JPH10205609A - 変速機のエアブリーザ構造 - Google Patents

変速機のエアブリーザ構造

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JPH10205609A
JPH10205609A JP1162897A JP1162897A JPH10205609A JP H10205609 A JPH10205609 A JP H10205609A JP 1162897 A JP1162897 A JP 1162897A JP 1162897 A JP1162897 A JP 1162897A JP H10205609 A JPH10205609 A JP H10205609A
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JP
Japan
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wall
air breather
air
lubricating oil
casing
Prior art date
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Application number
JP1162897A
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English (en)
Inventor
Hiromi Taguchi
博美 田口
Kiyokazu Yoshida
清和 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Machine Industry Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Aichi Machine Industry Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Aichi Machine Industry Co Ltd, Nissan Motor Co Ltd filed Critical Aichi Machine Industry Co Ltd
Priority to JP1162897A priority Critical patent/JPH10205609A/ja
Publication of JPH10205609A publication Critical patent/JPH10205609A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0493Gearings with spur or bevel gears
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/02Gearboxes; Mounting gearing therein
    • F16H57/027Gearboxes; Mounting gearing therein characterised by means for venting gearboxes, e.g. air breathers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】潤滑油がエアブリーザ室内に多量に入り込んで
もスムーズにエアブリーザ室の外へ戻すとともに、エア
ブリーザ室内への潤滑油の進入を極力防止することが可
能な変速機のエアブリーザ構造を提供する。 【解決手段】潤滑油がエアブリーザ室104の上部連通
部106から室内に入り込んでも、この上部連通部より
下方位置にエアブリーザ室と連通する下部連通部108
を設けており、室内に入り込んだ潤滑油は、前記下部連
通部から室外へスムーズに流れ出るので、エアブリーザ
室内には潤滑油が多量に溜まらない。したがって、従来
の構造のようにエアブリーザ室に溜まった潤滑油が外部
に吹き出てしまうということがないない。また、上部連
通部106の近く設けたバッフル部86aによってエア
ブリーザ室104内への潤滑油の進入を防止している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、変速機のエアブ
リーザ構造に係わり、特に、エアブリーザ室と変速機ケ
