JPH0619425Y2 - 動力舵取装置の操舵力制御装置 - Google Patents

動力舵取装置の操舵力制御装置

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JPH0619425Y2
JPH0619425Y2 JP1985113801U JP11380185U JPH0619425Y2 JP H0619425 Y2 JPH0619425 Y2 JP H0619425Y2 JP 1985113801 U JP1985113801 U JP 1985113801U JP 11380185 U JP11380185 U JP 11380185U JP H0619425 Y2 JPH0619425 Y2 JP H0619425Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、車両の操舵を行う入力軸の操舵トルクを車
両の走行、操舵状態によって変化する物理量要素を検出
し、その物理量変化に対応して最適な操舵感覚を得るよ
うにした動力舵取装置に関する。
〔従来の技術〕 従来、一般の動力舵取装置には、低速時には比較的問題
ないが高速走行時や大操舵角時などの前記走行、操舵に
ともなう物理量要素の増大時の操舵力が軽すぎて運転者
が不安を抱きやすいという問題点があり、この問題点を
解消するために開発された、前記物理量諸要素に応じて
入出力の特性(諸要素と入力軸操舵力との関係)を変化
させる動力舵取装置には、大別して例えば特公昭54−
5571号公報(第1従来例)に開示されているように
舵取装置に供給する流体の流量を前記物理量要素によっ
て制御する方式と、例えば特公昭49−29653号公
報(第2従来例)に開示されているように前記物理量要
素の検出によって形成された反力油圧を直接隅力などの
制御力として入力軸に作用せしめる方式とがある。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記第1の従来例にあっては、制御機構
が比較的簡単で一般の動力舵取装置にも流用しやすい利
点をもつ反面、前記物理量要素の変化に対して流量を変
化させても入力軸の操舵力は余り大幅に変化しないとい
う問題点があり、第2従来例にあっては、入出力特性の
幅を大きくとれる反面に外部から反力油圧を導入し、さ
らに直接制御力に変換する必要があるために構造が複雑
になりやすいという問題点をもっており、そのうえ高速
走行時や前記物理量要素の増大時には常時操舵力制御の
ための特別な圧力を入力軸に加えており圧力変動が激し
いので、その分余分にエネルギを消費し燃料消費の効率
化の観点からも問題がある。
そこで、この考案は、上記従来例の問題点に着目してな
されたものであり、構造が比較的簡単で入出力特性に大
幅な変化が得られ、しかも反力油圧が過大となって操舵
感覚を損なうようなことがなく適正な操舵補助力を常に
発生させることが可能で且つ耐久性を向上し得る動力舵
取装置の操舵力制御装置を提供することを目的としてい
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この考案は、車両を操舵す
る入力軸と、該入力軸に作用された操舵トルクに応じて
作動流体によって操舵補助力を発生させる動力装置と、
前記入力軸に作用される操舵トルクに抗する反力を作動
流体によって発生させる操舵反力発生機構と、車両の走
行、操舵状態によって変化する物理量要素を検出する検
出手段とを備え、前記検出手段の検出結果に基づいて前
記動力装置及び操舵反力発生機構への流体供給比率を変
化させるようにした動力舵取装置の操舵力制御装置にお
いて、一定の流量を供給する供給流路を前記動力装置用
及び操舵反力発生装置用の2流路に分流するスプール、
前記検出手段の検出結果に応じて駆動されるステップモ
ータ及び該ステップモータの回転力を前記スプールを駆
動する直線駆動力に変換する変換機構を備えた直動型ス
プール弁と、該直動型スプール弁から出力される作動流
体を前記入力軸に作用される操舵トルクの方向により制
御して前記動力装置及び操舵反力発生機構に供給する切
換弁と、前記直動スプール弁と切換弁との間及び切換弁
と操舵反力発生機構との間の何れか一方の流体供給路に
接続されて前記操舵反力発生機構に供給する作動流体圧
力を調整するリリーフ弁とを備えたことを特徴とする。
〔作用〕
