JPH10209791A - 圧電部品用端子およびその圧電部品用端子を備えた圧電部品 - Google Patents

圧電部品用端子およびその圧電部品用端子を備えた圧電部品

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JPH10209791A
JPH10209791A JP9026152A JP2615297A JPH10209791A JP H10209791 A JPH10209791 A JP H10209791A JP 9026152 A JP9026152 A JP 9026152A JP 2615297 A JP2615297 A JP 2615297A JP H10209791 A JPH10209791 A JP H10209791A
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terminal
piezoelectric component
piezoelectric
lubricant
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Manabu Sumida
田 学 炭
Shigemasa Kusakai
開 重 雅 草
Isao Ikeda
田 功 池
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/54Filters comprising resonators of piezo-electric or electrostrictive material
    • H03H9/58Multiple crystal filters
    • H03H9/60Electric coupling means therefor
    • H03H9/605Electric coupling means therefor consisting of a ladder configuration
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
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    • H03H9/15Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material
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    • H03H9/15Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material
    • H03H9/17Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material having a single resonator
    • H03H9/176Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material having a single resonator consisting of ceramic material

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数特性や群遅延特性におけるリップル不
良を防止し、圧電部品の電気的特性を安定にすることが
できる、圧電部品用端子およびその圧電部品用端子を備
えた圧電部品を提供する。 【解決手段】 圧電部品用端子24は、金属素材からな
る第1の接触片24aおよび第2の接触片24bを張り
合わせた積層構造を有する接触片部25を含む。第1の
接触片24aと第2の接触片24bとの間には、潤滑材
100が付与される。潤滑材100は、金属元素と水素
結合しやすい親水基102と、親水基102の数倍以上
の長さで直鎖状の親油基104とを有し、親油基104
は、第1の接触片24aと第2の接触片24bとの間の
金属素材表面に対して遠ざかっていこうとする角度にな
りやすい分子構造になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は圧電部品用端子お
よびその圧電部品用端子を備えた圧電部品に関し、特
に、金属素材からなる接触片を重ね合わせて積層構造と
