JPH10181297A - 装飾品の彫刻方法 - Google Patents

装飾品の彫刻方法

Info

Publication number
JPH10181297A
JPH10181297A JP8348727A JP34872796A JPH10181297A JP H10181297 A JPH10181297 A JP H10181297A JP 8348727 A JP8348727 A JP 8348727A JP 34872796 A JP34872796 A JP 34872796A JP H10181297 A JPH10181297 A JP H10181297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
resist
image data
ink
engraved
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8348727A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Isogai
正樹 磯貝
Koji Komaki
孔二 駒木
Tatsuo Niwa
達雄 丹羽
Tetsuo Hattori
徹夫 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP8348727A priority Critical patent/JPH10181297A/ja
Publication of JPH10181297A publication Critical patent/JPH10181297A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスの表面に蝕刻等により光学的散乱体
を形成し、これにより絵や文字を表現するガラス装飾体
があるが、一般的な製作法は予め図柄が描かれたシ−ト
を原稿にして、リソグラフィ法とブラスト処理を行って
いるが、製作に日数が掛かったり、製作に必要な設備が
高価であったり、製作工程に必要な材料加工費も高価で
あった。 【解決手段】散乱体を形成するためのレジストパタ−ン
の形成を直接点像を形成するようにして、費用の低減
か、設備費用の低減等を行った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明ガラス部材の
表面を蝕刻加工等の彫り込み加工を施すことにより光学
的に散乱状態を形成し、その状態を利用して模様、文
字、図形等を作製することによりガラス装飾品を作製す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】透明なガラス基板、これはガラス板状で
あるか、又は厚みのある板状、又は固まりブロック形状
であるが、その表面に景色あるいは人物を細かい堀り込
み加工を施すことにより、散乱状態と透過状態を形成
し、あたかもその表面に白黒の画像を形成したようなガ
ラス装飾品が知られている。更に、画像ならずも、白黒
写真を同様に形成した同装飾品も知られてきた。これら
の装飾品の作製方法については特開昭60−36199
号公報、実開昭57−167899号公報ならびに特開
平1−242299号公報が知られている。
【0003】特開昭60−36199号公報に記載され
ている方法は、紫外線硬化性液状樹脂によるマスクカバ
ーを利用する方法であり、基板の被彫刻面とスペーサと
によって形成される凹所に前記紫外線硬化性液状樹脂を
充填し、露光器からの紫外線を前もって紫外線が透過部
分と被透過部分との所定パターンを形成した原板を通し
て露光させることにより前記紫外線硬化性液状樹脂の所
定部分を硬化させ、その後で未硬化部分を洗い流すこと
によって硬化部分を所定形状にて残した基板を形成し、
当該原板を被彫刻面上に配置して、当該原板上部よりブ
ラストを施すことによっておこなうものである。
【0004】実開昭57−167899号公報には紫外
線硬化性樹脂の所定箇所をあらかじめ硬化させておき任
意の文字、図形等を描いたマスクカバーを用いて彫刻す
る方法である。あらかじめ文字、図形等を黒書き又は写
真製版の方法にて黒パターンを形成した透明フィルム上
にカバーフィルムを介して紫外線硬化性液状樹脂を配置
し、更にその上にカバーフィルムを置き、紫外線を照射
する事によって前記黒書きした部分以外の部分を硬化さ
せ、未硬化部分を洗い流して合成樹脂フィルムを接着し
たマスクカバーを製造し、当該マスクカバーに接着手段
にて被彫刻面に貼り付けた後で、合成樹脂フィルムを剥
がして当該部分状からブラストを施して彫刻するもので
ある。
【0005】特開平1−242299号公報には前者公
