JPH061904Y2 - 四輪操舵車両の後輪操舵装置 - Google Patents

四輪操舵車両の後輪操舵装置

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JPH061904Y2
JPH061904Y2 JP1986186981U JP18698186U JPH061904Y2 JP H061904 Y2 JPH061904 Y2 JP H061904Y2 JP 1986186981 U JP1986186981 U JP 1986186981U JP 18698186 U JP18698186 U JP 18698186U JP H061904 Y2 JPH061904 Y2 JP H061904Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は前輪の操舵に応じて後輪をも操舵する四輪操舵
車両における後輪操舵装置、特に油圧による後輪操舵装
置に関する。
〔従来技術〕
この種の油圧による後輪操舵装置においては、前輪から
の操舵信号に応じて後輪操舵装置を所定の位置まで過不
足なく作動させる必要がある。このために、例えば特開
昭59−81262号公報の技術においては後輪操舵用
油圧アクチュエータの作動ロッドのストロークを検出す
る後輪操舵角センサを設けて、この作動ロッドが前輪操
舵角に応じて所定の位置まで過不足なく移動するように
フィードバック制御を行っている。また、特開昭60−
71375号公報の技術においては、後輪操舵用油圧ア
クチュエータの作動油給排通路に設けられて前輪操舵角
に応じて作動する4ポート絞り切換弁を、同油圧アクチ
ュエータの作動ロッドに形成したラックとこれに噛合す
るピニオンを用いた連動機構により制御して、作動ロッ
ドが前輪操舵角に応じた所定の位置まで移動すれば4ポ
ート絞り切換弁が中立位置となって作動ロッドの移動を
停止するようにしている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前記第1の従来技術においては前後輪に
それぞれ操舵角センサを必要とするのでコストアップと
なり、また第2の従来技術においては後輪の操舵角セン
サが不要となる分だけコストアップはまぬがれるが、ラ
ックとピニオンによる連動にはピニオン軸と直交する方
向のスラストをともなうので4ポート絞り切換弁にこじ
りが生じてバルブロック等のおそれがあり、またこれを
避けるための構造を採用しようとすれば連動機構が大型
化するという問題があり、車体構造によっては後輪操舵
装置の配置が困難になる。本考案はこのような問題を解
決しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
このために、本考案による四輪操舵車両の後輪操舵装置
は、添付図面に例示する如く、ハウジング40と、この
ハウジング内に形成されたシリンダ50と、このシリン
ダ内に摺動自在に嵌合されて同シリンダ内を2つの作動
室C1,C2に区画するピストン52と、このピストン
に同軸に固定され前記ハウジング40より摺動自在に突
出して後輪操向リンク機構16に連結される作動ロッド
53を備えてなる四輪操舵車両の後輪操舵装置におい
て、前記シリンダ50と平行に前記ハウジング40内に
形成された嵌合孔41と、この嵌合孔内に摺動自在に嵌
挿され軸方向に間をおいて周壁に形成された4個のポー
ト63〜66を有するスリーブ60と、このスリーブの
内孔67内に摺動自在に嵌合され同スリーブと協働して
4ポート絞り切換弁Vを形成するスプール70と、前記
スリーブ60と作動ロッド53の間に位置して此等と直
交する支持ピン92を介して前記ハウジング40に枢支
され両端部がそれぞれ前記スリーブ60と作動ロッド5
3の対向部に前記支持ピン42と平行に形成された各均
一幅溝69,53aに係合するレバー91を有する連動
装置90と、前記スプール70と前記ハウジング40の
間に介装され同スプールをその軸線方向の中立位置に向
