JP2532080B2 - パワ−ステアリングの油圧制御装置 - Google Patents

パワ−ステアリングの油圧制御装置

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JP2532080B2
JP2532080B2 JP62019785A JP1978587A JP2532080B2 JP 2532080 B2 JP2532080 B2 JP 2532080B2 JP 62019785 A JP62019785 A JP 62019785A JP 1978587 A JP1978587 A JP 1978587A JP 2532080 B2 JP2532080 B2 JP 2532080B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、パワーステアリングの油圧制御装置に関
し、特に、前輪操舵用パワーシリンダの油圧を、前輪操
舵用パワーステアリング以外のアクチュエータ又は油圧
センサにも供給し、これらを操舵トルクに応じて作動す
るようにしたものである。
〔従来の技術〕
従来、パワーステアリングの油圧制御装置としては、
特開昭60−85061号公報に記載されるものが知られてい
る。
この従来例は、前輪操舵用パワーステアリング以外の
アクチュエータとして、後輪操舵装置のアクチュエータ
を操舵トルクに応じて駆動し、4輪操舵を行うものであ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記従来のパワーステアリングの油圧
制御装置にあっては、エンジンの出力軸に前輪操舵用の
パワーシリンダ専用のメインポンプと後輪操舵用のパワ
ーシリンダ専用のサブポンプとを縦連して設け、且つス
テアリングホイールの操舵トルクに応動する油圧制御弁
を前輪用及び後輪用の2種類設ける必要があり、両ポン
プによるエンジンの消費馬力が大きくなると共に、配管
系が2系統必要となり且つ油圧制御弁を2連としていの
で、ステアリングギヤ全体の構成が大型化し車両のエン
ジンルーム内への搭載が困難となるうえ、ステアリング
ギヤ,ポンプ及び配管の全てが専用品となるので製造コ
ストが嵩む等の問題点があった。
上記問題点を解決するために、特開昭61−196876号公
報に記載されているように、前輪用パワーシリンダ及び
後輪用パワーシリンダと、圧力流体を発生させ該圧力流
体を前輪用パワーシリンダ及び後輪用パワーシリンダに
送給する流体ポンプと、圧力流体を操向ハンドルの操舵
に応じて制御する流体制御弁と、該流体制御弁からの圧
力流体の送給を低速域では前輪用パワーシリンダに、高
速域では後輪用パワーシリンダに切換える切換弁とを備
えた4輪操舵装置が提案されている。
しかしながら、この4輪操舵装置にあっては、流体ポ
ンプ及び流体制御弁を共用できるものであるが、前輪用
パワーシリンダ及び後輪用パワーシリンダを車速に応じ
て切換える切換弁を必要とするので部品点数が増加する
と共に、低速時には前輪用パワーシリンダが作動状態と
なり、高速時には後輪用パワーシリンダが作動状態とな
り、定時何れか一方のパワーシリンダのみが作動状態と
なっているので、中速走行時に異なる油圧特性を有する
前輪操舵及び後輪操舵の両機能を確実に発揮させること
はできないという新たな問題点がある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するために、この発明は、4つの流
路を環状に接続して油圧ブリッジ回路を構成し、該油圧
ブリッジ回路の一方の対角線上の接続点間に前輪操舵用
パワーシリンダの左右の油圧室を接続し、他方の対角線
上の接続点を油圧源に接続し、前記前輪操舵用パワーシ
リンダの上流側の各流路にそれぞれ操舵トルクに応動す
る流入制御絞りを、下流側の各流路にそれぞれ当該操舵
トルクに応動する流出制御絞りをそれぞれ設けたパワー
ステアリングの油圧制御装置において、前記各流入制御
絞り及び各流出制御絞りの少なくとも一方における上流
側及び下流側の少なくとも一方と直列関係にそれぞれ操
舵トルクに応動する第1の可変絞りと操舵トルク以外の
外部信号によって絞り面積が制御される外部制可変絞り
との並列回路を介挿し、該回部制御可変絞りの両端間の
差圧、又は該並列回路とこれと直列関係となる前記流入
制御絞り又は流出制御絞りとの接続点間の差圧を前輪操
舵用パワーシリンダ以外のアクチュエータ又は油圧セン
サに供給するようにしたことを特徴としている。
〔作用〕
この発明においては、油圧ブリッジ回路に設けた流入
制御絞り及び流出制御絞りの少なくとも一方と直列に、
操舵トルクに応動する第1の可変絞りと操舵トルク以外
の外部信号に応動する外部制御可変絞りとの並列回路を
介挿し、該外部制御可変絞りの両端間の差圧、又はこの
並列回路とこれと直列の流入制御絞り又は流出制御絞り
との両接続点間に生じる差圧を前輪操舵用パワーシリン
ダ以外の他のアクチュエータ又は油圧センサに供給する
ようにしているので、外部制御可変絞りを全開状態とす
