JP2706786B2 - 四輪操舵装置 - Google Patents

四輪操舵装置

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JP2706786B2
JP2706786B2 JP63275648A JP27564888A JP2706786B2 JP 2706786 B2 JP2706786 B2 JP 2706786B2 JP 63275648 A JP63275648 A JP 63275648A JP 27564888 A JP27564888 A JP 27564888A JP 2706786 B2 JP2706786 B2 JP 2706786B2
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pressure
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寛 ▲吉▼田
正紀 谷
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啓史 藤井
政義 西森
広之 増田
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D7/00Steering linkage; Stub axles or their mountings
    • B62D7/06Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins
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    • B62D7/146Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by comprising means for steering by acting on the suspension system, e.g. on the mountings of the suspension arms
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    • B62D7/1554Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by means varying the ratio between the steering angles of the steered wheels comprising a fluid interconnecting system between the steering control means of the different axles
    • B62D7/1563Steering linkage; Stub axles or their mountings for individually-pivoted wheels, e.g. on king-pins the pivotal axes being situated in more than one plane transverse to the longitudinal centre line of the vehicle, e.g. all-wheel steering characterised by means varying the ratio between the steering angles of the steered wheels comprising a fluid interconnecting system between the steering control means of the different axles provided with fluid control means

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、前輪の操舵に応じて前・後輪の両者の操
舵が可能な四輪操舵装置に関する。
(従来の技術) 四輪操舵装置には、従来、特開昭59−186773号公報、
特開昭62−191272号公報に開示されているように、後輪
を位相反転させる構造がある。
これらは、いずれも後輪を単一の操舵手段の出力で制
御して、操舵開始の際に後輪を位相させ、その後、位相
を反転して定常に戻している。
(発明が解決しようとする課題) ところが、後輪だけを位相させただけでは、車両の回
頭運動と横移動運動(操舵を変化させているときの特
性)の動特性の向上には限界があり、操縦性能を向上さ
せるのが難しい。
しかも、単一の操舵手段で位相反転を行う構造だと、
制御が複雑になる上、位相反転時の応答性も悪い。
この発明はこのような事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、車両の回頭運動と横移動
運動の動特性の向上を図れる上、後輪の位相反転の制御
が簡単で、かつ位相反転時の応答性に優れる四輪操舵装
置を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、この発明の四輪操舵装置
は、車速に応じて前輪と同方向に後輪を操舵する油圧を
導出する同相用油圧発生手段を設け、ステアリングホイ
ールの操舵角速度に応じて前輪と逆方向に後輪を操舵す
る油圧を導出する逆相用油圧発生手段を設け、同相用の
シリンダ室と逆位相用のシリンダ室とを有して構成さ
れ、両シリンダ室に入力される油圧により、後輪を前輪
と同・逆方向に駆動するパワーシリンダを設け、入力さ
れる油圧に応じて前輪をステアリングホイールの操舵操
作に対し前輪を切り増し方向に駆動する進相機構を設
け、同相用油圧発生手段の油圧を同相用のシリンダ室に
導くとともに、逆相用油圧発生手段の油圧を逆相用のシ
リンダ室および進相機構に導く流路を設け、同相用のシ
リンダ室と逆相用のシリンダ室とに加わる合成油圧によ
り後輪を操舵角速度および車速に応じて操舵させるとと
もに、進相機構を操舵角速度に応じて切り増しさせるこ
とにある。
(作用) この発明の四輪操舵装置は、走行中、ステアリングホ
イールを操舵すると、後輪が、同相用油圧発生手段の油
圧と逆相用油圧発生手段の油圧との合成油圧により、ス
テアリングホイールの操舵角速度,車速に応じて位相反
