JPH11263236A - ステアリング装置 - Google Patents

ステアリング装置

Info

Publication number
JPH11263236A
JPH11263236A JP10088133A JP8813398A JPH11263236A JP H11263236 A JPH11263236 A JP H11263236A JP 10088133 A JP10088133 A JP 10088133A JP 8813398 A JP8813398 A JP 8813398A JP H11263236 A JPH11263236 A JP H11263236A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
force
control valve
valve
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10088133A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Nagano
浩司 永野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP10088133A priority Critical patent/JPH11263236A/ja
Publication of JPH11263236A publication Critical patent/JPH11263236A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】安全性が高く、小型、低コストで、自動操舵モ
ードから通常操舵モードに円滑に変更できるステアリン
グ装置を提供する。 【解決手段】外部信号に基づき作動される第2制御弁2
3′によるポンプ37からの圧油の油圧制御で、補助油圧
アクチュエータ50は第1制御弁23の作動力を発生する。
ドライバーの操舵力に基づき作動される第1制御弁23に
よる油圧制御で、通常操舵用操舵補助力を油圧シリンダ
18が発生し、補助油圧アクチュエータ50の発生力に基づ
き作動される第1制御弁23による油圧制御で、自動操舵
用操舵力を油圧アクチュエータ18が発生する。自動操舵
モードにおけるドライバーの操舵力の作用によりポンプ
37とタンク41とを連絡する逃がし油路の開閉バルブ112
が開かれ、また、ポンプ37とタンク41とを連絡する第2
逃がし油路の電磁開閉バルブ252 が電流遮断により開か
れることで、通常操舵モードに切り換えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部信号に応じて
車両を自動操舵することのできるステアリング装置に関
する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近年、車
両に搭載されるアクチュエータにより、外部信号に応じ
た操舵力を発生させ、その操舵力に基づき車両を自動操
舵するステアリング装置の開発が進められている。
【0003】そのようなステアリング装置として、ドラ
イバーの操舵力に基づき車両が操舵される通常操舵モー
ドと、油圧アクチュエータが発生する操舵力に基づき車
両が操舵される自動操舵モードとを選択でき、その油圧
アクチュエータにより通常操舵モードでは操舵補助力を
発生させるものが提案されている(特開平7‐2058
24号公報参照)。この従来のステアリング装置におい
ては、自動操舵モードにおいて断線が生じた場合に通常
操舵モードに切換えることが可能とされ、フェイルセー
フが図られている。
【0004】しかし、上記従来のステアリング装置で
は、自動操舵に逆らってドライバーが自己の意志で操舵
方向を変更することはできなかった。また、断線以外の
制御系の異常には対処できなかった。そのため、予期し
ない緊急事態や断線以外の制御系の異常等に対処するフ
ェイルセーフは充分なものではなかった。
【0005】自動操舵に逆らってドライバーが自己の意
志で操舵方向を変更できるものとして、自動操舵モード
においてドライバーが操舵力を作用させることで、通常
操舵モードに切り換えることが可能とされているステア
リング装置が提案されている(特開平4‐39167号
公報、特開平4‐95575号公報)。
【0006】その特開平4‐39167号公報に開示さ
れたステアリング装置においては、自動操舵時の操舵力
発生のため、サーボモータによりステアリングシャフト
を回転させる。そのため、構造が複雑化し、装置が大型
化する。また、非常に高価なものになる。
【0007】その特開平4‐95575号公報に開示さ
れたステアリング装置においては、油圧に基づいて操舵
力および操舵補助力を発生している。しかし、自動操舵
時の操舵力発生のための油圧の制御弁と、通常操舵時の
操舵補助力発生のための油圧の制御弁とは並列的に設け
られている。そのため、ポンプから送られる圧油を切換
え弁により各油圧制御弁に選択的に供給している。
【0008】そのように、自動操舵時の操舵力発生のた
めの油圧制御弁と、通常操舵時の操舵補助力発生のため
の油圧制御弁とを備える場合、構造が複雑化し、装置が
大型化する。また、自動操舵モードから通常操舵モード
への切換え時に圧油の流れを円滑に切り換えるのが困難
で、その切換え時にドライバーにショックを与えてしま
う。
【0009】また、自動操舵時にドライバーがステアリ
ングホイールを操作して操舵力を作用させると、そのス
テアリングホイールの操作を電気的に検知して電気信号
を出力し、自動操舵を解除するシステムがある。しか
し、そのステアリングホイールの操作の検知手段や制御
機器の故障、電気的外乱により、そのステアリングホイ
ールの操作を検知できなくなったり、誤検知が生じるお
それがある。そのため、ステアリングホイールを操作し
ても自動操舵が解除されなかったり、自動操舵がドライ
バーの意思に反して解除されるという問題がある。
【0010】本発明は、上記問題を解決することのでき
るステアリング装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ドライバーの
操舵力と油圧アクチュエータが発生する操舵補助力とに
基づき車両が操舵される通常操舵モードと、外部信号に
応じてその油圧アクチュエータが発生する操舵力に基づ
き車両が操舵される自動操舵モードとを選択可能なステ
アリング装置に適用される。
【0012】本発明の構成では、そのステアリング装置
において、圧油供給用ポンプと、補助油圧アクチュエー
タと、ドライバーの操舵力の作用と、その補助油圧アク
チュエータが発生する力の作用の何れに基づいても作動
される第1制御弁と、その外部信号に基づき作動される
第2制御弁とを備える。その通常操舵モードにおいて
は、そのポンプから供給される圧油の油圧が、ドライバ
ーの操舵力に基づき作動される第1制御弁により制御さ
れることで、その作動量に応じた操舵補助力が油圧アク
チュエータにより発生される。その自動操舵モードにお
いては、そのポンプから供給される圧油の油圧が、第2
制御弁により制御されることで、第1制御弁を作動させ
る力が前記補助油圧アクチュエータにより発生され、且
つ、そのポンプから供給される圧油の油圧が、補助油圧
アクチュエータが発生する力に基づき作動される第1制
御弁により制御されることで、その作動量に応じた操舵
力が油圧アクチュエータにより発生される点にある。
【0013】本発明の一つの構成では、自動操舵モード
においてドライバーの操舵力を作用させることで通常操
舵モードに切り換えることができるように、そのポンプ
とタンクとを連絡する第1逃がし油路が第2制御弁に並
列に設けられ、その第1逃がし油路に常閉の開閉バルブ
がドライバーの操舵力により開かれるように設けられ、
そのポンプとタンクとを連絡する第2逃がし油路が、そ
の第2制御弁と第1逃がし油路とに並列に設けられ、そ
の第2逃がし油路に常閉の電磁開閉バルブが電流遮断に
より開かれるように設けられている。
【0014】本発明の別の構成では、本発明の第2の特
徴は、自動操舵モードにおいてドライバーの操舵力を作
用させることで通常操舵モードに切り換えることができ
るように、補助油圧アクチュエータの右操舵用油室と左
操舵用油室とを連絡するバイパス油路が設けられ、その
バイパス油路に常閉の開閉バルブがドライバーの操舵力
により開かれるように設けられ、そのポンプとタンクと
を連絡する逃がし油路が、その第2制御弁に並列に設け
られ、その逃がし油路に常閉の電磁開閉バルブが電流遮
断により開かれるように設けられている。
【0015】本発明のさらに別の構成では、自動操舵モ
ードにおいてドライバーの操舵力を作用させることで通
常操舵モードに切り換えることができるように、前記右
操舵用油室と左操舵用油室とを連絡する第1バイパス油
路が設けられ、その第1バイパス油路に常閉の開閉バル
ブがドライバーの操舵力により開かれるように設けら
れ、その右操舵用油室と左操舵用油室とを連絡する第2
バイパス油路が第1バイパス油路に並列に設けられ、そ
