JP2020172580A - 樹脂組成物および成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】難燃性と機械的強度の両方に優れた樹脂組成物および、前記樹脂組成物から形成される成形品の提供。【解決手段】(A)40〜65質量%の半芳香族ポリアミド樹脂、(B)35〜60質量%の強化繊維、(C)1〜15質量%のホスフィン酸塩およびジホスフィン酸塩の少なくとも1種を含むリン系難燃剤、(D)0〜20質量%の少なくとも1種の添加剤からなり、(A)半芳香族ポリアミド樹脂は、炭素数4〜7の直鎖の脂肪族鎖を有する構成単位を含み、成分(A)〜(D)の合計を100質量%とする、樹脂組成物であって、脂肪族ポリアミド樹脂の含有量が樹脂組成物の1質量%未満である、樹脂組成物。【選択図】 なし

Description

本発明は樹脂組成物および成形品に関する。
ポリアミド樹脂は、優れた機械的強度を有することから、様々な分野に応用されている。一方、自動車部品、航空機の部品、携帯端末等の用途において、難燃性の要求がますます高まっている。これは、ポリアミド樹脂についても例外ではなく、機械的強度を維持しつつ、さらなる難燃性の向上が求められている。
特許文献1には、(A)ポリアミド樹脂、(B)リン系難燃剤、および(C)非円形断面を有するガラス繊維を含有してなる難燃性樹脂組成物であって、組成物中の含有量が、それぞれ、(A)ポリアミド樹脂が15〜78重量%、(B)リン系難燃剤が2〜20重量%、(C)非円形断面を有するガラス繊維が20〜65重量%である難燃性樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献2には、少なくとも2つの対向する壁を含み、それらの間に、コンタクトピンの挿入を受け入れるための通路が画定され、前記壁が、ポリアミドポリマーと、難燃剤系と、繊維状強化剤とを含む繊維強化難燃性熱可塑性ポリマー組成物から形成される、ファインピッチ電気コネクタソケットであって、前記ポリアミドポリマーが、少なくとも280℃の溶融温度Tm−Aを有する少なくとも1種類の半結晶性ポリアミド(A)と、任意選択により第2のポリアミド(B)とを含み;前記ポリアミドポリマーが、少なくとも50J/gの結晶化エンタルピーΔHcを有し、前記溶融温度Tm−Aおよび結晶化エンタルピーΔHcは、ISO11357−1/3に準拠した方法で20℃の加熱および冷却速度でDSCによって測定され;前記難燃剤系が、(C−1)ジアルキルホスフィン酸および/またはジホスフィン酸の金属塩と、(C−2)リン酸金属塩との組合せを含み;(C−1)および(C−2)は、前記組成物の全重量に対して5〜35重量%の総量、および95/5〜55/45の範囲内の重量比C−1/C−2で存在し;前記組成物が、ISO75−1/2に準拠して測定して少なくとも265℃の加熱ひずみ温度を有する、ソケットが開示されている。
特開2008−163317号公報 特表2017−500705号公報
上述の通り、ポリアミド樹脂を含む樹脂組成物の難燃性と機械的強度の両立は、検討されている。しかしながら、ポリアミド樹脂の用途の拡大に伴い、さらに新規な難燃性と機械的強度を両立するポリアミド樹脂を含む組成物が求められている。
本発明はかかる課題を解決することを目的とするものであって、難燃性と機械的強度の両方に優れた樹脂組成物および、前記樹脂組成物から形成される成形品を提供することを目的とする。
上記課題認識のもと、本発明者は検討を行った結果、ポリアミド樹脂と、難燃剤と、強化繊維を含む樹脂組成物において、ポリアミド樹脂として、半芳香族ポリアミド樹脂を採用し、脂肪族ポリアミド樹脂を実質的に含まない構成とすることにより、上記課題を解決しうることを意味出した。具体的には、以下の手段により、上記課題は解決された。
<1>(A)40〜65質量%の半芳香族ポリアミド樹脂、
(B)35〜60質量%の強化繊維、
(C)1〜15質量%の、ホスフィン酸塩およびジホスフィン酸塩の少なくとも1種を含むリン系難燃剤、
(D)0〜20質量%の少なくとも1種の添加剤からなり、
(A)半芳香族ポリアミド樹脂は、炭素数4〜7の直鎖の脂肪族鎖を有する構成単位を含み、
成分(A)〜(D)の合計を100質量%とする、樹脂組成物であって、
脂肪族ポリアミド樹脂の含有量が樹脂組成物の1質量%未満である、樹脂組成物。
<2>前記(B)強化繊維がガラス繊維を含む、<1>に記載の樹脂組成物。
<3>前記(C)リン系難燃剤が、下記式(I)で表される化合物および式(2)で表される化合物の少なくとも1種を含む、<1>または<2>に記載の樹脂組成物。
Figure 2020172580
(式(I)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表す。Mはカルシウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、または亜鉛イオンを表す。mはMの価数を表す自然数である。)
Figure 2020172580
(式(II)中、R4およびR5は、それぞれ独立に、直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表す。R3は直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数7〜10のアルキルアリーレン基、または炭素数7〜10のアリールアルキレン基を表す。Mはカルシウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、または亜鉛イオンを表す。nはMの価数を表す自然数である。n、a、bは、2×b=n×aの関係式を満たす自然数である。)
<4>前記(A)半芳香族ポリアミド樹脂が、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位から構成され、前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来するポリアミド樹脂を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<5>前記(D)添加剤がケトンワックスを含む、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<6>前記(C)リン系難燃剤の含有量が1〜8質量%である、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<7><1>〜<6>のいずれか1つに記載の樹脂組成物から形成された成形品。
