JP3183172B2 - 自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハーネス配索構造 - Google Patents

自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハーネス配索構造

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JP3183172B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の自動車のドアヒンジ
部におけるワイヤハーネス配索構造に関し、特に、ヒン
ジ部支点より室内側で、ウエザーストリップよりに内側
にワイヤハーネスを配索して、配索作業の容易化および
防水対策の簡略化を図ることができるようにするもので
ある。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体側とドア側とを開閉自在に
連結するドアヒンジ部には、ドア側からドアハーネスを
車体側へと配索して、車体側でインストルメントパネル
ハーネス(以下、インパネハーネスと略称する)と接続
しているか、あるいは車体側からインパネハーネスをド
ア側ヘ配索して、ドア側でドアハーネスと接続してい
る。従来、このドアヒンジ部に配索されるワイヤハーネ
スは、ヒンジ支点位置と略同一位置で上下高さ方向を変
えた位置に配索して、ドア開閉に伴ってワイヤハーネス
にはねじれのみが発生して、ワイヤハーネスが伸縮しな
くてもよいようにし、上記ねじれはワイヤハーネスがね
じれることにより吸収している。
【0003】上記のように、ワイヤハーネスをヒンジ支
点位置に配索する場合、図12および図13に示すよう
に、車体側CとドアDのヒンジHはドアパネル1の端面
1aの略中央に取り付けられるため、ドアハーネスW/
Hは、ドアパネル1の内部を通して、端面1aに穿設し
た貫通穴1bを通してドア外部に取り出す必要があり、
ドアパネル1の内部へのワイヤハーネスの配索および貫
通穴1bを通す作業に手数がかかる問題があった。
【0004】また、ドアDには防水を図るために、ウエ
ザーストリップ2が取り付けられており、該ウエザース
トリップ2はヒンジHよりも室内側に取り付けられてい
るため、ワイヤハーネスW/Hもウエザーストリップ2
より室外側となる。よって、ワイヤハーネスW/Hの配
索箇所はウエザーストリップ2による防水が図られない
ため、防水構造とする必要がある。よって、従来は、ド
ア側および車体側の貫通位置に防水グロメットGを取り
付けると共に、ワイヤハーネスW/Hにも防水対策を施
す必要があり、その分、コスト高になると共に手数がか
かる問題があった。
【0005】上記した問題は、ワイヤハーネスW/Hを
ウエザーストリップ2よりも室内側に配置すれば解決で
きるが、その場合には、ヒンジ支点位置とワイヤハーネ
スW/Hとの配索位置とがずれるため、ドア開閉時にワ
イヤハーネスW/Hを伸縮させる必要が生じる。即ち、
ドアヒンジ部に配索するワイヤハーネスには伸縮機能と
ねじれ吸収機能との両機能が要求されることとなる。
【0006】上記ウエザーストリップよりも室内側にワ
イヤハーネスを配索した構造のものが、特開平8−48
146号において提案されている。即ち、図14および
図15に示すように、インストルメントパネルのサイド
カバー3とこれに対向するドア内面1cとの間に空調用
ダクトを覆う蛇腹状ダクト4を取り付け、このダクト4
の内部にワイヤハーネスW/Hを螺旋状に巻いて余裕長
を持たせて配索している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造では蛇腹状ダクト4の内部に蛇腹状のワイヤハーネス
W/Hを配索しているため、下記に列挙する不具合が発
生する。
【0008】ワイヤハーネスW/Hが図16(A)
(B)に示すように、蛇腹状ダクト内部の中心位置を通
る場合は、蛇腹状ダクト4および蛇腹状ワイヤハーネス
