JPH10181479A - 自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハーネス配索構造 - Google Patents

自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハーネス配索構造

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JPH10181479A
JPH10181479A JP8348284A JP34828496A JPH10181479A JP H10181479 A JPH10181479 A JP H10181479A JP 8348284 A JP8348284 A JP 8348284A JP 34828496 A JP34828496 A JP 34828496A JP H10181479 A JPH10181479 A JP H10181479A
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JP
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door
wire harness
guide frame
harness
vehicle body
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JP8348284A
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Inventor
Masahisa Suzuki
将久 鈴木
Koichi Yamaga
幸一 山賀
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒンジおよびウエザーストリップより室内側
にワイヤハーネスを配索する。 【解決手段】 ワイヤハーネスの挿入口10eと引出口
10gとを離れた位置に開口した薄幅の三角形状等のガ
イド枠10を設け、該ガイド枠の挿入口にワイヤハーネ
スを固定して挿入すると共に、ガイド枠の内部で迂回さ
せて引出口からワイヤハーネスを引き出すように収容
し、該ガイド枠をドアあるいは車体のいずれか一方に固
定すると共に、上記ガイド枠の引出口から引き出された
ワイヤハーネスの先端を上記ドアあるいは車体のいずれ
か他方まで延在させて配索し、ドアの開閉動作に応じて
上記ガイド枠よりワイヤハーネスが出没して追従できる
構成とし、かつ、ガイド枠10内に迂回させたワイヤハ
ーネスの屈曲部Lの内側にV形状の屈曲方向に付勢させ
たバネ板30の両側端部を沿わせて固定して、バネ板3
0の復帰力で閉鎖時にワイヤハーネスを引き戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の自動車のドアヒンジ
部におけるワイヤハーネス配索構造に関し、特に、ヒン
ジ部支点より室内側で、ウエザーストリップよりに内側
にワイヤハーネスを配索して、配索作業の容易化および
防水対策の簡略化を図ることができるようにするもので
ある。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体側とドア側とを開閉自在に
連結するドアヒンジ部には、ドア側からドアハーネスを
車体側へと配索して、車体側でインストルメントパネル
ハーネス(以下、インパネハーネスと略称する)と接続
しているか、あるいは車体側からインパネハーネスをド
ア側ヘ配索して、ドア側でドアハーネスと接続してい
る。従来、このドアヒンジ部に配索されるワイヤハーネ
スは、ヒンジ支点位置と略同一位置で上下高さ方向を変
えた位置に配索して、ドア開閉に伴ってワイヤハーネス
にはねじれのみが発生して、ワイヤハーネスが伸縮しな
くてもよいようにし、上記ねじれはワイヤハーネスがね
じれることにより吸収している。
【0003】上記のように、ワイヤハーネスをヒンジ支
点位置に配索する場合、図11に示すように、車体側C