した接触片部を有し、たとえば入力端子,出力端子,内
部接続端子およびアース端子などに用いるのに適した圧
電部品用端子およびその圧電部品用端子を備えた圧電部
品に関する。
【0002】
【従来の技術】図8はこの発明の背景となる従来の圧電
部品用端子が用いられた圧電部品の一例を示す断面図解
図であり、図9は図8に示す圧電部品に用いられる出力
端子を示す斜視図である。この従来例では、圧電部品の
一例としてのたとえばラダー形フィルタについて説明す
る。このラダー形フィルタ1は、箱状の樹脂製ケース2
を含む。ケース2の下端には、その開口部を閉じる蓋3
が設けられる。ケース2の中には、たとえば4つの圧電
共振子4a,4b,4c,4d、および、それらの圧電
共振子4a〜4d間を接続する端子として、入力端子5
a,中継端子5b,アース端子5c,出力端子5d,ば
ね端子5eなどが設けられる。
【0003】アース端子5cと、出力端子5dと、中継
端子5bの一方の接触片部6bとは、たとえば断面U字
状に折り曲げられてなる折り曲げ端子として形成され
る。この場合、たとえば出力端子5dを例に挙げて説明
すると、図9に示すように、出力端子5dは、たとえば
略方形の非折り曲げ部分5d1を含む。非折り曲げ部分
5d1には、その端部から外方に真っ直ぐ延びて、外部
接続部としての脚部7dが形成される。また、出力端子
5dには、非折り曲げ部分5d1とわずかな間隔を隔て
て略平行に対向する折り曲げ部分5d2が形成される。
この折り曲げ部分5d2は、たとえば折り曲げ加工など
で折り曲げられることにより形成される。さらに、非折
り曲げ部分5d1および折り曲げ部分5d2の外方面に
は、それぞれ、圧電共振子4cおよび4dの主面に圧接
される突起部8が形成される。
【0004】同様にして、アース端子5cは、非折り曲
げ部分5c1,折り曲げ部分5c2および突起部8を有
する折り曲げ端子として形成される。また、中継端子5
bの一方の接触片部6bは、非折り曲げ部分6b1,折
り曲げ部分6b2および突起部8を有する折り曲げ端子
として形成される。さらに、入力端子5aおよび中継端
子5bの他方の接触片部6cにも、それぞれ、圧電共振
子4aおよび4dの一方主面に圧接される突起部8が設
けられる。
【0005】このラダー形フィルタ1では、たとえば出
力端子5dの非折り曲げ部分5d1と折り曲げ部分5d
2との間に、たとえばシリコーンゴムなどの樹脂シート
9が設けられている。この樹脂シート9は、外部からの
衝撃による圧電共振子4a,4b,4cおよび4dの保
護のために、垂直方向の応力による衝撃緩衝材として、
設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のラダー形フィルタ1では、製品自身の落下や
強打などによる圧電共振子の保護には樹脂シート9が有
効であったが、外部からの物理的応力や圧電共振子自体
の振動により、周波数特性や群遅延特性にリップル不良
が発生する場合があった。すなわち、端子折り曲げ部分
の並行方向の振動阻害が残留し、圧電体素子と端子折り
曲げ部分との間に圧電振動以外のアンバランスな振動が
合成される。そのため、周波数特性や群遅延特性にリッ
プル不良が発生し、品位を下げるといった問題があっ
た。このようなリップル不良、つまり、フィルタ帯域内
に発生する周波数特性の波形歪みは、群遅延特性および
位相特性を乱し、このラダー形フィルタ1が通信機器に
使用されると、復調歪み率が悪化し受信音声が歪んだ
り、デジタル通信機器ではビットエラーを誘発し、デー
タ通信トラブルとなるなどの不都合があった。
【0007】それゆえに、この発明の主たる目的は、周
波数特性や群遅延特性におけるリップル不良を防止し、
電気的特性を安定にすることができる圧電部品用端子お
よびその圧電部品用端子を備えた圧電部品を提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、金属素材か
らなる第1の接触片および第2の接触片を重ね合わせて
積層構造とした接触片部と、第1の接触片および第2の
接触片のそれぞれに形成される突起と、第1の接触片と
第2の接触片との間に付与される潤滑材とを含み、潤滑
材は、金属元素と水素結合しやすい親水基、および、金
属元素と水素結合した部位から直鎖状で少なくとも親水
基の数倍以上の長さの親油基を有し、親油基は、第1の
接触片と第2の接触片との間の金属素材表面に対して遠
ざかっていこうとする角度になりやすい分子構造である
