JPH1017509A - ビスフェノール類の製造方法 - Google Patents
ビスフェノール類の製造方法Info
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
満の正の数、nは正の整数、yは0又は0を超える正の
数である。)で表される層状粘土のモンモリロナイトの
層間に存在するカチオンMn+を、アルミニウム、クロ
ム、鉄および銅よりなる群から選ばれる元素のカチオン
の1種以上でイオン交換した触媒およびメルカプト基含
有化合物の存在下、フェノール類とケトン類を反応させ
ることを特徴とするビスフェノール類の製造方法。 【効果】 工業的に有用なビスフェノール類を高収率、
高選択率で製造することができる。
Description
造方法に関するものである。更に詳しくは、フェノール
類とケトン類の脱水縮合によりビスフェノール類を製造
する方法に関するものである。ビスフェノール類のう
ち、例えば工業的に大規模に製造されている2,2−ビ
ス(4’−オキシフェニル)プロパン(以下、ビスフェ
ノールAと略称する。)は、ポリカーボネート、ポリエ
ステル、エポキシ樹脂、感熱紙用顕色剤の原料等、工業
的に極めて有用な化合物である。
ェノールAの製造は通常、塩酸、硫酸等の鉱酸の存在下
にフェノール2分子とアセトン1分子との脱水縮合反応
により製造されている。均一触媒として、例えば塩酸を
用いる場合には、低温で操作することにより、フェノー
ルとビスフェノールAの付加物を晶析させながら反応さ
せることが可能であるため、アセトンの高転化率ととも
に、異性体である2−(2’−オキシフェニル)−2−
(4’−オキシフェニル)プロパンの副生量を減じて高
選択性でビスフェノールAを製造することができる。し
かしながら塩酸等の均一酸触媒は反応混合液中の触媒の
除去、又は中和する工程が必要であり、操作が煩雑とな
る。これに加えて反応液中に酸が均一に溶解することか
ら装置等の腐蝕をもたらし、そのため、反応装置に耐腐
蝕材質を用いなければならず、経済的にも問題を生じて
いる。このことから、固体不均一触媒によるビスフェノ
ールAの製造が工業的に実施されるようになってきてい
る。
中和し不溶化されたヘテロポリ酸塩、強酸性陽イオン交
換樹脂、粘土等が知られている。しかし、これらの固体
不均一触媒は触媒の活性及び選択率の双方とも低い。こ
れらの固体触媒の性能の低さを克服する方法として助触
媒としてメルカプト基含有化合物を固体酸触媒とともに
反応系に添加することで触媒活性及び反応選択性が向上
することが知られている。
換樹脂の存在下、反応液にメルカプタンを添加すること
で、また特公昭57-11298号では酸処理モンモリロナイト
の存在下、反応液にチオグリコール酸を添加することで
フェノールとアセトンからビスフェノールAを合成する
際の活性および、異性体である2−(2’−オキシフェ
ニル)−2−(4’−オキシフェニル)プロパンの副生
量を減じてビスフェノールAの選択性を向上させてい
る。一方、メルカプト基含有化合物を固体触媒に固定化
する方法も検討されている。例えば、特開昭37-14721号
ではメルカプトアルキルアルコールと強酸性陽イオン交
換樹脂の酸性基の一部とのエステル化によりエステル結
合によりメルカプト化合物を陽イオン交換樹脂に固定化
した触媒、特公昭46-19953号ではメルカプトアルキルア
ミンにより強酸性陽イオン交換樹脂を部分中和して固定
化した触媒、特開昭52-19189号では環状メルカプトアミ
ンで強酸性陽イオン交換樹脂を部分中和し、イオン結合
により固定化した触媒、更に英国特許第1,539,186号 に
おいてはメルカプトアミノ酸を陽イオン交換樹脂とイオ
ン結合により固定化した触媒等が知られている。
の固体酸触媒にメルカプト基含有化合物を添加したりあ
るいは固定化した触媒を用いると、強酸性陽イオン交換
樹脂や粘土等に比較して確かにアセトンの転化率が向上
するとともに、異性体である2−(2’−オキシフェニ
ル)−2−(4’−オキシフェニル)プロパンの副生量
を減じてビスフェノールAの選択率も向上する。しかし
ながら、まだ異性体の副生量は多いためビスフェノ−ル
Aの選択率は低く、精製工程を煩雑にしているという問