ることにより、その両端の差圧が零となってアクチュエ
ータ又はセンサが非作動状態となる。
一方、外部制御絞りを全閉状態とすると、その両端間
の差圧が大きくなり、アクチュエータ又は油圧センサが
作動状態となる。
さらに、外部制御絞りを全閉及び全開の中間の絞り面
積に選定すると、他のアクチュエータ又は油圧センサを
両者の中間の作動状態に確保することができる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図はこの発明の第1実施例を示す油圧系統図であ
る。
図中、10は油圧ポンプ、11はリザーバタンクであり、
これら油圧ポンプ10及びリザーバターンク11で油圧源が
構成されている。
油圧ポンプ10及びリザーバタンク11罐には、ステアリ
ングギヤ機構に対して操舵補助トルクを発生するパワー
シリンダ12を制御するコントロールバルブ13が介挿され
ている。
このコントロールバルブ13は、4つの流路L1〜L4を環
状に接続した油圧ブリッジ回路14を有し、その一方の対
角線上の接続点CA1及びCA2が油圧ポンプ10及びリザーバ
タンク11にそれぞれ接続され、他方の対角線上の接続点
CB1及びCB2がパワーシリンダ12の左右の油圧室12L及び1
2Rにそれぞれ接続され、ステアリングホイール15の右転
舵又は左転舵操作に対応して、油圧ポンプ10からの作動
油が接続点CA1と接続点CB1及びCB2との間の流路L1及びL
2を介して左右の油圧室12L及び12Rに圧力差をもって作
用するように構成されている。
上流側の流路L1及びL2には、可変オリフィスで構成さ
れる流入制御絞り1R,1Lと、これら流入制御絞り1L,1Rの
上流側にこれらと直列に可変オリフィスで構成される第
1の可変絞り2L,2Rと、外部制御可変絞り5A,5Bとの並列
回路が介挿されている。また、下流側の流路L3及びL4
は、同様に可変オリフィスで構成される、流出制御絞り
3L,3Rが介挿されている。
前記流入制御絞り1L,1R、第1の可変絞り2L,2R及び流
出制御絞り3L,3Rは、ステアリングホイール15の例えば
左方向の操舵によって流入制御絞り1L,第1の可変絞り2
L及び流出制御絞り3Lの3つが、右方向の操舵によって
流入制御絞り1R,第1の可変絞り2R及び流出制御絞り3R
の3つがそれぞれ連動して後述する操舵トルクTに対応
してその絞り面積が縮小する方向に変化するように構成
されている。すなわち、ステアリングホイール15の転舵
操作によって発生するトーションバー(図示せず)等の
捩り弾性力による操舵トルクTに基づいて、各絞り1L,1
R;2L,2R及び3L,3Rの絞り面積A1;A2及びA3が変化する。
ここで、各絞り1L,1R;2L,2R及び3L,3Rの操舵トルクTに
対する絞り面積の関係を表す絞り特性は、それぞれ第2
図(a),(b)及び(c)に示すように選定されてい
る。
すなわち、流入制御絞り1L,1Rのそれぞれは、第2図
(a)に示す如く、操舵トルクTの比較的小さい所定値
T1に達するまでの間は、直線l11で示す如く操舵トルク
Tの増加に伴って比較的急峻に絞り面積が低下して所定
値T1に達すると閉じ切り状態となるように選定されてい
る。
また、第1の可変絞り2L,2Rのそれぞれは、第2図
(b)に示す如く、操舵トルクTの値が所定値T1より小
さい所定値T1′に達するまでは、直線l21で示す如く操
舵トルクTの増加に伴って絞り面積が比較的急峻に低下
し、所定値T1′を越えると所定値T2までの間は直線l22
で示す如く比較的緩やかに低下し、所定値T2を越えると
零より僅かに大きい絞り面積の閉じ切り状態となるよう
に選定されている。
また、流出制御絞り3L,3Rのそれぞれは、第2図
(c)に示す如く、操舵トルクTの所定値T1′より小さ
い所定値T1″に達するまでは、前記流入制御絞り1L,1R
の直線l11と同様に急峻な直線l31で示す如く比較的急峻
に絞り面積が低下し、所定値T1″から所定値T2より大き
い所定値T2′までの間は前記直線l22に比較して僅かに
緩やかな直線l22で示す如く比較的緩やかに低下し、所
定値T2′以上では、零より僅かに大きい絞り面積の閉じ
切り状態となるように選定されている。
またさらに、外部制御可変絞り5A,5Bのそれぞれは、
車速センサ16からの車速検出信号VDが制御ユニットUに
供給され、この制御ユニットUで車速検出信号VDの値に
応じた電流値の励磁電流IVに変換され、この励磁電流IV
が外部制御可変絞り5A,5Bに供給されることによって、
第2図(d)に示す如く低車速時に全開状態となり、こ
れから車速の増加に伴って徐々に絞り面積が低下し、高
車速状態で全閉状態となる絞り面積特性に選定されてい
る。
そして、流路L1の並列回路と流入制御絞り1Rの接続点
と、流路L2の並列回路と流入制御絞り1Lの接続点との間
に発生する差圧が、後輪操舵装置17の後輪操舵用パワー
シリンダ18に供給されている。
この後輪操舵装置17は、エンジン(図示せず)からの
駆動力がプロペラシャフト(図示せず)差動歯車装置19
