JPH10209169A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH10209169A
JPH10209169A JP713597A JP713597A JPH10209169A JP H10209169 A JPH10209169 A JP H10209169A JP 713597 A JP713597 A JP 713597A JP 713597 A JP713597 A JP 713597A JP H10209169 A JPH10209169 A JP H10209169A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体周波数の周囲に均一に酸化シリコン膜
を形成してゲッタリングを行う方法では、ゲッタリング
サイトとなる歪み場が少なく、ゲッタリング能力が低
く、有効なゲッタリングが困難である。 【解決手段】 シリコンウェハ1に形成する素子形成領
域4の周囲のスクライブ線領域5にストライプ状または
アイランド状に酸化シリコン膜9を形成し、この酸化シ
リコン膜9とシリコンウェハ1との界面に歪み場10を
形成し、この歪み場10をゲッタリングサイトとしてゲ
ッタリングを行う。歪み場の大きなゲッタリングサイト
となる酸化シリコン膜9の端部が増大されるため、歪み
場の大きなゲッタリングサイトの数も増大され、全体と
してのゲッタリング能力が増大され、有効なゲッタリン
グが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造方
法に関し、特に素子領域中のデバイス特性を劣化する重
金属などの不純物や結晶欠陥を素子領域から除去するゲ
ッタリング技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程において、デバイ
ス動作領域にFe,Cuといった重金属などの不純物が
存在するとデバイス特性が劣化するため、これらの不純
物を除去するゲッタリング技術がある。特に、ウェハ表
面のデバイス素子領域とゲッタリングサイトの距離が近
く、ゲッタリング速度を早くするゲッタリング方法とし
て、半導体ウェハ上にパターニングされる素子周囲のウ
ェハ露出部に酸化による酸化シリコン膜を形成し、この
酸化シリコン膜においてゲッタリングを施す技術がある
(特開平7−201976号公報)。この技術では、デ
バイス素子周囲のウェハ露出部を選択酸化することによ
り、酸化された部分と酸化されていないウェハ領域間、
すなわちシリコン基板の領域間に応力がかかり、これが
ゲッタリングサイトとなってデバイス素子を劣化する不
純物をデバイス素子領域から素子周囲のウェハ露出部へ
と除去できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の技術では、デバイス素子周囲のウェハ露出部の一
部、ないしは全体を均一的に酸化してシリコン酸化膜を
形成しているため、ゲッタリングサイトとなる歪み場が
小さく、ゲッタリング能力が小さいという問題がある。
これは、ゲッタリングサイトとなる歪み場は、特に酸化
シリコン膜の端部で大きくなるが、デバイス素子周囲の
ウェハ露出部の一部あるいは全体を均一的に酸化しただ
けでは、酸化シリコン膜端部の領域が不足するためであ
る。
【0004】本発明の目的は、酸化シリコン膜端部の領
域を拡大してゲッタリング領域にかかる応力を大きくす
ることにより、大きなゲッタリング能力をもつ半導体装
置の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の製
造方法は、半導体ウェハに各種素子を形成して半導体装
置を製造する工程の一部に、半導体ウェハの素子形成領
域の周囲領域に、並列配置された複数本のストライプ状
の酸化シリコン膜を形成することを特徴とする。あるい
は、半導体ウェハの素子形成領域の周囲領域に、互いに
分離された複数個のアイランド状の酸化シリコン膜を形
成してもよい。ここで、前記素子形成領域と、この素子
形成領域の周囲領域との距離が、無欠陥層の存在するウ
ェハの場合は無欠陥層の厚さ以下、エピタキシャルウェ
ハの場合は該エピタキシャル層の厚さ以下、これ以外の
ウェハの場合は該ウェハの厚さ以下とすることが好まし
い。また、前記周囲領域に酸化シリコン膜を形成した
後、熱処理の冷却速度汲び出炉温度をそれぞれ3℃/分
以下、700℃〜400℃とすることが好ましい。さら
に、素子形成領域に形成する素子分離酸化膜を、半導体
ウェハとの界面に凹凸が2つ以上存在されるようにスト
ライプ状に形成することが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態を工
