JPH10189609A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH10189609A
JPH10189609A JP34745896A JP34745896A JPH10189609A JP H10189609 A JPH10189609 A JP H10189609A JP 34745896 A JP34745896 A JP 34745896A JP 34745896 A JP34745896 A JP 34745896A JP H10189609 A JPH10189609 A JP H10189609A
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JP
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layer
semiconductor device
gettering
gettering layer
oxide film
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JP34745896A
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Yoshiki Yamanishi
良樹 山西
Kenichi Kagawa
健一 加川
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より活性層と埋め込み酸化膜との界面に
ゲッタリング層が形成されたSOI基板が存在していた
が、ゲッタリング層は内部に固定電荷を有し、またゲッ
タリング層と埋め込み酸化膜等の界面の構造欠陥に起因
して界面準位を有するため、このSOI基板上に半導体
素子を形成すると半導体素子との間に電位が発生し、半
導体素子の特性を劣化させたり、特性をばらつかせると
いう課題があった。 【解決手段】 埋め込み酸化膜12内とMOSトランジ
スタ20形成領域との間であって、チャネル部26の下
方領域にゲッタリング層16のない領域が形成されてい
るSOI基板10を用い、このSOI基板10上にMO
Sトランジスタ20を含む半導体装置を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置及びその
製造方法に関し、より詳細にはSOI基板上に形成され
る半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1Gバイト−DRAMレベルの半導体集
積回路用の半導体基板として、SOI(Silicon On Ins
ulator)構造の半導体基板が注目されている。
【0003】SOI構造の半導体基板とは、絶縁物又は
絶縁層の上にシリコンの半導体層が形成されている構造
の半導体基板(以下、SOI基板と記す)をいい、この
SOI基板を利用して製造した半導体装置は、耐電圧が
高く、α線のソフトエラー率が低くなるという大きな利
点を有する。また、特に超薄膜SOI基板(1μm以下
の厚みの活性層を有するSOI基板)上に形成されたM
OS型半導体装置は、完全空乏化による素子特性の向
上、寄生容量の低減による高速化、低電源電圧化による
消費電力の低減等、種々の利点を有する(例えば、電子
情報通信学会研究報告、94(567)土屋他、p.
1)。
【0004】しかしながら、超薄膜SOI基板の場合、
従来よりSi半導体基板において表面の活性領域への金
属汚染を防止するために用いられてきたイントリンシッ
ク・ゲッタリング層を超薄膜SOI基板の活性層側に形
成する領域がなく、支持基板側にイントリンシック・ゲ
ッタリング層を形成したり、基板の裏面に多結晶シリコ
ン膜や高濃度リン拡散層からなるエクストリンシック・
ゲッタリング層を形成せざるを得ない。しかし、活性層
と支持基板との間には、金属の拡散が遅い埋め込み酸化
膜が存在するため、活性層表面からゲッタリング層まで
汚染金属が拡散しにくく、これらのゲッタリング層は十
分なゲッタリング能力を有さないという問題があった。
【0005】上記問題を解決するために、活性層と埋め
込み酸化膜との界面に多結晶シリコン層や窒化シリコン
層を形成し、前記多結晶シリコン層や窒化シリコン層を
ゲッタリング層とする方法が開示されている(特開平6
−61235号公報)。
【0006】また、活性層と埋め込み酸化膜との界面に
結晶欠陥を有する層や高濃度不純物層を形成し、前記結
晶欠陥を有する層や高濃度不純物層をゲッタリング層と
する方法も開示されている(特開平4−72631号公
報、特開平4−199632号公報)。
【0007】これらの方法によると、活性層に近い領域
にゲッタリング層が存在するため、汚染金属がゲッタリ
