JPH101894A - ポリイミド紙及びその製造方法 - Google Patents

ポリイミド紙及びその製造方法

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JPH101894A
JPH101894A JP15076396A JP15076396A JPH101894A JP H101894 A JPH101894 A JP H101894A JP 15076396 A JP15076396 A JP 15076396A JP 15076396 A JP15076396 A JP 15076396A JP H101894 A JPH101894 A JP H101894A
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polyimide
fibrids
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polyimide precursor
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JP15076396A
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Nagayasu Kaneshiro
永泰 金城
Toshiro Eguchi
寿史郎 江口
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度のポリイミド紙及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 ポリイミド紙を構成している非熱可塑性
ポリイミドフィブリドの少なくとも一部が互いに溶着し
ていることを特徴とするポリイミド紙。このポリイミド
紙は、閉環して非熱可塑性ポリイミドを形成するポリイ
ミド前駆体からなるフィブリドを単体もしくは他の短繊
維及び/又は他のフィブリドと抄紙し、得られた紙に前
記ポリイミド前駆体の良溶媒又は良溶媒を含む混合溶媒
を含浸させた後、前記フィブリドを構成するポリイミド
前駆体を加熱して閉環させることにより製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度のポリイミ
ド紙及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドは耐熱性、電気的特性、耐候
性などに優れており、フィルム、成形体の原料として有
用であることが知られている。例えば、4,4′−ジア
ミノジフェニルエーテルとピロメリット酸二無水物から
製造されるポリイミドからは優れた耐熱性を有するフィ
ルム、成形体が得られ、これらは電気絶縁用途などに広
く利用されている。
【0003】一方、耐熱合成紙の分野では、アラミド合
成紙が知られており広く利用されているが、宇宙、航空
機用途の先端素材の高度化等によって、より高い耐熱性
を有するものが近年要求されるようになっており、アラ
ミドよりも耐熱性及び強度の優れた合成紙が待望されて
いる。そして、ポリイミドフィブリドを抄紙してポリイ
ミド紙を得る試みがなされており、例えば、特開昭62
−297330号公報には、非プロトン系極性有機溶媒
を用いたポリアミド酸溶液を、高速撹拌下で、酢酸及び
/又は無水酢酸を含有する凝固在中に注入するというポ
リイミドフィブリドの製造法が開示されており、特開昭
64−26718号公報には、ポリアミド酸溶液を化学
環化剤と環化触媒の混合物からなる凝固浴に高剪断下に
注入するポリイミドフィブリドの製造方法が開示されて
いる。しかしながら、これらの方法で得られたポリイミ
ドフィブリドを抄紙して得られる紙は、強度が低く、実
用上問題があった。
【0004】また、特公昭60−1402号公報には、
短繊維の存在する状態で溶液重合法により得られた重合
体溶液を、沈殿剤中に分散させてパルプ状粒子を製造す
る方法が開示されている。この方法によれば、短繊維を
含有するポリアミド酸のパルプ状粒子が得られるわけで
あるが、パルプ状粒子内には、非プロトン系極性溶媒が
残存し、ポリアミド酸は非プロトン系極性溶媒が残存す
ると加水分解反応が促進されやすく重合度低下をきたす
という問題があった。
【0005】また、特開平6−57529号公報には非
プロトン系極性溶媒を含有しないポリイミド前駆体フィ
ブリドの製造方法及びこのポリイミド前駆体フィブリド
を構成するポリイミド前駆体を閉環してなるポリイミド
フィブリドを含有してなるポリイミド紙の製造方法が開
示されている。この方法により得られたポリイミド紙
は、他の方法により得られたポリイミド紙よりも強度に
おいて優れているものの、より高強度のポリイミド紙の
要求が高まっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような状況に鑑
