JP2861605B2 - 四輪操舵装置 - Google Patents

四輪操舵装置

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JP2861605B2
JP2861605B2 JP4052513A JP5251392A JP2861605B2 JP 2861605 B2 JP2861605 B2 JP 2861605B2 JP 4052513 A JP4052513 A JP 4052513A JP 5251392 A JP5251392 A JP 5251392A JP 2861605 B2 JP2861605 B2 JP 2861605B2
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光彦 原良
剛 竹尾
広之 増田
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Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Automotive Engineering Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、四輪操舵装置に関し、
特に全油圧式大舵角逆相四輪操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】四輪操舵(4WS)機能は、前輪の舵角
に応じて、且つ前輪に同期させて後輪に前輪と同相又は
逆相の舵角を付与して最小回転半径をより小さくするも
のであることから、狭い路地への進入、或いは狭い場所
での旋回等が頻繁に行なわれる作業車に採用されている
が、近年、乗用車にも採用されてきている。
【0003】四輪操舵装置としては例えば、図1に示す
ような全油圧式大舵角逆相四輪操舵装置がある。この四
輪操舵装置は、ステアリング1の舵角に応じて作動する
パワーステアリングバルブ2、当該パワーステアリング
バルブ2により駆動されて前輪FWに舵角を付与するフ
ロントパワーシリンダ3、後輪RWに舵角を付与するリ
ヤパワーシリンダ4、当該リヤパワーシリンダ4の左右
の各油室L、Rに内蔵されたリターンスプリング
5、6、パワーステアリングバルブ2に連動して作動す
るラック7により駆動されて開閉し、リヤパワーシリン
ダ4への油圧を制御するカットバルブ8及びオイルポン
プP、リザーバタンクT等により構成されている。
【0004】そして、ラック7の動きにより或る舵角以
上でカットバルブ8を閉弁させることによりフロントパ
ワーシリンダ3とリヤパワーシリンダ4とが直列に結合
され、両シリンダの受圧面積比でフロントパワーシリン
ダ3とリヤパワーシリンダ4とが或る一定の比例関係で
移動して前輪FWと後輪RWとが転舵される。即ち、直
進走行時には図1に示すようにカットバルブ8が開弁さ
れており、フロントパワシリンダ3、リヤパワシリンダ
8は、中立位置に保持されている。ハンドル1の右切り
時には図2のようにカットバルブ8が閉弁され、パワー
ステアリングバルブ2からフロントパワシリンダ3の右
室FRに油圧が供給され、当該パワーシリンダ3が左方
に移動して前輪FWが右に転舵されると共に、左室FL
の油圧がリヤパワシリンダ4の左室RLに流入して右室
RR内のリターンスプリング6のばね力に抗して当該リ
ヤパワーシリンダ4を右に移動させ、後輪RWを前輪F
Wと逆方向の左に転舵させる。このとき右室RR内の油
圧は、パワーステアリングバルブ2を経てタンクTに戻
される。
【0005】ハンドル1の左切り時には図3のようにカ
ットバルブ8が閉弁され、パワーステアリングバルブ2
からリヤパワシリンダ4の右室RRに油圧が供給され、
左室RL内のリターンスプリング5のばね力に抗して当
該リヤパワーシリンダ4を左に移動させ、後輪RWが右
に転舵されると共に、左室RLの油圧がフロントパワシ
リンダ3の左室FLに流入して前輪FWを後輪RWと逆
方向の左に転舵させる。このとき右室FR内の油圧は、
