JP3647620B2 - 高透過性複合逆浸透膜の処理方法及び高透過性複合逆浸透膜 - Google Patents

高透過性複合逆浸透膜の処理方法及び高透過性複合逆浸透膜 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、液状混合物中の成分を選択的に分離するための複合逆浸透膜に関し、詳しくは、微多孔性支持体上にポリアミドを主成分とする活性層あるいは薄膜とも呼ばれるスキン層を備えた高塩阻止率と高透過性を併せ有する高透過性複合逆浸透膜及び高透過性複合逆浸透膜の処理方法に関する。
かかる高透過性複合逆浸透膜は、超純水の製造、海水またはかん水の脱塩等に好適に用いられ、また染色排水や電着塗料排水等の公害発生原因である汚れ等から、その中に含まれる汚染源あるいは有効物質を除去回収し、排水のクローズ化に寄与することができる。また、食品用途等で有効成分の濃縮等にも用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、非対称逆浸透膜とは構造の異なる逆浸透膜として、微多孔性支持体上に実質的に選択分離性を有する活性なスキン層を形成してなる複合逆浸透膜が知られている。
【0003】
現在、かかる複合逆浸透膜として、多官能芳香族アミンと多官能芳香族酸ハロゲン化物との界面重合によって得られるポリアミドからなるスキン層が、支持体上に形成されたものが多く知られている(例えば、特開昭55−147106号、特開昭62−121603号、特開昭63−218208号、特開平2−187135号等)。
【0004】
また、多官能芳香族アミンと多官能脂環式酸ハロゲン化物との界面重合によって得られるポリアミドからなるスキン層が、支持体上に形成されたものも知られている(例えば、特開昭61− 42308号)。
【0005】
上記複合逆浸透膜は、高い脱塩性能及び水透過性能を有するが、さらに高い水透過性を向上させることが、運転コストや設備コストの低減や効率面等の点から望まれている。これらの要求に対し、各種添加物などが提案されている。例えば、界面重合にて生成するハロゲン化水素を除去し得る水酸化ナトリウムやリン酸三ナトリウムを用いることや、あるいは触媒としてアシル化触媒等を用いることや、上記界面重合時での反応場の界面張力を減少させる化合物などが提案されている。(例えば、特開昭63− 12310号、特開平6-47260号、特願平6−319716号など)。
これらの膜はランニングコスト低減の追求から、より高透過性を有することが求められている。しかしながら、より高透過性をもたせるための様々な工夫は、脱塩性能の低下や透水性能のばらつきなどの問題を引き起こす傾向にあり、特に有機物阻止性能が、要求される水準を十分に満足していないという欠点を有している。また、逆に有機物阻止性能を向上させるための手法は特公平7-114941 号などにおいて開示されているが、このような方法では処理方法によっては膜の透水性能が低下するという問題が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題を解決すべく、有機物阻止性能を低下することなく高い水透過性能を維持し、高い塩阻止率を併せ有する高透過性複合逆浸透膜及び高透過性複合逆浸透膜の処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の高透過性複合逆浸透膜の処理方法は、架橋ポリアミド系スキン層と、これを支持する微多孔性支持体とからなる複合逆浸透膜を、40℃〜100℃の過酸化水素水で処理する構成である。
本発明の好ましい処理方法は、平膜状の複合逆浸透膜を浸漬する処理方法である。
本発明の他の好ましい処理方法は、平膜を加工した膜モジュール形態の複合逆浸透膜を浸漬する処理方法である。
他の好ましい処理方法は、平膜を加工した膜モジュール形態の複合逆浸透膜を通水する処理方法である。
本発明の高透過性複合逆浸透膜は、架橋ポリアミド系スキン層と、これを支持する微多孔性支持体とからなる複合逆浸透膜を、40℃〜100℃の過酸化水素水で処理する構成である。
【0008】
