JPH07125643A - 操舵制御装置 - Google Patents

操舵制御装置

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Publication number
JPH07125643A
JPH07125643A JP27265293A JP27265293A JPH07125643A JP H07125643 A JPH07125643 A JP H07125643A JP 27265293 A JP27265293 A JP 27265293A JP 27265293 A JP27265293 A JP 27265293A JP H07125643 A JPH07125643 A JP H07125643A
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JP
Japan
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hydraulic
hydraulic pressure
steering
control valve
valve
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JP27265293A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Tanaka
宏明 田中
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はステアリングホイールと前輪操舵用
ギヤボックスとを機械的に分離してなるステアバイワイ
ヤ式操舵装置を主構成部とする操舵制御装置に関し、全
油圧パワーステアリング装置(全油圧PS)によりフェ
ールセーフ機構を構成することにより設計上の自由度を
確保することを目的とする。 【構成】 第1及び第2の油圧室28b,28cの差圧
に応じてラックバー26を操舵するシリンダ28を設け
る。第2切替バルブ22を介してPSバルブ24と全油
圧PS34をシリンダ28に連通する。第1切替バルブ
20を介してPSバルブ24と全油圧PS34をPSポ
ンプ30に連通する。正常時はPSバルブ24を経由す
る油圧経路を形勢して、操舵モータ18による操舵制御
を行う。異常時には全油圧PS34に油圧経路を切替え
てフェールセーフを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、操舵制御装置に係り、
特にステアリングホイールと前輪操舵用ギヤボックスと
を機械的に分離してなるステアバイワイヤ式操舵装置
に、フェールセーフ機構として全油圧パワーステアリン
グ装置を組み合わせた操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の操舵輪を制御する装置
として、例えば特開平4−266538号公報に開示さ
れるように、ステアリングホイールと、操舵輪である前
輪に連結する操舵用ギヤボックスとを機械的に分離して
なるいわゆるステアバイワイヤ式操舵装置が知られてい
る。
【0003】この装置は、運転者の意思を阻害すること
なく熟練者と同様のステアリング制御を実現することを
主目的とし、ステアリングホイールと操舵用ギヤボック
スとを直結せず、ステアリングホイールの操舵角を検出
し、検出した操舵角に適当な補正を加えてアクチュエー
タを介して操舵用ギヤボックスを駆動する構成である。
【0004】この場合、例えば車両がスピン状態となっ
た場合、またはアンダーステア若しくはオーバーステア
状態となった場合に、適正な状態が復帰されるよう適切
なステアリング制御が実行されることとなり、高い安定
性を確保することが可能である。
【0005】ところで、ステアリングホイールと操舵用
ギヤボックスとを機械的に切り離すことを必須とするス
テアバイワイヤ式操舵装置を実用化するに際しては、装
置の故障時に確実にステアリング操作が続行できるよ
う、何らかのフェールセーフ機能を設ける必要がある。
【0006】このため、上記公報記載の装置は、ステア
リングホイールと、操舵用ギヤボックスとの間を、クラ
ッチ機構を備えたステアリングシャフトで連結し、通常
時にはクラッチを切り離して所望を機能を確保し、異常
が生じた際には、ステアリングホイールと操舵用ギヤボ
ックスとを機械的に連結させる構成としている。
【0007】この場合、ステアバイワイヤ式操舵装置に
機能上の異常が生じると、その後は一般的な機械式操舵
装置が構成されることとなり、フェールセーフとして十
分な機能が確保される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ステアバイワイヤ式操舵装置において、フェールセーフ
機構を考慮する必要がないとすれば、ステアリングホイ
ールと操舵用ギヤボックスとの間にステアリングシャフ
