JPH0685599A - 多重モード水晶振動子 - Google Patents

多重モード水晶振動子

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JPH0685599A
JPH0685599A JP25734592A JP25734592A JPH0685599A JP H0685599 A JPH0685599 A JP H0685599A JP 25734592 A JP25734592 A JP 25734592A JP 25734592 A JP25734592 A JP 25734592A JP H0685599 A JPH0685599 A JP H0685599A
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JP
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electrode
crystal piece
land
crystal
substrate
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Application number
JP25734592A
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English (en)
Inventor
Kiyohisa Inao
清久 稲尾
Koji Mizuki
宏治 水木
Masanori Kumagai
正紀 熊谷
Takeo Seki
竹夫 関
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Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 表面実装用多重モード水晶振動子の保証減衰
量、周波数温度特性、クリスタルインピーダンス及び耐
衝撃性を改善する。 【構成】 一方の主面に入出力電極3,4、他方の主面
に共通電極5の形成された水晶片と、これの一方の主面
と対向する側にシールド電極16の形成された絶縁性基
板11と、基板の外周に設けられた絶縁性枠体12と、
この12上に設けられ、前記シールド電極に電気的に接
続する金属蓋体10とを具備し、前記入出力電極3,4
から両端外周部に引出電極8を延出して、これに接続用
の電極ランド21を重畳して設けるとともに、引出電極
8と電極ランド21とのいずれか一方をAlとし、電極
ランド21を導電性接着剤により絶縁性基板11上に固
着して水晶片の両端外周部を保持するとともに、前記水
晶片の一方の主面とシールド用電極との電極間隙を保証
減衰量のピーク値及びその近傍に設定した構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はMCF(Monolithic Cry
stal Filter)としての多重モード水晶振動子(多重モ
ード振動子とする)を利用分野とし、特に表面実装用と
した多重モード振動子の電気的特性及び耐衝撃性を良好
とする多重モード振動子に関する。
【発明の背景】多重モード振動子は、水晶片に形成した
例えば二組の電極対間の音響的結合を利用し、所定のフ
ィルタ特性(伝送特性)を得るものとして通信機器等に
有用されている。近年では、抵抗、コンデンサ等に代表
されるような表面実装用とした多重モード振動子が要求
されている。例えばこのようなものに、本出願人による
ものがある(参照:実願昭60-118993、特願昭63-27398
1、特願平1-83007号)。
【0003】
【従来技術】第17図及び第18図(ab)は表面実装
用とする場合の多重モード振動子を説明する図である。
なお、第17図は断面図、第18図(ab)は水晶片の
表裏面を示す図である。多重モード振動子は、水晶片1
を密閉容器2に封入して形成される。水晶片1は例えば
厚みすべり振動姿態のATカットとする。一方の主面1
aには分割された入出力電極3、4を、他方の主面1b
には共通電極5が形成される。入出力電極3、4と共通
電極5からは、両端外周部に引出電極6、7、8(a
b)を延出する。密閉容器2は凹状の積層構造の容器本
体9に金属蓋体10をシーム溶接して形成される。容器
本体9は、基板11と枠体12と溶接リング13とから
