JPH10195612A - 金属装飾部材の硬化処理方法 - Google Patents
金属装飾部材の硬化処理方法Info
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- JPH10195612A JPH10195612A JP256697A JP256697A JPH10195612A JP H10195612 A JPH10195612 A JP H10195612A JP 256697 A JP256697 A JP 256697A JP 256697 A JP256697 A JP 256697A JP H10195612 A JPH10195612 A JP H10195612A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 硬化処理後も外観品質が劣化しない、すなわ
ち表面粗さが小さくなることを可能とするものである。 【解決手段】 本発明の金属装飾部材の製造方法は、窒
化、酸化或いは窒酸化雰囲気下で680〜750℃の処
理温度に加熱する第一の硬化処理工程と、Ar,Heと
いった不活性ガス雰囲気下で750〜880℃の処理温
度に加熱する第二の拡散焼鈍工程からなる金属装飾部材
の硬化処理方法である。
ち表面粗さが小さくなることを可能とするものである。 【解決手段】 本発明の金属装飾部材の製造方法は、窒
化、酸化或いは窒酸化雰囲気下で680〜750℃の処
理温度に加熱する第一の硬化処理工程と、Ar,Heと
いった不活性ガス雰囲気下で750〜880℃の処理温
度に加熱する第二の拡散焼鈍工程からなる金属装飾部材
の硬化処理方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面及び内部が硬
化処理された金属装飾部材に関するものである。
化処理された金属装飾部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】表面硬化処理には、大きく分けて金属部
材表面に硬質膜を被覆する方法と金属部材自体を硬化す
る方法がある。金属部材表面に硬質膜を被覆する方法と
しては電気メッキに代表されるウェットプロセスと真空
蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、プラズ
マCVDなどに代表されるドライプロセスが公知である
が、いずれも部材との密着性に難があり膜剥離問題に対
しては完全に解決するまでには至っていない。一方、金
属部材自体を硬化する方法としては、イオン注入、イオ
ン窒化、ガス窒化、ガス浸炭、ガス軟窒化などが知られ
ているが、処理時間が長く生産性に問題があり、また処
理温度が高いために、結晶粒が粗大化して、表面荒れを
生じ、外観品質が劣るという問題があり、使用範囲が限
定されていた。この結果、時計、眼鏡、宝飾などに代表
される装飾部材の美観を伴うような表面に対し、表面荒
れを生じさせずに処理前の表面状態を維持したままで硬
化処理すなわち耐傷性に対して強い(傷が付きにくい)
強耐傷化の付与を同時に満足するようなことはできなか
った。
材表面に硬質膜を被覆する方法と金属部材自体を硬化す
る方法がある。金属部材表面に硬質膜を被覆する方法と
しては電気メッキに代表されるウェットプロセスと真空
蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、プラズ
マCVDなどに代表されるドライプロセスが公知である
が、いずれも部材との密着性に難があり膜剥離問題に対
しては完全に解決するまでには至っていない。一方、金
属部材自体を硬化する方法としては、イオン注入、イオ
ン窒化、ガス窒化、ガス浸炭、ガス軟窒化などが知られ
ているが、処理時間が長く生産性に問題があり、また処
理温度が高いために、結晶粒が粗大化して、表面荒れを
生じ、外観品質が劣るという問題があり、使用範囲が限
定されていた。この結果、時計、眼鏡、宝飾などに代表
される装飾部材の美観を伴うような表面に対し、表面荒
れを生じさせずに処理前の表面状態を維持したままで硬
化処理すなわち耐傷性に対して強い(傷が付きにくい)
強耐傷化の付与を同時に満足するようなことはできなか
った。
【0003】金属部材自体を硬化する方法は、金属部材
の内部の拡散元素が表面から傾斜的な濃度を有するとい
う点から膜剥離問題を生じることがない。よって、金属
