JP3708269B2 - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリアミド樹脂組成物に関し、詳しくは特定のケトン化合物を配合してなるポリアミド樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジニアリングプラスチックスは、良好な機械的強度、耐熱性、耐クリ−プ性、電気特性、寸法安定性などを示し、中でもポリアミド樹脂は機械的特性、耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性など広範囲に渡って優れた性能を示すので、鉄、亜鉛、アルミニウムなどの金属に替わる材料として用いられており、例えばドアミラ−スティなどの自動車部品に採用されている。
【0003】
しかし、ポリアミド樹脂は、金属表面との親和性、密着性が強く成形時に金型表面に付着する傾向があり、形状が複雑な場合には離型不良を起こす場合があり、こうした不良に対処するために、通常、離型剤が用いられている。離型剤には外部離型剤と内部離型剤があるが、外部離型剤は成形時、金型表面に定期的に塗布し使用するものであり、外部離型剤を使用すると成形品の表面状態が悪くなる傾向があり、また成形サイクルも長くなる。
【0004】
内部離型剤としては、樹脂と金型との密着性を低下させるような外部滑性のある化合物が使用されるが、樹脂との相溶性が良すぎると離型剤の外滑性が損なわれ離型効果が薄れ、逆に相溶性が不十分であると得られる成形品の外観が悪くなり、機械的強度も低下する。
【0005】
ポリアミド樹脂に配合される離型剤としては、従来、ステアリン酸バリウムやステアリン酸カルシウム等の金属石けんが知られているが、複雑な形状の成形の場合、離型性の面で不十分であり、多量に配合すると成形時にガス発生が多くなり、金型表面を汚染したり、成形品の外観を損ねることになる。このため、特開平3−52953号公報においては、ポリアミド樹脂にモンタン酸塩、モンタン酸エステル、モンタン酸エステル塩などのモンタン酸類を配合したポリアミド樹脂組成物が開示されているが、塗装性においては必ずしも十分であるとは言えなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ポリアミド樹脂本来の優れた特性を損なうことなく、離型性および塗装性に優れ、かつ金型汚染の少ないポリアミド樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記課題を解決するために、ポリアミド樹脂100〜20重量%とポリアミド以外の熱可塑性樹脂0〜80重量%とからなる樹脂成分100重量部に対し、下記一般式(1)で表せる脂肪族ケトン化合物を0.1〜5重量部配合してなることを特徴とする、ポリアミド樹脂組成物を提供する。
【0008】
【化2】
Figure 0003708269
【0009】
(式中、RおよびRは、それぞれ、炭素数5〜34の脂肪族炭化水素基を表す。)以下、本発明につき詳細に説明する。本発明においてポリアミド樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン69、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン12、キシリレンジアミンとα、ω−直鎖脂肪族二塩基酸とから得られるポリアミド樹脂(以下、MXナイロンとも記載する。)およびこれらの混合物等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものでない。ポリアミド樹脂としては、好ましくは、MXナイロン、MXナイロンとナイロン66および/またはナイロン6との混合物が挙げられ、更に好ましくは、MXナイロンとナイロン66および/またはナイロン6との混合物が挙げられる。
【0010】
MXナイロンとナイロン66および/またはナイロン6との配合割合は、好ましくは、MXナイロン100〜20重量%に対しナイロン66および/またはナイロン6が0〜80重量%である。MXナイロンの割合が低すぎると機械的性質が不十分である。MXナイロンとナイロン66および/またはナイロン6との配合割合は、より好ましくは、MXナイロン100〜30重量%に対しナイロン66および/またはナイロン6が0〜70重量%である。
ポリアミド樹脂の相対粘度は、JIS K6810に従って、98%硫酸中濃度1%、温度25℃で測定した値で、好ましくは1.0〜3.5であり、より好ましくは1.5〜3.0である。
【0011】
本発明におけるポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、AS樹脂、オレフィン系樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)、変性PPE樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、非晶性ポリアミド樹脂、液晶ポリマーなどの熱可塑性樹脂またはこれら2種類以上の樹脂からなるアロイ樹脂組成物が挙げられる。 また必要に応じてこれらの材料に無機、有機繊維状充填材、フィラー、安定剤、紫外線吸収剤、染顔料等を添加できる。
【0012】