パワーステアリングバルブ2を経てタンクTに戻され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記四輪操
舵装置は、図2に示す右切り時には、リヤパワシリンダ
4の切り込み側の左室RLの油圧が低下してもフロント
パワーシリンダ3の左室FLが閉じられているために、
リヤパーシリンダ4の右室RRのスプリング6のばね反
力Fにより押し戻されることはなく、従って、後輪舵角
は当該右切り位置に保持される。
【0007】一方、図3に示す左切りの場合は、切り込
み時はリヤパワシリンダ4の右室RRの油圧が高く、後
輪RWは、実線のように右方に転舵される。しかしなが
ら、リヤパワーシリンダ4の切り込み側の右室RRの油
圧が低下した場合、左室RLのスプリング5のばね反力
Fを受け止める油圧がないために当該リヤパワシリンダ
4が点線で示すように中立位置に押し戻され、後輪の舵
角が中立位置に復帰してしまい、当該転舵位置に保持さ
れなくなり、完全な操舵角比例システムにならないとい
う問題がある。
【0008】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、パワーステアリングバルブからフロント及びリヤの
各パワーシリンダへの油圧回路を左右独立にオン、オフ
可能とすると共に、リヤパワーシリンダのパワーステア
リング圧の低下による当該シリンダの中立位置への戻り
を防止して後輪の舵角を保持するようにした四輪操舵装
置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、第1の室及び第2の室を含むフロン
トパワーシリンダと、後輪を左右何れか一方に転舵させ
る第1のシリンダ、左右何れか他方に転舵させる第2の
シリンダ、及びこれらの各シリンダを中立位置に復帰さ
せるスプリングとが軸方向に並んで一体に収納されたリ
ヤパワーシリンダと、油圧源に接続され、運転者のステ
アリング操作量に応じた油圧を出力するパワーステアリ
ングバルブと、前記第1のシリンダ内に介装された第1
のピストンと、前記第1のシリンダの前記第1のピスト
ンを挟んだ一側と他側に夫々形成された第1のポート及
び第2のポートと、前記第2のシリンダ内に介装された
第2のピストンと、前記第2のシリンダの前記第2のピ
ストンを挟んだ一側と他側に夫々形成された第3のポー
ト及び第4のポートと、前記第1の室と前記第1のポー
トとを接続する第1の油路と、前記第2の室と前記第4
のポートとを接続する第2の油路と、前記パワーステー
リングバルブと前記第3のポートとを接続する第3の油
路と、前記パワーステアリングバルブと前記第2のポー
トとを接続する第4の油路と、前記第2の油路と前記第
3の油路とを接続する第5の油路と、前記第1の油路と
前記第4の油路とを接続する第6の油路と、前記第5の
油路に設けられ、前輪の一側への操舵角が所定角度以上
になると閉弁する第1のカットバルブと、前記第6の油
路に設けられ、前輪の他側への操舵角が所定角度以上に
なると閉弁する第2のカットバルブとを備えた構成とし
たものである。
【0010】
【作用】ステアリングホイールが中立位置にあるときに
は、第1、第2のカットバルブが開弁されており、フロ
ントパワーシリンダ、リヤパワーシリンダの第1、第2
のシリンダが夫々中立位置に保持されている。ステアリ
ングホイールが一側方向例えば、右方向に切り込まれて
所定舵角以上に操舵されると、第1のカットバルブが閉
弁され、パワーステアリングバルブ、第4の油路から第
2のカットバルブを通してフロントパワーシリンダの第
1の室に油圧が供給されてピストンが左方向に押動さ
れ、前輪が右方向に操舵される。第1のカットバルブが
閉弁されるとフロントパワーシリンダの第2の室とリヤ
パワーシリンダの第2のシリンダとが直列に接続され、
前記第2の室内の油圧が第2の油路を通して前記第2の
シリンダに供給され、当該第2のシリンダのピストンが
スプリングのばね力に抗して右方向に押動され、後輪が
左方向即ち、前輪と逆方向に操舵される。前記第2のシ
リンダは、フロントパワーシリンダの変位に応じて変位
する。フロントパワーシリンダの第2の室は閉じられて