題点があるとともに、経済的にも問題を生じている。
の中和等の煩雑な操作や装置等の腐蝕が無い、かつフェ
ノール類とケトン類から脱水縮合により工業的に有用な
ビスフェノール類を高収率、高選択率で製造する方法を
提供することである。
題を解決するため鋭意検討した結果、モンモリロナイト
の層間に存在するカチオンを、アルミニウム、クロム、
鉄および銅よりなる群から選ばれる元素のカチオンの1
種以上でイオン交換した触媒の存在下、フェノール類と
ケトン類を反応させてビスフェノール類を製造する際
に、メルカプト基含有化合物の共存下に反応させると、
高収率、高選択率でビスフェノール類を製造することが
できることを見いだし、本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は、一般式(1)(化2)
満の正の数、nは正の整数、yは0又は0を超える正の
数である。)で表される層状粘土のモンモリロナイトの
層間に存在するカチオンMn+を、アルミニウム、クロ
ム、鉄および銅よりなる群から選ばれる元素のカチオン
の1種以上でイオン交換した触媒およびメルカプト基含
有化合物の存在下、フェノール類とケトン類を反応させ
ることを特徴とするビスフェノール類の製造方法であ
る。
物は、H2S;メチルメルカプタン、エチルメルカプタ
ン、n−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタ
ン、n−ヘキシルメルカプタン、2−エチル−n−ヘキ
シルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−デ
シルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンなどのア
ルキルメルカプタン;シクロヘキシルメルカプタンなど
のシクロアルキルメルカプタン;チオグリコール酸、2
−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン
酸、4−メルカプト酪酸などのメルカプトカルボン酸等
である。これらのメルカプト基含有化合物はその1種を
単独で使用することもできるし、また、その2種以上、
例えば、アルキルメルカプタンとメルカプトカルボン酸
を併用することもできる。本発明において反応させるフ
ェノール類は、一般式(2)(化3)
く、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキ
シル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のアリール
基または塩素等のハロゲン原子である。)で表されるも
のであり、好ましくは、フェノール、o−クレゾール、
m−クレゾール、m−エチルフェノール、m−n−プロ
ピルフェノール、m−イソプロピルフェノール、m−n
−ブチルフェノール、m−sec−ブチルフェノール、
p−t−ブチルフェノール、2、6−ジメチルフェノー
ル、テトラメチルフェノール、2、6−ジ−t−ブチル
フェノール等のアルキルフェノール類、p−シクロヘキ
シルフェノール等のシクロヘキシルフェノール類、o−
フェニルフェノール、p−フェニルフェノール等のフェ
ニルフェノール類、m−クロロフェノール、o−クロロ
フェノール、2、6−ジクロロフェノール等のハロゲン
化フェノール類等である。また本発明において反応させ
るケトン類は、一般式(3)(化4)
ていても良く、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、
シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等
のアリール基または塩素等のハロゲン原子である。)で
表されるものであり、好ましくは、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソ
ブチルケトン等のアルキルケトン類、シクロヘキサノ
ン、2−メチルシクロヘキサノン、3−メチルシクロヘ
キサノン、4−メチルシクロヘキサノン等の脂環式ケト
ン類、アセトフェノン等の芳香族ケトン類、1、3−ジ
クロロアセトン等のハロゲン置換メチルケトン類であ
る。