み、本発明の課題は、高強度のポリイミド紙及びその製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、閉環して非熱可塑性ポリイミドを形成するポリ
イミド前駆体からなるフィブリドを単体もしくは他の短
繊維及び/又は他のフィブリドと抄紙し、得られた紙に
前記ポリイミド前駆体の良溶媒又は良溶媒を含む混合溶
媒を含浸させた後、前記フィブリドを構成するポリイミ
ド前駆体を加熱して閉環させて得られるポリイミド紙
は、ポリイミド紙を構成している非熱可塑性ポリイミド
フィブリドの少なくとも一部が互いに溶着しており、高
強度を示すということを見出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、ポリイミド紙
を構成している非熱可塑性ポリイミドフィブリドの少な
くとも一部が互いに溶着していることを特徴とするポリ
イミド紙であり、このようなポリイミド紙は、閉環して
非熱可塑性ポリイミドを形成するポリイミド前駆体から
なるフィブリドを単体もしくは他の短繊維及び/又は他
のフィブリドと抄紙し、得られた紙に前記ポリイミド前
駆体の良溶媒又は良溶媒を含む混合溶媒を含浸させた
後、前記フィブリドを構成するポリイミド前駆体を加熱
して閉環させることにより製造することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明において、ポリイミド前駆体は、閉環して
非熱可塑性のポリイミドとなるものであればいかなるも
のでもよく、好ましいものとして全芳香族系のポリイミ
ド前駆体が挙げられ、下記の一般式(1)で表される繰
り返し単位を有するポリアミド酸のホモポリマー又はコ
ポリマーが特に好ましい。
【0010】
【化1】
【0011】ここでRは、少なくとも1つの炭素6員環
を含む4価の芳香族残基を示し、4価のうちの2価ずつ
は、その6員環内の隣接する炭素原子に結合している。
Rの具体例としては次のようなものが挙げられる。
【0012】
【化2】
【0013】特に、Rとしては次のものが好ましい。
【0014】
【化3】
【0015】また、ここでR′は、1〜4個の炭素6員
環を持つ2価の芳香族残基を示す。R′の具体例として
は、次のものが好ましい。
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】また、特にR′としては、次のものが好ま
しい。
【0019】
【化6】
【0020】上記組み合わせよりなるポリアミド酸のう
ち、酸無水物成分がピロメリット酸二無水物、ジアミン
成分がジアミノジフェニルエーテルに由来するポリアミ
ド酸に由来するものが、特に好ましい。ピロメリット酸
二無水物とジアミノジフェニルエーテルに由来するポリ
アミド酸を閉環して得られるポリイミドはポリ(4,
4′−オキシジフェニレンピロメリットイミド)であ
る。
【0021】ポリイミド前駆体は固有粘度〔η〕が0.
1以上、特に0.5以上のものが好ましい。〔η〕が
0.1未満では強度の高いものが得られない傾向にあ
る。〔η〕は、重合体の分子量〔ゲル透過クロマトグラ
フィー(GPC)などにより測定できる〕と関係する値
であり、N,N−ジメチルアセトアミド溶媒中でポリイ
ミド前駆体濃度0.5重量%、30℃で測定する。
〔η〕を計算するには重合体溶液が標準粘度計の一定容
積の毛細管を流れる時間と溶媒のみが流れる時間を測定
することにより、次式を使用して計算することができ
る。
【0022】
【数1】
【0023】本発明において、ポリイミド前駆体フィブ
リドは、ポリイミド前駆体の繊維質又はフィルム状の粒
子をいい、フィブリドのサイズはそれらの三次元のうち
で2つはミクロン程度の寸法である。本発明で用いるこ
とができるポリイミド前駆体フィブリドは、上記の条件
を満足していればいかなるものをも用いることができる
が、高い強度を有するポリイミド紙を得るためには次の
ようにして製造したポリイミド前駆体フィブリドを用い
ることが好ましい。
【0024】すなわち、好ましいポリイミド前駆体フィ
ブリドを得るにはポリイミド前駆体の溶液を得、このポ
リイミド前駆体溶液を凝固浴に剪断作用下で注入して沈
澱させ製造する。そのための装置としては、ミキサー、
ワーリング混合機、ローターとステーターを組み合わせ
た流路撹拌装置等を用いる。
【0025】凝固浴としては、ポリイミド前駆体の貧溶
媒であれば、いかなる溶媒を用いてもよいが、通常は典
型的なポリイミド前駆体の貧溶媒である水、もしくは水
を70重量%以上含有する混合溶媒が利用される。この
水を含有する混合溶媒中の溶媒は、水溶性を有するもの
ならどのような溶媒を用いてもよいが、水溶性エーテ
ル、水溶性アルコール、水溶性ケトンが好ましく用いら
れる。ポリイミド前駆体溶液に対する凝固浴の体積比
は、5〜100が好ましい。