及び後車軸20を介して伝達され且つ例えばセミトレーリ
ングアーム21に取付けられた後輪22を有し、そのセミト
レーリングアーム21が後輪メンバ23に取付けられてい
る。この後輪メンバ23はピン24及びラバーインシュレー
タ25を介して車体(図示せず)に取付けられ、ナックル
アーム26にタイロッド27を介して後輪操舵用パワーシリ
ンダ18のピストンロッド18aが連結された構成を有す
る。なお、28は後輪22を中立位置に維持するための復帰
スプリング,ゴムブッシュ等の弾性体である。
そして、コントロールバルブ13の具体的構成は、第3
図乃至第6図に示す如く、ロータリバルブ30で構成され
ている。
すなわち、バルブハウジング31内に、例えばラックア
ンドピニオン式ステアリングギヤのピニオンに接続され
たバルブボデー32と、その内周面に回動自在に配設され
且つステアリングホイール15に連結された円筒状のバル
ブシャフト33と、その内周面に配設され且つ一端がステ
アリングホイール15に、他端がラックアンドピニオン式
ステアリングギヤのピニオンにそれぞれ連結されたトー
ションバー34とを備えている。そして、ロータリバルブ
30に3組のコントロールバルブ13が120度の角間隔を保
って並列に形成されている。
各コントロールバルブ13のそれぞれは、バルブボデー
32の内周面に軸方向に延長し且つ所定間隔で形成された
3個の油溝D1〜D3と、バルブシャフト33の外周面に形成
された油溝D1〜D3に対向する突条E1〜E3とを有し、油溝
D1及び突条E1の反時計方向端縁で流出制御絞り3Lが、油
溝D1及び突条E1の時計方向端縁で流入制御絞り1Rが、油
溝D2及び突条E2の反時計方向端縁で第1の可変絞り2L
が、油溝D2及び突条E2の時計方向端縁で第1の可変絞り
2Rが、油溝D3及び突条E3の反時計方向端縁で流入制御絞
り1Lが、油溝D3及び突条E3の時計方向端縁で流出制御絞
り3Rがそれぞれ構成されている。
そして、バルブボデー32の油溝D2が油圧ポンプ10に、
バルブシャフト33の油溝F1〜F3がバルブシャフト33内に
形成した油路及び貫通孔を介してリザーバタンク11にそ
れぞれ接続され、且つ油溝D1及びD3が前輪操舵用パワー
シリンダ12の左油圧室12L及び右油圧室12Rに、バルブシ
ャフト33の突条E1及びE2間の油溝G1〜G3及び突条E2及び
E3間の油溝H1〜H3が後輪操舵用パワーシリンダ18の左油
圧室18L及び右油圧室18Rにそれぞれ接続され、さらに、
上記油溝H1〜H3及びG1〜G3が後述する外部制御可変絞り
5B及び5Aにそれぞれ接続されている。ここで、バルブシ
ャフト33の外周面に形成した油溝F1〜F3,G1〜G3及びH1
〜H3のそれぞれは、第5図及び第6図(a),(b)に
示す如く、隣接する油溝間で位置を軸方向にずらして形
成され、これら油溝F1〜F3,G1〜G3及びH1〜H3に連通す
るバルブボデー32に形成した作動油流入・出孔J1〜J5
半径方向に真っ直ぐに穿設されている。このように、バ
ルブシャフト33の油溝F1〜F3,G1〜G3及びH1〜H3を軸方
向にずらして配置することにより、バルブボデー32の外
周面から内周面に向けて穿設する油孔を半径方向に穿設
することができるので、これらの孔加工を極めて容易に
行うことができる。因に、バルブボデー32の油溝とバル
ブシャフト33の油溝とで構成される可変絞りの長さは、
要求される特性上ある長さ以上に長くすることができな
いことがあり、両者を軸方向に揃えて形成したときに
は、バルブボデーの外周面から斜めの孔を内周面側に穿
設する必要があり、その位置合わせが困難となる欠点が
あった。
一方、バルブハウジング31には、第3図に示すよう
に、ロータリバルブ30と一体に外部制御可変絞り5A,5B
を構成するスプールバルブ35が形成されている。このス
プールバルブ35は、電磁ソレノイド36の作動子36aに連
結されて摺動されるスプール37を有し、このスプール37
の外周面に形成した油溝K1及びK2とこれに対向してバル
ブハウジング31の内周面に形成した油溝M1及びM2とで外
部制御可変絞り5A及び5Bが構成されている。
なお、コントロールバルブ13はロータリバルブ30で構
成する場合に限らず第7図及び第8図に示すように、ス
プールバルブ40で構成するようにしてもよい。すなわ
ち、ステアリングギヤハウジング41内に、ピニオン軸42
と直交する方向にスプールバルブ40が形成されていると
共に、このスプールバルブ40と直交して外部制御可変絞
り5を構成するスプールバルブ42が形成されている。
スプールバルブ40は、ステアリングホイール15の操舵
による操舵トルクに応動して摺動するスプール43を有
し、このスプール43の外周面に環状の油溝P1〜P4が形成
されている。一方、スプール43と対向するハウジング41
の内周面に各油溝P1〜P4と僅かな間隙を介して連通する
油溝Q1〜Q3が形成されている。ここで、油溝P3及びQ2
連通部で第1の可変絞り2Rが、油溝P2及びQ2の連通部で