ール類は、原料であるフェノール類およびケトン類に対
応するものであり、例えば、フェノール類としてフェノ
ールを、ケトン類としてアセトンを使用すると、製造さ
れるビスフェノール類はビスフェノールAである。
中、Mは金属原子又は水素原子、xは0を超え4未満の
正の数、nは正の整数、yは0又は0を超える正の数で
ある。)で表される層状粘土のモンモリロナイト(Mは
通常は、ナトリウムやカルシウムである。)は、合成品
および天然品があり、どちらも使用することができる。
工業的には安価に入手することができる天然品を使用す
ることが好ましい。
層間に存在するナトリウムやカルシウム等のカチオンを
イオン交換する際に使用するアルミニウム、クロム、鉄
および銅よりなる群から選ばれる元素のカチオンの供給
源としては、種々の化合物の形のものを使用するが、イ
オン交換する際に使用する溶媒に溶解するものであれば
何でもよい。通常は塩化物、硝酸塩、硫酸塩、水酸化
物、カルボン酸塩を使用する。カルボン酸塩としてはギ
酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩等の脂肪族カルボン酸
塩、安息香酸塩等の芳香族カルボン酸塩を使用する。
ウムやカルシウム等のカチオンのイオン交換は、通常実
施される方法を用いればよく、特に限定されないが、通
常溶媒を用いた液相で行われる。溶媒としては、イオン
交換の際に使用するアルミニウム、クロム、鉄および銅
よりなる群から選ばれる元素の化合物を溶解するもので
あれば何でもよいが、通常は水が使用され、有機溶媒と
併用してもよい。溶媒中のアルミニウム、クロム、鉄お
よび銅よりなる群から選ばれる元素の濃度は、通常、モ
ンモリロナイトの陽イオン交換容量の当量以上のアルミ
ニウム、クロム、鉄および銅よりなる群から選ばれる元
素を含有している液量を用いれば特に限定されないが、
通常その濃度が、0.01mol/l〜5mol/l 、好ましくは0.0
5mol/l〜2mol/l のものを使用する。 0.01mol/lよりも
希薄な条件ではイオン交換速度が遅くなり過ぎ、5mol/
l よりも濃厚な条件では過剰に使用するため経済的では
ない。イオン交換の温度は、使用する溶媒の種類にもよ
り任意の温度で行われるが、例えば溶媒が水の場合は通
常室温〜95℃である。室温より低いとイオン交換速度が
遅くなり過ぎ、95℃より高いと使用する容器が加圧容器
となり経済的ではない。また、イオン交換時間は、温度
にもよるが通常0.1Hr〜100Hrであり、好ましくは1Hr〜
30Hrである。0.1Hr よりも短いと十分なイオン交換が行
われない。さらに、イオン交換の回数は前記の濃度、温
度、時間にもよるが、通常1回〜10回の範囲で行われ
る。
と分離した後、洗浄、乾燥を行う。乾燥温度は、イオン
交換の際に使用するアルミニウム、クロム、鉄および銅
よりなる群から選ばれる元素の化合物の種類にもよる
が、通常50℃〜250℃ であり、好ましくは 70℃〜200℃
である。50℃よりも低温の条件或いは 250℃よりも高温
の条件では十分な活性が得られない。乾燥時間は特に限
定されないが、通常 0.1Hr〜50Hrである。また、乾燥の
後焼成を加えてもかまわないが、焼成後水に分散し、更
に再乾燥する必要があり、操作が煩雑となる。
量(量比)は特に限定されないが、好ましくはフェノー
ル類/ケトン類のモル比で0.1〜100の範囲であり、更に
好ましくは 0.5〜50の範囲である。0.1 よりも低いと原
料ケトン類の高い転化率を達成することは困難となり、
100 よりも高いと原料ケトン類の高い転化率を達成する
ことはできるが、必要以上にフェノール類を用いるため
反応器が過大となったり、フェノール類を大量に回収し
反応器にリサイクルすることが必要となり、経済的にビ
スフェノール類を製造することができない。
量は、メルカプト基含有化合物とケトン類のモル比で
0.001〜1の範囲であり、更に好ましくは0.005〜0.5の
範囲である。0.001 よりも低いとビスフェノール類を高
収率、高選択率で製造することが困難となり、1よりも
高いとビスフェノール類を高収率、高選択率で製造する
ことはできるが、必要以上にメルカプト基含有化合物を
使用するため経済的ではない。