の第2バイパス油路に常閉の電磁開閉バルブが電流遮断
により開かれるように設けられている。
【0016】上記本発明の構成によれば、通常操舵モー
ドにおいては、ドライバーの操舵力に基づいて作動され
る第1制御弁により、ポンプから供給される圧油の油圧
が制御されることで、油圧アクチュエータは通常操舵の
ための操舵補助力を発生する。また、自動操舵モードに
おいては、ポンプから供給される圧油の油圧が外部信号
に基づき作動する第2制御弁により制御されることで、
補助油圧アクチュエータは第1制御弁を作動させる力を
発生する。その補助油圧アクチュエータが発生する力に
基づき作動する第1制御弁により、そのポンプから供給
される圧油の油圧が制御されることで、油圧アクチュエ
ータは自動操舵のための操舵力を発生する。
【0017】また、本発明の構成によれば、ポンプから
供給される圧油の油圧を第1制御弁により制御すること
で、自動操舵時には操舵力を発生させ、通常操舵時には
操舵補助力を発生させることができる。すなわち、自動
操舵時の操舵力発生のための油圧制御弁と通常操舵時の
操舵補助力発生のための油圧制御弁とを個別に必要とし
ないことから、構造を簡単化し、装置を小型化できる。
【0018】その自動操舵モードにおいてドライバーが
操舵力を作用させることで、上記第1の構成によれば、
第2制御弁に並列に設けられたをポンプとタンクとを連
絡する第1逃がし油路が、上記第2の構成によれば、補
助油圧アクチュエータの右操舵用油室と左操舵用油室と
を連絡するバイパス油路が、上記第3の構成によれば、
補助油圧アクチュエータの右操舵用油室と左操舵用油室
とを連絡する第1バイパス油路が、それぞれ開閉バルブ
により開かれる。これにより、自動操舵モードにおいて
ドライバーの操舵力を作用させた場合、その補助油圧ア
クチュエータは第1制御弁を作動させる力を発生させる
ことはない。よって、ドライバーの操舵力によってのみ
作動する第1制御弁により、そのポンプから供給される
圧油の油圧が制御されるので、油圧アクチュエータは通
常操舵のための操舵補助力を発生する。すなわち、自動
操舵モードにおいてドライバーの操舵力を作用させるこ
とで、自動操舵モードは解除されて通常操舵モードに切
り換えられるので、自動操舵に逆らってドライバーが自
己の意志で確実に操舵方向を変更でき、充分なフェイル
セーフ機能を奏することができる。
【0019】さらに、自動操舵モードにおいて制御異常
や断線等が生じた場合、第1の構成によれば、第2制御
弁と第1逃がし油路に並列に設けられた第2逃がし油路
における電磁開閉バルブを、第2の構成によれば、第2
制御弁に並列に設けられた逃がし油路における電磁開閉
バルブを、第3の構成によれば、補助油圧アクチュエー
タの右操舵用油室と左操舵用油室とを連絡する第2バイ
パス油路における電磁開閉バルブを、それぞれ電流遮断
により開くことができる。これにより、制御異常や断線
等が生じた場合、補助油圧アクチュエータは第1制御弁
を作動させる力を発生させることはないので、自動操舵
モードを解除してフェイルセーフ機能を奏することがで
きる。
【0020】本発明のステアリング装置は、ドライバー
の操舵力の入力シャフトと出力シャフトとを備え、両シ
ャフトは、そのドライバーの操舵力に応じて弾性的に相
対回転可能に連結され、その第1制御弁は、第1バルブ
部材と第2バルブ部材とを有し、両バルブ部材の一方
は、両シャフトの一方に、その補助油圧アクチュエータ
が発生する力に応じて弾性的に相対回転可能に連結さ
れ、両バルブ部材の他方は、両シャフトの他方と同行回
転可能とされ、両バルブ部材の相対回転量が第1制御弁
の作動量とされ、両バルブ部材の相対回転量に応じて油
圧アクチュエータに作用する油圧が制御可能とされ、そ
の補助油圧アクチュエータは、両バルブ部材の一方が弾
性的に相対回転可能に連結される両シャフトの一方にお
いて、変位可能に設けられる移動部材と、その移動部材
により仕切られる左右操舵用油室と、その移動部材を両
バルブ部材の一方に連結する連結部材とを有し、その第
2制御弁により右操舵用油室と左操舵用油室とに択一的
に油圧を作用させることが可能とされ、その右操舵用油
室の油圧と左操舵用油室の油圧の差圧による移動部材の
変位が連結部材を介して両バルブ部材の一方に伝達され
ることで、両バルブ部材を相対回転させることが可能と
され、前記開閉バルブは、ドライバーの操舵力に応じた
前記両シャフトの相対回転により開かれるように、両シ
ャフトに連動するのが好ましい。これにより、自動操舵
中において、補助油圧アクチュエータの発生する力の作
用により、両バルブ部材の一方が両シャフトの一方に対
して弾性的に相対回転し、その相対回転により両バルブ
部材が相対回転することで、第1制御弁が作動される。
この第1制御弁の作動量に応じた操舵力が油圧アクチュ
エータにより発生される。その自動操舵中において、ド
ライバーの操舵力の作用により両シャフトが弾性的に相
対回転すると、開閉バルブが開かれる。これにより、上
記のようにドライバーの操舵力の作用により自動操舵を
解除できる。すなわち、簡単な構成により、自動操舵モ
ードから通常操舵モードに円滑に切り換えることができ
る。
【0021】本発明のステアリング装置において、第1
制御弁とタンクとの間に第2制御弁を設けるのが好まし
い。これにより、自動操舵のための油圧制御系を通常操
舵のための油圧制御系の下流側に配置できるので、自動
操舵モードから通常操舵モードに変更する際に、圧油の
流れを円滑に変更することができ、ドライバーにショッ
クを与えるのを防止できる。また、油圧回路の構成が簡
素化される。
【0022】本発明における第2制御弁を、自動操舵モ
ードの開始前に基準状態に復帰させる際に、その電磁開
閉バルブが開かれるのが好ましい。自動操舵モードの開
始時点において、第2制御弁を基準状態、例えば圧油を
絞ることのない中立状態にするため、その自動操舵モー
ドの開始前に第2制御弁を基準状態に復帰させる場合が
ある。その第2制御弁の基準状態への復帰の際に、その
電磁開閉バルブを開くことにより、補助油圧アクチュエ
ータが第1制御弁を作動させる力を発生させることはな
い。これにより、不必要なエネルギー消費をなくすこと
ができる。また、ステアリングがドライバーの意にそぐ
わない動きをすることもない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図10を参照して本
発明の第1実施形態を説明する。図1に示すラックピニ
オン式ステアリング装置1は、ステアリングホイール
(図示省略)に連結される入力シャフト2と、この入力
シャフト2にトーションバー3を介して同軸心に連結さ
れる出力シャフト4とを備えている。図2に示すよう
に、そのトーションバー3はピン5を介し入力シャフト
2に連結され、また、セレーション6を介し出力シャフ
ト4に連結されている。これにより、入力シャフト2と
出力シャフト4は、ドライバーの操舵力に応じて弾性的
に相対回転可能とされている。
【0024】その出力シャフト4にピニオン7が形成さ
れる。このピニオン7に噛み合うラック8の各端に操舵
用車輪(図示省略)が連結される。その入力シャフト2
は、ベアリング9を介しバルブハウジング10aにより
支持され、ブッシュ11bを介して出力シャフト4によ
り支持されている。その出力シャフト4はベアリング1
2、13を介しラックハウジング10bにより支持され
ている。
【0025】ドライバーの操舵力と後述の油圧シリンダ
18が発生する操舵補助力とに基づき車両が操舵される
通常操舵モードにおいては、そのドライバーの操舵力に
基づく操舵トルクにより入力シャフト2が回転する。そ
の入力シャフト2の回転はトーションバー3を介してピ
ニオン7に伝達される。そのピニオン7の回転によりラ
ック8は軸方向に移動する。このラック8の移動により
車輪が転舵される。その入力シャフト2とバルブハウジ
ング10aとの間、出力シャフト4とラックハウジング
10bとの間にオイルシール14、15が設けられてい
る。そのラック8を支持するサポートヨーク16が設け
られ、このサポートヨーク16はバネ17の弾力により
ラック8に押し付けられている。
【0026】自動操舵モードにおいて操舵力を発生し、
通常操舵モードにおいて操舵補助力を発生する油圧アク
チュエータとして油圧シリンダ18が設けられている。
その油圧シリンダ18は、ラックハウジング10bによ
り構成されるシリンダチューブと、ラック8に一体化さ
れるピストン20とを有し、そのピストン20により仕
切られる第1油室21と第2油室22とを有する。
【0027】各油室21、22は、ドライバーの操舵力
の作用と、後述の補助油圧アクチュエータ50が発生す
る力の作用の何れに基づいても作動されるロータリー式
油圧第1制御弁23に接続される。その第1制御弁23
の作動量に応じて、ポンプ37から供給される圧油の油
圧が制御される。
【0028】その第1制御弁23は、筒状の第1バルブ
部材24と、この第1バルブ部材24に同軸心に相対回
転可能に挿入される第2バルブ部材25とを備える。そ
の第1バルブ部材24は、筒体151を介してバルブハ
