JP2502350B2 - パワ―ステアリング制御装置 - Google Patents

パワ―ステアリング制御装置

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JP2502350B2 JP27209488A JP27209488A JP2502350B2 JP 2502350 B2 JP2502350 B2 JP 2502350B2 JP 27209488 A JP27209488 A JP 27209488A JP 27209488 A JP27209488 A JP 27209488A JP 2502350 B2 JP2502350 B2 JP 2502350B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、車両の操舵系に操舵補助トルクを付与す
る流体圧式のパワーステアリング制御装置の改良に関す
る。
〔従来の技術〕
従来のパワーステアリング装置としては、例えば、特
開昭53-93536号公報に記載されたものが知られている。
この従来の技術は、油圧式のパワーステアリング装置
に関し、特に、低速走行時の操舵軽減を可能にすると共
に、高速走行時の走行安定性が向上することを目的とし
てなされたものであり、具体的には、パワーシリンダの
左右の圧力室をバイパス流路で接続すると共に、このバ
イパス流路に、制御信号に応じてバイパス流路を通過す
る流量を制御する流量制御弁を介挿させていて、高速走
行時にはバイパス流路を通過する流体を多量にして、操
舵系に発生する操舵補助トルクを小さくし、且つ低速走
行時又は停車時にはバイパス流路を通過する流体を少量
又は零にして、操舵系に発生する操舵補助トルクを大き
くすることにより、上記目的を達成するようにしてい
た。
また、上記目的を達成するための他の従来技術として
は、例えば、特公昭56-38430号公報に記載されるものも
あり、これも、高速走行時にパワーシリンダの左右の圧
力室を短絡させるようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の技術では、操舵方向が異な
ると、バイパス流路に介挿された流量制御弁での流体の
通過方向が異なってしまうため、この流量制御弁の絞り
形状によっては、操舵方向によって操舵特性に差が生じ
てしまうという課題があった。従って、通過方向が異な
っても同一の特性が得られるように、流量制御弁に精密
即ち高価なものを採用しなければならないが、このよう
な高価な流量制御弁であっても、全く同一の特性を得る
ことは非常に困難であるため、上記課題は未解決のまま
であった。
この発明は、このような従来技術の未解決の課題に着
目してなされたものであり、操舵方向が異なっても、同
一の特性が得られるパワーステアリング制御装置を提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この発明は、4つの流路
を環状に接続してブリッジ回路を構成し、前記ブリッジ
回路の一方の対角線上の接続点間にパワーシリンダの左
右の圧力室を接続し、他方の対角線上の接続点を圧力源
に接続すると共に、前記4つの流路のそれぞれに、操舵
トルクに応じて絞り面積が変化する第1の可変絞りを介
挿したパワーステアリング制御装置において、前記流路
の流入側流路と、この流入側流路に直接連続する流出側
流路との間を、これら流入側流路及び流出側流路のそれ
ぞれに介挿された前記第1の可変絞りと並列のバイパス
流路で接続すると共に、このバイパス流路に、車両の走
行状況に応じて絞り面積が制御される外部制御可変絞り
を介挿し、さらに、前記操舵トルクに応じて絞り面積が
変化し且つ前記第1の可変絞りに比べて大きな操舵トル
クで閉じ切る第2の可変絞りを、前記バイパス流路と直
列となるように、前記流入側流路及び流出側流路のそれ
ぞれに介挿した。
〔作用〕
流入側流路及び流出側流路間を接続するバイパス流路
を通過する流体は、常に流入側流路から流出側流路へ向
けて流動するため、バイパス流路に介挿された外部制御
可変絞りを通過する流体の方向も一方向のみとなる。従
って、操舵方向が異なっても、外部制御可変絞りの絞り