装飾部材の表面硬化処理方法として有用であると考えら
れているが、表面荒れに起因する外観品質の劣化の問題
がある。イオン窒化技術の中で、表面荒れを小さくする
ために、イオンスパッタ効果を減少させるということは
行われてきているが、根本的に金属部材自体に窒素や炭
素や酸素が入ることによって生じる表面荒れを低減化す
るということは行われていなかった。よって、ガス窒
化、浸炭といった金属部材自体を硬化する方法におい
て、従来の技術の中では、表面荒れを低減化することを
目的として、処理プロセスの処理温度を多段階に変化す
るということも考えられていなかった。
の内部の拡散元素が表面から傾斜的な濃度を有するとい
う点から膜剥離問題を生じることがない。よって、金属
装飾部材の表面硬化処理方法として有用であると考えら
れているが、表面荒れに起因する外観品質の劣化の問題
がある。イオン窒化技術の中で、表面荒れを小さくする
ために、イオンスパッタ効果を減少させるということは
行われてきているが、根本的に金属部材自体に窒素や炭
素や酸素が入ることによって生じる表面荒れを低減化す
るということは行われていなかった。よって、ガス窒
化、浸炭といった金属部材自体を硬化する方法におい
て、従来の技術の中では、表面荒れを低減化することを
目的として、処理プロセスの処理温度を多段階に変化す
るということも考えられていなかった。
【0004】外観品質の劣化の問題は、結晶粒内部の隆
起と結晶粒界部での隆起による表面荒れが原因として考
えられる。ガス窒化、酸窒化処理時に発生する結晶粒内
部の隆起は、化合物形成による結晶化により発生すると
考えられ、結晶粒界部での隆起は、結晶粒界部での化合
物形成または窒素や酸素や炭素の固溶拡散による格子歪
みから発生する結晶粒界部での応力集中といった現象か
ら生じると考えられる。結晶粒内部の化合物形成は、導
入ガスと金属部材表面での反応により誘発し、特にその
大きさが数百nmから数μm程度の粒からなるとマクロ
で観察した場合、白濁したように曇り、光沢性が著しく
劣化する。これらの隆起をマクロで観察した場合、表面
が荒れているように感じられ、特に、鏡面の金属装飾部
材を用いた場合、その鏡面性は処理前と比較して劣化し
て適用できないという問題があった。また、この隆起の
高さが高くなるほど、最大高さRmax、平均表面粗さ
Raは大きくなり、外観品質は劣化する。本発明の経緯
の中で、結晶粒の大きさが大きくなるほど、結晶粒界部
での隆起が大きくなること、更に表面に化合物を形成し
た場合すなわち極表面の硬度が内部の硬度より著しく大
きいときに、この隆起が高くなることを見い出した。こ
れに対して、表面荒れを小さくするために、処理温度を
下げると、金属部材内部での酸素、窒素、炭素の拡散速
度は小さくなり、硬化深さが浅くなり、必要硬度が得ら
れず、耐傷性が悪いという問題点があった。
起と結晶粒界部での隆起による表面荒れが原因として考
えられる。ガス窒化、酸窒化処理時に発生する結晶粒内
部の隆起は、化合物形成による結晶化により発生すると
考えられ、結晶粒界部での隆起は、結晶粒界部での化合
物形成または窒素や酸素や炭素の固溶拡散による格子歪
みから発生する結晶粒界部での応力集中といった現象か
ら生じると考えられる。結晶粒内部の化合物形成は、導
入ガスと金属部材表面での反応により誘発し、特にその
大きさが数百nmから数μm程度の粒からなるとマクロ
で観察した場合、白濁したように曇り、光沢性が著しく
劣化する。これらの隆起をマクロで観察した場合、表面
が荒れているように感じられ、特に、鏡面の金属装飾部
材を用いた場合、その鏡面性は処理前と比較して劣化し
て適用できないという問題があった。また、この隆起の
高さが高くなるほど、最大高さRmax、平均表面粗さ
Raは大きくなり、外観品質は劣化する。本発明の経緯
の中で、結晶粒の大きさが大きくなるほど、結晶粒界部
での隆起が大きくなること、更に表面に化合物を形成し
た場合すなわち極表面の硬度が内部の硬度より著しく大
きいときに、この隆起が高くなることを見い出した。こ
れに対して、表面荒れを小さくするために、処理温度を
下げると、金属部材内部での酸素、窒素、炭素の拡散速
度は小さくなり、硬化深さが浅くなり、必要硬度が得ら
れず、耐傷性が悪いという問題点があった。
【0005】特に、金属装飾部材としてチタン及びチタ
ン合金を用いた場合は、従来のガス窒化では、変態点近