けて弾性的に付勢するスプリング76a,76bと、前
記ハウジング40に形成されて前記スリーブ60の2個
のポート63,64にそれぞれ連通する供給及び排出ポ
ート45,46と、前記ハウジング40に形成されて前
記スリーブ60の残る2個のポート65,66をそれぞ
れ前記シリンダ50の両作動室C1,C2に連通する2
個の分配路48a,48bと、前記ハウジング40に形
成されて前記スプール70の両端部と同ハウジングの間
に形成される一対の制御室80a,80bにそれぞれ連
通すると共に前輪の操舵に応じた差圧が導入される一対
の制御ポート47a,47bを備えたことを特徴とする
ものである。
〔作用〕
一対の制御ポート47a,47bに導入される前輪の操
舵に応じ差圧はスプール70の両端部に印加され、スプ
ール70をスプリング76a,76bに抗して前記差圧
に対応する距離だけ中立位置より一方向に変位させる。
この変位はスリーブ60とスプール70により形成され
る4ポート絞り切換弁Vを中立状態より一方向に作動さ
せ、供給ポート45より供給されてシリンダ50の両作
動室C1,C2に印加される作動流体の圧力を一方の作
動室では増大させ他方の作動室では減少させて、ピスト
ン52を介して作動ロッド53をスプール70と逆方向
に移動させる。この移動により、一端が作動ロッド53
に係合したレバー91は支持ピン92を中心として回動
し、他端に係合したスリーブ60をスプール70と同一
方向に移動させて4ポート絞り切換弁Vを中立状態に近
付ける。しかして、作動ロッド53が制御ポート47
a,47bに導入される差圧に対応する所定量移動すれ
ば、スリーブ60の移動量はスプール70の変位量と同
一となり、4ポート絞り切換弁Vは中立状態に戻り、作
動ロッド53のそれ以上の移動は停止する。また、制御
ポート47a,47bに導入される差圧がなくなればス
プール70はスプリング76a,76bにより中立位置
に復帰し、これにより4ポート絞り切換弁Vは逆方向に
作動するので両作動室C1,C2に印加される作動流体
圧は前記と逆方向に増減し、作動ロッド53を前記と逆
方向に移動させ、中立位置に復帰させて停止させる。
〔考案の効果〕
かかる本考案によれば、前輪の動力舵取装置の流体圧ア
クチュエータの両作動室に印加される圧力を両制御ポー
トに印加して後輪を操舵することが可能となるので、後
輪操舵角センサのみならず前輪操舵角センサも不要とな
り、全体の製造コストを低下させることができる。ま
た、スプリングスプールよりなる4方向絞り切換弁はシ
リンダのハウジング内に内蔵されると共に、スリーブと
作動ロッドの間にこの両者の連動装置が内蔵されるので
後輪操舵装置は極めて小型にまとまり、更に連動装置の
レバーの一端はスリーブに形成された均一幅溝内に係合
しているので作動に際して軸方向以外の力をスリーブ及
びスプールに及ぼすことはなく、従ってスリーブ及びス
プールにこじりが生じてバルブロック等が生ずるおそれ
もない。
〔実施例〕
以下に、添付図面に示す実施例により、本考案の説明を
する。
第2図に示す如く、自動車エンジンにより駆動されるベ
ーンポンプ等の供給ポンプ20には固定絞り21aと協
働して余分の作動流体をリザーバ29にバイパスする流
量制御弁21が内蔵され、これにより一定流量の作動流
体が分流弁22に供給される。分流弁22は前記一定流
量の作動流体を一定の比率で2分して、その一方を前部
供給通路23を経て前輪動力舵取装置12に供給し、他
方を後部供給通路26を経て後輪操舵装置Aに供給する
ものである。
第2図において、舵取りハンドル10の回動はハンドル
軸11を経て前輪動力舵取装置12のサーボ弁12a
(本実施例においてはロータリ式の4ポート絞り切換
弁)に伝達され、これを作動させた後にピニオン12b
を介してラック軸12cを軸方向に移動させる。例えば
舵取りハンドル10を右に回動した場合はラック軸12
cはピニオン12bを介して左方に移動し、前輪操向リ
ンク機構14,14を介して前輪15,15を右向に操