とドアDのヒンジHはドアパネル1の端面1aの略中央
に取り付けられるため、ドアハーネスW/Hは、ドアパ
ネル1の内部を通して、端面1aに穿設した貫通穴1b
を通してドア外部に取り出す必要があり、ドアパネル1
の内部へのワイヤハーネスの配索および貫通穴1bを通
す作業に手数がかかる問題があった。
【0004】また、ドアDには防水を図るために、ウエ
ザーストリップ2が取り付けられており、該ウエザース
トリップ2はヒンジHよりも室内側に取り付けられてい
るため、ワイヤハーネスW/Hもウエザーストリップ2
より室外側となる。よって、ワイヤハーネスW/Hの配
索箇所はウエザーストリップ2による防水が図られない
ため、防水構造とする必要がある。よって、従来は、ド
ア側および車体側の貫通位置に防水グロメットGを取り
付けると共に、ワイヤハーネスW/Hにも防水対策を施
す必要があり、その分、コスト高になると共に手数がか
かる問題があった。
【0005】上記した問題は、ワイヤハーネスW/Hを
ウエザーストリップ2よりも室内側に配置すれば解決で
きるが、その場合には、ヒンジ支点位置とワイヤハーネ
スW/Hとの配索位置とがずれるため、ドア開閉時にワ
イヤハーネスW/Hを伸縮させる必要が生じる。即ち、
ドアヒンジ部に配索するワイヤハーネスには伸縮機能と
ねじれ吸収機能との両機能が要求されることとなる。
【0006】上記ウエザーストリップよりも室内側にワ
イヤハーネスを配索した構造のものが、特開平8−48
146号において提案されている。即ち、図12および
図13に示すように、インストルメントパネルのサイド
カバー3とこれに対向するドア内面1cとの間に空調用
ダクトを覆う蛇腹状ダクト4を取り付け、このダクト4
の内部にワイヤハーネスW/Hを螺旋状に巻いて余裕長
を持たせて配索している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造では蛇腹状ダクト4の内部に蛇腹状のワイヤハーネス
W/Hを配索しているため、下記に列挙する不具合が発
生する。 ワイヤハーネスW/Hが、蛇腹状ダクト内部の中心位
置を通る場合は、蛇腹状ダクト4および蛇腹状ワイヤハ
ーネスW/Hは共に正規状態で伸縮することができる。
しかしながら、ワイヤハーネスW/Hの一部Wがダクト
4の蛇腹部の凹部に入り込むと、ダクト4が収縮できな
くなる。この状態でドアが閉じられると、ドアパネルと
サイドカバーに挟まれて、ダクト4およびワイヤハーネ
スW/Hに損傷が発生し、電線が断線する可能性もあ
る。
【0008】蛇腹状のワイヤハーネスW/Hが伸縮す
る際、常時一定の形状に復元するとは限らず、蛇腹状ダ
クト4の内径よりもワイヤハーネスの外径が大きくなっ
た場合、蛇腹状ダクトが破壊され、収縮できなくなる。
【0009】蛇腹状ダクト4が室内側に露出している
ため、外力により変形する可能性があり、その場合、内
部の蛇腹状ワイヤハーネスW/Hがダクト4の凹部に入
り込み、上記の問題が発生しやすい。
【0010】ドアを開閉する際に、ドアを開閉操作す
る力のほか、蛇腹状ダクト4を伸縮させる操作力が必要
となり、乗員にとってドア開閉が重く感じられる不具合
が生じる。
【0011】本発明は上記した不具合を解消し、ヒンジ
部支点より室内側で且つウエザーストリップより内側位
置で、ワイヤハーネスにねじれ吸収機能と伸縮機能の両
機能を持たせて配索し、配索作業の容易化および防水対
策の簡略化を図ることを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、請求項1で、車体とドアとの間に配索す
るワイヤハーネスを、車体とドアとを連結するヒンジの
取付位置およびウエザーストリップより室内側に配索す
るものであって、略三角形状の薄幅のガイド枠を設け、
その上頂点にワイヤハーネスの挿入口を設けると共に水
平な下辺の一端に位置する第1下頂点にワイヤハーネス
の引出口を設け、上記挿入口にワイヤハーネスを固定し
てガイド枠内に挿入すると共に、ガイド枠の内部で第2
下頂点側へ迂回させて上記引出口からワイヤハーネスを