本発明により、難燃性と機械的強度の両方に優れた樹脂組成物および、前記樹脂組成物から形成される成形品を提供可能になった。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本発明の樹脂組成物は、(A)40〜65質量%の半芳香族ポリアミド樹脂、(B)35〜60質量%の強化繊維、(C)1〜15質量%の、ホスフィン酸塩およびジホスフィン酸塩の少なくとも1種を含むリン系難燃剤、(D)0〜20質量%の少なくとも1種の添加剤からなり、(A)半芳香族ポリアミド樹脂は、炭素数4〜7の直鎖の脂肪族鎖を有する構成単位を含み、成分(A)〜(D)の合計を100質量%とする、樹脂組成物であって、脂肪族ポリアミド樹脂の含有量が樹脂組成物の1質量%未満であることを特徴とする。
このような構成とすることにより、高い機械的強度と優れた難燃性とを付与することができる。すなわち、ポリアミド樹脂を含む樹脂組成物の機械的強度と難燃性を高める場合、ポリアミド樹脂の含有量を減らし、強化繊維の含有量を増やすことが考えられる。ポリアミド樹脂の含有量が減ると、相対的に燃えやすい成分が減るためである。しかしながら、ポリアミド樹脂に配合する難燃剤として、ホスフィン酸塩またはジホスフィン酸塩を用いると、ポリアミド樹脂の含有量を減らし、強化繊維の含有量を増やしても、難燃性が不十分な場合があることが分かった。さらに本発明者が検討を進めた結果、ホスフィン酸塩またはジホスフィン酸塩と、ポリアミド66等の脂肪族ポリアミド樹脂が共存すると、難燃性が低下してしまうことが分かってきた。そして、ポリアミド樹脂として、半芳香族ポリアミド樹脂を用い、脂肪族ポリアミド樹脂を実質的に含まない構成とすることにより、高い機械的強度と優れた難燃性を達成する樹脂組成物を得ることに成功した。
以下、本発明について詳細に説明する。
<(A)半芳香族ポリアミド樹脂>
本発明の樹脂組成物は、半芳香族ポリアミド樹脂を含む。
半芳香族ポリアミド樹脂とは、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位から構成され、ジアミン由来の構成単位およびジカルボン酸由来の構成単位の合計構成単位の30〜70モル%(好ましくは40〜60モル%)が芳香環を含む構成単位であることをいう。このような半芳香族ポリアミド樹脂を用いることにより、得られる樹脂成形品の機械的強度を高くすることができる。
本発明に用いられる半芳香族ポリアミド樹脂は、炭素数4〜7の直鎖の脂肪族鎖を有する構成単位を含む。炭素数の直鎖の脂肪族鎖は、α,ω−直鎖脂肪族鎖であることがより好ましい。また、炭素数4〜7の脂肪族鎖は、炭素数4〜6の脂肪族鎖であることが好ましく、−(CH24−であることがより好ましい。炭素数4〜7の脂肪族鎖は、ジカルボン酸由来の構成単位の一部であることが好ましい。炭素数4〜7の脂肪族鎖を有する構成単位の比率は、半芳香族ポリアミド樹脂中の構成単位の総量を100モル%として、10モル%以上であることが好ましく、20モル%以上であることがより好ましく、30モル%以上であることがさらに好ましい。上限値としては、70モル%以下であることが好ましく、50モル%以下であることがより好ましい。
本発明の好ましい実施形態に係る半芳香族ポリアミド樹脂は、ジカルボン酸由来の構成単位中、炭素数4〜7の脂肪族鎖を有する構成単位の割合が60モル%以上であることが好ましく、75モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることがさらに好ましく、95モル%以上であることが一層好ましく、98モル%以上がより一層好ましく、99モル%以上であることがさらに一層好ましい。
本発明で用いる半芳香族ポリアミド樹脂としては、ポリアミド4T、6I、6T、6T/6I、6/6T、66/6T、66/6T/6I、MXD6、MP6等が挙げられる。なお、上記「I」はイソフタル酸成分、「T」はテレフタル酸成分を示す。
本発明で用いる半芳香族ポリアミド樹脂は、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位から構成され、前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来することが好ましい。以下、このような半芳香族ポリアミド樹脂を、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂ということがある。キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂のジカルボン酸由来の構成単位は炭素数4〜7の脂肪族鎖を含むことが好ましい。
キシリレンジアミンとしては、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンを用いることができる。本発明では、キシリレンジアミンは、メタキシリレンジアミンのみであるか、メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンとの混合物(共重合物)であることが好ましい。
キシリレンジアミンにおける、メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンとのモル比率は、100:0〜10:90であることが好ましく、95:5〜15:85であることがより好ましく、90:10〜50:50であることがさらに好ましく、80:20〜60:40であることが一層好ましい。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂のジアミン由来の構成単位は、好ましくは50モル%以上、より好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは70モル%以上、一層好ましくは80モル%以上、より一層好ましくは90モル%以上、さらに一層好ましくは95モル%以上がキシリレンジアミンに由来する。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂のジカルボン酸由来の構成単位は、より好ましくは70モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、一層好ましくは90モル%以上、より一層好ましくは95モル%以上が、炭素数が6〜9のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来する。