舵させる。一方、サーボ弁12aは前輪供給通路23よ
りの作動流体を舵取りハンドル10に加えられる手動操
舵トルクに応じた圧力差のある作動流体として、高圧側
の作動流体を第1分配通路25aを経てラック軸12c
に設けられたパワーシリンダ12dの右室に供給し、低
圧側の作動流体を第2分配通路25bを経てパワーシリ
ンダ12dの左室に供給する。これによりパワーシリン
ダ12dの右室に流入する高圧の作動流体はピニオン1
2bを介して左方に移動するラック軸12cにアシスト
力を与え、パワーシリンダ12dの左室より排出される
低圧の作動流体は排出通路24よりリザーバ29に排出
される。舵取りハンドル10を左に回動した場合は、前
記と逆の作動により、パワーシリンダ12dは右方に移
動するラック軸12cにアシスト力を与える。
第2図に示す如く、第1及び第2分配通路25a及び2
5bは、また、直列固定絞り30,電磁可変絞り31,
電磁切換弁32,並列固定絞り33a,33b及び制御
通路28a,28bを経て、後述する後輪操舵装置Aの
第1及び第2制御ポート47a,47bに連通されてい
る。後輪操舵装置Aは、後述の如く、右側の第1制御ポ
ート47aに印加された作動流体の圧力の方が高圧の場
合は、後輪供給通路26より供給される作動流体により
作動ロッド53を右方に移動して、後輪操向リンク機構
16,16を介して後輪15,15を右向に操向回動さ
せるものである。電子式制御装置35は車速センサ36
よりの車速信号を入力して、電磁可変絞り31を高速走
行の場合は開度が小、低速走行の場合は開度が大となる
ように制御し、また電磁切換弁32を高速走行の場合は
分配通路25a,25bのをそれぞれ制御通路28a,
28bに連通して前後後13,15が同方向に操舵さ
れ、また低速走行の場合は分配通路25a,25bをそ
れぞれ制御通路28b,28aに連通して前後輪13,
15が互いに逆方向に操舵されるように制御するもので
ある。
次に、後輪操舵装置Aの構造を説明する。
第1図に示す如く、ハウジング40内にその一側より挿
入されたシリンダチューブ51は、シリンダカバー54
を介してロッドカバー43により軸方向から締付固定さ
れ、シリンダチューブ51によりシリンダ50が形成さ
れている。作動ロッド53の中間部に同軸的に一体形成
されたピストン52はシリンダ50内に液密に摺動自在
に嵌合されてシリンダ50内を2つの作動室C1,C2
に区画し、作動ロッド53の一端はシリンダカバー54
及びロッドカバー43を液密に摺動自在に貫通し、また
他端はハウジング40を液密に摺動自在に貫通してブッ
シュ44により支持されている。作動ロッド53の両端
はハウジング40より突出し、第2図に示す如く、後輪
操向リンク機構16,16を介して後輪15,15に連
結されている。シリンダチューブ51の外周に形成され
た環状通路49はシリンダカバー54の切欠きを介して
一方の作動室C1に連通されている。
第1図に示す如く、ハウジング40には、両端をねじプ
ラグ42a,42bにより閉鎖した嵌合孔41がシリン
ダ50と平行に形成され、この嵌合孔41にはスリーブ
60が摺動自在に嵌挿され、後述する連動装置90によ
り作動ロッド53と連動して移動するようになってい
る。スリーブ60の内孔67には、この内孔67に摺動
自在に嵌合する後述のスプール70との間で第1及び第
2分配室61,62を形成する2つの溝が軸方向に間を
おいて設けられている。スリーブ60の周壁には軸方向
に間をおいて4個のポート63〜66が設けられ、第1
ポート63は両分配室61,62の間に開口し、第2ポ
ート64は第2分配室62の間に挟んで第1ポート63
と反対側に開口し、第3及び第4ポート65,66はそ
れぞれ第1及び第2分配室61,62に開口している。
連動装置90は、作動ロッド53とスリーブ60の間に
位置して此等の軸線と直交するようハウジング40に支
持された支持ピン92と、この支持ピン92に枢支され
たレバー91よりなり、レバー91の両端部はそれぞれ