転が行われる。と同時に、進相機構が上記操舵角速度に
したがい前輪を舵角が切り増し方向へ進ませ、高い回頭
運動と高い横移動運動(操舵を変化させているときの特
性)の動特性を生み出す。そして、つぎの瞬間、ステア
リングホイールの変化がなくなると、同相用油圧発生手
段からの油圧だけとなるので、定常の四輪同相操舵とな
り、車両の動きを安定させながら、車両を旋回させる。
これにより、高い操縦性能が得られる。しかも、車速
に応じた油圧とステアリングホイールの操舵角速度に応
じた油圧をパワーシリンダ、進相機構に導けばよいの
で、制御は簡単であり、また位相反転時の応答性も高
い。
(実施例) 以下、この発明を第1図ないし第14図に示す第1の実
施例にもとづいて説明する。第1図は車両の四輪操舵装
置を示し、1aおよび1bは左右の前輪である。前輪1a,1b
は、車体(図示しない)に対して水平方向に揺動可能に
支持されたナックル2a,2bに回転自在に支持されてい
る。またナックル2a,2bは、タイロッド3a,3bを介して例
えばラック4およびピニオン5を組合わせてなる車速感
応型のパワーステアリング6に連結されている。すなわ
ち、パワーステアリング6は、ラック4,ピニオン5,ロー
タリバルブ7,トーションバー8を有してなるステアリン
グギヤアッセンブリ9に、ロータリバルブ7につながる
ステアリング用のパワーシリンダ装置10(パワーシリン
ダ11内にラック4につながるピストン12を設けてなるも
の)と、ロータリバルブ7に油圧を供給するエンジン駆
動のオイルポンプ13(パワーステ用)とが組合わせられ
ている。そして、パワーシリンダ装置10のピストン12の
両側のピストンロッド12a,12bが、上記タイロッド3a,3b
に連結されている。
またステアリングギアアッセンブリ9の入力部とな
る、ピニオン5につながるロータリバルブ7のバルブイ
ンプットシャフト7aおよびトーションバー8には、後述
する進相機構14,中間ジョイント15,コラムシャフト16を
介してステアリングホイール17が連結されている。これ
により、ステアリングホイール17を操作すれば、ラック
4をステアリングホイール17と同方向に駆動する。そし
て、それと同時にピストン12の両側に構成された左室1
8,右室19にロータリバルブ7を通じてオイルポンプ13で
発生した油圧が供給され、ステアリングホイール17の操
舵力をアシストできるようにしている。なお、オイルポ
ンプ13にはエンジン20の回転数が、ある領域から上昇す
るにしたがって吐出流量が低下する特性のポンプが用い
られている。
ここで、上記進相機構14について説明すれば、進相機
構14は第5図ないし第7図に詳図するようにステアリン
グギヤアッセンブリ9に、二組の遊星歯車機構21,22お
よびコントロールバルブ23を設けて構成されている。
詳しくは、37はステアリングギヤアッセンブリ9のケ
ース9aの上端部に設置されたケース、37aはそのケース3
7の上部開口を閉塞するねじ式のキャップである。これ
らケース37およびキャップ37aは、それらを貫通するボ
ルト35およびボルト端と螺合するナット36でケース9aに
固定されていて、進相機構14のボディを構成している。
そして、このケース37内の上方側には、イップットシャ
フト24がバルブインプットシャフト7aと同軸をなして回
転自在に設けられている。なお、24aはインプットシャ
フト24を回転自在に支持する軸受である。インプットシ
ャフト24の下部外周には、サンギア25が一体に設けられ
ている。このアンギア25の周囲には、ケース37側に支持
されたリングギヤ26が設けられている。そして、このリ
ングギヤ26とサンギヤ25との間に、双方のギヤと噛合う
四組のプラネタリギヤ27が設けられ、一段目の遊星歯車
機構21を構成している。このキャップ37aから突出した
インプットシャフト24の上部に、上記中間ジョイント15
が連結される。
またバルブインプットシャフト7aの端部はケース9aの
上端開口から上方に突出している。そして、このケース
37内に入るバルブインプットシャフト7aの端部外周に
は、一段目の遊星歯車21と同じ諸元のサンギア28が一体
に設けられている。またこのサンギア28の周囲となるケ
ース37内には、一段目と同じ諸元のリングギヤ29が設け
られている。そして、このリングギヤ29とサンギヤ28と
の間に、シャフト30を介して一段目のプラネタリギヤ27
と同軸につながる回転自在な四組のプラネタリギヤ31が
設けられ、二段目の遊星歯車機構22を構成している。な
お、プラネタリギヤ27とプラネタリギヤ31は、シャフト
30を保持するホルダー32,シャフト端に設けたギヤ規制
用のホルダー33により、バルブインプットシャフト24の
軸心を中心として周方向に移動できるように支持されて
いるものである。
そして、キャップ37aには軸受24aの上下方向の動きを
規定するアジャスタ38が設けられ、遊星歯車機構21,22
を所定にステアリングギヤアッセンブリ9に組付けてい
る。なお、39はシール部材、40はアジャスタ38の緩み止
めのナット、41はリングギヤ26,29の上下方向の動きを
規制するためのスペーサである。
またバルブインプットシャフト7aの先端部は、インプ
ットシャフト24の軸端に設けた凹部43に挿入されてい
る。そして、このバルブインプットシャフト7aの挿入端
に上記トーションバー8の端部がピン44で結合され、リ
ングギヤ26,29を固定した状態でステアリングホイール1
7を操作すると、そのステアリングホイール17の操舵角
を一段目および二段目の遊星歯車機構21,22を通じ、同
じ比でロータリバルブ7およびトーションバー8に伝達
できるようにしている。但し、バルブインプットシャフ
ト7aの挿入端と凹部43との間には、周方向のガタ付きを
防ぐためのメタルブッシュ45が介装してある。
なお、一段目の遊星歯車機構21にはステアリングホイ
ール17から必要以上のトルクが入らないようにした安全
装置46が設けられている。具体的には、安全装置46はリ
ングギア26の外周面に凹部47を設ける。またケース37側
に、上記凹部47と凹凸結合するピン部品48,該ピン部品4
8を嵌合方向に付勢するスプリング49およびアダプタ部
品50で構成されたセットスクリューを設ける。そして、
これにてリングギア26の回転方向の動きを凹凸嵌合で規
定する構造にして、ステアリングホイール17からプリロ