いるために前記第2のシリンダが前記スプリングのばね
反力により押し戻されることがなく、後輪の操舵角が保
持される。
【0011】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。図4は、本発明の四輪操舵装置に適用するカ
ットバルブを示し、カットバルブ10は、ダブルカット
バルブで、ボデイ11の一面には2つの穴11a、11
bが並設され、更に、これらの穴11a、11bの底面
側にはこれらの穴11a、11bと直交して孔11cが
穿設されている。そして、ボデイ11の穴11a、11
bにはカットバルブ12、13が収納され、孔11cに
はコントロールシャフト14の一端が液密に且つ回転可
能に嵌挿されている。尚、カットバルブ12と13とは
同一形状に形成されており、以下、説明の便宜上一方の
カットバルブ12について説明する。
【0012】ボデイ11の穴11aの底面には小孔11
dが同心的に穿設されており、当該孔11dは、孔11
cの内面に開口されている。更に当該穴11aの側面の
下部及び上部位置には夫々ポートA1 、A2 が開口され
ている。穴11a内にはスペーサ15を介してバルブ1
6が液密に嵌挿されている。プラグ17は、穴11aの
開口端に螺着され、その下端がバルブ16の上端に当接
して当該バルブ16を固定し、上端が穴11aから突出
してOリング、ワッシャ、スプリングワッシャを介して
螺合されたナット18によりボデイ11に液密に固定さ
れている。
【0013】バルブ16は、穴11aの各ポートA1
2 と対応する下部及び上部が僅かに小径とされ、各側
面には夫々孔16a、16bがポートA1 、A2 と連通
可能に穿設されている。このバルブ16は、中央部がO
リングを介して穴11aに液密に嵌合されており、ポー
トA1 とA2 とが遮断されている。そして、このバルブ
16内にはスプール20が軸方向に移動可能に内蔵され
ている。小孔11dにはスペーサ15の孔を僅かな間隙
を存して貫通するピン21がOリングを介して液密に、
且つ軸方向に摺動可能に嵌挿されている。
【0014】ピン21は、上部が僅かに小径とされて段
差をなしており、下端面が略半球面状の凹面とされてい
る。そして、ピン21の小径の上部にスプリングシート
22が嵌合されており、当該スプリングシート22とス
プール20との間にはスプリング23が縮設されてい
る。スプール20は、先端がバルブ16の上端の孔から
上方に突出可能とされており、プラグ17に収納された
スプリングシート24の一端に当接されている。このス
プリングシート24の他端面とプラグ17の対向する端
面との間にはスプリング25が縮設されている。そし
て、スプリング25のばね力は、スプリング23のばね
力よりも僅かに強く設定されている。
【0015】コントロールシャフト14の外周面にはピ
ン2の下端面と対応する位置に周方向に沿って所定の
長さのV溝14aが形成されており、これらのピン2
の下端面とV溝14aとの間にはボール26が介在され
ている。コントロールシャフト14は、ボール26がV
溝14a内に有るときにはカットバルブ12を開弁さ
せ、回動に伴いV溝14aからボール26を押し上げる
とピン21を介してスプリング23を圧縮し、スプリン
グ25のばね力に抗してスプール20を移動させて閉弁
させる。
【0016】カットバルブ13も、カットバルブ12と
同様に構成されており、コントロールシャフト14には
カットバルブ13を開閉させるためのV溝14bが形成
されている。そして、コントロールシャフト14の溝1
4aと14bとは、図5に示すように中立位置に対して
回転方向に対称に形成されている。尚、カットバルブ1
2のポートポートA1 とA2 と対応するカットバルブ1
3の各ポートは、夫々B1 、B2 とされている。
【0017】コントロールシャフト14の他端にはブラ
ケット27、27の基端が固定されており、これらのブ
ラケット27、27の先端にはローラ28が当該コント
ロールシャフト14と平行に且つ回転可能に軸支されて
いる。このローラ28は、図6に示すように操舵機構の
ラック30に形成されたカム面30aに当接されてい