ウジング10aに相対回転可能に挿入され、出力シャフ
ト4に後述のように同軸心かつ弾性的に相対回転可能に
連結される。その第2バルブ部材25は入力シャフト2
の外周に一体的に形成されることで、その入力シャフト
2と同行回転する。これにより、ドライバーの操舵力に
基づく操舵トルクによりトーションバー3がねじれ、両
シャフト2、4が弾性的に相対回転することで、第1バ
ルブ部材24と第2バルブ部材25とは相対回転する。
両バルブ部材24、25の相対回転量が第1制御弁23
の作動量とされる。
【0029】両バルブ部材24、25の相対回転量に応
じて油圧シリンダ18に作用する油圧が制御される。す
なわち、図3に示すように、その第1バルブ部材24の
内周と第2バルブ部材25の外周とに軸方向に沿う複数
の凹部が周方向等間隔に形成されている。その第1バル
ブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する右操舵
用凹部27と左操舵用凹部28とで構成される。その第
2バルブ部材側凹部は、互いに周方向等間隔に位置する
圧油供給用凹部29と圧油排出用凹部30とで構成され
る。各右操舵用凹部27と各左操舵用凹部28とは周方
向に交互に配置され、各圧油供給用凹部29と各圧油排
出用凹部30とは周方向に交互に配置される。
【0030】各右操舵用凹部27は、第1バルブ部材2
4に形成された第1油路31およびバルブハウジング1
0aと筒体151に形成された第1ポート32から、油
圧シリンダ18の第1油室21に通じる。
【0031】各左操舵用凹部28は、第1バルブ部材2
4に形成された第2油路33およびバルブハウジング1
0aと筒体151に形成された第2ポート34から、油
圧シリンダ18の第2油室22に通じる。
【0032】各圧油供給用凹部29は、第1バルブ部材
24に形成された第3油路35と、バルブハウジング1
0aと筒体151に形成された入口ポート36を介して
ポンプ37に通じる。
【0033】第1制御弁23の各圧油排出用凹部30
は、延長凹部30′を介して、第1制御弁23の下方の
排出空間150に通じる。その排出空間150は、後述
の第2制御弁23′を介してタンク41に通じる。
【0034】これにより、第1バルブ部材24と第2バ
ルブ部材25の内外周間に形成された弁間油路42を介
して、その油圧シリンダ18の各油室21、22とポン
プ37とが接続される。その弁間油路42において、第
1バルブ部材側凹部と第2バルブ部材側凹部の間は、両
バルブ部材24、25の相対回転により開度が変化する
絞り部A、B、C、Dとされる。各絞り部A、B、C、
Dの開度が変化することで、油圧シリンダ18に作用す
る油圧が制御される。
【0035】図3は、操舵が行なわれていない直進操舵
位置での両バルブ部材24、25の相対位置を示す。こ
の状態においては各圧油供給用凹部29と各圧油排出用
凹部30との間の絞り部A、B、C、Dの開度は一定で
あり、圧油は各絞り部A、B、C、Dを通って、圧油排
出用凹部30、延長凹部30′、排出空間150から第
2制御弁23′を介してタンク41に還流する。
【0036】直進操舵位置から右方へ操舵すると、ドラ
イバーの操舵トルクに応じたトーションバー3の捩じれ
により、あるいは補助油圧アクチュエータ50の発生力
による第1バルブ部材24の出力シャフト4に対する相
対回転により、両バルブ部材24、25は相対回転す
る。その相対回転量に応じて、各右操舵用凹部27と各
圧油供給用凹部29との間の絞り部Aの開度および各左
操舵用凹部28と各圧油排出用凹部30との間の絞り部
Bの開度が大きくなり、各左操舵用凹部28と各圧油供
給用凹部29との間の絞り部Cの開度および各右操舵用
凹部27と各圧油排出用凹部30との間の絞り部Dの開
度が小さくなる。これにより、ポンプ37から第1油室
21へ圧油が供給され、第2油室22からタンク41へ
油が還流され、通常操舵時には車両の右方への操舵補助
力が、自動操舵時には車両の右方への操舵力が、ラック
8に作用する。
【0037】直進操舵位置から左方へ操舵すると、各絞
り部A、B、C、Dの開度は右方へ操舵した場合と逆に
変化するので、通常操舵時には車両の左方への操舵補助
力が、自動操舵時には車両の左方への操舵力が、ラック
8に作用する。
【0038】図2、図4、図5に示す補助油圧アクチュ
エータ50は、出力シャフト4に変位可能に設けられる
移動部材53、この移動部材53により仕切られる右操
舵用油室51および左操舵用油室52、その移動部材5
3を第1バルブ部材24に連結する連結部材54を有す
る。本実施形態では、出力シャフト4の一端側(図2に
おいて上端側)の外周に、一対の凹部4a、4bが形成
され、各凹部4a、4bにブロック60a、60bが嵌
め合わされ、その出力シャフト4の一端側と両ブロック
60a、60bとは円柱部を構成する。その円柱部の外
周に環状部材55が嵌め合わされる。その出力シャフト
4の一端側に、両凹部4a、4bを連絡する通孔56が
形成され、その通孔56にガイド筒140が嵌め合わさ
れ、このガイド筒140に上記移動部材53が軸方向移
動可能に挿入される。そのガイド筒140の内部におい
て、移動部材53の一端と一方のブロック60aとの間
が上記右操舵用油室51を構成し、移動部材53の他端
と他方のブロック60bとの間が上記左操舵用油室52
を構成する。
【0039】その移動部材53を介して、上記第1バル
ブ部材24は出力シャフト4に弾性的に相対回転可能に
連結される。すなわち、各油室51、52に圧縮コイル
バネ58、59が、その移動部材53とブロック60
a、60bとで挟まれるように配置される。その連結部
材54の他端は、図2、図3に示すように、第1バルブ
部材24の下端に形成された凹部24aに挿入される。
その移動部材53の移動方向は、その出力シャフト4の
軸心に直交する平面内において、第1バルブ部材24の
周面の接線に沿う。なお、図5に示すように、その連結
部材54の移動を許容するため、出力シャフト4の一端
に切欠4pが形成される。
【0040】ドライバーの操舵力に基づく操舵トルクに
応じてトーションバー3がねじれる際に、第1バルブ部
材24が第2バルブ部材25に追従回転するのをバネ5
8、59の予荷重により阻止する。これにより、両バル
ブ部材24、25をドライバーの操舵力に応じて相対回
転させることができ、また、移動部材53が通常操舵モ
ードにおいて不慮に移動するのを阻止できる。
【0041】自動操舵モードにおいて、その移動部材5
3の移動により第1バルブ部材24は出力シャフト4に
対して相対回転する。その移動部材53の一方向への移
動に際しては右操舵用油室51のバネ58が弾性変形
し、他方向への移動に際しては左操舵用油室52のバネ
59が弾性変形する。これにより、その移動部材53を
元の位置に復帰させる弾力が作用するので、両バルブ部
材24、25を弾性的に相対回転させることができる。
なお、第1バルブ部材24と出力シャフト4を、上記バ
ネ58、59に代えて、例えば第1バルブ部材24と出
力シャフト4とに直接に弾力を作用させるバネを介して
弾性的に相対回転可能に連結してもよい。
【0042】上記右操舵用油室51と左操舵用油室52
は、図1、図8に示すように第2制御弁23′に接続さ
れている。その第2制御弁23′は、上記第1制御弁2
3に直列に接続されている。すなわち、その第2制御弁
23′は第1制御弁23とタンク41との間に設けら
れ、補助油圧アクチュエータ50に作用する油圧を制御
する。
【0043】その第2制御弁23′は、バルブハウジン
グ10aに接続される補助バルブハウジング61と、こ
の補助バルブハウジング61の挿入孔66に軸方向(図
1において上下方向)に移動可能に挿入されたスプール
62と、そのスプール62にねじ合わされるネジ部材6
4とを有する。そのスプール62の軸心とネジ部材64
の軸心は、両バルブ部材24、25の相対回転軸に平行
とされる。その挿入孔66の一端はプラグ68により閉
鎖される。そのネジ部材64は、その補助バルブハウジ
ング61に取り付けられるステッピングモータ80の出
力軸に連結される。そのプラグ68とスプール62との
間に圧縮バネ90が配置される。
【0044】そのステッピングモータ80は制御装置8
1に接続され、自動操舵モードにおいてネジ部材64を
右操舵時に一方向に回転駆動し、左操舵時において他方
向に回転駆動する。そのネジ部材64の右操舵時の回転
によりスプール62は図中下方に変位し、左操舵時の回
転によりスプール62は図中上方に変位する。そのスプ
ール62がネジ部材64と連れ回りしないように、その
スプール62は補助バルブハウジング61に軸方向移動
可能かつ軸中心に回転しないように挿入されている。例
えば、そのスプール62の外周と挿入孔66の内周は非
円筒面に沿うものとされる。
【0045】その制御装置81はコンピュータにより構
成され、外部信号の受信器85と、操舵量センサ86と
に接続される。その外部信号は、例えば、走行路やガー
ドレールに設けられた発信器から発信される車両誘導信
号や、他車両に設けられた発信器から発信される衝突危