ードを越える過剰な操舵力がリングギア29に入ると、凹
凸嵌合の解除からリングギア26を回転できるようにし
て、遊星歯車機構21,22を過剰なトルクから守るように
している。なお、図示はしていないが嵌挿状態となるイ
ンプットシャフト端とバルブインプットシャフト端とに
は、段付部の嵌合で構成されるストッパ部が設けられて
いて、上記リングギア26が有る量回転すると、両者が当
接してステアリングホイール17からの操舵力をインプッ
トシャフト24からバルブインプットシャフト16に直接伝
達するようにしている。
こうした遊星歯車機構21,22を組付けたケース37に上
記コントロールバルブ23が組付けられている。
すなわち、コントロールバルブ23について説明すれ
ば、51はリングギア29と隣接したケース部分に、遊星歯
車機構22の中心とは直角な方向に沿って一体に設けられ
た細長の弁本体である。弁本体51内には、リングギア29
の軸心とは直角な方向に沿って略筒状の弁室52が形成さ
れている。そして、弁室52内にスプール53が配設されて
いる。スプール53は、一端が弁室52の端部に装着したプ
ラグ54でスライド自在に支持され、他端が弁室52のもう
一方の端部にアダプタ55を介して装着したプラグ56でス
ライド自在に支持されている。そして、スプール53の各
軸端面をプラグ54,56の孔部54a,56aに臨ませている。ま
たアダプタ55の内部には、ばね室55aが形成されてい
る。そして、このばね室55a内に、スプール53の端部外
周の小径部53aに摺動自在に嵌挿したワッシャー56aと小
径部53aの端部に固定したスナップリング57との間に掛
け渡したスプリング58が収容され、スプリング58でスプ
ール53を位置決めるようにしている。なお、59はプラグ
54,56およびアダプタ56の緩み止めのナットである。
またスプール53の外周には、該スプール53の軸部を移
動自在に貫通して板状のレバー60が設けられている。レ
バー60は、リングギア29の軸線と直角に交差する線上に
配置されている。そして、レバー60のリングギヤ29側の
端に形成された円弧部が、弁本体部分ならびにケース部
分に形成された通孔61を通ってリングギヤ29の外周面に
形成された溝部62に係合されている。またレバー60の残
る狭幅側の端に形成された円弧部は当該端部を覆うよう
に弁室52に装着されたアダプタ63の内底面に設けたプレ
ート64の溝部65に回動可能に係合されていて、レバー全
体をプレート64側の端を支点としてスプール53の軸線沿
いに回動できるようにしている。なお、66はアダプタ63
の緩み止めナット、67はプレート64とアダプタ63の内底
面との間に介装された波形のワッシャーである。
このレバー60を挟んで、プラグ54側のスプール部分の
外周にカラー68が摺動自在に嵌挿され、またプラグ56側
のスプール部分の外周にスリーブ69が摺動自在に嵌挿さ
れている。カラー68およびスリーブ69は、それら外側の
端部とプラグ54,アダプタ55との間に設けたスプリング7
0a,70bの弾性力(プリロード)によって、レバー60の両
側に押し付けられ、スプール53上にレバー60を含めた三
つの部品を位置決めるようにしている。そして、このス
リーブ69で覆われたスプール53の外面に、環状の溝部で
構成される二つの流入側の室71,72が並設されている。
またこれに対してスリーブ69の内周面には、室71,72の
境界部分に位置して、溝部で構成される三つの流出側の
室73〜75が設けられている。そして、室71は、スプール
53の内部に設けた通路76を介して、カラー68とプラグ54
との間に形成されたばね室を兼ねる受圧室77に連通して
いる。さらに室72は、同様にスプール53の内部に設けた
通路78を介して、スリーブ69とアダプタ55との間に形成
された、ばね室を兼ねる受圧室79に連通している。そし
て、流出側のうち中央の室74は、弁本体51に設けたポー
ト80を介して上記オイルポンプ13の吐出部に接続され
る。また残る室73,75は、弁本体51に設けたポート81を
介して上記ステアリングギヤアッセンブリ9のロータリ
バルブ7の入口ポート(図示しない)に接続され、オイ
ルポンプ13で発生する油圧を利用してリングギヤ29を所
定の位置に保持させたり、入力された操舵角を切り増し
させたりすることができる追従型サーボ弁(スプールバ
ルブ)を構成している。すなわち、受圧室77,79には通
路76,78を通じてオイルポンプ13の油が流入する構造な
ので、二段目のリングギア29からの操舵反力によりスリ
ーブ69が変位すると、室71,72と室73〜75との開閉か
ら、変位した受圧室側に多くの油が流入すると同時に、
残る受圧室側から油が多く流出して、リングギア29を元
の状態に復帰させるべく、変位したスリーブ69を元の位
置へ戻すようにしている。またプグ54およびプラグ56か
らスプール53を変位させる力が加わると、先程のスリー
ブ69はスプール53の変位に追従して動き、レバー60の回
動させてリングギヤ29を切り増し側に回転させるように
なっている(ステアリングギヤ比可変)。
一方、82a,82bは左右の後輪である。後輪82a,82bは、
トーコントロール機構付きダブルウイッシュボーン式の
後輪サスペンションに支持されている。すなわち、後輪
サスペンションは、クロスメンバ83に、アッパーアーム
84およびロアアーム85で構成される上下一対のラテラル
アームを設けるとともに、トーコントロールアーム86と
トレーリングアーム87とを中間関節88で連結してなるア
ームを連結する。そして、アーム端に、図示しない車輪
支持体を介して、後輪82a,82bを支持させた構造となっ
ている。中間関節88は、回転軸線を略鉛直方向に定めた
ピンなどの枢支軸89から構成されていて、中間関節点の
変位にしたがって後輪82a,82bの操舵が可能な構造にな
っている。
そして、クロスメンバ83に、この後輪サスペンション
の左右の枢支軸89,89を結ぶように二連式のリアパワー
シリンダ90が設けられている。すなわち、リアパワーシ
リンダ90は、中央に大径なシリンダ室91を形成し、両側
に一対の小径なシリンダ室92a,92bを形成したシリンダ9
4内に、中央にシリンダ室91に応じた径のピストン部95a
を有し、両側にシリンダ室92a,92bに応じた径のピスト
ン部95bを有してなるピストン95を摺動自在に設ける。