第1の可変絞り2Lが、油溝P2及びQ1の連通部で流入制御
絞り1Rが、油溝P3及び油溝Q3の連通部で流入制御絞り1L
が、油溝P4及びQ3の連通部で流出制御絞り3Rが、油溝P1
及びQ1で流出制御絞り3Lがそれぞれ構成されている。
そして、油溝Q2が油圧ポンプ10に、油溝P1及びP4がス
プール43内に穿設した油路46を介して互いに連通されて
リザーバタンク11に接続され、油溝Q1及びQ3が前輪操舵
用パワーシリンダ12の油圧室12L及び12Rに、油溝P2及び
P3が後輪操舵用パワーシリンダ18の油圧室18L及び18R及
び後述するスプールバルブ42の油溝M1及びM2にそれぞれ
接続されている。
また、スプールバルブ42は、前記ロータリバルブ30に
おけるスプールバルブ35と全く同様の構成を有し、対応
部分には同一符号を付しその詳細説明はこれを省略す
る。
次に、上記第1実施例の動作を説明する。今、車両が
停車状態にあって、ステアリングホイール15を操舵して
おらず前輪及び後輪が直進走行状態の中立位置にあるも
のとする。この状態では、コントロールバルブ13の絞り
1L,1R〜3L,3Rの全てが全開状態となっていると共に、車
速センサ16で検出される車速Vが零であり、したがっ
て、外部制御可変絞り5A,5Bが全開状態となっている。
したがって、油圧ポンプ10から供給される所定油圧の
作動油は、その全量がコントロールバルブ13の油圧ブリ
ッジ回路14に供給されるが、この油圧ブリッジ回路14の
流路L1及びL4と流路L2及びL3とに等しい流量で分流され
るので、前輪操舵用パワーシリンダ12の左右の油圧室12
L,12R及び後輪操舵用パワーシリンダ18の左右の油圧室1
8L,18Rは、同圧となって両者間に差圧を生じることがな
く、これらパワーシリンダ12,13で何ら操舵補助トルク
を発生することはなく、前輪及び後輪は直進走行状態を
維持する。
この停車状態で、ステアリングホイール15を例えば右
切りして所謂据切り状態とすると、そのときの操舵トル
クに応じて絞り1R〜3Rが互いに連動してそれらの絞り面
積A1〜A3が縮小方向となるが、他方の絞り1L〜3Lは全開
状態を維持する。
したがって、流路L1については第1の可変絞り2Lが介
挿されていない状態となり、同様に流路L2についても流
入制御絞り1Lが介挿されていない状態となり、流路L4
ついても流出制御絞り3Lが介挿されていない状態とな
り、油圧ブリッジ回路14の等価油圧回路は第9図(a)
に示すようになる。
ここで、第1の可変絞り2Rと外部制御可変絞り5Bとは
並列関係であるので、両者の絞り面積A2及びA5を合算し
た単一の等価可変絞りOAとみなすことができるので、第
9図(a)の等価油圧回路は第9図(b)に示すように
書き換えることができる。
そして、第9図(b)において、等価可変絞りOAは、
その操舵トルクTに対する絞り面積AAが十分に大きいの
で、第9図(c)に示す如く単なる流路としてみなすこ
とができる。
この第9図(c)において、流出制御絞り3Rと流入制
御絞り1Rとが並列関係であるので、これらの絞り面積
A3,A5を合算した等価絞り面積AB(=A3+A5)の単一の
等価可変絞りOBとみなすことができ、第9図(d)に示
すようになる。
この第9図(d)から明らかなように、据切り状態で
は、後輪操舵用パワーシリンダ18の両油圧室18L,18Rに
は、それぞれ高圧の作動油が作用することになり、両者
の差圧PRは零であるので、後輪操舵用パワーシリンダ18
は中立状態を維持し、操舵力を発生することはないが、
前輪操舵用パワーシリンダ12については、これと並列に
介挿された等価可変絞りOBの存在により、第10図に示す
如く、操舵トルクTの増加に伴って右油圧室12Rに供給
される油圧が増加し、所定値T2′以上の操舵トルクTが
入力されたときに、右油圧室12Rに最大油圧が供給さ
れ、左油圧室12Lはリザーバタンク11のドレン圧となる
ので、その差圧PFが大きくなり、これに応じてパワーシ
リンダ12で発生する操舵補助トルクが大きくなって、ス
テアリングホイール15を転舵操作を軽く行うことができ
る。
一方、車両が高速で定速走行しているときには、車速
センサ16から高車速検出信号VDが出力されるので、制御
ユニットUから比較的高電流値の励磁電流IVが出力され
る。このため、外部制御可変絞り5A,5Bの絞り面積A5
全閉状態となる。このとき、ステアリングホイール15を
転舵していない状態で操舵トルクTが零であるときに
は、コントロールバルブ13の角絞りが前記据切り時と同
様に全開状態を維持し、パワーシリンダ12,18の両油圧
室間には、差圧が生じることはなく、これらパワーシリ
ンダ12,18で操舵力を発生することはない。
しかしながら、このステアリングホイール15の非転舵
状態から、例えば右切りして右旋回状態とすると、前述
したように、コントロールバルブ13の絞り1R〜3Rの絞り
面積が縮小方向となり、絞り1L〜3Lが全開状態を維持す
る。したがって、油圧ブリッジ回路14の等価油圧回路
は、第11図(a)に示すようになる。