作動ロッド53とスリーブ60の対向部に支持ピン92
と平行に形成された均一幅溝53a,69の平行な壁面
の間に係合して、スリーブ60を作動ロッド53と連動
して逆方向に移動させるものである。第1図に示す如
く、スリーブ60の移動の全ストローク範囲において、
第1及び第2ポート63,64はハウジング40に形成
した供給及び排出ポート45,46にそれぞれ常に連通
し、また第3及び第4ポート65,66は、ハウジング
に形成した第1及び2分配路48a,48bを介して、
それぞれ常にシリンダ50の両作動室C1,C2に連通
するようになっている。
スリーブ60の内孔67に摺動自在に嵌挿されるスプー
ル70は、第1図に示す如く、軸方向に間をおいて4つ
のランド部71〜74を有し、その間には内孔67との
間で中央の供給室82並びに第1及び第2戻し室81,
83を形成する3つの溝が設けられ、更にスプール70
内には両端が閉鎖されて半径方向開口により第1及び第
2戻し室81,83を互いに連通する内部連通路75が
形成されている。前記第1及び第2ポート63,64は
それぞれ供給室63及び第2戻し室83に開口されてい
る。スプール70の両端部とハウジング40に固定した
ねじプラグ42a,42bの間には第1及び第2制御室
80a,80bが形成れ、ハウジング40にはこの第1
及び第2制御室80a,80bに開口する第1及び第2
ポート47a,47bが設けられている。スプール70
は、その両端部と両ねじプラグ42a,42bの間に介
装された一対のスプリング76a,76bにより軸線方
向で互いに逆向きに付勢されて、両制御室80a,80
bに印加される圧力が等しい状態では図示の如く中立位
置に弾性的に保持され、両制御室80a,80bに印加
される圧力が異なればその圧力差に応じてスプール70
は軸方向に変位されるようになっている。
スプール60及びスプール70は、互いに協働して4ポ
ート絞り切換弁Vを構成し、この4ポート絞り切換弁V
は、第1図及び第2図に示す如く、作動ロッド53が中
立位置(後輪15は直進位置となる)にあり、かつ両制
御室80a,80bに印加される圧力が互いに等しい状
態では、中立状態となるようになっている。スプール7
0は、両制御室80a,80bに印加される制御圧力の
差圧に応じて変位し、供給ポート45より導入される作
動流体により、スプール70の変位に対応する位置まで
作動ロッド53を移動させて後輪15を操舵するもので
あるが、後輪15の操舵角が前輪13の操舵角よりも常
に小となるようにスプリング76a,76bのばね常数
を定めるものとする。
舵取りハンドル10が直進状態となっている場合は、両
分配通路25a,25b内の作動流体圧は互いに同一で
あり、従って車速の如何に拘わらず後輪操舵装置Aの両
制御ポート47a,47bに印加される制御圧は互いに
同一である。この状態においては、第1図に示す如く全
ての作動部材が中立状態に保たれ、後輪15,15は直
進位置となっている。後部供給通路26を介して後輪操
舵装置Aの供給ポート45に供給された作動流体は第1
ポート63より供給室82に流入し、両分配室61,6
2に均等に分れて両戻し室81,83に流れ、第2ポー
ト64,排出ポート46及び排出通路27を経てリザー
バ29に排出される。この状態ではシリンダ51の両作
動室C1,C2の圧力は互いに等しくなるので作動ロッ
ド53は移動しない。
次に低速走行状態において操舵ハンドル10を回動した
場合の作動につき説明する。低速走行の場合は電磁絞り
弁31の開度は大となり、電磁切換弁32は第1分配通
路25aを第2制御通路28bに接続し、また第2分配
通路25bを第1制御通路28aに接続する。この状態
において舵取りハンドル10を右に回動すれば、前述の
如く前輪13,13は右向きに操舵され、一方、高圧側
となる第1分配通路25aの作動流体は直列固定絞り3
0,電磁絞り弁31,電磁切換弁32より並列固定絞り
33bに流れ、第2制御通路28bを介して、後輪操舵