ング層へ拡散、吸収され易く、汚染金属による素子特性
への悪影響を防止することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した活性
層と埋め込み酸化膜との界面に形成されたゲッタリング
層は、その内部に固定電荷を有し、また前記ゲッタリン
グ層と埋め込み酸化膜又は支持基板との界面の構造欠陥
に起因した界面準位を有する。従って、これらのゲッタ
リング層を有するSOI基板上に半導体装置を形成する
と、前記固定電荷や界面構造欠陥に起因して半導体素子
との間に電位が発生し、半導体素子の特性を劣化させた
り、特性をばらつかせるという課題があった。例えば、
多結晶シリコンと埋め込み酸化膜との界面には、通常、
1013cm-2以上の界面準位が存在し、該界面準位に電
荷がトラップされると、大きな電位が発生する。そのた
め、活性層にMOS半導体素子を形成した場合には、閾
値電圧が変化してしまう。
【0009】従来、ゲッタリング層を有さないSOI基
板に関しても、該SOI基板上に半導体素子を形成した
場合、埋め込み酸化膜中の固定電荷や埋め込み酸化膜と
シリコン単結晶との界面に生じる界面準位に起因し、半
導体素子と埋め込み酸化膜、又は半導体素子と前記界面
との間に電位が発生するという問題があったが、この場
合には、HCl、Cl2 等を含む酸化性雰囲気で埋め込
み酸化膜を形成することにより、固定電荷や界面準位が
低減することが知られている(伊藤他 「VLSIの薄
膜技術」(1986年)丸善 p.22)。
【0010】しかし、上記ゲッタリング層に関しては、
上記した方法を利用できず、ゲッタリング層に起因する
電位を低減させることは難しいという課題があった。
【0011】また、SOI構造形成時の高温熱処理(>
1100℃)により、それ以前に形成されたゲッタリン
グ層は能力が低下してしまうという課題があった。
【0012】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、SOI基板上に半導体素子を形成した際、該半導体
素子の閾値電圧の変化や他の素子特性の劣化、及び制御
性の悪化等を引き起こすことなく、しかも活性層の金属
汚染を十分に防止することができるゲッタリング層が形
成された半導体装置及びその製造方法を提供することを
目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するために本発明に係る半導体装置(1)は、SO
I(Silicon On Insulator)構造における少なくとも絶
縁層内あるいは該絶縁層と素子形成領域との間にゲッタ
リング層が形成された半導体装置であって、チャネル部
の下方領域にゲッタリング層のない領域が形成されてい
ることを特徴としている。
【0014】このゲッタリング層のない領域の大きさ
は、電気特性及びゲッタリング特性のバランスを考慮し
て適宜決定し得る。
【0015】また、本発明に係る半導体装置(2)は、
上記半導体装置(1)において、ゲッタリング層が結晶
構造の乱れた部分からなることを特徴としている。
【0016】また、本発明に係る半導体装置(3)は、
上記半導体装置(1)において、ゲッタリング層が不純
物の高濃度拡散層からなることを特徴としている。
【0017】また、本発明に係る半導体装置(4)は、
上記半導体装置(1)において、ゲッタリング層が埋め
込み酸化膜の一部に形成された窒化酸化膜からなること
を特徴としている。
【0018】また、本発明に係る半導体装置(5)は、
上記半導体装置(1)において、ゲッタリング層が多結
晶シリコン層、窒化シリコン層、又は多結晶シリコン層
と窒化シリコン層とからなることを特徴としている。
【0019】上記半導体装置(1)〜(5)によれば、
上記構成のSOI基板上に半導体素子を形成した場合、
該半導体素子の閾値電圧の変化や他の素子特性の劣化、
及び制御性の悪化等を引き起こすことはなく、しかも活
性層の金属汚染を十分に防止することができる。
【0020】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
(1)は、上記半導体装置(1)〜(5)のいずれかを
製造する方法において、絶縁層上に活性層が形成された
SOI基板に、イオン注入法によりゲッタリング層を形
成することを特徴としている。
【0021】上記半導体装置の製造方法(1)によれ
ば、SOI基板の製造を行った後にゲッタリング層を形
成することができるので、SOI基板の製造工程におけ
る高温処理に起因してゲッタリング層の結晶欠陥が減少
したり、不純物が拡散して、ゲッタリング層のゲッタリ
ング能力が低下するのを防止することができる。また、