トを配設する必要はなく、車両の軽量化、組み付け作業
性の容易化が図れることは明らかである。
【0009】更に、かかる構成が実現できるとすれば、
ステアリングホイールの搭載位置と操舵用ギヤボックス
の搭載位置とを相互独立に設定することが可能であり、
設計上の自由度が拡大し、搭載スペースの確保も容易と
なるという効果を享受し得る。 言い換えれば、ステア
バイワイヤ式操舵装置の如く本来的にステアリングホイ
ールと操舵用ギヤボックスとを機械的に分離して構成す
る装置においては、その構造上の利点を損なわないよう
にフェールセーフ機構を構成すれば、運転者の操作と切
り離して理想的なステアリング制御を実現できるという
本来の効果に加え、上記したような種々の効果をも享受
することができる。
【0010】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、ステアバイワイヤ式操舵装置のフェールセーフ
機構として、ステアリングホイールの操舵角に応じた油
圧で操舵輪を操舵する全油圧パワーステアリング装置を
組み合わせることにより上記の課題を解決し得る操舵制
御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は、上記の目的を達
成する操舵制御装置の原理構成図を示す。すなわち、上
記の目的は、同図に示すように、左右の操舵輪に連結す
るラックバーM0に固定されたピストンM1aを備え、
該ピストンM1aによって仕切られた第1の油圧室M1
b又は第2の油圧室M1cに適当な油圧が供給された際
に操舵輪を操舵するシリンダM1と、所定の油圧を発生
する油圧供給手段M2と、前記シリンダM1の第1の油
圧室M1b及び第2の油圧室M1cにそれぞれ連通する
第1及び第2の油圧ポートM3a,M3bと、前記油圧
供給手段M2より油圧の供給を受ける油圧供給ポートM
3cとを備え、作動軸M3dに加えられたトルクの向き
及び大きさに応じて、前記油圧供給ポートM3cに供給
された油圧を元に、前記第1及び第2の油圧ポートM3
a,M3bに差圧を発生させる油圧制御弁M3と、ステ
アリングホイールの回転角を検出する操舵角検出手段M
4と、該操舵角検出手段M4の検出した回転角に基づい
て、前記油圧制御弁M3の作動軸M3dが適当な向きに
適当な回転角だけ回転するように該作動軸M3dに対し
てトルクを与える油圧制御弁駆動手段M5と、前記シリ
ンダM1の第1の油圧室M1b及び第2の油圧室M1c
にそれぞれ連通する第1及び第2の油圧ポートM6a,
M6bと、前記油圧供給手段M2より油圧の供給を受け
る油圧供給ポートM6cとを備え、該油圧供給ポートM
6cに供給された油圧を元に、前記ステアリングホイー
ルの回転角に応じた油圧を前記第1又は第2の油圧ポー
トM6a,M6bに発生させる全油圧パワーステアリン
グ装置M6と、前記油圧供給手段M2と、前記油圧制御
弁M3の油圧供給ポートM3c及び前記全油圧パワース
テアリング装置M6の油圧供給ポートM6cとの間に介
在し、前記油圧制御弁M3が正常に機能している場合
は、前記油圧供給手段M2と前記油圧制御弁M3の油圧
供給ポートM3cとを導通させ、前記油圧制御弁M3の
機能に異常が生じた場合は、前記油圧供給手段M2と前
記全油圧パワーステアリング装置M6の油圧供給ポート
M6cとを導通させるべく油圧経路の切替えを行う切替
え手段M7とを有する操舵制御装置により達成される。
【0012】
【作用】本発明に係る操舵制御装置において、前記油圧
制御弁M3が正常に機能している場合は、前記油圧供給
手段M2で発生した油圧は前記切替え手段M7を介して
前記油圧制御弁M3の油圧供給ポートM3cに導かれ
る。従って、ステアリングホイールが操作され、前記油
圧制御弁駆動手段M5によって前記油圧制御弁M3の作
動軸M3dにトルクが与えられると、前記シリンダM1
の第1及び第2の油圧室M1b,M1cにそのトルクに
応じた差圧が導かれ、前記ラックバーM0が操舵され
る。
【0013】また、前記油圧制御弁M3に異常が生ずる
と、前記油圧供給手段M2で発生した油圧は、前記切替
え手段M7を介して前記全油圧パワーステアリング装置
M6の油圧供給ポートM6cに導かれる。従って、かか
る状況下でステアリングホイールが操作されると、その
回転角に応じた大きさの油圧が、前記シリンダM1の第
1又は第2の油圧室M1b,M1cに供給され、前記ラ
ックバーM0が操舵される。
【0014】この場合、操舵用ギヤボックスに相当する
前記油圧制御弁M3は、前記油圧制御弁駆動手段M5に
よって駆動されるため、ステアリングホイールと前記油
圧制御弁M3との間にステアリングシャフトを配設する
必要はない。
【0015】更に、フェールセーフ機能を前記全油圧パ
ワーステアリング装置によって確保しているため、前記
油圧制御弁M3に異常が生じた場合にも、ステアリング
ホイールと前記油圧制御弁M3とを直結する必要がな
