JPH10203397A - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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Publication number
JPH10203397A
JPH10203397A JP9025975A JP2597597A JPH10203397A JP H10203397 A JPH10203397 A JP H10203397A JP 9025975 A JP9025975 A JP 9025975A JP 2597597 A JP2597597 A JP 2597597A JP H10203397 A JPH10203397 A JP H10203397A
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JP
Japan
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steering
flow rate
pressure oil
speed
set value
Prior art date
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Application number
JP9025975A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiro Oka
邦洋 岡
Shiro Nakano
史郎 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10203397A publication Critical patent/JPH10203397A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操舵補助力発生用油圧アクチュエータの動きに
伴う圧油の流れに基づき適切なタイミングで操舵補助を
開始し、一定舵角でコーナリングを行うような場合でも
操舵補助を維持でき、不要な操舵補助を確実に解除でき
るパワーステアリング装置を提供する。 【解決手段】モータ50により駆動されるポンプ37か
らの圧油によって操舵補助力を発生させる油圧アクチュ
エータ18の動きに伴う圧油の流れにより、その圧油流
量に応じて作動可能な作動体を備える。その作動体の作
動量から、その圧油流量が設定値以上か否かを検知す
る。その圧油流量が設定値以上の時に、そのモータ50
の回転速度を操舵補助速度にし、その圧油流量が設定値
未満であって、且つ、その油圧アクチュエータ18に作
用する油圧が設定値未満である時に、そのモータ50の
回転速度を待機速度にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動アクチュエー
タにより駆動されるポンプからの圧油によって操舵補助
力を発生させるパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】モータに
より駆動されるポンプからの圧油によって操舵補助力を
発生させる油圧アクチュエータを備えるパワーステアリ
ング装置において、そのモータを常に操舵補助に必要な
速度に保持した場合、そのモータの電源となるバッテリ
ーのエネルギーを無駄に消費することになる。
【0003】そこで、そのモータの回転速度を操舵補助
時のみ操舵補助速度にし、操舵補助解除時においては待
機速度にすることで、車両の燃費を低減することが図ら
れている。
【0004】その操舵補助が必要か否かを、その油圧ア
クチュエータの動きに伴う圧油の動きから検知される値
に基づき判断するパワーステアリング装置がある(特開
昭56‐99859号公報参照)。しかし、一定舵角で
コーナリングを行うような場合、その油圧アクチュエー
タは動かないため、操舵補助が必要であるにも拘らず操
舵補助を解除してしまうという問題がある。
【0005】その操舵補助を必要か否かを、その油圧ア
クチュエータに作用する油圧に基づき判断するパワース
テアリング装置がある(特開昭61‐85272号公
報、特開昭58‐177774号公報、特開昭58‐7
1261号公報参照)。しかし、操舵開始当初において
