JP2003020402A - 難燃性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリアミド樹脂組成物

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JP2003020402A
JP2003020402A JP2001205663A JP2001205663A JP2003020402A JP 2003020402 A JP2003020402 A JP 2003020402A JP 2001205663 A JP2001205663 A JP 2001205663A JP 2001205663 A JP2001205663 A JP 2001205663A JP 2003020402 A JP2003020402 A JP 2003020402A
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melam
nylon
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Masaki Hirono
正樹 広野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアミド樹脂が本来有する優れた性質に加
え、機械的物性、熱的物性、外観に優れ、かつ難燃性が
良好で成型時の金型汚染のおそれのないポリアミド樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】少なくともポリアミド樹脂を含有する熱可
塑性樹脂100重量部に対し、メラムスルホン酸塩を1
〜40重量部、無機充填材を0〜300重量部配合する
ことを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド樹脂、
またはポリアミド樹脂とポリアミド樹脂以外の熱可塑性
樹脂からなるポリアミド樹脂組成物に関する。特にポリ
アミド樹脂が本来有する優れた性質に加えて、曲げ強
度、曲げ弾性率などの機械的物性、熱変形温度などの熱
的物性、外観に優れ、かつ難燃性の良好な成形物を提供
し得る難燃性ポリアミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂の難燃化方法について
は、既にいくつかの方法が提案されている。最も一般に
行われているのは、難燃剤をポリアミドに添加混合する
方法である。使用される難燃剤としては、ハロゲン系難
燃剤、窒素系化合物、金属含有化合物等が知られてい
る。これらのうち、ハロゲン系難燃剤を含むポリアミド
樹脂組成物の場合は、燃焼時に発生するガスの安全性が
疑問視されている。さらに金属化合物を用いた場合には
その難燃化効果が極めて低く、実用に耐えない。窒素系
化合物としては、メラミン、シアヌル酸またはシアヌル
酸メラミンなどのトリアジン系化合物をポリアミドに添
加してその難燃性を向上させる試みがなされている(例
えば特公昭49−1714、特公昭50−10574
4、特公昭58−25379)。これらの化合物は樹脂
の燃焼に際して有毒気体の発生が少ないという利点を有
するものの、成形時に難燃剤が昇華して金型等に付着す
るいわゆるプレ−トアウト現象が著しく、離型不良や成
形品外観の荒れを生じたり、あるいは難燃剤とポリアミ
ドの相溶性が必ずしも良くないため、難燃剤の一部が成
形品表面に析出する、いわゆるブル−ミング現象が発生
する欠点があった。
【0003】また、ポリアミドに無機充填剤、とくにガ
ラス繊維などの繊維状物質を配合した場合、無機充填剤
がろうそくの芯の作用をして、難燃効果が著しく低下す
ることが知られている(例えば特公昭60−37829
参照)。更に、例えば特開昭53−49054号には、
リン酸メラミンを配合した難燃性組成物が開示されてい
るが、単にリン酸とメラミンの塩を加えただけでは、ポ
リアミドに対する相溶性が悪いため、押出混練時の作業
性が困難となったり、成形品外観を損なうおそれがあ
る。これらの欠点を改良するため、本発明者らは、先に
メラムあるいはメレムのポリリン酸塩を用いたポリアミ
ド組成物を提案した(特開平11−43602、特開2
000−119514)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、如上
のごとき従来の難燃性ポリアミド樹脂の欠点を解消し、
燃焼時に発生するガスの安全性、熱的物性、表面外観、
熱安定性、難燃性に優れ、かつ金属代替を目的とした高
い機械的強度を有する難燃性ポリアミド樹脂組成物を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討の結
果、難燃剤としてメラムスルホン酸塩を用いることによ
り、上記目的を達成し得ることを知り本発明に到達し
た。すなわち本発明の要旨は、少なくともポリアミド樹