SOI基板に半導体素子を形成する際に、その一工程と
して、ゲッタリング層の形成工程を組み込むことがで
き、効率よくゲッタリング層を形成することができる。
【0022】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
(2)は、上記半導体装置(1)〜(5)のいずれかの
製造方法において、表面にゲッタリング層が形成された
基板と、表面に絶縁層が形成された基板とを、前記ゲッ
タリング層と前記絶縁層とが接触するように貼り合わせ
てSOI基板を作製する工程を含むことを特徴としてい
る。
【0023】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
(3)は、上記半導体装置の製造方法(2)において、
ゲッタリング層をイオン注入法により形成することを特
徴としている。
【0024】また、本発明に係る半導体装置の製造方法
(4)は、上記半導体装置の製造方法(2)において、
ゲッタリング層をCVD法を使用して形成することを特
徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体装置及
びその製造方法の実施の形態を図面に基づいて説明す
る。
【0026】図1(a)〜(c)は実施の形態(1)に
係る半導体装置の製造工程の一部を模式的に示した部分
拡大断面図であり、(c)は実施の形態(1)に係る半
導体装置の一部を模式的に示した部分拡大断面図であ
る。
【0027】実施の形態(1)に係る半導体装置を製造
するには、まず、SOI基板10の表面にフォトレジス
ト等よりなるマスク14を形成する(図1(a))。S
OI基板10は支持基板11、埋め込み酸化膜12、及
び活性層13を含んで構成されている。
【0028】マスク14はフォトリソグラフィーの手法
を用いて形成することができるが、マスク14は、通
常、後述する(c)の工程で形成するMOSトランジス
タ20のチャネル部26とほぼ同じ位置及び大きさにな
るようにしておくが、形成する半導体素子の種類によっ
てはその大きさを任意に変化させる。
【0029】次に、マスク14が形成されたSOI基板
10内に、イオン注入法によりイオン15を注入し、ゲ
ッタリング層16を埋め込み酸化膜12と活性層13と
の両層に跨るように形成する(図1(b))。イオン1
5はマスク14部分を通過しないため、ゲッタリング層
16はマスク14の下方領域を除く部分に形成される。
この際、上記のように、マスク14の大きさを調整する
ことにより、ゲッタリング層16が形成されない部分の
大きさを調整することができる。また、ゲッタリング層
16の深さは、イオン注入エネルギーを制御することに
より調整することができ、図示した場合の他、埋め込み
酸化膜12と接するように活性層13内に形成してもよ
く、あるいは埋め込み酸化膜12の内部に形成してもよ
い。注入するイオン15の種類としては、例えばリン、
ホウ素、ヒ素、アンチモン等のドーピングに用いられる
イオン、シリコン等の結晶に乱れ(欠陥)を生じさせる
ためのイオン、窒素等の埋め込み酸化膜12と反応を行
わせるためのイオン等が挙げられるが、本実施の形態に
おいては、ドーピング用のイオンであるリンイオン15
を用いて注入を行い、リンの高濃度拡散層からなるゲッ
タリング層16を形成している。
【0030】活性層13の厚みが1000nm程度であ
る場合、リンの高濃度拡散層からなるゲッタリング層1
6を形成するには、リンイオン15の注入エネルギーを
800〜900keV、ドーズ量を1×1014〜1×1
16cm-2に設定するのが望ましい。
【0031】次に、公知の方法を利用して活性層13領
域に、ゲート電極21、ゲート酸化膜22、ソース2
3、ドレイン24、及び素子分離領域(LOCOS酸化
膜)25を含んで構成されるMOSトランジスタ20を
形成する(図1(c))。図中、26はチャネル部であ
り、MOSトランジスタ20を形成する際には、チャネ
ル部26の下方領域にゲッタリング層16が存在しない
部分が位置するように、ゲート電極21等を形成する。
【0032】図2は、実施の形態(2)に係る半導体装
置の一部を模式的に示した部分拡大断面図である。
【0033】この半導体装置においては、窒素イオンを
注入した後熱処理することにより、窒素イオンが埋め込
み酸化膜と反応して生成した窒化酸化膜からなるゲッタ
リング層31が埋め込み酸化膜12と活性層13との界
面に形成されている。SOI基板30の活性層13の厚
みが1000nm程度である場合、窒化酸化膜からなる
5〜100nmの厚みのゲッタリング層31を埋め込み
酸化膜12中に形成するには、窒素イオンの注入エネル
ギーを450〜500keV、ドーズ量を2×1014