この考案においては、車両の走行、操舵状態によって変
化する物理量要素を検出手段によって検出し、その検出
値に応じてステップモータを駆動して直動スプール弁を
作動させ、操舵補助力を発生する動力装置及び操舵トル
クに抗する反力を発生させる操舵反力発生機構への作動
流体供給比率を変化させる。これにより、操舵間隔を物
理量変化に対応して最適状態に維持する。このとき、直
動スプール弁がステップモータ及びその回転力を直線駆
動力に変換する変換機構によって駆動されるので、スプ
ールの駆動力を大きくすることができ、作動流体に混入
したダストがスプール及びハウジング間に付着してスプ
ールの移動抵抗が大きい場合であっても確実にスプール
を移動させることができる。また、直動スプール弁を通
じて操舵反力発生機構に供給される作動流体の圧力は、
リリーフ弁によって所定圧力に調整され、操舵反力発生
機構で必要以上の操舵反力が発生することを防止すると
共に、入力軸に無理な力が作用することを防止して耐久
性を向上させる。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図はこの考案の一実施例を示す全体構成図である。
図中、1はステアリングホイールであって、その中心部
に連結された入力軸としてのステアリングシャフト2が
コラムチューブ3内を通り、ユニバーサルジョイント6
を介して操舵力可変動力舵取装置7に連結されている。
操舵力可変動力舵取装置7は、第2図に示すように、選
択手段としての可変オリフィス弁8と、ロータリ切換弁
9と、動力装置としてのパワーシリンダ10と、操舵反
力発生機構11とから構成されている。
可変オリフィス弁8は、流路12を介して一定流量を吐
出するポンプ13に連結された入力ポート8a、タンク
14に連結されたドレンポート8b,8c、流量可変の
出力ポート8d,8e及び戻りポート8fを夫々形成し
た有底円筒状のハウジング8gと、このハウジング8g
の開口端部に螺着された蓋体8hと、駆動機構8iによ
って摺動位置制御されるスプール8jと、パックラッシ
ュ防止用スプリング8kとから構成されている。駆動機
構8iは、後述する制御装置15からのパルス電流によ
って回転駆動されるステッピングモータ8lと、その出
力軸に減速歯車機構8mを介して連結された螺軸8n
と、この螺軸8nと螺合する前記スプール8jに形成さ
れた雌ネジ8oとから構成されている。一方、スプール
8jは、それに突設された係合ピン8pが蓋体8hの内
周面に形成された軸方向の係合溝8qに係合されて軸方
向にのみ移動可能に構成されている。そして、ステッピ
ングモータ8lの回転に応じて減速歯車機構8m、螺軸
8n及び雌ネジ8oで構成される回転−直線変換機構を
介してスプール8jが移動され、第2図図示の中立状態
では、スプール8jによって入力ポート8aが所定開度
を保って出力ポート8d,8eの夫々に連通し、且つ戻
りポート8fがドレンポート8bに連通されている。こ
の状態からステッピングモータ8lを正転(又は逆転)
させるとスプール8jが左動(又は右動)して入力ポー
ト8aに対する出力ポート8e(又は8d)の連通面積
が増加し、他方の出力ポート8d(又は8e)の連通面
積が減少し、しかも両者の連通面積の和は常に一定値以
上となっている。また、出力ポート8dの入力ポート8
aに対する連通面積が減少すると、これに応じて出力ポ
ート8dとドレンポート8cとが連通状態となって、出
力ポート8dに供給される圧力流体がドレンポート8c
を通じてタンク14に戻される。
そして、ステッピングモータ8lは、制御装置15から
のパルス駆動電流によって制御される。この制御装置1
5には、車両の走行状態の変化による物理量を検出する
検出手段としての、ステアリングホイール1の操舵角を
検出する操舵角センサ16及び車両の車速を検出する車
速センサ17とからの検出信号が供給され、これらに基
づき所定の演算処理を実行して、ステッピングモータ8
lのパルス数指令値を算出し、これに応じてステッピン
グモータ8lに所定パルス数が出力される。ここで、制
御装置15による制御態様の一例は、第5図に示すよう
な、車速に対する可変オリフィス弁の連通面積の関係で
表される。第5図において、実線図示の曲線は出力ポー
ト8eと入力ポート8aとの間で構成される可変絞りA
の開口面積を、点線図示の曲線は出力ポート8dと入
力ポート8aとの間で構成される可変絞りAの開口面
