JPH1018824A - エンジンの可変バルブ機構 - Google Patents

エンジンの可変バルブ機構

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JPH1018824A
JPH1018824A JP8176366A JP17636696A JPH1018824A JP H1018824 A JPH1018824 A JP H1018824A JP 8176366 A JP8176366 A JP 8176366A JP 17636696 A JP17636696 A JP 17636696A JP H1018824 A JPH1018824 A JP H1018824A
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JP
Japan
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rocker arm
speed
cam
rocker
low
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Application number
JP8176366A
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English (en)
Inventor
Takahiro Nagura
孝弘 名倉
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の主要な目的は、バルブ駆動系の慣性質
量を抑えて、高回転・高出力化を実現できるエンジンの
可変バルブ機構を得ることにある。 【解決手段】可変バルブ機構は、低速カム9a,9b と高速
カム9cとを有するカム軸8 と;低速カムに対応する第1
のロッカアーム15a,15b と;高速カムに対応する第2の
ロッカアーム15c と;を備えている。第1のロッカアー
ムと第2のロッカアームとは連結ピン28を介して連結さ
れている。シリンダヘッド4 には、第2のロッカアーム
に追従して移動可能なロッカアームフォロア32と、ロッ
カアームフォロアをロックするロック位置と、ロッカア
ームフォロアのロックを解除するロック解除位置とに亘
って移動可能で、エンジン回転速度が高速域に達した時
に、上記ロック位置に移動されて第2のロッカアームの
揺動支点を固定的に定めるための切り替え機構40とが設
置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン回転速度
に応じてバルブの開閉時期およびリフト量を変えられる
ようにしたエンジンのバルブ可変機構に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、低速域から高速域までの全回転域
に亘る高出力化を実現するため、低速域と高速域とで二
種類のカムを使い分けることにより、バルブの開閉時期
やバルブリフト量を変えられるようにした可変バルブ機
構が実用化されている。
【0003】この種の可変バルブ機構として、従来、低
速用と高速用の二つのカムを有するカム軸と、上記二つ
のカムに対応する第1および第2のロッカアームと、複
数のバルブを開閉するためのレバーとを備えたものが知
られている。これらロッカアームおよびレバーは、同一
のロッカシャフト上に一列に並べて支持されており、こ
のレバーの内部に、モード切り替え用の第1および第2
のピストンやこれらピストンに油圧を供給する油圧経路
が組み込まれている。
【0004】そして、この可変バルブ機構では、上記第
1および第2のピストンに作用する油圧を制御すること
で、レバーと第1のロッカアームおよび第2のロッカア
ームとが連結又は切り離され、バルブを開閉駆動する二
つのカムがエンジン回転速度に応じて切り替わるように
なっている。
【0005】すなわち、エンジンの回転速度が低速域に
ある時には、第1のピストンのみが第1のロッカアーム
に係合し、この第1のロッカアームがレバーに連結され
る。これにより、低速用のカムから第1のロッカアーム
およびレバーを介してバルブに至る駆動系が形成され、
この低速用のカムによってバルブが駆動される。
【0006】エンジンの回転速度が高速域に移行する
と、第1のピストンの代わりに第2のピストンが第2の
ロッカアームに係合する。そのため、第1のロッカアー