程順に示す断面図である。先ず、図1(a)のように、
シリコンウェハ1の表面を水蒸気と酸素の酸化雰囲気で
熱酸化し、シリコンウェハ1の全面に厚み200Åの酸
化シリコン膜2を形成する。次に、化学気相成長法によ
り、厚み2000Åの窒化シリコン膜3を全面に形成す
る。なお、以下の図において、4は素子形成領域、5は
素子非形成領域、ここではスクライブ線領域を示してい
る。次に、図1(b)に示すように、フォトリソグラフ
ィ技術を用いて前記窒化シリコン膜3を選択的にエッチ
ングし、素子形成領域4に開口部6を、スクライブ線領
域5に開口部7をそれぞれ形成する。このとき、スクラ
イブ線領域5では、開口部7は図2に示すように、素子
形成領域4を囲む幅方向に並列される複数本の細幅の溝
状(ストライプ状)に形成する。次に、図1(c)に示
すように、前記開口部6,7に露呈される酸化シリコン
膜2の領域にそれぞれ厚さ3000Åの熱酸化シリコン
膜8,9を形成する。この酸化シリコン膜8,9は素子
形成領域4では素子分離酸化シリコン膜8であり、スク
ライブ線領域5ではストライプ状に形成する酸化シリコ
ン膜9となる。これらの熱酸化シリコン膜8,9の形成
のための熱酸化は1000℃の温度において、水蒸気と
酸素の酸化雰囲気において、常圧酸化により行ってい
る。この結果、酸化シリコン膜8および9とシリコンウ
ェハ1との界面には応力による歪み場10が存在し、こ
れがゲッタリングサイトになる。
【0007】ここで、前記スクライブ線領域5の酸化シ
リコン膜9のストライプの大きさについて、図2を参照
に説明する。この第1の実施形態においては、酸化シリ
コン膜9のストライプの大きさは、酸化シリコン膜3の
幅が0.5μm,酸化シリコン膜3間のスペース11の
幅が0.9μm、1本の酸化シリコン膜9の幅と1本の
スペース11の幅からなる1ピッチの幅が1.4μmと
した。また、ストライプの方向は、スクライブ線の長さ
方向に平行となるようにした。素子形成領域4は縦8m
m、横8mmの正方形の領域とし、スクライブ線領域5
の幅は縦横ともに1mmである。ストライプの酸化シリ
コン膜9は1本のスクライブ線領域5上に712本存在
し、素子形成領域から最も近いスタライブ線上の酸化シ
リコン膜9までの長さ(マージン)は2.3μmとして
いる。
【0008】この実施形態の半導体装置の動作を、図3
を参照して詳細に説明する。図3(a)は図1,図2に
示した本発明の実施形態の半導体装置、図3(b)は従
来の半導体装置のそれぞれの断面図である。図3(a)
において、スクライブ線領域5にあるストライプ状に並
んだ酸化シリコン膜9とシリコンウェハ1との界面には
応力による歪み場10が存在する。この歪み場10は素
子領域4の中の重金属などの不純物Mをゲッタリングす
るゲッタリングサイトとなる。素子形成過程において行
われる熱処理によって、重金属などの不純物Mはゲッタ
リングサイト10にも拡散する。歪み場をゲッタリング
サイトとすると、そのゲッタリング能力は歪み場の大き
さ汲び歪み場のもつ応力の大きさによる。そして、この
歪み場の大きさは酸化シリコン膜の端部において大きな
ものとなる。本実施形態の構成では、酸化シリコン膜9
をストライプ状に形成しているため、酸化シリコン膜の
端部がストライプの本数に対応して多数存在するため、
大きな歪み場10が多数存在されることになる。これに
対し、図3(b)のように酸化シリコン膜9が素子領域
以外の領域5のほぼ全面に形成されているものは、酸化
シリコン膜の端部の数が少ないため、大きな歪み場10
の数も少なくなる。したがって、大きな歪み場の数が多
い本実施形態の構造では、従来の構造に比較してゲッタ
リング能力が高いものとなる。これにより、本実施形態
では、半導体ウェハのデバイス活性領域中の重金属汚染
を低減することが容易となる。
【0009】図4は本発明の第2実施形態の平面図であ
る。ここでは、スクライブ線領域に形成する窒化シリコ
ン膜3を編み目状とすることにより、これにより形成さ
れる酸化シリコン膜9のストライプ形状を、その長さ方
向に分離してアイランド状とした構成としている。例え
ば、スクライブ線領域5の各アイランドの酸化シリコン
膜3がつながるストライプの大きさは、酸化シリコン膜
のアイランド9の幅が0.5μm、これらアイランド間
のスペース11の幅が0.9μm,1本の酸化シリコン
膜のアイランド9の幅と1本のスペース11の幅からな
る1ピッチの幅を1.4μmとした。前記アイランド9
の長さ方向の良さは499μm、前記アイランド9の長
さ方向の素子領域以外のスクライブ線領域5の間隔は1
μm、前記アイランド9の長さ方向のピッチは500μ
mとしている。アイランド9の長さ方向は、スクライブ
線領域5の長さ方向に平行である。なお、素子形成領域