ーシング内部とを連通する連通部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】変速機構を内蔵しているケーシングの上
部には、ケーシング内部に内圧を発生させないように、
大気とケーシング内部とを連通する大気連通穴が設けら
れている。また、変速機構の回転部を潤滑した潤滑油が
ケース内壁に向けて飛散するので、ケーシング内部は潤
滑油を含んだミスト状の空気が浮遊する。このミスト状
の空気から潤滑油と空気とが完全に分離して空気のみが
大気連通穴から出るように、大気連通穴のケース内側の
開口部近くにエアブリーザ室を設けている。
【0003】このエアブリーザ室の従来構造として、本
出願人が先に出願した特開昭63−246568号公報
に記載したものが知られている。この公報によると、ト
ランスミッションケース及びコンバータハウジングを構
成部材としたケーシングの上部にエアブリーザ室を設け
ている。
【0004】すなわち、図8はトランスミッションケー
ス1の内部構造を示すものであり、符号O1 はケース内
部に配設される変速機構の軸心位置を示し、符号O2
リダクションギヤの軸心位置、符号O3 はディファレン
シャル部の軸心を示している。このトランスミッション
ケース1の上部には、フランジ部2と、このフランジ部
2の離間した位置からケース内側に延在する第1内壁部
3及び第2内壁部4とで略倒立三角形状のスペースを形
成しているとともに、このスペースを上下方向に略二分
するように隔壁部5を形成して2つの凹欠空所6、7を
設けている。また、凹欠空所7の位置に大気連通穴8を
形成しているとともに、第1内壁部3の一部を切欠いて
変速機構の軸心位置O1 側を向く連通口9を形成してい
る。
【0005】また、図9はコンバータハウジング10の
上部構造を示すものであり、このコンバータハウジング
10には、フランジ部11と、このフランジ部11の離
間した位置からケース内側に延在する第1内壁部12及
び第2内壁部13とで略倒立三角形状の凹欠空所14を
形成している。そして、コンバータハウジング10の凹
欠空所14は、トランスミッションケース1に形成した
略倒立三角形状のスペースと同形状とされており、トラ
ンスミッションケース1及びコンバータハウジング8の
フランジ部2、11どうしが接続すると、第1内壁部
3、12どうしが接合するとともに、第2内壁部4、1
3どうしが接合する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そして、図10は、図
8のX−X線矢視に対応したトランスミッションケース
1及びコンバータハウジング10の上部接合構造を示す
ものであるが、凹欠空所6、7、14により画成した符
号15の空間をエアブリーザ室とし、大気連通穴8に接
続したエアブリーザ16を介して大気と連通し、連通口
9を介してケーシング内部と連通する。そして、このエ
アブリーザ室15は、室内に入り込んだミスト状の空気
から潤滑油と空気とを分離し、エアブリーザ16から空
気のみが通過するようにしている。
【0007】ところで、車両の高速走行時には、変速機
構の回転部が高速で回転するので放射状に飛散する潤滑
油量が増大する。このとき、上述したエアブリーザ構造
では、連通口9が変速機構の軸心位置O1 側を向いて開
口しているので、エアブリーザ室15内に多量の潤滑油
が入り込みやすい。そして、連通口9から多量の潤滑油
が入り込んでくると、このエアブリーザ室15にはケー
ス内部側に潤滑油を戻す経路が連通口9の他に存在しな
いので、エアブリーザ室15の潤滑油がケース内部側に
戻されにくく、逆にエアブリーザ室15内に潤滑油が溜
まりやすい。そのため、エアブリーザ室15の容量を大
きくしておく必要があるが、こうするとトランスミッシ
ョン全体が大型化してしまう。
【0008】そこで、この発明は上記従来技術の未解決
の課題に着目してなされたものであり、常に大気とケー
シング内部とを連通してケーシング内を大気圧状態に保
持するとともに、変速機回転部の高速回転により飛散し
た潤滑油がエアブリーザ室内に多量に入り込んでもスム
ーズにエアブリーザ室の外へ戻すことを可能とすること
を第1の目的とし、この第1の目的とともに、エアブリ
ーザ室内への潤滑油の進入を極力防止することを第2の
目的とした変速機のエアブリーザ構造を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、変速機構を内蔵するケーシング