くの温度(800℃〜870℃)に加熱するために、結
晶粒が粗大化する。結晶粒が大きくなると、結晶粒界部
での歪みも大きくなることから、結晶粒界部の隆起が増
大し、表面が荒れる。また結晶粒内部においても、窒化
チタンTiNや酸化チタンTiO2 や炭化チタンTi
Cといった化合物を形成する。そしてこの隆起の高さ
は、表面に化合物を形成した場合すなわち極表面の硬度
が内部の硬度より著しく大きいときに高くなることか
ら、結晶粒内部においても表面荒れを起こす。処理温度
が高いことから、チタン及びチタン合金内部での酸素、
窒素、炭素の拡散速度は大きく、硬化層は深く、必要硬
度が満たされ、耐傷性に優れるが、表面をマクロで観察
した場合、大きく荒れているように感じられ、外観品質
が劣化し、特に鏡面の装飾部材には適用できないという
問題があった。
ン合金を用いた場合は、従来のガス窒化では、変態点近
くの温度(800℃〜870℃)に加熱するために、結
晶粒が粗大化する。結晶粒が大きくなると、結晶粒界部
での歪みも大きくなることから、結晶粒界部の隆起が増
大し、表面が荒れる。また結晶粒内部においても、窒化
チタンTiNや酸化チタンTiO2 や炭化チタンTi
Cといった化合物を形成する。そしてこの隆起の高さ
は、表面に化合物を形成した場合すなわち極表面の硬度
が内部の硬度より著しく大きいときに高くなることか
ら、結晶粒内部においても表面荒れを起こす。処理温度
が高いことから、チタン及びチタン合金内部での酸素、
窒素、炭素の拡散速度は大きく、硬化層は深く、必要硬
度が満たされ、耐傷性に優れるが、表面をマクロで観察
した場合、大きく荒れているように感じられ、外観品質
が劣化し、特に鏡面の装飾部材には適用できないという
問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ガス窒化、浸炭等の金
属部材自体を硬化する手法では、前述したような硬化処
理後の必要硬度の付与すなわち耐傷性に優れたうえ、外
観品質の劣化すなわち表面荒れの問題を同時に解決する
ことはできなかった。
属部材自体を硬化する手法では、前述したような硬化処
理後の必要硬度の付与すなわち耐傷性に優れたうえ、外
観品質の劣化すなわち表面荒れの問題を同時に解決する
ことはできなかった。
【0007】本発明の目的は、上記課題を解決して、硬
化処理後も必要硬度を満たし、耐傷性に優れかつ外観品
質の劣化がなく、表面荒れが小さくなることを可能とす
る硬化処理方法を提供することである。
化処理後も必要硬度を満たし、耐傷性に優れかつ外観品
質の劣化がなく、表面荒れが小さくなることを可能とす
る硬化処理方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の金属装飾部材の硬化方法は、下記記載の方
法を採用する。
に、本発明の金属装飾部材の硬化方法は、下記記載の方
法を採用する。
【0009】本発明の金属装飾部材の硬化方法は、金属
装飾部材を窒化、酸化或いは窒酸化雰囲気下で680〜
750℃の処理温度に加熱する第一の硬化処理工程と、
Ar,Heといった不活性雰囲気下で750〜870℃
の処理温度に加熱する第二の拡散焼鈍工程からなる。
装飾部材を窒化、酸化或いは窒酸化雰囲気下で680〜
750℃の処理温度に加熱する第一の硬化処理工程と、
Ar,Heといった不活性雰囲気下で750〜870℃
の処理温度に加熱する第二の拡散焼鈍工程からなる。
【0010】本発明の金属装飾部材およびその硬化方法
は、表面に過剰に供給された酸素、窒素元素をより内部
に拡散することにより、必要硬度を満たし、硬化層を深
くしたまま硬化処理後も外観品質が劣化しない、すなわ
ち表面粗さが小さくなることを可能とするものである。
は、表面に過剰に供給された酸素、窒素元素をより内部
に拡散することにより、必要硬度を満たし、硬化層を深
くしたまま硬化処理後も外観品質が劣化しない、すなわ
ち表面粗さが小さくなることを可能とするものである。
【0011】本発明の経緯の中で、外観品質の劣化の問
題は、結晶粒内部の隆起と結晶粒界部での隆起による表
面荒れが原因として考えられた。ガス窒化、酸窒化処理
時に発生する結晶粒内部の隆起は、化合物形成による結
晶化により発生すると考えられ、結晶粒界部での隆起
は、結晶粒界部での化合物形成または窒素や酸素や炭素
の固溶拡散による格子歪みから発生する結晶粒界部での
応力集中といった現象から生じると考えられる。結晶粒