【0026】本発明において、ポリイミド前駆体フィブ
リドを製造するためのポリイミド前駆体溶液として制限
はないが、ポリイミド前駆体溶液としては、単独ではポ
リイミド前駆体と溶媒とが強く溶媒和しない溶媒の混合
溶媒あるいは単独溶媒よりなる溶媒中でテトラカルボン
酸二無水物とジアミンを重合反応させて得られるものが
好ましい。用いる溶媒については後述する。
【0027】ポリイミド前駆体と強く溶媒和しない溶媒
中でポリイミド前駆体溶液を得るための重合温度は−3
0〜60℃が好ましく、−20〜40℃がより好まし
い。重合反応は1〜200分が好ましく、5〜100が
より好ましい。また、ポリイミド前駆体溶液は、他の方
法で製造したポリイミド前駆体をこれらの溶媒に溶解し
て製造してもよい。ポリイミド前駆体溶液におけるポリ
イミド前駆体の濃度は、0.1〜60重量%が好まし
く、1〜25重量%がより好ましい。
【0028】ポリイミド前駆体と溶媒とが強く溶媒和し
ない溶媒の混合溶媒としては、水溶性エーテル系化合
物、水溶性アルコール系化合物、水溶性ケトン系化合物
及び水から選ばれる混合溶媒が好ましく用いられ、単独
溶媒としては、同一分子中にエーテル基とアルコール性
水酸基を有する水溶性化合物が好ましく用いられる。
【0029】水溶性エーテル化合物としては、例えば、
テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、トリオキ
サン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエ
ーテル等が挙げられる。特に好ましくはTHFである。
【0030】また、水溶性アルコール化合物としては、
例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、
2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、エチ
レングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−
プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−
メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセリン、2−
エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパン
ジオール、1,2,6−ヘキサトリオール等が挙げられ
る。特に好ましくはメタノール、エタノール、エチレン
グリコールである。
【0031】水溶性ケトン化合物としては、例えば、ア
セトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。特に好ま
しくはアセトンである。混合溶媒の場合、溶媒の組み合
わせとしては、水溶性エーテル系化合物と水、水溶性エ
ーテル系化合物と水溶性アルコール系化合物、水溶性ケ
トン系化合物と水との組み合わせが特に好ましい。
【0032】混合溶媒における溶媒の混合比率として
は、重量比で、水溶性エーテル系化合物と水の場合は9
6:4〜79:21、水溶性エーテル系化合物と水溶性
アルコール系化合物の場合は90:10〜56:44、
水溶性ケトン系化合物と水の場合は90:10〜65:
35が好ましい。
【0033】また、単独溶媒の場合、同一分子中にエー
テル基とアルコール性水酸基を有する水溶性化合物が用
いられ、このような溶媒としては2−メトキシエタノー
ル、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキ
シ)エトキシエタノール、2−イソプロポキシエタノー
ル、2−ブトキシエタノール、テトラヒドロフルフリル
アルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコール
モノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、1−
メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロ
パノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモ
ノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール等が挙げられる。特に好ましくは、2−メト
キシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、テトラヒドロフルフリルアルコールである。ま
た、同一分子中にエーテル基とアルコール性水酸基を有
する水溶性化合物と貧溶媒とを組み合わせて用いること
もできる。
【0034】本発明の高強度ポリイミド紙は、前述のポ