本発明で用いられる過酸化水素水での処理温度は、40℃〜100℃が好ましく、50℃〜90℃がより好ましい。処理温度が40℃未満であれば、高い水透過性能を得ることはできず、処理温度が100℃を超えれば、処理液の取り扱いが困難であって、膜の急激な性能低下を引き起こすので好ましくない。
【0009】
本発明で用いられる過酸化水素水濃度としては、0.1重量%〜50重量%であることが好ましく、1.0重量%〜35重量%であることがさらに好ましい。 上記濃度が0.1重量%未満の場合は、高い水透過性能を得ることはできず、また上記濃度が50重量%を超える場合は、得られた複合逆浸透膜が分解し易く、性能低下が起きるので好ましくない。
【0010】
本発明で用いられる40℃〜100℃の過酸化水素水と複合逆浸透膜との処理時間は、過酸化水素水濃度によって、その最適な条件は異なるが、1分〜200時間であることが好ましく、10分〜200時間であることがさらに好ましい。上記処理時間が、1分未満の場合は、高い水透過性能を得ることはできず、また、上記処理時間が、200時間を超える場合は、得られた複合逆浸透膜が分解し易く、性能低下が起きるので好ましくない。
【0011】
本発明で用いられる40℃〜100℃の過酸化水素水と複合逆浸透膜との処理時間とは、40℃〜100℃の過酸化水素水と複合逆浸透膜とが接触している時間をいい、処理方法としては常圧での浸漬処理や通水処理、加圧下での通水処理等が挙げられる。加圧下での通水処理による場合の圧力については複合逆浸透膜あるいは部材の耐性の範囲内であれば、適宜選定されるものである。
【0012】
本発明の処理における複合逆浸透膜の状態は、膜モジュールにあらかじめ通水し、湿潤状態にある膜モジュールに対して行うことができるが、乾燥状態のままの複合逆浸透膜を組み込んだ膜モジュールに対しても行うこともできる。さらに、膜モジュール組立前の湿潤状態の、あるいは製膜された乾燥状態のままの平膜状の複合逆浸透膜に対しても行うこともできる。
【0013】
本発明で用いられる複合逆浸透膜の処理において、複合逆浸透膜は膜モジュール組立前の平膜状態であっても、複合逆浸透膜の平膜を加工したスパイラルエレメント状態や当該エレメントを組み込んだ膜モジュール形態であっても処理対象とすることができる。さらに、複合逆浸透膜の平膜を加工したプレートアンドフレーム型、プリーツ型やディスク型膜モジュールの形態であっても処理対象とすることができる。
【0014】
本発明で用いられる複合逆浸透膜は、ポリアミド系スキン層と、これを支持する微多孔性支持体とからなり、2つ以上の反応性のアミノ基を有する化合物を含む溶液Aを微多孔性支持体上に被覆して被覆層を形成し、2つ以上の反応性の酸ハライド基を有する多官能性酸ハロゲン化物を含む溶液Bを上記被覆層と接触させる架橋界面重合によって得られる。
【0015】
得られた複合逆浸透膜を温度40℃〜100℃の過酸化水素水で処理することによって、高い水透過性能を維持し、高い塩阻止率を併せ有する高透過性複合逆浸透膜が実現できる。すなわち、本発明者らは、該複合逆浸透膜の性能と過酸化水素水について密接な関係があることを見出し、40℃〜100℃の過酸化水素水で処理することによって、高い水透過性能を維持し、高い塩阻止率を併せ有する高透過性複合逆浸透膜が得られることが判り、本発明をするに至った。
【0016】
本発明で用いられる溶液Aに含まれる2つ以上の反応性のアミノ基を有する化合物は、多官能アミンであれば特に限定されず、芳香族、脂肪族、または脂環式の多官能アミンが挙げられる。なお、上記アミンは単独で用いてもよく、混合物として用いてもよい。
【0017】
かかる芳香族多官能アミンとしては、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,3,5-トリアミノベンゼン、1,2,4-トリアミノベンゼン、3,5-ジアミノ安息香酸、2,4-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、2,4-ジアミノアニソール、アミドール、キシリレンジアミン等が挙げられる。
【0018】
また脂肪族多官能アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリス(2-アミノエチル)アミン等が挙げられる。