引き出すように収容し、上記ガイド枠の第2下頂点位置
の上記ワイヤハーネスの屈曲部の内側に、V形状の屈曲
方向に付勢させた弾性板の両側端部をワイヤハーネスに
固定し、上記ガイド枠をドアあるいは車体のいずれか一
方に固定すると共に、上記ガイド枠の引出口から引き出
されたワイヤハーネスの先端を上記ドアあるいは車体の
いずれか他方まで延在させて配索し、ドアの開動作に応
じて上記ガイド枠よりワイヤハーネスを弾性板に抗して
引き出す一方、ドア閉動作時には上記弾性板の復帰力に
よりワイヤハーネスを上記ガイド枠内に引き戻すして、
ドアの開閉作動にワイヤハーネスを追従できる構成とし
ていることを特徴とする自動車のドアヒンジ部における
ワイヤハーネス配索構造を提供している。
【0013】上記ガイド枠は、占有するスペースが小さ
くほど好ましいため、ドアあるいは車体とガイド枠との
間にワイヤハーネスを摺動自在に挟み込み、その摺動部
分の幅をワイヤハーネスの外径よりわずかに大として、
ワイヤハーネスがガイド枠の内部で重ならないようにし
ている。また、ガイド枠には係止爪を設けてドア側ある
いは車体側に係止爪と係止する構成として、ガイド枠の
取り付けがワンタッチで行えるようにしている。
【0014】上記構成では、ガイド枠の内部にワイヤハ
ーネスを挿入口から引出口にかけて直線状ではなく迂回
させて収容しておくことにより、ドア開放時にはワイヤ
ハーネスはガイド部材から引き出されて追従させること
ができる。また、ドア閉鎖時は、伸長したワイヤハーネ
スは引出口からガイド部材の内部に挿入される。さら
に、ドア開閉時のねじれはガイド部材から引き出された
ワイヤハーネス自体がねじれることにより追従できる。
また、弾性板でワイヤハーネスをガイド枠内に引き込む
方向に付勢しているため、ドア閉鎖時に、ドアの閉鎖速
度よりも早くワイヤハーネスを引き込むことができる。
【0015】また、上記ガイド枠を略三角形状にし、そ
の上頂点に挿入口、第1下頂点に引出口を設け、第2下
頂点側へとワイヤハーネスを迂回させてガイド枠内に収
容していることにより、簡単な形状のガイド枠の内部に
てワイヤハーネスをその内周面に沿って迂回させておく
ことができる。
【0016】上記弾性板としては、V形状に屈曲させた
バネ板、または、V形状に屈曲させた板の対向する内側
にスプリングを取り付けて屈曲方向に付勢してなるもの
を用いるのがよい(請求項2、3)。
【0017】また、上記弾性板の両端は、テープ巻き、
バンド締め、あるいはCリング等の留具でワイヤハーネ
スに固定するのがよい(請求項4)。該構成にすると、
ドア開閉動作の繰り返しによって弾性板の付勢力が低下
した時に、弾性板を容易に新しいものに取り替えること
ができ、好ましい。
【0018】なお、上記ガイド枠は、ドア側あるいは車
体側のいずれか一方に取り付けてもよいし、ドア側と車
体側の両方に取り付けておき、ドア開放時には両方のガ
イド枠からワイヤハーネスを引き出すようにする一方、
ドア閉鎖時には両方のガイド枠内部に引き込むようにし
てもよい。
【0019】上記ガイド枠はドア端面あるいはドア室内
側内面、あるいはドア端面と対向する車体端面あるいは
インストルメントパネルのドア側端面に形成した凹部に
垂直方向に収容して固定している。このように垂直方向
に収容すると収容幅を小さくでき、設置スペースが小さ
いドアに容易に取り付けることができる。よって、設置
スペースが比較的広いインストルメントパネルあるいは
車体にガイド枠を取り付ける場合には、ガイド枠を水平
方向に固定してもよい。要するに、ガイド枠の内部にド
ア開放時に引き出される分だけ余分に収容できるように
ておけば、ガイド枠の設置方向は限定されない。
【0020】上記ガイド枠の上記挿入口および引出口に
筒部を突設し、挿入口の筒部とワイヤハーネスとをテー
プ巻で固定することが好ましい。すなわち、ワイヤハー
ネスの挿入口および引出口は定位置に規制する必要があ
るため、ワイヤハーネスが挿通する筒状とし、かつ、挿
入口側ではテープでワイヤハーネスを筒部に固定してい