脂を含有する熱可塑性樹脂100重量部に対し、メラム
スルホン酸塩を1〜40重量部、無機充填材を0〜30
0重量部配合することを特徴とする難燃性ポリアミド樹
脂組成物に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳細に説明す
る。本発明が適用されるポリアミド樹脂としては、特に
限定されるものではなく、ラクタムの開環重合、アミノ
カルボン酸の重縮合、ジアミンと二塩基酸の重縮合によ
り得られ、酸アミド結合を繰り返し単位に持つ種々の高
分子に適用可能である。具体的には、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン69、ナイロン610、ナイロン6
12、ナイロン12、キシリレンジアミンとα、ω−直
鎖脂肪族二塩基酸とから得られるポリアミド樹脂(以
下、MXナイロンとも記載する)及びこれらの混合物等
が例示される。
【0007】これらの中では、MXナイロン、ナイロン
66、ナイロン6が好ましく、特に好ましくは、MXナ
イロンあるいはこれとナイロン66及び/又はナイロン
6の混合物である。MXナイロンにナイロン66を配合
すると結晶化速度を向上させ、成形サイクルを短縮させ
ることが可能であり、また、MXナイロンにナイロン6
を配合すると耐光性を改善することが出来る。MXナイ
ロン100重量部に対するナイロン66および/または
ナイロン6の配合割合は、0〜100重量部、好ましく
は0〜80重量部である。MXナイロンは、例えば、p
−及び/又はm−キシリレンジアミンとアジピン酸の重
縮合により、ナイロン66は、ヘキサメチレンジアミン
とアジピン酸の重縮合により、またナイロン6はε−カ
プロラクタムの開環重合により得ることが出来る。
【0008】本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリア
ミド樹脂以外の熱可塑性樹脂を含有することが出来る。
かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹
脂、ABS樹脂、AES樹脂、AS樹脂、オレフィン系
樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリア
セタール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹
脂)、変性PPE樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホ
ン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド
樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹
脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケ
トン樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、非晶性ポリ
アミド樹脂、液晶ポリマーなどの熱可塑性樹脂またはこ
れら2種類以上の樹脂からなるアロイ樹脂組成物が挙げ
られる。また、必要に応じこれらの材料に無機、有機繊
維状充填剤、フィラー、安定剤、紫外線吸収剤、染顔料
などを配合したものであっても良い。
【0009】ポリアミドに配合する熱可塑性樹脂とし
て、好ましくは、耐熱性に優れたポリフェニレンエーテ
ル樹脂(PPE樹脂)である。ポリフェニレンエーテル
樹脂としては、下記一般式(2)
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R3は水素原子または炭素数1〜
3の低級アルキル基を示し、R4およびR5は、それぞれ
独立して、炭素数1〜3の低級アルキル基を示す。)で
表される構造単位を主鎖に持つ、ホモポリマー、コポリ
マーまたはグラフトポリマーのいずれであってもよい。
具体的には、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニ
レン)エ−テル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フ
ェニレン)エ−テル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,
4−フェニレン)エ−テル、ポリ(2−メチル−6−エ
チル−1,4−フェニレン)エ−テル、ポリ(2−メチ
ル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エ−テル等が
あげられるが、特に、ポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレン)エ−テル、2,6ジメチルフェノール/