4は縦8mm、横8mmの正方形の額域で、スクライブ
線領域5の幅は縦横ともに1mmである。さらに、アイ
ランド9の酸化シリコン膜がつながるストライプは1本
のスタライブ線領域上に712本存在し、素子形成領域
4から最も近いスクライブ線領域の酸化シリコン膜9ま
での長さ(マージン)は2.3μmとした。このアイラ
ンド状の窒化シリコン膜により、シリコンウェハ1に酸
化シリコン膜のストライプを形成した場合には、連続し
たストライプの酸化シリコン膜を形成した第1の実施形
態の場合よりも酸化シリコン膜の端部が長さ方向にも生
じることになり、この端部が多い分だけ歪み場が大きく
なり、ゲッタリング能力が高いものとなる。
【0010】ここで、図1,図2に示した半導体装置に
おけるスクライブ線領域5のストライプ状に並ぶ酸化シ
リコン膜9を形成する領域の素子領域からの距離を変え
て形成したウェハそれぞれのゲッタリング状況をpn接
合リーク電流測定から推測した結果を図5に示す。半導
体ウェハのIG(Intrinsic-Gettering ),EG(Extr
insic-Gettering )やエピタキシャルウェハのゲッタリ
ングサイトの素子領域からの距離と、ストライプ状に並
ぶ酸化シリコン膜を形成する領域の素子領域からの距離
を比較するため、素子領域からの距離が厚さ30μmの
無欠陥層の存在するウェハ使用の場合、厚さ20μmの
エピタキシャル層のあるウェハ使用の場合、ウェハの厚
さ675μmのPBS(Poly-Back-Seal)ウェハ使用の
場合のpn接合リーク電流測定を行った。なお、ストラ
イプ状に並ぶ各酸化シリコン膜の形成方法汲び大きさは
前記第1の実施形態と同じである。そして、ウェハ全面
にpウェルとしてB+ 注入でドーズ量1013cm-2,エ
ネルギ300keVで形成し、図2に示すような素子形
成領域中に縦7mm、横7mmのセルサイズをもつn拡
散層領域をP+ 注入でドーズ量1014cm-2,エネルギ
40keVで形成し、その領域中のコンタクト部にコン
タクト注入をP+ 注入でドーズ量1014cm-2,エネル
ギ70keVで行った時の逆バイアス電圧印加5Vでの
ウェハ裏面側へのリーク電流を測定した。ストライプ状
に並ぶ酸化シリコン膜と素子形成領域との距離はn拡散
層の端からストライプ状の酸化シリコン膜のうちn拡散
層から最も近い酸化シリコン膜までの距離とした。不純
物のウェハ内の拡散のための熱処理はDRAM製造工程
相当とした。
【0011】無欠陥層の存在するウェハ使用の場合の結
果を図5(a)に、エピタキシャルウェハ使用の場合の
結果を図5(b)に、PBSウェハ使用の場合の結果を
図5(c)にそれぞれ示す。これから判るように、スト
ライプ状に並ぶ酸化シリコン膜と素子形成領域との距離
が、図5(a)では無欠陥層の厚さ以下、図5(b)で
はエピタキシャル層の厚さ以下、図5(c)ではウェハ
の厚さ以下となるとpn接合リーク電流の値が顕著に小
さくなった。この結果から、ストライプ状に並ぶ酸化シ
リコン膜と素子形成領域との距離は、素子形成領域から
IG,EGやエピタキシャルウェハのゲッタリングサイ
トまでの距離以下であることが、素子形成領域中の不純
物のストライプ状に並ぶ酸化シリコン膜へのゲッタリン
グが有効であることがわかる。これは、ゲッタリングが
必要である素子形成領域からウェハに存在しているゲッ
タリングサイトまでの距離よりも、素子形成額域からス
トライプ状の酸化シリコン膜の形成領域までの距離が短
くなり、ゲッタリングに必要な重金属など不純物の拡散
には有利であるためである。
【0012】一方、スクライブ線領域のストライプ状に
並ぶ酸化シリコン膜を形成した後、ゲッタリングに関す
る熱処理の冷却速度を3℃/分以下とし、その出炉温度
を変えて形成したウェハそれぞれのゲッタリング状況を
pn接合リーク電流測定から推測した結果を図6に示
す。ここで、半導体ウェハ上の前記ストライプ状に並ぶ
酸化シリコン膜の形成方法汲び大きさは本発明の第1の
実施形態と同じである。また、pn接合リーク電流測定
のためのpn接合形成及び測定条件は図5の測定と同じ
である。ここで、不純物のウェハ内の拡散のための熱処
理はDRAM製造工程で行い、それらの工程のうち熱処
理の最終工程の出炉温度を900℃〜300℃まで変え
てゲッタリングを行った。なお、ここでの熱処理の最終
工程は900℃入炉で900℃,10分の窒素処理の
後、それぞれの温度で出炉した。ウェハにはPBSウェ
ハを使用した。図6の測定結果から判るように、出炉温
度は700℃〜400℃でpn接合リーク電流が小さく
なっており、これから、ゲッタリングに関する熱処理の
冷却速度が3℃/分以下で、出炉温度が700℃〜40
0℃であることが、素子形成領域中の不純物のストライ