ここで、流入制御絞り1Rは、僅かな操舵トルクTによ
って閉じ切り状態となるので、通常操舵状態では、閉じ
切っており、無視することができるので、第11図(a)
の等価油圧回路は第11図(b)に示すように書き換える
ことができる。
したがって、この第11図(b)から明らかなように、
第1の可変絞り2Rと流出制御絞り3Rとでは、前者の方が
後者に比べて小さい操舵トルクTで絞り面積が減少する
ので、第12図に示すように、後輪操舵用パワーシリンダ
18に対しては、小さな操舵トルクで左右の油圧室18L,18
R間の差圧が大きくなり、大きな操舵力を発生して後輪2
2を前輪と同相に転舵させ、且つ前輪操舵用パワーシリ
ンダ12に対しては、流出制御絞り3Rの絞り面積特性に応
じて操舵トルクTの増加に伴って左右の油圧室12L,12R
間の差圧が緩やかに増加することになり、この前輪操舵
用パワーシリンダ12で発生する操舵補助力が小さくな
り、ステアリングホイール15の転舵操作が重くなり、急
操舵を防止して操舵安定性を向上させることができる。
また、据切り状態と高速走行状態との中間の走行状態
においては、前輪操舵用パワーシリンダ12及び後輪操舵
用パワーシリンダ18の両油圧室間に生じる差圧が、前輪
操舵用パワーシリンダ12については、低速走行状態から
高速走行状態となるに応じて減少し、逆に後輪操舵用パ
ワーシリンダ18については、低速走行状態から高速走行
状態となるに応じて増加することになり、共通の油圧源
及び1つの油圧ブリッジ回路で異なる油圧特性を必要と
する前輪操舵及び後輪操舵の両機能を確実に発揮するこ
とができる。
次に、この発明の第2実施例を第13図について説明す
る。
この第2実施例においては、前記第1実施例の構成に
おいて、油圧ブリッジ回路14のパワーシリンダ12の上流
側に設けた第1の可変絞り2R,2L及び外部制御可変絞り5
A,5Bの並列回路を、パワーシリンダ12の下流側に流出制
御絞り3L,3Rと直列に且つ並列回路を下流側として介挿
し、且つ流入制御絞り1L,1Rの絞り面積特性と流出制御
絞り3L,3Rの絞り面積特性とを入れ換え、さらに、流路L
3における並列回路及び流出制御絞り3Lの接続点と流路L
4における並列回路及び流出制御絞り3Rの接続点との間
に後輪操舵用パワーシリンダ18を接続したことを除いて
は上記第1実施例と同様の構成を有し、第1図との対応
部分に同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略す
る。
この第2実施例によると、ステアリングホイール15を
右切りした据切り時には、油圧ブリッジ回路14の等価回
路は、第14図に示す如く、第1実施例における第9図
(a)の流入制御絞り1Rが流出制御絞り3Rに、第1の可
変絞り2Rが流入制御絞り1Rにそれぞれ置換され、且つ流
出制御絞り3Rを除く他の部分の上流側及び下流側を反転
させることになるが、前記第1の実施例と同様に、第1
の可変絞り2Rと外部制御可変絞り5Bとは両者が並列関係
であり、且つ外部制御可変絞り5Bの絞り面積A5が大きい
ので、これらを単なる油路として考えることができ、従
って結果的には、第10図(d)に対応する第15図に示す
ように、後輪操舵用パワーシリンダ18がバイパスされ、
且つ前輪操舵用パワーシリンダ12と並列に第1の可変絞
り2Rの絞り面積A2と流出制御絞り3Rの絞り面積A3との和
で表される等価絞り面積ACの等価可変絞りOCが介挿され
たことになり、前輪操舵用パワーシリンダ12に前記第1
の実施例と全く同様の操舵トルクに対する差圧特性が得
られる。
同様に、高速走行時にも、直列に接続された前輪操舵
用パワーシリンダ12及び後輪操舵用パワーシリンダ18と
それぞれ並列に流入制御絞り1R及び第1の可変絞り2Rが
接続されることになり、前輪操舵用パワーシリンダ12に
操舵トルクの増加に伴って緩やかに増加する差圧が生じ
ると共に、後輪操舵用パワーシリンダ18に操舵トルクの
増加に伴って急峻に増加する差圧が生じ、これらによっ
て第1実施例と同様の前輪に対する操舵補助トルク及び
後輪に対する操舵力を発生することができる。
同様に据切り時及び高速走行時の中間の走行状態で
も、前輪操舵用パワーシリンダ12及び後輪操舵用パワー
シリンダ18で第1実施例と全く同様の操舵補助力及び操
舵力を発生することができる。
次に、この発明の第3実施例を第16図について説明す
る。
この第3実施例においては、前記第1実施例におい
て、前輪操舵用パワーシリンダ12と並列に外部制御可変
絞り6が介挿されたバイパス流路L6が接続され、その外
部制御絞り6の絞り面積A6が第17図に示す如く、車速の
増加に伴って順次増加するように選定されていることを
除いては上記第1図と同様の構成を有し、第1図との対
応部分には同一符号を付しその詳細説明はこれを省略す
る。
この第3実施例によると、車速が零若しくはその近傍
の低車速時にステアリングホイール15を例えば右切りす
る据切り状態では、前輪操舵用パワーシリンダ12と並列