W/Hは共に正規状態で伸縮することができる。しかし
ながら、図17(A)に示すように、ワイヤハーネスW
/Hの一部Wがダクト4の蛇腹部の凹部4aに入り込む
と、ダクト4が収縮できなくなる。この状態で図17
(B)に示すようにドアDが閉じられると、ドアパネル
1とサイドカバー3に挟まれて、ダクト4およびワイヤ
ハーネスW/Hに無理な力がかかることがある。
【0009】蛇腹状のワイヤハーネスW/Hが伸縮す
る際、常時一定の形状に復元するとは限らず、蛇腹状ダ
クト4の内径よりもワイヤハーネスの外径が大きくなっ
た場合、蛇腹状ダクトが破壊され、収縮できなくなる。
【0010】蛇腹状ダクト4が室内側に露出している
ため、外力により変形する可能性があり、その場合、内
部の蛇腹状ワイヤハーネスW/Hがダクト4の凹部4a
に入り込み、上記の問題が発生しやすい。また、室内
側に露出して乗員の視野に入るため、外観が悪い問題も
ある。
【0011】ドアを開閉する際に、ドアを開閉操作す
る力のほか、蛇腹状ダクト4を伸縮させる操作力が必要
となり、乗員にとってドア開閉が重く感じられる不具合
が生じる。
【0012】本発明は上記した不具合を解消し、ヒンジ
部支点より室内側で且つウエザーストリップより内側位
置で、ワイヤハーネスにねじれ吸収機能と伸縮機能の両
機能を持たせて配索し、配索作業の容易化および防水対
策の簡略化を図ることを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、請求項1で、車体とドアの間に配索する
ワイヤハーネスを、車体とドアとを連結するヒンジの取
付位置およびウエザーストリップより室内側にワイヤハ
ーネスを配索するものにおいて、ドアの回転軌跡と同一
曲率で湾曲させた扇形形状の下枠と上蓋とからなり、内
部にワイヤハーネス挿通空間を設けて摺動自在に組み合
わせたガイド部材を設け、上記下枠には周方向に突設し
た上向きガイド板を、上蓋には周方向に突設した下向き
ガイド板を夫々設け、上記ガイド板に沿ってワイヤハー
ネスを水平方向に蛇行させてガイド部材に挿通する一
方、上記ガイド部材の一端の下枠と他端の上蓋とに固定
片を設け、ドアと車体との間にガイド部材を上記固定片
で固定して介設し、ドアの開閉動作に応じて上記下枠と
上蓋とが扇が伸縮するように近接・離反することによ
り、内部に挿通したワイヤハーネスを伸縮させてドアの
開閉動作に追従できる構成としていることを特徴とする
自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハーネス配索構造
を提供している。
【0014】上記ガイド部材は、ドア開放時に、下枠を
ドアに固定していると、ドアと連動して下枠が上蓋より
離反して、ガイド部材が扇型に広がり、互いに重なって
位置する上向きガイド板と下向きガイド板が離れてい
き、それに応じてワイヤハーネスの蛇行部分が減少し
て、次第に伸びていく。しかも、ガイド部材はドア開閉
時の回転軌跡と同一としているため、伸びていくワイヤ
ハーネスは回転軌跡と同一曲率で円弧状に伸びていき、
よって、ワイヤハーネスはねじる必要なく、伸びるだけ
でドアの開放作動に追従できる。逆に、ドア閉鎖時に
は、下枠は上蓋に近接して扇型が縮まり、ガイド板の重
なりが多くなって、ガイド板に沿って配索しているワイ
ヤハーネスは蛇行して縮み、ドアの閉鎖動作に追従でき
る。このように、ガイド部材はドア開閉時の回転軌跡と
一致させているため、ワイヤハーネスを伸縮させるだけ
で、ねじれを発生させることなく、ドアの開閉動作に追
従させることができる。
【0015】また、本発明は、請求項2で、車体とドア
の間に配索するワイヤハーネスを、車体とドアとを連結
するヒンジの取付位置およびウエザーストリップより室
内側にワイヤハーネスを配索するものにおいて、ドアの
回転軌跡と同一曲率で湾曲させた扇形形状の内周枠と外
周枠とからなり、内部にワイヤハーネス挿通空間を設け
て摺動自在に組み合わせたガイド部材を設け、上記内周
枠には周方向に突設した外向きガイド板を、外周枠には