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の原料ジアミン成分として用いることができるキシリレンジアミン以外のジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2−メチルペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノメチル)デカリン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン等の脂環式ジアミン、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、パラフェニレンジアミン、ビス(アミノメチル)ナフタレン等の芳香環を有するジアミン等を例示することができ、1種または2種以上を混合して使用できる。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の原料ジカルボン酸成分として用いるのに好ましいものとしては、ピメリン酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸であり、より好ましくはアジピン酸であり、1種または2種以上を混合して使用できるが、これらの中でもアジピン酸が好ましい。
また、上記ジカルボン酸以外のジカルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸、オルソフタル酸等のフタル酸化合物、1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸等のナフタレンジカルボン酸等を例示することができ、1種または2種以上を混合して使用できる。
本発明で用いる半芳香族ポリアミド樹脂は、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位とを主成分とするが、これら以外の構成単位を完全に排除するものではなく、ε−カプロラクタムやラウロラクタム等のラクタム類、アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸等の脂肪族アミノカルボン酸類由来の構成単位を含んでいてもよいことは言うまでもない。ここで主成分とは、半芳香族ポリアミド樹脂を構成する構成単位のうち、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位の合計数が全構成単位のうち最も多いことをいう。本発明では、半芳香族ポリアミド樹脂における、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位の合計は、全構成単位の90質量%以上を占めることが好ましく、95質量%以上を占めることがより好ましい。
本発明の樹脂組成物に用いられる半芳香族ポリアミド樹脂は、数平均分子量(Mn)の下限が、6,000以上であることが好ましく、8,000以上であることがより好ましく、10,000以上であることがさらに好ましく、15,000以上であることが一層好ましく、20,000以上であることがより一層好ましい。上記Mnの上限は、35,000以下が好ましく、30,000以下がより好ましく、28,000以下がさらに好ましい。
本発明における、半芳香族ポリアミド樹脂の第一の実施形態は、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位から構成され、前記ジアミン由来の構成単位の90モル%以上がメタキシリレンジアミンに由来し、ジカルボン酸由来の構成単位の90モル%以上がアジピン酸由来の構成単位であるポリアミド樹脂を主成分とする形態である。第一の実施形態では、前記ポリアミド樹脂が、本発明の樹脂組成物に含まれるポリアミド樹脂の90質量%以上を占めることが好ましく、95質量%以上を占めることがより好ましく、99質量%以上を占めることがさらに好ましい。前記ポリアミド樹脂は、1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となる。
本発明における、半芳香族ポリアミド樹脂の第二の実施形態は、2種またはそれ以上のポリアミド樹脂のブレンドからなるものである。第二の実施形態における1種目のポリアミド樹脂は、上記第一の実施形態で述べたポリアミド樹脂と同じである。第二の実施形態における2種目のポリアミド樹脂は、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位から構成され、前記ジアミン由来の構成単位の90モル%以上がキシリレンジアミンに由来し、キシリレンジアミンがメタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンの混合物であり、そのモル比率(M:P)は、80:20〜60:40であり、ジカルボン酸由来の構成単位の90モル%以上がアジピン酸由来の構成単位であるポリアミド樹脂である。第二の実施形態では、1種目のポリアミド樹脂と2種目のポリアミド樹脂のブレンド比率が、質量基準で、100:1〜25であり、100:5〜20であることがより好ましく、100:8〜15であることがさらに好ましい。1種目に相当するポリアミド樹脂および2種目に相当するポリアミド樹脂は、それぞれ、1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となる。第二の実施形態では、上記1種目のポリアミド樹脂と2種目のポリアミド樹脂の合計量が、本発明の樹脂組成物に含まれるポリアミド樹脂の90質量%以上を占めることが好ましく、95質量%以上を占めることがより好ましく、99質量%以上を占めることがさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物における半芳香族ポリアミド樹脂の割合は、下限値が、40質量%以上であり、41質量%以上であることが好ましく、42質量%以上であることがより好ましい。前記半芳香族ポリアミド樹脂の割合の上限値は、65質量%以下であり、通常、64質量%以下であり、60質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、49質量%以下であることがさらに好ましく、46質量%以下であることがさらに好ましい。
半芳香族ポリアミド樹脂は1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<(B)強化繊維>
本発明の樹脂組成物は強化繊維を含む。
強化繊維は、有機強化繊維であっても、無機強化繊維であってもよく、無機強化繊維が好ましい。
強化繊維は、植物繊維、炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、セラミック繊維、アラミド繊維等が好ましく、炭素繊維およびガラス繊維から選択されることがより好ましく、ガラス繊維であることがさらに好ましい。