れることはないが、好ましくは10℃〜300℃ 、更に好ま
しくは30℃〜300℃ の範囲である。10℃より低いと反応
速度が低下するため、高い転化率を達成させるには滞留
時間(バッチ式の場合には反応時間)が大きくなりす
ぎ、ビスフェノール類の生産性が低下する。一方、300
℃ よりも高いと好ましからざる副反応等が進行し副生
成物の増大や、原料であるフェノール類及びケトン類、
更に生成物であるビスフェノール類等の安定性にも好ま
しくなく、反応選択率の低下をもたらし経済的ではな
い。
ッチ式、セミバッチ式または連続流通式のいずれの方法
においても実施することが可能である。また、本反応
は、液相、気相、気−液混合相のいずれの形態において
も実施することが可能である。好ましくは反応効率的な
観点から液相反応で実施することが好ましい。触媒の充
填方式としては、固定床、流動床、懸濁床、棚段固定床
等種々の方式が採用され、いずれの方式で実施しても差
し支えない。例えば液相反応において、触媒が固定床反
応器に充填される場合には、通常、球状または円柱状に
成型するのがよく、代表長さが1mm〜10mmに成型するの
がよい。また、懸濁床反応器で使用する場合には、通
常、16メッシュ〜400 メッシュの粉末がよい。使用する
触媒量は、懸濁床反応器では反応器内の触媒濃度が通常
0.01重量%〜50重量%であり、好ましくは 0.1重量%〜
30重量%である。
しくは触媒接触時間)は特に限定されることはないが、
通常0.01Hr〜30Hr、好ましくは0.05Hr〜20Hrである。反
応圧力は、減圧、加圧及び常圧のいずれにおいても実施
することが可能である。反応効率(単位体積あたりの反
応効率)の観点から余りに低い圧力で実施することは好
ましくない。通常好ましい実施圧力範囲は、0.1気圧〜2
00気圧であり、更に好ましくは0.5気圧〜100気圧であ
る。
分離、抽出、留去等の分離方法によって、分離回収する
ことができる。目的生成物であるビスフェノール類は上
記分離回収した回収物から溶媒抽出、蒸留、アルカリ処
理、酸処理等の逐次的な処理方法、或いはこれらを適宜
組み合わせた操作等の通常の分離、精製法によって分
離、精製して取得することができる。又、未反応原料は
回収して、再び反応系へリサイクルして使用することも
できる。
分離して回収された触媒はそのまま、又はその一部もし
くは全部を再生した後、繰り返して反応に再度使用する
こともできる。固定床又は流動床流通連続反応方式で実
施する場合には、反応に供することによって、一部又は
総ての触媒が失活もしくは活性低下した場合には反応を
中断後、触媒を再生して反応に供することもできるし、
又連続的もしくは断続的に一部を抜き出し、再生後、再
び反応器へリサイクルして再使用することもできる。更
に、新たな触媒を連続的又は断続的に反応器に供給する
こともできる。
る。 実施例1 0.15mol/lの硝酸アルミニウム水溶液1.6lを撹拌しなが
ら50℃に加温した後、ナトリウム型モンモリロナイト
(クニピアF、クニミネ工業社製)24gを添加した。50
℃に温度を保持しながら24時間撹拌してイオン交換した
後、室温まで放冷し、アスピレーターによる吸引濾過で
固形物を回収した。次ぎに、この回収固形物を約8lの
イオン交換水で洗浄し、乾燥器によって120℃ で24時間
乾燥した。これを粉砕して、アルミニウムイオン交換モ
ンモリロナイト(Al−Mont)を得た。70mlの耐圧
反応器にアセトン3.8g(65.5mmol)、フェノール33.0g(35
1.1mmol)、シクロヘキシルメルカプタン0.41g(3.5mmol)
及び前記のように調製したAl−Mont触媒2.0gを仕
込み、窒素ガスで耐圧反応器内を5kg/cm2 ゲージ圧に加
圧した後、100℃で2時間加熱撹拌し反応を行った。
反応終了後、室温に冷却、放圧後反応液を取り出し液体
クロマトグラフ法により分析定量した。アセトン基準の
p,p’−BPA、o,p’−BPAおよびCODの収
率とo,p’−BPA/p,p’−BPA比及びCOD
/p,p’−BPA比を表1に示す。ここで、p,p’
−BPAは2,2−ビス(4’−オキシフェニル)プロ
パンを表し、o,p’−BPAは2−(2’−オキシフ
ェニル)−2−(4’−オキシフェニル)プロパンを表