く、かかる観点からもステアリングホイールと前記油圧
制御弁M3との間にステアリングシャフトを配設する必
要がない。
【0016】
【実施例】図2は、本発明の一実施例である操舵制御装
置の全体構成図を示す。同図に示すように、ステアリン
グホイール10に連結するステアリングシャフト12に
は、操舵反力モータ14と操舵角センサ15が連結され
ている。
【0017】この操舵角センサ15は、前記した操舵角
検出手段M4に相当し、ステアリングシャフト12の回
転角を検出し、その検出値をコントローラ16に出力す
る。また、操舵反力モータ14は、ステアリングシャフ
ト12に対して適当なトルクを加える機能をも備えてお
り、コントローラ16が後述の如く演算するトルクを、
操舵反力としてステアリングシャフト12に伝達する。
【0018】コントローラ16はマイクロコンピュータ
を主体に構成され、後述の操舵モータ18と共に前記し
た油圧制御弁駆動手段M5を、第1切替バルブ20及び
第2切替バルブ22と共に前記した切替え手段M7を構
成する本実施例の操舵制御装置の要部である。
【0019】操舵モータ18は、コントローラ16から
供給される指令信号に応じて、適当な向きに、適当な回
転角だけ回転するモータであり、その回転軸にはパワー
ステアリングバルブ(以下PSバルブと称す)24の作
動軸24aが連結されている。
【0020】このPSバルブ24は、前記した油圧制御
弁M3に相当し、本実施例の操舵制御装置における操舵
用ギヤボックスを構成している。ここで、本実施例のP
Sバルブ24は、車両の操舵輪である左右前輪を操舵す
るラックバー26を駆動するピニオンギヤを備え、上記
した操舵モータ18に連結される作動軸24aに加えら
れたトルクをラックバー26に伝達する機能と、作動軸
24aに加えられたトルクに応じたパワーアシストを実
現すべく油圧制御を行う機能とを併せ持つ部材である。
【0021】すなわち、PSバルブ24は、前記した油
圧供給ポートM3cに相当するポートとして、外部から
必要な油圧の供給を受ける油圧流入ポート24b及びP
Sバルブ24内を流通してきた油液を外部に排出する油
圧流出ポート24cと、前記した第1及び第2の油圧ポ
ートM3a,M3bに相当する油圧ポート24d,24
eを備えている。
【0022】油圧ポート24d,24eは、PSバルブ
24内部で油圧流入ポート24b及び油圧流出ポート2
4cと導通しており、油圧流入ポート24bに適当な油
圧の供給を受けた状態で作動軸24aに何らトルクが加
えられていない場合には、両油圧ポート24d,24e
には共に油圧流入ポート24bに供給された油圧がその
まま発生する。
【0023】そして、作動軸24aに何れかの向きのト
ルクが生ずると、PSバルブ24内部にそのトルクに応
じた変位が生じ、そのバルブ内の相対変位によりバルブ
内の絞りが機能して2つの油圧ポート24d,24eに
差圧が生ずる。
【0024】ところで、PSバルブ24の油圧ポート2
4d,24eは、共にシリンダ28に連通している。シ
リンダ28は、その内部に、ラックバー26に連結する
ピストン28aを備えており、上記油圧ポート24d,
24eは、それぞれピストン28aの左側の空間(以
下、第1の油圧室と称す)28b、及び右側の空間(以
下第2の油圧室と称す)28cに連通している。
【0025】従って、PSバルブ24の作動軸24aに
何らトルクが印加されていない場合には、シリンダ28
において第1の油圧室28bの内圧と第2の油圧室28
cの内圧とが均衡し、ラックバー26が操舵されること
はない。
【0026】一方、PSバルブ24の作動軸24aに何
らかのトルクが印加されると、そのトルクがピニオンギ
ヤを介してラックバーに伝達されると共に、油圧ポート
24d,24e間に生じた差圧が第1及び第2の油圧室
28b,28cに伝達されてピストン28aにラックバ
ー26の操舵力をアシストする推力が加わる。
【0027】このため、かかる状況でステアリングホイ
ール10が操作され、コントローラ16の指令に従って
操舵モータが回転すると、その回転量に応じてラックバ
ー26に連結する左右前輪が適切に操舵されることにな
る。
【0028】ここで、本実施例の操舵制御装置は、ラッ
クバー26に、ラックバー26に生ずる歪みを検出する
ラックバー軸力センサ(図示せず)を備え、その検出結
果に基づいて操舵時における反力の演算を行っている。
そして、かかる演算により求められた反力に対応するト
ルクを操舵反力モータ14によって発生させる構成とし
ている。
【0029】このため、ステアリングホイール10とP
Sバルブ24とが機械的に分離されているにも関わら
ず、ステアリングホイール10には、操舵量、操舵速度
等に応じた反力が発生することになり、運転者に対して
違和感のない操舵感覚を与えることができる。
【0030】第1切替バルブ20は、前記した油圧供給