またそれぞれ両側のピストン端にピストンロッド96a,96
bを連結して構成される。そして、ピストン部95aで区画
されるシリンダ室91の断面積が大な部分に、同相用の出
力を受ける左室97a,右室97bを構成している。またシリ
ンダ室92a,92bの断面積が小な空間にて位相用の出力を
受けて、左右の室97a,97bに対して出力を対向させるよ
うにしている。このシリンダ94が、軸心方向を左右方向
に定めてクロスメンバ83に固定されている。そして、左
側のピストンロッド96aが左側の中間関節38の枢支軸39
に連結され、また右側のピストンロッド96bが右側の中
間関節38の枢支軸39に連結され、ピストン95の移動から
後輪82a,82bを操舵できるようにしている(後輪操舵機
構)。
そして、このリアパワーシリンダ90の左室97a,右室97
bが同相用のコントロールバルブ98に油流路99を介して
接続され、リアパワーシリンダ90のシリンダ室92a,92b
が位相用のコントロールバルブ100に油流路101a,101bを
介して接続されている。
同相用のコントロールバルブ98には、第2図に示すよ
うなスプールバルブが用いられている。具体的には、ス
プールバルブは、シリンダ状のケース102内に、両端が
一対のスプリング220で付勢されたスプール221を設け
る。このスプール221の外周には、環状の溝部222,223が
二つ並設されている。また溝部222,223の空間に臨むケ
ース102の周壁両側には、溝部間の凸部分を中心として
対称にそれぞれリザーブ側ポート224a,224b、ポンプ側
ポート225a,225bが設けられ、さらに溝部222,223の空間
に臨むケース102の周壁中央には、それぞれアクチェー
タ側ポート226,227が設けられている。そして、ケース1
02の両端にはスプール端に制御圧を与えるためのパイロ
ットポート228,229が設けられた構造となっている。そ
して、アクチェータ側ポート226,227が油流路99に接続
される。
この同相用のコントロールバルブ100のパイロットポ
ート228,229に、それぞれ上記パワーステアリング6の
各左室18,右室19が油流路103を介し接続され、パワステ
−圧が発生すると、中立状態のスプール221が変位して
リザーブ側ポート224a,224bとポンプ側ポート225a,225b
との切換えを行なうようにしている。そして、コントロ
ールバルブ100の各ポンプ側ポート225a,225bには、デフ
ァレンシャルギヤ104で駆動され車速に応じた油圧(車
速大:油圧増)を発生するオイルポンプ105が接続され
ている。これにより、車速とスプール221の移動量に応
じた油圧をリアパワーシリンダ90の操舵方向の左室97a
あるいは右室97bに供給できるようにしている。つま
り、前輪1a,1bと同方向に後輪82a,82bを操舵する出力を
発生させることができるようになっている(同相用油圧
発生手段)。なお、各リザーブ側ポート224a,224bはパ
ワーステアリング6のリターンを受けているリザーブタ
ンク106に接続されている。
また位相用のコントロールバルブ100には、スプール
バルブ式の四ポート絞り切換弁が用いられている。そし
て、この切換弁の概略的な構造が第3図および第4図に
示されている。但し、第4図は切換弁の概念図を示して
いる。
切換弁について説明すれば、107は両側にパイロット
圧用のポート108,109をもつシリンダ状のケース、110は
このケース107内に設けたスプールである。そして、ス
プール110の両端部はケース内面に形成された軸受部111
で摺動自在に支持され、スプール全体をケース107の軸
心方向沿いにスライドできるようにしている。またスプ
ール端とケース端との間には、それぞれ一対のスプリン
グ112,113が介装され、スプール110を位置決めている。
このスプリング112,113を収容する軸受部外側のばね室
は、上記ポート108,109に連通している。そして、これ
らポート108,109は分岐路132を介して上記油流路103の
中途部に接続され、制御圧となるパワーステ圧をスプー
ル端に与えるようにしている。
また軸受部111で挟まれたケース107の内腔部分は大径
となっている。そして、この大空間部に露出するスプー
ル部分の中央に、内腔部分に対応した外径のスリーブ11
4が摺動自在に設けられている。このスリーブ114の両端
は、スプール110に固定された一対のスプリング115,116
によって付勢されていて、スリーブ全体をスプール110
上に位置決めている。そして、スリーブ端に形成された
各空間に、ばね室を兼ねる受圧室117,118を構成してい
る。
スリーブ114で覆われたスプール110の外周面には、環
状の溝部で構成された二つの室119,120が並設されてい
る。またスリーブ114の内周面には、室119,120の境界部
分に位置して、環状の溝部で構成される三つの室121〜1
23が設けられている。そのうちの室119,120は、それぞ
れスリーブ114およびケース内周面に形成された通路空
間124,125を通じ、ケース外周に穿設したアクチェータ
用のポート126,127に連通している。そして、ポート12
6,127が油流路101a,101bに接続される。また室122は、
通路空間128を介してケース107に設けた油供給用のポー
ト129に連通している。そして、このポート129は、油供
給路130を介して、上記オイルポンプ13と共にエンジン2
0で駆動される定流量型のオイルポンプ131の吐出部に接
続されている。具体的には、オイルポンプ131の流量特
性は第8図に示されるような吐出流量を有していて、ポ
ート129に一定流量の油を供給できるようにしている。
また残る室121,123は、それぞれスリーブ114およびケ
ース内周面に形成された通路空間133,134を通じ、ケー
ス外周に穿設したリザーバ用のポート135,136に連通し
ている。そして、これらポート135,136は油路137で並列
に接続されて、上記リザーバタンク106に接続されてい
る。この並列な油路137には、連通路138,139を介して、
それぞれ上記スリーブ両側の受圧室117,118が並列に接
続され、オイルポンプ131からの油を受圧室117,118に流
入できるようにしている。また各連通路138,139には、
それぞれリザーバタンク106側に対する流れを規制する