は油圧アクチュエータに作用する油圧の変化は小さいた
め、一般的な廉価な圧力センサで操舵補助の必要時点を
正確に判断するのは困難で、適切なタイミングで操舵補
助を開始できず、操舵フィーリングが低下するという問
題がある。
【0006】本発明は、上記課題を解決することのでき
るパワーステアリング装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、モータにより
駆動されるポンプからの圧油によって操舵補助力を発生
させる油圧アクチュエータと、そのモータの回転速度
を、操舵補助時に操舵補助速度にし、操舵補助解除時に
待機速度にする制御手段とを備えるパワーステアリング
装置に適用される。
【0008】本件第1発明は、その油圧アクチュエータ
の動きに伴う圧油の流れにより、その圧油流量に応じて
作動可能な作動体と、その作動体の作動量から、その圧
油流量が設定値以上か否かを検知する手段と、その油圧
アクチュエータに作用する油圧が設定値以上か否かを判
断する手段とを備え、前記制御手段は、その圧油流量が
設定値以上の時に前記モータの回転速度を操舵補助速度
にし、その圧油流量が設定値未満であって、且つ、その
油圧が設定値未満である時に前記モータの回転速度を待
機速度にすることを特徴とする。本件第1発明によれ
ば、その油圧アクチュエータの動きに伴い流れる圧油の
流量が設定値以上になると、そのモータの回転速度を操
舵補助速度にして操舵補助を行うことができ、その圧油
流量が設定値未満になり、且つ、その油圧アクチュエー
タに作用する油圧が設定値未満になると、そのモータの
回転速度を待機速度にして操舵補助を解除することがで
きる。これにより、一定舵角でコーナリングを行うよう
な場合、その油圧アクチュエータの動きがなくても、そ
の油圧アクチュエータに作用する油圧が設定値未満にな
らない限り操舵補助は解除されないので、操舵補助を維
持できる。また、その圧油の流れにより作動する作動体
の作動量から検知される圧油流量が設定値以上か否かに
より、操舵補助の開始時点を正確に判断して適切なタイ
ミングで操舵補助を行うことができ、操舵フィーリング
の低下を防止できる。
【0009】本件第2発明は、そのパワーステアリング
装置において、その油圧アクチュエータの動きに伴う圧
油の流れにより、その圧油流量に応じて作動可能な作動
体と、その作動体の作動量から、その圧油流量が設定値
以上か否かを検知する手段と、操舵トルクの検知手段と
を備え、前記制御手段は、その圧油流量が設定値以上の
時に前記モータの回転速度を操舵補助速度にし、その圧
油流量が設定値未満であって、且つ、その操舵トルクが
設定値未満である時に前記モータの回転速度を待機速度
にすることを特徴とする。本件第2発明によれば、その
油圧アクチュエータの動きに伴い流れる圧油の流量が設
定値以上になると、そのモータの回転速度を操舵補助速
度にして操舵補助を行うことができ、その圧油流量が設
定値未満になり、且つ、操舵トルクが設定値未満になる
と、そのモータの回転速度を待機速度にして操舵補助を
解除することができる。これにより、一定舵角でコーナ
リングを行うような場合、その油圧アクチュエータが動
かなくても、操舵トルクが設定値未満にならない限り操
舵補助は解除されないので、操舵補助を維持できる。ま
た、その圧油の流れにより作動する作動体の作動量から
検知される圧油流量が設定値以上か否かにより、操舵補
助の開始時点を正確に判断して適切なタイミングで操舵
補助を行うことができ、操舵フィーリングの低下を防止
できる。
【0010】本件第2発明のパワーステアリング装置
は、第1バルブ部材と、この第1バルブ部材に操舵トル
クに応じて弾性的に捩じれるトーションバーを介して連
結される第2バルブ部材とを有し、このトーションバー
の捩じれによる両バルブ部材の弾性的な相対回転により
前記油圧アクチュエータに作用する油圧を制御可能な制
御弁とを備え、前記トルク検知手段は、その第1バルブ
部材と同行回転する第1検出リングと、その第2バルブ
部材と同行回転する第2検出リングと、両検出リングを
通過する磁束を発生する検出コイルとを有し、両検出リ
ングの弾性的な相対回転による検出コイルの出力変化に
基づき操舵トルクを検知可能であるのが好ましい。これ
により、その制御弁の両バルブ部材を弾性的に相対回転