内部の化合物形成は、導入ガスと金属部材表面での反応
により誘発し、特にその大きさが数百nmから数μm程
度の粒からなるとマクロで観察した場合、白濁したよう
に曇り、光沢性が著しく劣化する。これらの隆起をマク
ロで観察した場合、表面が荒れているように感じられ、
特に、鏡面の金属装飾部材を用いた場合、その鏡面性は
処理前と比較したとき劣化して適用できないという問題
があった。また、この隆起の高さが高くなるほど、最大
高さRmax、平均表面粗さRaは大きくなり、外観品
質は劣化する。本発明の経緯の中で、結晶粒が粗大化す
ること及び表面に化合物を形成した場合に、この隆起が
高くなることを見い出した。一方、表面荒れを小さくす
るために、処理温度を下げ、極表面の硬度を低くする
と、内部での硬度も低く、硬化深さが浅くなり、必要硬
度が得られないという問題点があった。
題は、結晶粒内部の隆起と結晶粒界部での隆起による表
面荒れが原因として考えられた。ガス窒化、酸窒化処理
時に発生する結晶粒内部の隆起は、化合物形成による結
晶化により発生すると考えられ、結晶粒界部での隆起
は、結晶粒界部での化合物形成または窒素や酸素や炭素
の固溶拡散による格子歪みから発生する結晶粒界部での
応力集中といった現象から生じると考えられる。結晶粒
内部の化合物形成は、導入ガスと金属部材表面での反応
により誘発し、特にその大きさが数百nmから数μm程
度の粒からなるとマクロで観察した場合、白濁したよう
に曇り、光沢性が著しく劣化する。これらの隆起をマク
ロで観察した場合、表面が荒れているように感じられ、
特に、鏡面の金属装飾部材を用いた場合、その鏡面性は
処理前と比較したとき劣化して適用できないという問題
があった。また、この隆起の高さが高くなるほど、最大
高さRmax、平均表面粗さRaは大きくなり、外観品
質は劣化する。本発明の経緯の中で、結晶粒が粗大化す
ること及び表面に化合物を形成した場合に、この隆起が
高くなることを見い出した。一方、表面荒れを小さくす
るために、処理温度を下げ、極表面の硬度を低くする
と、内部での硬度も低く、硬化深さが浅くなり、必要硬
度が得られないという問題点があった。
【0012】特に金属装飾部材としてチタン及びチタン
合金を用いた場合、従来のガス窒化では、変態点近くの
温度(800℃〜870℃)に加熱するために、結晶粒
が粗大化する。結晶粒が大きくなると、結晶粒界部での
歪みも大きくなることから、結晶粒界部の隆起が増大
し、表面が荒れる。また結晶粒内部においても、窒化チ
タンTiNや酸化チタンTiO2 や炭化チタンTiC
といった化合物を形成する。そしてこの隆起の高さは、
表面に化合物を形成した場合すなわち極表面の硬度が内
部の硬度より著しく大きいときに高くなることから、結
晶粒内部においても表面荒れを起こす。処理温度が高い
ことから、チタン及びチタン合金内部での酸素、窒素、
炭素の拡散速度は大きく、硬化層は深く、必要硬度が満
たされるが、表面をマクロで観察した場合、大きく荒れ
ているように感じられ、外観品質が劣化し、特に鏡面の
装飾部材には適用できないという問題があった。
合金を用いた場合、従来のガス窒化では、変態点近くの
温度(800℃〜870℃)に加熱するために、結晶粒
が粗大化する。結晶粒が大きくなると、結晶粒界部での
歪みも大きくなることから、結晶粒界部の隆起が増大
し、表面が荒れる。また結晶粒内部においても、窒化チ
タンTiNや酸化チタンTiO2 や炭化チタンTiC
といった化合物を形成する。そしてこの隆起の高さは、
表面に化合物を形成した場合すなわち極表面の硬度が内
部の硬度より著しく大きいときに高くなることから、結
晶粒内部においても表面荒れを起こす。処理温度が高い
ことから、チタン及びチタン合金内部での酸素、窒素、
炭素の拡散速度は大きく、硬化層は深く、必要硬度が満
たされるが、表面をマクロで観察した場合、大きく荒れ
ているように感じられ、外観品質が劣化し、特に鏡面の
装飾部材には適用できないという問題があった。
【0013】金属装飾部材を窒化、酸化或いは窒酸化雰
囲気下で680〜750℃の処理温度に加熱し、硬化層
を形成した後で、更にAr,Heといった不活性雰囲気
下で750〜870℃の処理温度に加熱する多段階の処
理プロセスを経ることによって、表面に化合物を形成す
ることなく、表面荒れを低減化するものである。すなわ
ち、結晶粒が大きく粗大化しない温度範囲にある680