ための逆止弁140が設けられている。そして、さらに逆
止弁140およびリザーバ用のポート135間の連通路部分
と、逆止弁140およびリザーバ用のポート136間の連通路
部分との間には、可変オリフィス141(あるいは可変チ
ョーク)を介装した差圧発生用の連通路142が接続され
ている。そして、可変オリフィス141は、上記デフ駆動
のオイルポンプ105に内蔵した車速感応圧力発生器143に
接続され、この車速感応圧力発生器143から発生する第
9図に示されるようなパイロット圧で、可変オリフィス
141の絞り量を車速に感応して可変できるようにしてい
る。詳しくは、車速感応圧力発生器143は車速に比例し
て回転するオイルポンプ105の吐出部内に固定オリフィ
ス(図示しない)を設け、この固定オリフィス前後の差
圧をパイロット圧として、これを流路144を介して上記
可変オリフィス141に伝える構造にしている。
これにより、コントロールバルブ100は、スプール端
に加わるパイロット圧によるスプール110の変位,その
スプール110に対するスリーブ114の相対変位から、操舵
開始時に見られるような急操舵が行なわれると、パワー
ステアリング6のパイロット圧の変化率(ハンドル操舵
角速度)と車速に応じた(車速大:油圧減)位相用の油
圧を発生できるようになっている。つまり、コントロー
ルバルブ100は操舵操作の開始時に前輪1a,1bと逆方向に
後輪82a,82bを操舵する出力を発生する(逆相用油圧発
生手段)。これにより、リアパワーシリンダ90にこの油
圧が流入すると、前輪1a,1bと同方向に操舵する油圧を
打消す方向に働いて、一瞬後輪82a,82bが位相するよう
になっている。
そして、この位相用のコントロールバルブ100につな
がる油流路101a,101bが、分岐路145,145を介して上記進
相機構14のプラグ54,56にも接続され、後輪82a,82bの位
相と同時に、前輪1a,1bを切り増し側にステアリングギ
ヤを進めることができるようにしている(リアパワーシ
リンダ90に入力されるパイロット圧による)。
つぎに、このように構成された四輪操舵装置の作用に
ついて説明する。
車両の直進走行時は、ステアリングホイール17は中立
の状態となるため、前輪1a,1bおよび後輪82a,82bは直進
方向に向いている。
そして、こうした直進状態から旋回すべく(ターンイ
ン)、ステアリングホイール17を例えば右旋回側に切り
込んでいくと(中高速側)、その切り込んだ舵角に対し
て、操舵角速度および車速に応じ一瞬後輪82a,82bは逆
相に、また一瞬前輪1a,1bは入力した操舵舵角より舵角
が増大していく。
詳しくは、ステアリングホイール17を操作すると、こ
の回転がコラムシャフト16,中間ジョイント15,インプッ
トシャフト24を介して一段目の遊星歯車機構21のサンギ
ヤ25に伝達されていく。ここで、リングギヤ26は操作力
を受けるが、リングギヤ26はセットスクリューでケース
37に固定されているから、さらにその回転はプラネタリ
ギヤ27を介して二段目の遊星歯車機構22のプラネタリギ
ヤ31に伝達されていく。また二段目の遊星歯車機構22の
リングギヤ31も操作力を受けて回転しようとするが、リ
ングギア31にはコントロールバルブ23で発生したリング
ギヤ31を常に元の位置に戻そうとする復元力(オイルポ
ンプ13で発生した油圧で、スプール53に対してスリーブ
69の相対変位を常に零にしようとする力)が操作反力と
して働いているから、プラネタリギヤ31の回転はそのま
まサンギヤ28から、バルブインプットシャフト7aおよび
トーションバー8に伝達されていく。これにより、トー
ションバー8に伝達された回転がピニオン5に伝達さ
れ、前輪1a,1bをステアリングホイール17を切った方向
に操舵していく。そして、同時にバルブインプットシャ
フト7aに伝達された回転でロータリバルブ7が操作さ
れ、オイルオンプ13で発生した油圧をパワーシリンダ11
の右室19に供給して、ステアリングホイール17の操作を
アシストしていく。
一方、同相用のコントロールバルブ98のスプールは上
記パワーステアリング6のパワステ−圧に応じてストロ
ークされる。そして、このスプールのストロークで、オ
イルポンプ105から吐出されるオイルを制御することに
なる。つまり、車速(後輪回転数)とパワステ−圧に応
じた油圧がコントロールバルブ98から発生される。これ
が、後輪82a,82bを前輪1a,1bと同方向に操舵する油圧と
なる。そして、この油圧が同相側に操舵するリアパワー
シリンダ90の左室97aに流入していく。
他方、位相用コントロールバルブ100は、パイロット
圧用のポート109から上記パワステ−圧がパイロット圧
として加わると、この圧力に比例した量だけスプール11
0は左側へ変位(x1)する。
この変位量は、スプール110の端面の面積とパイロッ
ト圧の積と、スプリング112,113の弾性力とに関係する
から、両者には下記の関係式が成り立つ。
a1・F1=K1・x1+f1 つまり、 x1=a1・F1−f1/K1 で表わされる。但し、a1はスプール端面の面積,K1はス
プリング115,116のばね定数,f1は同スプリングのプリロ
ード値,F1はパイロット圧である。
このとき、スプール110の変位によって、スリーブ114
も同じ方向へ動こうとする。これには受圧室117の油が
連通路142を通じて受圧室118に移動する必要がある。し
かし、連通路142には可変オリフィス141が組込まれてい
るので、この際、可変オリフィス141の前後に差圧ΔP
が発生する。ここで、ΔPは下記のように表わされる。
ΔP=δ・Qb2/2・Cd・d2 但し、δは流体密度,Qbは絞り部を流れる流量,dは絞
り部の断面積、Cdは流量係数。
なお、チョーク構造であれば ΔP=8・π・μ・l/d2 となる。但し、lは絞り部の長さ,μは油の粘性係数
である。
そして、この差圧ΔPによってスリーブ114はスプー
ル110に対して右側に相対ずれを起こしていく。このと
きの相対変位yは y=ΔP・b2−f2/K2 で表わされる。但し、b2はスリーブの端面の面積,K2
スプリング112,113のばね定数,f2は同スプリングのプリ
ロード値である。
油供給用のポート129からは、オイルポンプ131で発生
した一定流量の油が供給されているから、アクチェータ
用のポート126,127からは相対変位yに比例した差圧が