積を、鎖線図示の曲線は出力ポート8dとドレンポート
8cとの間で構成される可変絞りAの開口面積を夫々
示す。
ロータリ切換弁9は、円筒状のハウジング9aと、これ
に内嵌するアウタスリーブ9bと、これに回動自在に内
嵌され入力軸20(第3図参照)と一体に形成されたロ
ータリスプール9cとを有する。
アウタスリーブ9bには、前記可変オリフィス弁8の出
力ポート8d;8eに夫々接続される一対の入力ポート
9d1,9d2;9e1,9e2が等間隔を保って形成され、入
力ポート9d1;9d2の両側に隣接して夫々入出力ポート
9f1,9g1;9f2,9g2が、入力ポート9e1;9e2の両
側に隣接して夫々流路9h1,9i1;9h2,9i2が形成さ
れている。
また、ロータリスプール9cには、アウタースリーブ9
bの流路9h1,9i1,9h2,9i2に対向する位置に夫々
入出力ポート9j1,9k1,9j2,9k2が形成され、入力
ポート9d1,9d2;9e1,9e2に夫々対向する位置に流
体通路9l1〜9l4が形成されていると共に、入出力ポー
ト間にドレン用流路9m1〜9m4が形成され、各ドレンポ
ート9m1〜9m4がロータリスプール9c内の空洞9nを
通じて前記可変オリフィス弁8の戻りポート8fに接続
されている。ここで、流体通路9l1〜9l4及びドレン用
流路9m1〜9m4の夫々は、第2図に図示するようにロー
タリスプール9cが中立位置にある状態で、それらの両
端に対向する入出力ポートと僅かな開口面積で連通して
いる。
パワーシリンダ10は、そのピストンロッド10aが例
えばラックアンドピニオン式ステアリングギヤのラック
軸とされ、その両端にステアリングロッド(図示せず)
を介して左右の転舵輪(図示せず)が転舵可能に連結さ
れている。そして、ピストン10bで画成される圧力室
10c,10dの一方が、前記ロータリ切換弁9の入出
力ポート9f1,9f2に、他方が9g1,9g2に夫々接続さ
れている。
操舵反力機構11は、出力軸としてのピニオン軸21の
上端部に中心軸を挟んで対称的に円筒状の空洞部11
a,11bが形成され、これら空洞部11a,11bの
中心位置に夫々プランジャ11c,11dが介挿され、
これらプランジャ11c;11dの両端とピニオン軸2
1の外周部に嵌合させた円筒体22との間に圧力室11
e,11f;11g,11hが形成されている。また、
ピニオン軸21の中央部に入力軸20の端部が回動可能
に挿入され、その対称位置に形成した係合突起20a,
20bがプランジャ11c,11dに形成された係合凹
部11i,11j内に係合されている。そして、圧力室
11e及び11hが前記ロータリ制御弁9の入出力ポー
ト9j1,9j2に、圧力室11f及び11gが入出力ポー
ト9k1,9k2に夫々接続されている。この場合、圧力室
11e,11hと入出力ポート9j1,9j2とは、第3図
に示すように、ロータリスプール9cの内部に形成した
流路9o及びアウタースリーブ9bの下端と、ロータリ
スリーブ9cの下端とで形成される流路9pと、プラン
ジャ11c,11dに夫々形成した流路11mとを通じ
て連通され、同様に圧力室11f,11gと入出力ポー
ト9k1,9k2とは、ロータリスプール9cの内部に形成
した流路9q、アウタースリーブ9bに形成した流路9
r、ハウジング7aに形成した流路9sと、ピニオン軸
21に形成した流路9tとを通じて連通されている。
そして、第3図に示すように、入力軸20とピニオン軸
21との間にトーションバー23が介挿されている。こ
のトーションバー23は、入力軸20の軸心に形成され
た貫通孔24に内装され、その上端がピン25によって
入力軸20に連結され、下端がピニオン軸21にセレー
ション結合され、一方、ピニオン軸21がラック軸26
に噛合されている。
なお、トーションバー23の下端部は、入力軸20の貫
通孔24の下端部に嵌着された軸受11lによって入力
軸の下端部と相対的回動可能に支承されている。
また、可変オリフィス弁8の出力ポート8dと、ロータ
リ切換弁9の入出力ポート9e1及び9e2との間と、油タ
ンク14との間に、流体圧力調整機構としてのリリーフ
弁30が介挿されている。このリリーフ弁30は、可変
オリフィス弁8の出力ポート8dから出力される作動流
体の圧力を所定圧力(例えば50kgf/cm2)以内に抑え
ることによって、操舵反力発生機構11で発生する操舵
反力が過大となって必要以上に重い操舵感を与えること
