JP2006102624A - 逆浸透膜及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐アルカリ性を有することで、高pH領域でもホウ素阻止性能を高く維持することができる逆浸透膜及びその製造方法を提供する。
【解決手段】初期性能として、pH12.0に調整した水酸化ナトリウム水溶液を原水とし、圧力0.75MPaで25℃にて連続循環運転する際の運転開始時の透過流束F0〔m3/(m2/日)〕と一週間運転後の透過流束F1〔m3/(m2/日)〕とから下記の式で求まる変化率Rf(%)が±10%以内である逆浸透膜。
変化率Rf(%)=((F1−F0)/F0)×100
【選択図】なし

Description

本発明は、液状混合物の成分を選択的に分離するための逆浸透膜及びその製造方法に関し、より詳しくは、耐アルカリ性を有することで高pH領域でもホウ素阻止性能を高く維持することができる逆浸透膜及びその製造方法に関する。
複合半透膜などの逆浸透膜は、超純水の製造、かん水または海水の脱塩などに好適であり、また染色排水や電着塗料排水などの公害発生原因である汚れなどから、その中に含まれる汚染源あるいは有効物質を除去・回収し、排水のクローズ化に寄与することが出来る。また、食品用途などで有効成分の濃縮浄水や下水用途等有害成分の除去などの高度処理に用いることが出来る。
従来、非対称逆浸透膜とは構造の異なる逆浸透膜として、多孔性支持体上に異質的に選択分離性を有する薄膜を形成してなる複合逆浸透膜が知られている。現在かかる逆浸透膜としては、多官能芳香族アミンと多官能芳香族酸ハロゲン化合物との界面重合によって得られるポリアミドからなる薄膜を、支持体上に形成したものが種々提案されている(例えば特許文献1〜4参照)。また、多官能芳香族アミンと多官能脂環式酸ハロゲン化合物との界面重合によって得られるポリアミドからなる薄膜を、支持体上に形成した複合逆浸透膜も提案されている(例えば特許文献5参照)。
逆浸透膜を用いる造水プラントでは、ランニングコストの一層の低減を図るため、より高度の脱塩性能と透水性が求められている。このような要求に対し、従来、分離活性層として架橋ポリアミド重合体を設けた複合逆浸透膜に対し、塩素を含む水溶液を接触処理させる方法が知られている(例えば特許文献6〜9参照)。近年、これらの複合逆浸透膜を用いて海水を淡水にすることが試みられている。海水にはホウ素が比較的多量に含有されており、透過水のホウ素濃度を飲料水に適する濃度にまで低減することが望まれている。
ホウ素濃度を低減する方法としては、海水淡水化用の逆浸透膜により脱塩された生産水をさらに超低圧逆浸透膜で処理する方法が知られている(例えば特許文献10〜11参照)。逆浸透膜2段での処理方法の場合、硬度成分スケールの発生しにくい逆浸透膜2段目への供給水を高pH領域にする。これによりホウ素の解離度が高くなり、イオン状態で存在するようになる。イオン状態においては、ホウ素の水和半径が大きいため膜を透過しにくく、また逆浸透膜の荷電反発による除去効果が大きくなるため、逆浸透膜におけるホウ素除去率がより高くなる。
しかしながら、上記のように逆浸透膜2段での処理方法の場合、2段目への供給水を高pH領域にすると、従来の超低圧逆浸透膜では初期においてホウ素阻止性能が低下する問題が生じている。
特開昭55−147106号公報 特開昭62−121603号公報 特開昭63−218208号公報 特開平2−187135号公報 特開昭61−42308号公報 特公昭63−63803号公報 特公平05−1051号公報 特開平05−329344号公報 特開2000−334280号公報 米国特許第6537456B2号明細書 米国公開20020153319A1号公報
そこで、本発明の目的は、耐アルカリ性を有することで、高pH領域でもホウ素阻止性能を高く維持することができる逆浸透膜及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究したところ、アルカリ水溶液に対して透過流束の変化率が小さい逆浸透膜が、高pH領域でもホウ素阻止性能を高く維持できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の逆浸透膜は、初期性能として、pH12.0に調整した水酸化ナトリウム水溶液を原水とし、圧力0.75MPaで25℃にて連続循環運転する際の運転開始時の透過流束F0〔m3/(m2/日)〕と一週間運転後の透過流束F1〔m3/(m2/日)〕とから下記の式で求まる変化率Rf(%)が±10%以内であることを特徴とする。
変化率Rf(%)=((F1−F0)/F0)×100