の上部に大気連通穴を形成し、前記ケーシング内の上部
に内壁部を形成し、この内壁部の内部空間を前記大気連
通穴を介して大気と連通するエアブリーザ室とし、前記
内壁部に、前記エアブリーザ室とケーシング内部とを連
通する連通部を形成した変速機のエアブリーザ構造にお
いて、前記連通部を、前記内壁部の上部位置に形成され
て前記エアブリーザ室及び前記ケーシング内の上部空間
を連通する上部連通部と、この上部連通部より下方位置
の前記内壁部に形成されて前記エアブリーザ室及び前記
ケーシング内の下部空間を連通する下部連通部とを有す
る少なくとも2箇所形成した。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の変速機のエアブリーザ構造において、前記変速機構
の回転部を潤滑した潤滑油が前記回転部の径方向外方に
向けて飛散したときに、その飛散した潤滑油が前記エア
ブリーザ室内に進入するのを防止するバッフル部を、前
記連通部の近くに設けた。
【0011】さらに、請求項3記載の発明は、請求項2
記載の変速機のエアブリーザ構造において、前記ケーシ
ングを、開口部の周縁にフランジ部を形成し、それぞれ
のケース内部に内壁部を形成した第1ケース及び第2ケ
ースを備え、これら第1及び第2ケースのフランジ部ど
うしを接続すると、前記第1ケースの内壁部と前記第2
ケースの内壁部とが接合して前記エアブリーザ室を形成
する構造とするとともに、前記回転部の径方向外方に位
置する前記第1及び第2ケースの内壁部の一部に、それ
らの一方の内壁部が前記回転部側に位置し、他方の内壁
部が前記回転部から離間して互いに接合しない非接合内
壁部を設け、この非接合内壁部により前記連通部を形成
するとともに、前記一方の内壁部を前記バッフル部とし
た。
【0012】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の変速機のエアブ
リーザ構造によると、変速機構の回転部を潤滑した潤滑
油が飛散し、多量の潤滑油が上部連通部からエアブリー
ザ室に入り込んだとしても、この上部連通部より下方位
置にエアブリーザ室と連通する下部連通部が設けられて
おり、エアブリーザ室に入り込んだ潤滑油は、下部連通
部から室外へスムーズに流れ出るので、エアブリーザ室
内には潤滑油が多量に溜まらない。したがって、従来の
構造のようにエアブリーザ室の容量を大きくする必要が
ない。
【0013】また、請求項2記載の変速機のエアブリー
ザ構造によると、請求項1記載の効果を得ることができ
るとともに、回転部を潤滑した潤滑油が多量に飛散して
きても、連通部の近く設けたバッフル部によってエアブ
リーザ室内への潤滑油の進入が防止されているので、エ
アブリーザ室は、ケーシング内から流れ込んだミスト状
の空気を潤滑油と空気とに完全に分離し、空気のみを大
気連通穴から出入りさせる。したがって、常にケーシン
グ内を大気圧状態に保持することができる。
【0014】さらに、請求項3記載の変速機のエアブリ
ーザ構造によると、請求項2記載の効果を得ることがで
きるとともに、ケーシングを構成する第1ケース及び第
2ケースの互いに接合する内壁部の一部に、それらの一
方の内壁部が回転部側に位置し、他方の内壁部が前記回
転部から離間して互いに接合しない非接合内壁部を設
け、この非接合内壁部により連通部を形成するととも
に、前記一方の内壁部を前記バッフル部としているの
で、構造の簡便化、製造コストの低減化を図ることがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明に係る無段変速機
を示すものであり、ケーシング18内にトルクコンバー
タ20、前後進切換機構22、Vベルト式無段変速機構
24、差動装置26が配設されており、図示しないエン
ジンの出力軸28の回転を所定の変速比及び回転方向に
変更して差動装置26のドライブ軸に伝達可能としてい
る。
【0016】前記トルクコンバータ20はロックアップ
機構付きのものであり、ロックアップ油室の油圧を制御
することにより、入力側のポンプインペラーと出力側の
タービンライナーとを機械的に連結し又は切り離し可能
としている。そして、トルクコンバータ20の出力軸
は、回転軸30を介して前後進切換機構22に連結して
いる。
【0017】また、前後進切換機構22は、遊星歯車機