ポリアミド樹脂とポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂との配合割合は、ポリアミド樹脂100〜20重量%に対しポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂0〜80重量%である。ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂との配合割合が80重量%を越えると、機械的強度、耐熱性、耐薬品性等が不十分になりやすい。ポリアミド樹脂とポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂との配合割合は、好ましくは、ポリアミド樹脂100〜30重量%に対しポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂0〜70重量%である。
【0013】
ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、好ましくは、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂)などが挙げられる。ポリフェニレンエーテル樹脂としては、下記一般式(2)で表される構造単位を主鎖に持つポリマーであり、ホモポリマー、コポリマーまたはグラフトポリマーのいずれであってもよい。
【0014】
【化3】
Figure 0003708269
【0015】
(式中、R3は炭素数1〜3の低級アルキル基、R4、R5は水素原子または炭素数1〜3の低級アルキル基である。)
ポリフェニレンエーテル樹脂の具体的としては、ポリ(2、6−ジメチル−1、4−フェニレン)エ−テル、ポリ(2、6−ジエチル−1、4−フェニレン)エ−テル、ポリ(2、6−ジプロピル−1、4−フェニレン)エ−テル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1、4−フェニレン)エ−テル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1、4−フェニレン)エ−テル等が挙げられるが、好ましくは、ポリ(2、6−ジメチル−1、4−フェニレン)エ−テル、2、6ジメチルフェノール/2、3、6−トリメチルフェノ−ル共重合体およびこれらにスチレンをグラフトしたグラフト共重合体などが挙げられる。
【0016】
ポリフェニレンエ−テル樹脂(以下、PPEと称することがある。)としては、更に好ましくは、相溶性を改良したポリフェニレンエ−テル樹脂(以下、変性PPEと称することがある。)が挙げられる。変性PPEはPPEと不飽和カルボン酸もしくはその酸無水物を反応させて得られる。PPEを変性するのに、不飽和カルボン酸の酸無水物を使用する場合は無触媒下に、不飽和カルボン酸の酸無水物とPPEとを溶融混合状態で反応させて変性PPEを得ることができる。この場合、溶融混合する方法としてはニ−ダ−、バンバリ−ミキサ−、押出機等特に制限はないが、操作性を考慮すると押出機を用いるのが好ましい。不飽和脂肪族カルボン酸の酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられ、好ましくは無水マレイン酸が挙げられる。
【0017】
PPEの変性に用いられる酸無水物の使用割合は、好ましくは、PPE100重量部に対して0.01〜10重量部である。酸無水物の使用割合が、0.01重量部未満の場合はPPEとナイロンとの相溶性の改善効果が小さく、10重量部を越える場合は、過剰の酸無水物が熱分解し、耐熱性の低下や外観不良等実用上の不都合を生じやすい。PPEの変性に用いられる酸無水物の使用割合は、さらに好ましくは0.1〜3重量部であり、特に好ましくは0.1〜1重量部である。
【0018】
PPEの変性に不飽和脂肪族カルボン酸を使用する場合は、必要に応じて、ベンゾイルパ−オキシド、ジクミルパ−オキシド及びクメンハイドロパ−オキシド等のラジカル発生剤を触媒として使用することができる。PPEの変性に必要な不飽和カルボン酸の使用割合は、好ましくは、PPE100重量部に対して0.01〜10重量部である。
【0019】
本発明におけるケトン化合物は、下記一般式(1)で示されるケトン化合物である。
【0020】
【化4】
Figure 0003708269
【0021】
式(1)中、R1およびR2は、それぞれ、炭素数5〜34の炭化水素基を示す。ここで、R1およびR2は、好ましくは、それぞれ、炭素数5〜34の脂肪族炭化水素基または炭素数6〜34の芳香族炭化水素基である。ケトン化合物は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を併用してもよい。
炭素数5〜34の脂肪族炭化水素基としては、ペンチル基、へプチル基、ウンデシル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘプタデシル基、ヘニコシル基、ヘプタコシル基等が挙げられる。炭素数6〜34の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられ、置換基として脂肪族炭化水素基を有していてもよい。
【0022】
前記一般式(1)中、R1およびR2は、より好ましくは、それぞれ、炭素数5〜34の脂肪族炭化水素基である。R1およびR2における脂肪族炭化水素基の炭素数としては、好ましくは11〜27であり、さらに好ましくは15〜17である。R1およびR2は同一でも違っていてもよい。