1×1017cm-2に設定するのが望ましい。
【0034】実施の形態(2)に係る半導体装置のその
他の構成は図1に示した半導体装置の場合(実施の形態
(1)に係る半導体装置)と同様であり、その製造方法
も上記した部分を除き、図1に示した半導体装置の場合
と同様である。
【0035】図3は、実施の形態(3)に係る半導体装
置の一部を模式的に示した部分拡大断面図である。
【0036】この半導体装置においては、シリコンイオ
ンを注入することにより形成した結晶構造の乱れた部分
(以下、結晶欠陥部と記す)からなるゲッタリング層4
1が埋め込み酸化膜12に接して形成されている。SO
I基板40の活性層13の厚みが1000nm程度であ
る場合、結晶欠陥部からなる50〜200nmの厚みの
ゲッタリング層41を埋め込み酸化膜12に接して形成
するには、シリコンイオンの注入エネルギーを650〜
700keV、ドーズ量を2×1014〜1×1016cm
-2に設定するのが望ましい。
【0037】実施の形態(3)に係る半導体装置のその
他の構成は図1に示した半導体装置の場合(実施の形態
(1)に係る半導体装置)と同様であり、その製造方法
も上記した部分を除き、図1に示した半導体装置の場合
と同様である。
【0038】実施の形態(1)〜(3)に係る半導体装
置に形成されたゲッタリング層16、31、41は、い
ずれの場合においても、チャネル部26の下方領域には
ゲッタリング層16、・・・ が存在しないように構成され
ているため、ゲッタリング層16、・・・ 内に存在する固
定電荷や、ゲッタリング層16、・・・ と埋め込み酸化膜
12との界面の構造欠陥に起因する界面準位の影響が、
チャネル部26に及ばない。従って、前記固定電荷や界
面準位がMOSトランジスタ20の閾値電圧の変化や他
の素子特性の劣化、及び制御性の悪化等を引き起このを
防止することができる。また、MOSトランジスタ20
を利用した集積回路を製造した場合、集積回路全体に占
めるチャネル部26の面積は数%程度であるため、ゲッ
タリング層16、・・・ によるゲッタリング能力の低下は
殆どなく、十分に金属等による活性層13の汚染を防止
することができる。
【0039】次に、実施の形態(4)に係る半導体装置
を説明する。本実施の形態においては、貼り合わせ法を
用いてSOI基板を製造するが、貼り合わせる2枚の基
板のうち、一方の基板に予めゲッタリング層を形成して
おき、その後2枚の基板を貼り合わせてSOI基板を製
造する。
【0040】図4(a)〜(e)はゲッタリング層を形
成する基板(以下、貼り合わせ用基板と記す)の各製造
工程の一例を模式的に示した断面図である。
【0041】まず、活性層55が形成された基板上に熱
CVD法等により多結晶シリコン層56aを形成する
(図4(a))。
【0042】次に、多結晶シリコン層56aの上に、フ
ォトレジスト層53を形成し、フォトリソグラフィー法
の手法を利用してその一部を除去する(図4(b))。
フォトレジストが除去されている部分は、完成後のSO
I基板50に形成するMOSトランジスタ20のチャネ
ル部26の下方領域に相当する部分である。
【0043】次に、プラズマエッチング等の異方性エッ
チングを利用して、多結晶シリコン層56aにエッチン
グ処理を施してゲッタリング層56とし(図4
(c))、フォトレジスト層53を剥離する(図4
(d))。
【0044】次に、CVD法及びエッチング法等を用い
て埋め込み酸化膜52をゲッタリング層56が形成され
ていない部分に形成し(図4(e))、貼り合わせ用基
板54の製造を終了する。表面を平坦化するために研磨
処理等を施してもよい。ゲッタリング層56は、上記し
たように後工程で形成するMOSトランジスタ20のチ
ャネル部26の下方領域に相当する部分が除去されてい
る。
【0045】上記した貼り合わせ用基板54の製造方法
においては、CVD法等を用い、多結晶シリコンからな
るゲッタリング層56を形成しているが、同様の方法に
より窒化シリコン層、又は多結晶シリコン層と窒化シリ
コン層とからなるゲッタリング層56を形成してもよ
く、イオン注入法によりゲッタリング層56を形成して
もよい。注入するイオンの種類としては、実施の形態
(1)で説明したものと同様のものが挙げられる。
【0046】実施の形態(4)に係る半導体装置の製造
においては、上記方法により作製された貼り合わせ用基
板54及び埋め込み酸化膜が形成された支持基板を用い
て貼り合わせSOI基板を作製し、前記貼り合わせSO
I基板上に半導体装置を形成する。
【0047】図5(a)〜(d)は、実施の形態(4)
に係る半導体装置の各製造工程を模式的に示した断面図
である。
【0048】まず、図4に示した方法により作製された
貼り合わせ用基板54と、熱酸化法等により表面に埋め