ガラス繊維としては、一般的に供給されるEガラス、Cガラス、Aガラス、Sガラス、および耐アルカリガラス等のガラスを溶融紡糸して得られる繊維が用いられるが、ガラス繊維にできるものであれば使用可能であり、特に限定されない。本発明では、Eガラスを含むことが好ましい。
ガラス繊維は、例えば、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤等の表面処理剤で表面処理されていることが好ましい。表面処理剤の付着量は、ガラス繊維の0.01〜1質量%であることが好ましい。さらに必要に応じて、脂肪酸アミド化合物、シリコーンオイル等の潤滑剤、第4級アンモニウム塩等の帯電防止剤、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の被膜形成能を有する樹脂、被膜形成能を有する樹脂と熱安定剤、難燃剤等の混合物で表面処理されたものを用いることもできる。
本発明の樹脂組成物に用いるガラス繊維は、市販品として入手できる。市販品としては、例えば、日本電気硝子(NEG)社製、T275H、T286H、T756H、T289、T289DE、T289H、T296GH;オーウェンスコーニング社製、DEFT2A、PPG社製、HP3540;日東紡社製、CSG3PA−810S、CSG3PA−820;セントラルグラスファイバー社製、EFH50−31(いずれも商品名)等が挙げられる。
強化繊維の断面は、円形および非円形(楕円形、長円形、長方形、長方形の両短辺に半円を合わせた形状、まゆ型等)のいずれであってもよく、円形であることが好ましい。本発明は、強化繊維として、円形断面を有するものを用いた場合に、特に、難燃性や機械的強度の向上効果が顕著である。
ここでの円形は、幾何学的な意味での真円に加え、本発明の技術分野において通常円形と称されるものを含む趣旨である。
非円形断面の強化繊維は、特開2012−214819号公報の段落0048〜0052に記載の扁平形状である強化繊維が例示され、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本発明の樹脂組成物中の強化繊維は、数平均繊維長が100μm以上であることが好ましく、150μm以上であることがより好ましく、200μm以上であることがさらに好ましい。上限値としては、10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることがより好ましく、5mm以下であることがさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物に用いる強化繊維は、その数平均繊維径が1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがより好ましく、5μm以上であることがさらに好ましい。上限値としては、50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物における強化繊維(好ましくはガラス繊維)の割合は、下限値が、35質量%以上であり、38質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、42質量%以上であることがさらに好ましく、45質量%以上であってもよい。前記含有量の上限値は、60質量%以下であり、通常、59質量%以下であり、55質量%以下であることが好ましく、52質量%以下であることがより好ましい。上記下限値以上とすることにより、曲げ強さを向上させることができると共に、難燃性も向上させることができる。一方、強化繊維の量を上記上限値以下とすることにより、成形性がより向上する傾向にある。
本発明の成形品は、強化繊維を、1種のみ含んでいても、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<(C)リン系難燃剤>
本発明の樹脂組成物には、ホスフィン酸塩およびジホスフィン酸塩の少なくとも1種を含むリン系難燃剤を用いる。
ホスフィン酸塩またはジホスフィン酸塩は、式(I)で表される化合物および式(2)で表される化合物の少なくとも1種を含むことが好ましい。
Figure 2020172580
(式(I)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表す。Mはカルシウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、または亜鉛イオンを表す。mはMの価数を表す自然数である。)
式(I)において、R1およびR2は、それぞれ独立に、直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表し、メチル基、エチル基、プロピル基、またはフェニル基であることが好ましい。Mはカルシウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、または亜鉛イオンを表す。mはMの価数を表す自然数であり、2または3であることが好ましい。
Figure 2020172580
(式(II)中、R4およびR5は、それぞれ独立に、直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表す。R3は直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数7〜10のアルキルアリーレン基、または炭素数7〜10のアリールアルキレン基を表す。Mはカルシウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、または亜鉛イオンを表す。nはMの価数を表す自然数である。n、a、bは、2×b=n×aの関係式を満たす自然数である。)
式(II)において、R4およびR5は、それぞれ独立に、直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表し、メチル基、エチル基、プロピル基、またはフェニル基であることが好ましい。R3は直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数7〜10のアルキルアリーレン基、または炭素数7〜10のアリールアルキレン基を表し、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、フェニレン基であることが好ましい。Mはカルシウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、または亜鉛イオンを表す。nはMの価数を表す自然数である。n、a、bは、2×b=n×aの関係式を満たす自然数である。nは2または3であることが好ましい。bは1、2または3であることが好ましく、1または3であることがより好ましい。aは1または2であることが好ましい。