操舵Aの第2制御ポート47bに高い制御圧を印加し、
また低圧側となる第2分配通路25bの作動流体は、同
様にして第1制御ポート47aに低い制御圧を印加す
る。各制御圧はスプール70の両端部に作用し、その差
圧に対応する距離だけスプール70をスプリング76
a,76bに抗して中立位置より右方に変位させ、4ポ
ート切換弁Vを図示の中立状態より一方向に作動させ
る。この状態においては供給室82と第1分配室61の
間の開口面積は供給室82と第2分配室62の間の開口
面積よりも増大し、一方、第1分配室61と第1戻し室
81の間の開口面積は第2分配室62と第2戻し室83
の間の開口面積よりも絞られ、従って第1分配室61内
の作動流体の圧力は第2分配室62内の圧力よりも高く
なる。第1分配室61内の高圧の作動流体は第3ポート
65,第1分配路48a及び環状通路49より第1作動
室C1に印加され、第2分配室62内の低圧の作動流体
は第4ポート66及び第2分配路48bより第2作動室
C2に印加され、両作動室C1,C2内の圧力差がピス
トン52に作用して作動ロッド53は左方に移動され、
供給ポート45よりの作動流体は第1作動室C1内に導
入され、第2作動室C2内の作動流体は排出ポート46
より排出通路27を経てリザーバ29に排出される。こ
の作動ロッド53の左方移動により、後輪15,15
は、第2図の操向リンク機構16,16を介して、前輪
13,13とは逆方向の左向に操舵される。
前述した作動ロッド53の左方移動により、一端が作動
ロッド53の均一幅溝53aに係合したレバー92は支
持ピン92を中心として時計回転方向に回動し、均一幅
溝69を介してレバー91の他端に係合したスリーブ6
0を右方向に移動させ、スプール70との相対移動量を
減少させて4ポート絞り切換弁Vを中立状態に近付け
る。しかして、作動ロッド53がスプール70の変位量
に対応する所定量移動すればスリーブ60の移動量はス
プール70の変位量と同一となり、4ポート絞り切換弁
Vは中立状態に戻り、両分配室61,62内の圧力が互
いに同一となるので作動ロッド53の移動は停止し、後
輪15,15の操舵角はその状態に保たれる。なお、レ
バー91の他端は均一幅溝69を介してスリーブ60に
係合されているので、レバー91がその回動によりスリ
ーブ60を往復動させる際に軸方向以外の力をスリーブ
60に及ぼすことはなく、またスリーブ70にも軸方向
以外の力が作用するおそれはないので、以上に述べた4
ポート絞り切換弁Vの作動に際してスリーブ60及びス
プール70にこじりが生じてバルブロック等を生ずるお
それはない。
以上の状態より舵取りハンドル10を直進走行状態に戻
せば、制御ポート47a,47bに印加される制御圧が
互いに同一となるので、スプール70はスプリング76
a,76bにより中立位置に復帰し、これにより4ポー
ト絞り切換弁Vは逆方向に作動するので第1作動室C1
内の作動流体の圧力は第2作動室V2内の圧力よりも低
くなり、従って作動ロッド53は右方に移動し、中立位
置に復帰して停止する。
舵取りハンドル10を左に回動した場合は、以上と逆の
作用により、後輪15は左向に操舵される。
前輪動力舵取装置12のパワーシリンダ12dの両室に
供給される作動流体の差圧は、車速等が一定の場合には
前輪13の操舵角に応じて増減するので、上記低速走行
状態においては、後輪15の操舵角は前輪13の操舵角
に応じた値となり、その操舵方向は前輪13とは逆方向
となる。なお、前述の如く、後輪15の操舵角は前輪1
3の操舵角よりも常に小である。
高速走行の場合は電磁絞り弁31の開度は小となり、ま
た電磁切換弁32は第1分配通路25aを第1制御通路
28aに接続し、第2分配通路25bを第2制御通路2
8bに接続する点において低速走行の場合と相違する
が、その他の作動は低速走行の場合と全く同一である。
従って、後輪15の操舵角は前輪13の操舵角に応じた
値となるが、その操舵方向は前輪13と同方向となる。
高速走行の場合には、低速走行の場合に比して後輪15