発生していく。すなわち、相対変位yは、 y∝ΔP∝Qb∝l∝1/d2 の関数であるから、 Qb=b2・(x1−y)/t 但し、tは時間が成り立ち (x1−y)∝パイロット圧となる。
しかして、アクチェータ用のポート126,127からは、
車速に応じて出力が減少し、かつパワーステ圧の時間変
化率(前輪の操舵状態の変化速度)に比例して制御され
た油圧(差圧)が出力されていく。
そして、この油圧(差圧)が、リアパワーシリンダ90
のシリンダ室92bには後輪82a,82bを位相させる出力とし
て供給され、進相機構14のプラグ54には前輪1a,1bの操
舵角を増す出力として供給されていく。
そして、第11図に示されるようにこの後輪82a,82bを
前輪とは逆の方向に操舵しようとするシリンダ室92bの
出力と、後輪82a,82bを後輪と同方向に操舵しようとす
る左室97aの出力とが、リアパワーシリンダ90で対向し
ていく。しかるに、合成出力により、第12図に示される
ように逆相側の後輪舵角が得られる。そして、この後輪
舵角にしたがって後輪82a,82bが操舵されていく。
これに対し進相機構14では、プラグ54に制御圧が加わ
ると、その油圧に比例して第7図の矢印で示されるよう
にスプール53が右方向に摺動していく。すると、オイル
ポンプ13の油圧で行なわれる復元機能により、スリーブ
69,カラー68がスプール53に追従して、該スプール53と
相対位置が零となる位置まで移動していく。このスリー
ブ69,カラー68の移動により、レバー60はプレート64側
を支点として回動していく。これにより、リングギヤ29
を時計方向に回転させていく。ここで、プラネタリギヤ
27,31は、運転者で保持されるステアリングホイール17
にて固定されるから、そのリングギヤ29の回転がバルブ
インプットシャフト7aおよびトーションバー8に伝達さ
れ、第10図に示されるように前輪1a,1bの舵角を切り増
していく。
こうした第13図の制御ブロックにしたがって行なわれ
る、操作角速度に応じた逆相,進相制御により、シャー
プな回頭性を生み出していく。そして、つぎの瞬間、ス
テアリングホイール17のハンドル角の変化がなくなって
きて差圧が解消されていくと、速やかに元の定常状態の
四輪同相操舵(パワーステアリング6による前輪操舵、
およびパワーステ圧,車速に応じた後輪操舵の通常の同
相四WS)に入って、車の動きを安定させていく。これに
より、旋回が行なわれていく。
なお、第14図に示すようにステアリングホイール17を
元に戻す場合や左側に旋回した場合には逆に作動する。
なお、位相用のコントロールバルブ100のスプリング11
5,116のプリロード値の設定により、ステアリングホイ
ール17をゆっくり操舵したときは位相制御を行わず、通
常の同相四WSを行うようにしている。
しかして、こうした四輪操舵装置は、操舵操作開始
時、コントロールバルブ98からの油圧とコントロールバ
ルブ100からの油圧との合成油性によって、後輪82a,82b
が操舵角速度(ステアリングホイール17)と車速とに応
じた位相反転、さらには前輪1a,1bが進相機構14によっ
て操舵角速度(ステアリングホイール17)応じて切り増
すので、高い回頭運動と高い横移動運動(操舵を変化さ
せているときの特性)の動特性を生み出すことができ、
車両の操縦性能を向上させることができる。またコント
ロールバルブ98とコントロールバルブ100との合成油圧
によって後輪舵角を得る構造なので、例えば逆相から同
相への位相反転信号は不要であり、制御は簡単である。
しかも、スムーズな舵角の制御を得ることができる。
そのうえ、前輪1a,1bと同方向に後輪82a,82bを操舵す
る出力と、操舵操作開始時に発する前輪1a,1bと逆方向
に後輪82a,82bを操舵する出力とを対向させて後輪舵角
を得るので、位相反転時の応答性は高い。
加えて、同相と逆相側の各操作手段は独立した回路で
構成されているから、従来の同相四WSを改修して、簡単
に位相反転ができる四WSを実現することができる。
そのうえ、フェイルセーフの信頼性も高く、信頼性の
高いオープン制御も可能である。すなわち、逆相操舵手
段で故障が起きれば、通常の同相四WSとする。また同相
操舵手段で故障が起きれば、後輪82a,82bが逆相モード
となるが、舵角が小さく、しかも瞬間的(ステアリング
ホイール17のハンドル角が変化しているのみ)に操舵さ
れるのみで危険性は小さい。
また、この発明は第1の実施例に限らず、第15図ない
し第17図に示す第2の実施例、第18図ないし第20図に示
す第3の実施例、第21図ないし第23図に示す第4の実施
例、第24図および第25図に示す第5の実施例、第26図に
示す第6の実施例、第27図に示す第7の実施例のように
してもよい。
すなわち、第2の実施例は第1の実施例に記載した可
変オリフィス141を使用しないで、車速に応じた油圧を
位相用のコントロールバルブ100に供給するようにした
ものである。
具体的には、可変オリフィス141に代えて、固定オリ
フィスあるいは固定チョーク(図示しない)を位相用の
コントロールバルブ100の油圧回路に設ける。またオイ
プポンプ105に該オイルポンプ105内に設けたオリフィス
(図示しない)の前後差圧によって流量を制御する流量
制御弁150を設ける。そして、この流量制御弁150に入口
側に、エンジン駆動のオイルポンプ131を接続する。ま
た流量制御弁150の出口側を位相用のコントロールバル
ブ100のポート129に接続し、流量制御弁150でオイルポ
ンプ131からの定流量の油を車速に応じた流量に制御し
て、位相用のコントロールバルブ100に供給するように
している。なお、第16図は流量制御弁150の入口におけ
る流量特性を示し、第17図は流量制御弁150の出口にお
ける流量特性を示す。
第3の実施例は、位相用のコントロールバルブに代え
て圧力フィードバック型サーボ弁160を用い、このサー
ボ弁160をCPU161でステアリングホイール17のハンドル
角速度および車速に応じ電気的に制御して、位相(反
転),進相に必要な制御圧(差圧)を得るようにしたも
のである。
具体的には、圧力フィードバック型サーボ弁160は第1
9図に示されるようなフォースモータ直動サーボ弁が使
用されている。すなわち、162は弁本体である。そし
て、この弁本体162内には可動スプール163がスプリング
164によって摺動自在に保持されている。可動スプール1