周方向に突設した内向きガイド板を夫々設け、上記ガイ
ド板に沿ってワイヤハーネスを垂直方向に蛇行させてガ
イド部材に挿通する一方、上記ガイド部材の一端の内周
枠と他端の外周枠に固定片を設け、車体とドアの間にガ
イド部材を上記固定片で固定して介設し、ドアの開閉動
作に応じて上記内周枠と外周枠とが扇が伸縮するように
近接・離反することにより、内部に挿通したワイヤハー
ネスを伸縮させてドアの開閉動作に追従できる構成とし
ていることを特徴とする自動車のドアヒンジ部における
ワイヤハーネス配索構造を提供している。
【0016】請求項1と同様に、上記ガイド部材は、ド
ア開放時に、内周枠をドアに固定していると、内周枠が
外周枠より離反して扇型が広がり、互いに重なって位置
するガイド板が離れていき、それに応じてワイヤハーネ
スの蛇行部分が減少して、次第に伸びていく。しかも、
ガイド部材はドア開閉時の回転軌跡と同一としているた
め、伸びていくワイヤハーネスは回転軌跡と同一曲率で
円弧状に伸びていき、よって、ワイヤハーネスはねじる
必要なく、伸びるだけでドアの開放作動に追従できる。
逆に、ドア閉鎖時には、内周枠と外周枠が互いに近接
し、ガイド板の重なり多くなり、ガイド板に沿って配索
しているワイヤハーネスは蛇行して縮み、ドアの閉鎖動
作に追従できる。このように、ガイド部材はドア開閉時
の回転軌跡と一致させているため、ワイヤハーネスを伸
縮させるだけで、ねじれを発生させることなく、ドアの
開閉動作に追従されることができる。
【0017】上記ドアにはドア端面からドア内板内面へ
と連続する角部に開口を設ける一方、対向する車体端面
に開口を形成し、これら開口を貫通させて上記ガイド部
材の上記固定片とを、それぞれドア側と車体側とに固定
している(請求項3)。
【0018】上記のようにドア側および車体側に対向し
て開口を設け、これら開口にガイド部材の下枠と上蓋あ
るいは内周枠と外周枠とを貫通させ、固定片をドアおよ
び車体内部側で固定しておくと、ドアと車体の間に介設
するガイド部材の占めるスペースを少なくすることがで
きる。また、ドア側ではドア内板内面側から切り欠いた
開口とすると、従来必要とされた貫通孔へのワイヤハー
ネスの挿通作業を無くすことができ、ワイヤハーネスの
配索を容易に行うことができる。また、上記貫通孔への
挿通作業がないため、ドア内板内面に沿ってワイヤハー
ネスを配索することもでき、ワイヤハーネスへのドア配
索作業をより簡単にできる。
【0019】上記ガイド部材の車体側固定部は、インス
トルメントパネルのドア側端面に開口部を設け、該開口
部にガイド部材の一方の固定片を固定する一方、ドア側
はドア室内側トリムにガイド部材収容用の凹部を設け、
該凹部にガイド部材の他方の固定片を固定してもよい
(請求項4)。
【0020】即ち、インストルメントパネルとドアトリ
ムとの間にワイヤハーネスを配索するもので、このよう
に配索すると、ワイヤハーネスをドア内部に配索する必
要がなくなるため、ワイヤハーネスの配索作業が非常に
簡単となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して詳細に説明する。
【0022】図1乃至図7は第1実施形態を示し、ドア
ハーネスD・W/Hをドアパネル1の前側端面1aより
車体側へと延ばして、ドアDと車体Cとの間のドアヒン
ジ部に配索している。上記ドアハーネスD・W/Hのド
アヒンジ部に配索される前側部は、図2乃至図4に示す
如き下枠11と上蓋12とからなる扇型形状のガイド部
材10を通しており、該ガイド部材10はドアハーネス
D・W/Hを挿通可とする中空部を有し、下枠11と上
蓋12とがドアDの開閉に応じて扇が広がったり縮んだ
りして、その内部のドアハーネスD・W/Hがドア開閉
動作に追従できるようにしている。
【0023】上記下枠11と上枠12とは樹脂あるいは
ゴム製で、ドアの回転軌跡と同一曲率で湾曲させた扇形
形状で、下枠11は底板11a、内周側壁11b、外周
側壁11c、底壁11aより周方向に突設した上向きガ
