JP3609897B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動モータにより駆動されるポンプからの圧油によって操舵補助力を発生させるパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動モータにより駆動されるポンプと、そのポンプからの圧油により操舵補助力を発生させる油圧アクチュエータとを備えるパワーステアリング装置において、そのモータを常に操舵補助に必要な速度に保持した場合、そのモータの電源となるバッテリーのエネルギーを無駄に消費することになる。
【0003】
そこで、そのモータの回転速度を操舵補助時のみ操舵補助速度にし、操舵補助解除時においては待機速度にすることで、車両の燃費を低減することが図られている。
【0004】
例えば、特開昭57‐22967号公報は、そのポンプの圧力に対応するモータの負荷電流を検知する手段を備え、その負荷電流に応じてモータの回転数を制御するパワーステアリング装置を開示する。すなわち、操舵がなされることでポンプの吐出側油圧が高くなり、そのポンプを駆動するモータ負荷が大きくなった場合は、モータを操舵補助に必要な速度まで増速し、操舵がなされていないためにポンプの吐出側油圧が低く、モータ負荷が小さい場合は、モータを低速回転で駆動するものである。
【0005】
また、特開平5‐270424号公報は、舵角を検知する手段を備え、その舵角の変化に応じてモータの回転数を制御するパワーステアリング装置を開示している。すなわち、舵角の変化量が基準量以上になった場合は、モータを操舵補助に必要な速度まで増速し、その舵角の変化量が基準量以下になって所定時間経過した場合は、モータを停止させるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開昭57‐22967号公報に開示されたパワーステアリング装置では、非操舵時にモータを停止させることはできない。なぜなら、非操舵時にモータが停止していると、操舵がなされてもモータの負荷電流は零のままで変化することがないため、モータの負荷電流の変化に応じたモータ回転数の制御ができないからである。そのため、非操舵時であってもモータを駆動する必要があり、その間はたとえ低速回転であってもエネルギーが無駄になる。
また、操舵がなされてからモータ負荷が増大するまでに追従遅れがある。そのため、モータ負荷が増大した場合にモータ回転数を増加させる場合、操舵開始当初は操舵補助が不十分になってしまう。
さらに、ある程度以上の車速では、操舵角度の小さい範囲では走行安定性のために操舵補助を必要としない。このような場合に、モータ負荷に応じて操舵補助を解除すると、操舵に対するモータの追従遅れにより、必要以上に操舵補助の解除が遅れてしまうためにエネルギーが無駄に消費されるだけでなく、走行安定性を得ることができない。
【0007】
上記特開平5‐270424号公報に開示されたパワーステアリング装置では、その油圧アクチュエータに作用する油圧を、ステアリングホイールに連動するトーションバーのねじれ弾性変形に応じて制御する制御弁を備えている。そのため、停車時や低車速時で行なう据え切りや車庫入れ等の際に、舵角を一定に保持するのが困難になる場合がある。
すなわち、据え切りや車庫入れ等を行なっている最中は、ドライバーがステアリングホイールを保持することで、舵角を変化させない場合がある。そうすると、上記特開平5‐270424号公報に開示されたパワーステアリング装置では、その舵角の変化しない時間が上記所定時間よりも長くなると、モータを停止させてしまう。そうすると、操舵補助力がなくなるため、上記トーションバーの弾力によりステアリングホイールが直進位置に向かい回転し、舵角が変化する。その舵角変化により再びモータが駆動されるため、ドライバーが作用させている操舵力に操舵補助力が加えられる。これにより、ステアリングホイールが直進位置から離れる方向に回転し、舵角が変化する。