越えると機械的強度の
低下を生じ、押出製造時に原料の供給が不安定になりや
すい。上記一般式(1)で表せられるケトン化合物の配
合割合は、樹脂成分100重量部に対して、好ましくは
0.2〜4重量部であり、更に好ましくは0.3〜3重
量部である。
【0025】本発明におけるポリアミド樹脂組成物とし
ては、好ましくは、無機充填材を含有するポリアミド樹
脂組成物が挙げられる。無機充填材としては、周知の無
機充填材を使用することができ、形状は特に制限され
ず、繊維状、板状、針状、球状、粉末等いずれの場合で
あってもよい。
【0026】無機充填材の種類としては、ガラス繊維、
炭素繊維、タルク、マイカ、ガラスフレ−ク、ウォラス
トナイト、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、セピ
オライト、ゾノライト、ホウ酸アルミニウム、ガラスビ
−ズ、バル−ン、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、
クレ−、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化
マグネシウムなどが挙げられ、単独または二種以上の混
合物として用いることができる。無機充填材としては、
好ましくはガラス繊維、タルク、炭酸カルシウム等が挙
げられる。
【0027】無機充填材の配合量は、ポリアミド樹脂1
00〜20重量%とポリアミド樹脂以外の樹脂0〜80
重量%からなる樹脂成分100重量部に対し、好ましく
は5〜300重量部である。無機充填材の配合量が5重
量部未満の場合では、機械的強度、熱的性質等の改善効
果が少なく、300重量部を越えると、加工性が劣る。
無機充填材の配合量は、より好ましくは10〜250重
量部、特に好ましくは20〜150重量部である。
【0028】本発明におけるポリアミド樹脂組成物にお
いては、上記の成分以外に、高分子材料に一般に用いら
れている各種添加剤、例えば安定剤、顔染料、離型剤、
滑剤、核剤、耐候性改良剤などを適宜配合することがで
きる。本発明におけるポリアミド樹脂組成物の製造方法
としては、通常の方法が採用でき、特に制限はされな
い。例えば、ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂以外の熱
可塑性樹脂、場合によってはさらに無機充填剤、各種添
加剤を、任意の順序で、慣用の装置、例えばベント式押
出機またはこれに類似した装置を用いて溶融混練する方
法が挙げられる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。実施例及び比較例におい
て用いた原料は次のとおりである。 (1)ナイロンMXD6:ポリ(メタキシリレンアジパ
ミド)、三菱ガス化学(株)製、相対粘度2.14。 (2)ナイロン66:相対粘度2.25。 (3)ナイロン6:相対粘度2.30。
【0030】(4)変性PPE:PPE(三菱ガス化学
(株)製、極限粘度4.45)5kgに対して、無水マ
レイン酸50gを加え、ス−パ−ミキサ−で3分間混合
した後、2軸押出機により300℃で加熱溶融下に混練
し、無水マレイン酸で変性した変性PPE。 (5)ガラス繊維:チョップドストランド、商品名CS
03−JAFT2、長さ3mm、旭ファイバ−グラス
(株)。 (6)炭酸カルシウム:商品名NS−100、日東粉化
工業(株)。
【0031】(7)ジヘプタデシルケトン:商品名ケト
ンワックスEP2036−18、ヘンケル白水(株) (8)ジペンタデシルケトン:パルミチン酸塩の熱分解
により合成。 (9)離型剤−1:モンタン酸エステル、商品名ヘキス
トワックスE、ヘキストジャパン(株)。
【0032】(10)離型剤−2:モンタン酸ナトリウ
ム、商品名ホスタルブTM NaW1、ヘキストジャパ
ン(株)。 (11)離型剤−3:グリセリンモノステアレ−ト、商
品名リケマ−ルS100A、理研ビタミン(株)。 (12)離型剤−4:ステアリン酸バリウム。
【0033】実施例及び比較例において、離型抵抗、曲
げ強度、塗装及び金型汚染の試験は以下の様に実施し
た。 (13)離型抵抗:射出一次圧 800kgf/c
2、射出速度50mm/s、保圧500kgf/c
2、保圧時間5秒、成形温度270℃、金型温度13
0℃、冷却時間20秒とし、抜きテ−パ−のついていな
い80mm角、厚さ2mmの短冊格子状成形品を成形し
て、離型する時の離型抵抗を測定した。
【0034】(14)曲げ強度:樹脂組成物から、長さ
5インチ、幅1/2インチ、厚さ1/4インチの曲げ試
験片を樹脂温270℃、金型温度130℃で成形した。
曲げ強度はASTM D790に準じて測定した。 (15)塗装試験:塗料として、ウレタン樹脂(関西ペ
イント(株)製、レタンPG60 ホワイト)を用い、
塗膜厚み50μに塗布した後、80℃で30分間硬化処
理を行った。次いで、カッタ−ナイフで1mm幅の切り
込みを縦、横各11本入れ、1mm×1mmのマス目を
100個作り、セロハン粘着テ−プ(ニチバン(株)
製、セロテ−プCT−18)をマス目の上に張った後に
引き離し、完全に残った升目を測定した(ごばん目テス
ト)。
【0035】(16)金型汚染試験:射出一次圧 50
0kgf/cm2、射出速度20mm/s、保圧0kgf
/cm2、射出時間3秒、成形温度270℃、金型温度1
30℃、冷却時間8秒とし、1.5φインチの円板をシ
ョ−トショットで連続300ショット成形し、成形後の
金型表面を肉眼で観察した。金型汚染がほとんどない場
合を○、金型汚染がある場合を△、金型汚染の程度が著
しい場合を×として評価した。
【0036】〔実施例1〜4〕ナイロンMXD6、ナイ
ロン66、ガラス繊維およびケトン化合物を表−1に示
す量秤量し、タンブラ−で混合後、ベント式押出機を用