込み酸化膜52が形成された支持基板51とを用意する
(図5(a))。
【0049】次に、2つの基板の埋め込み酸化膜52と
ゲッタリング層56とが接するように2つの基板を積層
した後熱処理を施し、貼り合わせを行う(図5
(b))。熱処理は、窒素雰囲気下又は酸化雰囲気下、
800〜1200℃で施すのが望ましい。
【0050】次に、貼り合わせたSOI基板50の活性
層55の研磨を行い、活性層55を所定の厚みとする
(図5(c))。
【0051】その後、SOI基板50に実施の形態
(1)の場合と同様にしてMOSトランジスタ20を形
成する(図5(d))。
【0052】図6は実施の形態(5)に係る半導体装置
を模式的に示した断面図である。
【0053】このSOI基板60も貼り合わせSOI基
板であり、ゲッタリング層66を貼り合わせ前に形成し
ているが、本実施の形態ではリンイオンの注入によりリ
ンの高濃度拡散層からなるゲッタリング層66を形成し
ている。この場合、図7に示したように、後工程で形成
するMOSトランジスタ20のチャネル部26の下方領
域に相当する部分にゲッタリング層66を形成しないよ
うにするため、貼り合わせ用基板64の相当する部分に
フォトレジスト等からなるマスク14を形成し、イオン
15の注入を行う。上記方法でゲッタリング層66を形
成する場合には、貼り合わせ用基板64の表面にゲッタ
リング層66を形成すればよいが、貼り合わせ時に高温
で熱処理を行うため、前記高温処理によりリン等のドー
パントが拡散してしまわないように注意する必要があ
る。リンイオンの注入を行う際には、注入エネルギーを
5〜30keV、ドーズ量を1×1014〜1×1016
-2に設定するのが望ましい。
【0054】また、実施の形態(3)の場合と同様にシ
リコンイオンを注入することにより、結晶欠陥部からな
るゲッタリング層66を形成することもできる。この場
合には、貼り合わせ時の高温熱処理によっても結晶欠陥
が残存するように結晶欠陥を導入しておく必要がある。
シリコンイオンの注入を行う際には、注入エネルギーを
5〜30keV、ドーズ量を2×1014〜1×1016
-2に設定するのが望ましい。
【0055】さらに、実施の形態(2)の場合と同様に
窒素イオンを注入することにより、窒化酸化膜からなる
ゲッタリング層66を形成することもできるが、この場
合には貼り合わせ基板64の表面に予め熱酸化処理等に
より埋め込み酸化膜(図示せず)を形成しておく必要が
ある。窒素イオンの注入を行う際には、注入エネルギー
を5〜50keV、ドーズ量を2×1014〜1×1016
cm-2に設定するのが望ましい。
【0056】
【実施例及び比較例】以下、本発明に係る半導体装置及
びその製造方法の実施例を図面に基づいて説明する。ま
た、比較例として、従来の方法によりSOI基板を製造
し、該SOI基板上にMOSトランジスタを形成し、評
価を行った。
【0057】[実施例1]実施の形態(2)において説
明した方法によりSOI基板30に窒化酸化膜からなる
ゲッタリング層31を形成し、続いて通常の方法により
MOSトランジスタ20を形成した(図2)。そして、
MOSトランジスタ20のリーク電流及び閾値電圧を測
定し、閾値電圧については、そのシフトの程度を評価し
た。以下に製造条件を記載する。
【0058】(1) ゲッタリング層31の形成 SOI基板30 活性層13の厚み:1000nm 埋め込み酸化膜12の厚み:100nm 窒素イオンの注入条件 注入エネルギー:450keV、ドーズ量:5×1015
cm-2 注入後の熱処理 雰囲気:窒素、温度:900℃、時間:30分 窒化酸化膜(ゲッタリング層31)の厚み:5nm [実施例2]実施の形態(3)において説明した方法に
よりSOI基板40に結晶欠陥からなるゲッタリング層
41を形成し、続いてMOSトランジスタ20を形成し
た(図3)。そして、MOSトランジスタ20のリーク
電流及び閾値電圧を実施例1の場合と同様に測定し、評
価を行った。結果を下記の表1に示す。また、以下に製
造条件を記載する。
【0059】 ゲッタリング層41の形成 SOI基板40 活性層13の厚み:1000nm 埋め込み酸化膜12の厚み:100nm シリコンイオンの注入条件 注入エネルギー:650keV、ドーズ量:1×1015
cm-2 注入後の熱処理 雰囲気:窒素、温度:950℃、時間:30分 結晶欠陥(ゲッタリング層41)の厚み:100nm [実施例3]実施の形態(1)において説明した方法に
よりSOI基板10にリンの高濃度拡散層からなるゲッ
タリング層11を形成し、続いてMOSトランジスタ2
0を形成した(図1)。そして、MOSトランジスタ2
0のリーク電流及び閾値電圧を実施例1の場合と同様に
測定し、評価を行った。結果を下記の表1に示す。ま