なる。基板11は、両端側に入出力用の接続電極14、
15を、中央部分にシールド電極16を有し、容器外表
面に延出して表面実装用の外部端子となる。そして、水
晶片1の一方の主面1aを基板11に対向させて保持す
る。すなわち、入出力電極3、4の形成された両端外周
部を接続電極14、15上に導電性接着剤17をもって
固着し、電気的・機械的に接続する。また、他方の主面
1bの共通電極5の引出電極8はワイヤ18のボンディ
ングによりシールド電極16に接続する。このようなも
のでは、基板11にシールド電極16を設けたので、入
出力電極3、4間の電気的結合により直接的に伝搬する
漏れ信号を遮蔽し、保証減衰量を高めることができる。
但し、ここでの保証減衰量は第19図に示したように、
中心周波数f0から910KHz下がった点での減衰量
A(dB)を指す。
【0004】
【従来技術の問題点】しかしながら、上記構成の多重モ
ード振動子では、水晶片1の両端外周部を固着する所謂
両端保持とする。このため、接着剤17の硬化時におけ
る収縮力により、水晶片1の特に長さ方向に歪や応力を
発生する。その結果、特に応力感度特性に起因して周波
数温度特性の劣化を招き、両端保持はその実用化が困難
であった。このことから、一般には、第20図に示した
ように、水晶片1の一端部のみを保持し、他端側を自由
端として長さ方向の応力発生を防止することが考えられ
る。しかし、一端部保持であっても、一端部の全領域や
両側を接着剤17により固着した場合には「第21図
(ab)」、幅方向に応力が発生する。また、一端部の
一部のみを点的に固着した場合は「同図(c)」、接続
強度が不充分となる。そして、一端部保持の何れの場合
でも、自由端とした他端部が上下に揺動し、結果的に
は、その部分での水晶片1の破損やワイヤ18の離脱及
び断線、さらには一端部の接合強度を弱まらせる問題が
あった。また、上記構成のものでは、水晶片1の入出力
電極と基板11のシールド電極16との電極間隙Gを極
端に小さくすると、その期待に反して保証減衰量が低下
する問題もあった。
【発明の着目点及び目的】本発明は、基本的には、保証
減衰量を最大にする電極間隙に最適値のあることを見い
出すとともに、両端保持の方が水晶片の安定な保持を確
保して、破損等の耐衝撃性を向上できる点に主眼を置
き、第1に保証減衰量及び周波数温度特性を、第2にク
リスタルインピーダンス(以下CIとする)を、第3に
耐衝撃性をさらに向上する多重モード振動子を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【解決手段】本発明は、水晶片の入出力電極から両端外
周部に引出電極を延出して、該引出電極に接続用の電極
ランドを重畳して設けるとともに、前記引出電極と電極
ランドとのいずれか一方をAlとし、前記水晶片の電極
ランドを導電性接着剤により基板上に固着して該水晶片
の両端外周部を保持し、更に前記水晶片の一方の主面と
シールド用電極との電極間隙を保証減衰量のピーク値及
びその近傍に設定して構成したことを基本的な解決手段
とする。以下、上記各目的に応じた実施例により作用と
ともに詳述する。
【0006】
【実施例】第1図、第2図及び第3図は本発明の実施例
を説明する図で、第1図は多重モード振動子の断面図、
第2図(ab)は水晶片の表裏面の図、第3図は基板の
平面図である。なお、前従来例図と同一部分には同番号
を付与し、その説明は簡略する。多重モード振動子は、
前述同様に水晶片を密閉容器に封入して形成される。水
晶片1は、一方の主面1aの入出力電極3、4から延出
した引出電極6、7上に、これとは異なる金属の電極ラ
ンド20、21を重畳する。この例では、入出力電極
3、4及び引出電極6、7は水晶表面から順次、Cr、
Cr−Ag、Ag、Crの4層構造(以下CrAg混在
層とする)とする。また、電極ランド20、21はAl
の一層構造とし、いずれも蒸着により形成される。な
お、引出電極6、7は、水晶片1の一方の対角線上の角
部に延出し、電極ランド20、21は対角部から端部に
沿う幅方向に延出する。他方の主面1bの共通電極5か
らの引出電極8(ab)は、他方の対角線上の角部に延
出する。なお、水晶片1の外形は、長さ(z’軸方向)
5mm、幅(x軸方向)2.5mm、厚み(y’軸方
向)約80μm(中心周波数約21MHz)である。密