報に記載された方法を改良したものであり、まず写真
像、模様、図形等を写真製版によって、透過部と被透過
部とからなる網かけフィルムを作製し、当該網かけフィ
ルムの一面側に紫外線硬化性樹脂を配置するとともに、
当該紫外線硬化性樹脂上に、それぞれ薄厚の2層からな
るスペースフィルムを薄層側を前記紫外線硬化樹脂側に
なるように配置して、紫外線を前記網かけフィルムの他
面方向から照射することにより、前記網かけフィルムの
紫外線透過部分に対応する前記紫外線硬化樹脂の硬化部
分と被透過部分に対応する被硬化部分とに分離させて、
ベースフィルムに付着させる。その後、洗浄処理を施す
ことにより前記被硬化部分を取り除きマスクカバーを形
成する。このマスクカバーを被彫刻面に付着させた後
に、前記ベースフィルムの厚層部分を剥がした後で、ブ
ラストをおこなって前記網かけに対応する部分を彫刻す
る方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来方法にお
いて採用している上記の方法においては、紫外光の被透
過部分を形成する模様、図形、文字は透明フィルム上に
黒書きするか写真製版の方法にて網点として黒部分を構
成するしかなかった。この方法にて作製した黒書きした
フィルム又は網かけフィルムを使用して、紫外線にたい
して硬化する樹脂に露光処理を施し、非露光部分の硬化
しない樹脂を取り除き、露光部分の硬化した部分を残し
ておくことにより、当該硬化樹脂によるマスクカバーを
作製し、当該マスクカバーを被彫刻面に接着させて、当
該マスクカバー上面よりブラストを実施することにより
被彫刻面に彫刻を施すものであるが、いずれの方法にお
いても所定模様、図形等を黒書きしたフィルムまたは網
かけ模様を施した網かけフィルム(今後両者を原板マス
クと呼ぶことにする)をこれらの工程の前に用意してお
く必要があった。このために、これら原板マスクを作製
するのに、前記黒書きするのに所定時間が必要である
し、さらにこの黒書き方法より高精細の図形、写真等の
加工が可能であるところの網かけフィルムを写真原板作
製技術にて作製する必要があり、特にこの写真原板作製
技術にて作製するには多大な時間並びに設備が必要であ
る。
【0007】さらに、これらの従来技術においては、作
製された原板マスクから紫外光を透過させて、当該原板
状の紫外線硬化樹脂上に露光処理を施し、所定の形状に
紫外線による硬化箇所を形成する必要があるために、当
然に所定光線が環境に存在しないための環境を含む露光
設備等が必要であり、多大な設備投資が必要であった。
【0008】本発明は、上記の観賞用装飾品完成までに
長時間が必要であった問題と、露光設備等を必要とする
設備上の問題点を解決することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の態様は、写真
像、模様、図形、文字等の画像データ入力工程と、前記
入力画像データを処理する画像データ処理工程と、前記
画像データ処理工程によって得られた網点画像データを
基にして被彫刻部材上に直接レジストを点状にて形成す
る工程と、前記レジストを形成した被彫刻部材を研掃す
る工程と、前記研掃された被彫刻部材上のレジストを剥
離する工程とからなる彫刻方法とするものである。
【0010】この態様において、前記直接レジストを点
状にて形成する工程はドットプリンターに行う印刷によ
り構成され、さらに前記レジストは前記ドットプリンタ
ー用のインクであることが望ましい。さらに、上記の態
様において、画像データ入力工程としては、フィルムス
キャナによる読みとり工程、フラットベッドスキャナに
よるフィルム上の画像の読みとり工程、又はデジタルカ
メラによる撮影法が採用される。
【0011】
【発明の実施の形態】
(本発明の第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形
態を工程毎に詳細に説明する。 (1) 画像情報入手工程 この工程においては、デジタルスチルカメラにて被写体
を撮影し、画像情報を得ることを目的とする。
【0012】デジタルスチルカメラとは被写体撮影によ
り得られた映像信号を銀塩フィルム上に記録するのでは
なく、該カメラに所有するCCDにより受光した光を電
気信号に変換し、A/D変換、内部メモリを経由して画
像データを圧縮し、メモリカードのフラッシュメモリに
該圧縮データを入力させるカメラである。カメラを被写
体に向けてシャッターを切った際に、その被写体の画像
データが上記圧縮データとして当該メモリカードのメモ
リに記憶させる機能を持つ。デジタルスチルカメラとし
て(株)ニコン製のE2を、メモリカードとして同社製E