に介挿された外部制御可変絞り6が第17図に示す如く全
閉状態であるので、その等価回路としては、第10図
(a)と全く等しくなり、このため第1実施例と全く同
様に前輪操舵用パワーシリンダ12に大きな差圧が供給さ
れるので、この前輪操舵用パワーシリンダ12で大きな操
舵補助力を発生することができる。
一方、高車速走行時には、前輪操舵用パワーシリンダ
12と並列に介挿された外部制御可変絞り6の絞り面積A6
が所定値を維持する開状態となるので、その等価回路は
第18図(a)に示すようになる。
この第18図(a)において、流出制御絞り3Rと外部制
御絞り6とが並列関係となるので、これらを1つの等価
可変絞りODに置換すると、第18図(b)に示すようにそ
の絞り面積ADは流出制御絞り3Rの絞り面積A2と外部制御
可変絞り6の絞り面積A6の和で表される。したがって、
等価可変絞りODの絞り面積ADは十分大きな面積となるの
で、これを単なる油路として考えることができ、したが
ってこの等価可変絞りODによって前輪操舵用パワーシリ
ンダ12の左右の油圧室12L,12Rがバイパスされるので、
第19図に示すように、両油圧室12L,12R間の差圧が略零
となり、マニュアルステアリング状態と等しくなる。
一方、後輪操舵用パワーシリンダ18については、これ
と並列に流入制御絞り1Rが介挿されているので、その油
圧室18L,18R間の差圧が、第1の可変絞り2Rの絞り面積
特性に応じた操舵トルクの増加に伴って急峻に増加する
ことになり、この後輪操舵用パワーシリンダ18によって
大きな後輪操舵力を発生させることができる。
また、据切り時及び高速走行時の中間の走行状態で
は、両者の中間の操舵補助力及び操舵力を前輪操舵用パ
ワーシリンダ12及び後輪操舵用パワーシリンダ18で発生
することができる。
次に、この発明の第4実施例を第20図について説明す
る。
この第4実施例においては、前記第1実施例におい
て、前輪操舵用パワーシリンダ12の下流側の流路L3及び
L4における流出制御絞り3R及び3Lの下流側に、これと直
列に第2の可変絞り4R及び4Lが介挿され、且つ絞り3R及
び4Rの接続点と絞り3L及び4Lの接続点との間にバイパス
流路L6が形成され、このバイパス流路L6に外部制御可変
絞り6が介挿されていることを除いては第1の実施例と
同様の構成を有し、第1図との対応部分には同一符号を
付しその詳細説明はこれを省略する。ここで、流出制御
絞り3L,3Rの絞り面積特性は、第21図(a)に示す如
く、第1図の流出制御絞り3L,3Rの絞り面積特性に比較
して閉じ切り時点の操舵トルクが大きくなるように比較
的緩やかな絞り面積特性に選定され、且つ第2の可変絞
り4L,4Rの絞り面積特性は、第21図(b)に示す如く、
第1図の流出制御絞り3L,3Rと同様の絞り面積特性に選
定され、外部制御可変絞り6の絞り面積特性は、前記第
4の実施例と同様に前記第17図に示す如く、車速Vの増
加に伴って絞り面積が増加するように選定されている。
この第4実施例によると、車速が零又はその近傍の低
車速走行状態におけるステアリングホイール15の例えば
右操舵による据切り時には、外部制御可変絞り6が全閉
状態にあるので、バイパス流路L6は遮断状態にあり、従
って流路L3においては流出制御絞り3Rと第2の可変絞り
4Rとが直列に介挿されていることになる。このため、こ
れら2つの絞り3R及び4Rを単一の等価可変絞りOEとみな
すと、その絞り面積AEは次式で表すことができる。
ここで、流出制御絞り3Rと第2の可変絞りRとは、同
一操舵トルクに対して第2の可変絞り4Rの絞り面積A4
方が小さく選定されているので、流路L3における絞り面
積は、第2の可変絞り4Rの絞り面積が支配的となり、実
質的に第1の実施例における流出制御絞り3Rと等しくな
る。したがって、前記第1実施例における据切り時と略
同様の大きな操舵補助力を前輪操舵用パワーシリンダ12
から発生させることができる。
また、高速走行時には、外部制御可変絞り6の絞り面
積A6が、前記第18図に示す如く、所定値の絞り面積とな
っているので、流路L3においては、第2の可変絞り4Rと
外部制御可変絞り6とが並列関係となり、両者を単一の
等価可変絞りOFとみなすと、その絞り面積AFは、第2の
可変絞り4Rの絞り面積A4と外部制御可変絞り6の絞り面
積A6の和で表され、その絞り面積が十分に大きくなるの
で、この等価絞りOFを単なる油路とみなすことができ、
したがって流路L3には単に流出制御絞り3Rのみが介挿さ
れていることと等価となり、上記第1実施例と全く同様
の小さな操舵補助力を前輪操舵用パワーシリンダ12から
発生させることができると共に、大きな後輪操舵力を後
輪操舵用パワーシリンダ18から発生させることができ
る。
この第4実施例において、バイパス流路L6を省略し、
これに代えて各第1の可変絞り4L,4Rと並列にそれぞれ
バイパス流路を形成し、これらバイパス流路にそれぞれ
外部制御可変絞り6を介挿するようにしても、上記と同
様の作用効果を得ることができる。