た、以下に製造条件を記載する。
【0060】 ゲッタリング層16の形成 SOI基板10 活性層13の厚み:1000nm 埋め込み酸化膜12の厚み:100nm リンイオンの注入条件 注入エネルギー:850keV、ドーズ量:1×1015
cm-2 注入後の熱処理 雰囲気:窒素、温度:950℃、時間:30分 リンの高濃度拡散層(ゲッタリング層16)の厚み:2
00nm [実施例4]実施の形態(4)において説明した貼り合
わせ方法により、多結晶シリコンからなるゲッタリング
層56を有するSOI基板50を製造し、続いてMOS
トランジスタ20を形成した(図5)。そして、MOS
トランジスタ20のリーク電流及び閾値電圧を実施例1
の場合と同様に測定し、評価を行った。結果を下記の表
1に示す。また、以下に製造条件を記載する。
【0061】 SOI基板50の製造 (i) 貼り合わせ用基板54 活性層の厚み:600μm 多結晶シリコンからなるゲッタリング層56 形成方法:減圧CVD法 原料化合物:SiH4 多結晶シリコン層の厚み:50nm 埋め込み酸化膜52 形成方法:減圧CVD法+エッチバック法 (ii)支持基板51 埋め込み酸化膜52の厚み:150nm (iii) 貼り合わせの条件 雰囲気:窒素、温度:900℃、時間:1時間 (iV)研磨後の活性層55の厚み:1000nm [実施例5]実施の形態(5)において説明した貼り合
わせ方法により、リンの高濃度拡散層からなるゲッタリ
ング層66を有するSOI基板60を製造し、続いてM
OSトランジスタ20を形成した(図5)。そして、M
OSトランジスタ20のリーク電流及び閾値電圧を実施
例1の場合と同様に測定し、評価を行った。結果を下記
の表1に示す。また、以下に製造条件を記載する。
【0062】 SOI基板60の製造 (i) 貼り合わせ用基板54 活性層の厚み:600μm リンの高濃度拡散層からなるゲッタリング層66 形成方法:イオン注入法 注入エネルギー:30keV、ドーズ量:1×1015
-2 リン高濃度拡散層の厚み:100nm (ii)支持基板51 埋め込み酸化膜52の厚み:100nm (iii) 貼り合わせの条件 雰囲気:窒素、温度:900℃、時間:1時間 貼り合わせ後のリン高濃度拡散層の厚み:200nm (iV)研磨後の活性層55の厚み:1000nm [実施例6]実施の形態(5)において説明した貼り合
わせ方法により、結晶欠陥部からなるゲッタリング層6
6を有するSOI基板60を製造し、続いてMOSトラ
ンジスタ20を形成した(図5)。そして、MOSトラ
ンジスタ20のリーク電流及び閾値電圧を実施例1の場
合と同様に測定し、評価を行った。結果を下記の表1に
示す。また、以下に製造条件を記載する。
【0063】 SOI基板60の製造 (i) 貼り合わせ用基板54 活性層の厚み:600μm 結晶欠陥からなるゲッタリング層66 形成方法:シリコンイオンを用いたイオン注入法 注入エネルギー:50keV、ドーズ量:5×1015
-2 結晶欠陥の厚み:100nm (ii)支持基板51 埋め込み酸化膜52の厚み:100nm (iii) 貼り合わせの条件 雰囲気:窒素、温度:900℃、時間:1時間 貼り合わせ後の結晶欠陥の厚み:100nm (iV)研磨後の活性層55の厚み:1000nm [実施例7]実施の形態(5)において説明した貼り合
わせ方法により、窒化酸化膜からなるゲッタリング層6
6を有するSOI基板60を製造し、続いてMOSトラ
ンジスタ20を形成した(図5)。そして、MOSトラ
ンジスタ20のリーク電流及び閾値電圧を実施例1の場
合と同様に測定し、評価を行った。結果を下記の表1に
示す。また、以下に製造条件を記載する。
【0064】 SOI基板60の製造 (i) 貼り合わせ用基板54 活性層の厚み:600μm 窒化酸化膜からなるゲッタリング層66 形成方法:熱酸化法により形成した埋め込み酸化膜(厚
さ50nm)に窒素イオンを注入した後、熱処理して窒
化酸化膜を形成 注入エネルギー:40keV、ドーズ量:5×1015
-2 窒化酸化膜の厚み:5nm (ii)支持基板51 埋め込み酸化膜52の厚み:50nm (iii) 貼り合わせの条件 雰囲気:窒素、温度:900℃、時間:1時間 貼り合わせ後の窒化酸化膜の厚み:5nm (iV)研磨後の活性層55の厚み:1000nm [比較例1]マスク14をSOI基板30上に形成しな
かった他は、実施例1の場合と同様に半導体装置を製造
し、ゲッタリング層31をチャネル部26の下方領域を
含めた全域に形成し、同様に評価を行った。結果を下記
の表1に示す。
【0065】[比較例2]SOI基板30の底面に20
0nmの厚みのリン高濃度拡散層からなるエクストリン
シック・ゲッタリング層を形成し、SOI基板30の内