〜750℃の処理温度に加熱し、酸素、窒素、炭素を金
属装飾部材の内部に供給して硬化層を形成する。次にA
r,Heといった不活性雰囲気下で750〜870℃の
処理温度に加熱することにより、極表面に過剰に供給さ
れた酸素、窒素、炭素元素を更に内部に拡散或いは表面
から放出させ、表面に化合物を形成することなく、硬化
層を深くして必要硬度を満たし、結晶粒内部での表面荒
れを低減する。 またこのとき、処理温度を750〜8
70℃としているが、表面に酸素、窒素、炭素を固溶し
ているため、結晶粒界部のピン止め効果を起こし、表面
での結晶粒の粗大化は起こらないことから、結晶粒界部
での隆起が低く、表面荒れが小さい。この現象により、
マクロで観察した場合、外観品質の劣化を抑制すること
が可能となる。
囲気下で680〜750℃の処理温度に加熱し、硬化層
を形成した後で、更にAr,Heといった不活性雰囲気
下で750〜870℃の処理温度に加熱する多段階の処
理プロセスを経ることによって、表面に化合物を形成す
ることなく、表面荒れを低減化するものである。すなわ
ち、結晶粒が大きく粗大化しない温度範囲にある680
〜750℃の処理温度に加熱し、酸素、窒素、炭素を金
属装飾部材の内部に供給して硬化層を形成する。次にA
r,Heといった不活性雰囲気下で750〜870℃の
処理温度に加熱することにより、極表面に過剰に供給さ
れた酸素、窒素、炭素元素を更に内部に拡散或いは表面
から放出させ、表面に化合物を形成することなく、硬化
層を深くして必要硬度を満たし、結晶粒内部での表面荒
れを低減する。 またこのとき、処理温度を750〜8
70℃としているが、表面に酸素、窒素、炭素を固溶し
ているため、結晶粒界部のピン止め効果を起こし、表面
での結晶粒の粗大化は起こらないことから、結晶粒界部
での隆起が低く、表面荒れが小さい。この現象により、
マクロで観察した場合、外観品質の劣化を抑制すること
が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の金属装飾部材の硬化方法
は、金属装飾部材を窒化、酸化或いは窒酸化雰囲気下で
680〜750℃の処理温度に加熱する第一の硬化処理
工程と、Ar,Heといった不活性雰囲気下で750〜
870℃の処理温度に加熱する第二の拡散焼鈍工程から
なる。
は、金属装飾部材を窒化、酸化或いは窒酸化雰囲気下で
680〜750℃の処理温度に加熱する第一の硬化処理
工程と、Ar,Heといった不活性雰囲気下で750〜
870℃の処理温度に加熱する第二の拡散焼鈍工程から
なる。
【0015】
【実施例】以下図面を用いて、本発明の金属装飾部材の
硬化方法について説明する。図1は本発明の実施形態に
おける硬化層を形成したときの金属装飾部材を示す立体
図であり、図2は本発明の硬化処理方法の工程を示す概
念図である。
硬化方法について説明する。図1は本発明の実施形態に
おける硬化層を形成したときの金属装飾部材を示す立体
図であり、図2は本発明の硬化処理方法の工程を示す概
念図である。
【0016】金属装飾部材として、形状が25mm×2
5mmのJIS二種の純チタンを用いた。処理面は研磨
が施してあり、表面粗さは、最大高さRmax値で10
nm程度であった。
5mmのJIS二種の純チタンを用いた。処理面は研磨
が施してあり、表面粗さは、最大高さRmax値で10
nm程度であった。
【0017】純チタンサンプルを真空熱処理装置内に配
置し、真空排気ポンプにより、1×10−5torr〜
1×10−6torrの減圧雰囲気下に排気した。そし
て、約7000ppmの濃度の水を含有させた窒素ガス
を流量計により一定流量で導入し、処理装置内を0.1
torrの窒素、水蒸気雰囲気とした。そして、純チタ
ンサンプルを一定の昇温速度で、730℃まで加熱し、
3.5時間730℃に保持した。次に、処理槽内に水蒸
気が約1000ppm以下の濃度のアルゴンガスを流量
計により一定量導入し、処理槽内を0.1torrのア
ルゴン雰囲気とした後、一定の昇温速度で更に800℃
まで加熱し、1時間800℃に保持した。その後、一定
の冷却速度で降温した結果、図1に示したような硬化処
理品が得られた。
置し、真空排気ポンプにより、1×10−5torr〜
1×10−6torrの減圧雰囲気下に排気した。そし
て、約7000ppmの濃度の水を含有させた窒素ガス
を流量計により一定流量で導入し、処理装置内を0.1
torrの窒素、水蒸気雰囲気とした。そして、純チタ