本発明の逆浸透膜によると、アルカリ水溶液に対して透過流束の変化率が小さいため、実施例の結果が示すように、高pH領域でもホウ素阻止性能を高く維持することができる。
このような逆浸透膜はpH9〜13の水素イオン濃度水溶液を接触させることによって得ることができる。かかる水溶液を接触させることによって、耐アルカリ性が発現し、高pH領域でもホウ素阻止性能を高く維持することができる。
上記において、多孔性支持体上に架橋ポリアミド重合体を主成分とする分離活性層を設けた複合半透膜であることが好ましい。架橋ポリアミド重合体を主成分とする分離活性層は、塩阻止性能が比較的高く、特に高pH領域でホウ素阻止性能を高く維持することができる。
一方、本発明の逆浸透膜の製造方法は、逆浸透膜にpH9〜13の水素イオン濃度水溶液を接触させる工程を有することを特徴とする。かかる接触工程によって、アルカリ水溶液に対して透過流束の変化率が小さくなり、耐アルカリ性が発現して、高pH領域でもホウ素阻止性能を高く維持することができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の逆浸透膜は、初期性能として、pH12.0に調整した水酸化ナトリウム水溶液を原水とし、圧力0.75MPaで連続循環運転する際の運転開始時の透過流束F0〔m3/(m2/日)〕と一週間運転後の透過流束F1〔m3/(m2/日)〕とから下記の式で求まる変化率Rf(%)が±10%以内であることを特徴とする。
変化率Rf(%)=((F1−F0)/F0)×100
変化率Rf(%)が±10%を外れると、耐アルカリ性に劣り、高pH領域でホウ素阻止性能を高く維持することができない。かかる観点から、上記の変化率Rf(%)は、±10%以内が好ましく、±5%以内がより好ましい。
本発明における逆浸透膜は、相分離法等により非対称構造が同一素材で形成された非対称膜であってもよく、多孔性支持体上に選択分離性を有する薄膜を異なる素材で形成してなる複合半透膜であってもよい。
非対称膜の形成材料としては、酢酸セルロース、ポリエーテル、架橋アラミド、シリコン、合成高分子などが挙げられる。
本発明においては、逆浸透膜が、多孔性支持体上に分離活性層を設けた複合半透膜であることが好ましく、多孔性支持体上に架橋ポリアミド重合体を主成分とする分離活性層を設けた複合半透膜であることがより好ましい。特に前記分離活性層が、アミン成分と2価以上の多官能酸ハロゲン化物との縮合反応によって得られる構成単位を有するポリアミドを主成分とする薄膜であることがさらに好ましい。
アミン成分とは、2つ以上の反応性のアミノ基を有する多官能アミンであり、芳香族、脂肪族、又は脂環式の多官能アミンが挙げられる。芳香族多官能アミンとしては、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,3,5−トリアミノベンゼン、1,2,4−トリアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸、2,4−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノアニソール、アミドール、キシリレンジアミン等が挙げられる。脂肪族多官能アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン等が挙げられる。脂環式多官能アミンとしては、例えば、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、4−アミノメチルピペラジン等が挙げられる。これらの多官能アミンは1種で用いてもよく、2種以上用いてもよい。
2価以上の多官能性酸ハロゲン化物としては、芳香族、脂肪族、又は脂環式の多官能性酸ハロゲン化物が挙げられる。芳香族多官能性酸ハロゲン化物としては、例えば、トリメシン酸クロライド、テレフタル酸クロライド、イソフタル酸クロライド、ビフェニルジカルボン酸クロライド、ナフタレンジカルボン酸ジクロライド、ベンゼントリスルホン酸クロライド、ベンゼンジスルホン酸クロライド、クロロスルホニルベンゼンジカルボン酸クロライド等が挙げられる。脂肪族多官能性酸ハロゲン化物としては、例えば、プロパンジカルボン酸クロライド、ブタンジカルボン酸クロライド、ペンタンジカルボン酸クロライド、プロパントリカルボン酸クロライド、ブタントリカルボン酸クロライド、ペンタントリカルボン酸クロライド、グルタリルハライド、アジポイルハライド等が挙げられる。脂環式多官能性酸ハロゲン化物としては、例えば、シクロプロパントリカルボン酸クロライド、シクロブタンテトラカルボン酸クロライド、シクロペンタントリカルボン酸クロライド、シクロペンタンテトラカルボン酸クロライド、シクロヘキサントリカルボン酸クロライド、テトラハイドロフランテトラカルボン酸クロライド、シクロペンタンジカルボン酸クロライド、シクロブタンジカルボン酸クロライド、シクロヘキサンジカルボン酸クロライド、テトラハイドロフランジカルボン酸クロライド等が挙げられる。これら多官能性酸ハロゲン化物は1種で用いてもよく、2種以上用いてもよい。