C−15を使用した場合、標準の圧縮モードでは43コ
マの画像を記憶させておくことができる。尚、43コマ
全てを撮影する必要はなく、必要に応じてメモリカード
をカメラより取り出して、次の工程に移行してもかまわ
ない。 (2) 画像処理工程 前工程によるメモリカード中の画像データを取り出し、
コンピュータによる画像処理を行うことをその目的とす
る。
【0013】前工程によってカメラにて撮影されて、画
像データを記録した上記メモリカードをカメラから取り
外し、コンピュータに接続されたメモリカードリーダに
差し込むことにより、該コンピュータ内に画像データを
取り込み、取り込んだ画像データに対し次の処理を施
す。 (イ)明るさ、コントラスト等の階調を最適に処理す
る。入力データによる画像が明るすぎたり、暗すぎたり
した場合等には最適な明るさに変換する。CRT画面を
見ながら実施すればよい。
【0014】(ロ)必要なトリミング及び合成を行う。
画像情報をCRTに表示し、トリミングを行う範囲を決
定する。これは将来ガラス部材表面に形成される画像を
決定するために行う。さらに、背景等の画像データを前
もって入力しておき、該画像データと合成処理を行い合
成画像データを作製する。この合成画像が本当の意味で
画像としてガラス部材上に形成されることとなる。ま
た、該合成画像に対しトリミングを行い、再度合成画像
のガラス部材上への画像を決定しても良い。
【0015】(ハ)入力画像がカラー画像の場合にはモ
ノクロ画像に変換する。被彫刻部材としてのガラス基板
上に形成される画像はモノクロ画像と考えて良いからで
ある。 (ニ)出力する画像サイズ及び解像度に変換する。希望
する画像サイズに大きさを変換する。さらにレジスト点
像を作成するために希望する解像度に変換する。解像度
は網点で出力するため網点解像度(スクリーン線数)で
議論される。網点解像度(スクリーン線数度)はガラス
基板部材上で50から100線/インチの値が望まし
い。 (3)被彫刻ガラス部材への網点像直接描画工程 被彫刻ガラス部材への網点像直接描画を行い、いきなり
網点解像度を所有するレジスト点像を当該ガラス部材表
面に形成する工程である。
【0016】本実施の形態では原版作製のために前工程
の上記(ニ)における出力を直接網点像として被彫刻ガ
ラス部材上へインク材そのものをレジスト像として形成
する。その網点解像度は80線/インチ程度とした。な
お、使用したプリンタは市販されている日立工機社製ソ
リッドインクジェットプリンタである。ソリッドインク
は通常プリンタヘッド内で加熱され液体となっており、
通常のインクジェットと同じ原理によって液体状でイン
クは吐出される。この液体状のインクはガラス基板上で
は冷却されて個体状となり数十μm厚のレジストを形成
する。図1には前記被彫刻ガラス部材(1)と当該ガラ
ス部材上に直接点像として形成されたレジスト像(イン
ク像)をその断面図として示す。 (4)サンドブラストによる研掃処理工程 所定の粒度のサンドブラストにより研掃処理を行うこと
により、上記レジスト像形成後のガラス面が露出した箇
所を研掃させ、表面を彫り込み、彫り込んだ部分を光学
的な散乱状態とする。使用するサンドブラストの粒度は
彫り込まれる形状の必要な解像度に依存するが、100
番から600番の粒度のサンドブラストが使用され、特
に写真等の細かい解像度を有する場合には上記の細かい
粒度が必要である。
【0017】本工程前に、レジスト像形成済みガラス基
板上のサンドブラストを避ける部分にマスキングを施し
ておくことがきれいな仕上がりを得るために必要であ
る。本工程はサンドブラスト装置の能力と非研掃のガラ
ス基板部材の処理面積に関連するが一般的に机に配置で
きる小型サンドブラスト装置を使用し、且つ処理面積が
5×5cmである場合にはマスキングを含めて2分の処
理で当該工程の処理は可能である。 (6)レジストとしてのインクの除去及び洗浄工程 前工程によりサンドブラストによる研掃処理終了後、不
要箇所に残っているレジスト剥離を所定溶液で行う。更
にその処理後にガラス部材表面を洗浄する。以上の工程
は各工程とも所定位置に固定して配置した装置にて工程
を実施する必要はなく、十分移動可能であり、全工程を
処理する機能を持った移動可能な設備とすることが可能
である。その場合、第1工程のデジタルスチルカメラに
て写真を撮影後、第2工程にてCRT画面を見ながらガ
ラス表面に形成する画像を決定し、最終工程を行い、ガ
ラス基板部材上に所定画像を形成したガラス装飾品完成
まで、8分程度で可能である。本発明の実施の形態にお
ける方法を採用することにより、カメラでその場で撮っ
た画像、及びその映像に他の画像を合成することによ
り、ガラス部材上に該画像及び合成画像を形成すること