ことを特徴とする、圧電部品用端子である。潤滑材は、
全体が環状の分子構造を有するものを除く非イオン系の
表面活性剤で形成されるとよい。また、潤滑材は、全体
が環状の分子構造を有するものを除く高級脂肪酸エステ
ルで形成されるとよい。さらに、この発明は、上述した
圧電部品用端子が設けられたことを特徴とする圧電部品
である。
【0009】
【作用】潤滑材は、第1の接触片と第2の接触片との間
に発生する振動のアンバランスをなくす。このことで、
部品外部または圧電素子から伝搬してくるノイズがあっ
た場合に、第1の接触片と第2の接触片との間で振動が
不安定とならない。
【0010】
【発明の効果】この発明によれば、第1の接触片と第2
の接触片との間に潤滑材を保持させることにより、第1
の接触片と並行に対向している第2の接触片の振動阻害
を防止することができる。すなわち、部品外部からの応
力や圧電素子からの振動により、第1の接触片と第2の
接触片との間に発生する合成振動を自由にすることがで
きる。そのため、外部からの衝撃や振動に起因する波形
歪みを少なくし、圧電素子と端子との間で発生していた
歪み特性が軽減される。したがって、周波数特性および
群遅延特性上に発生するリップル不良を防止することが
でき、メイン周波数での電気的特性に悪影響を及ぼすこ
とがなく、製品の品位が高められる。
【0011】すなわち、この発明によれば、周波数特性
や群遅延特性におけるリップル不良を防止し、電気的特
性を安定にすることができる圧電部品用端子およびその
圧電部品用端子を備えた圧電部品が得られる。
【0012】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0013】
【発明の実施の形態】図1(A)はこの発明の実施の形
態の一例を示す分解斜視図であり、図1(B)はその等
価回路図であり、図2はその断面図解図である。以下に
示す発明の実施の形態例では、この発明にかかる圧電部
品用端子を備えた圧電部品の一例としてのラダー形フィ
ルタについて説明する。
【0014】このラダー形フィルタ10は、たとえば液
晶ポリマーなどの樹脂やセラミックス等で形成されるケ
ース12を含む。ケース12は、たとえば断面略コ字状
に形成され、開口部12aを有する。ケース12の中に
は、たとえば4つの圧電素子14,16,18および2
0が設けられる。これらの圧電素子14,16,18お
よび20は、それぞれ、その表面および裏面に電極を設
けた周知のものである。さらに、ケース12の中には、
入力端子22および出力端子24と、中継端子26と、
アース端子28と、たとえば十字形状の板ばねからなる
ばね端子30が設けられる。これらの各端子22,2
4,26,28および30は、それぞれ、金属素材で形
成される。
【0015】入力端子22は、たとえば矩形状の接触片
部22aと、外部接触部22bと、接触片部22aの一
方主面に形成される突起22cとを有する。突起22c
は、圧電素子14の上面に圧接される。
【0016】出力端子24は、例えば矩形状の第1の接
触片24aおよび円形状の第2の接触片24bを重ね合
わせて積層構造とした接触片部25と、第1の接触片2
4a,第2の接触片24bのそれぞれに形成される突起
24d,24eと、外部接触部24cとを有する。突起
24dは、図2に示すように、圧電素子18の下面に圧
接され、突起24eは圧電素子20の上面に圧接され
る。
【0017】さらに、出力端子24の接触片部25に
は、第1の接触片24aと第2の接触片24bとの間
に、潤滑材100が付与される。この場合、潤滑材10
0は、たとえば図3(C)に示すように、第1の接触片
24aにおいて第2の接触片24bの円周付近と対応す
る部分か、あるいは、たとえば図3(D)に示すよう
に、第1の接触片24aにおいて第2の接触片24bの
突起くぼみ部Rを除いた部分と対応する部分全面に、目
視して判別できる程度の量以上付与される。
【0018】この潤滑材100は、たとえば図4,図5
(A)および図5(B)に示すように、金属元素と水素
結合しやすい親水基102と、金属元素と水素結合した
部位から直鎖状で少なくとも親水基102の数倍以上の
長さの親油性の官能基(以下、親油基という)104と
を有する。この親油基104は、第2の接触片24b
と、第1の接触片24aとの間の端子表面、すなわち、
その金属素材表面に対して、遠ざかっていこうとする角