ムがレバーから切り離されるとともに、第2のロッカア
ームがレバーに連結される。これにより、高速用のカム
から第2のロッカアームおよびレバーを介してバルブに
至る駆動系が形成され、上記高速用のカムによってバル
ブが駆動される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
可変バルブ機構によると、第1および第2のロッカアー
ムに追従して揺動するレバーに、モード切り替え用の第
1および第2のピストンが組み込まれているので、これ
らピストンは、レバーと一体に揺動することになる。そ
のため、レバーが重く大きなものとなり、バルブ駆動系
の可動部分の慣性質量が大きくなる。この慣性質量の増
大は、エンジンの高回転化の妨げとなり、特に高速域で
の出力を最大限に引き出すことができなくなる。
【0008】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、バルブ駆動系の可動部分を軽量化するこ
とができ、この可動部分の慣性質量の増大を抑えて、高
回転・高出力化を実現できるエンジンの可変バルブ機構
を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るエンジンの可変バルブ機構は、ポペッ
ト形のバルブを有するシリンダヘッドと;このシリンダ
ヘッドに支持され、リフトの低いカムプロフィールを有
する低速カムとリフトの高いカムプロフィールを有する
高速カムとを含むカム軸と;上記シリンダヘッドに揺動
可能に支持された第1の端部と、上記バルブのステムを
押圧する第2の端部とを有し、上記低速カムによって駆
動される第1のロッカアームと;この第1のロッカアー
ムに隣接して配置され、上記シリンダヘッドに対し移動
可能な第1の端部と、この第1の端部とは反対側に位置
された第2の端部とを有し、上記高速カムによって駆動
される第2のロッカアームと;上記第1のロッカアーム
の第2の端部と上記第2のロッカアームの第2の端部と
を相対的に回動可能に連結し、これら第1および第2の
ロッカアームを互いに連動させる連結ピンと;上記シリ
ンダヘッドに設置され、上記第2のロッカアームの第2
の端部を受けるとともに、この第2の端部に追従して移
動可能なロッカアームフォロアと;このロッカアームフ
ォロアをシリンダヘッドにロックするロック位置と、ロ
ッカアームフォロアのロックを解除するロック解除位置
とに亘って移動可能で、エンジン回転速度が予め決めら
れた高速域に達した時に、上記ロック位置に移動されて
上記第2のロッカアームの第2の端部の位置を固定的に
定めるための切り替え機構と;を備えていることを特徴
としている。
【0010】このような構成において、エンジン回転速
度が低速域にある時、切り替え機構はロック解除位置に
移動されており、シリンダヘッドに対するロッカアーム
フォロアのロックが解除されている。そのため、第2の
ロッカアームの第1の端部は、シリンダヘッドに対しフ
リーとなっている。
【0011】このような低速域において、第1のロッカ
アームは、低速カムのカムプロフィールに従って揺動運
動し、第2のロッカアームは、高速カムのカムプロフィ
ールに従って揺動運動しようとする。この際、第2のロ
ッカアームの第1の端部は、フリーとなっているので、
この第2のロッカアームの第1の端部が沈み込み、これ
により高速カムの動きが吸収される。この結果、低速域
では、高速カムおよび第2のロッカアームは、バルブの
リフトに寄与せず、このバルブは低速カムに追従する第
1のロッカアームによって開閉駆動される。
【0012】エンジン回転速度が高速域に達すると、切
り替え機構がロック解除位置からロック位置に移動し、
ロッカアームフォロアをシリンダヘッドにロックする。
そのため、第2のロッカアームの第1の端部の位置が定
まり、第2のロッカアームは、その第1の端部を支点と
して高速カムのカムプロフィールに従い揺動運動する。
そして、この第2のロッカアームは、連結ピンを介して
第1のロッカアームに連結されているので、第1のロッ
カアームは、第2のロッカアームに追従して揺動運動す
る。
【0013】この時、第1のロッカアームは、上記のよ
うに低速カムのカムプロフィールに従い揺動運動しよう
とするが、高速カムのリフトは、低速カムのリフトより
も高いので、第1のロッカアームが低速カムから離れ、
この低速カムは空振り状態となる。したがって、エンジ