形状によって操舵特性に差が生ずることがない。
また、例えば車速等の車両走行状況に応じ、操舵を軽
減する必要があると判断できる場合(例えば、低速走行
又は停車時)には、外部制御可変絞りを閉状態としてバ
イパス流路を閉塞状態とすれば、ブリッジ回路に供給さ
れる作動流体圧は、各流路に介挿された第1の可変絞り
により分流されてパワーシリンダの左右の圧力室に供給
されるから、操舵系に大きな操舵補助トルクが発生し
て、操舵は軽減される。
そして、例えば高速走行時等のように、操舵が軽くな
り過ぎると、車両の走行安定性が損なわれてしまう場合
には、外部制御可変絞りを開状態としてバイパス流路を
連通状態とすれば、ブリッジ回路に供給される作動流体
圧は、第1の可変絞りとは無関係に、第2の可変絞りに
応じて、パワーシリンダに供給されずに、圧力源に戻さ
れる。この場合、第2の可変絞りが閉じ切る操舵トルク
の大きさを、第1の可変絞りのそれよりも大きくしてい
るから、小さな操舵トルクでは、多くの作動流体がパワ
ーシリンダに供給されずに圧力源に戻されるため、操舵
が軽くなり過ぎて、車両の走行安定性が損なわれるよう
なことはない。
また、高速走行時であっても、急転舵による緊急回避
を行うような場合には、そのときの操舵トルクに応じ
て、第1の可変絞りだけではなく第2の可変絞りの絞り
面積も縮小するから、バイパス流路を通過する流体が減
少し、パワーシリンダに充分な作動流体が供給されるの
で、操舵操作が適度に軽減される。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、この発明を油圧式のパワーステアリング装
置に適用した場合の一実施例を示す油圧系統図であり、
図中、10は油圧ポンプ、11はリザーバタンクであり、こ
れら油圧ポンプ及びリザーバタンク11で圧力源としての
油圧源が構成されている。
これら油圧ポンプ10及びリザーバタンク11間には、操
舵系に操舵補助トルクを付与するパワーシリンダ12を制
御するコントロールバルブ13が介挿されている。
このコントロールバルブ13は、4つの流路L1〜L4を環
状に接続した油圧ブリッジ回路14を有し、その一方の対
角線上の接続点CA1及びCA2がそれぞれ油圧ポンプ10及び
リザーバタンク11に接続され、他方の対角線上の接続点
CB1及びCB2が、それぞれパワーシリンダ12の左右の圧力
室12L及び12Rに接続されている。
上記4つの流路の内、接続点CB2を挟んで直接連続す
る2つの流路L1及びL2には、可変オリフィスで構成され
る第1の可変絞り1L及び1Rがそれぞれ介挿され、接続点
CB1を挟んで直接連続する他の2つの流路L3及びL4
は、同様に可変オリフィスで構成される第1の可変絞り
2L及び2Rが介挿されている。
また、接続点CB1を挟んで直接連続する2つの流路L3
及びL4の内、上流側に位置する流入側流路L4には、第1
の可変絞り2Rよりも上流側に第2の可変絞り3Rが介挿さ
れ、下流側に位置する流出側流路L3には、第1の可変絞
り2Lよりも下流側に第2の可変絞り3Lが介挿されてい
る。
これら第1の可変絞り1L,1R,2L,2R及び第2の可変絞
り3L,3Rは、ステアリングホイール15の例えば左方向の
操舵によって、第1の可変絞り1L,2L及び第2の可変絞
り3Lの3つが、右方向の操舵によって第1の可変絞り1
R,2R及び第2の可変絞り3Rの3つが、それぞれ連動して
後述する操舵トルクTに応じてその絞り面積が縮小する
方向に変化するように構成されている。即ち、ステアリ
ングホイール15の転舵操作によって発生するトーション
バー等の捩り弾性力による操舵トルクTに基づいて、各
可変絞り1L,1R;2L,2R及び3L,3Rの絞り面積が変化する。
ここで、各可変絞り1L,1R;2L,2R及び3L,3Rの操舵トルク
Tに対する絞り面積の関係を表す絞り特性は、それぞれ
第2図(a),(b)及び(c)に示すように選定され
ている。
即ち、第1の可変絞り1L,1Rの絞り面積A1は、第2図
(a)に示すように、操舵トルクTの値が所定値T1に達
するまでは直線l11で示すように操舵トルクTの増加に
伴って比較的急峻に低下し、所定値T1から所定値T2に達
するまでは上記直線l11よりも緩やかな直線l12で示すよ