る。このカム面30aは、ラック30の中央の外周面を
軸方向に沿って所定の長さに亘り切り欠いて形成されて
いる。
【0018】ラック30のカム面30aと反対側には長
手方向に沿って所定の長さに亘り所定のピッチで歯30
bが刻設されており、当該歯30bにはパワーステアリ
ングバルブ2のピニオンPGが噛合されている。このラ
ック30の一端は、図10に示すように一側の前輪FW
のアームに、他端はフロントパワーシリンダ3のピスト
ンロッドの一端に夫々連結され、当該ピストンロッドの
他端は他側の前輪FWのアームに連結される。
【0019】図7は、リヤパワーシリンダを示し、リヤ
パワーシリンダ40は、ダブルピストンパワーシリンダ
で、2つのパワーシリンダ41、42とばね室43とが
ロッド45に沿って一体に連設されており、右側のパワ
ーシリンダ41は、右方向への転舵用のシリンダ、左側
のパワーシリンダ42は、左方向への転舵用のシリンダ
とされている。また、パワーシリンダ42の左側の油室
とばね室43とは連通されている。
【0020】ロッド45のばね室43内に位置する部位
には円板状のストッパ50、51が所定の間隔を存して
固定されており、これらのストッパ50、51間には大
径のスプリングシート52、53が軸方向に摺動可能に
介在され、更にこれらのスプリングシート52、53間
にはスプリング54が縮設されている。また、ばね室4
3の内面には環状のストッパ55、56が設けられてお
り、スプリングシート52、53の移動を規制してい
る。
【0021】パワーシリンダ41の左右両側にはポート
40a、40bが、パワーシリンダ42の右側とばね室
43の略中央にはポート40c、40dが設けられてい
る。また、ピストンロッド45の両端は、夫々左右の後
輪RWのアームに連結されている。そして、これらのダ
ブルカットバルブ10、リヤパワーシリンダ40は、夫
々図10に示すように接続される。図においてパワース
テアリングバルブ2のポート2a、2bは、オイルポン
プP、リザーブタンクTに、ポート2c、2dは、夫々
油路60、61を介してリヤパワーシリンダ40のポー
ト40c、40bに接続され、フロントパワーシリンダ
3の右室FRのポートは、油路62を介してリヤパワー
シリンダ40のポート40aに、左室FLのポートは、
油路63を介してリヤパワーシリン40のポート40d
に接続される。
【0022】また、二連カットバルブ10は、一側のカ
ットバルブ12のポートA1 が油路63の途中に、ポー
トA2 が油路60の途中に夫々接続され、他側のカット
バルブ13のポートB1 が油路62の途中に、ポートB
2 が油路61の途中に夫々接続される。以下に作用を説
明する。
【0023】先ず、カットバルブ10の作動について説
明する。ステアリングホイール1が中立位置にあるとき
には、図8(a)に示すようにラック30が中立位置に
あり、ダブルカットバルブ10のコントロールシャフト
14のローラ28が当該ラック30のカム30aの中央
に位置している。そして、カットバルブ10は、図4に
示す状態にあり、コントロールシャフト14のV溝14
a、14bは、夫々図5(a)、(b)の位置にあり、
カットバルブ12、13は、開弁状態になっている。従
って、直進走行時は、リヤパワーシリンダ40は、作動
せず、フロントパワーシリンダ3のみが機能する。
【0024】ステアリングホイールが例えば、右に切り
込まれると、これに伴いラック30が図8(b)に示す
ように右方に移動し、ステアリングホイール1が所定の
舵角以上に操舵されると、カム30aがコントロールシ
ャフト14を図中時計方向に回動させる。このコントロ
ールシャフト14が時計方向に回動すると、図9に示す
ようにカットバルブ12のボール26がV溝14aから
押し出され、これに伴いピン21が押し上げられてスプ
リング23が圧縮され、スプール20がスプリング25
のばね力に抗して押し上げられて閉弁する。一方、カッ
トバルブ13のボールは、コントロールシャフト14の
V溝14b内にあり、開弁状態に保持される。
【0025】ステアリングホイール1が左に切り込まれ
て所定の舵角以上になると、上述と反対にカットバルブ
