JPH10165789A - 乾燥複合逆浸透膜の製造方法 - Google Patents

乾燥複合逆浸透膜の製造方法

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JPH10165789A
JPH10165789A JP32566596A JP32566596A JPH10165789A JP H10165789 A JPH10165789 A JP H10165789A JP 32566596 A JP32566596 A JP 32566596A JP 32566596 A JP32566596 A JP 32566596A JP H10165789 A JPH10165789 A JP H10165789A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水透過性、有機物阻止性能および塩阻止性能
に優れた乾燥複合逆浸透膜の製造方法を提供する。 【解決手段】 多孔性支持膜の表面に、2つ以上の反応
性アミノ基を有する化合物の溶液を塗工して層を形成
し、この層に多官能性酸ハロゲン化物の溶液Bを接触さ
せ、さらに前記層を温度40℃〜100℃の水溶液に接
触させ、ついで熱乾燥処理する乾燥複合逆浸透膜の製造
方法において、前記温度40℃〜100℃の水溶液とし
て有機物および塩類の少なくとも一方の物質を含有する
水溶液を使用する。前記有機物等としては、トリアルキ
ルアミンと有機酸との混合物、多価アルコール、硫酸塩
等があげられ、その濃度は、通常、0.5〜90重量%
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔性支持膜の表
面にポリアミドを主成分とする薄膜が形成された乾燥複
合逆浸透膜の製造方法に関し、詳しくは、水透過性能、
有機物阻止性能および塩阻止性能に優れた乾燥複合逆浸
透膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】逆浸透膜は、液状混合物の成分を選択的
に分離するものであり、例えば、超純水の製造、海水ま
たはかん水の脱塩、染色排水や電着塗料排水等の公害発
生原因である汚水中に含まれる汚染源あるいは有効物質
の除去回収による工業排水のクローズ化、食品工業での
有効成分の濃縮等に用いることができる。
【0003】逆浸透膜として一般的なものは非対称逆浸
透膜であるが、これとは構造の異なる逆浸透膜として、
多孔性支持膜の表面に実質的に選択分離性を有する薄膜
が形成された複合逆浸透膜が知られている。
【0004】前記複合逆浸透膜としては、多孔性支持膜
の表面に、多官能芳香族アミンと多官能芳香族酸ハロゲ
ン化物との界面重合によって得られるポリアミドからな
る薄膜が形成されたものが提案されている(例えば、特
開昭55−147106号公報、特開昭62−1216
03号公報、特開昭63−218208号公報、特開平
2−187135号公報など)。この他に、複合逆浸透
膜として、多孔性支持膜の表面に多官能芳香族アミンと
多官能脂環式酸ハロゲン化物との界面重合によって得ら
れるポリアミドからなる薄膜が形成されたものも提案さ
れている(例えば特開昭61−42308号公報な
ど)。
【0005】そして、水透過性をさらに向上させるため
に、添加剤を使用した複合逆浸透膜も開発されている。
前記添加剤としては、水酸化ナトリウムやリン酸三ナト
リウムなど界面反応にて生成するハロゲン化水素を除去
しうる物質や、公知のアシル化触媒、また界面反応時の
反応場の界面張力を減少させる化合物などが提案されて
いる(例えば、特開昭63−12310号公報、特開平
6−47260号公報、特願平6−319716号公報
など)。
【0006】しかしながら、これらの複合逆浸透膜は、
高水透過性の追求に伴い、脱塩性能の低下や膜性能のば
らつきなどの問題が生じる傾向にあり、特に、有機物除
去性能を十分に満足していないという欠点を有してい
る。これを解決するために、複合逆浸透膜を熱水処理す
ることによって有機物除去率を向上させる方法(特公平
7−114941号公報)が提案されているが、この方
法で処理を行なった膜は、再び乾燥させることにより水
透過性が著しく低下するため、加工性などの点で有利な
乾燥複合逆浸透膜を得ることは困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、水透過性、有機物阻止性能および塩阻止性能に
優れた乾燥複合逆浸透膜の製造方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の乾燥複合逆浸透膜の製造方法は、多孔性支
持膜の表面に、2つ以上の反応性アミノ基を有する化合
物の溶液Aを塗工して層を形成し、この層に多官能性酸