以上の作用が繰り返されるため、ステアリングホイールが振動し、舵角を一定に保持するのが困難になり、据え切りや車庫入れ等を円滑に行なえなくなるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記課題を解決することのできるパワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のパワーステアリング装置は、電動モータにより駆動されるポンプからの圧油によって操舵補助力を発生させる油圧アクチュエータと、その油圧アクチュエータに作用する油圧を、ステアリングホイールに連動する弾性部材の弾性変形に応じて制御する制御弁と、そのモータ負荷に対応する値を検知する手段と、車速を検知する手段と、そのモータを、操舵補助条件の充足時に操舵補助速度で駆動すると共に、操舵補助解除条件の充足時に停止させる制御手段とを備え、その操舵補助解除条件は、車速が設定値以下の場合においては、モータ負荷に対応する値が設定値以下であることにより充足可能とされていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の構成によれば、非操舵時にモータを停止させるので、エネルギーが無駄になるのを防止できる。
しかも、車速が設定値以下の場合は、モータ負荷に対応する値が設定値以下にならない限り操舵補助が解除されることはない。よって、停車時や低車速時で行なう据え切りや車庫入れ等の際に舵角を一定に保持した場合でも、操舵補助に必要な負荷がモータに作用するので、操舵補助が解除されるのを防止できる。これにより、ステアリングホイールの振動を防止し、据え切りや車庫入れ等を円滑に行なうことができる。
【0011】
本発明のパワーステアリング装置は、舵角を検知する手段を備え、その操舵補助条件を充足するか否かは、舵角の変化に基づき決定されるのが好ましい。
これにより、操舵補助を必要とする操舵がなされてからモータ回転数を増加させるまでの時間遅れを可及的に短くし、操舵開始当初の操舵補助が不十分になるのを防止できる。
【0012】
本発明のパワーステアリング装置は、舵角を検知する手段を備え、車速が設定値を超える場合に操舵補助解除条件を充足するか否かは、舵角の変化に基づき決定されるのが好ましい。
これにより、車速が設定値を超えるため据え切りや車庫入れ等が行なわれることのない場合に、操舵補助の解除条件の充足が必要以上に遅くなってエネルギーが無駄に消費されるのを防止でき、しかも走行安定性の低下を防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0014】
図1に示すラックピニオン式パワーステアリング装置1は、ステアリングホイールHに連結される入力軸2と、この入力軸2にトーションバー(弾性部材)3を介し連結される出力軸4とを備えている。そのトーションバー3はピン5を介し入力軸2に連結され、また、セレーション6を介し出力軸4に連結されている。その出力軸4にピニオン7が形成され、このピニオン7に噛み合うラック8が操舵用車輪(図示省略)に連結されている。その入力軸2はベアリング9を介しバルブハウジング10aに支持され、また、ブッシュ11を介し出力軸4に支持されている。その出力軸4はベアリング12、13を介しラックハウジング10bに支持されている。これにより、操舵による入力軸2の回転がトーションバー3を介しピニオン7に伝達されてラック8が車両幅方向に移動し、このラック8の移動により車輪が操舵される。なお、その入出力軸2、4とバルブハウジング10aとの間にオイルシール14、15が設けられている。また、そのラック8を支持するサポートヨーク16が設けられ、このサポートヨーク16はバネ17の弾性力によりラック8に押し付けられている。
【0015】
操舵補助力を付与する油圧アクチュエータとして油圧シリンダ18が設けられている。その油圧シリンダ18は、ラックハウジング10bにより構成されるシリンダチューブと、ラック8に一体に形成されたピストン20と、そのピストン20により仕切られる一対の油室21、22とを備える。その油圧シリンダ18に作用する油圧を、上記トーションバー3の弾性変形に応じて制御するため、各油室21、22にロータリー式油圧制御弁23が接続されている。その制御弁23は、筒状の第1バルブ部材24と、この第1バルブ部材24に相対回転可能に挿入される第2バルブ部材25とを備えている。その第1バルブ部材24は出力軸4にピン26を介し同行回転可能に取り付けられている。その第2バルブ部材25は入力軸2の外周に一体に形成されている。
【0016】
図2に示すように、第1バルブ部材24の内周と第2バルブ部材25の外周とに、軸方向に沿う複数の凹部が周方向等間隔に形成されている。