閉容器は、入出力用接続電極14、15及びシールド電
極16を有する基板11、枠体12、溶接リング13を
積層した容器本体9と金属蓋体10とからなる。そし
て、枠体の複数箇所に貫通孔を設け、シールド電極16
の端子部18と溶接リング13とを導通電極19により
電気的に接続する(所謂スルーホール)。すなわち、溶
接リング13とこれに接合する金属カバー10を基準電
位(シールド電極)に接地する。これらは、容器本体9
の焼成時に一体的に形成される。そして、水晶片1の電
極ランド20、21を、基板11の入出力用接続電極1
4、15上に、導電性接着剤接着材により固着し、両端
保持とする。但し、シールド電極と入出力用接続電極1
4、15との間隙を25μm近傍に設定する。なお、導
電性接着剤17としては、鉛筆硬度で2B以下の例えば
ウレタン系の導電性接着剤を使用した。また、共通電極
5の引出電極8a又はbが基板11のシールド電極16
の端子部22にワイヤボンディング18により接続され
る。
【0007】このような構成であれば、第4図に示した
ように、本来の3次曲線に近接した良好な周波数温度特
性を維持できる。なお、本実施例のものは曲線(イ)、
従来のものは曲線(ロ)である。すなわち、従来のもの
では、接着剤17の硬化時における収縮が、水晶片1と
引出電極6、7及び入出力電極3、4との界面に摩擦を
生じて、水晶片1の表面に張力(応力)を発生させる。
そして、この張力が厚みすべり振動に多大な影響を及ぼ
し、応力感度特性により本来の周波数温度特性を損なわ
せる。これに対し、本発明では、接着剤17が収縮して
も、引出電極6、7と電極ランド20、21との界面に
すべり現象を生じ、水晶片1の表面に生ずる張力を緩和
する。すなわち、電極ランド20、21をAlとしたの
で、引出電極6、7との間に酸化膜を生じ、この酸化膜
が両者間の結合を弱めてすべりを助長する。したがっ
て、上記構成の電極構造であれば、特に励振部分での張
力による歪発生がなく、厚みすべり振動へ与える影響が
小さく、本来の周波数温度特性を得ることができる。ま
た、両端保持としたので、一端保持に比較して、基本的
には耐衝撃性を良好にする。
【0008】また、金属カバー10を基準電位(シール
ド電極)に接地した上で、入出力電極3、4とシールド
電極との間隙を25μm近傍にしたので、保証減衰量を
約80dBにできた。第5図は、電極間隙(横軸、μ
m)と保証減衰量(縦軸、dB)との関係を説明する図
である。なお、電極間隙Gは日商精密光学社製のデプス
計測機(μDEPTH&HEIGHT MESURING SCOPE MODEL-KY90)
により測定した。図から明かなように、電極間隙Gが充
分に大きい100μ程度時にはほぼ一定値(50dB)
を示し、これから小さくなるほど、保証減衰量は高ま
る。そして、15から40μm中の25μm近傍でピー
ク値80dBを迎え、これ以下になると急激に減少す
る。なお、金属蓋体を未接地とした場合には、保証減衰
量は39dBとなる。すなわち、第6図に示したよう
に、電極間隙Gがピーク値となる例えば25μm以上に
離れて接近する場合は、入出力電極3、4間の電気的結
合(浮遊容量C1)による漏れ信号P1が、シールド電極
16に流入(吸引)して基準電位に流出する。したがっ
て、入出力電極3、4間が遮蔽されて保証減衰量は増加
する。次に、第7図に示したように、電極間隙Gが25
μm以内に接近すると、入出力電極3、4とシールド電
極16との間に浮遊容量C2、C3を発生する。そして、
この浮遊容量C2、C3を経由して入力電極3から出力電
極4に漏れ信号P2が漏洩する。したがって、保証減衰
量は急激に低下すると推測される。このようなことか
ら、金属蓋体を基準電位に接地し、さらに電極間隙Gを
保証減衰量のピーク値及びその近傍に設定することによ
り、保証減衰量を最大級に高めることができる。ちなみ
に、22MHzの場合を例にとると、金属蓋体10を基
準電位に接地することにより30dB、電極間隙Gを保
証減衰量のピーク値に設定することにより30dB向上
でき、単に水晶片1を密閉容器2内に封入した場合に比
し、その合計で約60dB向上できる。
【0009】なお、上記実施例では、特に周波数温度特
性及び保証減衰量は改善されても、CIは充分に満足す
る結果には至らなかった。すなわち、Alとした電極ラ
ンド20、21の表面上に酸化膜が生じ易く、その後に