を防止すると共に、トーションバー23及びその係止用
のピン25を疲労破壊による損傷から保護して耐久性を
向上させる。すなわち、ステアリングホイール1を右切
りしたときに、操舵反力発生機構11に作動流体を供給
する場合には、第3図に示すように、作動流体がロータ
リ切換弁9のアウタースリーブ9bとスプール9cとの
間の流路9o,9pを介して操舵反力発生機構11に供
給するので、作動流体の圧力が高いと(例えば140kg
f/cm2)、これによりアウタースリーブ9bが上方に押
圧されることになり、このアウタースリーブ9bはスラ
ストベアリング9uを介してスプール9c(入力軸2
0)に接続されているので、入力軸20には作動流体の
圧力に加えてスラストベアリング9uからの押圧力によ
ってピニオン軸21から上方に離間する方向の大きな引
張応力が作用することになり、トーションバー23及び
その係止用のピン25に無理な力がかかり、これらが疲
労破壊して損傷することになる。
以上の操舵力可変動力装置7の接続関係を油圧回路図で
表すと第4図のようになる。図中、27,28は方向切
換弁であって、方向切換弁27は、ロータリ切換弁9に
おける入出力ポート9d1,9d2,9f1,9f2,9g1,9
g2に対応しており、方向切換弁28は、入出力ポート9
e1,9e2,9j1,9j2,9k1,9k2に対応している。
次に上記実施例の動作について説明する。今、車両が停
車状態にあるものとすると、この状態では、車速が零で
あるので、可変オリフィス弁8のスプール8jがバック
ラッシュ防止用スプリング8kに抗して左動した位置に
保持される。したがって、可変オリフィス弁7は、第5
図に示すように、入力ポート8aと入出力ポート8eと
の間の連通面積が最大となり、入力ポート8aと入出力
ポート8dとの間の連通面積が零となり、且つ入出力ポ
ート8dとドレンポート8cとの間の連通面積が最大と
なっている。
その結果、ポンプ13から供給される圧力流体が全て入
出力ポート8eに供給されることになり、これがロータ
リ切換弁9の入力ポート9d1,9d2に供給される。この
とき、ステアリングホイール1を据切りしていない状態
では、第2図に示すように、ロータリスプール9cが中
立位置にあるので、入力ポート9d1,9d2に供給される
圧力流体は、流路9j1;9j2から入出力ポート9f1,9
g1;9f2,9g2に分流されてパワーシリンダ10の圧力
室10c;10dに供給されるが、両圧力室10c;1
0dが等圧力になるため、ピストンロッド10aは中央
位置で停止状態にあり、操舵輪は直進走行位置に維持さ
れる。このため、各入出力ポート9f1,9g1;9f2,9
g2に分流した圧力流体は、隣接するドレン用流路9K1
9k4に流入し、空洞9lを通じて可変オリフィス弁8の
戻りポート8fを介し、さらにドレンポート8bを介し
てタンク14に戻される。
また、この停車状態で、ステアリングホイール1を右方
向(又は左方向)に据切りすると、ステアリングホイー
ル1の操舵力がステアリングシャフト2ユニバーサルジ
ョイント5を介して入力軸20に伝達されるので、ロー
タリ切換弁9のロータリスプール9cが第2図でみて時
計方向(又は反時計方向)に回動する。このため、入力
ポート9d1,9d2と入出力ポート9g1,9g2(又は9
f1,9f2)との間の連通面積が入力ポート9d1,9d2
入出力ポート9f1,9f2(又は9g1,9g2)との間の連
通面積に比較して大きくなるので、パワーシリンダ10
の圧力室10d(又は10c)側の圧力が圧力室10c
(又は10d)側に比較して高くなり、ピストンロッド
10aが右方向(又は左方向)に移動して、所定の操舵
補助力を発生し、据切りを軽く行うことができる。この
とき、ピストンロッド10aの移動により、圧力室10
c(又は10d)から押し出される流体は、ロータリ切
換弁9の入出力ポート9f1,9f2(又は9g1,9g2)及
びドレン用流路9k3,9k4を通じ、さらに空洞部9l,
可変オリフィス弁8の戻りポート8f,ドレンポート8
bを通じてタンク14に戻される。
そして、車両が停車状態から走行を開始して、車速が増
加すると、これに応じて制御装置15から逆転駆動用の
所定パルス数の駆動電流が出力され、これに応じてステ
ッピングモータ8lが逆転駆動されるので、可変オリフ
ィス弁8のスプール8jが右動することになり、入力ポ
ート8aと出力ポート8eとの間の連通面積が減少する