その第1バルブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する4つの右操舵用凹部27と、互いに周方向等間隔に位置する4つの左操舵用凹部28とで構成される。
その第2バルブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する4つの圧油供給用凹部29と、互いに周方向等間隔に位置する4つの圧油排出用凹部30とで構成される。
各右操舵用凹部27と各左操舵用凹部28とは周方向に交互に配置され、各圧油供給用凹部29と各圧油排出用凹部30とは周方向に交互に配置される。
各右操舵用凹部27は、第1バルブ部材24に形成された第1流路31およびバルブハウジング10aに形成された第1ポート32を介し、図1に示すように油圧シリンダ18の一方の油室21に通じる。各左操舵用凹部28は、第1バルブ部材24に形成された第2流路33およびバルブハウジング10aに形成された第2ポート34を介し、油圧シリンダ18の他方の油室22に通じる。
各圧油供給用凹部29は、第1バルブ部材24に形成された第3流路35およびバルブハウジング10aに形成された入口ポート36を介し、図1に示すようにポンプ37に通じる。そのポンプ37は電動モータ50により駆動される。そのポンプ37は、例えば、そのモータ50の回転速度に応じた流量の圧油を吐出するベーンポンプにより構成できる。そのモータ50は、例えば、直流モータにより構成できる。
各圧油排出用凹部30は、第2バルブ部材25に形成された第1排出路38、入力軸2とトーションバー3の内外周間の通路47、図1に示す入力軸2に形成された第2排出路39、及びバルブハウジング10aに形成された排出ポート40を介して、タンク41に通じる。
これにより、そのポンプ37、タンク41、及び油圧シリンダ18の各油室21、22は、第1バルブ部材24と第2バルブ部材25の内外周間の弁間流路42を通じ連絡する。
その弁間流路42における第1バルブ部材側凹部と第2バルブ部材側凹部の間は、両バルブ部材24、25の相対回転により開度が変化する絞り部A、B、C、Dとされ、その絞り部A、B、C、Dの開度変化により油圧シリンダ18に作用する油圧が制御される。
【0017】
図2は、操舵が行なわれていない舵角中点での両バルブ部材24、25の相対位置を示す。この状態において、各圧油供給用凹部29と各圧油排出用凹部30とは全絞り部A、B、C、Dを介し連絡する。よって、ポンプ37から供給された圧油は直接タンク41へ還流し操舵補助力は発生しない。そのため、上記モータ50を操舵補助に必要な操舵補助速度で駆動する必要はない。
【0018】
舵角中点から右方へ操舵すると、ステアリングホイールHに連動するトーションバー3のねじれ弾性変形により、両バルブ部材24、25は相対回転する。その結果、各右操舵用凹部27と各圧油供給用凹部29との間の絞り部Aの開度および各左操舵用凹部28と各圧油排出用凹部30との間の絞り部Bの開度が大きくなり、各左操舵用凹部28と各圧油供給用凹部29との間の絞り部Cの開度および各右操舵用凹部27と各圧油排出用凹部30との間の絞り部Dの開度が小さくなる。これにより、ポンプ37から油圧シリンダ18の一方の油室21へ圧油が供給され、油圧シリンダ18の他方の油室22からタンク41へ圧油が還流され、車両の右方への操舵補助力がラック8に作用する。
【0019】
舵角中点から左方へ操舵すると、各絞り部A、B、C、Dの開度は右方へ操舵した場合と逆に変化するので、車両の左方への操舵補助力がラック8に作用する。
【0020】
図1に示すように、上記モータ50はコントローラ60に接続される。そのコントローラ60は制御回路61と駆動回路62とを有する。
その制御回路61はコンピュータにより主構成され、そのモータ50の出力軸の回転位置を検知するエンコーダ等の回転位置センサ70と、ステアリングホイールHの舵角中点からの舵角を検出する舵角センサ51と、車速センサ53と、そのモータ負荷に対応する値としてモータ50の駆動電流を検知する電流検出回路71とに接続され、記憶した制御プログラムに従って指示信号を駆動回路62に出力する。
その駆動回路62は、制御回路61からの指示信号に対応する駆動電流をモータ50に印加することで、その指示信号に対応する速度でモータ50を駆動するもので、公知のものを用いることができる。
【0021】