【0019】
また、脂環式多官能アミンとしては、例えば、1,3-ジアミノシクロヘキサン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、ピペラジン、2,5-ジメチルピペラジン、4-アミノメチルピペラジン等が挙げられる。
【0020】
本発明で用いられる溶液Bに含まれる2つ以上の反応性の酸ハライド基を有する多官能性酸ハロゲン化物は、特に限定されず、芳香族、脂肪族、または脂環式の多官能性酸ハロゲン化物が挙げられる。
【0021】
かかる芳香族多官能性酸ハロゲン化物としては、例えばトリメシン酸クロライド、テレフタル酸クロライド、イソフタル酸クロライド、ビフェニルジカルボン酸ジクロライド、ナフタレンジカルボン酸ジクロライド、ベンゼントリスルホン酸クロライド、ベンゼンジスルホン酸クロライド、クロロスルホニルベンゼンジカルボン酸クロライド等が挙げられる。
【0022】
また脂肪族多官能酸ハロゲン化物としては、例えばプロパントリカルボン酸クロライド、ブタントリカルボン酸クロライド、ペンタントリカルボン酸クロライド、グルタリルハライド、アジポイルハライド等が挙げられる。
【0023】
また脂環式多官能酸ハロゲン化物としては、例えばシクロプロパントリカルボン酸クロライド、シクロブタンテトラカルボン酸クロライド、シクロペンタントリカルボン酸クロライド、シクロペンタンテトラカルボン酸クロライド、シクロヘキサントリカルボン酸クロライド、テトラハイドロフランテトラカルボン酸クロライド、シクロペンタンジカルボン酸クロライド、シクロブタンジカルボン酸クロライド、シクロヘキサンジカルボン酸クロライド、テトラハイドロフランジカルボン酸クロライド等が挙げられる。
【0024】
本発明において上記スキン層を支持する微多孔性支持体は、スキン層を支持し得るものであれば特に限定されず、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンようなポリアリールエーテルスルホン、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデンなど種々のものを挙げることができるが、特に、化学的、機械的、熱的に安定である点から、ポリスルホン、ポリアリールエーテルスルホンからなる微多孔性支持体が好ましく用いられる。かかる微多孔性支持体は、通常、約25〜125μm、好ましくは約40〜75μmの厚みを有するが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる架橋ポリアミド系スキン層とこれを支持する微多孔性支持体とからなる複合逆浸透膜は、例えば、2つ以上の反応性のアミノ基を有する化合物を含む溶液Aを微多孔性支持体上に被覆して被覆層を形成し、次いで2つ以上の反応性の酸ハライド基を有する多官能性酸ハロゲン化物を含む溶液Bを、上記被覆層と接触させる架橋界面重合させることによって得られる。得られた複合逆浸透膜を温度40〜100℃の過酸化水素水で処理することによって、高透過性複合逆浸透膜が得られる。
【0026】
2つ以上の反応性のアミノ基を有する化合物を含有する溶液Aは、製膜を容易にし、あるいは得られる複合逆浸透膜の性能を向上させるために、さらに、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸等の重合体や、ソルビトール、グリセリン等のような多価アルコールを水などに含有させることもできる。
【0027】
また、特開平2−187135号公報に記載のアミン塩、例えばテトラアルキルアンモニウムハライドやトリアルキルアミンと有機酸とによる塩等も、製膜を容易にするため、アミン溶液の支持膜への吸収性を良くするため等の点で、好適に用いられる。
【0028】
また、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤を上記溶液Aに含有させることもできる。これらの界面活性剤は、多官能アミンを含有する溶液Aの微多孔性支持体への濡れ性を改善するのに効果がある。
【0029】