ができ、ガラス装飾品がその場で作製できる効果を有す
る。 (本発明の第2の実施の形態)本発明の第2の実施の形
態を工程毎に詳細に説明する。本実施の形態は前実施の
形態における被彫刻部材がガラス基板でなくて表面が鏡
面加工したステンレス(SUS304)基板を使用した
ところと、前実施の形態においては電子カメラによって
画像情報を入手したが、本実施の形態においては写真フ
ィルム上の像をフィルムスキャナを用いて当該画像情報
として入手する事としたところが異なる。 (1) 画像情報入手工程 この工程においては、コンピュータに接続したフィルム
スキャナにて写真フィルムから原画を読みとり、画像情
報を得ることを目的とする。
【0018】前実施の形態にて実施したデジタルスチル
カメラによる撮影を採用するのではなく、上記のように
フィルムスキャナにて原画を読みとり、画像情報を入手
する方法である。すなわち、ネガあるいはポジフィルム
上に描かれた原画をガラス基板部材上に形成したい場合
に採用される工程である。もちろん前実施の形態のよう
にカメラにて撮影をする事も可能であるが、原画が透明
で小さい場合等には撮影しにくい欠点がある。本実施の
形態では、原画をフィルムスキャナにて直接読みとり、
次工程にて必要な画像データを入手する。 (2) 画像処理工程 前工程によりフィルムスキャナにて読みとられ、コンピ
ュータに入力された原画データの画像処理を行うことを
本工程の目的とする。該コンピュータ内に取り込まれた
画像データに対し次の処理を施す。
【0019】(イ)明るさ、コントラスト等の階調を最
適に処理する。入力データによる画像が明るすぎたり、
暗すぎたりした場合等には最適な明るさに変換する。C
RT画面を見ながら実施すればよい。 (ロ)必要なトリミング及び合成を行う。画像情報をC
RTに表示し、トリミングを行う範囲を決定する。これ
は将来ステンレス基板表面に形成される画像を決定する
ために行う。さらに、背景等の画像データを前もって入
力しておき、該画像データと合成処理を行い合成画像デ
ータを作製する。この合成画像が本当の意味で画像とし
てステンレス基板上に形成されることとなる。また、該
合成画像に対しトリミングを行い、再度合成画像のステ
ンレス基板上への画像を決定しても良い。
【0020】(ハ)入力画像がカラー画像の場合にはモ
ノクロ画像に変換する。ステンレス基板上に形成される
画像はモノクロ画像と考えて良いからである。 (ニ)出力する画像サイズ及び解像度に変換する。希望
する画像サイズに大きさを変換する。さらにレジスト点
像を作成するために希望する解像度に変換する。解像度
は網点で出力するため網点解像度(スクリーン線数)で
議論される。網点解像度(スクリーン線数度)はガラス
基板部材上で50から100線/インチの値が望まし
い。 (3)被彫刻ガラス部材への網点像直接描画工程 被彫刻ステンレス基板への網点像直接描画を行い、いき
なり網点解像度を所有するレジスト像を当該ステンレス
基板表面に形成する工程である。
【0021】本実施の形態では前工程の上記(ニ)にお
ける出力を直接網点像として被彫刻ステンレス基板上へ
インク材そのものをレジストとして形成する。その網点
解像度は70線/インチ程度とした。なお、使用したプ
リンタは市販されている日立工機社製ソリッドインクジ
ェットプリンタである。ソリッドインクは通常プリンタ
ヘッド内で加熱され液体となっており、通常のインクジ
ェットと同じ原理によって液体状でインクは吐出され
る。この液体状のインクはガラス基板上では冷却されて
個体状となり数十μm厚のレジストを形成する。 (4)サンドブラストによる研掃処理工程 所定の粒度のサンドブラストにより研掃処理を行うこと
により、上記レジスト像形成後のステンレス面が露出し
た箇所を研掃させ、表面を彫り込み、彫り込んだ部分を
光学的な散乱状態とする。使用するサンドブラストの粒
度は彫り込まれる形状の必要な解像度に依存するが、1
00番から600番の粒度のサンドブラストが使用さ
れ、特に写真等の細かい解像度を有する場合には上記の
細かい粒度が必要である。
【0022】本工程前に、レジスト像形成済みステンレ
ス基板上のサンドブラストを避ける部分にマスキングを
施しておくことがきれいな仕上がりを得るために必要で
ある。本工程はサンドブラスト装置の能力と非研掃のス
テンレス基板部材の処理面積に関連するが一般的に机に
配置できる小型サンドブラスト装置を使用し、且つ処理
面積が5×5cmである場合にはマスキングを含めて2
分の処理で当該工程の処理は可能である。 (6)レジストとしてのインクの除去及び洗浄工程 前工程によりサンドブラストによる研掃処理終了後、不