ハロゲン化物の溶液Bを接触させ、さらに前記層を温度
40℃〜100℃の水溶液に接触させ、ついで熱乾燥処
理する乾燥複合逆浸透膜の製造方法において、前記温度
40℃〜100℃の水溶液として有機物および塩類の少
なくとも一方の物質を含有する水溶液を用いることを特
徴とする。
【0009】このように、2つ以上の反応性アミノ基を
有する化合物の溶液Aの層に多官能性酸ハロゲン化物の
溶液Bを接触させた後に、有機物および無機物の少なく
とも一方の物質を含有する前記所定温度の水溶液を接触
させれば、得られる乾燥複合逆浸透膜のポリアミド製薄
膜(ポリアミド系スキン層)において、水透過性が低下
することなく、有機物阻止性能および塩阻止性能が向上
する。
【0010】本発明において、温度40℃〜100℃の
水溶液が含有する有機物および塩類の少なくとも一方の
物質としては、トリアルキルアミンおよび有機酸の混合
物、多価アルコールまたは硫酸塩であることが好まし
い。特に好ましくは、トリアルキルアミンおよび有機酸
の混合物である。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を詳しく説明す
る。本発明の乾燥複合逆浸透膜の製造方法では、多孔性
支持膜、2以上の反応性官能基を有する化合物の溶液
A、多官能性酸ハロゲン化物の溶液B、温度40〜10
0℃で有機物および塩類の少なくとも一方の物質を含有
する水溶液Cが用いられる。
【0012】前記水溶液Cが含有する有機物としては、
水に0.5重量%以上溶解し、かつポリアミド系スキン
層に吸着して透過水量を低下させることがない有機物で
あれば、特に制限するものではない。また、前記水溶液
Cが含有する塩類としては、正塩、酸性塩、塩基性塩な
どがあげられる。これら有機物または塩類の好適なもの
は、先に述べたとおりであるが、具体的にはつぎのとお
りである。まず、トリアルキルアミンとしては、例え
ば、トリエチルアミン、トリメチルアミン等があげら
れ、前記有機酸としては、例えば、カンファーススルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、スルフ
ァミン酸、クエン酸、シュウ酸、酢酸等があげられる。
また、多価アルコールとしては、例えば、プロピレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリビニ
ルアルコールがあげられる。前記硫酸塩としては、例え
ば、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウムがあげられる。
これらの有機物および塩類は、単独で使用しても2種類
以上併用してもよい。このなかで、特に好ましいのはト
リエチルアミン、カンファスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、プロピレングリコールである。
【0013】前記水溶液Cにおいて、前記有機物および
塩類の少なくとも一つの物質の濃度は、その種類により
適宜決定されるが、通常、前記水溶液C全体の0.5〜
90重量%の範囲である。0.5重量%未満で前記濃度
が低い場合には、透過流束低下の抑制効果が十分に発現
しないおそれがあり、また90重量%を超えて前記濃度
が高すぎる場合には有機物除去性能の向上が十分に得ら
れなかったり、膜中に多量の有機物が残存し、これが透
過液中に溶出するおそれがあり好ましくない。また有機
物の種類によっては、その含有量が過剰であると、得ら
れる乾燥複合逆浸透膜の多孔性支持膜を溶解する場合が
あるため注意が必要である。なお、前記濃度の好適範囲
は、1〜30重量%である。
【0014】また、前記水溶液CのpHは、4〜11の
範囲が好ましい。pHが高過ぎても低過ぎても膜性能に
影響を与えることが考えられるからである。そして、前
記水溶液Cの温度は、40〜100℃の範囲に設定する
必要がある。40℃未満では、得られる乾燥複合逆浸透
膜の有機物除去性能向上の効果が十分に発現せず、逆に
100℃を超えると、水溶液Cが沸騰し、処理の取り扱
いが難しくなるという不都合が生じるからである。
【0015】つぎに、前記溶液Aの2つ以上の反応性ア
ミノ基を有する化合物は、特に限定されず、例えば、芳
香族多官能アミン、脂肪族多官能アミン、脂環式多官能
アミンがあげられる。前記芳香族多官能アミンとして
は、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレン
ジアミン、1,3,5−トリアミノベンゼン、1,2,
4−トリアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸、
2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエ
ン、2,4−ジアミノアニソール、アミドール、キシリ
レンジアミンなどがあげられる。前記脂肪族多官能アミ
ンとしては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジ
アミン、トリス(2−アミノエチル)アミンなどがあげ
られる。前記脂環式多官能アミンとしては、例えば、
1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジアミノシ
クロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ピペ
ラジン、2,5−ジメチルピペラジン、4−アミノメチ
ルピペラジンなどがあげられる。これらの多官能アミン
は、単独で用いてもよく、若しくは2種類以上併用して
混合物として用いてもよい。
【0016】この溶液Aにおいて、前記2つ以上の反応
性アミノ基を有する化合物の濃度は、通常、溶液全体の
0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜1重量%であ
る。この溶液Aの溶媒としては、例えば、通常、水を用
いる。
【0017】この溶液Aは、前記2つ以上の反応性アミ
ノ基を有する化合物に加え、他の成分を含有してもよ
い。例えば、製膜を容易にし、または得られる乾燥複合
逆浸透膜の性能を向上させるために、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸などの重
合体や、ソルビトール、グリセリンなどのような多価ア
ルコールを少量含有させることもできる。
【0018】また、特開平2−187135号公報に記
載のアミン塩、例えばテトラアルキルアンモニウムハラ
イドやトリアルキルアミンと有機酸とによる塩なども、
製膜を容易にし、またこの溶液の多孔性支持膜への吸収
性を良くするなどの点で、溶液Aに好適に用いられる。
【0019】そして、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリ
ウムなどの界面活性剤を溶液Aに配合することもでき
る。これらの界面活性剤は、溶液Aの多孔性支持膜への
濡れ性を改善するのに効果がある。
【0020】さらに、上記界面での重縮合反応を促進す
るために、界面反応にて生成するハロゲン化水素を除去
し得る水酸化ナトリウムやリン酸三ナトリウムあるいは
公知のアシル化触媒などを溶液Aに用いることも有効で
ある。また、透過流束を高めるために、特願平6−31
9716号公報に記載されているように溶解度パラメー
タが8〜14(cal/cm3 1/2の化合物を溶液A
に添加することができる。
【0021】つぎに、前記溶液Bの多官能性酸ハロゲン
化物は、特に限定されず、芳香族多官能性酸ハロゲン化
物、脂肪族多官能性酸ハロゲン化物、脂環式多官能性酸
ハロゲン化物などがあげられる。
【0022】前記芳香族多官能性酸ハロゲン化物として
は、例えば、トリメシン酸クロライド、テレフタル酸ク
ロライド、イソフタル酸クロライド、ビフェニルジカル
ボン酸クロライド、ナフタレンジカルボン酸クロライ
ド、ベンゼントリスルホン酸クロライド、ベンゼンジス
ルホン酸クロライド、クロロスルホニルベンゼンジカル
ボン酸クロライドなどがあげられる。
【0023】前記脂肪族多官能性酸ハロゲン化物として
は、例えば、プロパントリカルボン酸クロライド、ブタ
ントリカルボン酸クロライド、ペンタントリカルボン酸
クロライド、グルタリルハライド、アジポイルハライド
などがあげられる。
【0024】前記脂環式多官能性酸ハロゲン化物として
は、例えば、シクロプロパントリカルボン酸クロライ
ド、シクロブタンテトラカルボン酸クロライド、シクロ
ペンタントリカルボン酸クロライド、シクロペンタンテ
トラカルボン酸クロライド、シクロヘキサントリカルボ
ン酸クロライド、テトラハイドロフランテトラカルボン
酸クロライド、シクロペンタンジカルボン酸クロライ
ド、シクロブタンジカルボン酸クロライド、シクロヘキ
サンジカルボン酸クロライド、テトラハイドロフランジ
カルボン酸クロライドなどがあげられる。
【0025】これらの多官能性酸ハロゲン化物は、単独
で用いてもよく、若しくは2種類以上併用して混合物と
して用いてもよい。前記溶液Bの溶媒としては、例え
ば、水非混和性有機溶剤があげられ、特にヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、ノナン、シクロヘキサンなどの炭化
水素、四塩化炭素、トリクロロトリフルオロエタン、ジ
フロロテトラクロルエタン、ヘキサクロルエタンなどの
ハロゲン化炭化水素などが好ましい。
【0026】この溶液Bにおける多官能性酸ハロゲン化
物の濃度は、特に限定されず、通常、溶液B全体の0.