ンサンプルを一定の昇温速度で、730℃まで加熱し、
3.5時間730℃に保持した。次に、処理槽内に水蒸
気が約1000ppm以下の濃度のアルゴンガスを流量
計により一定量導入し、処理槽内を0.1torrのア
ルゴン雰囲気とした後、一定の昇温速度で更に800℃
まで加熱し、1時間800℃に保持した。その後、一定
の冷却速度で降温した結果、図1に示したような硬化処
理品が得られた。
【0018】図2は本発明の硬化処理方法の工程を示し
た概念図である。前述したように、微量な水を含有させ
た窒素ガスを用いた窒素と水の雰囲気中において730
℃に3時間保持する工程と高純度のアルゴンガスを用い
たアルゴン雰囲気中において800℃に1時間保持する
工程を連続で行う工程である。
た概念図である。前述したように、微量な水を含有させ
た窒素ガスを用いた窒素と水の雰囲気中において730
℃に3時間保持する工程と高純度のアルゴンガスを用い
たアルゴン雰囲気中において800℃に1時間保持する
工程を連続で行う工程である。
【0019】表1は、本発明の実施による評価結果と従
来技術の実施による評価結果を比較した表であり、評価
方法として、耐傷性の良否、ビッカース硬度、表面荒れ
度、結晶粒の大きさ、表面の化合物の有無に関して採用
した。耐傷性の良否は砂落とし試験機、スクラッチ試験
機により、ビッカース硬度は微小硬さ試験機により、表
面荒れ度は触針式の表面粗さ計による最大高さにより、
結晶粒の大きさは、電子顕微鏡による表面観察により、
表面化合物の有無はX線解析により行った。評価結果
は、耐傷性に優れ、ビッカース硬度が500以上で最大
高さが1μm(1000nm)以下であるものに関して
合格とした。
来技術の実施による評価結果を比較した表であり、評価
方法として、耐傷性の良否、ビッカース硬度、表面荒れ
度、結晶粒の大きさ、表面の化合物の有無に関して採用
した。耐傷性の良否は砂落とし試験機、スクラッチ試験
機により、ビッカース硬度は微小硬さ試験機により、表
面荒れ度は触針式の表面粗さ計による最大高さにより、
結晶粒の大きさは、電子顕微鏡による表面観察により、
表面化合物の有無はX線解析により行った。評価結果
は、耐傷性に優れ、ビッカース硬度が500以上で最大
高さが1μm(1000nm)以下であるものに関して
合格とした。
【0020】
【表1】
【0021】表1のAは、未処理のJIS二種純チタン
サンプルであり、表1のB1及びB2は従来技術の実施
による評価結果、表1のC1及びC2は多段階のガス導
入と温度域により硬化層を形成した本発明の実施による
評価結果である。表1のAとB1より、650℃の処理
では、チタン内部での窒素、酸素、炭素の拡散係数が小
さく、硬化深さが得られないために、必要硬度は得られ
ない。一方、850℃の処理では、拡散係数が大きくな
るために、必要硬度は得られるが、結晶粒が大きくな
り、表面にも化合物を形成するために、表面の荒れが著
しく大きくなり、外観品質が劣化してしまう。
サンプルであり、表1のB1及びB2は従来技術の実施
による評価結果、表1のC1及びC2は多段階のガス導
入と温度域により硬化層を形成した本発明の実施による
評価結果である。表1のAとB1より、650℃の処理
では、チタン内部での窒素、酸素、炭素の拡散係数が小
さく、硬化深さが得られないために、必要硬度は得られ
ない。一方、850℃の処理では、拡散係数が大きくな
るために、必要硬度は得られるが、結晶粒が大きくな
り、表面にも化合物を形成するために、表面の荒れが著
しく大きくなり、外観品質が劣化してしまう。
【0022】一方、表1のAとC1及びC2により、本
発明の実施による処理品は、第一の硬化処理工程におけ
る窒素、酸素、炭素原子のピン止め効果による結晶粒成
長を抑止するために、結晶粒が処理前の大きさと同等に
保たれ、表面荒れを押さえることができる。また、第二
の拡散焼鈍工程により、表面に過剰にある窒素、酸素、
炭素原子が内部或いは表面から放出され、化合物を形成
せず、結晶粒内及び結晶粒界部の表面荒れを防止するこ
とができる。
発明の実施による処理品は、第一の硬化処理工程におけ
る窒素、酸素、炭素原子のピン止め効果による結晶粒成
長を抑止するために、結晶粒が処理前の大きさと同等に
保たれ、表面荒れを押さえることができる。また、第二
の拡散焼鈍工程により、表面に過剰にある窒素、酸素、
炭素原子が内部或いは表面から放出され、化合物を形成