構22aと、前進用クラッチ22bと、後進用ブレーキ
22cとを備えており、遊星歯車機構22aは、サンギ
ヤ、ピニオンキャリア、インターナルギヤから構成され
ている。前記サンギヤは回転軸30と一体に回転するよ
うに連結し、ピニオンキャリアは前進用クラッチ22b
によって回転軸30と連結可能とされている。また、前
記インターナルギヤは後進用ブレーキ22cによって静
止部に対して固定可能とされている。そして、ピニオン
キャリアは回転軸30の外周に配置した駆動軸32と連
結している。
【0018】また、Vベルト式無段変速機構24は、駆
動軸32に同軸に設けた駆動プーリ34と、駆動軸32
に対して平行に配置した従動軸36に同軸に設けた従動
プーリ38と、駆動プーリ34と従動プーリ38との間
に伝動可能に結合されたVベルト40を備えている。す
なわち、前記駆動軸32は、ケーシング18内に装着し
たベアリング44、ベアリング48によって回転自在に
支持され、従動軸36は、ケーシング18内に装着した
ベアリング52、ベアリング56とによって回転自在に
支持されている。
【0019】そして、駆動プーリ34は、駆動軸32と
一体に固定円すい部材34aが回転し、固定円すい部材
34aに対向配置されてV字状プーリみぞを形成する可
動円すい部材34bが、駆動プーリシリンダ室に作用す
る油圧によって駆動軸32の軸方向に移動可能とされて
いる。また、従動プーリ38は、従動軸36と一体に固
定円すい部材38aが回転し、固定円すい部材38aに
対向配置されてV字状プーリみぞを形成する可動円すい
部材38bが、従動プーリシリンダ室に作用する油圧に
よって従動軸36の軸方向に移動可能とされている。そ
して、駆動プーリ34と従動プーリ38とのプーリみぞ
にVベルト40が伝動可能に結合されることにより、V
ベルト式無段変速機構24が構成される。
【0020】さらに、差動装置26は、従動軸36に同
軸に連結したアウトプットギヤ58が、従動軸36と平
行に配置したアイドラ軸60と同軸に連結したアイドラ
ギヤ62と噛合しているとともに、アイドラ軸60に設
けたリダクションギヤ64がファイナルギヤ66に噛合
している。そして、ファイナルギヤ66には、互いに噛
合する一対のピニオン及びサイドギヤが装着されてお
り、一対のサイドギヤに左右のドライブ軸がそれぞれ連
結している。
【0021】ここで、ケーシング18は、図1に示すよ
うに、図中左側に配置したサイドカバー18aと、図中
右側に配置したコンバータハウジング18bと、サイド
カバー18a及びコンバータハウジング18bの間に締
結ボルトにより接続するトランスミッションケース18
cとで構成されている。
【0022】図2は、トランスミッションケース18c
の内部を、コンバータハウジング18bと接続する開口
部側から示した図であり、開口部の周縁にはコンバータ
ハウジング18bと接続するフランジ部70が形成され
ている。
【0023】また、トランスミッションケース18cの
最上部には、ケース外壁からケース内壁まで連通する大
気連通穴72が形成されており、ケース外壁に図示しな
いエアブリーザが接続するようになっている。
【0024】このトランスミッションケース18cの上
部には、従動軸36が貫通する筒状の従動軸用貫通部7
4と、この従動軸用貫通部74より下側位置に、アイド
ラ軸60の端部をベアリングを介して回転自在に支持す
る円形凹部状の支持部76が形成されている。また、図
中符号78は、駆動軸32が貫通する駆動軸用貫通部で
あり、符号80は、差動装置26のドライブ軸が貫通す
るドライブ軸用貫通部である。
【0025】そして、図2に示すように、コンバータハ
ウジング18bの内壁上部には、フランジ部70と従動
軸貫通部74との間を接続する第1内壁部82及び第2
内壁部84と、従動軸貫通部74と接続する第3内壁部
86と、この第3内壁部86から連続してフランジ部7
0に沿って下側に延在する第4内壁部87とが形成され
ており、これら第1、第2、第3及び第4内壁部82、
84、86、87の高さはフランジ部70と同一高さに
設定されている。
【0026】すなわち、第1内壁部82は、大気連通穴
72より右側位置のフランジ部70と従動軸用貫通部7
4の上部間を接続して形成されている。また、第2内壁
部84は、大気連通穴72より左側位置のフランジ部7
0と従動軸貫通部74間を接続して形成されており、こ