険性を報知する警報信号等である。その操舵量センサ8
6は、例えば、ラック8の移動量やステアリングホイー
ルの回転角等の実際の操舵量に対応する量を検知する。
【0046】その制御装置81は、自動操舵モードにお
いて制御信号を出力し、その制御信号の出力は通常操舵
モードにおいて解除される。その自動操舵モードと通常
操舵モードの選択の切り換えは、その制御装置81のス
イッチ(図示省略)を操作することでなされる。
【0047】そのスプール62の外周2ヶ所に第1、第
2周溝62a、62bが形成され、その挿入孔66の内
周3ヶ所に第3、第4、第5周溝66a、66b、66
cが形成される。その第2周溝62bと第5周溝66c
との間が第1絞り部A′とされ、第1周溝62aと第4
周溝66bとの間が第2絞り部B′とされ、その第1周
溝62aと第3周溝66aとの間が第3絞り部C′とさ
れ、その第2周溝62bと第4周溝66bとの間が第4
絞り部D′とされている。
【0048】その第2制御弁23′の第1周溝62a
は、補助バルブハウジング61に形成された油路70、
バルブハウジング10aに形成された油路71、上記環
状部材55の外周に形成された周溝55a、および一方
のブロック60bに形成された油路72(図4参照)を
介して、上記補助油圧アクチュエータ50の左操舵用油
室52に通じる。
【0049】その第2制御弁23′の第2周溝62b
は、補助バルブハウジング61に形成された油路73、
バルブハウジング10aに形成された油路74、その環
状部材55の外周に形成された周溝55b、および他方
のブロック60aに形成された油路77(図4参照)を
介して、上記補助油圧アクチュエータ50の右操舵用油
室51に通じる。
【0050】その第2制御弁23′の第3、第5周溝6
6a、66cは、補助バルブハウジング61に形成され
た油路76とバルブハウジング10aに形成された油路
77を介して、第1制御弁23の圧油排出用凹部30に
通じる排出空間150に通じ、その排出空間150から
第1制御弁23を介してポンプ37に通じる。
【0051】その第2制御弁23′の第4周溝66b
は、補助バルブハウジング61に形成された油路79を
介してバルブハウジング10aに形成された油路78に
通じ、その油路78は、バルブハウジング10aに形成
された排出ポート160(図2参照)を介してタンク4
1に通じる。これにより、第2制御弁23′を介して補
助油圧アクチュエータ50の各油室51、52とポンプ
37とが接続され、図10に示す油圧回路が構成され
る。
【0052】その第2制御弁23′の第1〜第4絞り部
A′、B′、C′、D′の開度は、上記受信器85を介
して入力される外部信号に基づき制御装置81がモータ
80の制御信号を出力し、第2制御弁23′を作動させ
ることで変化する。その開度変化によりポンプ37から
供給される圧油が第2制御弁23′により制御される。
これにより、補助油圧アクチュエータ50の右操舵用油
室51における油圧と左操舵用油室52における油圧と
の差に基づき、上記第1制御弁23を作動させる力が補
助油圧アクチュエータ50により発生される。
【0053】すなわち、図8は操舵が行なわれていない
直進操舵位置での第2制御弁23′のスプール62の位
置を示す。この状態においては、第1〜第4絞り部
A′、B′、C′、D′の開度は一定であり、ポンプ3
7から第1制御弁23を介して第2制御弁23′に供給
される圧油は、各絞り部A′、B′、C′、D′を通っ
てタンク41に還流し、補助油圧アクチュエータ50は
力を発生させない。
【0054】自動操舵モードにおいて、外部信号が受信
器85を介して制御装置81に入力されると、制御装置
81は、操舵量センサ86から入力される実際の操舵量
と、外部信号に基づく操舵量とを比較し、実際の操舵量
が外部信号に基づく操舵量になるように制御信号をモー
タ80に出力する。
【0055】制御装置81が直進操舵位置から右方へ操
舵するための制御信号をモータ80に出力すると、モー
タ80がネジ部材64を回転させ、スプール62が図1
において下方に変位する。この変位により、第1絞り部
A′の開度と第2絞り部B′の開度が大きくなり、第3
絞り部C′の開度と第4絞り部D′の開度が小さくな
る。これにより、ポンプ37から補助油圧アクチュエー
タ50の右操舵用油室51へ外部信号に応じた圧油が供
給され、左操舵用油室52からタンク41へ油が還流さ
れる。
【0056】その補助油圧アクチュエータ50の右操舵
用油室51に圧油が供給されることにより、右操舵用油
室51の油圧と左操舵用油室52の油圧との差圧によ
り、その移動部材53は変位する。この変位が上記連結
部材54を介して第1バルブ部材24に伝達されること
で、右操舵力が発生するように第1バルブ部材24と第
2バルブ部材25を弾性的に相対回転させる力が発生す
る。すなわち、補助油圧アクチュエータ50の発生する
力に基づき第1制御弁23が作動され、この第1制御弁
23により上記のようにポンプ37から供給される圧油
の油圧が制御されることで、ポンプ37から油圧シリン
ダ18の第1油室21へ圧油が供給され、車両の右方へ
の操舵力がラック8に作用する。
【0057】制御装置81が直進操舵位置から左方へ操
舵するための制御信号をモータ80に出力すると、モー
タ80がネジ部材64を回転させ、スプール62が図1
において上方に変位する。この変位により、第1絞り部
A′の開度と第2絞り部B′の開度が小さくなり、第3
絞り部C′の開度と第4絞り部D′の開度が大きくな
る。これにより、ポンプ37から補助油圧アクチュエー
タ50の左操舵用油室52へ外部信号に応じた圧油が供
給され、右操舵用油室51からタンク41へ油が還流さ
れる。
【0058】その補助油圧アクチュエータ50の左操舵
用油室52に圧油が供給されることにより、右操舵用油
室51の油圧と左操舵用油室52の油圧との差圧によ
り、その移動部材53は変位する。この変位が上記連結
部材54を介して第1バルブ部材24に伝達されること
で、左操舵力が発生するように第1バルブ部材24と第
2バルブ部材25を弾性的に相対回転させる力が発生す
る。すなわち、補助油圧アクチュエータ50の発生する
力に基づき第1制御弁23が作動され、この第1制御弁
23により上記のようにポンプ37から供給される圧油
の油圧が制御されることで、ポンプ37から油圧シリン
ダ18の第2油室22へ圧油が供給され、車両の左方へ
の操舵力がラック8に作用する。
【0059】これにより、自動操舵モードにおいては、
その制御装置81による制御信号の出力中は、外部信号
に応じて油圧シリンダ18が発生する操舵力に基づき車
両が操舵される。
【0060】図10に示すように、その自動操舵モード
においてドライバーの操舵力を作用させることで通常操
舵モードに切り換えることができるように、そのポンプ
37とタンク41とを連絡する第1逃がし油路111
が、第1制御弁23とタンク41との間において第2制
御弁23′に並列に設けられ、その第1逃がし油路11
1に常閉の開閉バルブ112がドライバーの操舵力によ
り開かれるように設けられている。
【0061】図1、図2、図4〜図8に示すように、そ
の開閉バルブ112は、出力シャフト4と両ブロック6
0a、60bとを貫通する通孔201に、ガイド筒20
2を介して変位可能に挿入される開閉スプール203を
有する。そのガイド筒202は止めネジ209により出
力シャフト4に固定される。その開閉スプール203の
変位方向は、入出力シャフト2、4の軸に直交する面に
平行とされている。そのガイド筒202の内周に、第1
周溝202aと第2周溝202bとが形成されている。
その開閉スプール203の周壁に、その第1周溝202
aに通じる複数の通孔203eと、その第2周溝202
bに通じる複数の通孔203fとが形成されている。そ
の開閉スプール203の一端側と他端側とに、その第1
周溝202aに通孔203eを介して通じる凹部203
aと、その第2周溝202bに通孔203fを介して通
じる凹部203bが形成されている。
【0062】図6の(1)、(2)、(3)に示すよう
に、そのガイド筒202の周壁に、その第1周溝202
aと第2周溝202bとの間において、開口202hが
形成されている。その開口202hに通じる周溝203
hが開閉スプール203の外周に形成されている。
【0063】図5、図7、図8に示すように、その入力
シャフト2に径方向に延びるアーム211が一体化され
ている。そのアーム211は、出力シャフト4の一端の
凹部4c内に、入力シャフト2の軸心回りの動きが許容
されるように挿入される。そのアーム211に支軸を介
してローラ213が取り付けられている。そのローラ2
13は、上記ガイド筒202の開口202hを介して開
閉スプール203の周溝203h内に挿入される。これ
により、ドライバーの操舵力に応じた両シャフト2、4
のトーションバー3を介する弾性的な相対回転により、
その開閉スプール203が軸方向移動するように、その
開閉スプール203は両シャフト2、4に連動する。
【0064】その開閉スプール203の周溝203hに