プ状に並ぶ酸化シリコン膜へのゲッタリングに有効であ
ることがわかる。
【0013】次に、本発明の第3の実施形態について図
7及び図8を参照して説明する。この実施形態では、ス
クライブ線領域のストライプ状に並ぶ酸化シリコン膜の
形成と同時に、素子形成領域において素子分離酸化シリ
コン膜と半導体ウェハとの界面をフォトエッチングによ
り凹凸の存在する形状として形成した場合と、しない場
合のウェハのゲッタリング状況をpn接合リーク電流測
定から推論している。図7は素子分離酸化シリコン膜と
半導体ウェハとの界面をフォトエッチングにより凹凸の
存在する形状として形成した場合の素子分離領域及びゲ
ッタリング領域の形成方法をプロセス順に示す断面図で
ある。この実施形態において、半導体ウェハ上の素子形
成領域の周囲のウェハ露出部のスクライブ線領域におけ
るストライプ状に並ぶ酸化シリコン膜の形成方法汲び大
きさは本発明の第1の実施形態と同じである。更に、素
子形成領域における素子分離酸化シリコン膜の形成につ
いても、本発明の第1の実施形態と同じであるが、ここ
では素子分離酸化シリコン膜と半導体ウェハとの界面に
2つ以上の凹凸がないものと、多数の凹凸があるものを
作成した。
【0014】図7は前記スクライブ線領域におけるスト
ライプ状に並ぶ酸化シリコン膜と、素子形成領域におい
て半導体ウェハとの界面に多数の凹凸のある素子分離酸
化シリコン膜の形成方法を示している。先ず、図7
(a)のように、シリコンウェハ1の表面を水蒸気と酸
素の酸化雰囲気で熱酸化し、シリコンウェハ1の全面に
厚み200Åの酸化シリコン膜2を形成する。次に、化
学気相成長法により、厚み2000Åの窒化シリコン膜
3を全面に形成する。次いで、図7(b)に示すよう
に、フォトリソグラフィ技術を用いて前記窒化シリコン
膜3を選択的にエッチングし、素子形成領域4に開口部
6を、スクライブ線領域5に開口部7をそれぞれ複数本
のストライプ状に形成する。しかる上で、図7(c)の
ように、酸化処理を行い、素子形成領域4に素子分離酸
化シリコン膜8を形成し、スクライブ線領域に酸化シリ
コン膜9を形成する。その後、図7(d)のように窒化
シリコン膜3を除去して完成する。
【0015】ここで、素子分離酸化シリコン膜8の形状
は、そのストライプの大きさは、酸化シリコン膜9の幅
が0.5μm、これらの間のスペース11の幅が0.9
μm、1本の窒化シリコン膜9の幅と1本のスペース1
1の幅からなる1ピッチの幅を1.4μmとした。ま
た、ストライプの方向は、スクライブ線領域5の長さ方
向に平行とした。素子形成領域4は前記第1の実施形態
と同じである。そして、pn接合リーク電流測定のため
のpn接合形成汲び測定条件は図5の場合と同じとし、
不純物のウェハ内の拡散のための熱処理はDRAM製造
工程で行った。さらに、熱処理の最終工程は900℃入
炉で900℃,10分の窒素処理の後、900℃で出炉
したウェハにはPBSウェハを使用した。その測定結果
を図8に示す。同図には、素子分離酸化シリコン膜と半
導体ウェハとの界面に2つ以上の凹凸のないウェハと、
多数の凹凸のあるウェハのそれぞれのpn接合リーク電
流を比較して示している。
【0016】これから、素子分離酸化シリコン膜8とシ
リコンウエハ1との界面に多数の凹凸を形成したウェハ
は、2つ以上の凹凸を形成していないウェハに比べてp
n接合リーク電流が小さいことが判る。この結果から、
素子分離酸化シリコン膜8とシリコンウェハ1との界面
に多数の凹凸を形成することが、素子形成領域4中の不
純物のゲッタリングに有効であることが判る。これは、
素子分離酸化シリコン膜8とシリコンウェハ1との界面
に凹凸が2つ以上存在する形状とすると、凹凸が1つし
かない場合に比べて歪み場10の数が増大されてこれら
がゲッタリングサイトとなるため、周囲領域の酸化シリ
コン膜からのゲッタリングでは重金属など不純物の拡散
長が不十分である場合は、重金属など不純物は素子分離
酸化シリコン膜とシリコンウェハとの界面の凹凸にゲッ
タリングされることになるためである。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、素子形成
領域の周囲領域に、ストライプ状あるいはアイランド状
の酸化シリコン膜を形成し、この酸化シリコン膜と半導
体ウェハとの界面をゲッタリングサイトとして利用する
ことにより、ゲッタリングサイドとして有効な大きな歪
み場が形成される酸化シリコン膜の端部を拡大でき、こ
れによりゲッタリングサイトを拡大し、ゲッタリング能
力を増大することができる。また、本発明では、素子形
成領域に素子分離酸化膜を形成すると同時にゲッタリン
グサイトとしての酸化シリコン膜をを形成することがで
きるため、従来の半導体装置の製造工程数を増加せず