度になりやすい分子構造となっている。
【0019】この潤滑材100は、全体としての分子構
造が環状構造を有するものを除く非イオン系の表面活性
剤、および、全体としての分子構造が環状構造を有する
ものを除く高級脂肪酸エステルなどで形成される。な
お、この発明の実施の形態例では、潤滑材100とし
て、たとえばポリエチレングリコール脂肪酸エステルお
よびポレエチレングリコールアルキルエーテルなどの非
イオン活性剤が用いられる。
【0020】中継端子26は、図3(B)に示すよう
に、矩形状の第1の接触片26aおよび円形状の第2の
接触片26cを重ね合わせて積層構造とした接触片部2
7aと、1つの接触片26bからなる接触片部27b
と、中継片部26dと、第1の接触片26a,第2の接
触片26c,接触片26bのそれぞれに形成された3つ
の突起26e,26f,26gとを有する。突起26f
は、図2に示すように、圧電素子14の下面に圧接さ
れ、突起26eは圧電素子16の上面に圧接され、突起
26gは圧電素子20の下面に圧接される。さらに、中
継端子26の接触片部27aには、上述した出力端子2
4の接触片部25に付与された潤滑材100と同様に、
すなわち、同じ構造,配置の仕方で、第1の接触片26
aと第2の接触片26cとの間に潤滑材100が付与さ
れる。
【0021】アース端子28は、矩形状の第1の接触片
28aおよび円形状の第2の接触片28bを重ね合わせ
て積層構造とした接触片部29と、外部接続部28c
と、第1の接触片28a,第2の接触片28bのそれぞ
れに形成された突起28d,28eとを有する。突起2
8dは、図2に示すように、圧電素子18の上面に圧接
され、突起28eは圧電素子16の下面に圧接される。
さらに、アース端子28の接触片部29には、上述した
出力端子24の接触片部25および中継端子26の接触
片部27aに付与された潤滑材100と同様に、すなわ
ち、同じ構造,配置の仕方で、第1の接触片28aと第
2の接触片28bとの間に潤滑材100が付与される。
【0022】ばね端子30は、圧電素子14,16,1
8および20と、入力端子22,出力端子24,中継端
子26およびアース端子28との間に適度の圧接力を発
生させるために、ケース12と中継端子26の接触片2
6bとの間に挟持される。
【0023】圧電素子14,16,18,20、入力端
子22、出力端子24、中継端子26、アース端子28
およびばね端子30は、ケース12の開口部12aから
挿入されて、配置される。また、ケース12の段部12
bには、絶縁紙32がセットされる。
【0024】入力端子22の外部接触部22bの一端
と、出力端子24の外部接触部24cの一端とは、それ
ぞれ、ケース12の開口部12aから外部に引き出され
る。そして、入力端子22の外部接触部22bおよび出
力端子24の外部接触部24cが引き出されたケースの
開口部12aは、たとえばエポキシ樹脂などからなるシ
ール材34により、封止される。
【0025】また、アース端子28の外部接触部28c
は、ケース12の開口部12aの反対側に設けられたス
リット36から引き出される。アース端子28の外部接
触部28cが引き出されるスリットの周縁部は、たとえ
ばエポキシ樹脂などからなるシール材38により封止さ
れる。
【0026】さらに、入力端子22,出力端子24およ
びアース端子28の外部接触部22b,24cおよび2
8cは、シール材34の硬化後、ケース12の側面およ
び底面に沿って折り曲げられ、表面実装タイプとされ
る。なお、各外部接続部22b,24c,および28c
は、ケース12の底面に沿って折り曲げる以外に、底面
と同一面で外方へ折り曲げても表面実装可能である。
【0027】図1(B)は、図1(A)および図2に示
すラダー形フィルタ10の等価回路図である。入力端子
22と出力端子24との間には、圧電素子14および2
0が直列に接続される。また、入力端子22と出力端子
24との間には、圧電素子16および18が並列に接続
される。この場合、圧電共振子14,20と圧電素子1
6,18とが交互に接続され、ラダー構造を形成してい
る。
【0028】このラダー形フィルタ10では、特に、出
力端子24の第1の接触片24aと第2の接触片24b
との間、中継端子26の接触片部27aの第1の接触片
26aと第2の接触片26cとの間、および、アース端
子28の第1の接触片28aと第2の接触片28bとの
間に、それぞれ、潤滑材100が付与されているため、