させるためのトーションバーを、そのトルク検知手段の
両検出リングを弾性的に相対回転させるためのトーショ
ンバーとして共用できる。よって、操舵フィーリングの
低下や装置の大型化を防止できる。
【0011】その作動体は、その圧油流量に応じた回転
数で回転作動可能とされ、その回転数から、その圧油流
量が設定値以上か否かが検知されるのが好ましい。ある
いは、その作動体を一定位置に復帰させる弾力を発生さ
せるバネが設けられ、その作動体は、その圧油流量に応
じた量だけその一定位置から揺動作動可能とされ、その
揺動量から、その圧油流量が設定値以上か否かが検知さ
れるのが好ましい。これにより、簡単な構成で、油圧ア
クチュエータの動きに伴う圧油の流れから操舵補助の開
始時点を正確に判断でき、装置を小型軽量化できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。
【0013】図1に示す第1実施形態のラックピニオン
式パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール
Hに連結される入力軸2と、この入力軸2にトーション
バー3を介し連結される出力軸4とを備えている。その
トーションバー3はピン5を介し入力軸2に連結され、
また、セレーション6を介し出力軸4に連結されてい
る。その出力軸4にピニオン7が形成され、このピニオ
ン7に噛み合うラック8が操舵用車輪(図示省略)に連
結されている。その入力軸2はベアリング9を介しバル
ブハウジング10aに支持され、また、ブッシュ11を
介し出力軸4に支持されている。その出力軸4はベアリ
ング12、13を介しラックハウジング10bに支持さ
れている。これにより、操舵による入力軸2の回転がト
ーションバー3を介しピニオン7に伝達されてラック8
が車両幅方向に移動し、このラック8の移動により車輪
が操舵される。なお、その入出力軸2、4とバルブハウ
ジング10aとの間にオイルシール14、15が設けら
れている。また、そのラック8を支持するサポートヨー
ク16が設けられ、このサポートヨーク16はバネ17
の弾性力によりラック8に押し付けられている。
【0014】操舵補助力を付与する油圧アクチュエータ
として油圧シリンダ18が設けられている。その油圧シ
リンダ18は、ラックハウジング10bにより構成され
るシリンダチューブと、ラック8に一体に形成されるピ
ストン20と、そのピストン20により仕切られる一対
の油室21、22とを備える。各油室21、22にロー
タリー式油圧制御弁23が接続されている。その制御弁
23は、筒状の第1バルブ部材24と、この第1バルブ
部材24に相対回転可能に挿入される第2バルブ部材2
5とを備えている。その第1バルブ部材24は出力軸4
にピン26を介し同行回転可能に取り付けられている。
その第2バルブ部材25は入力軸2の外周に一体に形成
されている。
【0015】図2に示すように、第1バルブ部材24の
内周と第2バルブ部材25の外周とに、軸方向に沿う複
数の凹部が周方向等間隔に形成されている。その第1バ
ルブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する4つ
の右操舵用凹部27と、互いに周方向等間隔に位置する
4つの左操舵用凹部28とで構成される。その第2バル
ブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する4つの
圧油供給用凹部29と、互いに周方向等間隔に位置する
4つの圧油排出用凹部30とで構成される。各右操舵用
凹部27と各左操舵用凹部28とは周方向に交互に配置
され、各圧油供給用凹部29と各圧油排出用凹部30と
は周方向に交互に配置される。各右操舵用凹部27は、
第1バルブ部材24に形成された第1流路31およびバ
ルブハウジング10aに形成された第1ポート32を介
し、図1に示すように油圧シリンダ18の一方の油室2
1に通じる。各左操舵用凹部28は、第1バルブ部材2
4に形成された第2流路33およびバルブハウジング1
0aに形成された第2ポート34を介し、油圧シリンダ
18の他方の油室22に通じる。各圧油供給用凹部29
は、第1バルブ部材24に形成された第3流路35およ
びバルブハウジング10aに形成された入口ポート36
を介し、図1に示すようにポンプ37に通じる。そのポ