63の一方に駆動用のヴォイスコイル164を配置してい
る。そして、弁本体162の空隙にマグネット165およびヨ
ーク166を設けて、一定磁界を成形しており、ヴォイス
コイル164に制御電流を流すと、電流の大きさおよび方
向に応じて駆動力が発生し、負荷圧力フィードバックシ
リンダ167により負荷圧力と釣合うようになっている。
そして、可動スプール163の周囲にはスリーブ168が設け
られ、可動スプール163の変位に応じた圧力,流量を制
御できる四方案内弁を構成している。そして、このフォ
ースモータ直動サーボ弁のスリーブ中央の溝部に、定量
型のオイルポンプ131が接続され、また弁本体162に設け
たアクチェータ用のポート169,170に油流路101a,101bが
接続されている。なお、スリーブ中央の両側の溝部はリ
ザーブタンク106に接続される。
これに対し、CPU161にはステアリングホイール17のコ
ラムシャフト16に設けたハンドル角速度センサー171お
よび車速を検知する車速センサー172が接続されてい
る。このCPU161の出力側が上記圧力フィードバック型サ
ーボ弁160に接続されている。そして、入力されるハン
ドル角速度,車速の各信号に応じてCPU161から、位相反
転,進相に必要な電流値を出力して、アクチェータ用の
ポート169,170の差圧を、第1の実施例と同様に制御す
るようにしている。但し、第20図はその差圧ΔPと電流
値iとの関係を示す。
なお、圧力フィードバック型サーボ弁160とオイルポ
ンプ131との間の油圧回路にはリリーフ弁200,圧力スイ
ッチ202が設けられている。またオイルポンプ105の吐出
弁には圧力スイッチ201が設けられていて、フェイルセ
ーフ機能を構成している。すなわち、いずれの機器もCP
U161に接続されていて、圧力スイッチ201,202から異常
な圧力が検知されると(同相系の油圧フェイル時,位相
用の油圧異常時など)、CPU161の指令でリリーフ弁200
の信号を「OFF」にして、圧力フィードバック型サーボ
弁160への供給を遮断して通常の同相四WSモードに切換
えるようにしている。
第4の実施例は、進相機構14のインプットシャフト24
に操舵角速度を検知する操舵センサー180を設けるとと
もに、操舵センサー180に操舵センサーバルブ181を設け
て、位相(反転),進相に必要な制御圧を得るようにし
ている。
具体的には、操舵センサー180は第22図に示されるよ
うに内周側を入力側とし、外周側を出力側としたビスカ
スカップリング(粘性クラッチ)182を、インプットシ
ャフト24の外周上に設けた構造となっている。これによ
り、ステアリングホイール17を操舵すると、ケース内に
充填されたシリコン油183の粘性抵抗によって操舵角速
度に応じた回転トルクが、ビスカスカップリング182の
インナーケース184、入出力側の複数のプレート185,186
(クラッチ数)を通じて、アウターケース187から出力
されるようになっている。
また操舵センサーバルブ181は、第22図および第23図
に示されるようにビスカスカップリング182と隣接する
進相機構14のケース37の周壁部分に、ビスカスカップリ
ング182の軸心と直角な方向に細長い弁室188を設ける。
またこの弁室188内の中央の一部をビスカスカップリン
グ182のアウターケース187の外周面に臨ませ、アウター
ケース187の外周面の一個所に突設したピン189を挿入さ
せる。このピン189を挟むようにして一対のピストン19
0,191を弁室188内に摺動自在に設け、これらピストン19
0,191を一対のスプリング192でピン側に付勢する。そし
て、ピストン190,191に、ビスカスカップリング182が変
位しないとき、ケース37に設けた油供給用のポート193
と同じくリザーバ用のポート194とを連通させ、ピスト
ン190,191が変位するにしたがって両ポート間の油圧流
路を遮断するとともに、ケース37に設けたアクチェータ
用の左右のポート195,196を開閉する溝群197を設けた構
造となっている。そして、これにてポート195,196から
操舵方向および操舵角速度に応じた制御圧を発生させる
ようにしている。
そして、油供給用のポート193が定流量型のオイルポ
ンプ131に接続される。またアクチェータ用のポート194
が油供給路199を介してリアパワーシリンダ90のシリン
ダ室92a,92bに接続される。さらに油供給路199の途中が
分岐路199aを介して進相機構14のプラグ54,56に接続さ
れ、発生した操舵方向および操舵角速度に応じた制御圧
を進相機構14およびリアパワーシリンダ90に進相および
逆相の圧力として供給するようにしている。なお、本実
施例はパワーステ用のオイルポンプ13はロータリバルブ
7に直接的に接続される。
第5の実施例は、パワーステアリング6のピストン12
と共に作動するダッシュポット210と、同相用のコント
ロールバルブと同じ構造のバルブを使用した位相用のコ
ントロールバルブ100aとを用いて、ハンドル操舵角速度
と車速に応じた制御圧を発生させるようにしたものであ
る。
具体的には、ダッシュポット210のピストン211のロッ
ド211aをパワーステアリング6のピストンロッド12aに
連結する。そして、このダッシュポット210のピストン2
11の両側に形成された室212a,212b間を、固定オリフィ
ス213を介装した連通路214で接続する。これにより、ダ
ッシュポット210の各室212a,212bからハンドル操舵角速
度に応じた差圧が発する。そして、このダッシュポット
210の各室212a,212bを位相用のコントロールバルブ100a
のスプール端側に接続する。またオイルポンプ105に、
デファレンシャルギヤ104で駆動される第25図の破線に
示されるような回転数(車速)の上昇により流量が低下
する特性をもつオイルポンプ215aを連設する。そして、
このオイルポンプ215aの吐出部をコントロールバルブ10
1aのポンプ側ポートに接続して、同コントロールバルブ
100aからハンドル操舵角速度と車速に応じた油圧を発生
させるようにしている。むろん、この油圧はリアパワー
シリンダ90のシリンダ室92a,92bに供給される。なお、
本実施例ではエンジン20で駆動されるポンプはパワース
テ用だけとなる。
第6の実施例は、第5の実施例の変形例で、ダッシュ
ポット210の室212a,212bにパワーステアリング6の室1