導電性接着剤により固着するので、導通度を悪化させる
ためである。
【0010】
【第2実施例】第8図はこの点の解決策を第2実施例と
して説明する図で、同図(a)は電極構造図で、同図
(b)は接着剤の塗布位置を示す図である。この実施例
では、電極ランド20、21を形成した後、その上に引
出電極6、7を重畳させる。そして、引出電極6、7を
中心として電極ランド20、21上にまたがって接着剤
17を塗布する。このような構造にしたところ、周波数
温度特性もCIも良好な特性を得ることができた。すな
わち、前述したように、引出電極6、7と電極ランド2
0、21との界面における酸化膜の作用ですべり現象を
起こして、励振部分に応力を発生させないことから、周
波数温度特性を良好に維持できる。但し、前述のものよ
りは、引出電極6、7の端部は接着剤17により固定さ
れるので、すべり現象は阻害されると考えられる。そし
て、接着剤17はCrAg混在層とした引出電極6、7
と直接に接触するので、導通度は損なわれることがな
い、したがってこれによりCI低下を防止する。なお、
Crは比抵抗も大きく酸化膜を生成しやすいが、Ag層
を混在するので導通不良を起こさない。ちなみに、この
場合でのCIは、従来の両端保持における105Ωに対
して、57Ωであった。但し、CIはfaモード(斜対
称モード)による。
【0009】上記電極構造では、励振電極3、4及び引
出電極6、7をCrAg混在層とし、電極ランド20、
21をAlとしたが、これとは逆に、第9図に示したよ
うに、励振電極3、4及び引出電極6、7をAlとし、
電極ランド20、21をCrAg混在層としてもよい。
すなわち、この場合でも、周波数温度特性は前述同様の
すべり現象により良好に維持できる。そして、固着の際
には、CrAg混在層とした電極ランド20、21に導
電性接着剤が施されるので、導通不良をおこすことな
く、CIを良好にする。但し、電極ランド20、21と
引出電極6、7との界面にAlが存在するので、Alの
酸化膜による導通度への影響を及ぼす。したがって、第
10図に示したように引出電極6、7と電極ランド2
0、21との接触面積を大きくするとよい。また、第1
1図に示したようにCrAg混在層とした電極ランド2
0、21上に、Alとした引出電極6、7を重畳させて
もよいことは勿論である。そして、この電極構造は励振
電極3、4を質量の小さなAlとするので、特に周波数
調整の関係から、例えば90MHzとする高周波数帯の
多重モード振動子に適する。
【0010】 このようなことから、両端保持とした上
で、耐衝撃性、周波数温度特性、保証減衰量及びCIを
良好にできる。しかし、単に、両端保持としたとして
も、すなわち両端部の前述の一端側あるいは中央(第1
2図)を点的に保持したとしても、その強度が不充分で
ある。したがって、両端部の両側を点的に保持する4点
保持が望ましくなる。以下、この点の解決策を第3の実
施例により説明する。
【0008】
【第3実施例】第13図は本発明の第3実施例に至った
理由を説明する図で、接着剤17の塗布方法によって、
水晶片1に生ずる歪量に差異のあることを示すためのも
のである。なお、第13図(ab)は接着剤17を水晶
片1の一端部両側の表面に直接施して固着した場合の
図、同図(cd)は水晶片1の一端部の幅方向に電極2
3を設けて同様に固着した場合の図である。第14図
(a)は、これらの塗布方法による、縦軸を歪量d(μ
m)とした実験結果図である。なお、ここでの歪量は、
測定器ZYGOシステムを使用して、接着剤17の硬化
後における水晶片表面の上下差dを測定したものである
「同図(b)」。これから明かなように、水晶片1に直
接接着剤17を施して保持した方が、電極23上を介在
させて保持するよりも、水晶片1に発生する歪量は約
1.5倍大きくなる。すなわち、水晶片1と接着剤17
の接合強度が、電極23を介在させた場合よりも大きい
ので、硬化時における収縮力が直接的に影響を及ぼす。
また、電極23を介在させた場合には、電極23と水晶
片1との接合強度が小さいため、両者間ですべり等の現
象を引き起こして収縮力が緩和される結果と考えられ
た。したがって、水晶片1に直接接着剤を施した場合
は、その歪量が大きくて破損しやすく、耐衝撃性を悪化
させる。これに対し、電極23上に接着剤17を施した
場合は、歪量が小さく破損を防止して耐衝撃性を良好に