【0023】
脂肪族ケトンは、例えば脂肪酸塩の熱分解により合成することができる。具体的には天然油脂の加水分解によって得られる炭素数6〜34の脂肪酸の塩より合成される。脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、モンタン酸等が挙げられる。脂肪酸としては、パルミチン酸またはステアリン酸塩が、ケトン化合物の合成のしやすさの点、および熱安定性の面から好ましく、脂肪族ケトンとしては、好ましくは、ジペンタデシルケトン、ジヘプタデシルケトンなどが挙げられる。
【0024】
上記一般式(1)で表せられるケトン化合物の配合割合は、ポリアミド樹脂100〜20重量%とポリアミド樹脂以外の樹脂0〜80重量%からなる樹脂成分100重量部に対して、0.1〜5重量部である。ケトン化合物の配合割合が0.1重量部未満であると離型性が不十分であり、5重量部を越えると機械的強度の低下を生じ、押出製造時に原料の供給が不安定になりやすい。上記一般式(1)で表せられるケトン化合物の配合割合は、樹脂成分100重量部に対して、好ましくは0.2〜4重量部であり、更に好ましくは0.3〜3重量部である。
【0025】
本発明におけるポリアミド樹脂組成物としては、好ましくは、無機充填材を含有するポリアミド樹脂組成物が挙げられる。無機充填材としては、周知の無機充填材を使用することができ、形状は特に制限されず、繊維状、板状、針状、球状、粉末等いずれの場合であってもよい。
【0026】
無機充填材の種類としては、ガラス繊維、炭素繊維、タルク、マイカ、ガラスフレ−ク、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、セピオライト、ゾノライト、ホウ酸アルミニウム、ガラスビ−ズ、バル−ン、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、クレ−、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウムなどが挙げられ、単独または二種以上の混合物として用いることができる。無機充填材としては、好ましくはガラス繊維、タルク、炭酸カルシウム等が挙げられる。
【0027】
無機充填材の配合量は、ポリアミド樹脂100〜20重量%とポリアミド樹脂以外の樹脂0〜80重量%からなる樹脂成分100重量部に対し、好ましくは5〜300重量部である。無機充填材の配合量が5重量部未満の場合では、機械的強度、熱的性質等の改善効果が少なく、300重量部を越えると、加工性が劣る。無機充填材の配合量は、より好ましくは10〜250重量部、特に好ましくは20〜150重量部である。
【0028】
本発明におけるポリアミド樹脂組成物においては、上記の成分以外に、高分子材料に一般に用いられている各種添加剤、例えば安定剤、顔染料、離型剤、滑剤、核剤、耐候性改良剤などを適宜配合することができる。
本発明におけるポリアミド樹脂組成物の製造方法としては、通常の方法が採用でき、特に制限はされない。例えば、ポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂、場合によってはさらに無機充填剤、各種添加剤を、任意の順序で、慣用の装置、例えばベント式押出機またはこれに類似した装置を用いて溶融混練する方法が挙げられる。
【0029】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例において用いた原料は次のとおりである。
(1)ナイロンMXD6:ポリ(メタキシリレンアジパミド)、三菱ガス化学(株)製、相対粘度2.14。
(2)ナイロン66:相対粘度2.25。
(3)ナイロン6:相対粘度2.30。
【0030】
(4)変性PPE:PPE(三菱ガス化学(株)製、極限粘度4.45)5kgに対して、無水マレイン酸50gを加え、ス−パ−ミキサ−で3分間混合した後、2軸押出機により300℃で加熱溶融下に混練し、無水マレイン酸で変性した変性PPE。
(5)ガラス繊維:チョップドストランド、商品名CS03−JAFT2、長さ3mm、旭ファイバ−グラス(株)。
(6)炭酸カルシウム:商品名NS−100、日東粉化工業(株)。
【0031】
(7)脂肪族ケトン−1:ジヘプタデシルケトン(ヘンケル白水社製、商品名:ケトンワックスEP2036−18)である。
(8)脂肪族ケトン−2:ジペンタデシルケトン、パルミチン酸塩の熱分解により合成したものである
(9)離型剤−1:モンタン酸エステル(ヘキストジャパン社製、商品名:ヘキストワックスE)である。
【0032】
(10)離型剤−2:モンタン酸ナトリウム、商品名ホスタルブTM NaW1、ヘキストジャパン(株)。
(11)離型剤−3:グリセリンモノステアレ−ト、商品名リケマ−ルS100A、理研ビタミン(株)。
(12)離型剤−4:ステアリン酸バリウム。
【0033】
実施例及び比較例において、離型抵抗、曲げ強度、塗装及び金型汚染の試験は以下の様に実施した。
(13)離型抵抗:射出一次圧 800kgf/cm2、射出速度50mm/s、保圧500kgf/cm2、保圧時間5秒、成形温度270℃、金型温度130℃、冷却時間20秒とし、抜きテ−パ−のついていない80mm角、厚さ2mmの短冊格子状成形品を成形して、離型する時の離型抵抗を測定した。
【0034】