る。このように筒部を突設するとテープによる固定が容
易となる。
【0021】なお、上記ガイド枠を通して、ドアと車体
の間に引き出す部分のワイヤハーネスには剛性を有する
チューブ等で外装しておくことが好ましい。また、ガイ
ド枠から引き出されて、車体側あるいはドア側に取り付
けるワイヤハーネスの先端部分にはゴム製の取付部材を
取り付けて、該ゴム製取付部材の箇所でもワイヤハーネ
スのねじれを吸収するようにしてもよい。
【0022】上記ガイド枠をドア側に固定する一方、ガ
イド枠を通したワイヤハーネスの先端をインストルメン
トパネルのドア側端面あるいはドア側下面に穿設した開
口に挿通させて配索してもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。図1乃至図7は第1実施形態
を示し、ドアハーネスD・W/Hをドアパネル1の前側
端面1aより車体側へと延ばして、ドアDと車体Cとの
間のドアヒンジ部に配索している。上記ドアハーネスD
・W/Hのドアヒンジ部に配索される前側部は、図2お
よび図3(A)(B)に示す形状のガイド枠10を通し
ている。
【0024】上記ガイド枠10は樹脂製で、略三角形状
とし、三角形の表面板部10aの三辺に薄幅の周壁10
bを設け、裏面側は開口10cとしている。該ガイド枠
10の上頂点には円筒部10dを突出させて一体に形成
し、ワイヤハーネスの挿入口10eを形成すると共に、
第1下頂点にも円筒部10fを突出させて一体に形成
し、ワイヤハーネスの引出口10gとしている。また、
上記挿入口側の円筒部10dには更に舌片10pを突設
してテープ巻部としている。また、周壁10bには係止
爪10hを突設している。この係止爪10hは図6
(A)に示す形状としているが、後述するドアパネル側
に形成する係止部が係止孔である場合には、図6(B)
に示す形状としている。なお、上記挿入口10eと引出
口10gには、上記円筒部を設ける代わりに、円弧形状
の開口を周壁に形成しておくだけもよいし、また、半円
筒部を形成しておいてもよい。
【0025】上記ガイド枠10に、図3(A)(B)に
示すようにドアハーネスD・W/Hを取り付けている。
即ち、挿入口10eを通して、周壁10bと表面板部1
0aに囲まれた空間に挿入し、第2下頂点10k側へ辺
10jに沿ってはわせた後、引出口10gへと辺10m
に沿ってはわせ、引出口10gより引き出している。上
記挿入口10eの部分ではドアハーネスD・W/Hと円
筒部10dの外周面にテープ11を巻き付けて、ドアハ
ーネスD・W/Hを位置決め固定している。
【0026】図4はガイド枠10の内部をより詳細に示
しており、ドアハーネスD・W/Hの第2下頂点10k
の近傍の屈曲部Lの内側に、ドアハーネスD・W/Hの
径と同一または若干小さい幅の金属または樹脂製の板体
からなり、V形状に屈曲させてその屈曲方向に付勢させ
たバネ板30(図5はこれの斜視図)を沿わせ、該バネ
板30の両端をテープ31でドアハーネスD・W/Hに
巻き付け固定している。
【0027】ドアハーネスD・W/Hを取り付けたガイ
ド枠10は、図1に示すように、ドアパネル1の端面1
aより内板1cの内面にかけて凹ませて形成した凹部1
fの内部に、裏面側の開口10cを凹部底面側に向けて
垂直方向で、かつ、引出口10gが車体C側と対向する
ように取り付けている。該凹部1fの底面には上記係止
爪10hが係止する被係止爪(図示せず)を設けてお
り、この被係止爪に係止爪10hを係止してワンタッチ
で固定している。
【0028】この状態で、ガイド枠10の表面板部10
aと凹部1fの底面との間にはドアハーネスD・W/H
の外径より若干大きな空間が形成され、この空間内で、
ドアハーネスが自在に摺動するが、重なることはできな
い状態で収容される。
【0029】ガイド枠10の引出口10gより引き出さ
れたドアハーネスD・W/Hは車体C側へと延在させ
て、その先端に取り付けたゴム製取付部材13を車体C
の取付孔14に取り付けている。上記ゴム製取付部材1
3は従来用いられているグロメットでもよい。