手段M2に相当するPSポンプ30、及びPSポンプ3
0が汲み上げる油液をリザーブするリザーバタンク32
と、PSバルブ24の油圧流入ポート24b、及び油圧
流出ポート24cとの導通、及び全油圧パワーステアリ
ング装置34の油圧流入ポート34a,油圧流出ポート
34bとの導通を制御する3位置の電磁切替弁であり、
その制御はコントローラ16によって行われる。
【0031】第2切替バルブ22は、PSバルブ24の
油圧ポート24d,24eとシリンダ28との導通、及
び油圧ポート34c,34dとシリンダ28との導通を
制御する3位置の電磁切替弁であり、上記第1切替バル
ブ20と同様コントローラ16によって制御される。
【0032】ここで、これら第1及び第2切替バルブ2
0,22は、常態では図2に示すようにPSポンプ30
及びシリンダ28をPSバルブ24に導通させるように
制御される一方、PSバルブ24の動作に異常が検出さ
れた場合は、図3に示す如くその位置が切替えられる。
【0033】すなわち図3は、PSポンプ30及びシリ
ンダ28が、本実施例の操舵制御装置のフェールセーフ
機構を司る全油圧パワーステアリング装置(以下、全油
圧PSと称す)34に連通された状態を示す。この場
合、PSバルブ24は、その油圧流入ポート24bと油
圧流出ポート24cが導通され、また2つの油圧ポート
24d,24eが導通された状態となり、以後操舵モー
タ18にトルクが発生しても、その影響でピストン28
aに推力が生ずることはない。
【0034】全油圧PS34は、PSポンプ30及びリ
ザーバタンク32に連通して前記した油圧供給ポートM
6cを構成する油圧流入ポート34a、油圧流出ポート
34bと、シリンダ28の第1及び第2の油圧室28
b,28cにそれぞれ連通して前記した第1及び第2の
油圧ポートM6a,M6bを構成する油圧ポート34
c,34dを備えている。
【0035】そして、油圧流入ポート34aに適当な油
圧の供給を受けた状態でステアリングホイール10が操
舵されると、その回転角に応じた油量の油液を何れかの
油圧ポート34c,34dから流出させる。
【0036】すなわち、全油圧PS34はステアリング
シャフト12の回転に伴って切替え操作の行われるロー
タリバルブ36と、このロータリバルブ36と機械的に
連動し、油圧流入ポート34aからロータリバルブ36
を経由して供給された油液を、ステアリングシャフト1
2の回転角に対応する油量でシリンダ28に供給するメ
ータリング装置38とから構成されている。
【0037】つまり、上記構成においてステアリングホ
イール10が右に操舵されると、ロータリバルブ36は
中立位置から図中(a)位置に切り替わり、またステア
リングホイールが左に操舵されると、ロータリバルブ3
6が図中(b)位置に切り替わり、PSポンプ30から
ロータリバルブ36を経てメータリング装置38に至
り、ここでステアリングホイール10の回転角に対応す
る油量に制御された油液が、それぞれシリンダ28の第
1の油圧室28b、又は第2の油圧室28cに流入する
ことになる。
【0038】この結果、ピストン28aには右方向、又
は左方向に推力が発生し、ラックバー26を介して左右
前輪が操舵される。この際、ピストン28aの変位に従
ってシリンダ28から押し出された油液は、ロータリバ
ルブ36を経て油圧流出口34bに導かれ、以後リザー
バタンク32へと還流する。
【0039】ところで、上記した全油圧PS34は、ロ
ータリバルブ36とメータリング装置38とを主構成要
素とする比較的簡単な構成の装置である。更に、PSバ
ルブ24におけるピニオンギヤの如き機械的連結部も必
要としないことから必要な剛性確保も容易であり、その
体格を小さく実現することができる。
【0040】つまり、全油圧PS34は、その構成上操
舵反力の確保が困難なため操舵感覚に違和感が生じた
り、ステアリングホイール10のニュートラル位置にず
れを生じたり等の課題は有するものの、簡単な構成で確
実にステアリングホイール10の動作を左右前輪に伝達
することができる。
【0041】従って、本実施例の操舵制御装置の如くス
テアバイワイヤ式操舵装置のフェールセーフ機構を全油
圧PS34によって構成する場合、従来必要とされてい
たステアリングシャフトを設けることなく確実に機能す
るフェールセーフ機構を実現することができ、大幅な車
両の軽量化が実現できると共に、ステアリングシャフト
を廃止することができるため、衝突時におけるステアリ
ングホイール10の後退を防止できて安全性を高めるこ
とができる。
【0042】更に、全油圧PS34が比較的小型である
こと、全油圧PS34とシリンダ28との位置関係は両
者を連通する油圧配管によって任意に設定できること等
から、操舵制御装置の組み付け作業性が向上すると共
に、設計の自由度が向上して搭載スペースの確保が容易
となるという特長をも有している。
【0043】このように、本実施例の操舵制御装置によ