ので、パワーシリンダ10に供給される流体圧力も減少
して操舵補助力が減少し、結局入力軸トルクに対するラ
ック軸26の推力Fは、第6図に示すように車速の増
加に伴って減少し、圧力流体による操舵補助を行わない
マニュアルステアリング時のラック軸推力MSに近づ
く。
なお、第6図において、車速が比較的小さい範囲におい
て入力軸トルクTHの増加がある値を越えるとラック軸
推力Fが僅かに増加する程度になる。この理由は、供
給ポンプ13にリリーフ回路が設けられているため、あ
る値以上には動力補助が行われないことによるものであ
る。
一方、可変オリフィス弁8の入力ポート8aと出力ポー
ト8dとの間の連通面積は第5図に示す如く車速の増加
に伴って増加し、且つ出力ポート8dとドレンポート8
cとの間の連通面積が減少するので、ポンプ13から供
給される圧力流体の一部が出力ポート8dを介してロー
タリ切換弁9の入力ポート9e1,9e2に供給される。こ
のため、ステアリングホイール1を右切り(又は左切
り)すると、ロータリ切換弁9のロータリスプール9c
が時計方向(又は反時計方向)に回動する。これに応じ
て、入出力ポート9i1,9i2(又は9h1,9h2)側の圧
力流体の圧力が入出力ポート9h1,9h2(又は9i1,9
i2)側に比較して高くなり、これが操舵反力機構11の
圧力室11e,11h(又は11f,11g)に夫々供
給されるので、プランジャ11c,11dが操舵方向と
逆方向の隅力を操舵反力として入力軸20に作用させる
ことになり、ステアリングホイール1の操舵感が重くな
って、急操舵が行われることを防止することができる。
ここで、車速Vをパラメータとしたパワーシリンダ10
の圧力と操舵反力機構11の圧力との関係は、第7図に
示すようになり、可変オリフィス弁8の入力ポート8a
に対する入出力ポート8d,8eの連通面積が等しくな
る所定車速Vを境にして低車速域ではパワーシリンダ
10の圧力が操舵反力発生機構11の圧力に比較して大
きく、高車速域では逆に操舵反力発生機構11の圧力が
パワーシリンダ10の圧力に比較して大きくなり、車速
に応じて最適な操舵感覚を得ることができる。
このとき、操舵反力発生機構11に供給される作動流体
の圧力は、可変オリフィス弁8の出力ポート8d及びロ
ータリ切換弁9の入出力ポート9e1,9e2間と油タンク
14との間に介挿されたリリーフ弁30によって、所定
圧力以内に圧力調整され、操舵反力発生機構11で入力
軸20に過大な軸トルクが発生することを防止し、これ
により、トーションバー23,その係止用ピン25の疲
労破壊による損傷を未然に防止すると共に、ステアリン
グホイール1の操舵感覚を適正状態に保持する。
以上のようにこの実施例によれば、操舵反力発生機構1
1に供給する作動流体の圧力を圧力調整機構としてのリ
リーフ弁30で所定圧力以内に調整するようにしている
ので、操舵反力発生機構11で過大な操舵反力を発生す
ることを防止し、且つトーションバーやその係止用のピ
ンの損傷を防止すると共に、操舵感覚を適正状態に保持
することができ、また、選択手段としての可変オリフィ
ス弁8のスプール8jをステッピングモータ8lと、減
速歯車機構と、回転運動を直線運動に変換する変換機構
とからなる駆動機構で駆動するようにしているので、ス
プール8jを移動させるための駆動力を大きくすること
ができ、例えば作動流体に混入したダストがハウジング
8i及びスプール8j間に付着してスプール8jの移動
が阻害される場合でもスプール8jを確実に移動させる
ことが可能となり、信頼性を向上させることができる。
さらに、スプール8jには、螺軸8nと雌ネジ8mとの
間のバックラッシュを防止するためにバックラッシュ防
止用スプリング8kが介挿されているので、移動位置精
度を向上させることができる。
なお、上記実施例では、操舵反力発生機構11への作動
流体圧力を調整する圧力調整機構としてリリーフ弁30
を適用した場合について説明したが、これに限定される
ものではなく、他の種々の圧力調整機構を適用し得るこ
と勿論であり、また、圧力調整機構の介挿位置は、可変
オリフィス弁8とロータリ切換弁9との間に限らず、ロ
ータリ切換弁9と操舵反力発生機構11との間に介挿す
るようにしてもよい。
さらに、上記実施例では、選択手段としてスプールを有
する可変オリフィス弁8を適用した場合について説明し
たが、これに限定されるものではなく、ロータリ弁形式
の可変オリフィス弁を適用するようにしてもよい。