ホスフィン酸塩またはジホスフィン酸塩としては、具体的には、ホスフィン酸と金属炭酸塩、金属水酸化物または金属酸化物を用いて水性媒体中で製造されたものが挙げられる。ホスフィン酸塩またはジホスフィン酸塩は、基本的にモノマー性化合物であるが、反応条件に依存して、環境によっては縮合度が1〜3のポリマー性ホスフィン酸塩となる場合もある。
ホスフィン酸またはジホスフィン酸としては、例えば、ジメチルホスフィン酸、エチルメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、メチル−n−プロピルホスフィン酸、メタンジ(メチルホスフィン酸)、ベンゼン−1,4−ジ(メチルホスフィン酸)、メチルフェニルホスフィン酸およびジフェニルホスフィン酸等が挙げられる。
ホスフィン酸塩としては、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸マグネシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸マグネシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸マグネシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛、メチル−n−プロピルホスフィン酸カルシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸マグネシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸アルミニウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸亜鉛、メチルフェニルホスフィン酸カルシウム、メチルフェニルホスフィン酸マグネシウム、メチルフェニルホスフィン酸アルミニウム、メチルフェニルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸カルシウム、ジフェニルホスフィン酸マグネシウム、ジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ジフェニルホスフィン酸亜鉛等が挙げられる。
ジホスフィン酸塩としては、メタンジ(メチルホスフィン酸)カルシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)マグネシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)亜鉛、ベンゼン−1,4−ジ(メチルホスフィン酸)カルシウム、ベンゼン−1,4−ジ(メチルホスフィン酸)マグネシウム、ベンゼン−1,4−ジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、ベンゼン−1,4−ジ(メチルホスフィン酸)亜鉛等が挙げられる。
これら、ホスフィン酸塩またはジホスフィン酸塩の中でも、特に、難燃性、電気特性の観点から、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛が好ましい。具体的な商品としては、クラリアント製、EXOLIT OP 1230(ホスフィン酸アルミニウム)、同 OP 1400(いずれも商品名)が挙げられる。
本発明の樹脂組成物におけるリン系難燃剤の含有量は、樹脂組成物中で、1質量%以上であり、2質量%以上であることが好ましく、2.5質量%以上であることがより好ましく、3質量%以上であることがさらに好ましい。上限としては、15質量%以下であり、12質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、8質量%以下であってもよく、7質量%以下であってもよく、6質量%以下であってもよい。難燃剤の量が多すぎると、成形時のガスや金型汚染する原因となる。
本発明の樹脂組成物は、ホスフィン酸塩およびジホスフィン酸塩から選択されるリン系難燃剤以外の他のリン系難燃剤を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。ホスフィン酸塩およびジホスフィン酸塩以外のリン系難燃剤としては、リンやリン酸塩、リン酸エステル、ホスファゼン、メラミンとリン酸との反応生成物等が例示される。メラミンとリン酸との反応生成物は、特開2018−065974号公報の段落0028の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
他の難燃剤の含有量としては、ホスフィン酸塩およびジホスフィン酸塩の少なくとも1種リン系難燃剤の合計量の30質量%以下であることをいい、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であってもよく、5質量%以下であってもよく、1質量%以下であってもよく0.1質量%以下であってもよい。
<(D)添加剤>
本発明の樹脂組成物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、上記半芳香族ポリアミド樹脂以外のポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂、離型剤、核剤、着色剤、難燃助剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、滴下防止剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤、着色剤などが挙げられる。これらの成分は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<離型剤>>
本発明の樹脂組成物は離型剤を含むことが好ましい。
離型剤としては、高級脂肪酸金属塩およびワックスが例示される。
高級脂肪酸金属塩としては、特開2018−203964号公報の段落0023の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
ワックスとしては、ポリオレフィンワックスまたはケトンワックス、アミドワックス、エステルワックス、パラフィンワックスが好ましく、ケトンワックスがより好ましい。
<<(1)ポリオレフィンワックス>>
ポリオレフィンワックスの例には、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリエチレン共重合体、またはそれらを酸化変性または酸変性することによって極性基を導入した、変性ポリエチレンワックスが含まれる。また、酸化変性または酸変性することによって、極性基を導入した、変性ポリエチレンワックスをポリオレフィンワックスの1〜10質量%の量で配合すると、ポリアミド樹脂中での分散性を向上させることができ、より好ましい。