に、ゲッタリング効果を高めることができる。さらに、
本発明はゲッタリングサイトを半導体ウェハの表面側に
形成することができるため、ゲッタリング領域を素子形
成領域の近傍に形成でき、半導体周波数の表面側からの
汚染などによる重金属など不純物に村するゲッタリング
効果を大きくすることができ、半導体装置の製造歩留ま
りやスループットを向上することができる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の製造方法を工程順に
示す断面図である。
【図2】図1の実施形態の半導体ウェハにおける酸化シ
リコン膜の平面図である。
【図3】本発明の動作を説明するための断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の半導体ウェハにおけ
る酸化シリコン膜の平面図である。
【図5】本発明を、無欠陥層の存在するウェハ、エピタ
キシャルウェハ、PBSウェハにそれぞれ適用した場合
における逆バイアス電圧−pn接合リーク電流の特性を
示す図である。
【図6】本発明における半導体ウェハの熱処理の冷却速
度を3℃/分以下とし、その出炉温度を変えた際の逆バ
イアス電庄−pn接合リーク電流の特性を示す図であ
る。
【図7】本発明の第3の実施形態を製造工程順に示す断
面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態において、素子分離酸
化シリコン膜と半導体ウェハとの界面を凹凸の存在する
形状として形成した場合としない場合における逆バイア
ス電圧−pn接合リーク電流の特性を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコンウェハ 2 酸化シリコン膜 3 窒化シリコン膜 4 素子形成領域 5 スクライブ線領域 6 開口部 7 開口部 8 酸化シリコン膜(素子分離酸化膜) 9 酸化シリコン膜(ゲッタリング領域) 10 歪み場(ゲッタリングサイト) 11 スペース M 不純物

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェハに各種素子を形成して半導
    体装置を製造する工程の一部に、前記半導体ウェハの素
    子形成領域の周囲領域に、並列配置された複数本のスト
    ライプ状の酸化シリコン膜を形成することを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体ウェハに各種素子を形成して半導
    体装置を製造する工程の一部に、前記半導体ウェハの素
    子形成領域の周囲領域に、互いに分離された複数個のア
    イランド状の酸化シリコン膜を形成することを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記素子形成領域と、この素子形成領域
    の周囲領域との距離が、無欠陥層の存在するウェハの場
    合は無欠陥層の厚さ以下、エピタキシャルウェハの場合
    は該エピタキシャル層の厚さ以下、これ以外のウェハの
    場合は該ウェハの厚さ以下とする請求項1または2の半
    導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記周囲領域に酸化シリコン膜を形成し
    た後、熱処理の冷却速度汲び出炉温度をそれぞれ3℃/
    分以下、700℃〜400℃とする請求項1ないし3の
    いずれかの半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 素子形成領域に形成する素子分離酸化膜
    を、半導体ウェハとの界面に凹凸が2つ以上存在される
    ようにストライプ状に形成する請求項1ないし4のいず
    れかの半導体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000323484A (ja) * 1999-05-07 2000-11-24 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置及び半導体記憶装置
JP2006196514A (ja) * 2005-01-11 2006-07-27 Nec Electronics Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2009302548A (ja) * 2009-07-21 2009-12-24 Oki Semiconductor Co Ltd 半導体装置及びその製造方法

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