要箇所に残っているレジスト剥離を所定溶液で行う。更
にその処理後にステンレス基板表面を洗浄する。以上の
工程は各工程とも所定位置に固定して配置した装置にて
工程を実施する必要はなく、十分移動可能であり、全工
程を処理する機能を持った移動可能な設備とすることも
可能である。その場合、第1工程のフィルムスキャナに
て写真フィルムから画像情報を入力後、第2工程にてC
RT画面を見ながらステンレス表面に形成する画像を決
定し、最終工程を行い、ステンレス基板部材上に所定画
像を形成したステンレス装飾品完成まで、8分で可能で
ある。本発明の実施の形態における方法を採用すること
により、フィルムスキャナで入力した画像、及びその画
像に他の画像を合成することにより、金属部材上に該画
像及び合成画像を形成することができ、金属板の表面に
彫刻が施された装飾品がその場で作製できる効果を有す
る。 (本発明の第3の実施の形態)本発明の第3の実施の形
態は第1の実施の形態に示すガラス装飾品の第1工程が
異なる。以下本発明の第3の実施の形態を工程毎に詳細
に説明する。 (1) 画像情報入手工程 この工程においては、フラットベットスキャナにて原画
を読みとり、画像情報を得ることを目的とする。
【0023】第1の実施の形態にて実施したデジタルス
チルカメラによる撮影を採用するのではなく、上記のよ
うにフラットベッドスキャナにて原画を読みとり、画像
情報を入手する方法である。すなわち、紙上に描かれた
原画あるいはプリントされた写真を被彫刻部材上に形成
したい場合に採用される工程である。もちろん第1の実
施の形態のようにカメラにて撮影をする事も可能である
が、原画やプリントが小さい場合等には撮影しにくい欠
点がある。本実施の形態では、原画あるいはプリントを
フラットベッドスキャナにて直接読みとり、次工程にて
必要な画像データを入手する。 (2) 画像処理工程 前工程によりフラットベッドスキャナにて読みとられ、
コンピュータに入力された原画データの画像処理を行う
ことを本工程の目的とする。該コンピュータ内に取り込
まれた画像データに対し次の処理を施す。
【0024】(イ)明るさ、コントラスト等の階調を最
適に処理する。入力データによる画像が明るすぎたり、
暗すぎたりした場合等には最適な明るさに変換する。C
RT画面を見ながら実施すればよい。 (ロ)必要なトリミング及び合成を行う。画像情報をC
RTに表示し、トリミングを行う範囲を決定する。これ
は将来ガラス部材表面に形成される画像を決定するため
に行う。さらに、背景等の画像データを前もって入力し
ておき、該画像データと合成処理を行い合成画像データ
を作製する。この合成画像が本当の意味で画像としてガ
ラス基板上に形成されることとなる。また、該合成画像
に対しトリミングを行い、再度合成画像のガラス基板上
への画像を決定しても良い。
【0025】(ハ)入力画像がカラー画像の場合にはモ
ノクロ画像に変換する。ガラス基板上に形成される画像
はモノクロ画像と考えて良いからである。 (ニ)出力する画像サイズ及び解像度に変換する。希望
する画像サイズに大きさを変換する。さらにレジスト点
像を作製するために希望する解像度に変換する。解像度
は網点で出力するため網点解像度(スクリーン線数)で
議論される。網点解像度(スクリーン線数度)はガラス
基板部材上で50から100線/インチの値が望まし
い。 (3)被彫刻ガラス部材への網点像直接描画工程 被彫刻ガラス部材への網点像直接描画を行い、いきなり
網点解像度を所有するレジスト像を当該ガラス部材表面
に形成する工程である。
【0026】本実施の形態では前工程の上記(ニ)にお
ける出力を直接網点像として被彫刻ガラス部材上へイン
ク材そのものにて形成する。その網点解像度は60線/
インチ程度とした。なお、使用したプリンタは市販され
ている日立工機社製ソリッドインクジェットプリンタで
ある。ソリッドインクは通常プリンタヘッド内で加熱さ
れ液体となっており、通常のインクジェットと同じ原理
によって液体状でインクは吐出される。この液体状のイ
ンクはガラス基板上では冷却されて個体状となり数十μ
m厚のレジストを形成する。 (4)サンドブラストによる研掃処理工程 所定の粒度のサンドブラストにより研掃処理を行うこと
により、上記レジスト像形成後のガラス面が露出した箇
所を研掃させ、表面を彫り込み、彫り込んだ部分を光学
的な散乱状態とする。使用するサンドブラストの粒度は
彫り込まれる形状の必要な解像度に依存するが、100
番から600番の粒度のサンドブラストが使用され、特
に写真等の細かい解像度を有する場合には上記の細かい
粒度が必要である。
【0027】本工程前に、レジスト像形成済みガラス基
板上のサンドブラストを避ける部分にマスキングを施し