ポリオレフィンワックスの数平均分子量(Mn)は、適宜選択して決定すればよいが、20,000未満であることが好ましく、500〜15,000がより好ましく、1,000〜10,000であることがさらに好ましく、1,000〜9,000であることが特に好ましい。ポリオレフィンワックスのMnは、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)により測定できる。その他の詳細な分析条件は、特開2017−171880号公報の段落0020を参照することができ、この内容を本明細書に組み込む。
本発明において用いられるポリオレフィンワックスは、融点が60〜145℃であることが好ましい。
ポリオレフィンワックスとしては、ハイワックス800P(商品名) HDPE−WAX 三井化学社製、Mn8000が挙げられる。
<<(2)ケトンワックス>>
ケトンワックスは下記式(G1)で表される化合物が挙げられる。
式(G1):R11−CO−R12
式(G1)において、R11およびR12は、それぞれ独立に、炭素数が9以上25以下である直鎖状または分岐鎖状の炭化水素基である。
ケトンワックスとして、具体的には、ジリグノセリルケトン、ジベヘニルケトン、ジステアリルケトン、ジエイコシルケトン、ジパルミチルケトン、ジミリスチルケトン、ジラウリルケトン、ラウリルミリスチルケトン、ラウリルパルミチルケトン、ミリスチルパルミチルケトン、ミリスチルステアリルケトン、ミリスチルベヘニルケトン、パルミチルステアリルケトン、パルミチルベヘニルケトンおよびステアリルベヘニルケトンが挙げられる。
具体的な商品としては、カオワックスT1(花王社製、ケトンワックス(ジステアリルケトン))が挙げられる。
<<(3)アミドワックス>>
アミドワックスは脂肪酸のモノアミドおよび/またはビスアミドである。脂肪酸モノアミドとしてはオレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ラウリン酸アミド等が挙げられ、脂肪酸ビスアミドとしてはメチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド等が挙げられる。
具体的な商品としては、ライトアマイドWH255(共栄社化学社製、脂肪酸ビスアミド(ステアリン酸、セバシン酸およびエチレンジアミンの重縮合物))が挙げられる。
<<(4)エステルワックス>>
エステルワックスは脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステルである。脂肪族カルボン酸としては、例えば、前記脂肪族カルボン酸と同じものが使用できる。一方、アルコールとしては、例えば、飽和または不飽和の一価または多価アルコールが挙げられる。これらのアルコールは、フッ素原子、アリール基などの置換基を有していてもよい。これらの中では、炭素数30以下の一価または多価の飽和アルコールが好ましく、炭素数30以下の脂肪族飽和一価アルコールまたは脂肪族飽和多価アルコールがさらに好ましい。なお、ここで脂肪族とは、脂環式化合物も含有する。具体例としては、モンタン酸エステルワックス、蜜ロウ(ミリシルパルミテートを主成分とする混合物)、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸ステアリル、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等が挙げられる。
<<(5)パラフィンワックス>>
パラフィンワックスは主成分がn−パラフィンおよび/またはi−パラフィン等の飽和脂肪族炭化水素、あるいは低分子量のポリエチレンで末端に水酸基を有し、蝋状の外観を有する物質が挙げられる。上記飽和脂肪族炭化水素のGPC法で測定された分子量は、通常300〜1500、好ましくは300〜1000である。
本発明の樹脂組成物における離型剤の含有量の下限値は、ポリアミド樹脂100質量部に対し、好ましくは0.1質量部以上であり、より好ましくは0.2質量部以上であり、さらに好ましくは0.25質量部以上である。また、上記含有量の上限値は、好ましくは3.0質量部以下であり、より好ましくは2.0質量部以下であり、さらに好ましくは1.4質量部以下である。
本発明の樹脂組成物は、離型剤を、1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<核剤>>
核剤は、タルク、マイカ、クレー、および窒化ホウ素が好ましく、タルクがより好ましい。
核剤の粒子径は、下限値が、0.1μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、3μm以上であることがさらに好ましい。核剤の粒子径は、上限値が、40μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、28μm以下であることが一層好ましく、15μm以下であることがより一層好ましく、10μm以下であることがさらに一層好ましい。
核剤の含有量は、樹脂組成物中、0.1〜2質量%であることが好ましい。核剤は1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよい。2種以上用いる場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<着色剤>>
着色剤としては、無機顔料(カーボンブラックなどの黒色顔料、酸化鉄赤などの赤色顔料、モリブデートオレンジなどの橙色顔料、酸化チタンなどの白色顔料)、有機顔料(黄色顔料、橙色顔料、赤色顔料、青色顔料、緑色顔料など)などが挙げられる。
着色剤の含有量は、組成物の0.01〜1質量%であることが好ましい。着色剤は1種のみ含んでいても、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
(D)添加剤の量(合計含有量)は、樹脂組成物中、下限値は0質量%(配合しなくてもよい)であるが、0.1質量%以上であってもよく、0.5質量%以上であってもよく、1質量%以上であってもよい。上限値としては、20質量%であるが、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、7質量%以下であることがさらに好ましく、5質量%以下、3質量%以下、2質量%以下、1質量%以下であってもよい。