ンプ37は、モータ50により駆動され、例えば、その
モータ50の回転速度に応じた流量の圧油を吐出するベ
ーンポンプやギヤポンプにより構成できる。各圧油排出
用凹部30は、第2バルブ部材25に形成された第1排
出路38、入力軸2とトーションバー3の内外周間の通
路47、図1に示す入力軸2に形成された第2排出路3
9、及びバルブハウジング10aに形成された排出ポー
ト40を介して、タンク41に通じる。これにより、そ
のポンプ37、タンク41、及び油圧シリンダ18の各
油室21、22は、第1バルブ部材24と第2バルブ部
材25の内外周間の弁間流路42を通じ連絡する。その
弁間流路42における第1バルブ部材側凹部と第2バル
ブ部材側凹部の間は、両バルブ部材24、25の相対回
転により開度が変化する絞り部A、B、C、Dとされ、
その絞り部A、B、C、Dの開度変化により油圧シリン
ダ18に作用する油圧が制御される。
【0016】図2は、操舵が行なわれていない舵角中点
での両バルブ部材24、25の相対位置を示す。この状
態において、各圧油供給用凹部29と各圧油排出用凹部
30とは全絞り部A、B、C、Dを介し連絡するため、
ポンプ37から供給された圧油は直接タンク41へ還流
し操舵補助力は発生せず、そのため、上記モータ50を
操舵補助に必要な操舵補助速度で駆動する必要はない。
【0017】舵角中点から右方へ操舵すると、操舵トル
クに応じてトーションバー3は弾性的に捩じれ、両バル
ブ部材24、25は弾性的に相対回転する。その結果、
各右操舵用凹部27と各圧油供給用凹部29との間の絞
り部Aの開度および各左操舵用凹部28と各圧油排出用
凹部30との間の絞り部Bの開度が大きくなり、各左操
舵用凹部28と各圧油供給用凹部29との間の絞り部C
の開度および各右操舵用凹部27と各圧油排出用凹部3
0との間の絞り部Dの開度が小さくなる。これにより、
ポンプ37から油圧シリンダ18の一方の油室21へ圧
油が供給され、油圧シリンダ18の他方の油室22から
タンク41へ圧油が還流され、車両の右方への操舵補助
力がラック8に作用する。
【0018】舵角中点から左方へ操舵すると、各絞り部
A、B、C、Dの開度は右方へ操舵した場合と逆に変化
するので、車両の左方への操舵補助力がラック8に作用
する。
【0019】図1に示すように、上記モータ50はコン
トローラ60に接続される。そのコントローラ60は制
御回路61と駆動回路62を有する。
【0020】その制御回路61はコンピュータにより主
構成され、流量検知機構51と、2つの圧力スイッチ5
2と、車速センサ53とに接続され、記憶した制御プロ
グラムに従って指示信号を駆動回路62に出力する。
【0021】その駆動回路62は、上記モータ50とバ
ッテリー電源63とに接続され、制御回路61からの指
示信号に応じてモータ50を駆動するもので、例えば、
電力制御用スイッチング素子としてFET等のトランジ
スタを含む公知のものを用いることができる。
【0022】図3の(1)、(2)に示すように、その
流量検知機構51は、上記制御弁23と油圧シリンダ1
8の他方の油室22との間の配管70の内部の油路に通
じるケーシング71と、このケーシング71に配管70
の径方向に沿う軸中心に回転可能に支持される作動体7
2を有する。
【0023】その作動体72は、シャフト72aと、そ
のシャフト72aの外周に取り付けられる複数のベーン
72bとを有し、そのベーン72bの一部は配管70の
内部の油路内に配置される。これにより、その作動体7
2は油圧シリンダ18の動きに伴う圧油の流れにより、
その圧油流量に応じた回転数で回転作動可能とされてい
る。その回転方向は、右操舵時と左操舵時とで逆にな
る。なお、流量検知機構51は、制御弁23と油圧シリ
ンダ18の一方の油室21との間の配管74側に設けて
もよく、あるいは、両方の油室21、22との間の配管
70、74に設けてもよい。
【0024】その作動体72の回転数の検知部73が設
けられている。その回転数検知部73は、そのケーシン
グ71から突出するシャフト72aの一端に同行回転可
能に取り付けられる回転板73aと、この回転板73a
を挟んで対向する投光器73bと受光器73cとを有
し、その回転板73aには周方向に沿って一定間隔で複
数のスリット(図示省略)が形成される。その受光器7