する。なお、接着剤17の塗布位置が近接すると、収縮
時における歪が両者間に集中して破損しやすく、また離
間するほど歪が緩和されて破損しにくい。このようなこ
とから、基本的には、4点保持する場合、例えば第15
図(ab)に示したように、各電極ランド20、21に
おける両側の表面上に接着剤17を施してやれば、歪に
よる破損を防止できる。しかし、この場合には、水晶片
1の表面に対する電極ランド20、21の付着強度は弱
いため、電極ランド20、21が水晶片1の表面から剥
離しやすくて、電気的導通の損なわれる問題を生ずる。
このことから、例えば第16図(ab)に示したよう
に、接着剤17は、電極ランド20、21の幅方向の一
側では電極ランド20、21内に位置し、他側では電極
ランド20、21と水晶片1とにまたがった位置にして
固着する。このような固着方法であれば、前述したよう
に電極ランド20、21が介在することにより、収縮時
における水晶片1の歪が緩和されて、各電極ランド2
0、21の一側では、接着剤17に対して言わば自由端
となる。また、他側では、接着剤17が水晶片表面に固
着するのでこれによる歪が発生するものの、一側が自由
端であるためにその歪がにげやすく破損を防止する。そ
して、他側において、接着剤17が直接に電極ランド2
0、21と水晶片1にまたがって塗布されるので、電極
ランド20、21の剥離強度も増して電気的導通をも維
持できる。したがって、前実施例の電極構造に加えて、
このような4点保持であれば、電気的特性を損なうこと
なく、耐衝撃性を向上した両端保持を達成できる。な
お、この例では各対角線上の角部を一側及び他側とする
ので、幅方向のみならず、長さ方向についても同様なこ
とが言える。
【0009】
【他の事項】上記各実施例では、共通電極5の引出電極
8からの電極導出はワイヤボンディングとしたが、例え
ば引出電極8を入出力電極面側に折り返し、前述した接
着方法を用いて固着して導出してもよいものである。ま
た、水晶片1の外形寸法及び方向は実施例に限らず、本
発明は基本的には長さ方向をx軸方向としても、その寸
法を代えても適用できるものである。また、電極間隙G
は入出力電極3、4の厚みをシールド電極16よりも大
きくして得たが、導電性接着剤の厚みをもって電極間隙
Gを得るようにしてもよい。また、シールド電極16と
金属蓋体10とはスルーホールにより行ったが、他の方
法であってもよく、本発明は種々の変形が可能である。
なお、本出願はすでに出願された特願平4−46008
号、同4−106045号、平成4年7月31日、同8
月7日及び同8月31日付けの特許願「多重モード水晶
振動子」等を組み合わせたもので、それらも参照して戴
きたい。
【0010】
【発明の効果】本発明は、水晶片の入出力電極から両端
外周部に引出電極を延出して、該引出電極に接続用の電
極ランドを重畳して設けるとともに、前記引出電極と電
極ランドとのいずれか一方をAlとし、前記水晶片の電
極ランドを導電性接着剤により絶縁性基板上に固着して
該水晶片の両端外周部を保持し、更に前記水晶片の一方
の主面とシールド用電極との電極間隙を保証減衰量のピ
ーク値及びその近傍に設定して構成したので、周波数温
度特性、耐衝撃性、CI及び保証減衰量を良好にでき、
表面実装用として優れた多重モード振動子を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【第1図】本発明の第1実施例を説明する多重モード振
動子の断面図である。
【第2図】本発明の第1実施例を説明する図で、同図
(a)は水晶片の一方の主面の電極構造図(平面図)、
同図(b)は他方の主面の図である。
【第3図】本発明の第1実施例を説明する基板の平面図
である。
【第4図】本発明の第1実施例の作用効果を説明する周
波数温度特性図である。
【第5図】本発明の第1実施例の作用効果を説明する電
極間隙Gに対する保証減衰量の関係図である。
【第6図】本発明の第1実施例の作用を説明する模式図
で、電極間隙Gが25μm以上離れて接近したときの図
である。
【第7図】本発明の第1実施例の作用を説明する模式図
で、電極間隙Gが25μm以内に接近したときの図であ
る。
【第8図】本発明の第2実施例を説明する図で、同図
(a)は電極構造図で、同図(b)は接着剤の塗布位置
を示す図である。
【第9図】本発明の第2実施例の他の例を説明する電極