ンの回転速度が高速域にある時は、バルブは高速カムに
追従する第2のロッカアームによって開閉駆動される。
【0014】このような構成の可変バルブ機構による
と、第2のロッカアームに追従するロッカアームフォロ
アをシリンダヘッドにロックするか否かによって、バル
ブの駆動経路を低速用と高速用とに切り替えることがで
きる。そのため、カム軸によって駆動される第1および
第2のロッカアームの内部に複雑な切り替え機構を組み
込む必要はなく、その分、バルブ駆動系の可動部分を小
型化できるとともに、従来に比べて可動部分の慣性質量
を低減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を、自動
車用の4サイクルエンジンに適用した図面にもとづいて
説明する。この実施形態のエンジンは、一気筒当たり二
本の吸気バルブ1a,1bを有している。吸気バルブ1
a,1bは、きのこ形のバルブヘッド2と、このバルブ
ヘッド2に連なるバルブステム3とを有する、いわゆる
ポペットバルブであり、これら吸気バルブ1a,1b
は、シリンダヘッド4に支持されている。
【0016】シリンダヘッド4には、バルブシート5が
取り付けられている。バルブシート5は、図示しない吸
気通路に連なる吸気ポート6を構成しており、この吸気
ポート6は、吸気バルブ1a,1bのバルブヘッド2に
よって開閉されるようになっている。そして、吸気バル
ブ1a,1bは、バルブスプリング7によって上記吸気
ポート6を閉じる方向に付勢されている。
【0017】シリンダヘッド4には、吸気用カム軸8が
支持されている。吸気用カム軸8は、吸気バルブ1a,
1bの上方に配置されている。図1に示すように、吸気
用カム軸8は、一対の低速カム9a,9bと、単一の高
速カム9cとを備えている。これらカム9a〜9cは、
吸気用カム軸8の軸方向に一列に並べて配置されてお
り、低速カム9a,9bの間に高速カム9cが位置され
ている。
【0018】図2に示すように、低速カム9a,9b
は、リフトの低いカムプロフィール10を有している。
図4に示すように、高速カム9cは、リフトの高いカム
プロフィール11を有している。そのため、低速カム9
a,9bと高速カム9cとでは、カムプロフィール1
0,11が互いに異なっており、上記吸気バルブ1a,
1bの開閉時期およびリフト量を変えられるようになっ
ている。
【0019】シリンダヘッド4には、一対の第1のロッ
カアーム15a,15bと、単一の第2のロッカアーム
15cとが支持されている。第1のロッカアーム15
a,15bは、上記低速カム9a,9bに対応するもの
であり、互いに平行に配置されている。第2のロッカア
ーム15cは、上記高速カム9cに対応するものであ
り、この第2のロッカアーム15cは、第1のロッカア
ーム15a,15bの間に配置されている 図2に示すように、第1のロッカアーム15a,15b
は、夫々第1の端部16と、この第1の端部16とは反
対側に位置された第2の端部17とを有している。第1
の端部16は、ロッカピン18を介してシリンダヘッド
4に揺動可能に枢支されており、この第1の端部16が
第1のロッカアーム15a,15bの揺動支点となって
いる。第1のロッカアーム15a,15bの第2の端部
17は、上記吸気バルブ1a,1bのバルブステム3と
向かい合っている。この第2の端部17は、アジャスト
スクリュー19が取り付けられている。このアジャスト
スクリュー19は、バルブステム3の端部に接してい
る。
【0020】第1のロッカアーム15a,15bの第2
の端部17には、ボス部20が形成されている。ボス部
20は、互いに向かい合うとともに、同一軸線上に位置
されている。
【0021】第1のロッカアーム15a,15bは、第
1の端部16と第2の端部17との間に、円弧状に湾曲
されたスリッパフォロア21を有している。このスリッ
パフォロア21は、上記吸気用カム軸8の低速カム9
a,9bに摺動可能に接している。そのため、吸気用カ
ム軸8が回転されると、低速カム9a,9bのカムプロ
フィール10に従い第1のロッカアーム15a,15b
が揺動運動するようになっている。
【0022】図3に示すように、上記第2のロッカアー
ム15cは、第1の端部23と、この第1の端部23と
は反対側に位置された第2の端部24とを有している。
第1の端部23は、シリンダヘッド4に対しフリーとな
っており、上記吸気バルブ1a,1bの開閉方向に沿っ