3cは、そのスリットを介して回転板73aを通過する
投光器73bの光を光電変換することで、電気信号を上
記制御回路61に送る。その制御回路61は、その受光
器73cからの信号に基づき作動体72の回転数を演算
し、その回転数を予め定めて記憶した圧油流量の設定値
に対応する回転数と比較し、その圧油流量が設定値以上
か否かを検知する。その圧油流量の設定値は、操舵補助
を必要とするか否かにより決定され、実験により求める
ことができる。なお、その作動体72の回転数の検知方
法は光電式に限定されず、例えば、作動体72の回転力
を利用して発電を行ない、その発電量から検知してもよ
い。
【0025】その圧油流量が設定値以上であれば、その
制御回路61はモータ50の回転速度を操舵補助速度と
する指示信号を駆動回路62に出力する。その操舵補助
速度は、上記ポンプ37から送り出される圧油の流量が
操舵補助に必要な流量になるように予め設定される速度
である。その操舵補助速度は、車速センサ53により検
知される車速に応じて変化するものとされる。すなわ
ち、低車速では操舵補助力を大きくして車両の旋回性能
を向上し、高車速では操舵補助力を小さくして車両の走
行安定性を向上できるように、その操舵補助速度は決定
される。
【0026】各圧力スイッチ52は、その油圧シリンダ
18に作用する油圧が設定値以上の時に電気信号を上記
制御回路61に送る。その電気信号の有無により、制御
回路61は油圧シリンダ18に作用する油圧が設定値以
上か否かを判断できる。その油圧の設定値は、操舵補助
力の発生状態における最小値とされ、実験により求める
ことができる。なお、圧力スイッチに代えて圧力センサ
を用いてもよい。
【0027】油圧シリンダ18の動きに伴い流れる圧油
の流量が設定値未満であって、且つ、その油圧が設定値
未満であれば、その制御回路61はモータ50の回転速
度を待機速度とする指示信号を駆動回路62に出力す
る。その待機速度は、上記操舵補助速度よりも小さな予
め設定される速度であって、本実施形態では零とされる
が、零よりも大きな値であってもよい。その指示信号に
より、駆動回路62はモータ50への電流を遮断し、こ
れによりモータ50の回転速度は待機速度になって操舵
補助は解除される。
【0028】上記構成によれば、油圧シリンダ18の動
きに伴い流れる圧油の流量が設定値以上になると、モー
タ50の回転速度を操舵補助速度にして操舵補助を行う
ことができ、その圧油流量が設定値未満になり、且つ、
その油圧シリンダ18に作用する油圧が設定値未満にな
ると、そのモータ50の回転速度を待機速度にして操舵
補助を解除することができる。これにより、一定舵角で
コーナリングを行うような場合、その油圧シリンダ18
の動きがなくても、その油圧シリンダ18に作用する油
圧が設定値未満にならない限り操舵補助は解除されない
ので、操舵補助を維持できる。また、その圧油の流れに
より回転する作動体72の回転数から検知される圧油流
量が設定値以上か否かにより、操舵補助の開始時点を正
確に判断して適切なタイミングで操舵補助を行うことが
でき、操舵フィーリングの低下を防止できる。さらに、
その作動体72は圧油流量に応じた回転数で回転作動可
能とされ、その回転数から圧油流量が設定値以上か否か
が検知されるので、簡単な構成で、油圧シリンダ18の
動きに伴う圧油の流れから操舵補助の開始時点を正確に
判断でき、装置を小型軽量化できる。
【0029】上記流量検知機構51に代えて、図4の
(1)、(2)に示す変形例の流量検知機構51′を用
いてもよい。その流量検知機構51′は、上記制御弁2
3と油圧シリンダ18の他方の油室22との間の配管7
0の内部の油路に通じるケーシング71′と、このケー
シング71′に配管70の径方向に沿う軸中心に揺動可
能に支持される作動体72′を有する。
【0030】その作動体72′は、平板状の弁部材72
b′と、この弁部材72b′の支持シャフト72a′と
を有する。その弁部材72b′の一部は配管70の内部
の油路内に配置される。その作動体を一定位置に復帰さ
せる弾力を発生させるため、その支持シャフト72a′
の外周にバネ75′が設けられている。そのバネ75′
の一端はケーシング71′に取り付けられ、他端は弁部
材72b′に取り付けられる。その一定位置は、本実施
形態では、弁部材72b′の表面が図4の(1)におい