(14)曲げ強度:樹脂組成物から、長さ5インチ、幅1/2インチ、厚さ1/4インチの曲げ試験片を樹脂温270℃、金型温度130℃で成形した。曲げ強度はASTM D790に準じて測定した。
(15)塗装試験:塗料として、ウレタン樹脂(関西ペイント(株)製、レタンPG60 ホワイト)を用い、塗膜厚み50μに塗布した後、80℃で30分間硬化処理を行った。次いで、カッタ−ナイフで1mm幅の切り込みを縦、横各11本入れ、1mm×1mmのマス目を100個作り、セロハン粘着テ−プ(ニチバン(株)製、セロテ−プCT−18)をマス目の上に張った後に引き離し、完全に残った升目を測定した(ごばん目テスト)。
【0035】
(16)金型汚染試験:射出一次圧 500kgf/cm2、射出速度20mm/s、保圧0kgf/cm2、射出時間3秒、成形温度270℃、金型温度130℃、冷却時間8秒とし、1.5φインチの円板をショ−トショットで連続300ショット成形し、成形後の金型表面を肉眼で観察した。金型汚染がほとんどない場合を○、金型汚染がある場合を△、金型汚染の程度が著しい場合を×として評価した。
【0036】
〔実施例1〜4〕
ナイロンMXD6、ナイロン66、ガラス繊維およびケトン化合物を表−1に示す量秤量し、タンブラ−で混合後、ベント式押出機を用いて270℃で溶融混練した後、ひも状に押出し、水槽で冷却後、切断、乾燥してペレットを成形し、得られた材料の評価を実施した。結果を表−1に示す。
〔比較例1〜3〕
ケトン化合物の代わりに表−1に示す離型剤を表−1に示す量用いる以外は、実施例1と同様にしてペレットを成形し、得られた材料の評価を実施した。結果を表−1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0003708269
【0038】
〔実施例5〜8〕
ナイロンMXD6、ナイロン66、ナイロン6、ガラス繊維、炭酸カルシウムおよびケトン化合物を表−2に示す量秤量し、タンブラ−で混合後、ベント式押出機を用いて270℃で溶融混練した後、ひも状に押出し、水槽で冷却後、切断、乾燥してペレットを成形し、得られた材料の評価を実施した。結果を表−2に示す。
〔比較例4〜6〕
ケトン化合物の代わりに表−2に示す離型剤を表−2に示す量用いる以外は、実施例5と同様にしてペレットを成形し、得られた材料の評価を実施した。結果を表−2に示す。
【0039】
【表2】
Figure 0003708269
【0040】
〔実施例9〜12〕
ナイロンMXD6、ナイロン66、変性PPE、ガラス繊維およびケトン化合物を表−3に示す量秤量し、タンブラ−で混合後、ベント式押出機を用いて270℃で溶融混練した後、ひも状に押出し、水槽で冷却後、切断、乾燥してペレットを成形し、得られた材料の評価を実施した。結果を表−3に示す。
〔比較例7〜9〕
ケトン化合物の代わりに表−3に示す離型剤を表−3に示す量用いる以外は、実施例9と同様にしてペレットを成形し、得られた材料の評価を実施した。結果を表−3に示す。
【0041】
【表3】
Figure 0003708269
【0042】
【発明の効果】
本発明のポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂本来の優れた特性を損なうことなく、塗装性と離型性に優れ、且つ金型汚染性にも優れており、複雑な形状を有する成形品を連続成形することができ、家電製品、自動車部品、機械部品等の分野において極めて有用である。

Claims (6)

  1. ポリアミド樹脂100〜20重量%とポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂0〜80重量%とからなる樹脂成分100重量部に対し、下記一般式(1)で表せる脂肪族ケトン化合物を0.1〜5重量部配合してなることを特徴とする、ポリアミド樹脂組成物。
    Figure 0003708269
    (式中、RおよびRは、それぞれ、炭素数5〜34の脂肪族炭化水素基を表す。)
  2. ポリアミド樹脂が、キシリレンジアミンとα、ω−直鎖脂肪族二塩基酸とから得られるポリアミド樹脂、または、キシリレンジアミンとα、ω−直鎖脂肪族二塩基酸とから得られるポリアミド樹脂とナイロン66および/またはナイロン6との混合樹脂である請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物
  3. ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂が、ポリフェニレンエーテル樹脂である請求項1または請求項2に記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 樹脂成分に、無機充填剤を配合してなる請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. 無機充填剤の配合量が、樹脂成分100重量部に対し、5〜300重量部である請求項に記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. 上記一般式(1)におけるRおよびRが、それぞれ、炭素数11〜27の脂肪族炭化水素基である請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
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