せず、結晶粒内及び結晶粒界部の表面荒れを防止するこ
とができる。
【0023】ここでは、金属装飾部材としてJIS二種
の純チタン部材を例にとって説明を行ったが、JIS一
種純チタン部材、JIS三種純チタン部材、チタン基を
含むチタン合金部材にも適用可能である。また、さらに
鉄基と炭素基からなる鉄鋼部材及びステンレス鋼にも適
用可能である。また、ここでの処理面については特に限
定せず、研磨面、ホーニング処理を行ったホーニング
面、ショットピーニング面、ヘアーライン面等の比較的
表面が荒れている面のいずれも適用可能である。
の純チタン部材を例にとって説明を行ったが、JIS一
種純チタン部材、JIS三種純チタン部材、チタン基を
含むチタン合金部材にも適用可能である。また、さらに
鉄基と炭素基からなる鉄鋼部材及びステンレス鋼にも適
用可能である。また、ここでの処理面については特に限
定せず、研磨面、ホーニング処理を行ったホーニング
面、ショットピーニング面、ヘアーライン面等の比較的
表面が荒れている面のいずれも適用可能である。
【0024】また、硬化層形成用のガスとして約700
0ppmの水を含有した窒素ガスを用いて説明を行った
が、水の含有量は7000ppmに限定せず、2000
から30000ppmでも良い。また、O2、CO2の
酸化用ガス、NH3,N2H4の窒化用ガス、CO、C
H4などの炭化水素系の浸炭用ガス或いはN2+H2
O、N2+H2 +O2、NO2、NO等の酸窒化用ガ
ス、変成ガス等にも適用される。
0ppmの水を含有した窒素ガスを用いて説明を行った
が、水の含有量は7000ppmに限定せず、2000
から30000ppmでも良い。また、O2、CO2の
酸化用ガス、NH3,N2H4の窒化用ガス、CO、C
H4などの炭化水素系の浸炭用ガス或いはN2+H2
O、N2+H2 +O2、NO2、NO等の酸窒化用ガ
ス、変成ガス等にも適用される。
【0025】ここでは、純チタンで説明したために、処
理温度として750℃及び800℃として説明を行った
が、700℃〜870℃の温度範囲にも適用可能であ
る。また、鉄鋼部材及びステンレス鋼を用いた場合に
は、第一の硬化処理工程が450℃〜550℃で、第二
の硬化処理工程が500〜600℃の温度範囲に適用可
能である。
理温度として750℃及び800℃として説明を行った
が、700℃〜870℃の温度範囲にも適用可能であ
る。また、鉄鋼部材及びステンレス鋼を用いた場合に
は、第一の硬化処理工程が450℃〜550℃で、第二
の硬化処理工程が500〜600℃の温度範囲に適用可
能である。
【0026】
【発明の効果】以上述べてきたように、窒化、酸化或い
は窒酸化雰囲気下で680〜750℃の処理温度に加熱
する第一の硬化処理工程と、Ar,Heといった不活性
雰囲気下で750〜880℃の処理温度に加熱する第二
の拡散焼鈍工程からなる金属装飾部材の硬化処理方法に
より、表面荒れを小さくしたまま硬化処理することが可
能となった。これによって、金属部材自体の硬化処理を
行った後でも、外観品質の劣化がない、特に装飾部材に
も適用することができるようになった。また、本硬化処
理後に研磨を行う必要性があるときにも、極表面の硬度
が低く、表面荒れも小さいことから、未処理と同レベル
の面状態に迅速に復活するということができるようにな
った。
は窒酸化雰囲気下で680〜750℃の処理温度に加熱
する第一の硬化処理工程と、Ar,Heといった不活性
雰囲気下で750〜880℃の処理温度に加熱する第二
の拡散焼鈍工程からなる金属装飾部材の硬化処理方法に
より、表面荒れを小さくしたまま硬化処理することが可
能となった。これによって、金属部材自体の硬化処理を
行った後でも、外観品質の劣化がない、特に装飾部材に
も適用することができるようになった。また、本硬化処
理後に研磨を行う必要性があるときにも、極表面の硬度
が低く、表面荒れも小さいことから、未処理と同レベル
の面状態に迅速に復活するということができるようにな
った。
【図1】図1は本発明の実施形態における硬化層を形成
した後の金属装飾部材を示す立体図である。
した後の金属装飾部材を示す立体図である。
【図2】図2は本発明の硬化処理方法の工程を示す概念
図である。
図である。
2 金属装飾部材 4 結晶粒 6 結晶粒の大きさ 8 硬化層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 691 C22F 1/00 691Z