て実線で示すように配管70の軸方向に対し直交する位
置とされる。これにより、その作動体72′は油圧シリ
ンダ18の動きに伴う圧油の流れにより、例えば図4の
(1)において2点鎖線で示すように、その圧油流量に
応じた量だけその一定位置から揺動作動可能とされてい
る。その揺動方向は、右操舵時と左操舵時とで逆にな
る。
【0031】その作動体72′の揺動量が設定値以上か
否かが検知可能とされている。すなわち、そのケーシン
グ71′の内面に、その弁部材72b′を挟んで対向す
る一対の検知端子73a′、73b′が設けられてい
る。上記一定位置の弁部材72b′が一方の検知端子7
3a′に接するのに必要な揺動量と、他方の検知端子7
3b′に接するのに必要な揺動量とは等しくされてい
る。油圧シリンダ18の動きに伴い流れる圧油の流量が
設定値以上である場合、その弁部材72b′は、右操舵
時には一方の検知端子73a′と接し、左操舵時には他
方の検知端子73b′と接するものとされている。その
弁部材72b′と各検知端子73a′、73b′は、導
電性材により形成されると共に制御回路61に接続さ
れ、その弁部材72b′が両検知端子73a′、73
b′の何れでも一方と接触することで通電状態になって
電気信号を発生する。その制御回路61は、弁部材72
b′と何れかの検知端子73a′、73b′とが接触し
ているか否かにより、その弁部材72b′の揺動量に対
応する圧油流量が設定値以上か否かを検知する。
【0032】図5、図6を参照して第2実施形態のパワ
ーステアリング装置1′を説明する。なお、第1実施形
態と同様部分は同一符号で示し、相違点を説明する。
【0033】上記第1実施形態では、油圧シリンダ18
の動きに伴う圧油流量が設定値未満であって、且つ、油
圧シリンダ18に作用する油圧が設定値未満である時に
モータ50の回転速度を待機速度にしたが、この第2実
施形態では、油圧シリンダ18の動きに伴う圧油流量が
設定値未満であって、且つ、操舵トルクが設定値未満で
ある時にモータ50の回転速度を待機速度にする。その
ため、第1実施形態における圧力スイッチ52に代えて
操舵トルクの検知手段としてトルクセンサ107を備え
る。
【0034】そのトルクセンサ107は、バルブハウジ
ング10aにより保持される第1、第2検出コイル13
3、134と、制御弁23の第1バルブ部材24に同行
回転可能に連結部材140を介して連結される磁性材製
の第1検出リング136と、第2バルブ部材25と一体
の入力軸2に同行回転可能に連結される磁性材製の第2
検出リング137とを有する。その第1検出リング13
6の一端面と第2検出リング137の一端面とは互いに
対向するように配置され、各検出リング136、137
の対向端面に、それぞれ歯136a、137aが周方向
に沿って複数設けられている。その第2検出リング13
7の他端側は一端側よりも外径の小さな小径部137b
とされている。その第1検出コイル133は第1検出リ
ング136と第2検出リング137の対向間を覆うよう
に配置され、第2検出コイル134は第2検出リング1
37を覆うように配置され、各検出コイル133、13
4は、図6に示す信号処理回路141に接続される。そ
の信号処理回路141は、バルブハウジング10aに取
り付けられる基板(図示省略)に形成することができ
る。その信号処理回路141において、第1検出コイル
133は抵抗145を介して発振器146に接続され、
第2検出コイル134は抵抗147を介して発振器14
6に接続され、各検出コイル133、134は差動増幅
回路148に接続される。これにより、操舵トルクの伝
達によりトーションバー3が捩れ、両検出リング36、
37が弾性的に相対回転すると、各検出リング136、
137の歯136a、137aの対向面積が変化する。
その面積変化により、その歯136a、137aの対向
間における第1検出コイル133の発生磁束に対する磁
気抵抗が変化することから、その変化に応じ第1検出コ
イル133の出力が変化し、その出力に対応した伝達ト
ルクが検出される。また、第2検出コイル134は第2
検出リング137の小径部137bに対向する。その小
径部137bの外径は、操舵抵抗の作用していない状態
で、第2検出コイル134の発生磁束に対する磁気抵抗
と第1検出コイル133の発生磁束に対する磁気抵抗と