通じるガイド筒202の開口202hは、上記出力シャ
フト4の凹部4c、排出空間150、および第2制御弁
23′を介してポンプ37に通じる。その開閉スプール
203の各凹部203a、203bに通じる通孔201
は、各ブロック60a、60bに形成された油路60
e、60f(図4参照)を介して、入力シャフト2とト
ーションバー3の内外周間の油路47に通じ、その油路
47は、入力シャフト2に形成された油路239(図2
参照)から前記排出ポート160を介してタンク41に
通じる。これにより、その排出空間150、出力シャフ
ト4の凹部4c、ガイド筒202の開口202h、開閉
スプール203の周溝203h、ガイド筒202の第
1、第2周溝202a、202b、開閉スプール203
の通孔203e、203f、凹部203a、203b、
通孔201、各ブロック60a、60bの油路60e、
60f、入力シャフト2とトーションバー3の内外周間
の油路47、入力シャフト2の油路239、および排出
ポート160は、第1制御弁23とタンク41との間に
おいてポンプ37とタンク41とを連絡する第1逃がし
油路111を構成する。
【0065】ドライバーの操舵力がなく、入力シャフト
2と出力シャフト4とが相対回転していない状態では、
図6の(1)、(2)に示すように、開閉スプール20
3の外周の周溝203hとガイド筒202の内周の各周
溝202a、202bとの間は閉鎖されている。すなわ
ち第1逃がし油路111は閉鎖されている。ドライバー
の左方への操舵力により入力シャフト2と出力シャフト
4とが相対回転することで、開閉スプール203は軸方
向一方へ変位し、これにより、図7に示すように、開閉
スプール203の外周の周溝203hとガイド筒202
の内周の第2周溝202bとの間が開かれ、また、ドラ
イバーの右方への操舵力により入力シャフト2と出力シ
ャフト4とが相対回転することで、その開閉スプール2
03は軸方向他方へ変位し、これにより、開閉スプール
203の外周の周溝203hとガイド筒202の内周の
第2周溝202bとの間が開かれる。すなわち第1逃が
し油路111が開かれる。
【0066】図1、図9、図10に示すように、そのポ
ンプ37とタンク41とを連絡する第2逃がし油路25
1が、その第2制御弁23′と第1逃がし油路111と
に並列に設けられ、その第2逃がし油路251に常閉の
電磁開閉バルブ252が電流遮断により開かれるように
設けられている。
【0067】すなわち、その電磁開閉バルブ252は、
上記補助バルブハウジング61の挿入孔266に軸方向
(図1において上下方向)に移動可能に挿入されたスプ
ール262を有する。そのスプール262の軸心は、第
1制御弁23の両バルブ部材24、25の相対回転軸に
平行とされる。その挿入孔266の一端はプラグ268
により閉鎖される。その挿入孔266の他端は、その補
助バルブハウジング261に取り付けられるソレノイド
280により閉鎖される。そのスプール262とプラグ
268との間に圧縮バネ290が介在する。
【0068】そのソレノイド280の励磁のため通電す
る、そのスプール262は磁力により圧縮バネ290の
弾力に抗して軸方向一方(図9において上方)に変位す
る。そのソレノイド280の消磁のため電流を遮断する
と、そのスプール262は圧縮バネ290の弾力により
軸方向他方(図9において下方)に変位する。
【0069】そのスプール262の外周に第1周溝26
2aが形成され、その挿入孔266の内周に第2周溝2
66aが形成される。また、そのスプール262に、そ
の第1周溝262aとスプール262の図9における下
方側の空間266bとを連絡する油路262cが形成さ
れる。その第1周溝262aと第2周溝266aとの間
が開閉部299とされている。その開閉部299は、ソ
レノイド280が励磁された状態で閉鎖され、ソレノイ
ド280が消磁された状態で開かれる。
【0070】その第2周溝266aは、補助バルブハウ
ジング61に形成された油路270を介して、第2制御
弁23′の第3周溝66aに通じるものとされ、その第
3周溝66aから上記のように油路76、排出空間15
0、第1制御弁23を介してポンプ37に通じる。すな
わち、その第2周溝266aは電磁開閉バルブ252の
圧油ポートとされている。また、そのスプール262の
図1における下方側の空間266bは、補助バルブハウ
ジング61に形成された油路273を介して、第2制御
弁23′の第4周溝66bに通じるものとされ、その第
4周溝66bから上記のように油路79、油路78、排
出ポート160を介してタンク41に通じる。すなわ
ち、その空間266bは電磁開閉バルブ252の圧油ポ
ートとされている。これにより、排出空間150、油路
76、第2制御弁23′の第3周溝66a、油路27
0、電磁開閉バルブ252の第2周溝266a、第1周
溝262a、油路262c、スプール262の図9にお
ける下方側の空間266b、油路273、第2制御弁2
3′の第4周溝66b、油路79、油路78、および排
出ポート160は、第1制御弁23とタンク41との間
において、ポンプ37とタンク41とを連絡する第2逃
がし油路251を構成し、その第2逃がし油路251に
電磁開閉バルブ252が設けられている。
【0071】そのソレノイド280は上記制御装置81
により制御されることで、自動操舵モードにおいて通常
は通電されて励磁され、このソレノイド280への通電
は制御異常が生じた場合に遮断される。例えば、制御装
置81は、操舵量センサ86から入力される実際の操舵
量と、外部信号に基づく操舵量とを比較し、実際の操舵
量が外部信号に基づく操舵量になるように制御信号を上
記モータ80に出力するが、その制御信号を出力したに
も拘らず実際の操舵量と外部信号に基づく操舵量との偏
差が予め定めた設定値以上である場合、制御異常である
と判断してソレノイド280への通電を遮断する。ま
た、その制御装置81による制御のための信号の伝送路
において断線が生じた場合、ソレノイド280への通電
を遮断する。そのソレノイド280への通電の遮断によ
り、上記開閉部299が開かれる。すなわち、上記第2
逃がし油路251に設けられた常閉の電磁開閉バルブ2
52が電流遮断により開かれる。
【0072】また、その制御装置81は、車両のエンジ
ン始動のキースイッチや、自動操舵モードから通常操舵
モードへの切り換えスイッチの操作信号が入力される
と、ソレノイド280への通電を遮断する。また、ステ
アリングホイールの回転角度の検知センサ(図示省略)
が制御装置81に接続され、そのセンサの出力からドラ
イバーの操舵力の作用を検知して自動操舵モードから通
常操舵モードへ切り換えられたことを検知した場合も、
ソレノイド280への通電を遮断する。しかる後に、制
御装置81はステッピングモータ80を駆動すること
で、第2制御弁23′を基準状態、例えば圧油を絞るこ
とのない中立状態に復帰させる。これにより、自動操舵
モードの開始時点において、第2制御弁23′を基準状
態にする。その自動操舵モードの開始前に第2制御弁2
3′の基準状態への復帰の際に、その電磁開閉バルブ2
52を開くことにより、補助油圧アクチュエータ50が
第1制御弁23を作動させる力を発生させることはな
い。これにより、不必要なエネルギー消費をなくすこと
ができる。また、ステアリングがドライバーの意にそぐ
わない動きをすることもない。
【0073】上記構成によれば、通常操舵モードにおい
ては、ドライバーの操舵力に基づき作動される第1制御
弁23により、ポンプ37から供給される圧油の油圧が
制御されることで、油圧シリンダ18は通常操舵のため
の操舵補助力を発生する。
【0074】自動操舵モードにおいては、ポンプ37か
ら供給される圧油の油圧が外部信号に基づき作動する第
2制御弁23′により制御されることで、補助油圧アク
チュエータ50は右操舵用油室51の油圧と左操舵用油
室52の油圧の差圧に応じて第1制御弁23を作動させ
る力を発生する。その補助油圧アクチュエータ50が発
生する力に基づき作動される第1制御弁23により、そ
のポンプ37から供給される圧油の油圧が制御され、油
圧シリンダ18は自動操舵のための操舵力を発生する。
すなわち、補助油圧アクチュエータ50の発生する力の
作用により、第1バルブ部材24が出力シャフト4に対
して弾性的に相対回転し、その相対回転により両バルブ
部材24、25が相対回転することで、第1制御弁23
が作動される。この第1制御弁23の作動量に応じた操
舵力が油圧シリンダ18により発生される。
【0075】その自動操舵モードにおいてドライバーが
操舵力を作用させると、上記のように第1逃がし油路1
11が開かれる。これにより、その補助油圧アクチュエ
ータ50の右操舵用油室51の油圧と左操舵用油室52
の油圧の差圧が零になるので、その補助油圧アクチュエ
ータ50は第1制御弁23を作動させる力を発生させる
ことはない。よって、ドライバーの操舵力によってのみ
作動する第1制御弁23により、そのポンプ37から供
給される圧油の油圧が制御されるので、油圧シリンダ1
8は通常操舵のための操舵補助力を発生する。すなわ