し、CODは2,2,4−トリメチル−4−(4’−オ
キシフェニル)クロマンを表す。
し、実施例1と同様の方法で反応を行った。アセトン基
準のp,p’−BPA、o,p’−BPAおよびCOD
の収率とo,p’−BPA/p,p’−BPA比及びC
OD/p,p’−BPA比を表1に示す。
メルカプタン0.51g (3.5mmol) を用いて、実施例1と
同様の方法で反応を行った。アセトン基準のp,p’−
BPA、o,p’−BPAおよびCODの収率とo,
p’−BPA/p,p’−BPA比及びCOD/p,
p’−BPA比を表1に示す。
ル酸0.45g(4.9mmol)を用いて、実施例1と同様の方法で
反応を行った。アセトン基準のp,p’−BPA、o,
p’−BPAおよびCODの収率とo,p’−BPA/
p,p’−BPA比及びCOD/p,p’−BPA比を
表1に示す。
を用いて、実施例1と同様の方法でクロムイオン交換モ
ンモリロナイト(Cr−Mont)を調製した。Al−
Mont触媒の代わりにCr−Mont触媒を用い、シ
クロヘキシルメルカプタンの代わりに、エチルメルカプ
タン0.216g(3.5mmol) を用いて、実施例1と同様の方法
で反応を行った。アセトン基準のp,p’−BPA、
o,p’−BPAおよびCODの収率とo,p’−BP
A/p,p’−BPA比及びCOD/p,p’−BPA
比を表1に示す。
いて、実施例1と同様の方法で鉄イオン交換モンモリロ
ナイト(Fe−Mont)を調製した。Al−Mont
触媒の代わりにFe−Mont触媒を用い、シクロヘキ
シルメルカプタンの代わりに、n−ドデシルメルカプタ
ン0.70g(3.5mmol)を用いて、実施例1と同様の方法で反
応を行った。アセトン基準のp,p’−BPA、o,
p’−BPAおよびCODの収率とo,p’−BPA/
p,p’−BPA比及びCOD/p,p’−BPA比を
表1に示す。
温した後、ナトリウム型モンモリロナイト24gを添加し
た。90℃に温度を保持しながら24時間撹拌してイオン交
換した後、室温まで放冷し、アスピレーターによる吸引
濾過で固形物を回収した。次ぎに、この回収固形物を約
8lのイオン交換水で洗浄し、乾燥器によって120℃ で
24時間乾燥した。これを粉砕して、銅イオン交換モンモ
リロナイト(Cu−Mont)を得た。Al−Mont
触媒の代わりに前記のように調製したCu−Mont触
媒を用い、シクロヘキシルメルカプタンの代わりに、n
−オクチルメルカプタン0.51g(3.5mmol) を用いて、実
施例1と同様の方法で反応を行った。アセトン基準の
p,p’−BPA、o,p’−BPAおよびCODの収
率とo,p’−BPA/p,p’−BPA比及びCOD
/p,p’−BPA比を表1に示す。
しないでフェノールとアセトンの反応を行った。アセト
ン基準のp,p’−BPA、o,p’−BPAおよびC
ODの収率とo,p’−BPA/p,p’−BPA比及
びCOD/p,p’−BPA比を表1に示す。
ldrich社製)を乾燥器によって120℃ で24時間乾
燥した。Al−Mont触媒の代わりにこの酸処理した
プロトン型モンモリロナイト触媒(H−Mont)を用
い、シクロヘキシルメルカプタンの添加量を0.84g (7.2
mmol)として、実施例1と同様の方法で反応を行った。
アセトン基準のp,p’−BPA、o,p’−BPAお
よびCODの収率とo,p’−BPA/p,p’−BP
A比及びCOD/p,p’−BPA比を表1に示す。
バ−リスト15)を用い、シクロヘキシルメルカプタン
の代わりに、n−オクチルメルカプタン0.20g(1.4mmol)
を用いて、実施例1と同様の方法で反応を行った。ア
セトン基準のp,p’−BPA、o,p’−BPAおよ
びCODの収率とo,p’−BPA/p,p’−BPA
比及びCOD/p,p’−BPA比を表1に示す。
バ−リスト15)を用い、シクロヘキシルメルカプタン
の添加量を3.35g(28.8mmol) として、実施例1と同様の
方法で反応を行った。アセトン基準のp,p’−BP
A、o,p’−BPAおよびCODの収率とo,p’−
BPA/p,p’−BPA比及びCOD/p,p’−B
PA比を表1に示す。
の層間に存在するカチオンを、アルミニウム、クロム、