【0030】ドアDのドアパネル1には、車体Cとのヒ
ンジ結合部Hより、室内側にウエザーストリップ2が取
り付けられており、上記ガイド枠10を取り付けた凹部
1fは上記ウエザーストリップ2の取付位置より更に室
内側に位置する。よって、ガイド枠10を取り付けるド
アハーネスD・W/Hには特別に防水対策を施す必要は
ない。
【0031】図1に示すように、ガイド枠10に前端部
を通したドアハーネスD・W/Hはドアパネル1の内板
内面1gに沿って配索している。
【0032】上記のように、ヒンジHの支点位置および
ウエザーストリップ2よりも室内側に形成した凹部1f
にガイド枠10固定しているため、ドアハーネスD・W
/Hは、ドア解放時にはドアの開閉角度に応じてねじれ
ながら伸びる必要がある。同様に、ドア閉鎖時には、ね
じれが戻りながら縮む必要がある。
【0033】図7(A)に示すように、ガイド枠10の
内部にドアハーネスD・W/Hを迂回させて余裕長さで
収容しているため、ドア開放時には、図7(B)に示す
ように、ドアハーネスD・W/Hは、ドアが車体から離
れていくにつれて車体側へ引っ張られ、これに伴って、
V形状に屈曲させたバネ板30がその屈曲を解き、引出
口10gからドアハーネスD・W/Hの余裕長さで収容
されていた部分が引き出されて伸びる。また、この時、
引出口10gより引き出されたドアハーネスD・W/H
自体がねじれることにより、ドア開放作動時に必要なね
じれを吸収できる。よって、ドア開放動作にドアハーネ
スD・W/Hを追従させることができる。
【0034】一方、ドア閉鎖作動時には、ドアが車体に
近づくにつれて、これに連動して、引き出されたドアハ
ーネスD・W/Hが、引出口10gよりガイド枠10の
内部に引き込まれていくが、この時、ドアハーネスD・
W/Hに取り付けられたバネ板30の屈曲が解かれた状
態から屈曲状態に戻る復帰力により、ドアハーネスD・
W/Hのドア開放作動時にガイド枠内から引き出された
部分が、ドアの閉鎖速度よりも早くガイド枠10内に引
き込まれて、図7(A)の状態に戻る。
【0035】このように、ガイド枠10はドアハーネス
D・W/Hを伸縮させる機能を備えている一方、ドアハ
ーネスD・W/Hがガイド枠10より引き出され、この
引き出されたドアハーネスD・W/H自体がねじれるこ
とができるため、ドアの開閉動作に追従して、ドアハー
ネスD・W/Hはねじりながら伸びると共に、ねじりが
戻りながら縮むことができる。また、ドア閉鎖時にねじ
りが戻りながら縮むドアハーネスD・W/Hはドアの閉
鎖速度よりも早くガイド枠10内に引き込まれていくた
め、ドアDと車体Cとの間にドアハーネスD・W/Hが
挟まれることがない。
【0036】図8は第2実施形態を示し、上記第1実施
形態では、ドアハーネスD・W/Hの屈曲部Lの内側
に、V形状に屈曲させてその屈曲方向に付勢させたバネ
板30を取り付けたが、本第2実施形態では、樹脂また
は高硬度ゴムからなるドアハーネスD・W/Hの径と同
一または若干小さい幅の可撓性の板32をV形状に屈曲
させ、対向する内面にスプリング33を固着した弾性板
34をドアハーネスD・W/Hの屈曲部Lの内側にテー
プ31で巻き付け固定している。このようにしても、ド
アの閉鎖時に、可撓性の板32(弾性板34)の屈曲が
解かれた状態から屈曲状態に戻る復帰力により、ドアハ
ーネスD・W/Hのドア開放作動時にガイド枠10内か
ら引き出された部分をドアの閉鎖速度よりも早くガイド
枠10内に引き込ませることができる。
【0037】なお、上記第1及び第2実施形態では、バ
ネ板30または可撓性の板32(弾性板34)のドアハ
ーネスD・W/Hへの取り付けを、テープ巻きにより行
っているが、ゴムバンド等の伸縮性バンドによるバンド
締めや、Cリングによる締結によって行ってもよい。テ
ープ巻き、バンド締め、またはCリングによる締結のい
ずれを用いても、ドアハーネスD・W/Hへのバネ板3
0または可撓性の板32の取り付け及び取り外しを簡単
に行うことができ、バネ板30または可撓性の板32
(弾性板34)の付勢力が低下した時に、容易に新しい