01〜5重量%、好ましくは0.05〜1重量%であ
る。つぎに、前記多孔性支持膜は、その表面に形成され
る薄膜を支持し得るものであれば特に限定されず、例え
ば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンのようなポリ
アリールエーテルスルホン、ポリイミド、ポリフッ化ビ
ニリデンなど種々の材料で形成されたものがあげられ
る。このなかで、化学的、機械的、熱的に安定であると
いう理由から、ポリスルホン、ポリアリールエーテルス
ルホンから形成された多孔性支持膜が好ましく用いられ
る。多孔性支持膜の厚みは、特に限定されないが、通
常、約25〜125μm、好ましくは約40〜75μm
である。
【0027】つぎに、これらの材料を用い、本発明の乾
燥複合逆浸透膜の製造方法は、例えば、つぎのようにし
て実施される。すなわち、まず、多孔性支持膜の表面
に、2つ以上の反応性アミノ基を有する化合物の溶液A
を塗工し塗膜による層を形成する。そして、この層の上
に、さらに多官能性酸ハロゲン化物の溶液Bを塗工した
後、それぞれ余分の溶液を除去し、ついで有機物および
塩類の少なくと一方の物質を含有する温度40℃〜10
0℃の水溶液Cに接触させる。その後、通常、約50〜
150℃、好ましくは約70〜130℃で、約1〜10
分間、好ましくは約2〜8分間熱乾燥処理を行なうこと
により、架橋ポリアミドからなる水透過性の薄膜が多孔
性支持膜の表面に形成される。
【0028】この薄膜の厚みは、通常、約0.05〜2
μmの範囲であり、好ましくは約0.1〜1μmの範囲
である。なお、前記熱乾燥処理は、水溶液Cの接触処理
の前に行い、さらにこの接触処理の後に再び行う2段階
の熱乾燥処理であってもよい。
【0029】また、本発明の乾燥複合逆浸透膜の製造方
法において、特公昭63−36803号公報に記載され
ているように、得られた乾燥複合逆浸透膜に対し次亜塩
素酸などによる塩素処理を行い塩阻止性能をさらに向上
させることもできる。
【0030】
【実施例】つぎに、実施例について比較例と併せて説明
する。 (実施例1)m−フェニレンジアミン2.5重量%、ラ
ウリル硫酸ナトリウム0.15重量%、トリエチルアミ
ン2.5重量%、カンファースルホン酸5.0重量%、
イソプロピルアルコール20重量%を含有した水溶液を
溶液Aとし、これを多孔性ポリスルホン支持膜に接触さ
せ、余分の溶液Aを除去して前記支持膜上に前記溶液A
の層を形成した。
【0031】そして、この支持膜の表面(溶液Aの層の
上)に、トリメシン酸クロライド0.18重量%を含む
飽和炭化水素溶液(溶液B)を接触させ、ついで120
℃の熱風乾燥機の中で3分間保持して、支持膜の表面上
に重合体薄膜を形成させ複合逆浸透膜を得た。この複合
逆浸透膜を、トリエチルアミン1重量%、カンファース
ルホン酸2重量%を含有する80℃の水溶液Cに1時間
浸漬した後、再び120℃の熱風乾燥機の中で3分間保
持して乾燥複合逆浸透膜を得た。
【0032】(実施例2)浸漬処理に用いる水溶液Cの
組成をトリエチルアミン1重量%、ベンゼンスルホン酸
2重量%とした以外は、実施例1と同様にして乾燥複合
逆浸透膜を製造した。
【0033】(実施例3)浸漬処理に用いる水溶液Cの
組成をトリエチルアミン1重量%、メタンスルホン酸2
重量%とした以外は、実施例1と同様にして乾燥複合逆
浸透膜を製造した。
【0034】(実施例4)浸漬処理に用いる水溶液Cの
組成をプロピレングリコール20重量%とした以外は、
実施例1と同様にして乾燥複合逆浸透膜を製造した。
【0035】(実施例5)浸漬処理に用いる水溶液Cの
組成を硫酸ナトリウム1重量%とした以外は、実施例1