ち、自動操舵モードにおいてドライバーの操舵力を作用
させることで、自動操舵を解除して通常操舵モードに切
り換えることができる。これにより、自動操舵に逆らっ
てドライバーが自己の意志で確実に操舵方向を変更で
き、充分なフェイルセーフ機能を奏することができる。
すなわち、自動操舵モードから通常操舵モードに簡単な
構成により円滑に切り換えることができる。
【0076】ドライバーの操舵力を解除すると、トーシ
ョンバー3のねじれが解除されるので、開閉スプール2
03は第1逃がし油路111の閉鎖位置に復帰する。
【0077】その自動操舵モードにおいて制御異常や断
線等が生じた場合、第2逃がし油路251が電磁開閉バ
ルブ252への電流遮断により開かれ、補助油圧アクチ
ュエータ50が第1制御弁23を作動させる力を発生さ
せることはないので、自動操舵モードを解除してフェイ
ルセーフ機能を奏することができる。
【0078】また、第1制御弁23によりポンプ37か
ら供給される圧油の油圧を制御することで、自動操舵時
には操舵力を発生させ、通常操舵時には操舵補助力を発
生させることができるので、自動操舵時の操舵力発生の
ための油圧制御弁と通常操舵時の操舵補助力発生のため
の油圧制御弁とを個別に必要としない。これにより構造
を簡単化し、装置を小型化できる。
【0079】また、第1制御弁23とタンク41との間
に第2制御弁23′が設けられるので、自動操舵のため
の油圧制御系を通常操舵のための油圧制御系の下流側に
配置でき、自動操舵モードを通常操舵モードに変更する
際に、圧油の流れを円滑に変更することができ、ドライ
バーにショックを与えるのを防止できる。
【0080】さらに、開閉バルブ112を入出力シャフ
ト2、4の一方に設けることができるので、ステアリン
グ装置の軸方向寸法を小さくできる。
【0081】図11〜図16は本発明の第2実施形態を
示す。上記第1実施形態との相違は、第1逃がし油路1
11に代えて、補助油圧アクチュエータ50″の右操舵
用油室51″と左操舵用油室52″とを連絡するバイパ
ス油路101″が設けられる。また、上記開閉バルブ1
12に代えて、そのバイパス油路101″に常閉の開閉
バルブ102″がドライバーの操舵力により開かれるよ
うに設けられている。以下、第2実施形態の第1実施形
態との相違点を説明する。なお、第1実施形態と同様部
分は同一符号で示す。
【0082】この第2実施形態における補助油圧アクチ
ュエータ50″は、出力シャフト4に変位可能に設けら
れる移動部材53″、この移動部材53″により仕切ら
れる右操舵用油室51″および左操舵用油室52″、そ
の移動部材53″を第1バルブ部材24に連結する連結
部材54″を有する。本実施形態では、出力シャフト4
の一端側(図11において上端側)の外周に、一対の凹
部4a″、4b″が形成され、両凹部4a″、4b″を
覆う環状部材55″が出力シャフト4に嵌め合わされ
る。これにより、両凹部4a″、4b″の内部が上記油
室51″、52″とされる。また、その出力シャフト4
の一端側に、両油室51″、52″を連絡する通孔5
6″が形成され、その通孔56″に略円柱形の上記移動
部材53″が軸方向移動可能に挿入される。その移動部
材53″は、外周に周溝53a″が形成され、各端は押
さえ板53b″に対向する。各押さえ板53b″は、端
部にニードル53c″が取り付けられ、各油室51″、
52″の内面に形成されたガイド溝51a″、52a″
に嵌め合わされることで、移動部材53″の軸方向に移
動可能とされている。
【0083】その移動部材53″を介して、第1バルブ
部材24は出力シャフト4に弾性的に相対回転可能に連
結される。すなわち、各油室51″、52″の内面に重
ね板バネ58″、59″が、その移動部材53″の両端
をニードル53c″と押さえ板53b″とを介して押し
付けるように取り付けられる。上記連結部材54″は丸
棒状で、一端は移動部材53″の外周中央に固定され、
他端は第1実施形態と同様に第1バルブ部材24の下端
に形成された凹部24aに挿入される。その移動部材5
3″の移動方向は、その出力シャフト4の軸心に直交す
る平面内において第1バルブ部材24の周面の接線方向
とされている。
【0084】ドライバーの操舵力に基づく操舵トルクに
応じてトーションバー3がねじれる際に、その第1バル
ブ部材24が第2バルブ部材25に追従回転するのを、
その板バネ58″、59″の予荷重により阻止するもの
とされている。これにより、両バルブ部材24、25を
ドライバーの操舵力に応じて相対回転させることがで
き、また、移動部材53″が通常操舵モードにおける中
立位置から不慮に移動するのを阻止している。
【0085】自動操舵モードにおいて、その移動部材5
3″の中立位置からの移動により第1バルブ部材24が
出力シャフト4に対して相対回転する際に、その移動部
材53″の一方向への移動により右操舵用油室51″の
板バネ58″が弾性変形し、他方向への移動により左操
舵用油室52″の板バネ59″が弾性変形する。これに
より、その移動部材53″を元の位置に復帰させる弾力
が作用するので、両バルブ部材24、25を弾性的に相
対回転させることができる。
【0086】その右操舵用油室51″は、出力シャフト
4に形成された油路75″と、出力シャフト4と上記オ
イルシール10bとの間に形成された空間4e″と、バ
ルブハウジング10aに形成された油路74″とを介し
て、第1実施形態と同様の第2制御弁23′の第2周溝
に通じる。また、その左操舵用油室52″は、出力シャ
フト4に形成された油路72″と、上記出力シャフト4
の外周に形成された周溝4d″と、バルブハウジング1
0aに形成された油路71″とを介して、第1実施形態
と同様の第2制御弁23′の第1周溝に通じる。その第
1実施形態と同様の第2制御弁23′の第3、第5周溝
は、バルブハウジング10aに形成された油路78″、
入力シャフト2に形成された油路39″、入力シャフト
2とトーションバー3の内外周間の油路47、入力シャ
フトに形成された油路38″を介して、第1制御弁23
の圧油排出用凹部30に通じ、その第1制御弁23を介
してポンプ37に通じる。この第2実施形態では、第1
実施形態における延長凹部30′は形成されていない。
その第1実施形態と同様の第2制御弁23′の第4周溝
は、第1実施形態と同様の補助バルブハウジングに形成
されたポートを介してタンク41に通じるものとされて
いる。
【0087】自動操舵モードにおいてドライバーの操舵
力を作用させることで通常操舵モードに切り換えること
ができるように、そのドライバーの操舵力により右操舵
用油室51″と左操舵用油室52″を短絡する手段が設
けられている。すなわち、その右操舵用油室51″と左
操舵用油室52″とを連絡するように、出力シャフト4
にバイパス油路101″が設けられ、このバイパス油路
101″を開閉する常閉の開閉バルブ102″が設けら
れている。
【0088】その開閉バルブ102″は、出力シャフト
4にバイパス油路101″を開閉できるように回転可能
に挿入される円柱形のスプール103″を有する。その
スプール103″の回転軸は入出力シャフト2、4の軸
に平行とされている。そのスプール103″の外周に、
互いに反対側に位置する一対の凹部103a″、103
b″が形成され、また、両凹部103a″、103b″
を連絡する通孔103c″が形成されている。ドライバ
ーの操舵力がなく、入力シャフト2と出力シャフト4と
が相対回転していない状態では、図12に示すように、
そのスプール103″によりバイパス油路101″が閉
鎖される。
【0089】そのドライバーの操舵力に応じた両シャフ
ト2、4のトーションバー3を介する弾性的な相対回転
によりバイパス油路101″が開閉バルブ102″によ
り開かれるように、その開閉バルブ102″は上記入出
力シャフト2、4に連動する。すなわち、そのスプール
103″の一端にギア105″が一体化され、そのギア
105″に噛み合うセクターギア106″が入力シャフ
ト2に一体化されている。これにより、その入力シャフ
ト2と出力シャフト4の相対回転により、セクターギア
106″の回転がギア105″に伝達され、スプール1
03″は回転する。そのギア105″とセクターギア1
06″のギア比は、その出力シャフト4に対する入力シ
ャフト2の回転を、スプール103″に増速して伝達す
るように設定されている。図15は、ドライバーの操舵
力による両出力シャフト4の相対回転により、スプール
103″が回転し、バイパス油路101″が開かれた状
態を示す。
【0090】他の構成は第1実施形態と同様とされてい
る。これにより、この第2実施形態によれば、図16に
示す油圧回路が構成される。すなわち、補助油圧アクチ
ュエータ50″の右操舵用油室51″と左操舵用油室5
2″とを連絡するバイパス油路101″に常閉の開閉バ
ルブ102″がドライバーの操舵力により開かれるよう
に設けられ、第1実施形態の第2逃がし油路251と同
様に、ポンプ37とタンク41とを連絡する逃がし油路
251が、第1制御弁23とタンク41との間において
第2制御弁23′に並列に設けられると共に、その逃が