2,3,6−トリメチルフェノ−ル共重合体およびこれ
らにスチレンをグラフトしたグラフト共重合体が好まし
い。
【0012】また、ナイロンとの相溶性を改良したポリ
フェニレンエ−テル樹脂(以下、変性PPEと称す)で
あれば、さらに好ましい。変性PPEはPPEと不飽和
カルボン酸もしくはその酸無水物を反応させて得られ
る。
【0013】PPEの変性に不飽和カルボン酸の酸無水
物を使用する場合は、無触媒下に、不飽和カルボン酸の
酸無水物とPPEとを溶融混合状態で反応させて変性P
PEを得ることができる。この場合、溶融混合する方法
としてはニ−ダ−、バンバリ−ミキサ−、押出機等特に
制限はないが、操作性を考慮すると押出機を用いるのが
好ましい。不飽和脂肪族カルボン酸の酸無水物として
は、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン
酸等が例示でき、この中でも特に無水マレイン酸が好ま
しい。PPEの変性に必要な前記酸無水物の使用量はP
PE100重量部に対して、0.01〜10重量部、好
ましくは0.1〜3重量部、特に好ましくは0.1〜1
重量部である。酸無水物の使用割合が、PPE100重
量部に対して、0.01重量部以下の場合は変性PPE
とナイロンとの相溶性の改善効果が小さく、強靭性のあ
る組成物が得難い。また10重量部以上の使用割合の場
合は、過剰の酸無水物が熱分解し、その結果、耐熱性の
低下や外観不良等実用上の不都合を生じる。
【0014】PPEの変性に不飽和脂肪族カルボン酸を
使用する場合は、必要に応じて、ベンゾイルパ−オキシ
ド、ジクミルパ−オキシド及びクメンハイドロパ−オキ
シド等のラジカル発生剤を触媒として使用することがで
きる。PPEの変性に必要な不飽和カルボン酸の使用量
はPPE100重量部に対して、0.01〜10重量部
である。
【0015】本発明組成物の樹脂成分が、ポリアミド樹
脂とポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂とからなる場
合、ポリアミド樹脂とポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹
脂との比率は、重量で、99/1〜1/99であり、好
ましくは90/10〜10/90であり、更に好ましく
は70/30〜30/70である。
【0016】本発明組成物の配合成分の一つであるメラ
ムスルホン酸塩は、スルホン酸またはスルホン酸誘導体
とメラムまたはメラム誘導体の中和反応によって得られ
る塩である。本発明に使用されるメラムスルホン酸塩
は、硫黄含有量が5〜15重量%であることが好まし
い。メラムスルホン酸塩であっても、硫黄含有量が上記
範囲より少なくなると、難燃効果が得難くなり、逆に多
くなると生成する化合物の吸湿性が高くなり、好ましく
ない。
【0017】本発明に使用されるメラムスルホン酸塩と
して好ましくは、下記一般式(1)の構造を有する塩で
ある。
【0018】
【化3】
【0019】(式中R1は炭素数1〜10の脂肪族炭化
水素基を示し、R2は水素原子、シアノ基またはグアニ
ル基を示す。)。
【0020】一般式(1)において、R1で示される脂
肪族炭化水素基としては、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、オクチルなどの炭素数1〜10のアルキル基、ビ
ニル、アリル等のアルケニル基が挙げられ、好ましく
は、メチル、エチルなどの低級アルキル基である。R2
は、同じまたは異なって、水素原子、シアノ基またはグ
アニル基を示し、好ましくは水素原子である。原料のメ
ラム誘導体としてはメラム、シアノメラム、グアニルメ
ラムが挙げられ、もう1つの原料のスルホン酸として
は、周知の脂肪族スルホン酸が使用される。具体的には
メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等が挙げられる
が、中でも工業的に大量生産の可能なメタンスルホン酸
が好ましい。
【0021】一般式(1)のメラムスルホン酸塩は、例
えばメラミンより得られるメラムの水溶液に、スルホン
酸を加えて反応せしめ、ついで反応生成物を濾過、水洗
及び乾燥することによって得ることができる。このもの
は白色の固体であって微粉末に粉砕して使用される。メ
ラムスルホン酸塩は、平均粒子径が50μm以下である
ことが好ましい。上記範囲より大きくなるとポリアミド
中での分散性が悪くなり、これを配合した樹脂組成物か
ら得られる成形品外観に悪影響を及ぼす。
【0022】本発明組成物中のメラムスルホン酸塩の配
合割合は、ポリアミド樹脂またはポリアミド樹脂と他の
熱可塑性樹脂との混合物100重量部に対して、1〜4
0重量部、好ましくは6〜30重量部である。あまり少
ないと十分な難燃効果が得られず、逆にあまり多いと機
械的物性に悪影響を及ぼすようになるので好ましくな