と同様にして乾燥複合逆浸透膜を製造した。
【0036】(実施例6)浸漬処理に用いる水溶液Cの
組成を硫酸マグネシウム1重量%とした以外は、実施例
1と同様にして乾燥複合逆浸透膜を製造した。
【0037】(比較例1)水溶液Cへの浸漬処理および
その後の乾燥処理を行なわなかった以外は、実施例1と
同様にして乾燥複合逆浸透膜膜を製造した。
【0038】(比較例2)水溶液Cに代えて純水を用い
た以外は、実施例1と同様にして乾燥複合逆浸透膜を製
造した。
【0039】このようにして得られた実施例1〜6、比
較例1,2の乾燥複合逆浸透膜の性能を評価した。この
結果を、下記の表1に示す。なお、この性能評価は、約
1500ppmのイソプロピルアルコール(IPA)を
含むpH7.0の水溶液を、乾燥複合逆浸透膜に15k
g/cm2 の圧力の条件で通過させ、IPA除去率
(%)および透過流束(m3 /m2 /日)を求めること
により行った。なお、IPA除去率(%)は、供給液、
透過液をガスクロマトグラフィー分析することにより求
めた。
【0040】
【表1】
【0041】前記表1から、特定の水溶液Cによる浸漬
処理を行い得られた実施例1〜6の乾燥複合逆浸透膜
は、透過流束およびIPA除去率が高いことがわかる。
これに対し、特定の水溶液Cで処理しなかった比較例1
の乾燥複合逆浸透膜は、透過流束が高いもののIPA除
去率が低く、他方、比較例2の乾燥複合逆浸透膜は、透
過流束およびIPA除去率が共に低かった。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の製造方法によれ
ば、膜の透過流束を低下させることなく高い塩阻止性能
および有機物阻止性能を有する乾燥複合逆浸透膜を効率
よく製造することが可能となる。この高性能の乾燥複合
逆浸透膜の使用により、例えば、かん水、海水の脱塩に
よる淡水化や、半導体の製造に必要とされる超純水の製
造等を効率的に行うことが可能となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性支持膜の表面に、2つ以上の反応
    性アミノ基を有する化合物の溶液Aを塗工して層を形成
    し、この層に多官能性酸ハロゲン化物の溶液Bを接触さ
    せ、さらに前記層を温度40℃〜100℃の水溶液に接
    触させ、ついで熱乾燥処理する乾燥複合逆浸透膜の製造
    方法において、前記温度40℃〜100℃の水溶液とし
    て有機物および塩類の少なくとも一方の物質を含有する
    水溶液を使用することを特徴とする乾燥複合逆浸透膜の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 温度40℃〜100℃の水溶液が含有す
    る有機物および塩類の少なくとも一方の物質がトリアル
    キルアミンおよび有機酸の混合物である請求項1記載の
    乾燥複合逆浸透膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 温度40℃〜100℃の水溶液が含有す
    る有機物および塩類の少なくとも一方の物質が多価アル
    コールである請求項1または2記載の乾燥複合逆浸透膜
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 温度40℃〜100℃の水溶液が含有す
    る有機物および塩類の少なくとも一方の物質が硫酸塩で
    ある請求項1〜3のいずれか一項に記載の乾燥複合逆浸
    透膜の製造方法。
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