図3に示すフローチャートを参照し、上記制御回路61によるモータ50の制御手順を説明する。
まず、モータ50を停止状態とする(ステップ1)。
次に、センサ53により検知した車速が、予め設定した値Va以下か否かを判断する(ステップ2)。その設定値Vaは、後述の第1設定時間Taを超えて舵角を一定に保持する操作、例えば、据え切りや車庫入れ等、を行なう可能性のある上限値とされ、例えば10km/時とされる。
その車速が設定値Va以下である場合、舵角センサ51からの信号により舵角が変化したか否かを判断する(ステップ3)。舵角の変化がなければステップ1に戻る。
ステップ3において舵角変化がある場合、操舵補助条件が充足される。これにより、モータ50の回転速度を操舵補助速度にする指示信号を駆動回路62に出力する(ステップ4)。その操舵補助速度は、上記ポンプ37から送り出される圧油の流量が操舵補助に必要な流量になるように予め設定される速度である。例えば図4に示すように、そのモータ50の操舵補助速度Naは、車速に比例して減少するものとされる。これにより、低車速では操舵補助力を大きくして車両の旋回性能を向上し、高車速では操舵補助力を小さくして車両の走行安定性を向上できる。その車速は上記車速センサ53により検知される。
次に、電流検出回路71により検知されるモータ50の駆動電流が、予め設定した値Ia以下か否かを判断する(ステップ5)。上記回転位置センサ70の検出値から求められるモータ50の回転速度が、負荷の作用により上記操舵補助速度Naよりも低下した場合、制御回路61は、その操舵補助速度Naを維持するために駆動電流を増加させる。すなわち、その駆動電流値はモータ50の負荷に対応する。その設定値Iaは、操舵がなされていないため、ポンプ37を駆動するのに要する動力が最小の場合の駆動電流に対応し、例えば10アンペアとされる。例えば、据え切りや車庫入れ等の際に舵角を一定に保持した場合、油圧シリンダ18に高圧油を供給するため、ポンプ37を駆動するのに要する動力は非操舵時に比べ大きくなり、モータ50の負荷は大きくなるので、この場合、その駆動電流は設定値Iaよりも大きくなる。そのモータ50の駆動電流が設定値Ia以下でない場合はステップ4に戻る。
ステップ5において、そのモータ50の駆動電流が設定値Ia以下の場合、すなわちモータ負荷に対応する値が設定値以下の時、その設定値Ia以下になった時点から第1設定時間Taが経過したか否かを判断する(ステップ6)。その第1設定時間Taは、トーションバー3のねじれ弾性変形が復元するのに要する時間よりも長く、且つ、ポンプ37の無駄な駆動時間を可及的に短くできるように設定するのが好ましく、経験的に判断して設定すればよく、例えば1秒とすることができる。その第1設定時間Taが経過していなければステップ4に戻る。その第1設定時間Taが経過することで操舵補助解除条件が充足され、ステップ1に戻ってモータ50を停止させる。
ステップ2において、車速が設定値Vaを超える場合、舵角速度の絶対値が、予め設定した基準値Pa以上か否かを判断する(ステップ7)。その操舵角速度は、舵角センサ51により時系列に検知した舵角の変化に要する時間から求めることができる。その基準値Paは、例えば、舵角速度の絶対値が基準値に達してからポンプ37の増速を開始した場合に、操舵補助の遅れが問題にならない範囲で、可及的に大きく設定するのが好ましい。この基準値は実験により求めることができ、例えば90度/秒とすることができる。
その舵角速度の絶対値が基準値Pa以上でなければ、舵角の舵角中点からの変化量の絶対値が、予め設定した基準値Qa以上か否かを判断する(ステップ8)。その操舵角の変化量は、舵角センサ51により求めることができる。その基準値Qaは、例えば、ステアリングホイールHの舵角中点からの遊び角度とされ、例えば15度とすることができる。その舵角の舵角中点からの変化量の絶対値が基準値Qa以上でなければステップ1に戻る。
ステップ7において舵角速度の絶対値が基準値Pa以上である場合、あるいは、ステップ8において舵角の舵角中点からの変化量の絶対値が基準値Qa以上である場合、操舵補助条件が充足される。これにより、モータ50の回転速度を操舵補助速度にする指示信号を駆動回路62に出力する(ステップ9)。