それらの間での振動阻害が抑制される。この場合、ノー
ド点以外を保持している端子接触点での振動のアンバラ
ンスをなくせる。また、外部からの応力や衝撃が加わっ
た時に、圧電素子14,16,18,20および各端子
22,24,26,28,30間で発生する歪み特性が
軽減される。すなわち、出力端子24,中継端子26お
よびアース端子28において、積層構造を有する接触片
部の第1の接触片と第2の接触片との間に潤滑材100
を保持させることにより、それらの端子における接触片
部の第1の接触片および第2の接触片間の振動を自由に
することができ、振動のアンバランスを是正することが
できる。
【0029】そのため、このラダー形フィルタ10で
は、たとえば図6に示すように、周波数特性や群遅延特
性に発生する不良リップルを防止できる。それに対し
て、潤滑材100が形成されていない図8に示す従来の
ラダー形フィルタでは、外部からの物理的応力や圧電素
子14〜20自体の振動により、たとえば図7に示すよ
うに、周波数特性や群遅延特性に不良リップルが発生し
ている。この場合、端子の折り曲げ部分と非折り曲げ部
分との間に振動が発生し、圧電素子と端子の折り曲げ部
分との間に、圧電振動以外の振動が合成されるため、周
波数特性や群遅延特性に不良リップルが発生し、製品の
品位を下げている。
【0030】この潤滑材100は、たとえば図4で言う
と、第1の接触片24aおよび第2の接触片24b間の
端子表面の金属元素の銀と、潤滑材の成分の親水基10
2とが結びつく。そのため、応力や重力により潤滑材1
00が第1の接触片24aと第2の接触片24bとの間
から移動しにくく、その場所に固定されやすい。この場
合、通常、金属元素と親水基102との間で生じる水素
結合は、化合物を作る化学反応というよりも、物理反応
の一種であると考えられる。
【0031】分子構造と金属表面の位置関係、立体化学
的な見地から、親水基102および直鎖状の親油基10
4を有する潤滑材100は、たとえば図5(B)に示す
ように、45°を越えて90°に近い角度で起立すると
考えらる。すなわち、第1の接触片24a,第2の接触
片24bを形成する金属素子表面の金属元素と水素結合
した潤滑材100は、親水基102が水素結合した部位
から直鎖状で少なくとも親水基102の数倍以上の長さ
の親油基104を有し、かつ、その直鎖状の官能基10
4が端子表面に対して遠ざかっていこうとする角度にな
りやすい分子構造を有するので、金属素子表面からなる
べく遠い距離、たとえば少なくとも数十オングストロー
ムの範囲内で潤滑材100が保持される。
【0032】次に、圧電部品用端子としてのたとえば出
力端子24の接触片部25を構成する第1の接触片24
aと第2の接触片24bとの間に、潤滑材100を付与
する方法について幾つか説明する。1つの方法として
は、金属素材にプレス加工して出力端子24を製作する
際、工作油に潤滑材100を予め添加しておき、その工
作油を金属素材の表面上に塗布してから、プレス加工を
施す方法である。この場合、まず、たとえば平面状の金
属素材が準備され、たとえば第1の接触片24aと外部
接触部24cとが一体的になった形状、および、第2の
接触片24bの形状に、それぞれプレス機などによって
切断される。このようにして得られた第1の接触片24
aの所定の部分に潤滑材100が塗布されている。次
に、第2の接触片24bがたとえば圧着などの方法によ
り貼り合わされ、出力端子24として形成される。この
とき、金属素材の表面に塗布された工作油は、第1の接
触片24aと第2の接触片24bとの隙間に配設される
こととなる。つまり、出力端子24の接触片部25にお
いて、第1の接触片24aと第2の接触片24bとの間
に、潤滑材100が付与される。他の方法としては、有
機溶剤などに潤滑材100を添加しておき、その中に成
形済みのたとえば出力端子24の接触片部25を浸漬さ
せて、第1の接触片24aと第2の接触片24bとの隙
間に工作油を注入させる方法、あるいは、有機溶剤など
に潤滑材100を添加したものをたとえばノズルなどで
吹き付けて注入する方法などがある。さらに、他の方法
としては、潤滑材100を直接または溶剤などで希釈し
て、それをシリンジなどを用いて、強制的に第1の接触
片と第2の接触片との間に注入する方法もある。
【0033】上述の発明の実施の形態例のラダー形フィ
ルタ10では、積層構造を有する接触片部の第1の接触