イド板11dを一体に成形している。一方、上蓋12に
は上壁12a、内周側壁12b、外周側壁12c、上壁
12aより周方向に突設した下向きガイド板12dを一
体に成形している。上記下枠11に上枠12を内嵌する
ように被せ、内部にワイヤハーネス挿通空間13を設け
て摺動自在に組み合わせたガイド部材10を形成してい
る。
【0024】ガイド部材10の内部には上向きガイド板
11dと下向きガイド板12dとが径方向に位相して位
置し、内部に挿通するドアハーネスD・W/HをS字形
状に蛇行させるガイド通路をワイヤハーネス挿通空間1
3に形成している。
【0025】また、上記下枠11の底壁11aの内周側
一端にはドア固定片11eを突設し、取付孔11fを穿
設している。一方、上蓋12の上壁12aの内周側他端
には車体固定片12eを突設し、取付孔12fを穿設し
ている。
【0026】上記ガイド部材10には、図2に一点鎖線
で示すように、一端側からドアハーネスD・W/Hを挿
入し、ガイド板11dと12eに沿ってS字形状に蛇行
させて他端側から引き出すように配線している。
【0027】図5に示すように、ドアDのドアパネル1
には、車体Cとのヒンジ結合部Hより、室外側にウエザ
ーストリップ2が取り付けられ、上記ヒンジ位置より室
内側のドアパネル端面1aには、ドアパネルの内板内面
1gにかけて上記ガイド部材10を貫通させる開口1f
を形成している。該開口1fと対向する車体Cの端面に
も開口19させている。
【0028】図6に示すように、ドアDと車体Cとの間
にガイド部材10を上記固定片11d、12dで固定し
て水平方向に介設している。詳しくは、上記ガイド部材
10は、その一側部をドア側開口1fを貫通させ、下枠
11の先端に突設した固定片11dをドアパネル内部に
突設した取付部1hにボルト18で固定している。ガイ
ド部材10の他側部を車体側開口19に貫通させ、上蓋
12の先端に突設した固定片12dを車体内部に突設し
た取付部17にボルト16で固定している。ドア閉鎖状
態では、図6に示すように、ガイド部材10の下枠11
と上蓋12とが上下同一位置に重なって、その一部がド
アDと車体Cの間に露出している。
【0029】上記ガイド部材10に前端部を通したドア
ハーネスD・W/Hは、図1に示すように、ドアパネル
1の内板内面1gに沿って配索し、前端側で開口1fに
挿入して、ガイド部材10に挿通している。
【0030】上記のようにドアDと車体Cとの間に配索
したドアハーネスD・W/Hは、ヒンジHの位置から外
れた室内側に配索しているため、ドア開閉時に伸縮させ
る必要があるが、ドアの回転軌跡と同一の曲率で円弧状
に伸縮させる場合にはねじりを発生させる必要はない。
【0031】ドアヒンジ部においてドアハーネスD・W
/Hに配索するガイド部材10は、ドア開放時に、ドア
側に固定した下枠11が上蓋12に対して摺動しながら
離反して、扇が広がる状態となる。該作動で、図7
(A)に示すように互いに重なる位置にあったガイド板
11dと12dとは、図7(B)に示すように重なり部
分が次第に減少して、重なったガイド板11dと12d
とにより蛇行されていたドアハーネスD・W/Hは次第
に伸びていく。其の際、扇型のガイド部材10はドアD
の回転軌跡と同一曲率で湾曲させているため、ガイド部
材10内で伸びるドアハーネスD・W/Hも水平方向に
おいてドア回転軌跡と同一の曲率で円弧状に伸びていく
ため、ねじりを発生させる必要はない。このように、ガ
イド部材10の内部を通したドアハーネスD・W/H
は、ドアの回転軌跡と同一の曲率で伸びるため、ドアの
開放動作に追従できる。
【0032】ドア閉鎖時には、ドアDと連動して下枠1
1が上蓋12に対して摺動しながら近接し、扇が縮む状
態となる。該作動で、図7(B)から図7(A)へと、
ガイド板11dと12dとの重なり部分が次第に増加
し、伸びていたドアハーネスD・W/Hは次第にS字状
に蛇行されて縮み、ドア閉鎖動作に追従できる。
【0033】上記第1実施形態ではドアハーネスD・W