次に、舵角の舵角中点からの変化量の絶対値が、上記基準値Qa以上か否かを判断する(ステップ10)。その基準値Qa以上であればステップ9に戻る。その基準値Qa未満であれば、その基準値Qa未満になった時点から第2設定時間Tbが経過したか否かを判断する(ステップ11)。その第2設定時間Tbは、トーションバー3のねじれ弾性変形が復元するのに要する時間よりも長く、且つ、ポンプ37の無駄な駆動時間を可及的に短くできるように設定するのが好ましく、経験的に判断して設定でき、例えば1秒とすることができる。その第2設定時間Tbが経過していなければステップ9に戻る。第2設定時間Tbが経過することで操舵補助解除条件が充足され、ステップ1に戻ってモータ50を停止させる。
【0022】
上記構成によれば、非操舵時にモータ50を停止させるので、エネルギーが無駄になるのを防止できる。しかも、車速が設定値Va以下の場合は、モータ50の負荷に対応する電流値が設定値Ia以下にならない限り操舵補助が解除されることはない。よって、停車時や低車速時で行なう据え切りや車庫入れ等の際に舵角を一定に保持した場合でも、操舵補助に必要な負荷がモータ50に作用するので、操舵補助が解除されるのを防止できる。これにより、ステアリングホイールHの振動を防止し、据え切りや車庫入れ等を円滑に行なうことができる。また、操舵補助条件を充足するか否かを舵角の変化に基づき決定するので、操舵補助を必要とする操舵がなされてからモータ50の回転数を増加させるまでの時間遅れを可及的に短くし、操舵開始当初の操舵補助が不十分になるのを防止できる。さらに、車速が設定値Vaを超える場合に操舵補助解除条件を充足するか否かは、舵角の変化に基づき決定されるので、車速が設定値Vaを超えるため据え切りや車庫入れ等が行なわれることのない場合に、操舵補助の解除条件の充足が必要以上に遅くなってエネルギーが無駄に消費されるのを防止でき、しかも走行安定性の低下を防止できる。
【0023】
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、モータ負荷に対応する値はモータの駆動電流に限定されるものではない。また、上記実施形態では、本発明をラックピニオン式パワーステアリング装置に適用したが、例えばボールスクリュー式パワーステアリング装置にも適用できる。
【0024】
【発明の効果】
本発明のパワーステアリング装置によれば、エネルギーが無駄になるのを防止でき、据え切りや車庫入れ等を円滑に行なうことができ、操舵開始当初の操舵補助が不十分になるのを防止でき、走行安定性の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のパワーステアリング装置の縦断面図
【図2】図1のII‐II線断面図
【図3】本発明の実施形態のパワーステアリング装置の制御手順を示すフローチャート
【図4】本発明の実施形態のパワーステアリング装置におけるモータの操舵補助速度と車速との関係を示す図
【符号の説明】
1 パワーステアリング装置
3 トーションバー
18 油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)
23 制御弁
37 ポンプ
50 モータ
51 舵角センサ
53 車速センサ
60 コントローラ
71 電流検出回路
H ステアリングホイール
Claims (2)
- 電動モータにより駆動されるポンプからの圧油によって操舵補助力を発生させる油圧アクチュエータと、
その油圧アクチュエータに作用する油圧を、ステアリングホイールに連動する弾性部材の弾性変形に応じて制御する制御弁と、
そのモータ負荷に対応する値を検知する手段と、
車速を検知する手段と、
そのモータを、操舵補助条件の充足時に操舵補助速度で駆動すると共に、操舵補助解除条件の充足時に停止させる制御手段と、
舵角を検知する手段とを備え、
その操舵補助解除条件は、車速が設定値以下の場合においては、モータ負荷に対応する値が設定値以下であることにより充足可能とされ、
車速が設定値を超える場合に操舵補助解除条件を充足するか否かは、舵角の変化に基づき決定されることを特徴とするパワーステアリング装置。 - その操舵補助条件を充足するか否かは、舵角の変化に基づき決定されることを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
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