Claims (3)
- 【請求項1】 金属装飾部材を減圧下の窒素の雰囲気で
680〜750℃の処理温度に加熱する第一の硬化処理
工程と、減圧下のAr,Heといった不活性ガスの雰囲
気で750〜870℃の処理温度に加熱する第二の拡散
焼鈍工程からなる金属装飾部材の硬化処理方法。 - 【請求項2】 金属装飾部材を減圧下の窒素と酸素の雰
囲気で680〜750℃の処理温度に加熱する第一の硬
化処理工程と、減圧下のAr,Heといった不活性ガス
の雰囲気で750〜870℃の処理温度に加熱する第二
の拡散焼鈍工程からなる金属装飾部材の硬化処理方法。 - 【請求項3】 金属装飾部材を減圧下の窒素と水蒸気の
雰囲気で680〜750℃の処理温度に加熱する第一の
硬化処理工程と、減圧下のAr,Heといった不活性ガ
スの雰囲気で750〜870℃の処理温度に加熱する第
二の拡散焼鈍工程からなる金属装飾部材の硬化処理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP256697A JPH10195612A (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 金属装飾部材の硬化処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP256697A JPH10195612A (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 金属装飾部材の硬化処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10195612A true JPH10195612A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11532929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP256697A Pending JPH10195612A (ja) | 1997-01-10 | 1997-01-10 | 金属装飾部材の硬化処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10195612A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002266084A (ja) * | 2001-03-09 | 2002-09-18 | Citizen Watch Co Ltd | 食器類およびその製造方法 |
JP2007175799A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Sintokogio Ltd | 貴金属製品のショットピーニング法 |
JP2007254856A (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Citizen Holdings Co Ltd | チタンまたはチタン合金装飾部材の製造方法 |
-
1997
- 1997-01-10 JP JP256697A patent/JPH10195612A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002266084A (ja) * | 2001-03-09 | 2002-09-18 | Citizen Watch Co Ltd | 食器類およびその製造方法 |
JP2007175799A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Sintokogio Ltd | 貴金属製品のショットピーニング法 |
JP2007254856A (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Citizen Holdings Co Ltd | チタンまたはチタン合金装飾部材の製造方法 |
JP4658843B2 (ja) * | 2006-03-24 | 2011-03-23 | シチズンホールディングス株式会社 | チタンまたはチタン合金装飾部材の製造方法 |
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