ておくことがきれいな仕上がりを得るために必要であ
る。本工程はサンドブラスト装置の能力と非研掃のガラ
ス基板部材の処理面積に関連するが一般的に机に配置で
きる小型サンドブラスト装置を使用し、且つ処理面積が
5×5cmである場合にはマスキングを含めて2分の処
理で当該工程の処理は可能である。 (6)レジストとしてのインクの除去及び洗浄工程 前工程によりサンドブラストによる研掃処理終了後、不
要箇所に残っているレジスト剥離を所定溶液で行う。更
にその処理後にガラス部材表面を洗浄する。以上の工程
は各工程とも所定位置に固定して配置した装置にて工程
を実施する必要はなく、十分移動可能であり、全工程を
処理する機能を持った移動可能な設備とすることも可能
である。その場合、第1工程のフラットベッドスキャナ
にてプリントされた写真から画像情報を入力後、第2工
程にてCRT画面を見ながらガラス表面に形成する画像
を決定し、最終工程を行い、ガラス基板部材上に所定画
像を形成したガラス装飾品完成まで、8分程度で可能で
ある。本発明の実施の形態における方法を採用すること
により、フラットベッドスキャナで入力した画像、及び
その画像に他の画像を合成することにより、ガラス部材
上に該画像及び合成画像を形成することができ、ガラス
装飾品がその場で作製できる効果を有する。
【0028】
【本発明の効果】本発明においては、被彫刻部材上に写
真像、模様、図形、文字等を構成する網点像を構成する
ように、直接構成することにより、従来の方法には必要
であった原板を作製する必要が全くなくなり、画期的な
短時間にてガラス、金属、石等に前記像を彫刻すること
が出来るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施の形態の第3工程におけるレジ
ストを直接構成した被彫刻部材の断面図。
【符号の説明】
1・・・被彫刻部材 2・・・直接構成された点像を構成するレジスト(イン
ク)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 徹夫 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】写真像、模様、図形、文字等の画像データ
    入力工程と、 前記入力画像データを処理する画像データ処理工程と、 前記画像データ処理工程によって得られた網点画像デー
    タを基にして被彫刻部材上に直接レジストを点状にて形
    成する工程と、 前記レジストを形成した被彫刻部材を研掃する工程と、 前記研掃された被彫刻部材上のレジストを剥離する工程
    とからなる彫刻方法。
  2. 【請求項2】前記直接レジストを点状にて形成する工程
    をインクジェットプリンタにて行い、 前記レジストはインクジェット用のインクであることを
    特徴とする請求項1に記載の彫刻方法。
  3. 【請求項3】前記レジストが常温で固体化するインクジ
    ェット用のインクであることを特徴とする請求項1乃至
    2に記載の彫刻方法。
  4. 【請求項4】前記直接レジストを点状にて形成する工程
    をドットプリンターにて行い、 前記レジストはドットプリンター用のインクであること
    を特徴とする請求項1乃至3に記載の彫刻方法。
  5. 【請求項5】前記画像データ入力工程がデジタルカメラ
    により撮影されることにより構成される事を特徴とする
    請求項1乃至請求項4に記載の彫刻方法。
  6. 【請求項6】前記画像データ入力工程がフラットベッド
    スキャナによる読みとり工程から構成されることを特徴
    とする請求項1乃至請求項4に記載の彫刻方法。
  7. 【請求項7】前記画像データ入力工程がフィルムスキャ
    ナーによる読みとり工程から構成されることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項4に記載の彫刻方法。
JP8348727A 1996-12-26 1996-12-26 装飾品の彫刻方法 Pending JPH10181297A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8348727A JPH10181297A (ja) 1996-12-26 1996-12-26 装飾品の彫刻方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8348727A JPH10181297A (ja) 1996-12-26 1996-12-26 装飾品の彫刻方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10181297A true JPH10181297A (ja) 1998-07-07