れば、ステアバイワイヤ式操舵装置のもつ本来的な効
果、すなわち現実に運転者によって成されたステアリン
グ操作を補正して理想的な操舵量を確保し得る効果を確
保しつつ、そのフェールセーフ機構を全油圧PS34に
より実現することで、ステアバイワイヤ式操舵装置のも
つ付随的な効果として、ステアリングホイール10と操
舵用ギヤボックスたるPSバルブ24との位置関係につ
いて高い設計上の自由度を確保することができるという
効果をも享受することができる。
【0044】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、ステアリ
ングホイールと操舵用ギヤボックスに相当する油圧制御
弁とが機械的に分離された状態で、正常時にはステアバ
イワイヤ式操舵装置として機能する。そして、ステアバ
イワイヤ式操舵装置としての機能に異常が生じた場合に
は、全油圧パワーステアリングによってフェールセーフ
が行われ、ステアリングホイールとシリンダとの間にス
テアリングシャフトを配設することなく所望の機能を確
保することができる。
【0045】このため、ステアリングホイールと操舵用
ギヤボックスに相当する油圧制御弁との位置関係は、両
者間に全油圧パワーステアリング装置とその油圧経路さ
え確保できれば任意に設定することができ、高い設計上
の自由度を確保することができる。このため、従来の装
置に比べて搭載スペースの有効利用、組み付け作業性の
改善に資することができる。更に、従来の装置において
必要とされていたステアリングシャフト、及びその連結
状態を制御するクラッチ等が不要となり、大幅に車両を
軽量化することができるという特長をも有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る操舵制御装置の原理構成図であ
る。
【図2】本発明の一実施例である操舵制御装置の正常機
能時の状態を表す全体構成図である。
【図3】本発明の一実施例である操舵制御装置のフェー
ルセーフ時の状態を表す全体構成図である。
【符号の説明】
M1,28 シリンダ M2 油圧供給手段 M3 油圧制御弁 M4 操舵角検出手段 M5 油圧制御弁駆動手段 M6,34 全油圧パワーステアリング装置(全油圧P
S) M7 切替え手段 10 ステアリングホイール 12 ステアリングシャフト 16 コントローラ 18 操舵モータ 20 第1切替バルブ 22 第2切替バルブ 24 パワーステアリングバルブ(PSバルブ) 26 ラックバー 30 PSポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の操舵輪に連結するラックバーに固
    定されたピストンを備え、該ピストンによって仕切られ
    た第1の油圧室又は第2の油圧室に適当な油圧が供給さ
    れた際に操舵輪を操舵するシリンダと、 所定の油圧を発生する油圧供給手段と、 前記シリンダの第1の油圧室及び第2の油圧室にそれぞ
    れ連通する第1及び第2の油圧ポートと、前記油圧供給
    手段より油圧の供給を受ける油圧供給ポートとを備え、
    作動軸に加えられたトルクの向き及び大きさに応じて、
    前記油圧供給ポートに供給された油圧を元に、前記第1
    及び第2の油圧ポートに差圧を発生させる油圧制御弁
    と、 ステアリングシャフトの回転角を検出する操舵角検出手
    段と、 該操舵角検出手段の検出した回転角に基づいて、前記油
    圧制御弁の作動軸が適当な向きに適当な回転角だけ回転
    するように該作動軸に対してトルクを与える油圧制御弁
    駆動手段と、 前記シリンダの第1の油圧室及び第2の油圧室にそれぞ
    れ連通する第1及び第2の油圧ポートと、前記油圧供給
    手段より油圧の供給を受ける油圧供給ポートとを備え、
    該油圧供給ポートに供給された油圧を元に、前記ステア
    リングシャフトの回転角に応じた油圧を前記第1又は第
    2の油圧ポートに発生させる全油圧パワーステアリング
    装置と、 前記油圧供給手段と、前記油圧制御弁の油圧供給ポート
    及び前記全油圧パワーステアリング装置の油圧供給ポー
    トとの間に介在し、前記油圧制御弁が正常に機能してい
    る場合は、前記油圧供給手段と前記油圧制御弁の油圧供
    給ポートとを導通させ、前記油圧制御弁の機能に異常が
    生じた場合は、前記油圧供給手段と前記全油圧パワース
    テアリング装置の油圧供給ポートとを導通させるべく油
    圧経路の切替えを行う切替え手段とを有することを特徴
    とする操舵制御装置。
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JP (1) JPH07125643A (ja)

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