い。
【0023】本発明のポリアミド樹脂組成物は、要すれ
ば更に、無機充填材を含有することが出来る。無機充填
材としては、周知の無機充填材を使用することが出来、
その形状も特に制限されるものではなく、繊維状、板
状、針状、球状、粉末等いずれの形状であってもよい。
無機充填材の種類としては、ガラス繊維、炭素繊維、タ
ルク、マイカ、ガラスフレ−ク、ウォラストナイト、チ
タン酸カリウム、硫酸マグネシウム、セピオライト、ゾ
ノトライト、ホウ酸アルミニウム、ガラスビ−ズ、バル
−ン、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、クレ−、酸
化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウ
ムなどが挙げられ、単独または二種以上の混合物として
用いることができる。無機充填材としては、好ましくは
ガラス繊維、タルク、炭酸カルシウムである。
【0024】無機充填材の配合量は、ポリアミド樹脂と
ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂との合計100重量
部に対し、0〜300重量部である。ポリアミド樹脂組
成物の機械的強度、熱的性質等を向上させるためには、
無機充填材の配合量が5重量部以上であることが望まし
いが、300重量部を越えると加工性が劣る。無機充填
材の配合量は、好ましくは10〜250重量部、特に好
ましくは50〜150重量部である。
【0025】本発明のポリアミド樹脂組成物において
は、上記の成分以外に、高分子材料に一般に用いられて
いる各種添加剤、例えば安定剤、顔染料、離型剤、滑
剤、核剤、可塑剤、耐候性改良剤などを適宜配合するこ
とができる。
【0026】本発明におけるポリアミド樹脂組成物の製
造方法としては、通常の方法が採用でき、特に制限はさ
れない。例えば、ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂以外
の熱可塑性樹脂、場合によってはさらに無機充填剤、各
種添加剤を、任意の順序で、慣用の装置、例えばベント
式押出機またはこれに類似した装置を用いて溶融混練す
る方法が挙げられる。
【0027】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例及
び比較例において用いた原料は次のとおりである。 (1)ポリアミド樹脂a:ポリ(メタキシリレンアジパ
ミド)(以下、ナイロンMXD6と記す)、相対粘度
(98%硫酸を溶媒とし、温度25℃で測定)2.1
4。 (2)ポリアミド樹脂b:ナイロン66、相対粘度2.
95。 (3)ポリアミド樹脂c:ナイロン6、相対粘度2.3
0。 (4)無水マレイン酸変性PPE:PPE(三菱ガス化
学(株)製、極限粘度4.45)5kgに対して、無水
マレイン酸50gを加え、ス−パ−ミキサ−で3分間混
合した後、2軸押出機により300℃で加熱溶融下に混
練し、変性した。
【0028】(5)ガラス繊維:チョップドストラン
ド、商品名CS03−JAFT2、長さ3mm、旭ファ
イバ−グラス(株)製。 (6)難燃剤a:メタンスルホン酸メラム、日産化学工
業(株)製。 (7)難燃剤b:リン酸メラミン、日産化学工業(株)
製。 (8)難燃剤c:シアヌル酸メラミン、商品名 MC4
40、日産化学工業(株)製。 (9)難燃剤d:水酸化マグネシウム、商品名 キスマ
5E、協和化学(株)製。
【0029】(10)難燃剤e:縮合リン酸エステル、
商品名 PX−200、大八化学(株)製。 (11)難燃剤f:メレムポリフォスフェート:オルト
リン酸/メラミン=1/1(モル比)の中和反応によっ
て得られた塩を、400℃で3時間焼成して生成。リン
含量、12.6%、平均粒子径、8.6μm。
【0030】実施例及び比較例において、難燃性、曲げ
特性、金型汚染性及び金型汚染性の試験は以下の様にし
て行った。 (12)難燃性: 樹脂組成物から、長さ5インチ、幅
1/2インチ、厚さ1/8インチの燃焼試験片を、射出成形機
を用いて、樹脂温度260℃、金型温度130℃で成形
した。難燃性は、この試験片について、米国アンダ−ラ
イタ−ズラボラトリ−ズ社が定めたSubject94(UL−9
4)規格に従って、試験を行った。 (13)曲げ特性: ISO−178に準じて、曲げ強
度及び曲げ弾性率を評価した。
【0031】(14)金型汚染試験: 射出一次圧 5
00kgf/cm2、射出速度20mm/s、保圧0k
gf/cm2、射出時間3秒、成形温度270℃、金型
温度130℃、冷却時間8秒とし、1.5φインチの円
板をショ−トショットで連続100ショット成形し、成
形後の金型表面を肉眼で観察した。表面の状態を○:ほ
とんどない、△:あり、×:著しい、の3種の基準で評
価した。 (15)滞留熱安定性試験:キャピラリーレオメーター
(東洋精機製、キャピログラフ1C)を使用し、無機充