うに比較的急峻に低下し、所定値T2を越えるとほとんど
閉じ切られるように選定されている。
また、第1の可変絞り2L,2Rの絞り面積A2は、第2図
(b)に示すように、上記所定値T1よりも大きい所定値
T1′に達するまでは上記直線l11に比較して緩やかな直
線l21で示すように比較的急峻に低下し、所定値T1′か
ら上記所定値T2よりも若干大きな所定値T2′に達するま
では上記直線l21よりも緩やかな直線l22で示すように緩
やかに低下し、所定値T2′を越えるとほとんど閉じ切ら
れるように選定されている。
但し、上記所定値T2及びT2′の関係は、上述のような
T2<T2′に限られず、T2>T2′又はT2=T2′であっても
よい。
そして、第2の可変絞り3L,3Rの絞り面積A3は、第2
図(c)に示すように、上記所定値T1′よりも若干大き
な所定値T1″に達するまでは上記直線l21に比較して緩
やかな直線l31で示すように比較的急峻に低下し、所定
値T1″から上記所定値T2,T2′よりも大きな所定値T2
に達するまでは緩やかな直線l32で示すように緩やかに
低下し、所定値T2″を越えるとほとんど閉じ切られるよ
うに選定されている。
第1図に戻って、流入側流路L4と流出側流路L3との間
が、これら各流路に介挿された第1の可変絞り2L及び2R
と並列となり、且つ第2の可変絞り3L及び3Rと直列とな
るバイパス流路L5によってバイパスされている。そし
て、このバイパス流路L5には、電磁式の可変絞りで構成
される外部制御可変絞り4が介挿されている。
本実施例における外部制御可変絞り4は、車両の走行
状況としての車速に応じてその絞り面積が変化するよう
に構成されている。即ち、車速センサ16が出力する車速
検出信号VDに応じて、コントローラ17が外部制御可変絞
り4に励磁電流IVを出力すると、外部制御可変絞り4の
絞り面積が連続して変化するものであり、車速Vに対す
る外部制御可変絞り4の絞り面積A4は、第2図(d)に
示すように、車速Vの増加に伴って緩やかに増加するよ
うに選定されている。
ここで、コントロールバルブ13の具体的構成は、第3
図、及び第3図のA−A線断面図である第4図に示すよ
うに、ロータリバルブ20と、このロータリバルブ20に一
体に設けられたスプールバルブ30とで構成されている。
即ち、ロータリバルブ20は、バルブハウジング21内
に、例えばラックピニオン式ステアリングギヤのピニオ
ン軸19に接続されたバルブボデー22と、その内周面に回
動自在に配置され且つステアリングホイール15に連結さ
れたバルブシャフト23と、その内周部に配設され且つ一
端がステアリングホイール15に、他端が上記ピニオン軸
19にそれぞれ連結されたトーションバー24とを備えてい
る。そして、第4図に示すように、ロータリバルブ20に
は、周方向に3組の油圧ブリッジ回路14が120度の間隔
を保って並列に形成されている。
各油圧ブリッジ回路14のそれぞれは、バルブボデー22
の内周面に軸方向に長く形成された4つの油溝D1〜D
4と、バルブシャフト23の外周面に形成され且つ油溝D1
〜D4に対向する突条E1〜E4とを有していて、油溝D4及び
突条E4の反時計方向端縁で第1の可変絞り1Lが、油溝D4
及び突条E4の時計方向端縁で第1の可変絞り1Rが、油溝
D2及び突条E2の反時計方向端縁で第1の可変絞り2Lが、
油溝D2及び突条E2の時計方向端縁で第1の可変絞り2R
が、油溝D1及び突条E1の反時計方向端縁で第1の可変絞
り3Lが、油溝D3及び突条E3の時計方向端縁で第1の可変
絞り3Rが、それぞれ構成されている。但し、油溝D1及び
突条E1の時計方向端部間と、油溝D3及び突条E3の時計方
向端部間とでは、それぞれバルブボデー22及びバルブシ
ャフト23の相対変位によっては絞り面積が充分大きい値
のままで、絞りとして作用しないように構成されてい
る。
そして、突条E3及びE4間がバルブボデー22に形成され
た油路を介して油圧ポンプ10に、突条E1の反時計方向及
び突条E4の時計方向の間隙がバルブシャフト23及びバル
ブハウジング21に形成した油路を介してリザーバタンク
11にそれぞれ接続されていて、さらに、油溝D2がバルブ
ボデー22に設けた油路を介してパワーシリンダ12の左圧