し油路251に常閉の電磁開閉バルブ252が電流遮断
により開かれるように設けられる。
【0091】この第2実施形態によれば、自動操舵モー
ドにおいてドライバーが操舵力を作用させることで、そ
の補助油圧アクチュエータ50″の右操舵用油室51″
と左操舵用油室52″とが短絡される。すなわち、ドラ
イバーの操舵力の作用により、両シャフト2、4が弾性
的に相対回転し、この相対回転によりバイパス油路10
1″が開かれることで右操舵用油室51″と左操舵用油
室52″とが短絡される。これにより、その右操舵用油
室51″の油圧と左操舵用油室52″の油圧の差圧が零
になるので、移動部材53″は中立位置に復帰し、その
補助油圧アクチュエータ50″は第1制御弁23を作動
させる力を発生させることはない。よって、ドライバー
の操舵力によってのみ作動する第1制御弁23により、
そのポンプ37から供給される圧油の油圧が制御される
ので、油圧シリンダ18は通常操舵のための操舵補助力
を発生する。すなわち、自動操舵モードにおいてドライ
バーの操舵力を作用させるだけで、自動操舵を速やかに
解除でき、通常操舵モードに切り換えられる。これによ
り、自動操舵に逆らってドライバーが自己の意志で確実
に操舵方向を変更でき、充分なフェイルセーフ機能を奏
することができる。また、操舵力に応じて両シャフト
2、4が僅かでも相対回転することで、その回転を増速
して開閉バルブ102″のスプール103″に伝達でき
る。これにより、確実にバイパス油路101″をスプー
ル103″により開き、自動操舵モードから通常操舵モ
ードに切り換えることができる。また、ドライバーの操
舵力を解除すると、トーションバー3のねじれが解除さ
れるので、スプール103″はバイパス油路101″の
閉鎖位置に復帰する。他は第1実施形態と同様の作用効
果を奏することができる。
【0092】図17は本発明の第3実施形態を示す。以
下、第3実施形態の第1、第2実施形態との相違点を説
明する。なお、第1、第2実施形態と同様部分は同一符
号で示す。この第3実施形態の第2実施形態との相違
は、第2実施形態の逃がし油路251に代えて、補助油
圧アクチュエータ50″の右操舵用油室51″と左操舵
用油室52″とを連絡する第2バイパス油路401″
が、第2実施形態のバイパス油路101″と同様の第1
バイパス油路101″に並列に設けられる。また、第
1、第2実施形態と同様の常閉の電磁開閉バルブ252
が、逃がし油路251でなく、その第2バイパス油路4
01″に電流遮断により開かれるように設けられてい
る。すなわち、その電磁開閉バルブ252の一方の圧油
ポートは右操舵用油室51″に通じるものとされ、他方
の圧油ポートは左操舵用油室52″に通じるものとされ
る。他は第2実施形態と同様の構成とされる。この第3
実施形態によれば、電流遮断により電磁開閉バルブ25
2が開かれると、補助油圧アクチュエータ50″の右操
舵用油室51″と左操舵用油室52″とが短絡され、第
1制御弁23を作動させる力を発生させることはないの
で、制御異常や断線等が生じた場合、自動操舵モードを
解除してフェイルセーフ機能を奏することができる。他
は第2実施形態と同様の作用効果を奏することができ
る。
【0093】なお、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、本発明はボールスクリュー式ステアリング
装置にも適用できる。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、自動操舵モードと通常
操舵モードを選択可能なステアリング装置において、安
全性を向上し、装置を小型化し、構成を簡単化して製造
コストを低減し、自動操舵モードから通常操舵モードに
確実かつ円滑に変更でき、その変更時にドライバーに作
用するショックを低減できる。また、不必要なエネルギ
ー消費を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のステアリング装置の断
面図
【図2】本発明の第1実施形態のステアリング装置の一
部の断面図
【図3】図2のIII‐III線に沿う断面図
【図4】図2のIV‐IV線に沿う断面図
【図5】図2のV‐V線に沿う断面図
【図6】本発明の第1実施形態の開閉バルブの(1)は
部分破断平面図、(2)は部分破断側面図、(3)は横
断面図
【図7】本発明の第1実施形態の開閉バルブの第1逃が
し油路を開いた状態での部分破断平面図
【図8】本発明の第1実施形態のステアリング装置の要
部の断面図
【図9】本発明の第1実施形態のステアリング装置の要
部の断面図
【図10】本発明の第1実施形態のステアリング装置の
油圧回路図
【図11】本発明の第2実施形態のステアリング装置の
一部の断面図
【図12】図11のXII‐XII線に沿う断面図
【図13】図12のXIII矢視図
【図14】本発明の第2実施形態の開閉バルブを示す断
面図
【図15】本発明の第2実施形態の開閉バルブによりバ
イパス油路を開いた状態を示す断面図
【図16】本発明の第2実施形態のステアリング装置の
油圧回路図
【図17】本発明の第3実施形態のステアリング装置の
油圧回路図
【符号の説明】
2 入力シャフト 4 出力シャフト 18 油圧シリンダ 23 第1制御弁 23′ 第2制御弁 24 第1バルブ部材 25 第2バルブ部材 37 ポンプ 41 タンク 50、50″ 補助油圧アクチュエータ 51、51″ 右操舵用油室 52、52″ 左操舵用油室 102″、112 開閉バルブ 111 第1逃がし油路 251 第2逃がし油路 252 電磁開閉バルブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドライバーの操舵力と油圧アクチュエー
    タが発生する操舵補助力とに基づき車両が操舵される通
    常操舵モードと、外部信号に応じてその油圧アクチュエ
    ータが発生する操舵力に基づき車両が操舵される自動操
    舵モードとを選択可能なステアリング装置であって、 圧油供給用ポンプと、 補助油圧アクチュエータと、 ドライバーの操舵力の作用と、その補助油圧アクチュエ
    ータが発生する力の作用の何れに基づいても作動される
    第1制御弁と、 その外部信号に基づき作動される第2制御弁とを備え、 通常操舵モードにおいては、そのポンプから供給される
    圧油の油圧が、ドライバーの操舵力に基づき作動される
    第1制御弁により制御されることで、その作動量に応じ
    た操舵補助力が油圧アクチュエータにより発生され、 自動操舵モードにおいては、そのポンプから供給される
    圧油の油圧が、第2制御弁により制御されることで、第
    1制御弁を作動させる力が前記補助油圧アクチュエータ
    により発生され、且つ、そのポンプから供給される圧油
    の油圧が、補助油圧アクチュエータが発生する力に基づ
    き作動される第1制御弁により制御されることで、その
    作動量に応じた操舵力が油圧アクチュエータにより発生
    され、 自動操舵モードにおいてドライバーの操舵力を作用させ
    ることで通常操舵モードに切り換えることができるよう
    に、そのポンプとタンクとを連絡する第1逃がし油路が
    第2制御弁に並列に設けられ、その第1逃がし油路に常
    閉の開閉バルブがドライバーの操舵力により開かれるよ
    うに設けられ、 そのポンプとタンクとを連絡する第2逃がし油路が、そ
    の第2制御弁と第1逃がし油路とに並列に設けられ、そ
    の第2逃がし油路に常閉の電磁開閉バルブが電流遮断に
    より開かれるように設けられていることを特徴とするス
    テアリング装置。
  2. 【請求項2】 ドライバーの操舵力と油圧アクチュエー
    タが発生する操舵補助力とに基づき車両が操舵される通
    常操舵モードと、外部信号に応じてその油圧アクチュエ
    ータが発生する操舵力に基づき車両が操舵される自動操
    舵モードとを選択可能なステアリング装置であって、 圧油供給用ポンプと、 右操舵用油室と左操舵用油室とを有する補助油圧アクチ
    ュエータと、 ドライバーの操舵力の作用と、その補助油圧アクチュエ
    ータが発生する力の作用の何れに基づいても作動される
    第1制御弁と、 その外部信号に基づき作動される第2制御弁とを備え、 通常操舵モードにおいては、そのポンプから供給される
    圧油の油圧が、ドライバーの操舵力に基づき作動される
    第1制御弁により制御されることで、その作動量に応じ
    た操舵補助力が油圧アクチュエータにより発生され、 自動操舵モードにおいては、そのポンプから供給される
    圧油の油圧が、第2制御弁により制御されることで、第
    1制御弁を作動させる力が前記右操舵用油室の油圧と左
    操舵用油室の油圧の差圧に応じて補助油圧アクチュエー
    タにより発生され、且つ、そのポンプから供給される圧
    油の油圧が、補助油圧アクチュエータが発生する力に基
    づき作動される第1制御弁により制御されることで、そ