ものに取り替えることができる。
【0038】図9は第3実施形態を示し、ガイド枠1
0’を薄型のボックス形状としている。すなわち、第1
及び第2実施形態のガイド枠は裏面開口であったが、裏
面にも裏面板部10qを設けて閉鎖し、ボックス状とし
ている。このボックス状のガイド枠10’の幅はワイヤ
ハーネスが摺動できる幅であるが、重なることができな
い寸法としている。
【0039】図10(A)は第4実施形態を示し、車体
C側にガイド枠10を固定している。この場合、インパ
ネハーネスI・W/Hをガイド枠10に通し、ドア側で
ドアハーネスと接続している。図10(B)は第5実施
形態を示し、車体CとドアDの両方にガイド枠10を固
定している。この第5実施形態では、両方のガイド枠1
0の引出口10gより引き出されたハーネスを連続させ
ており、ドア開放時には、両方のガイド枠からハーネス
が引き出されると共に、ドア閉鎖時には両方のガイド枠
にハーネスが引き込まれる。
【0040】なお、上記いずれの実施形態においても、
ガイド枠をドアあるいは/および車体に対して垂直に取
り付けているが、水平に取り付けてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わる自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハーネス
配索構造では、ヒンジ位置と同一位置ではなく室内側の
内部位置にワイヤハーネスを配索しているため、ドア開
閉時にワイヤハーネスには伸縮機能とねじれ機能の両機
能が要求されるが、ガイド枠を設け、該ガイド枠にワイ
ヤハーネスを取り付けているため、ドア開閉時にワイヤ
ハーネスを伸縮させることができると共に、ガイド枠か
ら引き出されたワイヤハーネス自体がねじられるため、
ドアの開閉動作に連動して、伸縮およびねじりながらス
ムーズに追従させることができる。
【0042】また、上記ガイド枠は略三角形状とし、そ
の上頂点からワイヤハーネスを挿入し、下頂点の一方側
へ迂回させて下頂点の他方側から引き出すようにし、下
頂点の一方側で屈曲しているワイヤハーネスの屈曲部の
内側にV形状の屈曲方向に付勢させた弾性板の両側端部
を沿わせて固定して、ドアの開動作にはガイド枠よりワ
イヤハーネスを弾性板に抗して引き出し、ドア閉動作時
には弾性板の復帰力によりワイヤハーネスをガイド枠内
に引き戻すようにしているため、ドアの閉動作時にドア
の閉鎖速度よりも早くワイヤハーネスをガイド枠内に引
き込むことができ、よって、ドアと車体との間にワイヤ
ハーネスが噛み込まれるのを防止することができる。
【0043】また、上記ガイド枠はワイヤハーネスを挿
通するだけの薄く小さい枠状あるいは薄いボックス状と
しているため、ドアまたは/および車体の間の小さいス
ペースに取り付けることができる。かつ、取付後にトリ
ムを取り付けることにより、室内側に露出させず、外観
を損なわない。さらに、ガイド枠は小さく且つ軽量であ
るため、ガイド枠を取り付けたことにより、ドアの開閉
操作力が大きくなることはなく、ドアの開閉が重くなら
ない。
【0044】さらに、ワイヤハーネスをヒンジ位置より
も内部位置で、かつ、ウエザーストリップより内部位置
に配索しているため、ワイヤハーネスには防水対策を施
す必要はなく、従来用いられていたグロメット等を不要
にできる。さらに、ワイヤハーネスをトアパネ内面側に
配索することができ、よって、従来必要とされたドアパ
ネル内部ヘワイヤハーネスを配索して、ドアパネル先端
面に設けた貫通穴よりワイヤハーネスを取り出す作業を
無くすことができ、ドアパネルへのワイヤハーネスの配
索作業を従来と比較して格段に容易とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の斜視図である。
【図2】 第1実施形態に用いるガイド枠の図面であ
る。
【図3】 図2のガイド枠にハーネスを取り付けた状態
を示し、(A)は正面図、(B)は背面図である。
【図4】 ハーネスへバネ板を取り付けた状態を示す正
面図である。