13が閉弁される。そして、カットバルブ12は、開弁
状態に保持される。このようにステアリングホイールに
よる操舵角が所定の舵角以上になると、対応する一方の
カットバルブは閉弁され、他方のバルブは開弁状態に保
持される。
【0026】次に、図10乃至図12を参照して四輪操
舵装置の作動を説明する。ステアリングホイール1が中
立位置にあるときには図10に示すようにダブルカット
バルブ10の各カットバルブ12、13は、開弁されて
おり、油路61と62、60と63とが連通されてい
る。そして、フロントパワーシリンダ3、リヤパワーシ
リンダ40は、夫々中立位置に保持され、前輪FW、後
輪RWは、中立位置に保持されている。
【0027】右切り時即ち、ステアリングホイール1が
右に切り込まれて所定の舵角以上に操舵されると図11
に示すようにダブルカットバルブ10は、カットバルブ
12が閉弁され、パワーステアリングバルブ2、油路6
1からカットバルブ13を通してフロントパワーシリン
ダ3の右室FRに油圧が供給される。これによりフロン
トパワーシリンダ3のピストンが左方に押動され、前輪
FWが右方向に転舵される。
【0028】フロントパワーシリンダ3の左室FL内の
油圧は、油路63を通してリヤパワーシリンダ40の左
側のパワーシリンダ42に供給され、ピストン48がス
プリング54のばね力に抗して右方に押動され、これに
伴い後輪RWが前輪FWと逆方向に左方向に転舵され
る。そして、パワーシリンダ42は、フロントパワーシ
リンダ3の変位に応じて移動する。このときフロントパ
ワーシリンダ3の左室FLは、閉じられているためにパ
ワーシリンダ42がスプリング54のばね反力により押
し戻されることはなく、当該転舵角が保持される。
【0029】左切り時即ち、ステアリングホイール1が
左に切り込まれて所定の舵角以上に操舵されると図12
に示すようにダブルカットバルブ10は、カットバルブ
13が閉弁され、パワーステアリングバルブ2、油路6
0からカットバルブ12を通してフロントパワーシリン
ダ3の左室FLに油圧が供給される。これによりフロン
トパワーシリンダ3のピストンが右方に押動され、前輪
FWが左方向に転舵される。
【0030】フロントパワーシリンダ3の右室FR内の
油圧は、油路62を通してリヤパワーシリンダ40の右
側のパワーシリンダ41に供給され、ピストン47がス
プリング54のばね力に抗して左方に押動され、後輪R
Wが前輪FWと逆方向の右方向に転舵される。そして、
パワーシリンダ41は、フロントパワーシリンダ3の変
位に応じて移動する。
【0031】このときフロントパワーシリンダ3の右室
FRは閉じられているために切り込み側の油圧が下がっ
てもスプリング54のばね反力により押し戻されること
はなく、当該転舵角が保持される。即ち、リヤパワーシ
リンダ40は、左右の何れ方向に転舵される場合でも、
スプリング54のばね力で押し戻される側の油室が、フ
ロントパワーシリンダ3の閉じられた側の油室に連通さ
れ、従って、切り込み側の油圧が下がってもスプリング
のばね力により押し戻されることなく転舵位置に保持さ
れる。このようにしてステアリング操舵角に比例して、
大舵角時に後輪RWが前輪FWに対して逆相に転舵さ
れ、且つ当該転舵位置に保持される。
【0032】図13は、後輪RWの操舵特性を示し、前
輪FWの操舵角が所定舵角θR 又はθL 以上になると後
輪RWが前輪FWと逆相に転舵される。そして、舵角θ
R は、カットバルブ12の作動点を、舵角θL は、カッ
トバルブ13の作動点を示している。尚、カットバルブ
の作動点、及びフロントパワーシリンダ3とリヤパワー
シリンダ40のピストンの受圧面積比により後輪の舵角
特性を変更することにより、上述の大舵角時における逆
相制御のみならず、リヤパワーシリンダ40の動きを例
えば、カム等により変換することにより同相・逆相シス
テムを構成することも可能である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ス
テアリングホイールの切り込み側の油圧が低下した場合
でもリヤパワーシリンダを転舵位置に保持することが可