本発明の樹脂組成物は、添加剤を、1種のみ含んでいても、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、成分(A)〜(D)の合計が100質量%となる。
本発明の樹脂組成物は、脂肪族ポリアミド樹脂の含有量が組成物の1質量%未満であり、0.5質量%未満であることが好ましく、0.1質量%未満であることがより好ましく、0.05質量%未満であることがさらに好ましい。下限値は特になく、0であってもよいが、1質量ppm以上であってもよい。脂肪族ポリアミド樹脂は、例えば、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6/66、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド、ポリビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド、ポリイソホロンアジパミド等が挙げられる。脂肪族ポリアミドを実質的に含まないことが好ましいことから、芳香族ポリアミド樹脂を構成するモノマー単位に、脂肪族ポリアミド樹脂を構成するモノマー単位が組み込まれることによって得られる共重合ポリアミド樹脂に関しても脂肪族ポリアミド樹脂含有の例外ではない。共重合ポリアミド樹脂の場合は、脂肪族ポリアミド樹脂の構成成分のモル比から質量%を算出することができる。
<樹脂組成物の特性>
本発明の樹脂組成物は、ISO178に準拠して、ISO引張り試験片(4mm厚)に成形したときの、23℃の温度における曲げ強さが320MPa以上であることが好ましく、352MPa以上であることがより好ましく、360MPa以上であることがさらに好ましい。前記曲げ強さの上限値は、特に定めるものではないが、500MPa以下が実際的である。
本発明の樹脂組成物は、ISO178に準拠して、ISO引張り試験片(4mm厚)に成形したときの、23℃の温度で曲げ弾性率が17GPa以上であることが好ましく、18GPa以上であることがより好ましく、19GPa以上であることがさらに好ましい。前記曲げ弾性率の上限値は、特に定めるものではないが、30GPa以下が実際的である。
本発明の樹脂組成物は、その成形品において、UL94試験の燃焼試験を行ったときに、V−0以上の評価となることが好ましい。
曲げ強さ、曲げ強度、UL94試験の燃焼試験は、後述する実施例に記載の方法で測定される。
<樹脂組成物の製造方法>
本発明において、樹脂組成物の製造方法は、特に定めるものではなく、公知の熱可塑性樹脂組成物の製造方法を広く採用できる。具体的には、各成分を、タンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸押出機、二軸押出機、ニーダーなどで溶融混練することによって樹脂組成物を製造することができる。
また、例えば、各成分を予め混合せずに、または、一部の成分のみを予め混合し、フィーダーを用いて押出機に供給して溶融混練して、樹脂組成物を製造することもできる。
さらに、例えば、一部の成分を予め混合し押出機に供給して溶融混練することで得られる組成物をマスターバッチとし、このマスターバッチを再度残りの成分と混合し、溶融混練することによって、ペレットを製造することもできる。
<成形品の製造方法>
本発明の成形品は、本発明の樹脂組成物から形成される。
本発明の成形品の製造方法は、特に定めるものではない。
例えば、本発明の成形品は、各成分を溶融混練した後、直接に各種成形法で成形してもよいし、各成分を溶融混練してペレット化した後、再度、溶融して、各種成形法で成形してもよい。
成形品を成形する方法としては、特に制限されず、従来公知の成形法を採用でき、例えば、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、異形押出法、トランスファー成形法、中空成形法、ガスアシスト中空成形法、ブロー成形法、押出ブロー成形、IMC(インモールドコーティング成形)成形法、回転成形法、多層成形法、2色成形法、インサート成形法、サンドイッチ成形法、発泡成形法、加圧成形法等が挙げられる。
本発明の成形品の形状としては、特に制限はなく、成形品の用途、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、板状、プレート状、ロッド状、シート状、フィルム状、円筒状、環状、円形状、楕円形状、歯車状、多角形形状、異形品、中空品、枠状、箱状、パネル状のもの等が挙げられる。
本発明の成形品の利用分野については特に定めるものではなく、自動車等輸送機部品、一般機械部品、精密機械部品、電子・電気機器部品、OA機器部品、建材・住設関連部品、医療装置、レジャースポーツ用品、遊戯具、医療品、食品包装用フィルム等の日用品、防衛および航空宇宙製品等に広く用いられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
<原料>
(A)ポリアミド樹脂
MXD6(6000):ポリメタキシリレンアジパミド、三菱ガス化学社製、MXナイロン 6000
変性MXD6(MP6):下記合成例に従って合成した。
<MP6の合成>
撹拌機、分縮器、全縮器、温度計、滴下ロートおよび窒素導入管、ストランドダイを備えた反応容器に、アジピン酸(Roadia社製)7220g(49.4mol)および酢酸ナトリウム/次亜リン酸ナトリウム・一水和物(モル比=1/1.5)11.66gを仕込み、十分に窒素置換した後、さらに少量の窒素気流下で系内を撹搾しながら170℃まで加熱溶融した。
メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンのモル比が70/30である混合キシリレンジアミン6647g(メタキシリレンジアミン34.16mol、パラキシリレンジアミン14.64mol、三菱ガス化学社製)を、反応容器内の溶融物に撹拌下で滴下し、生成する縮合水を系外に排出しながら、内温を連続的に2.5時間かけて260℃まで昇温した。滴下終了後、内温を上昇させ、270℃に達した時点で反応容器内を減圧にし、さらに内温を上昇させて280℃で20分間、溶融重縮合反応を継続した。その後、系内を窒素で加圧し、得られた重合物をストランドダイから取り出して、ペレット化することにより、ポリアミド樹脂を得た。以下、「MP6」ということがある。
PA66(脂肪族PA):デュポン社製、ザイテル26AE1K
MP10(XD10):