て移動可能となっている。そして、この第1の端部23
には、アジャストスクリュー25を介して球状のピボッ
トエンド26が取り付けられている。
【0023】第2のロッカアーム15cの第2の端部2
4は、中空円筒状のボス部27を有している。ボス部2
7は、上記第1のロッカアーム15a,15bのボス部
20の間に同軸状に配置されており、これら第1および
第2のロッカアーム15a〜15cのボス部20,27
は、連結ピン28を介して軸回り方向に回動可能に連結
されている。そのため、第1および第2のロッカアーム
15a〜15cの第2の端部17,24は、連結ピン2
8の軸方向に一列に並んで位置されている。
【0024】第2のロッカアーム15cは、第1の端部
23と第2の端部24との間に、円弧状に湾曲されたス
リッパフォロア29を有している。このスリッパフォロ
ア29は、上記吸気用カム軸8の高速カム9cに摺動可
能に接している。
【0025】図3に示すように、シリンダヘッド4に
は、上記第2のロッカアーム15cのピボットエンド2
6を受けるロッカアームフォロア32が設置されてい
る。このロッカアームフォロア32は、シリンダヘッド
4に固定されたシリンダ33と、このシリンダ33に保
持されたピストンロッド34とを有している。ピストン
ロッド34は、シリンダ33から突出したり、このシリ
ンダ33内に押し込まれる方向に移動可能となってお
り、常にスプリング35を介してシリンダ33から突出
する方向に付勢されている。
【0026】ピストンロッド34は、シリンダ33から
突出された先端に大径なヘッド部36を有している。こ
のヘッド部36には、球面状の凹部37が形成されてお
り、この凹部37に上記ピボットエンド26が摺動可能
に嵌まり込んでいる。そのため、ロッカアームフォロア
32のピストンロッド34は、第2のロッカアーム15
cの第2の端部24に追従して移動するようになってい
る。
【0027】なお、上記スプリング35の付勢力は、上
記バルブスプリング7の付勢力よりも小さく定められて
いる。シリンダヘッド4には、上記ロッカアームフォロ
ア32のピストンロッド34をロックしたり、このロッ
クを解除するための切り替え機構40が設置されてい
る。切り替え機構40は、油圧シリンダ41と、この油
圧シリンダ41に支持されたストッパ42とを備え、上
記ロッカアームフォロア32に隣接した位置に配置され
ている。
【0028】ストッパ42は、ロッカアームフォロア3
2のピストンロッド34に向けて進出するロック位置
と、このピストンロッド34から遠ざかるロック解除位
置とに亘って移動可能に油圧シリンダ41に支持されて
いる。そして、このストッパ42は、リターンスプリン
グ43を介して常にロック解除位置に向けて付勢され、
このロック解除位置に保持されている。
【0029】ストッパ42は、ピストンロッド34と向
かい合う先端部を有している。この先端部には、図4の
(B)に示すように、ピストンロッド34の周面に取り
外し可能に引っ掛かる係合部44が形成されており、こ
の係合部44の上面は、先細り状に傾斜されている。係
合部44は、ストッパ42が上記ロック位置に移動され
た時に、ピストンロッド34の周面に係合するととも
に、このピストンロッド34のヘッド部36とシリンダ
33との間に入り込むようになっている。これにより、
ピストンロッド34がシリンダ33から突出された状態
にロックされ、上記シリンダヘッド4に対するピボット
エンド26の位置が固定的に定められるようになってい
る。
【0030】油圧シリンダ41は、配管46を介してエ
ンジンのオイルギャラリ47に接続されている。この油
圧シリンダ41には、オイルポンプ48で加圧されたオ
イルがオイルコントロールバルブ49を経て供給される
ようになっている。オイルコントロールバルブ49は、
オイルポンプ48と油圧シリンダ41とを連通させた
り、この連通を遮断するためのもので、本実施形態の場
合は、エンジン回転速度が5000rpm以上の高速域
に達した時に、オイルポンプ44と油圧シリンダ41と
を連通させるようになっている。
【0031】そのため、油圧シリンダ41に油圧が供給
されると、上記のようにストッパ42がロック解除位置
からロック位置に突出し、このストッパ42によってロ
ッカアームフォロア32のピストンロッド34がロック
されるようになっている。
【0032】次に、上記構成の作用について説明する。