能となり、完全な舵角比例システムを構成することが可
能となり、操舵性の向上が図られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の四輪操舵装置を適用した車両の操舵機構
の構成図である。
【図2】図1の操舵機構の右切り時における作動を示す
図である。
【図3】図1の操舵機構の左切り時における作動を示す
図である。
【図4】本発明の四輪操舵装置に適用するダブルカット
バルブの一実施例を示す断面図である。
【図5】図4のコントロールシャフトの断面図である。
【図6】図4のダブルカットバルブとラックとの関係を
示す組立斜視図である。
【図7】本発明の四輪操舵装置に適用するリヤパワーシ
リンダの一実施例を示す断面図である。
【図8】図6のラックとコントロールシャフトとの関係
を示す図である。
【図9】図6のラックとカットバルブとの関係を示す図
である。
【図10】本発明に係る四輪操舵装置を適用した車両の
操舵機構の構成図である。
【図11】図10の操舵機構の右切り時における作動を
示す図である。
【図12】図10の操舵機構の左切り時における作動を
示す図である。
【図13】図10の操舵機構の後輪の操舵特性を示す特
性図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 2 パワーステアリングバルブ 3 フロントパワーシリンダ 10 ダブルカットバルブ 11 ボデイ 12、13 カットバルブ 14 コントロールシャフト 30 ラック 40 リヤパワーシリンダ 41、42 パワーシリンダ 43 ばね室 45 ロッド 54 スプリング FW 前輪 RW 後輪 P オイルポンプ T リザーバタンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 広之 愛知県岡崎市橋目町字中新切1番地 三 菱自動車エンジニアリング株式会社 岡 崎事業所内 (56)参考文献 特開 平3−28079(JP,A) 特開 昭62−105777(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 5/00 - 5/23

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の室及び第2の室を含むフロントパ
    ワーシリンダと、 後輪を左右何れか一方に転舵させる第1のシリンダ、左
    右何れか他方に転舵させる第2のシリンダ、及びこれら
    の各シリンダを中立位置に復帰させるスプリングとが軸
    方向に並んで一体に収納されたリヤパワーシリンダと、 油圧源に接続され、運転者のステアリング操作量に応じ
    た油圧を出力するパワーステアリングバルブと、 前記第1のシリンダ内に介装された第1のピストンと、 前記第1のシリンダの前記第1のピストンを挟んだ一側
    と他側に夫々形成された第1のポート及び第2のポート
    と、 前記第2のシリンダ内に介装された第2のピストンと、 前記第2のシリンダの前記第2のピストンを挟んだ一側
    と他側に夫々形成された第3のポート及び第4のポート
    と、 前記第1の室と前記第1のポートとを接続する第1の油
    路と、 前記第2の室と前記第4のポートとを接続する第2の油
    路と、 前記パワーステーリングバルブと前記第3のポートとを
    接続する第3の油路と、 前記パワーステアリングバルブと前記第2のポートとを
    接続する第4の油路と、 前記第2の油路と前記第3の油路とを接続する第5の油
    路と、 前記第1の油路と前記第4の油路とを接続する第6の油
    路と、 前記第5の油路に設けられ、前輪の一側への操舵角が所
    定角度以上になると閉弁する第1のカットバルブと、 前記第6の油路に設けられ、前輪の他側への操舵角が所
    定角度以上になると閉弁する第2のカットバルブと を備
    えたことを特徴とする四輪操舵装置。
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