本発明では、塩阻止性能が良好な架橋ポリアミド重合体の薄膜を得る上で、多官能性酸ハロゲン化物が、3価以上の多官能性酸ハロゲン化物を含むことが好ましい。
また、ポリアミドを含む薄膜の性能を向上させるために、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸などのポリマー、ソルビトール、グリセリンなどの多価アルコールなどを共重合させてもよい。
薄膜(分離活性層)の厚みは、薄膜の製法等にもよるが、0.01〜100μmが好ましく、0.1〜10μmがより好ましい。当該厚みが薄い方が透過流束の面で優れるが、薄くなりすぎると薄膜の機械的強度が低下して欠陥が生じ易く、塩阻止性能に悪影響を及ぼす傾向があるからである。
本発明において、上記薄膜を支持する多孔性支持膜は、薄膜を支持しうるものであれば特に限定されず、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンのようなポリアリールエーテルスルホン、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデンなど種々のものをあげることができるが、特に化学的、機械的、熱的に安定である点からポリスルホン、ポリアリールエーテルスルホンからなる多孔性支持膜が好ましく用いられる。かかる多孔性支持膜は、通常約25〜125μm、好ましくは約40〜75μmの厚みを有するが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、多孔性支持膜は、対称構造でも非対称構造でもよいが、薄膜の支持機能と通液性を両立させる上で、非対称構造が好ましい。なお、多孔性支持膜の薄膜形成側面の平均孔径は、1〜1000nmが好ましい。
本発明における薄膜を多孔質支持膜上に形成させる際に、その方法については何ら制限なく、あらゆる公知の手法を用いることができる。例えば、界面縮合法、相分離法、薄膜塗布法などが挙げられる。中でも、多孔質支持膜上にアミン成分を含有した水溶液を塗布した後に、かかる多孔質支持膜を多官能酸ハロゲン化物を含有した非水溶性溶液に接触させることにより多孔質支持膜上に薄膜を形成させる界面縮合法が好ましい。かかる界面縮合法の条件等の詳細は、特開昭58−24303号公報、特開平1−180208号公報等に記載されており、それらの公知技術を適宜採用することができる。
また、その反応場に、製膜を容易にし、あるいは得られる複合半透膜の性能を向上させるための目的で、各種の試薬を存在させることが可能である。これらの試薬として、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸などの重合体、ソルビトール、グリセリンなどのような多価アルコール、特開平2−187135号公報に記載のテトラアルキルアンモニウムハライドやトリアルキルアンモニウムと有機酸の塩などのアミン塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤、縮重合反応にて生成するハロゲン化水素を除去しうる水酸化ナトリウム、リン酸三ナトリウム、トリエチルアミン、カンファースルホン酸、あるいは公知のアシル化触媒、また、特開平8−224452号公報に記載の溶解度パラメーターが8〜14(cal/cm31/2の化合物などがあげられる。
一方、本発明の逆浸透膜の製造方法は、以上のようにして得られる逆浸透膜に、pH9〜13の水素イオン濃度水溶液を接触させる工程を有することを特徴とする。そして、本発明の逆浸透膜は、pH9〜13の水素イオン濃度水溶液を接触させることによって得られることが好ましい。
アルカリ水溶液がpH9未満であると、初期Fluxの変化率Rfが大きくなり、ホウ素阻止性能が低下する。一方、水素イオン濃度水溶液がpH13を超えると、初期Flux変化率Rfの大幅な低減は望めず経済的ではなく、逆に膜に劣化が生じ脱塩性能が急激に低下することがある。かかる観点から、アルカリ水溶液の水素イオン濃度は、pH11.0〜12.5が好ましい。
水素イオン濃度を調整するために用いるアルカリとしては、水溶性のものであれば特に制限されず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属、水酸化カルシウムなどの水酸化アルカリ土類金属、アンモニア、アミン類などが挙げられる。本発明では、取り扱い性や入手しやすさの点から、水酸化アルカリ金属、特に水酸化ナトリウムが好ましい。