いて270℃で溶融混練した後、ひも状に押出し、水槽
で冷却後、切断、乾燥してペレットを成形し、得られた
材料の評価を実施した。結果を表−1に示す。 〔比較例1〜3〕ケトン化合物の代わりに表−1に示す
離型剤を表−1に示す量用いる以外は、実施例1と同様
にしてペレットを成形し、得られた材料の評価を実施し
た。結果を表−1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】〔実施例5〜8〕ナイロンMXD6、ナイ
ロン66、ナイロン6、ガラス繊維、炭酸カルシウムお
よびケトン化合物を表−2に示す量秤量し、タンブラ−
で混合後、ベント式押出機を用いて270℃で溶融混練
した後、ひも状に押出し、水槽で冷却後、切断、乾燥し
てペレットを成形し、得られた材料の評価を実施した。
結果を表−2に示す。 〔比較例4〜6〕ケトン化合物の代わりに表−2に示す
離型剤を表−2に示す量用いる以外は、実施例5と同様
にしてペレットを成形し、得られた材料の評価を実施し
た。結果を表−2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】〔実施例9〜12〕ナイロンMXD6、ナ
イロン66、変性PPE、ガラス繊維およびケトン化合
物を表−3に示す量秤量し、タンブラ−で混合後、ベン
ト式押出機を用いて270℃で溶融混練した後、ひも状
に押出し、水槽で冷却後、切断、乾燥してペレットを成
形し、得られた材料の評価を実施した。結果を表−3に
示す。 〔比較例7〜9〕ケトン化合物の代わりに表−3に示す
離型剤を表−3に示す量用いる以外は、実施例9と同様
にしてペレットを成形し、得られた材料の評価を実施し
た。結果を表−3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリ
アミド樹脂本来の優れた特性を損なうことなく、塗装性
と離型性に優れ、且つ金型汚染性にも優れており、複雑
な形状を有する成形品を連続成形することができ、家電
製品、自動車部品、機械部品等の分野において極めて有
用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 101/00 C08L 101/00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂100〜20重量%とポ
    リアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂0〜80重量%とから
    なる樹脂成分100重量部に対し、下記一般式(1)で
    表せるケトン化合物を0.1〜5重量部配合してなるポ
    リアミド樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1およびR2は、それぞれ、炭素数5〜34の
    炭化水素基を表す。)
  2. 【請求項2】 上記一般式(1)におけるR1およびR2
    が、それぞれ、炭素数5〜34の脂肪族炭化水素基また
    は炭素数6〜34の芳香族炭化水素基であることを特徴
    とする請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂が、キシリレンジアミン
    とα、ω−直鎖脂肪族二塩基酸とから得られるポリアミ
    ド樹脂、または、キシリレンジアミンとα、ω−直鎖脂
    肪族二塩基酸とから得られるポリアミド樹脂とナイロン
    66および/またはナイロン6との混合樹脂であること
    を特徴とする請求項1または2に記載のポリアミド樹脂
    組成物
  4. 【請求項4】 ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂が、
    ポリフェニレンエ−テル樹脂であることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 樹脂成分に、無機充填材を配合してなる
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    ポリアミド樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 無機充填材の配合量が、樹脂成分100
    重量部に対し、5〜300重量部であることを特徴とす
    る請求項5に記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 上記一般式(1)におけるR1およびR2
    が、それぞれ、炭素数5〜34の脂肪族炭化水素基であ
    ることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載
    のポリアミド樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 上記一般式(1)におけるR1およびR2
    が、それぞれ、炭素数11〜27の脂肪族炭化水素基で
    あることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記
    載のポリアミド樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019006839A (ja) * 2017-06-20 2019-01-17 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 樹脂組成物、キット、成形品の製造方法および成形品
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