8,19のパワーステ圧を供給して、ハンドル操舵角速度と
車速に応じた油圧を発生させるようにしたものである。
なお、ピストン211の動きと反対側の室が負圧とならな
いよう連通路214に、二つの逆止弁215,215を有する油補
給路216で構成される油補給回路を設けている。
第7の実施例は、第6の実施例の変形例で、ダッシュ
ポット210の固定オリフィスに代えて可変オリフィス217
を設ける。そして、デフ駆動のオイルポンプ105あるい
はその油圧回路に、上述した第1の実施例と同様な構造
の車速感応圧力発生器218を設けて、発生する固定オリ
フィス前後のパイロット圧(差圧)で上記可変オリフィ
ス217の絞り量を車速に感応して可変できるようにして
いる。
なお、第1の実施例ないし第7の実施例において、第
1の実施例と同じ構成部品には同一符号を附してその説
明を省略した。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明によれば、ステアリング
ホイールを操舵すると、同相用油圧発生手段の油圧と逆
相用油圧発生手段の油圧との合成油圧により、後輪がス
テアリングホイールの操舵角速度,車速に応じて位相反
転が行われると同時に、進相機構が上記操舵角速度にし
たがい前輪を舵角が切り増し方向へ進ませので、高い回
頭運動と高い横移動運動の動特性を得ることができ、高
い操縦性能を得ることができる。加えて、逆相から同相
への位相反転信号が不要となり、従来の単一のものに比
べ、後輪の位相反転制御を簡素化にすることができる。
しかも、スムーズな舵角の制御を行うことができる。
そのうえ、前輪と同方向に後輪を操舵する出力と、操
舵操作開始時に発する前輪と逆方向に後輪を操舵する出
力とを対向させて後輪舵角を得るので、位相反転時の応
答性は高い。加えて、同相と逆相側の各操作手段は独立
した回路で構成されているから、従来の同相四WSを改修
して、簡単に位相反転ができる四WSを実現できる。
そのうえ、フェイルセーフの信頼性も高いうえ、信頼
性の高いオープン制御も可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第14図はこの発明の第1の実施例を示し、
第1図はこの発明を適用した四輪操舵装置を示す構成
図、第2図は同相用のコントロールバルブを示す断面
図、第3図は位相用のコントロールバルブを示す断面
図、第4図はそのコントロールバルブの概略図、第5図
は進相機構を示す一部切欠した斜視図、第6図はその二
組の遊星歯車機構廻りを示す断面図、第7図は進相機構
のコントロールバルブの構造を示す断面図、第8図はエ
ンジン駆動の定流量のオイルポンプの特性を示す線図、
第9図は車速感応圧力発生器から発するパイロット圧の
特性を示す線図、第10図は進相制御を示す線図、第11図
は位相制御を示す線図、第12図はその合成力を示す線
図、第13図は進相制御と位相制御との制御形態を示すブ
ロック図、第14図は左右のハンドル角でも進相制御と位
相制御が行なわれることを示す線図、第15図はこの発明
の第2の実施例の要部を示す構成図、第16図は流量制御
弁の入口における特性を示す線図、第17図はその出口に
おける特性を示す線図、第18図はこの発明の第3の実施
例の要部を示す構成図、第19図は圧力フィードバック型
サーボ弁を示す断面図、第20図はその圧力フィードバッ
ク型サーボ弁の特性を示す線図、第21図はこの発明の第
4の実施例の要部を示す構成図、第22図は操舵センサー
の構造を示す断面図、第23図は操舵センサーバルブを示
す断面図、第24図はこの発明の第5の実施例の要部を示
す構成図、第25図はその位相用のコントロールバルブに
供給する油圧の特性を示す線図、第26図はこの発明の第
6の実施例の要部を示す構成図、第27図はこの発明の第
7の実施例の要部を示す構成図である。 14……進相機構、90……リアパワーシリンダ、98……同
相のコントロールバルブ(同相用油圧発生手段)、100
……位相用のコントロールバルブ(逆相用油圧発生手
段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 117:00 (72)発明者 田中 忠夫 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 藤井 啓史 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 西森 政義 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (72)発明者 増田 広之 愛知県岡崎市橋目町字中新切1番地 三 菱自動車エンジニアリング株式会社岡崎 事業所内 (56)参考文献 特開 平1−172059(JP,A) 特開 平1−172064(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車速に応じて前輪と同方向に後輪を操舵す
    る油圧を導出する同相用油圧発生手段と、 ステアリングホイールの操舵角速度に応じて前記前輪と
    逆方向に前記後輪を操舵する油圧を導出する逆相用油圧
    発生手段と、 同相用のシリンダ室と逆位相用のシリンダ室とを有して
    構成され、両シリンダ室に入力される油圧により、前記
    後輪を前記前輪と同・逆方向に駆動するパワーシリンダ
    と、 入力される油圧に応じて前記前輪をステアリングホイー
    ルの操舵操作に対し前輪を切り増し方向に駆動する進相
    機構と、 前記同相用油圧発生手段の油圧を前記同相用のシリンダ
    室に導くとともに、前記逆相用油圧発生手段の油圧を前
    記逆相用のシリンダ室および前記進相機構に導く流路と
    を有し、 前記同相用のシリンダ室と前記逆相用のシリンダ室とに
    加わる合成油圧により前記後輪を前記操舵角速度および
    車速に応じて操舵させるとともに、前記進相機構を前記
    操舵角速度に応じて切り増しさせる ことを特徴とする四輪操舵装置。
JP63275648A 1988-10-31 1988-10-31 四輪操舵装置 Expired - Lifetime JP2706786B2 (ja)

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