逆浸透膜に前記水溶液を接触させる方法としては浸漬、加圧通水、噴霧、塗布、シャワーなどあらゆる方法が例示されるが、接触による十分な効果を付与せしめるためには浸漬や加圧通水が好ましい。
加圧通水法で前記水溶液の接触をおこなう際、かかる水溶液を逆浸透膜に供する圧力については逆浸透膜及び圧力付与のための部材や設備の物理的強度の許容する範囲においては何ら制限はないが、0.1〜10MPaでおこなうことが好ましく、さらに好ましくは1.5〜7.5MPaである。0.1MPa未満の場合には、求める効果を得ようとすると接触時間が長くなる傾向にあり、10MPaを超える場合には、圧密化により透過水量が低下する傾向にある。
接触時間は求める効果を得、かつ製造上の制約が許容する範囲であれば何ら制限を受けるものではなく、任意の時間を設定することができるが、数秒〜2時間であることが好ましく、さらに好ましくは10秒〜1時間である。接触温度は前記水溶液が液体として存在する温度範囲であれば特に制限されないが、素材の耐熱性及び取り扱いの容易さから10〜90℃であることが好ましい。
接触工程をおこなう際に逆浸透膜はその形状になんら制限を受けるものではない。すなわち平膜状、あるいはスパイラルエレメント状など、考えられるあらゆる膜形状において処理を施すことが可能である。
本発明の逆浸透膜は、高pH領域でもホウ素阻止性能を高く維持することができる。具体的には、pH12.0に調整した水酸化ナトリウム水溶液を原水とし、圧力0.75MPaで25℃にて1週間連続循環運転する際の前後に、0.05%塩化ナトリウム水溶液に10mg/Lのホウ素を加えた液を原水として、水温25℃、pH9.5、圧力0.74MPa、濃縮水流量20L/minの条件で分離を行った場合のホウ素阻止率の差が、0〜10%が好ましく、0〜5%がより好ましい。
本発明の逆浸透膜は、pH2〜10でも好適に使用することができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
実施例1
日東電工社製の超低圧逆浸透膜スパイラル型エレメントES20−D4(多孔性支持体上に架橋ポリアミド重合体を主成分とする分離活性層を設けた複合半透膜)に対し、水酸化ナトリウム水溶液をpH12に調整した処理液を準備し、25℃で1.5MPaで30分間加圧通水運転を行なった。このモジュールについて水酸化ナトリウム水溶液(pH12)で圧力0.74MPaにて1週間の連続循環運転を実施した。その結果、初期Flux変化率Rfが0.0%であった。
一方、上記の1週間の連続循環運転の前後に、0.05%塩化ナトリウム水溶液に10mg/Lのホウ素を加えた液を原水として、水温25℃、pH9.5、圧力0.74MPa、濃縮水流量20L/minの一定の条件で性能評価を実施した結果、連続循環運転前のホウ素阻止率は83%、連続循環運転後のホウ素阻止率は83%であった。
比較例1
日東電工社製、超低圧逆浸透膜スパイラル型エレメントES20−D4に対し、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(pH8)に調整した処理液を準備し、25℃で1.5MPaで30分間加圧通水運転を行なった。このモジュールについて水酸化ナトリウム水溶液(pH12)で圧力0.70MPaにて1週間の連続循環運転を実施した。その結果、初期Flux変化率Rfが11%であった。
一方、上記の1週間の連続循環運転の前後に、0.05%塩化ナトリウム水溶液に10mg/Lのホウ素を加えた液を原水として、水温25℃、pH9.5、圧力0.74MPa、濃縮水流量20L/minの一定の条件で性能評価を実施した結果、連続循環運転前のホウ素阻止率は84%、連続循環運転後のホウ素阻止率は74%であった。

Claims (4)

  1. 初期性能として、pH12.0に調整した水酸化ナトリウム水溶液を原水とし、圧力0.75MPaで25℃にて連続循環運転する際の運転開始時の透過流束F0〔m3/(m2/日)〕と一週間運転後の透過流束F1〔m3/(m2/日)〕とから下記の式で求まる変化率Rf(%)が±10%以内である逆浸透膜。
    変化率Rf(%)=((F1−F0)/F0)×100
  2. pH9〜13の水素イオン濃度水溶液を接触させることによって得られる請求項1記載の逆浸透膜。
  3. 多孔性支持体上に架橋ポリアミド重合体を主成分とする分離活性層を設けた複合半透膜である請求項1又は2に記載の逆浸透膜。
  4. 逆浸透膜にpH9〜13の水素イオン濃度水溶液を接触させる工程を有する逆浸透膜の製造方法。
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