リイミド前駆体フィブリドを単体もしくは他の短繊維及
び/又は他のフィブリドと抄紙し、得られた紙にポリイ
ミド前駆体の良溶媒、又は良溶媒を含む混合溶媒を含浸
させた後、前記フィブリドを構成するポリイミド前駆体
を加熱により閉環させて得られる。
【0035】すなわち、ポリイミド前駆体フィブリドを
単体もしくは他の短繊維及び/又は他のフィブリドと水
などの水性媒体に撹拌等の方法により均一に分散させ、
従来公知の天然パルプの抄紙の場合と同様に長網式ある
いは円網式の抄紙装置を用いて抄紙し、次いで、常温
下、1〜100kg/cm2 で圧搾脱水してポリイミド
前駆体紙を得る。得られた湿潤状態のポリイミド前駆体
紙を、乾燥させた後、又は、乾燥させ、100〜300
℃、1〜200kg/cm2 で加熱プレスをした後、ポ
リイミド前駆体の良溶媒もしくは良溶媒を含む混合溶媒
を含浸させ、そのまま、あるいは常温下、0〜100k
g/cm2 で圧搾した後乾燥する。このときポリイミド
前駆体フィブリドの表面の少なくとも一部が溶媒に溶解
し、フィブリド同士が互いに溶着する。次いで、150
〜300℃の温度で0.5〜5時間加熱してポリイミド
前駆体を閉環させて、高強度ポリイミド紙を得る。
【0036】抄紙する際ポリイミド前駆体フィブリドと
一緒に用いる短繊維として、ガラス繊維、炭素繊維、有
機系繊維、セラミック系繊維などが挙げられ、水性媒体
中での分散性の良好な短繊維が本発明のポリイミド紙の
製造に用いられる。この中で、パラフェニレンジアミン
とテレフタル酸クロリドから製造されるパラ系アラミド
短繊維、メタフェニレンジアミンとイソフタル酸クロリ
ドから製造されるメタ系アラミド短繊維、又はこれらの
共重合アラミド短繊維が好ましい。短繊維の繊維長は1
〜20mm、繊維径は5〜20μmが好ましい。
【0037】ポリイミド前駆体フィブリド以外のフィブ
リドとしては、水性媒体中で良好な分散性を示すもので
あればいかなるものを用いてもよい。この中でパラフェ
ニレンジアミンとテレフタル酸クロリドから得られるパ
ラ系アラミドフィブリドが好ましい。
【0038】ポリイミド前駆体紙に含浸させる溶媒とし
ては、ポリイミド前駆体の良溶媒を含むものであれば単
独及び混合溶媒いかなるものでもよいが、特に好ましく
は、2−メトキシエタノール、N−メチル−2−ピロリ
ドン、及びこれらを等を含む混合溶媒が挙げられる。
【0039】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例により限定されない。な
お、本発明において各特性値は次のようにして求めた。 密度: JIS P8118に基づいて測定した。 強度: JIS P8113に基づいて測定した。
【0040】参考例1 ジアミノジフェニルエーテル4.00gをTHF59.
6gとメタノール15.9gの混合溶媒に溶解し、3.
8℃に保った。この溶液にピロメリット酸二無水物4.
40gを一度に加えて1時間撹拌を続けたところ、ポリ
アミド酸の〔η〕が1.0であるポリアミド酸溶液が得
られた。これを固形分濃度が7.5%になるようにTH
F/メタノール(重量比4/1)で希釈した。凝固剤、
原液の供給口及び凝固後のフィブリドスラリー排出口を
備えた連続式ホモミキサー(容量500ml、タービン
回転数9000r.p.m)に前述のポリアミド酸溶液
を24ml/min、水960ml/minを同時に供
給し、フィブリドスラリーを排出口から連続的に取り出
した。生成したポリアミド酸溶液を濾別し、水1リット
ルを加えて撹拌、濾過を3回繰り返した。
【0041】参考例2 ジアミノジフェニルエーテル4.00gを2−メトキシ
エタノール50.0gに加えて均一なスラリーとし、2
0℃に保った。ここにピロメリット酸二無水物4.45
gを一度に加えて4時間撹拌を続けたところ、ポリアミ
ド酸の〔η〕が0.8であるポリアミド酸溶液が得られ
た。これを固形分濃度が7.5%になるように2−メト
キシエタノールで希釈した。実施例1の連続式ホモミキ
サーに前述のポリアミド酸溶液を24ml/min、水
/2−メトキシエタノール(重量比7/3)960ml
/minを同時に供給し、フィブリドスラリーを排出口
から連続的に取り出した。生成したポリアミド酸溶液を
濾別し、水1リットルを加えて撹拌、濾過を3回繰り返
した。
【0042】実施例1 参考例1で得たフィブリド1.35gを水1リットルに
分散させ、15cm×15cmの大きさに抄紙した。こ
れを30kg/cm2 の圧力で圧搾脱水した後、湿潤状
態で水/N−メチル−2−ピロリドン(重量比4/6)
混合液に2分間浸漬し、80℃で乾燥した。これを17
0℃で1時間、300℃で1時間加熱してイミド化し
た。得られたポリイミド紙は密度0.62g/cm3
強度4.62kg/mm2 であった。
【0043】比較例1 参考例1で得たフィブリド1.35gを水1リットルに
分散させ、15cm×15cmの大きさに抄紙した。こ