Family

ID=18398963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8348727A Pending JPH10181297A (ja) 1996-12-26 1996-12-26 装飾品の彫刻方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10181297A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006119733A2 (de) * 2005-05-06 2006-11-16 3D-Micromac Ag Verfahren und anordnung zum aufbringen einer sichtbaren kennzeichnung auf transparente substrate
JP2011203760A (ja) * 2011-07-12 2011-10-13 Dainippon Printing Co Ltd 文字記号部を有する基板、及び文字記号部の加工方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006119733A2 (de) * 2005-05-06 2006-11-16 3D-Micromac Ag Verfahren und anordnung zum aufbringen einer sichtbaren kennzeichnung auf transparente substrate
WO2006119733A3 (de) * 2005-05-06 2007-04-19 Laser 2000 Gmbh Verfahren und anordnung zum aufbringen einer sichtbaren kennzeichnung auf transparente substrate
JP2011203760A (ja) * 2011-07-12 2011-10-13 Dainippon Printing Co Ltd 文字記号部を有する基板、及び文字記号部の加工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5280305A (en) Method and apparatus for forming a stylized, three-dimensional object
US4668521A (en) Method of forming an image with photographic likeness on chocolate
US4832966A (en) Method of forming an image with photographic likeness on chocolate and product thereof
JPS6252553A (ja) 印判加工方法及びその装置
JPS61161091A (ja) 画像処理方法
JPH09501358A (ja) 加工物表面内へのパターンの彫刻生成方法
JPH10181297A (ja) 装飾品の彫刻方法
JPH0648097A (ja) レーザ光線による彫刻方法
JPH10236096A (ja) ガラス装飾品の作製方法
US4464448A (en) Method of producing an identity document
KR102328056B1 (ko) 이미지 금속판 제조 방법
JPH10236095A (ja) 金属装飾品の作製方法
JPH07121626B2 (ja) Idカードの偽造防止加工処理方法および偽造防止idカード
JP3088855U (ja) 精密写真エッチングシステム
JP2889349B2 (ja) エンボス版の製造方法
KR100475275B1 (ko) 고밀도 금속판 기념물
JP4831884B2 (ja) 金属装飾板とその製造方法
JPS63162270A (ja) 個人情報付印鑑とその製造方法
JP2953791B2 (ja) エンボス版の製造方法
JP2001125283A (ja) 画像刻印方法及び画像刻印装置
JP3824348B2 (ja) 魚拓システム
JP3325684B2 (ja) 押し型の製造方法
JPH11277987A (ja) 連続階調画像を被加工材表面に再現させる表面デザイン方法
JP2004237651A (ja) 微細画像を有する指輪等の微細加工品の加工方法及びその微細加工品
JP3091463U (ja) 微細画像を有する指輪等の微細加工品