力室12Lに、油溝D4がバルブボデー22に設けた油路を介
してパワーシリンダ12の右圧力室12Rにそれぞれ接続さ
れている。そして、油溝D3が外部制御可変絞り4を構成
するスプールバルブ30の流入側に、油溝D1が同スプール
バルブ30の流出側にそれぞれ接続されている。
一方、第3図に戻って、バルブハウジング21には、ロ
ータリバルブ20と一体に外部制御可変絞り4を構成する
スプールバルブ30が形成されている。
このスプールバルブ30は、前述したコントローラ17か
ら供給される励磁電流IVによって励磁される電磁ソレノ
イド31と、この電磁ソレノイド31及びリターンスプリン
グ33の付勢力によって摺動するスプール32とから構成さ
れていて、スプール32に形成された油路34と、この油路
34に対向する油溝35との連通部分により、外部制御可変
絞り4が形成されている。また、スプール32の上方に形
成され且つロータリバルブ20の油溝D3に連通する圧力室
36Uは、連通路37を介して、スプール32の下方に形成さ
れた圧力室36Lに連通していて、連通路37には、オリフ
ィス37aが介挿されている。このオリフィス37aは、電磁
ソレノイド31によるスプール32の応答(即ち、車速Vに
対する外部制御可変絞り4の絞り面積A4の応答)が若干
遅れるようにするためのものであり、このようにする
と、車速に応じて急激に操舵力が変化することが防止で
きるので、操舵力の急激な変化によって操縦者に違和感
が生じなくなるし、車速Vが小刻みに変動する場合等で
あっても、操舵力の変動幅を小さくできて安定した操舵
操作を行うことができる。なお、連通路37に設けたオリ
フィス37aは、場合によっては、電磁ソレノイド31内で
摺動するプランジャ38の圧力バランス油路38a内に設け
てもよい。
次に、上記実施例の動作を説明する。
今、車両が停車状態にあってステアリングホイール15
を操舵しておらず、転舵輪が直進走行状態の中立位置に
あるものとする。この状態では、操舵系に操舵トルクは
発生していないため、コントロールバルブ13の第1の可
変絞り1L,1R,2L,2R及び第2の可変絞り3L,3Rは全開状態
となっていると共に、車速も零であるから外部制御可変
絞り4の絞り面積が零となり、バイパス流路L5は閉塞状
態となっている。
従って、油圧ポンプ10から供給される所定油圧の作動
油は、その全量がコントロールバルブ13の油圧ブリッジ
回路14に供給されるが、この油圧ブリッジ回路14の流路
L1及びL2と流路L3及びL4に等しく分流されるので、パワ
ーシリンダ12の圧力室12L及び12R間に差圧は生じること
はなく、このパワーシリンダ12で操舵補助トルクは何ら
発生することはないから、転舵輪は直進走行状態を維持
する。
この停車状態で、ステアリングホイール15を例えば左
切りして所謂据切り状態とすると、そのときの操舵トル
クに応じて可変絞り1L,2L及び3Lが互いに連動してそれ
らの絞り面積が縮小方向となるが、他方の可変絞り1R,2
R及び3Rは全開状態を維持する。すると、油圧ブリッジ
回路14の等価回路は第5図(a)に示すようになる。
ここで、流路L3に着目すると、第1の可変絞り2L及び
第2の可変絞り3Lが直列となっているから、これら可変
絞り2L及び3Lを等価な可変絞りP1と考える。すると、こ
の可変絞りP1の操舵トルクに対する絞り面積AP1の特性
は、下記の(1)式に基づいて求められ、これをグラフ
に表すと、第6図(a)のようになる。
ここで、第5図(a)を、第5図(b)のように変形
すると、第1の可変絞り1Lと等価可変絞りP1とが並列な
関係にあることが判る。従って、これら可変絞り1L及び
P1を等価な可変絞りP2と考えると、第5図(c)のよう
になり、この等価可変絞りP2の絞り面積AP2の特性は、
第6図(b)に示すように、これら可変絞り1L及びP1
絞り面積A1及びAP1の和に等しい。
よって、この据切り状態で、操舵トルクTに応じてパ
ワーシリンダ12の左右の圧力室12L及び12R間に発生する
差圧は第6図(c)に示すようになるから、比較的小さ
な操舵トルクで大きな操舵補助トルクが得られて、操舵
操作が軽くなり、操縦者の負担が軽減される。