構造図である。
【第10図】本発明の第2実施例の他の例を説明する電
極構造図である。
【第11図】本発明の第2実施例の他の例を説明する電
極構造図である。
【第12図】本発明の第2実施例の他の例を説明する電
極構造図である。
【第13図】本発明の第3実施例を説明する図で、同図
(a)は接着剤17を水晶片1の一端部両側の表面に直
接施した水晶片の平面図、同図(b)は同水晶片を基板
に固着した場合の断面図、同図(c)は水晶片1の一端
部に電極23設けて一端部両側に導電性接着剤を施した
水晶片の平面図、同図(d)は同水晶片を基板に固着し
た場合の断面図である。
【第14図】本発明の第3実施例を説明する図で、同図
(a)は第10図の塗布方法による水晶片の歪量d(μ
m)を示す実験結果図、同図(b)は水晶片の歪量dを
定義する断面図である。
【第15図】本発明の第3実施例を示す水晶片の図で、
同図(a)(b)ともに水晶片の平面図である。
【第16図】本発明の第3実施例を示す水晶片の図で、
同図(a)(b)ともに水晶片の平面図である。
【第17図】従来例を説明する多重モード振動子の断面
図である。
【第18図】従来例を説明する図で、同図(ab)とも
に電極構造を示す水晶片の平面図である。
【第19図】従来例を説明する多重モード振動子の保証
減衰量を示す帯域特性図である。
【第20図】他の従来例を説明する多重モード振動子の
断面図である。
【第21図】従来例を説明する図で、同図(a)(b)
(c)ともに水晶片の平面図である。
【符号の説明】
1 水晶片、2 容器、3 入出電極、4 出力電極、
5 共通電極、6、7、8 引出電極、9 容器本体、
10 蓋体、11 基板、12 枠体、13溶接リン
グ、14、15 接続用入出力電極、16 シールド電
極、17 接着剤、18 ワイヤ、20、21 電極ラ
ンド、23 電極.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 竹夫 埼玉県狭山市大字上広瀬1275番地の2 日 本電波工業株式会社狭山事業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の主面に入出力電極を形成され、他
    方の主面に共通電極の形成された水晶片と、前記水晶片
    の一方の主面と対向する側にシールド電極の形成された
    絶縁性基板と、基板の外周に設けられた絶縁性枠体と、
    該絶縁性枠体上に設けられ、前記シールド電極に電気的
    に接続する金属蓋体とを具備し、 前記入出力電極から両端外周部に引出電極を延出して、
    該引出電極に接続用の電極ランドを重畳して設けるとと
    もに、前記引出電極と電極ランドとのいずれか一方をA
    lとし、 前記電極ランドを導電性接着剤により前記絶縁性基板上
    に固着して水晶片の両端外周部を保持するとともに、前
    記水晶片の一方の主面とシールド用電極との電極間隙を
    保証減衰量のピーク値及びその近傍に設定してなる多重
    モード水晶振動子。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記電極ランドをAl
    とし、該電極ランド上に引出電極を重畳させ、該引出電
    極上から前記電極ランドにまたがって導電性接着剤接着
    剤を施し前記基板上に固着したことを特徴とする多重モ
    ード水晶振動子。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記引出電極をAlと
    し、該引出電極上に電極ランドを重畳させて該重畳面積
    を大きくしたことを特徴とする多重モード水晶振動子。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記電極ランドを水晶
    片の両端部の幅方向に形成して、前記導電性接着剤を各
    電極ランドの両側に設けるとともに、各電極ランドの一
    側では電極ランド内に位置し、他側では電極ランドと水
    晶片の表面にまたがって位置した状態として、該水晶片
    を前記基板に固着したことを特徴とする多重モード水晶
    振動子。
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