また、上記実施例では、操舵反力発生機構11を2つの
プランジャ11c,11dによってステアリングシャフ
ト2(入力軸20)に操舵方向と反対方向に隅力を与え
る場合について説明したが、何れか一方のプランジャを
省略して他方のプランジャのみによってステアリングシ
ャフト2に操舵反力を与えることもできる。
また、上記実施例では、プランジャ11c,11dでス
テアリングシャフト2に直接隅力を作用させて、操舵反
力を生じさせるようにした場合について説明したが、こ
れに限定されるものではなく、プランジャをラックアン
ドピニオン等の伝達機構を介してステアリングシャフト
2に連結するようにしても良い。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案によれば、操舵補助力を
発生する動力装置及び操舵トルクに抗する反力を発生さ
せる操舵反力発生機構への作動流体供給比率を変化させ
る直動スプール弁のスプールをステップモータ及びその
回転力を直線駆動力に変換する変換機構によって駆動す
るので、スプールの駆動力を大きくすることができ、作
動流体に混入したダストがスプール及びハウジング間に
付着してスプールの移動抵抗が大きい場合であっても確
実にスプールを移動させることが可能となり、信頼性を
向上させることができる。また、操舵力と逆方向の操舵
反力を発生させる操舵反力発生機構に供給する作動流体
の圧力をリリーフ弁によって所定圧力に調整するように
構成したので、操舵反力発生機構で過大な操舵反力を発
生させることを防止して、耐久性を向上させると共に、
操舵感覚を適正状態に保持することができるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の概略構成を示す構成図、第2図は操
舵力可変動力舵取装置のシステム概要を、可変オリフィ
ス弁、第3図のII−II線上の断面でなるロータリ切換弁
及び第3図のIII−III線上の断面でなる操舵反力発生機
構の接続関係と共に示す説明図、第3図は操舵力可変動
力舵取装置の縦断面図、第4図は操舵力可変動力舵取装
置の油圧回路図、第5図は車速と可変オリフィス弁の各
部の連通面積との関係を示すグラフ、第6図は車速をパ
ラメータとして入力軸トルクとラック軸推力との関係を
示すグラフ、第7図は車速をパラメータとしてパワーシ
リンダ圧力と操舵反力発生機構の圧力との関係を示すグ
ラフである。 図中、1はステアリングホイール、2はステアリングシ
ャフト(入力軸)、7は操舵力可変動力舵取装置、8は
可変オリフィス弁、8iは駆動機構、8jはスプール、
8lはステッピングモータ、9はロータリ切換弁、10
はパワーシリンダ、11は操舵反力発生機構、30はリ
リーフ弁である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両を操舵する入力軸と、該入力軸に作用
    される操舵トルクに応じて作動流体によって操舵補助力
    を発生させる動力装置と、前記入力軸に作用される操舵
    トルクに抗する反力を作動流体によって発生させる操舵
    反力発生機構と、車両の走行、操舵状態によって変化す
    る物理量要素を検出する検出手段とを備え、前記検出手
    段の検出結果に基づいて前記動力装置及び操舵反力発生
    機構への流体供給比率を変化させるようにした動力舵取
    装置の操舵力制御装置において、一定の流量を供給する
    供給流路を前記動力装置用及び操舵反力発生装置用の2
    流路に分流するスプール、前記検出手段の検出結果に応
    じて駆動されるステップモータ及び該ステップモータの
    回転力を前記スプールを駆動する直線駆動力に変換する
    変換機構を備えた直動型スプール弁と、該直動型スプー
    ル弁から出力される作動流体を前記入力軸に作用される
    操舵トルクの方向により制御して前記動力装置及び操舵
    反力発生機構に供給する切換弁と、前記直動スプール弁
    と切換弁との間及び切換弁と操舵反力発生機構との間の
    何れか一方の流体供給路に接続されて前記操舵反力発生
    機構に供給する作動流体圧力を調整するリリーフ弁とを
    備えたことを特徴とする動力舵取装置の操舵力制御装
    置。
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