/Hの前端にガイド部材10を取り付けて車体Cへと延
在させているが、車体C側のインパネハーネスの先端に
ガイド部材を取り付け、該インパネハーネスをドア側へ
と延在させてもよい。また、下枠11を車体側に、上蓋
12をドア側に固定してもよい。
【0034】図8および図9は第2実施形態を示し、ガ
イド部材30を垂直方向にドアDと車体Cとの間に介設
している。ガイド部材30はドアの回転軌跡と同一曲率
で湾曲させた扇形形状の内周枠31と外周枠32とから
なり、内部にワイヤハーネス挿通空間33を設けて摺動
自在に組み合わせている。
【0035】上記内周枠31は内周壁部31a、上下壁
31b、31c、および内周壁部31aより周方向に突
設した外向きガイド板31dからなり、その一端に車体
固定部31eを突設している。外周枠32は外周壁部3
2a、上下壁32b、32c、および外周壁部32aよ
り周方向に突設した内向きガイド板32dからなり、そ
の他端にドア固定部32eを突設している。上記内周壁
部31を外周壁部32に内嵌して摺動自在に組み合わ
せ、内部にガイド板31dと32dとを上下方向に位相
させて位置させ、ワイヤハーネスを垂直方向のS字状に
蛇行させて挿通させるようにしている。
【0036】上記ガイド枠30の内部にドアハーネスD
・W/Hを縦方向に蛇行させて、内周枠31の車体固定
部31eを車体側に固定する一方、外周枠32のドア固
定部32eをドア側に固定している。
【0037】上記構成において、第1実施形態と同様
に、ドアDの開放動作により、図9(A)の状態から
(B)の状態へと、外周枠32は内周枠31より扇が広
がるように摺動自在に離れて内部のドアハーネスD・W
/Hを伸ばし、ドア開放動作に追従させる。逆にドアの
閉鎖動作で図9(B)から(A)へと、外周枠32は扇
が縮むように内周側31へと近接し、伸びたドアハーネ
スD・W/Hをガイド板31d、32dに沿わせて蛇行
させて縮め、ドア閉鎖動作に追従させる。
【0038】図10(A)(B)および図11(A)
(B)は第3実施形態を示し、インストルメント40の
ドア側端面40aに開口40bを設け、該開口にガイド
部材10の上蓋12の摺動自在に通して、ドア閉鎖時に
はインストルメント40の内部に収容固定している。該
上蓋12のインストルメント挿入側の一端にはストッパ
12hを設け、図11(B)に示すようにドア開放時に
ストッパ12hで上蓋12がインストルメント40に係
止して、インストルメント40より抜けないようにして
いる。
【0039】一方、ドア側では室内側トリム41の内面
に収納用凹部41aを設け、該凹部41aに下枠11を
収容し、その先端に設けた固定片11hをトリム41の
裏側からネジ42で固定している。
【0040】上記のように、第3実施形態では、車体側
はインストルメント40に取り付ける一方、ドア側では
トリム41に取り付けて、ドアハーネスD・W/Hを室
内側に沿って配索している。ドア閉鎖時は図11(A)
に示すように、インストルメント40の内部に下枠11
に上蓋12がかぶさった状態で収容されている。ドアが
開放されると、図11(B)に示すように、インストル
メント40内のガイド部材10が開口40bより引き出
され、さらに、上蓋12がストッパ12hが開口40b
の端縁と係止して停止すると、下枠11が上蓋12より
引き出されるようにしてドアDの動きと連動する。この
ガイド部材10の移動により内部のワイヤハーネスが伸
長してドアの開放作動に追従する。かつ、ガイド枠はド
アの回転支点に対して扇状に開くため、ワイヤハーネス
はねじれる必要はなく、スムーズにドア開放作動に追従
できる。ドア閉鎖時には逆に、下枠11が上蓋12に重
なるように閉まりながらインストルメント40の内部に
移動して、図11(A)の状態に戻る。
【0041】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わる自動車のドアヒンジ部におけるワイヤハーネス
配索構造では、ヒンジ位置と同一位置ではなく室内側の