なお、ステアリングホイール15を右切りした場合も、
操舵トルクに応じて各可変絞り1R,2R及び3Rが互いに連
動して絞り面積が縮小方向に変化するので、左切りの場
合と同様に、ステアリング操作を軽く行うことができ
る。
一方、車両が走行状態となると、車速センサ16からの
車速検出信号VDに応じて、コントローラ17が外部制御可
変絞り4のソレノイド31に励磁電流IVを出力するため、
この外部制御可変絞り4の絞り面積が第2図(d)の特
性に従って適宜調整される。
このとき、ステアリングホイール15が上記中立位置に
あるものとすると、第1の可変絞り1L,1R,2L,2R及び第
2の可変絞り3L,3Rは全開状態であるから、上記停車状
態と同様に、油圧ブリッジ回路14に供給される作動油
は、流路L1及びL4と流路L2及びL3に等しく分流されるの
で、パワーシリンダ12の左右の圧力室12L及び12R間に差
圧は生じることはなく、このパワーシリンダ12で操舵補
助トルクは何ら発生することはないから、転舵輪は直進
走行状態を維持する。
そして、車両が高速走行を行っているものとすると、
外部制御可変絞り4は略全開状態となるため、バイパス
流路L5は連通状態となり、従って、油圧ブリッジ回路14
の等価回路は、第7図(a)に示すようになる。
この状態から、ステアリングホイール15を左切りする
と、第1の可変絞り1L,2L及び第2の可変絞り3Lの絞り
面積は縮小方向に変化するが、他の可変絞り1R,2R及び3
Rは全開状態を維持するため、第7図(a)は、第7図
(b)のように変形できる。また、バイパス流路L5が全
開状態であると、このバイパス流路L5と並列関係にある
第1の可変絞り2Lは無視でき、さらに、並列関係にある
第1の可変絞り1Lと第2の可変絞り3Lとを等価な可変絞
りP3に置き換えて考えると、第7図(c)に示すように
なる。また、等価可変絞りP3の絞り面積AP3の操舵トル
クに対する特性は、第8図(a)に示すように、これら
可変絞り1L及び3Lの絞り面積A1及びA3の和となる。
よって、この高速走行状態で、操舵トルクTに応じて
発生するパワーシリンダ12の左右の圧力室12L及び12R間
の差圧は、第8図(b)に示すようになる。従って、例
えば車線変更等を行う場合のように、ステアリングホイ
ール15の操作による操舵トルクが小さければ、操舵系に
発生する操舵補助トルクは大きくならないから、ステア
リングホイール15に適度な操舵反力が生じ、安定した操
舵感覚が得られる。
また、高速走行時に例えば進行方向前方で事故が発生
し、急転舵による緊急回避を行うような場合であって
も、そのとき大きな操舵トルクが発生すると、バイパス
流路L5を通過する作動流体が減少して、パワーシリンダ
12に充分な作動流体が供給され、その左右の圧力室12L
及び12R間の差圧が大きくなるから、操舵操作が軽減さ
れて、緊急回避時における急転舵をスムーズに行うこと
ができる。
なお、高速走行中にステアリングホイール15を右切り
した場合には、第7図(a)に示す油圧回路図は、第7
図(d)に示すようになるから、上記左切りの場合と同
様の作用効果が得られる。
また、低速又は中速走行時には、そのときの車速に応
じて外部制御可変絞り4の絞り面積A4が第2図(d)に
示すように適宜変化するため、車速に応じて、第6図
(c)に示す据切り時の特性及び第8図(b)に示す高
速走行時特性の間の特性となる。従って、低速走行時に
おける車庫入れや切り返し等を操縦者の負担を小さくし
て行うことができるし、中速走行時には適度は反力をも
ってステリングホイール操作を行うことができる。
そして、バイパス流路L5を流動する作動油は、常に、
流入側流路L4から流出側流路L3に向けて移動するため、
この流路L5に介挿された外部制御可変絞り4を通過する
作動油の方向も、常に一方向のみとなる。このため、ス
テアリングホイール15を左右どちらの方向に操舵した場
合であっても、外部制御可変絞り4の絞り形状によって
操舵特性に差が生ずることがないから、同じ操舵特性を
得ることができる。
なお、上記実施例では、外部制御可変絞り4を車両の
走行状況の一例としての車速に応じて制御する場合につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、ステ