なお、上記第3、第4実施例において外部制御可変絞
り6を設ける替わりに、周知の反力制御により前輪操舵
用パワーステアリングの操舵力を車速等により制御する
ようにしてもよい。
次に、この発明の第5実施例を第22図について説明す
る。
この第5実施例は、前記第1実施例において、後輪操
舵装置17が、後輪操舵用パワーシリンダ18に代えて、後
輪メンバ23の左右のラバーインシュレータ25にそれぞれ
車体側部材に固定された後輪操舵用パワーシリンダ51L,
51Rのピストンロッド51aが連結され、且つ各パワーシリ
ンダ51Lの油圧室51b及び51cがそれぞれ外部制御可変絞
り5A及び5Bの両端に接続されていることを除いては前記
第1実施例と同様の構成を有し、第1図との対応部分に
は同一符号を付しその詳細説明はこれを省略する。
この第5実施例によっても、後輪操舵用パワーシリン
ダ51L,51Rによって左右のラバーインシュレータ24を逆
相に吸引することによって、後輪メンバ23を僅かに傾け
ることにより、セミトレーリングアーム21を介して後輪
22を前輪と同相に操舵することを除いては第1実施例と
同様の構成を有するので、第1実施例と同様の作用効果
を得ることができる。
この第5実施例においても、上記第2実施例〜第4実
施例における外部制御可変絞り5A,5Bの両端間の差圧を
後輪操舵用パワーシリンダ51L,51Rに供給することによ
り、これら第2実施例〜第4実施例と同様の作用効果を
得ることができる。
なお、上記第1〜第5実施例においては、前輪操舵用
パワーシリンダ12の余剰油圧を利用するアクチュエータ
として後輪操舵用パワーシリンダを適用した場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、他の車
両搭載用アクチュエータに余剰油圧を供給するようにし
てもよく、また、余剰油圧を圧力センサに供給して前輪
操舵用パワーシリンダ12の作動状態を監視し、この圧力
センサの検出信号に基づき前輪操舵用パワーシリンダ12
の異常状態の診断に使用することもでき、この場合パワ
ーシリンダに加わる圧力を直接導くものに比べて、小さ
な圧力を導き出せるため、圧力センサを小型化すること
も可能であり、また前輪操舵用パワーステアリングの油
圧特性と異なり、リニアな油圧特性を作り出せるため、
操舵トルクセンサとして用いることも可能であり、その
他のアクチュエータを作動させたりすることもできる。
また、上記第1〜第5実施例においては、外部制御可
変絞り5A,5B,6を車速に応じて制御する場合について説
明したが、これに限定されるものではなく、第23図に示
すように、制御ユニットUに車速センサ16の車速検出信
号VDに代えて運転席の近傍に設けたロータリスイッチ,
可変抵抗器等で構成される操舵トルク選択器60の選択信
号を供給し、この操舵トルク選択器60を操作することに
より、制御ユニットUから出力する励磁電流IVの値を任
意に変更可能に構成して、運転者の好みに応じて油圧ブ
リッジ回路14全体の等価絞り面積Aを任意に変更し、任
意の操舵トルクをパワーシリンダ12,18によって発生さ
せるようにしてもよい。
また,第24図に示すように、路面の摩擦係数を検出す
る摩擦係数センサ61を設け、この摩擦係数センサ61の摩
擦係数検出値に応じて制御ユニットUからの励磁電流を
変更することにより、路面の摩擦係数に応じて最適な操
舵トルクを発生させるようにしてもよい。すなわち、摩
擦係数センサ61からの摩擦係数検出値が制御ユニットU
に供給され、この制御ユニットUで励磁電流IVの値を低
摩擦係数時には比較的大きな値に、高摩擦係数時には小
さな値に、それらの中間摩擦係数時には、両者の中間の
値にそれぞれ制御する。ここで、摩擦係数センサ61とし
ては、ワイパスイッチと連動する切換スイッチ、雨滴セ
ンサ等の間接的に路面摩擦係数を検出するもの、或いは
車両の前輪及び後輪の回転数を検出し、両者の回転数差
を算出して摩擦係数を算出したり、駆動輪のスプラッシ
ュ量を検出して摩擦係数を算出したりして直接的に路面
摩擦係数を検出するもの等を適用し得る。この場合、路
面摩擦係数によってのみ外部制御可変絞り5A,5B,6を制
御する場合に限らず車速に応じて算出した励磁電流値を
摩擦係数センサ61の摩擦係数検出値で補正するようにし
てもよい。
その他、車両の加減速装置の作動を検出するセンサを
設け、このセンサの検出値に基づき車両の加減速の頻度
を算出し、これによって車両の走行状態を判断して外部
制御可変絞り5A,5B,6を車速によって制御する場合の車
速感応パターン即ち第2図(d)及び第17図の車速に対
する絞り面積特性を変更するようにしてもよく、さらに
は、ステアリングホイール15の操舵角を検出する操舵角
センサとその出力を微分して操舵角速度を算出する操舵
角速度算出手段とを設け、操舵角センサの操舵角検出値
及び操舵角速度算出手段の操舵角速度算出値に基づき前
記車速感応パターンを変更して急転舵を防止し、操舵安
定性を向上させるようにしてもよく、またさらに、車両