【図5】 図4に示したバネ板の斜視図である。
【図6】 (A)(B)は上記ガイド枠に設ける係止爪
の斜視図である。
【図7】 (A)(B)は第1実施形態のハーネスの動
作を示す概略図である。
【図8】 第2実施形態におけるガイド枠に取り付けた
ハーネスの正面図である。
【図9】 第3実施形態のガイド枠を示し、(A)は正
面側から見た斜視図、(B)は背面側から見た斜視図で
ある。
【図10】 (A)は第4実施形態の概略図、(B)は
第5実施形態の概略図である。
【図11】 従来例をドアヒンジ部の分解斜視図であ
る。
【図12】 他の従来例を示す斜視図である。
【図13】 図12の従来例の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
C 車体 D ドア D・W/H ドアハーネス H ヒンジ位置 1 ドアパネル 1a 端面 1f 凹部 2 ウエザーストリップ 10 ガイド枠 10a 表面板部 10b 周壁 10e 挿入口 10g 引出口 10h 係止爪 30 バネ板 31 テープ 32 可撓性の板 33 スプリング 34 弾性板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体とドアとの間に配索するワイヤハー
    ネスを、車体とドアとを連結するヒンジの取付位置およ
    びウエザーストリップより室内側に配索するものであっ
    て、 略三角形状の薄幅のガイド枠を設け、その上頂点にワイ
    ヤハーネスの挿入口を設けると共に水平な下辺の一端に
    位置する第1下頂点にワイヤハーネスの引出口を設け、
    上記挿入口にワイヤハーネスを固定してガイド枠内に挿
    入すると共に、ガイド枠の内部で第2下頂点側へ迂回さ
    せて上記引出口からワイヤハーネスを引き出すように収
    容し、上記ガイド枠の第2下頂点位置の上記ワイヤハー
    ネスの屈曲部の内側に、V形状の屈曲方向に付勢させた
    弾性板の両側端部をワイヤハーネスに固定し、 上記ガイド枠をドアあるいは車体のいずれか一方に固定
    すると共に、上記ガイド枠の引出口から引き出されたワ
    イヤハーネスの先端を上記ドアあるいは車体のいずれか
    他方まで延在させて配索し、ドアの開動作に応じて上記
    ガイド枠よりワイヤハーネスを弾性板に抗して引き出す
    一方、ドア閉動作時には上記弾性板の復帰力によりワイ
    ヤハーネスを上記ガイド枠内に引き戻すして、ドアの開
    閉作動にワイヤハーネスを追従できる構成としているこ
    とを特徴とする自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハ
    ーネス配索構造。
  2. 【請求項2】 上記弾性板はV形状に屈曲させたバネ板
    からなる請求項1に記載の自動車のドアヒンジ部におけ
    るワイヤハーネス配索構造。
  3. 【請求項3】 上記弾性板はV形状に屈曲させた板の対
    向する内側にスプリングを取り付けて屈曲方向に付勢し
    ている請求項1に記載の自動車のドアヒンジ部における
    ワイヤハーネス配索構造。
  4. 【請求項4】 上記弾性板の両端はテープ巻き、バンド
    締め、あるいはCリング等の留具でワイヤハーネスに固
    定している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載
    の自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハーネス配索構
    造。
JP8348284A 1996-12-26 1996-12-26 自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハーネス配索構造 Withdrawn JPH10181479A (ja)

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