内部位置にワイヤハーネスを配索しているため、ドア開
閉時にワイヤハーネスには伸縮機能とねじれ機能の両機
能が要求されるが、これら両機能を備えたガイド部材を
設け、該ガイド部材にワイヤハーネスを取り付けている
ため、ドア開閉時にワイヤハーネスを伸縮およびねじり
ながらスムーズに追従させることができる。
【0042】即ち、まず、ドアの回転軌跡と同一曲率の
扇状のガイド部材を設け、該ガイド部材を互いに摺動し
て扇が伸縮するように組み合わせた下枠と上蓋、あるい
は内周枠と外周枠とから構成し、これらガイド部材の内
部に設けたガイド板の近接・離反により、ガイド枠内部
に通したワイヤハーネスを蛇行状態から伸ばし、あるい
は伸ばした状態から蛇行させて縮めるため、ドア開閉動
作にワイヤハーネスを追従させることができる。また、
伸縮するワイヤハーネスはドアの回転軌跡と同一の曲率
でガイド部材自体が伸縮するため、ガイド部材の内部で
伸縮するワイヤハーネス自体もドアの回転軌跡と同一曲
率で伸縮し、よって、ネジレることなく伸縮してドアに
追従させることができる。
【0043】また、上記ガイド部材はドア側および車体
側(インストルメントを含む)に設けた開口に貫通させ
て取り付け、ドア閉鎖時には、その一部が外部に露出し
ているだけであるため、ドアと車体の間の小さいスペー
スに収めることができ、室内側に露出させず、外観を損
なわない。さらに、ガイド部材は小さく且つ軽量である
ため、ガイド部材を取り付けたことにより、ドアの開閉
操作力が大きくなることはなく、ドアの開閉が重くなら
ない。
【0044】さらに、ワイヤハーネスをヒンジ位置より
も内部位置で、かつ、ウエザーストリップより内部位置
に配索しているため、ワイヤハーネスには防水対策を施
す必要はなく、従来用いられていたグロメット等を不要
とできる。さらに、ワイヤハーネスをドアの室内側に配
索して、このドア内面側の開口よりガイド部材に挿通し
て配索することができる。よって、従来必要とされたド
アパネル内部ヘワイヤハーネスを配索して、ドアパネル
先端面に設けた貫通穴よりワイヤハーネスを取り出す作
業を無くすことができ、ドアパネルへのワイヤハーネス
の配索作業を従来と比較して格段に容易とすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の斜視図である。
【図2】 第1実施形態に用いるガイド部材を示し、
(A)は縮んだ状態の斜視図、(B)は開いた状態の斜
視図である。
【図3】 上記ガイド部材の下枠を示し、(A)は平面
図、(B)は斜視図である。
【図4】 上記ガイド部材の上蓋を示し、(A)は平面
図、(B)は斜視図である。
【図5】 上記ガイド部材を取り付ける前のドアと車体
との斜視図である。
【図6】 図1のIV−IV線断面図である。
【図7】 (A)(B)は第1実施形態の作動説明図で
ある。
【図8】 第2実施形態のガイド部材を示し、(A)は
分解斜視図、(B)は組み立て状態の斜視図である。
【図9】 (A)(B)は第2実施形態の作動説明図で
ある。
【図10】 (A)は第3実施形態を示す斜視図、
(B)は下枠の斜視図である。
【図11】 (A)(B)は第3実施形態の作動説明図
である。
【図12】 従来例を示すドアヒンジ部の分解斜視図で
ある。
【図13】 ヒンジの位置とウエザーストリップの位置
関係を示す平面図である。
【図14】 他の従来例の斜視図である。
【図15】 図14の従来例の要部拡大断面図である。
【図16】 (A)(B)は図14の従来例の正常状態
を示す概略図である。
【図17】 (A)(B)は図14の従来例の異常状態
を示す概略図である。
【符号の説明】
C 車体 D ドア D・W/H ドアハーネス H ヒンジ位置 1 ドアパネル 1a 端面 1f 開口 2 ウエザーストリップ 10 ガイド部材 11 下枠 11d ガイド板 12 上蓋 12d ガイド板 30 ガイド部材 31 内周枠 31d ガイド板 32 外周枠 32d ガイド板 40 インストルメント 41 ドアトリム