填材なしの場合は250℃、無機充填材ありの場合は2
70℃にて、5、10、20分間保持し、せん断速度9
1.2sec-1で材料を押出したときの溶融粘度を測定
した。材料の滞留熱安定性を粘度保持率(20分/5
分)[%]にて評価した。
【0032】実施例1〜3、比較例1〜3 ポリアミド樹脂a、ポリアミド樹脂b、ポリアミド樹脂
c及び難燃剤a〜cを表1に示す量秤量し、タンブラ−
で混合後、ベント式押出機を用いて250℃で溶融混練
した後、ひも状に押出し、水槽で冷却後、切断、乾燥し
てペレットを成形した。得られた材料の評価結果を表1
に示した。
【0033】
【表1】
【0034】実施例4〜6、比較例4〜6 ポリアミド樹脂a、ポリアミド樹脂b、ポリアミド樹脂
c、ガラス繊維、難燃剤a、c、d、eを表2に示す量
秤量し、タンブラ−で混合後、ベント式押出機を用いて
270℃で溶融混練した後、ひも状に押出し、水槽で冷
却後、切断、乾燥してペレットを成形した。得られた材
料の評価結果を表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリ
アミドが本来有する優れた性質に加えて、熱的性質、表
面外観、機械的特性に優れ、且つ難燃性に優れており、
更に燃焼時に発生するガスの安全性に優れており、各種
成形品に利用できる。特に曲げ強度、曲げ弾性率などに
優れており金属代替をも可能な機械的特性を有するた
め、高い機械的特性が必要とされるOA機器等の機構部
品に利用でき、極めて有用なものである。また、本発明
のポリアミド樹脂は、成形時の金型汚染が殆どなく、滞
留熱安定性にも優れており、各種成形品を成形するのに
有利である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともポリアミド樹脂を含有する熱可
    塑性樹脂100重量部に対し、メラムスルホン酸塩を1
    〜40重量部、無機充填材を0〜300重量部配合する
    ことを特徴とする難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ポリアミド樹脂が、キシリレンジアミンと
    α、ω−直鎖脂肪族二塩基酸とから得られるポリアミド
    樹脂、またはキシリレンジアミンとα、ω−直鎖脂肪族
    二塩基酸とから得られるポリアミド樹脂とナイロン66
    及び/またはナイロン6との混合樹脂であることを特徴
    とする請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂が、ポリアミド樹脂および変
    性されていても良いポリフェニレンエ−テル樹脂を含有
    することを特徴とする請求項1または2に記載のポリア
    ミド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】無機充填材が、ガラス繊維、炭酸カルシウ
    ムまたはタルクからなる群から選ばれる少なくとも1種
    であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. 【請求項5】メラムスルホン酸塩の硫黄含有量5〜15
    重量%であることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. 【請求項6】メラムスルホン酸塩が下記一般式(1) 【化1】 (式中R1は炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を示
    し、R2は水素原子、シアノ基またはグアニル基を示
    す。)で示される化合物から選ばれることを特徴とする
    請求項1ないし5のいずれかに記載のポリアミド樹脂組
    成物。
  7. 【請求項7】メラムスルホン酸塩の平均粒子径が50μ
    m以下であることを特徴とする請求項1ないし6のいず
    れかに記載のポリアミド樹脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019006840A (ja) * 2017-06-20 2019-01-17 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 樹脂組成物、キット、成形品の製造方法および成形品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019006840A (ja) * 2017-06-20 2019-01-17 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 樹脂組成物、キット、成形品の製造方法および成形品

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