さらに、上記界面での重縮合反応を促進するために、界面反応にて生成するハロゲン化水素を除去し得る水酸化ナトリウムやリン酸三ナトリウムを用い、あるいは触媒として、アシル化触媒等を上記溶液Aに含有させ用いることも有益である。
【0030】
また、透過流束を高めるために特開平08-224452 に開示されているような溶解度パラメータが8〜14(cal/cm3)1/2の化合物を上記溶液Aに添加することもできる。これらの化合物としては、tert−ブチルアルコール、アシルアルコール、ヘキシルアルコール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルやイソプロピルアルコールなどが好ましく用いられる。
【0031】
上記2つ以上の反応性の酸ハライド基を有する多官能性酸ハロゲン化物を含む溶液Bの溶媒としては、水非混和性有機溶剤が挙げられ、特にヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、シクロヘキサンなどの炭化水素や、四塩化炭素、トリクロロトリフルオロエタン、ジフロロテトラクロルエタン、ヘキサクロルエタンなどのハロゲン化炭化水素が好ましく用いられる。
また、2種類以上の上記溶剤の混合物としても用いることができる。
【0032】
上記2つ以上の反応性のアミノ基を有する化合物を含有する溶液A及び上記酸ハロゲン化物を含有する溶液Bにおける、多官能アミンや酸ハロゲン化物の濃度は、特に限定されるものではないが、酸ハロゲン化物は、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜1重量%であり、多官能アミンは、通常 0.1〜10重量%、好ましくは 0.5〜5重量%である。
【0033】
このようにして、微多孔性支持体上に2つ以上の反応性のアミノ基を有する化合物を含有する溶液Aを被覆し、次いで、2つ以上の反応性の酸ハライド基を有する多官能性酸ハロゲン化物を含む溶液Bを、その上に被覆した後、それぞれ余分の溶液を除去し、次いで、通常約20〜150℃、好ましくは約70〜130℃で、約1〜10分間、好ましくは約2〜8分間乾燥して、架橋ポリアミドからなる水透過性のスキン層を形成させる。このスキン層は、その厚さが、通常約0.05〜2μm、好ましくは約0.1〜1μmの範囲にある。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、高い水透過性能を維持し、高い塩阻止率、特に有機物阻止性能を有する高透過性複合逆浸透膜を実現できる。例えば、かん水、海水等の脱塩による淡水化や、半導体の製造に必要とされる超純水の製造等に好適に用いることができる。
【0035】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
なお、微多孔性支持体としては、ポリスルホン系限外濾過膜を用いた。得られた複合逆浸透膜の性能は、複合逆浸透膜に、操作圧力5kg/cm2、塩化ナトリウム500ppm を含有するpH7.0の水溶液及びイソプロピルアルコール(IPA)を含有するpH7.0の水溶液それぞれについて、塩化ナトリウム阻止率、IPA阻止率およびそれぞれ透過流束を測定した。塩化ナトリウム阻止率は、通常の電導度測定によった。
【0036】
実施例1
m−フェニレンジアミンを2.5重量%、ラウリル硫酸ナトリウムを0.15重量%含む水溶液にトリエチルアミンを2.5重量%、カンファースルホン酸を5.0重量%、イソプロピルアルコールを20重量%を含有した水溶液を溶液Aとして、微多孔性ポリスルホン支持膜に接触させた後、余分の溶液Aを除去して上記微多孔性支持膜上に上記溶液Aの層を形成した。
次に、かかる支持膜の表面に、0.18重量%のトリメシン酸クロライドを含む、飽和炭化水素溶液(出光石油化学(株)製IP1016)である溶液Bと接触させる。その後、120℃の熱風乾燥器の中で3分保持して、支持膜上に重合体である架橋ポリアミド系スキン層を形成させ、複合逆浸透膜を得た。
得られた複合逆浸透膜を平膜評価用セルにセットし、純水を加圧通水した後、膜を再び取り出し、温度40℃、濃度5%の過酸化水素水に100時間浸漬処理を行った。
処理後の高透過性複合逆浸透膜の性能を評価したところ、塩化ナトリウム阻止率は、99.5%、透過流束は 0.75m3/m2・日、IPA阻止率は92%、透過流束は 0.77m3/m2・日であった。