撹拌機、分縮器、冷却器、温度計、滴下槽および窒素ガス導入管を備えたジャケット付反応缶に、精秤したセバシン酸60.00molを入れ、十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下で170℃まで昇温し、セバシン酸を溶解させ均一な流動状態とした。これに、ジアミン成分の30mol%をパラキシリレンジアミン、70mol%をメタキシリレンジアミンとしたパラ/メタキシリレンジアミン60molを撹拌下に160分を要して滴下した。この間、反応系内圧は常圧とし、内温を連続的に290℃まで昇温させ、またパラ/メタキシリレンジアミンの滴下とともに留出する水は分縮器および冷却器を通して系外に除いた。パラ/メタキシリレンジアミン滴下終了後、290℃の液温を保持して10分間反応を継続した。その後、反応系内圧を600Torrまで10分間で連続的に減圧し、その後、20分間反応を継続した。この間、反応温度を300℃まで連続的に昇温させた。反応終了後、反応缶内を窒素ガスにて0.2MPaの圧力を掛けポリマーを重合槽下部のノズルよりストランドとして取出し、水冷後ペレット形状に切断し、溶融重合品のペレットを得た。得られたペレットを熱媒加熱の外套を有するタンブラー(回転式の真空槽)に、室温で仕込んだ。タンブラーを回転しながら槽内を減圧状態(0.5〜10Torr)とし、流通熱媒を160℃まで加温し、ペレット温度140℃まで昇温してその温度で5時間保持した。その後、再び窒素を導入して常圧にし、冷却を開始した。ペレットの温度が70℃以下になったところで、槽からペレットを取り出した。
(B)強化繊維
T275H:円形断面ガラス繊維(日本電気硝子社製、Eガラス、チョップドストランド、数平均繊維径10μm、扁平率1)
(C)リン系難燃剤
EXOLIT OP1400:クラリアントケミカルズ社製、ホスフィン酸金属塩
(D)添加剤
カオワックスT1:離型剤、ケトンワックス(花王社製、ジステアリルケトン)
MW5000S:核剤、タルク(林化成社製、数平均粒子径5μm)
カーボンブラック:三菱ケミカル社製、#45(ファーネスブラック、DBP吸収量53g/100cm3
実施例1〜3、比較例1〜4
<コンパウンド>
表1に示す通り、それぞれ秤量し、ガラス繊維以外の成分をタンブラーにてブレンドし、二軸押出機(東芝機械社製、TEM26SS)の根元から投入し、溶融した。その後、ガラス繊維をサイドフィードしてポリアミド樹脂のペレットを作製した。二軸押出機の温度設定は、280℃とした。
<曲げ強さおよび曲げ弾性率>
上記ポリアミド樹脂のペレットを120℃で3時間乾燥させた後、射出成形機(日精樹脂工業社製、「NEX140III」)にて、シリンダー温度280℃、金型温度130℃の条件で、ISO引張り試験片(4mm厚)を射出成形した。
ISO178に準拠して、上記ISO引張り試験片(4mm厚)を用いて、23℃の温度で曲げ強さ(単位:MPa)および曲げ弾性率(単位:GPa)を測定した。結果を下記表1に示す。
<難燃性(UL94試験)>
上述の製造方法で得られた樹脂ペレットを120℃で4時間乾燥させた後、日本製鋼所製のJ50−EP型射出成形機を用いて、シリンダー温度280℃、金型温度130℃の条件で、射出成形し、長さ125mm、幅13mm、厚さ1.5mmのUL94試験用試験片を成形した。結果を下記表1に示す。
Figure 2020172580
上記結果から明らかなとおり、本発明の樹脂組成物は、良好な曲げ特性と高い難燃性を両立した。
これに対して、脂肪族ポリアミド樹脂であるPA66(ヘキサメチレンジアミン/アジピン酸)を相当量で含む比較例1では、燃焼試験でV−1となり劣っていた。半芳香族ポリアミド樹脂として、炭素数8の直鎖の脂肪鎖を有するMP10を用いた比較例2では、難燃性に著しく劣り、曲げ特性も劣る結果であった。また、半芳香族ポリアミド樹脂を用いず、脂肪族ポリアミド樹脂(PA66)のみを用いた比較例3の結果では、曲げ弾性率が低く、難燃性も著しく劣っていた。また、リン系難燃剤の量が少ない比較例4は、難燃性が劣っていた。

Claims (7)

  1. (A)40〜65質量%の半芳香族ポリアミド樹脂、
    (B)35〜60質量%の強化繊維、
    (C)1〜15質量%のホスフィン酸塩およびジホスフィン酸塩の少なくとも1種を含むリン系難燃剤、
    (D)0〜20質量%の少なくとも1種の添加剤からなり、
    (A)半芳香族ポリアミド樹脂は、炭素数4〜7の直鎖の脂肪族鎖を有する構成単位を含み、
    成分(A)〜(D)の合計を100質量%とする、樹脂組成物であって、
    脂肪族ポリアミド樹脂の含有量が樹脂組成物の1質量%未満である、樹脂組成物。
  2. 前記(B)強化繊維がガラス繊維を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記(C)リン系難燃剤が、下記式(I)で表される化合物および式(2)で表される化合物の少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
    Figure 2020172580
    (式(I)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表す。Mはカルシウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、または亜鉛イオンを表す。mはMの価数を表す自然数である。)
    Figure 2020172580
    (式(II)中、R4およびR5は、それぞれ独立に、直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表す。R3は直鎖もしくは分枝鎖の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数7〜10のアルキルアリーレン基、または炭素数7〜10のアリールアルキレン基を表す。Mはカルシウムイオン、アルミニウムイオン、マグネシウムイオン、または亜鉛イオンを表す。nはMの価数を表す自然数である。n、a、bは、2×b=n×aの関係式を満たす自然数である。)
  4. 前記(A)半芳香族ポリアミド樹脂が、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位から構成され、前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来するポリアミド樹脂を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記(D)添加剤がケトンワックスを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記(C)リン系難燃剤の含有量が1〜8質量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物から形成された成形品。
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