の第2内壁部84と、第1内壁部82、フランジ部70
及び従動軸用貫通部74とで囲んだ空間に第1凹空間8
8aが画成されている。 また、第3内壁部86は、一
端が従動軸用貫通部74の左側位置に接続し、図2の左
側に向かって形成されており、その途中には、支持部7
6に向けて下側に湾曲する湾曲壁部86aが形成されて
いる。また、第3内壁部86と連続する第4内壁部87
は、フランジ部70に沿って下側の途中まで延在して形
成されている。ここで、第4内壁部87の下端部とフラ
ンジ部70との間には、切欠き部87aが形成されてい
る。
【0027】そして、第3内壁部86の上部位置と、フ
ランジ部70及び第2内壁部84とで囲んだ空間には、
第2凹空間88bが画成されている。一方、図3は、コ
ンバータハウジング18bの内部を、トランスミッショ
ンケース18cと接続する開口部側から示した図であ
り、開口部の周縁にはトランスミッションケース18c
と接続するフランジ部89が形成されている。
【0028】そして、このコンバータハウジング18b
の上部には、従動軸36の端部を回転自在に支持する円
形凹形状の支持部90と、この支持部90より下側位置
に、アイドラ軸60の端部を回転自在に支持する円形凹
形状の支持部92が形成されている。また、図中符号9
4は、駆動軸32が貫通する駆動軸用貫通部であり、符
号96は、差動装置26のドライブ軸が貫通するドライ
ブ軸用貫通部である。
【0029】そして、図3に示すように、トランスミッ
ションケース18cの内壁上部には、フランジ部89の
上部から支持部90側に向かって延びる第1内壁部98
と、この第1内壁部98と連続して上部に膨らみを設け
て延びる第2内壁部100と、この第2内壁部100か
ら連続して右側に向かう第3内壁部102と、この第3
内壁部102から連続してフランジ部89に沿って下側
の途中まで延在する第4内壁部103とが形成されてい
る。
【0030】そして、第1、第2、第3及び第4内壁部
98、100、102、103の高さはフランジ部89
と同一高さに設定されている。また、フランジ部89
と、第1、第2及び第3内壁部98、100、102と
で囲んだ空間に第3凹空間88cが画成されている。
【0031】次に、図4に示すものは、コンバータハウ
ジング18b及びトランスミッションケース18cの接
続上部を示すものである。なお、この図ではコンバータ
ハウジング18bの部材を斜線で示している。また、図
中符号58dで示す二点鎖線円は、従動軸36に同軸に
連結しているアウトプットギヤ58の外径を示し、符号
62dで示す二点鎖線円は、アイドラ軸60に同軸に連
結されているアイドラギヤ62の外径を示し、符号64
dで示す二点鎖線円は、アイドラ軸60に同軸に連結さ
れているリダクションギヤ64の外径を示している。
【0032】そして、コンバータハウジング18b及び
トランスミッションケース18cのフランジ部70、8
9どうしが接続すると、第1内壁部82、98どうし、
従動軸用貫通部74及び第2内壁部100、第3内壁部
86、102どうし、第4内壁部87及び第4内壁部1
03が当接し、前述した内壁部の内部に第2内壁部84
が位置する。また、トランスミッションケース18cの
湾曲壁部86aは、コンバータハウジング18bの第3
壁部102に当接せず下側に位置する。そして、上述し
た内壁部の内部にエアブリーザ室104が形成されてい
る。
【0033】図5は、エアブリーザ室104を図4のA
−B矢視断面で示したものであるが、第3内壁部102
より下側に位置する湾曲壁部86aによって第1連通部
(上部連通部)106が形成されている。この第1連通
部106は、ケーシング18内部に配設したアイドラギ
ヤ62に対して軸方向に離間して開口している。また、
湾曲壁部86aの下面86a1 は、アイドラギヤ62よ
り小径ギヤであるリダクションギヤ64に対して径方向
に外方に位置している。
【0034】これにより、エアブリーザ室104は、第
1凹空間88aが大気連通穴72を介して大気と連通
し、第2内壁部84により上下空間に仕切られた第1凹
空間88a及び第2凹空間88bが第3凹空間88cを
介して連通し、第2凹空間88b及びケーシング18内
部が第1連通部106を介して連通している。
【0035】また、図6は、エアブリーザ室104を図
4のA−C矢視断面で示したものであるが、トランスミ
ッションケース18cの第4内壁部87とコンバータハ