部にゲッタリング層31を形成しなかった他は、実施例
1の場合と同様に半導体装置を製造し、評価を行った。
結果を下記の表1に示す。
【0066】[比較例3]ゲッタリング層31を全く形
成しなかった他は、実施例1の場合と同様に半導体装置
を製造し、評価を行った。結果を下記の表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】上記表1に示した結果より明らかなよう
に、実施例1〜7に係る半導体装置の場合、リーク電流
が少なく、閾値電圧のシフトも発生していないのに対
し、比較例1〜3に係る半導体装置の場合、リーク電流
が大きくなるか、閾値電圧のシフトが発生しており、そ
の特性が劣化している。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態(1)
に係る半導体装置の各製造工程を模式的に示した部分拡
大断面図である。
【図2】実施の形態(2)に係る半導体装置を模式的に
示した部分拡大断面図である。
【図3】実施の形態(3)に係る半導体装置を模式的に
示した部分拡大断面図である。
【図4】(a)〜(e)は実施の形態(4)において、
SOI基板に用いる貼り合わせ基板の各製造工程の一例
を模式的に示した部分拡大断面図である。
【図5】(a)〜(d)は、実施の形態(4)に係る半
導体装置の各製造工程を模式的に示した部分拡大断面図
である。
【図6】実施の形態(5)に係る半導体装置を模式的に
示した部分拡大断面図である。
【図7】実施の形態(5)に係る半導体装置用の貼り合
わせ基板の製造方法を模式的に示した部分拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
10、30、40、50、60 SOI基板 12、52 埋め込み酸化膜(絶縁層) 13、55 活性層 15 イオン 16、31、41、56、66 ゲッタリング層 20 MOSトランジスタ 26 チャネル部 54 貼り合わせ用基板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SOI(Silicon On Insulator)構造に
    おける少なくとも絶縁層内あるいは該絶縁層と素子形成
    領域との間にゲッタリング層が形成された半導体装置で
    あって、チャネル部の下方領域にゲッタリング層のない
    領域が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 ゲッタリング層が結晶構造の乱れた部分
    からなることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 ゲッタリング層が不純物の高濃度拡散層
    からなることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 ゲッタリング層が埋め込み酸化膜の一部
    と活性層との界面に形成された窒化酸化膜からなること
    を特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 ゲッタリング層が多結晶シリコン層、窒
    化シリコン層、又は多結晶シリコン層と窒化シリコン層
    とからなることを特徴とする請求項1記載の半導体装
    置。
  6. 【請求項6】 絶縁層上に活性層が形成されたSOI基
    板に、イオン注入法によりゲッタリング層を形成するこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の半
    導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 表面にゲッタリング層が形成された基板
    と、表面に絶縁層が形成された基板とを、前記ゲッタリ
    ング層と前記絶縁層とが接触するように貼り合わせてS
    OI基板を作製する工程を含むことを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかの項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 ゲッタリング層をイオン注入法により形
    成することを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 ゲッタリング層をCVD法を使用して形
    成することを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製
    造方法。
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