    の作動量に応じた操舵力が油圧アクチュエータにより発
    生され、 自動操舵モードにおいてドライバーの操舵力を作用させ
    ることで通常操舵モードに切り換えることができるよう
    に、前記右操舵用油室と左操舵用油室とを連絡するバイ
    パス油路が設けられ、そのバイパス油路に常閉の開閉バ
    ルブがドライバーの操舵力により開かれるように設けら
    れ、 そのポンプとタンクとを連絡する逃がし油路が、その第
    2制御弁に並列に設けられ、その逃がし油路に常閉の電
    磁開閉バルブが電流遮断により開かれるように設けられ
    ていることを特徴とするステアリング装置。
  3. 【請求項3】 ドライバーの操舵力と油圧アクチュエー
    タが発生する操舵補助力とに基づき車両が操舵される通
    常操舵モードと、外部信号に応じてその油圧アクチュエ
    ータが発生する操舵力に基づき車両が操舵される自動操
    舵モードとを選択可能なステアリング装置であって、 圧油供給用ポンプと、 右操舵用油室と左操舵用油室とを有する補助油圧アクチ
    ュエータと、 ドライバーの操舵力の作用と、その補助油圧アクチュエ
    ータが発生する力の作用の何れに基づいても作動される
    第1制御弁と、 その外部信号に基づき作動される第2制御弁とを備え、 通常操舵モードにおいては、そのポンプから供給される
    圧油の油圧が、ドライバーの操舵力に基づき作動される
    第1制御弁により制御されることで、その作動量に応じ
    た操舵補助力が油圧アクチュエータにより発生され、 自動操舵モードにおいては、そのポンプから供給される
    圧油の油圧が、第2制御弁により制御されることで、第
    1制御弁を作動させる力が前記右操舵用油室の油圧と左
    操舵用油室の油圧の差圧に応じて補助油圧アクチュエー
    タにより発生され、且つ、そのポンプから供給される圧
    油の油圧が、補助油圧アクチュエータが発生する力に基
    づき作動される第1制御弁により制御されることで、そ
    の作動量に応じた操舵力が油圧アクチュエータにより発
    生され、 自動操舵モードにおいてドライバーの操舵力を作用させ
    ることで通常操舵モードに切り換えることができるよう
    に、前記右操舵用油室と左操舵用油室とを連絡する第1
    バイパス油路が設けられ、その第1バイパス油路に常閉
    の開閉バルブがドライバーの操舵力により開かれるよう
    に設けられ、 その右操舵用油室と左操舵用油室とを連絡する第2バイ
    パス油路が第1バイパス油路に並列に設けられ、その第
    2バイパス油路に常閉の電磁開閉バルブが電流遮断によ
    り開かれるように設けられていることを特徴とするステ
    アリング装置。
  4. 【請求項4】 ドライバーの操舵力の入力シャフトと出
    力シャフトとを備え、両シャフトは、そのドライバーの
    操舵力に応じて弾性的に相対回転可能に連結され、 その第1制御弁は、第1バルブ部材と第2バルブ部材と
    を有し、両バルブ部材の一方は、両シャフトの一方に、
    その補助油圧アクチュエータが発生する力に応じて弾性
    的に相対回転可能に連結され、両バルブ部材の他方は、
    両シャフトの他方と同行回転可能とされ、両バルブ部材
    の相対回転量が第1制御弁の作動量とされ、 両バルブ部材の相対回転量に応じて油圧アクチュエータ
    に作用する油圧が制御可能とされ、 その補助油圧アクチュエータは、両バルブ部材の一方が
    弾性的に相対回転可能に連結される両シャフトの一方に
    おいて、変位可能に設けられる移動部材と、その移動部
    材により仕切られる左右操舵用油室と、その移動部材を
    両バルブ部材の一方に連結する連結部材とを有し、 その第2制御弁により右操舵用油室と左操舵用油室とに
    択一的に油圧を作用させることが可能とされ、 その右操舵用油室の油圧と左操舵用油室の油圧の差圧に
    よる移動部材の変位が連結部材を介して両バルブ部材の
    一方に伝達されることで、両バルブ部材を相対回転させ
    ることが可能とされ、 前記開閉バルブは、ドライバーの操舵力に応じた前記両
    シャフトの相対回転により開かれるように、両シャフト
    に連動する請求項1〜3の中の何れかに記載のステアリ
    ング装置。
  5. 【請求項5】 その第1制御弁とタンクとの間に第2制
    御弁が設けられる請求項1〜4の中の何れかに記載のス
    テアリング装置。
  6. 【請求項6】 その第2制御弁を、自動操舵モードの開
    始前に基準状態に復帰させる際に、その電磁開閉バルブ
    が開かれる請求項1〜5の中の何れかに記載のステアリ
    ング装置。
JP10088133A 1998-03-16 1998-03-16 ステアリング装置 Pending JPH11263236A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10088133A JPH11263236A (ja) 1998-03-16 1998-03-16 ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10088133A JPH11263236A (ja) 1998-03-16 1998-03-16 ステアリング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11263236A true JPH11263236A (ja) 1999-09-28

Family

ID=13934439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10088133A Pending JPH11263236A (ja) 1998-03-16 1998-03-16 ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11263236A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010132054A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Hitachi Automotive Systems Ltd 操舵制御装置
JP2010184634A (ja) * 2009-02-13 2010-08-26 Hitachi Automotive Systems Ltd 操舵制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010132054A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Hitachi Automotive Systems Ltd 操舵制御装置
JP2010184634A (ja) * 2009-02-13 2010-08-26 Hitachi Automotive Systems Ltd 操舵制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1253061B1 (en) Torque device for electronic steer-by-wire steering systems
JP3731956B2 (ja) ステアリング装置
JPH07196049A (ja) 車両用操舵装置
JP3131676B2 (ja) 車両用操舵装置
JPH11263236A (ja) ステアリング装置
JPH07125643A (ja) 操舵制御装置
JPH0350028A (ja) 車両の駆動トルク配分装置
JPH1149005A (ja) ステアリング装置
JP2006256519A (ja) 油圧パワーステアリング装置
JPH1134895A (ja) ステアリング装置
JP2014028575A (ja) 油圧式パワーステアリング装置
JPH10167105A (ja) ステアリング装置
JP2004090678A (ja) 電気油圧式パワーステアリング装置
JPS62199568A (ja) 切換弁を備えた車両の4輪操舵装置
JP3933383B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2706786B2 (ja) 四輪操舵装置
JP2501937Y2 (ja) 動力舵取装置の操舵力制御装置
JPH04205505A (ja) 自律走行車両の操舵装置
JPH0619425Y2 (ja) 動力舵取装置の操舵力制御装置
JPH01101269A (ja) 後輪操舵装置
JP2000255439A (ja) 油圧式動力舵取装置
JPS62131878A (ja) 安全装置を備えた車両の4輪操舵装置
JPH02124380A (ja) 車両の後輪操舵装置
JP2010132054A (ja) 操舵制御装置
JPS62221971A (ja) 4輪操舵装置