片と第2の接触片との間に潤滑材が付与された圧電部品
用端子を出力端子,中継端子およびアース端子として用
いたが、この圧電部品用端子は、上述した端子以外に
も、たとえば入力端子等として用いてもよく、また、1
つの端子にのみ用いるようにしてもよい。その場合、圧
電部品用端子は、それを出力端子として用いるのが最も
効果的である。また、ケース12の材質は、液晶ポリマ
ーやセラミックスに限定されるものではなく、耐熱性の
あるものであれば、その他の樹脂、金属などの材料を用
いることもできる。さらに、シール材34および38と
しては、エポキシ樹脂に限らず、たとえばウレタン樹
脂,シリコーン樹脂およびUV硬化樹脂などを用いても
よい。なお、上述の発明の実施の形態例では、たとえば
ラダー形フィルタに適用される圧電部品用端子について
説明したが、本発明にかかる圧電部品用端子は、ラダー
形フィルタに適用されるものに限定されるものではな
く、それ以外の圧電部品についても、適宜、適用され得
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の一例を示し、(A)は
その分解斜視図であり、(B)はその等価回路図であ
る。
【図2】図1に示すラダー形フィルタの断面図解図であ
る。
【図3】図1および図2に示すラダー形フィルタに用い
られる圧電部品用端子を示し、(A)はその出力端子を
示す斜視図であり、(B)はその中継端子を示す斜視図
であり、(C),(D)は潤滑材の付与状態を示す図解
図である。
【図4】図1および図2に示すラダー形フィルタに用い
られる圧電部品用端子の接触片部における第1の接触片
および第2の接触片間に付与される潤滑材を示す図解図
である。
【図5】図4に示す潤滑材の保持機構を示す図解図であ
る。
【図6】この発明の圧電部品用端子が用いられたラダー
形フィルタのフィルタ特性を示すグラフである。
【図7】従来の圧電部品用端子が用いられたラダー形フ
ィルタのフィルタ特性を示すグラフである。
【図8】この発明の背景となる従来の圧電部品用端子が
用いられた圧電部品の一例を示す断面図解図である。
【図9】図8に示す圧電部品に用いられる出力端子を示
す斜視図である。
【符号の説明】
10 圧電フィルタ 12 ケース 12a 開口部 12b 段部 14,16,18,20 圧電素子 22 入力端子 24 出力端子 25,27a,27b,29 接触片部 26 中継端子 28 アース端子 22a,24a,24b,26a,26b,28a,2
8b 接触片 22b,24c,28c 外部接触部 22c,24d,24e,26e,26f,28d,2
8e 突起 30 ばね端子 32 絶縁紙 34,36 シール材 100 潤滑材 102 親水基 104 親油性を有する官能基(親油基)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H03H 9/58 H01L 41/08 C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属素材からなる第1の接触片および第
    2の接触片を重ね合わせて積層構造とした接触片部と、
    前記第1の接触片および前記第2の接触片のそれぞれに
    形成される突起と、前記第1の接触片と前記第2の接触
    片との間に付与される潤滑材とを含み、 前記潤滑材は、金属元素と水素結合しやすい親水基、お
    よび、前記金属元素と水素結合した部位から直鎖状で少
    なくとも前記親水基の数倍以上の長さの親油基を有し、
    前記親油基は、前記第1の接触片と前記第2の接触片と
    の間の前記金属素材表面に対して遠ざかっていこうとす
    る角度になりやすい分子構造であることを特徴とする、
    圧電部品用端子。
  2. 【請求項2】 前記潤滑材は、全体が環状の分子構造を
    有するものを除く非イオン系の表面活性剤で形成され
    る、請求項1に記載の圧電部品用端子。
  3. 【請求項3】 前記潤滑材は、全体が環状の分子構造を
    有するものを除く高級脂肪酸エステルで形成される、請
    求項1に記載の圧電部品用端子。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の圧電部品用端子を含む、圧電部品。
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