の操舵角を小さくする必要があるので、前述の如く電磁
絞り弁31の開度を減少させるものである。なお、車速
の増大に応じて、パワーシリンダによるアシスト力を減
少させる車速感応型の前輪動力舵取装置を用いる場合
は、電磁絞り弁31の開度の制御特性は上述とは異なっ
たものとなり、場合によっては電磁絞り弁31は不要と
なる。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本考案による四輪操舵車両の後輪操舵装置の
一実施例を示し、第1図は要部の長手方向断面図、第2
図は関連する装置を含む全体説明図である。 符号の説明 16・・・後輪操向リンク機構、40・・・ハウジン
グ、41・・・嵌合孔、45・・・供給ポート、46・
・・排出ポート、47a,47b・・・制御ポート、5
0・・・シリンダ、52・・・ピストン、53・・・作
動ロッド、53a・・・均一幅溝、60・・・スリー
ブ、63〜66・・・ポート、67・・・内孔、69・
・・均一幅溝、70・・・スプール、76a,76b・
・・スプリング、80a,80b・・・制御室,90・
・・連動装置、91・・・レバー、92・・・支持ピ
ン、C1,C2・・・作動室、V・・・4ポート絞り切
換弁。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングと、このハウジング内に形成さ
    れたシリンダと、このシリンダ内に摺動自在に嵌合され
    て同シリンダ内を2つの作動室に区画するピストンと、
    このピストンに同軸に固定され前記ハウジングより摺動
    自在に突出して後輪操向リンク機構に連結される作動ロ
    ッドを備えてなる四輪操舵車両の後輪操舵装置におい
    て、前記シリンダと平行に前記ハウジング内に形成され
    た嵌合孔と、この嵌合孔内に摺動自在に嵌挿され軸方向
    に間をおいて周壁に形成された4個のポートを有するス
    リーブと、このスリーブの内孔内に摺動自在に嵌合され
    同スリーブと協働して4ポート絞り切換弁を形成するス
    プールと、前記スリーブと作動ロッドの間に位置して此
    等と直交する支持ピンを介して前記ハウジングに枢支さ
    れ両端部がそれぞれ前記スリーブと作動ロッドの対向部
    に前記支持ピンと平行に形成された各均一幅溝に係合す
    るレバーを有する連動装置と、前記スプールと前記ハウ
    ジングの間に介装され同スプールをその軸線方向の中立
    位置に向けて弾性的に付勢するスプリングと、前記ハウ
    ジングに形成されて前記スリーブの2個のポートにそれ
    ぞれ連通する供給及び排出ポートと、前記ハウジングに
    形成されて前記スリーブの残る2個のポートをそれぞれ
    前記シリンダの両作動室に連通する2個の分配路と、前
    記ハウジングに形成されて前記スプールの両端部と同ハ
    ウジングの間に形成される一対の制御室にそれぞれ連通
    すると共に前輪の操舵に応じた差圧が導入される一対の
    制御ポートを備えたことを特徴とする四輪操舵車両の後
    輪操舵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5981626A (ja) * 1982-09-23 1984-05-11 ベ−・ベ−・ツエ−・アクチエンゲゼルシヤフト・ブラウン・ボヴエリ・ウント・コンパニイ 多重化可能な2安定液晶表示装置およびその制御方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5981626A (ja) * 1982-09-23 1984-05-11 ベ−・ベ−・ツエ−・アクチエンゲゼルシヤフト・ブラウン・ボヴエリ・ウント・コンパニイ 多重化可能な2安定液晶表示装置およびその制御方法

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