ウジング18bの第4内壁部103が当接することによ
り、図7にも示すように、第4内壁部87の下端部に形
成した切欠き部87aによってケーシング18内部の下
側を向けて開口する第2連通部(下部連通部)108が
形成されている。
【0036】これにより、エアブリーザ室104の第2
凹空間88bは、前述した第1連通部106と、この第
1連通部106より下側位置で開口する第2連通部10
8とを介してケーシング18内部と連通している。
【0037】ところで、エアブリーザ室104の近くに
は、アイドラギヤ62、リダクションギヤ64及びアウ
トプットギヤ58が配設されており、これらのギヤは、
車両の前進走行時には図4の符号Dで示す方向に回転
し、後進走行時には図4の符号Rで示す方向に回転す
る。そして、アイドラギヤ62、リダクションギヤ64
及びアウトプットギヤ58の軸心位置に形成した油路を
通過して供給されてきた潤滑油は、アイドラギヤ62、
リダクションギヤ64及びアウトプットギヤ58の回転
により径方向外方に流れて各ギヤの噛合面を潤滑する。
【0038】そして、各ギヤの噛合面を潤滑した潤滑油
は、各ギヤの回転とともに周囲に飛散するので、ケーシ
ング18内部には潤滑油を含んだミスト状の空気が浮遊
する。このミスト状の空気は、第1連通部106及び第
2連通部108からエアブリーザ室104内に入り込
む。そして、エアブリーザ室104内に入り込んだミス
ト状の空気は、第2凹空間88b、第3凹空間88c、
第1凹空間88aを通過する間に、潤滑油と空気とに完
全に分離する。そして、ケーシング18内の内圧が高い
場合には、エアブリーザ室104の空気が大気連通穴7
2、エアブリーザ(図示せず)を通過して外気に放出さ
れ、ケーシング18内の内圧が低い場合には、エアブリ
ーザ、大気連通穴72を通過してエアブリーザ室104
内に入り込んだ大気が、第1及び第2連通部106、1
08を介してケーシング18内に入り込む。したがっ
て、、ケーシング18内は大気圧状態に保持される。
【0039】ここで、車両の高速走行時には、小径ギヤ
であるリダクションギヤ64が高速回転を行うので、リ
ダクションギヤ64を潤滑した潤滑油が勢いよく径方向
外方に飛散する。このため、エアブリーザ室104内に
多量の潤滑油が入るおそれがある。ところが、リダクシ
ョンギヤ64から飛散した潤滑油は、第1連通部106
を形成している湾曲壁部86aの下面86a1 に衝突す
るので、エアブリーザ室104内への進入が妨げられ、
エアブリーザ室104は、ケーシング18内から流れ込
んだミスト状の空気を潤滑油と空気とに完全に分離し、
空気のみを大気連通穴72から出入りさせることができ
る。このように、本実施形態では、湾曲壁部86aが、
エアブリーザ室104内への潤滑油の進入を防止するバ
ッフル部として機能する。
【0040】また、本実施形態では、若し、第1連通部
106からエアブリーザ室104に多量の潤滑油が入り
込んだとしても、この第1連通部106より下方位置に
おいてエアブリーザ室104と連通する第2連通部10
8から潤滑油がスムーズに流れ出るので、エアブリーザ
室104内には潤滑油が溜まらない。したがって、エア
ブリーザ室104の容量を大きくする必要がなく、トラ
ンスミッション全体をコンパクトにできる。
【0041】さらに、本実施形態では、コンバータハウ
ジング18bの第3内壁部102に対してトランスミッ
ションケース18cの湾曲壁部86aを下側に形成し、
これら第3内壁部102及び湾曲壁部86aの互いに接
合しない非接触部により第1連通部106を形成し、ま
た、湾曲壁部86aをバッフル部として機能させている
ので、構造の簡便化、製造コストの低減化を図ることが
できる。
【0042】なお、本実施形態では、コンバータハウジ
ング18bの第3内壁部102と、トランスミッション
ケース18cの湾曲壁部86aとで第1連通部106と
バッフル部を形成したが、本発明の要旨がこの構造に限
定されるものではなく、第1連通部106とバッフル部
を同時に形成する構造であれば、同様の作用効果を得る
ことができる。
【0043】また、本実施形態では、第1連通部106
及び第2連通部108を形成した構造としたが、エアブ
リーザ室104内で潤滑油と空気が完全に分離する構造
であれば、さらに複数の連通部を形成しても同様の作用
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るケーシングに内蔵された無段変速