れを30kg/cm2 の圧力で圧搾脱水した後、80℃
で乾燥した。これを170℃で1時間、300℃で1時
間加熱してイミド化した。得られたポリイミド紙は密度
0.57g/cm3 、強度2.89kg/mm2 であっ
た。
【0044】実施例2 参考例1で得たフィブリド0.54g、パラアラミド短
繊維(1.5d、6mm)0.81gを水3.5リット
ルに分散させ、15cm×15cmの大きさに抄紙し
た。100kg/cm2 の圧力で圧搾脱水した後、80
℃で乾燥した。霧吹きで2−メトキシエタノールを吹き
かけ、80℃で乾燥した後、170℃で1時間、300
℃で1時間加熱してイミド化した。得られたポリイミド
紙は密度0.31g/cm3 、強度4.91kg/mm
2 であった。
【0045】比較例2 参考例1で得たフィブリド0.54g、パラアラミド短
繊維(1.5d、6mm)0.81gを水3.5リット
ルに分散させ、15cm×15cmの大きさに抄紙し
た。100kg/cm2 の圧力で圧搾脱水した後、80
℃で乾燥した。これを170℃で1時間、300℃で1
時間加熱してイミド化した。得られたポリイミド紙は密
度0.31g/cm3 、強度1.70kg/mm2 であ
った。
【0046】実施例3 参考例2で得たフィブリド0.54g、パラアラミド短
繊維(1.5d、6mm)0.81gを水3.5リット
ルに分散させ、15cm×15cmの大きさに抄紙し
た。100kg/cm2 の圧力で圧搾脱水した後、80
℃で乾燥した。これを170℃、50kg/cm2 で3
0秒間熱プレスした後、水/N−メチル−2−ピロリド
ン(重量比4/6)混合液に1分間浸漬し、80℃で乾
燥した。これを170℃で1時間、300℃で1時間加
熱してイミド化した。得られたポリイミド紙は密度0.
48g/cm3 、強度7.26kg/mm2 であった。
【0047】比較例3 参考例2で得たフィブリド0.54g、パラアラミド短
繊維(1.5d、6mm)0.81gを水3.5リット
ルに分散させ、15cm×15cmの大きさに抄紙し
た。100kg/cm2 の圧力で圧搾脱水した後、80
℃で乾燥した。これを170℃、50kg/cm2 で3
0秒間熱プレスした後、170℃で1時間、300℃で
1時間加熱してイミド化した。得られたポリイミド紙は
密度0.45g/cm3 、強度1.63kg/mm2
あった。
【0048】実施例4 参考例2で得たフィブリド0.40g、パラアラミド短
繊維(1.5d、6mm)0.81g、パラアラミドフ
ィブリド0.14gを水3.5リットルに分散させ、1
5cm×15cmの大きさに抄紙した。100kg/c
2 の圧力で圧搾脱水した後、80℃で乾燥した。これ
を170℃、50kg/cm2 で30秒間熱プレスした
後、水/N−メチル−2−ピロリドン(重量比4/6)
混合液に1分間浸漬し、80℃で乾燥した。これを17
0℃で1時間、300℃で1時間加熱してイミド化し
た。得られたポリイミド紙は密度0.46g/cm3
強度6.50kg/mm2 であった。
【0049】比較例4 参考例2で得たフィブリド0.40g、パラアラミド短
繊維(1.5d、6mm)0.81g、パラアラミドフ
ィブリド0.14gを水3.5リットルに分散させ、1
5cm×15cmの大きさに抄紙した。100kg/c
2 の圧力で圧搾脱水した後、80℃で乾燥した。これ
を170℃、50kg/cm2 で30秒間熱プレスした
後、170℃で1時間、300℃で1時間加熱してイミ
ド化した。得られたポリイミド紙は密度0.45g/c
3 、強度1.26kg/mm2であった。
【0050】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、本発明のポリイミド紙は著しく強度が改善されたも
のであり、また、本発明の製造方法によればこのような
ポリイミド紙を容易に得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミド紙を構成している非熱可塑性
    ポリイミドフィブリドの少なくとも一部が互いに溶着し
    ていることを特徴とするポリイミド紙。
  2. 【請求項2】 閉環して非熱可塑性ポリイミドを形成す
    るポリイミド前駆体からなるフィブリドを単体もしくは
    他の短繊維及び/又は他のフィブリドと抄紙し、得られ
    た紙に前記ポリイミド前駆体の良溶媒又は良溶媒を含む
    混合溶媒を含浸させた後、前記フィブリドを構成するポ
    リイミド前駆体を加熱して閉環させることを特徴とする
    請求項1記載のポリイミド紙の製造方法。
JP15076396A 1996-06-12 1996-06-12 ポリイミド紙及びその製造方法 Pending JPH101894A (ja)

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