鉄および銅よりなる群から選ばれる元素のカチオンの1
種以上でイオン交換した触媒およびメルカプト基含有化
合物の存在下、フェノール類とケトン類を反応させる
と、高収率、高選択率でビスフェノール類を製造するこ
とができ、産業上極めて価値がある。
Claims (11)
- 【請求項1】 一般式(1)(化1) 【化1】 Mn+ x/n(Al4-xMgx)Si8O20(OH)4 ・yH2O (1) (式中、Mは金属原子又は水素原子、xは0を超え4未
満の正の数、nは正の整数、yは0又は0を超える正の
数である。)で表される層状粘土のモンモリロナイトの
層間に存在するカチオンMn+を、アルミニウム、クロ
ム、鉄および銅よりなる群から選ばれる元素のカチオン
の1種以上でイオン交換した触媒およびメルカプト基含
有化合物の存在下、フェノール類とケトン類を反応させ
ることを特徴とするビスフェノール類の製造方法。 - 【請求項2】 メルカプト基含有化合物が、アルキルメ
ルカプタンである請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 アルキルメルカプタンが、メチルメルカ
プタン、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカプタ
ン、n−ブチルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタ
ン、2−エチル−n−ヘキシルメルカプタン、n−オク
チルメルカプタン、n−デシルメルカプタンおよびn−
ドデシルメルカプタンよりなる群から選ばれるアルキル
メルカプタンである請求項2記載の方法。 - 【請求項4】 メルカプト基含有化合物が、シクロアル
キルメルカプタンである請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 シクロアルキルメルカプタンが、シクロ
ヘキシルメルカプタンである請求項4記載の方法。 - 【請求項6】 メルカプト基含有化合物が、メルカプト
カルボン酸である請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 メルカプトカルボン酸が、チオグリコー
ル酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプ
ロピオン酸および4−メルカプト酪酸よりなる群から選
ばれるメルカプトカルボン酸である請求項6記載の方
法。 - 【請求項8】 メルカプト基含有化合物が、H2S であ
る請求項1記載の方法。 - 【請求項9】 メルカプト基含有化合物が、アルキルメ
ルカプタンおよびメルカプトカルボン酸を含むものであ
る請求項1記載の方法。 - 【請求項10】 メルカプト基含有化合物の量が、メル
カプト基含有化合物とケトン類のモル比で 0.001〜1で
ある請求項1記載の方法。 - 【請求項11】 フェノール類がフェノールであり、ケ
トン類がアセトンであり、ビスフェノール類がビスフェ
ノールAである請求項1記載の方法。
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---|---|---|---|
JP17260996A JP3810137B2 (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | ビスフェノール類の製造方法 |
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---|---|---|---|
JP17260996A JP3810137B2 (ja) | 1996-07-02 | 1996-07-02 | ビスフェノール類の製造方法 |
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JPH1017509A true JPH1017509A (ja) | 1998-01-20 |
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Cited By (3)
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