【0037】
実施例2
実施例1において、濃度35%の過酸化水素水を用いて1時間浸漬処理を行った以外は、実施例1と同様にして高透過性複合逆浸透膜を得た。その結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0003647620
【0038】
実施例3
実施例1において、温度60℃、濃度5%の過酸化水素水を用いて10時間浸漬処理を行った以外は、実施例1と同様にして高透過性複合逆浸透膜を得た。その結果を表1に示す。
【0039】
実施例4
実施例1において、温度60℃、濃度35%の過酸化水素水を用いて1時間浸漬処理を行った以外は、実施例1と同様にして高透過性複合逆浸透膜を得た。その結果を表1に示す。
【0040】
実施例5
実施例1において、温度80℃、濃度5%の過酸化水素水を用いて3時間浸漬処理を行った以外は、実施例1と同様にして高透過性複合逆浸透膜を得た。その結果を表1に示す。
【0041】
実施例6
実施例1において、温度80℃、濃度35%の過酸化水素水を用いて3時間浸漬処理を行った以外は、実施例1と同様にして高透過性複合逆浸透膜を得た。その結果を表1に示す。
【0042】
実施例7
実施例1において、温度40℃、濃度5%の過酸化水素水を用いて50時間通水処理を行った以外は、実施例1と同様にして高透過性複合逆浸透膜を得た。
その結果を表1に示す。
【0043】
実施例8
実施例1において、平膜評価用セル状態に替えてスパイラル型膜エレメントをモジュールに組み込んだ状態にした以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型膜モジュール状態について性能を評価した。
処理後の高透過性複合逆浸透膜の性能は、スパイラル型膜モジュールのまま性能評価を行い、透過流束は単位膜面積当たりに換算した。塩化ナトリウム阻止率は、99.5%、透過流束は0.70m3/m2 ・日、IPA阻止率は92%、透過流束は0.70 m3/m2・日であった。
【0044】
比較例1
実施例1において、過酸化水素水による処理を行なわずに、実施例1と同様にして性能評価を行った。その結果を表1に示す。
【0045】
比較例2
実施例1において、過酸化水素水に替えて40℃の純水を用いて、1時間の浸漬を行った以外は、実施例1と同様にして複合逆浸透膜を得た。その結果を表1に示す。
【0046】
比較例3
実施例1において、過酸化水素水に替えて60℃の純水を用いて、1時間の浸漬を行った以外は、実施例1と同様にして複合逆浸透膜を得た。その結果を表1に示す。
【0047】
比較例4
実施例8において、過酸化水素水に替えて40℃の純水を用いて、100時間の浸漬を行った以外は、実施例8と同様にして性能評価を行った。その結果を表1に示す。
【0048】
比較例からも明らかなように、本発明で用いられる架橋ポリアミド系スキン層とこれを支持する微多孔性支持体とからなる複合逆浸透膜を温度40〜100℃の過酸化水素水で処理することによって、有機物阻止性能を有する高透過性複合逆浸透膜が得られる。

Claims (5)

  1. 架橋ポリアミド系スキン層と、これを支持する微多孔性支持体とからなる複合逆浸透膜を、40℃〜100℃の過酸化水素水で処理することを特徴とする高透過性複合逆浸透膜の処理方法。
  2. 処理方法が平膜状の複合逆浸透膜を浸漬する処理方法であることを特徴とする請求項1記載の高透過性複合逆浸透膜の処理方法。
  3. 処理方法が平膜を加工した膜モジュール形態の複合逆浸透膜を浸漬する処理方法であることを特徴とする請求項1記載の高透過性複合逆浸透膜の処理方法。
  4. 処理方法が平膜を加工した膜モジュール形態の複合逆浸透膜を通水する処理方法であることを特徴とする請求項1記載の高透過性複合逆浸透膜の処理方法。
  5. 架橋ポリアミド系スキン層と、これを支持する微多孔性支持体とからなる複合逆浸透膜を、40℃〜100℃の過酸化水素水で処理したことを特徴とする高透過性複合逆浸透膜。
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