エンジンの回転速度がアイドリングを含む低速域にある
時は、オイルコントロールバルブ49により油圧シリン
ダ41とオイルポンプ48との連通が遮断されているの
で、油圧シリンダ41に油圧供給がなされず、切り替え
機構40のストッパ42はロック解除位置に保持されて
いる。そのため、ロッカアームフォロア32のピストン
ロッド34は、シリンダヘッド4に対しフリーとなって
おり、第2のロッカアーム15cの第1の端部23は、
自由に移動し得るようになっている。
【0033】このような低速域において、第1のロッカ
アーム15a,15bは、図6に示すように、低速カム
9a,9bのカムプロフィール10に従ってα゜揺動運
動する。同様に、第2のロッカアーム15cは、高速カ
ム9cのカムプロフィール11に従ってβ゜揺動しよう
とする。
【0034】しかるに、第2のロッカアーム15cの第
1の端部23は、上記のようにシリンダヘッド4に対し
自由に移動可能な状態に保たれているとともに、第2の
端部24は、連結ピン28を介して第1のロッカアーム
15a,15bの第2の端部17に連結されているの
で、第2のロッカアーム15cは、吸気バルブ1a,1
bからの反力を受けて、そのピボットエンド26の中心
がA点からB点へと沈み込むように移動する。
【0035】すなわち、第2のロッカアーム15cは、
連結ピン28の中心点Cを中心に上記第1のロッカアー
ム15a,15bの揺動方向とは逆向きにγ゜揺動する
ことになり、図3に矢印で示すように、ロッカアームフ
ォロア32のピストンロッド32がシリンダ33内に押
し込まれる。
【0036】この第2のロッカアーム15cの揺動によ
り、高速カム9cの動きが吸収され、この高速カム9c
および第2のロッカアーム15cは、吸気バルブ1a,
1bのリフトに寄与しないことになる。したがって、エ
ンジンが低速域にある時、吸気バルブ1a,1bは、低
速カム9a,9bおよび第1のロッカアーム15a,1
5bからなる駆動系によって開閉駆動され、吸気バルブ
1a,1bの開閉タイミングおよびリフト量が低速域に
最適となるように設定される。
【0037】エンジンの回転速度が5000rpmを上
回るような高速域に達すると、オイルコントロールバル
ブ49を介して切り替え機構40の油圧シリンダ41に
油圧が供給される。これにより、ストッパ42がロック
解除位置からロック位置に向けて進出し、その先端の係
合部44がロッカアームフォロア32のピストンロッド
34に係合する。そのため、ピストンロッド34は、シ
リンダ33から突出された姿勢にロックされ、シリンダ
ヘッド4に対する第2のロッカアーム15cのピボット
エンド26の位置が固定的に定まる。
【0038】したがって、ピボットエンド26が第2の
ロッカアーム15cの支点となり、この第2のロッカア
ーム15cは、高速カム9cのカムプロフィール11に
従い揺動運動する。
【0039】第2のロッカアーム15cの動きは、連結
ピン28を介して第1のロッカアーム15a,15bに
伝わり、これら第1のロッカアーム15a,15bが第
2のロッカアーム15cに追従して揺動運動する。この
際、第1のロッカアーム15a,15bは、上記のよう
に低速カム9a,9bのカムプロフィール10に従い揺
動運動しようとするが、第2のロッカアーム15cを動
かす高速カム9cのリフトは、低速カム9a,9bのリ
フトよりも高いので、図4に示すように、第1のロッカ
アーム15a,15bのスリッパフォロア21が低速カ
ム9a,9bから離れ、この低速カム9a,9bは空振
り状態となる。
【0040】この結果、エンジンの回転速度が高速域に
ある時、吸気バルブ1a,1bは、高速カム9cおよび
第2のロッカアーム15cからなる駆動系によって開閉
駆動され、吸気バルブ1a,1bの開閉タイミングおよ
びリフト量が高回転域に最適となるように設定される。
【0041】このような構成によれば、第2のロッカア
ーム15cに追従するロッカアームフォロア32のピス
トンロッド34を、シリンダヘッド4にロックするか否
かによって、吸気バルブ1a,1bの駆動経路を低速用
と高速用とに切り替えることができる。
【0042】そのため、揺動運動する第1および第2の
ロッカアーム15a〜15cの内部にピストンやこのピ
ストンに油圧を供給するための複雑な油圧経路を組み込
む必要はなく、その分、バルブ駆動系の可動部分の小型
化や構造の簡略化を図ることができる。したがって、従