が等しくなるように設定されている。これにより、温度
変動による第1検出コイル133の出力変動は、温度変
動による第2検出コイル134の出力変動に等しくなる
ので差動増幅回路148により打ち消され、操舵トルク
の検出値の温度による変動が補償される。
【0035】制御回路61は、油圧シリンダ18の動き
に伴う圧油流量が設定値未満であって、且つ、その差動
増幅回路148から出力される操舵トルクが設定値未満
であれば、モータ50の回転速度を待機速度とする指示
信号を駆動回路62に出力する。その操舵トルクの設定
値は、操舵補助力の発生状態における最小値とされ、実
験により求めることができる。
【0036】第1実施形態における入力軸2とバルブハ
ウジング10aとの間のオイルシール14に代えて、連
結部材140と入力軸2との間と、連結部材140とバ
ルブハウジング10aとの間に、オイルシール114が
配置されている。他は上記第1実施形態と同様とされて
いる。
【0037】上記第2実施形態によれば、油圧シリンダ
18の動きに伴い流れる圧油の流量が設定値以上になる
と、モータ50の回転速度を操舵補助速度にして操舵補
助を行うことができ、その圧油流量が設定値未満にな
り、且つ、操舵トルクが設定値未満になると、そのモー
タ50の回転速度を待機速度にして操舵補助を解除する
ことができる。これにより、一定舵角でコーナリングを
行うような場合、その油圧シリンダ18が動かなくて
も、操舵トルクが設定値未満にならない限り操舵補助は
解除されないので、操舵補助を維持できる。また、その
圧油の流れによる作動体72、72′の作動量から検知
される圧油流量が設定値以上か否かにより、操舵補助の
開始時点を正確に判断して適切なタイミングで操舵補助
を行うことができ、操舵フィーリングの低下を防止でき
る。さらに、その制御弁23の両バルブ部材24、25
を弾性的に相対回転させるためのトーションバー3を、
トルクセンサ107の両検出リング136、137を弾
性的に相対回転させるためのトーションバーとして共用
できる。よって、操舵フィーリングの低下や装置の大型
化を防止できる。
【0038】なお、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、本発明をボールスクリュー式パワーステア
リング装置に適用してもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、操舵補助力発生用油圧
アクチュエータの動きに伴う圧油の流れに基づき適切な
タイミングで操舵補助を開始し、且つ、一定舵角でコー
ナリングを行うような場合でも操舵補助を維持でき、必
要とされない操舵補助を確実に解除でき、操舵フィーリ
ングの低下防止と装置の小型軽量化を図ることのできる
パワーステアリング装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のパワーステアリング装
置の縦断面図
【図2】図1のII‐II線断面図
【図3】本発明の第1実施形態の流量検知機構の(1)
は側断面図、(2)は正面図
【図4】本発明の変形例の流量検知機構の(1)は側断
面図、(2)は正面図
【図5】本発明の第2実施形態のパワーステアリング装
置の縦断面図
【図6】本発明の第2実施形態のパワーステアリング装
置におけるトルクセンサの信号処理回路図
【符号の説明】
1 パワーステアリング装置 3 トーションバー 18 油圧シリンダ(油圧アクチュエータ) 23 制御弁 24 第1バルブ部材 25 第2バルブ部材 37 ポンプ 50 モータ 51、51′ 流量検知機構 52 圧力スイッチ 60 コントローラ 72、72′ 作動体 75′ バネ 107 トルクセンサ 136 第1検出リング 137 第2検出リング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータにより駆動されるポンプからの圧
    油によって操舵補助力を発生させる油圧アクチュエータ
    と、 そのモータの回転速度を、操舵補助時に操舵補助速度に
    し、操舵補助解除時に待機速度にする制御手段とを備え
    るパワーステアリング装置において、 その油圧アクチュエータの動きに伴う圧油の流れによ
    り、その圧油流量に応じて作動可能な作動体と、 その作動体の作動量から、その圧油流量が設定値以上か