フロントページの続き (72)発明者 瀧本 徹也 三重県四日市市西末広町1番14号 住友 電装株式会社内 (72)発明者 末広 真一 三重県四日市市西末広町1番14号 住友 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−40155(JP,A) 特開 平3−67744(JP,A) 特開 平8−58419(JP,A) 実開 昭59−131463(JP,U) 実開 平2−87197(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 16/02 B60J 5/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体とドアの間に配索するワイヤハーネ
    スを、車体とドアとを連結するヒンジの取付位置および
    ウエザーストリップより室内側にワイヤハーネスを配索
    するものにおいて、 ドアの回転軌跡と同一曲率で湾曲させた扇形形状の下枠
    と上蓋とからなり、内部にワイヤハーネス挿通空間を設
    けて摺動自在に組み合わせたガイド部材を設け、上記下
    枠には周方向に突設した上向きガイド板を、上蓋には周
    方向に突設した下向きガイド板を夫々設け、上記ガイド
    板に沿ってワイヤハーネスを水平方向に蛇行させてガイ
    ド部材に挿通する一方、上記ガイド部材の一端の下枠と
    他端の上蓋とに固定片を設け、ドアと車体との間にガイ
    ド部材を上記固定片で固定して介設し、ドアの開閉動作
    に応じて上記下枠と上蓋とが扇が伸縮するように近接・
    離反することにより、内部に挿通したワイヤハーネスを
    伸縮させてドアの開閉動作に追従できる構成としている
    ことを特徴とする自動車のドアヒンジ部におけるワイヤ
    ハーネス配索構造。
  2. 【請求項2】 車体とドアの間に配索するワイヤハーネ
    スを、車体とドアとを連結するヒンジの取付位置および
    ウエザーストリップより室内側にワイヤハーネスを配索
    するものにおいて、 ドアの回転軌跡と同一曲率で湾曲させた扇形形状の内周
    枠と外周枠とからなり、内部にワイヤハーネス挿通空間
    を設けて摺動自在に組み合わせたガイド部材を設け、上
    記内周枠には周方向に突設した外向きガイド板を、外周
    枠には周方向に突設した内向きガイド板を夫々設け、上
    記ガイド板に沿ってワイヤハーネスを垂直方向に蛇行さ
    せてガイド部材に挿通する一方、上記ガイド部材の一端
    の内周枠と他端の外周枠に固定片を設け、車体とドアの
    間にガイド部材を上記固定片で固定して介設し、ドアの
    開閉動作に応じて上記内周枠と外周枠とが扇が伸縮する
    ように近接・離反することにより、内部に挿通したワイ
    ヤハーネスを伸縮させてドアの開閉動作に追従できる構
    成としていることを特徴とする自動車のドアヒンジ部に
    おけるワイヤハーネス配索構造。
  3. 【請求項3】 上記ドアにはドア端面からドア内板内面
    へと連続する角部に開口を設ける一方、対向する車体端
    面に開口を形成し、これら開口を貫通させて上記ガイド
    部材の上記固定片とを、それぞれドア側と車体側とに固
    定している請求項1または請求項2に記載の自動車のド
    アヒンジ部におけるワイヤハーネス配索構造。
  4. 【請求項4】 上記ガイド部材の車体側固定部は、イン
    ストルメントパネルのドア側端面に開口部を設け、該開
    口部にガイド部材の一方の固定片を固定する一方、ドア
    側はドア室内側トリムにガイド部材収容用の凹部を設
    け、該凹部にガイド部材の他方の固定片を固定している
    請求項1または請求項2に記載の自動車のドアヒンジ部
    におけるワイヤハーネス配索構造。
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