前輪荷重を検出する荷重センサを設け、前輪荷重の変化
に応じて外部制御可変絞り5A,5B,6を制御するようにし
てもよい。
さらに、上記第1〜第5実施例においては、ステアリ
ングギヤ機構とラックアンドピニオン式を適用した場合
について説明したが、これに限定されるものではなく、
他の形式のステアリングギヤ機構を適用し得ることは言
うまでもない。
〔発明の効果〕 以上説明したように、この発明によれば、1つの油圧
ブリッジ回路で前輪操舵用パワーシリンダに供給する作
動油圧を、後輪操舵用パワーシリンダのように必要な油
圧特性が前輪操舵用パワーシリンダのものとは異なる他
のアクチュエータ又は油圧センサにも供給してこれを前
輪操舵用パワーシリンダと同時に作動させることがで
き、全体の構成が大型化することもなく、製造コストも
廉価となると共に、切換弁を必要としないので、部品点
数を少なくすることができると共に、長期の使用による
信頼性も向上させることができる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例を示す油圧回路図、第2
図(a)〜(d)はそれぞれ第1実施例に適用し得る流
入制御絞り、流出制御絞り、第1の可変絞り、外部制御
可変絞りの絞り面積特性を示す特性線図、第3図は第1
実施例に適用し得るロータリバルブの一例を示す断面
図、第4図は第3図のB−B線上の断面図、第5図はバ
ルブシャフトの一例を示す斜視図、第6図(a)及び
(b)はそれぞれバルブシャフト及びバルブボデーの展
開図及びそのVII−VII線上の断面図、第7図は第1実施
例に適用し得るスプールバルブの一例を示す断面図、第
8図は第5図のVIII−VIII線上の断面図、第9図(a)
〜(d)は第1実施例の据切り状態の動作の説明に供す
る説明図、第10図は据切り状態の操舵トルクに対する油
圧特性を示す特性線図、第11図(a)〜(c)はそれぞ
れ第1実施例の高速走行状態での右切り時の動作の説明
に供する説明図、第12図は高速走行時の操舵トルクに対
する油圧特性を示す特性線図、第13図はこの発明の第2
実施例を示す油圧回路図、第14図及び第15図はそれぞれ
第2実施例の据切り状態の動作説明に供する説明図、第
16図はこの発明の第3実施例を示す油圧回路図、第17図
は第3実施例における外部制御可変絞り6の操舵トルク
に対する絞り面積特性を示す特性線図、第18図(a)及
び(b)はそれぞれ第3実施例における据切り時の動作
説明に供する説明図、第19図は第3実施例における高速
走行状態での右切り時の操舵トルクに対する油圧特性を
示す特性線図、第20図はこの発明の第4実施例を示す油
圧回路図、第21図(a)及び(b)は第4実施例の流出
制御絞り及び第2の可変絞りの操舵トルクに対する絞り
面積特性を示す特性線図、第22図はこの発明の第5実施
例を示す油圧回路図、第23図及び第24図はそれぞれこの
発明の他の実施例を示す油圧回路図である。 図中、1L,1Rは流入制御絞り、2L,2Rは第1の可変絞り、
3L,3Rは流出制御絞り、4L,4Rは第2の可変絞り、5A,5B,
6は外部制御可変絞り、10は油圧ポンプ、11はリザーバ
タンク、12は前輪操舵用パワーシリンダ、12L,12Rは油
圧室、13はコントロールバルブ、14は油圧ブリッジ回
路、L1〜L4は流路、L5はバイパス流路、15はステアリン
グホイール、16は車速センサ、Uは制御ユニット、17は
後輪操舵装置、18は後輪操舵用パワーシリンダ、18L,18
Rは油圧室、30はロータリバルブ、40はスプールバル
ブ、60は操舵トルク選択器、61は摩擦係数センサであ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】4つの流路を環状に接続して油圧ブリッジ
    回路を構成し、該油圧ブリッジ回路の一方の対角線上の
    接続点間に前輪操舵用パワーシリンダの左右の油圧室を
    接続し、他方の対角線上の接続点を油圧源に接続し、前
    記前輪操舵用パワーシリンダの上流側の各流路にそれぞ
    れ操舵トルクに応動する流入制御絞りを、下流側の各流
    路にそれぞれ当該操舵トルクに応動する流出制御絞りを
    それぞれ設けたパワーステアリングの油圧制御装置にお
    いて、前記各流入制御絞り及び各流出制御絞りの少なく
    とも一方における上流側及び下流側の少なくとも一方と
    直列関係にそれぞれ操舵トルクに応動する第1の可変絞
    りと操舵トルク以外の外部信号によって絞り面積が制御
    される外部制御可変絞りとの並列回路を介挿し、該外部
    制御可変絞りの両端間の差圧、又は該並列回路とこれと
    直列関係となる前記流入制御絞り又は流出制御絞りとの
    接続点間の差圧を前輪操舵用パワーシリンダ以外のアク
    チュエータ又は油圧センサに供給するようにしたことを
    特徴とするパワーステアリングの油圧制御装置。
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