    否かを検知する手段と、 その油圧アクチュエータに作用する油圧が設定値以上か
    否かを判断する手段とを備え、 前記制御手段は、その圧油流量が設定値以上の時に前記
    モータの回転速度を操舵補助速度にし、その圧油流量が
    設定値未満であって、且つ、その油圧が設定値未満であ
    る時に前記モータの回転速度を待機速度にすることを特
    徴とするパワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 モータにより駆動されるポンプからの圧
    油によって操舵補助力を発生させる油圧アクチュエータ
    と、 そのモータの回転速度を、操舵補助時に操舵補助速度に
    し、操舵補助解除時に待機速度にする制御手段とを備え
    るパワーステアリング装置において、 その油圧アクチュエータの動きに伴う圧油の流れによ
    り、その圧油流量に応じて作動可能な作動体と、 その作動体の作動量から、その圧油流量が設定値以上か
    否かを検知する手段と、 操舵トルクの検知手段とを備え、 前記制御手段は、その圧油流量が設定値以上の時に前記
    モータの回転速度を操舵補助速度にし、その圧油流量が
    設定値未満であって、且つ、その操舵トルクが設定値未
    満である時に前記モータの回転速度を待機速度にするこ
    とを特徴とするパワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 第1バルブ部材と、この第1バルブ部材
    に操舵トルクに応じて弾性的に捩じれるトーションバー
    を介して連結される第2バルブ部材とを有し、このトー
    ションバーの捩じれによる両バルブ部材の弾性的な相対
    回転により前記油圧アクチュエータに作用する油圧を制
    御可能な制御弁とを備え、 前記トルク検知手段は、その第1バルブ部材と同行回転
    する第1検出リングと、その第2バルブ部材と同行回転
    する第2検出リングと、両検出リングを通過する磁束を
    発生する検出コイルとを有し、両検出リングの弾性的な
    相対回転による検出コイルの出力変化に基づき操舵トル
    クを検知可能である請求項2に記載のパワーステアリン
    グ装置。
  4. 【請求項4】 前記作動体は、その圧油流量に応じた回
    転数で回転作動可能とされ、その回転数から、その圧油
    流量が設定値以上か否かが検知される請求項1〜3の何
    れかに記載のパワーステアリング装置。
  5. 【請求項5】 前記作動体を一定位置に復帰させる弾力
    を発生させるバネが設けられ、その作動体は、その圧油
    流量に応じた量だけその一定位置から揺動作動可能とさ
    れ、その揺動量から、その圧油流量が設定値以上か否か
    が検知される請求項1〜3の何れかに記載のパワーステ
    アリング装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008094351A (ja) * 2006-10-16 2008-04-24 Toyota Motor Corp パワーステアリング装置
JP2015160447A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 株式会社ジェイテクト パワーステアリング装置
CN111163995A (zh) * 2017-10-02 2020-05-15 蒂森克虏伯普利斯坦股份公司 包含具有冗余睡眠模式转子位置传感器的反馈致动器的线控转向的转向系统

Cited By (4)

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US11459021B2 (en) 2017-10-02 2022-10-04 Thyssenkrupp Presta Ag Steer-by-wire steering system with a feedback actuator having redundant sleep-mode rotor position sensors

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