アリングホイール15の転舵速度、走行路面の摩擦状態、
或いは車両の加減速度等から車両の走行状況を判断し
て、この外部制御可変絞り4を制御するようにしてもよ
い。
また、上記実施例では、油圧式のパワーステアリング
装置に本発明を適用した場合について説明したが、作動
流体圧を用いたパワーステアリング装置であれば、本発
明は実施可能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、ブリッジ回路
の流入側流路と、この流入側流路に直接連続する流出側
流路との間を、これら流入側流路及び流出側流路のそれ
ぞれに介挿された第1の可変絞りと並列のバイパス流路
で接続すると共に、このバイパス流路に、車両の走行状
況に応じて絞り面積が制御される外部制御可変絞りを介
挿し、さらに、操舵トルクに応じて絞り面積が変化し且
つ第1の可変絞りに比べて大きな操舵トルクで閉じ切る
第2の可変絞りを、前記バイパス流路と直列となるよう
に、前記流入側流路及び流出側流路のそれぞれに介挿し
たため、車両の走行状況に応じて好適な操舵特性が得ら
れると共に、バイパス流路を通過する流体は、常に流入
側流路から流出側流路へ向けて流動するから、バイパス
流路に介挿された外部制御可変絞りを通過する流体の方
向も一方向のみとなるので、操舵方向による操舵特性
が、外部制御可変絞りの絞り形状によって異なることが
ないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す油圧系統図、第2図
(a)〜(d)は、この実施例に採用した第1の可変絞
り,第2の可変絞り及び外部制御可変絞りの絞り特性を
示したグラフ、第3図はコントロールバルブの具体的構
成を示す断面図、第4図は第3図のA−A線断面図、第
5図(a)〜(c)は停車時の油圧ブリッジ回路の作用
を説明する油圧回路図、第6図(a)〜(c)は停車時
の可変絞りの絞り面積及びパワーシリンダで発生する操
舵補助トルクを説明するためのグラフ、第7図(a)〜
(d)は高速走行時の油圧ブリッジ回路の作用を説明す
る油圧回路図、第8図(a)〜(b)は高速走行時の可
変絞りの絞り面積及びパワーシリンダで発生する操舵補
助トルクを説明するためのグラフである。 1L,1R,2L,2R……第1の可変絞り、3L,3R……第2の可変
絞り、4……外部制御可変絞り、10……油圧ポンプ、11
……リザーバタンク、12……パワーシリンダ、12L……
左圧力室、12R……右圧力室、13……コントロールバル
ブ、14……油圧ブリッジ回路、15……ステアリングホイ
ール、16……車速センサ、17……コントローラ、20……
ロータリバルブ、30……スプールバルブ、L1〜L4……流
路(L3……流出側流路,L4……流入側流路)、L5……バ
イパス流路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】4つの流路を環状に接続してブリッジ回路
    を構成し、前記ブリッジ回路の一方の対角線上の接続点
    間にパワーシリンダの左右の圧力室を接続し、他方の対
    角線上の接続点を圧力源に接続すると共に、前記4つの
    流路のそれぞれに、操舵トルクに応じて絞り面積が変化
    する第1の可変絞りを介挿したパワーステアリング制御
    装置において、 前記流路の流入側流路と、この流入側流路に直接連続す
    る流出側流路との間を、これら流入側流路及び流出側流
    路のそれぞれに介挿された前記第1の可変絞りと並列の
    バイパス流路で接続すると共に、このバイパス流路に、
    車両の走行状況に応じて絞り面積が制御される外部制御
    可変絞りを介挿し、さらに、前記操舵トルクに応じて絞
    り面積が変化し且つ前記第1の可変絞りに比べて大きな
    操舵トルクで閉じ切る第2の可変絞りを、前記バイパス
    流路と直列となるように、前記流入側流路及び流出側流
    路のそれぞれに介挿したことを特徴とするパワーステア
    リング制御装置。
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