機を示す図である。
【図2】本発明に係るトランスミッションケースと、こ
のケース内部に形成した内壁部を示す図である。
【図3】本発明に係るコンバータハウジングと、このコ
ンバータハウジング内部に形成した内壁部を示す図であ
る。
【図4】トランスミッションケース及びコンバータハウ
ジングを接合してなるエアブリーザ構造を示す図であ
る。
【図5】図4におけるA−B線矢視断面図である。
【図6】図4におけるA−C線矢視断面図である。
【図7】図4におけるE−E線矢視断面図である。
【図8】従来のエアブリーザ構造を形成するトランスミ
ッションケースの内部構造を示す図である。
【図9】従来のエアブリーザ構造を形成するコンバータ
ハウジングの内部構造を示す図である。
【図10】従来のトランスミッションケース及びコンバ
ータハウジングによるエアブリーザ構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
18 ケーシング 18b コンバータハウジング(第1ケース) 18c トランスミッションケース(第2ケース) 64 リダクションギヤ(変速機構の回転部) 70 トランスミッションケースのフランジ部(第2ケ
ースのフランジ部) 72 大気連通穴 74 従動軸用貫通部 82 トランスミッションケースの第1内壁部 84 トランスミッションケースの第2内壁部 86 トランスミッションケースの第3内壁部 86a 湾曲壁部(一方の内壁部、バッフル部) 87 トランスミッションケースの第4内壁部 87a トランスミッションケースの切欠き部 88a、88b、88c 凹空間 89 コンバータハウジングのフランジ部(第1ケース
のフランジ部) 98 コンバータハウジングの第1内壁部 100 コンバータハウジングの第2内壁部 102 コンバータハウジングの第3内壁部(他方の内
壁部) 103 コンバータハウジングの第4内壁部 104 エアブリーザ室 106 第1連通部(上部連通部) 108 第2連通部(下部連通部)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機構を内蔵するケーシングの上部に
    大気連通穴を形成し、前記ケーシング内の上部に内壁部
    を形成し、この内壁部の内部空間を前記大気連通穴を介
    して大気と連通するエアブリーザ室とし、前記内壁部
    に、前記エアブリーザ室とケーシング内部とを連通する
    連通部を形成した変速機のエアブリーザ構造において、 前記連通部を、前記内壁部の上部位置に形成されて前記
    エアブリーザ室及び前記ケーシング内の上部空間を連通
    する上部連通部と、この上部連通部より下方位置の前記
    内壁部に形成されて前記エアブリーザ室及び前記ケーシ
    ング内の下部空間を連通する下部連通部とを有する少な
    くとも2箇所形成したことを特徴とする変速機のエアブ
    リーザ構造。
  2. 【請求項2】 前記変速機構の回転部を潤滑した潤滑油
    が前記回転部の径方向外方に向けて飛散したときに、そ
    の飛散した潤滑油が前記エアブリーザ室内に進入するの
    を防止するバッフル部を、前記連通部の近くに設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の変速機のエアブリーザ構
    造。
  3. 【請求項3】 前記ケーシングを、開口部の周縁にフラ
    ンジ部を形成し、それぞれのケース内部に内壁部を形成
    した第1ケース及び第2ケースを備え、これら第1及び
    第2ケースのフランジ部どうしを接続すると、前記第1
    ケースの内壁部と前記第2ケースの内壁部とが接合して
    前記エアブリーザ室を形成する構造とするとともに、 前記回転部の径方向外方に位置する前記第1及び第2ケ
    ースの内壁部の一部に、それらの一方の内壁部が前記回
    転部側に位置し、他方の内壁部が前記回転部から離間し
    て互いに接合しない非接合内壁部を設け、この非接合内
    壁部により前記連通部を形成するとともに、前記一方の
    内壁部を前記バッフル部としたことを特徴とする請求項
    2記載の変速機のエアブリーザ構造。
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