来に比べて可動部分の慣性質量を大幅に低減することが
でき、エンジンの高回転化に容易に対処できるととも
に、高速域での出力を最大限に引き出すことができ、全
回転域に亘る高出力化が可能となる。
【0043】なお、上記実施の形態においては、油圧式
の切り替え機構によってロッカアームフォロアのロック
およびロック解除を行うようにしたが、本発明はこれに
限らず、例えば電磁ソレノイドを用いてロッカアームフ
ォロアのロックおよびロック解除を行うようにしても良
い。
【0044】さらに、上記実施の形態においては、吸気
バルブの開閉タイミングおよびリフト量をエンジンの回
転速度に応じて変化させるようにしたが、排気バルブの
開閉タイミングおよびリフト量も同時に変化させるよう
にしても良い。また、吸気バルブの本数も上記実施形態
に特定されないことは勿論である。
【0045】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、揺動運動
する第1および第2のロッカアームの内部にピストンや
複雑な油圧経路を組み込む必要はなく、バルブ駆動系の
可動部分の小型化や構造の簡略化を図ることができる。
したがって、従来に比べて可動部分の慣性質量を大幅に
低減することができ、エンジンの高回転化に容易に対処
できるとともに、高速域での出力を最大限に引き出すこ
とができ、全回転域に亘る高出力化が可能となるといっ
た利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る可変バルブ機構の平
面図。
【図2】(A)は、低速域において吸気バルブが閉じた
状態を示す断面図。(B)は、低速域において吸気バル
ブが開いた状態を示す断面図。
【図3】低速域において、第2のロッカアームが高速カ
ムによって押し下げられた状態を示す断面図。
【図4】(A)は、高速域において吸気バルブが開いた
状態を示す断面図。(B)は、図4の(A)のX−X線
に沿う断面図。
【図5】低速域において、第2のロッカアームが吸気バ
ルブによって押し上げられた状態を示す断面図。
【図6】第1のロッカアームの揺動角度と第2のロッカ
アームの揺動角度との関係を示す図。
【符号の説明】
1a,1b…バルブ(吸気バルブ) 4…シリンダヘッド 8…カム軸(吸気用カム軸) 9a,9b…低速カム 9c…高速カム 10,11…カムプロフィール 15a,15b…第1のロッカアーム 15c…第2のロッカアーム 16,23…第1の端部 17,24…第2の端部 28…連結ピン 32…ロッカアームフォロア 40…切り替え機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポペット形のバルブを有するシリンダヘ
    ッドと;このシリンダヘッドに支持され、リフトの低い
    カムプロフィールを有する低速カムとリフトの高いカム
    プロフィールを有する高速カムとを含むカム軸と;上記
    シリンダヘッドに揺動可能に支持された第1の端部と、
    上記バルブのステムを押圧する第2の端部とを有し、上
    記低速カムによって駆動される第1のロッカアームと;
    この第1のロッカアームに隣接して配置され、上記シリ
    ンダヘッドに対し移動可能な第1の端部と、この第1の
    端部とは反対側に位置された第2の端部とを有し、上記
    高速カムによって駆動される第2のロッカアームと;上
    記第1のロッカアームの第2の端部と上記第2のロッカ
    アームの第2の端部とを相対的に回動可能に連結し、こ
    れら第1および第2のロッカアームを互いに連動させる
    連結ピンと;上記シリンダヘッドに設置され、上記第2
    のロッカアームの第2の端部を受けるとともに、この第
    2の端部に追従して移動可能なロッカアームフォロア
    と;このロッカアームフォロアをシリンダヘッドにロッ
    クするロック位置と、ロッカアームフォロアのロックを
    解除するロック解除位置とに亘って移動可能で、エンジ
    ン回転速度が予め決められた高速域に達した時に、上記
    ロック位置に移動されて上記第2のロッカアームの第2
    の端部の位置を固定的に定めるための切り替え機構と;
    を備えていることを特徴とするエンジンの可変バルブ機
    構。
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