JPH10137564A - 高透過性複合逆浸透膜 - Google Patents

高透過性複合逆浸透膜

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JPH10137564A
JPH10137564A JP29666696A JP29666696A JPH10137564A JP H10137564 A JPH10137564 A JP H10137564A JP 29666696 A JP29666696 A JP 29666696A JP 29666696 A JP29666696 A JP 29666696A JP H10137564 A JPH10137564 A JP H10137564A
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Masahiko Hirose
雅彦 廣瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 界面重縮合反応法によるポリアミド系スキン
層薄膜を含む複合逆浸透膜であって、その表面のポリア
ミド系スキン層の比表面積が3以上であり、かつ前記複
合逆浸透膜を還元剤溶液で処理することにより、高い塩
阻止率を維持し高い水透過性能を併せ有する複合逆浸透
膜を提供する。 【解決手段】 多孔性ポリスルホン支持膜の表面でm−
フェニレンジアミンとトリメシン酸クロライドを界面重
縮合反応させる際にイソプロピルアルコールを存在さ
せ、ポリアミド系スキン層の比表面積を3以上にする。
この複合逆浸透膜を、水道水を電気分解して得られた酸
化還元電位−730mvの活性水素を含む水で還元処理
する。得られた複合逆浸透膜の性能は、500ppmの
塩化ナトリウムを含むpH6.5の食塩水を、7.5k
gf/cm2の圧力で、透過液電導度による塩阻止率は
99.5%、透過流束は1.3m3/m2・日であった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液状混合物中の成
分を選択的に分離するための複合逆浸透膜に関し、詳し
くは、微多孔性支持体上にポリアミドを主成分とする活
性層あるいは薄膜とも呼ばれるスキン層を備えた高塩阻
止率と高透過流速を併せ有する複合逆浸透膜に関する。
かかる複合逆浸透膜は、超純水の製造、海水またはかん
水の脱塩などに好適に用いられ、また染色排水や電着塗
料排水などの公害発生原因である汚れ等から、その中に
含まれる汚染源あるいは有効物質を除去回収し、ひいて
は排水のクローズ化に寄与することができる。また食品
用途等での有効成分の濃縮等や、浄水や下水用途等での
有害成分の除去などの高度処理に用いることができる。
また家庭で用いることができる複合逆浸透膜を利用した
浄水器などにも用いることができる。
【0002】
【従来の技術】従来より、非対称逆浸透膜とは構造が異
なる逆浸透膜として、微多孔性支持体上に実質的に選択
分離性を有する活性なスキン層を形成してなる複合逆浸
透膜が知られている。現在かかる複合逆浸透膜として、
多官能芳香族アミンと多官能芳香族酸ハロゲン化物との
界面重合によって得られるポリアミドからなるスキン層
が、支持体上に形成されたものが多く知られている(例
えば特開昭55−147106号公報、特開昭62−1
21603号公報、特開昭63−218208号公報、
特公平6−73617号公報)。
【0003】上記複合逆浸透膜は、高い脱塩性能及び水
透過性能を有するが、さらに高い脱塩性能を維持したま
ま水透過性を向上させることが、運転コストや設備コス
トの低減や効率面などの点から望まれている。これらの
要求に対し、各種添加剤(例えば特開昭63−1231
0号公報)等が提案されているが、性能は改善されてい
るものの、未だ不十分である。また複合逆浸透膜の酸溶
液による後処理(例えば特表平8−500279号公
報)や、塩素による後処理(例えば特開昭63−549
05号公報、特開平1−180208号公報)等も提案
されているが、透過水量が高くなるものの阻止性能が低
下したり、後処理に使う塩素や酸溶液の廃液の処理など
問題が多く、例えば7.5kgf/cm2 の低圧での使
用は実用的で無かった。そこで経済面などの観点から更
に低圧で高い脱塩性能を有する複合逆浸透膜が求められ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
問題を解決するため、高い塩阻止率を維持し、高い水透
過性能を併せ有する複合逆浸透膜を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の高透過性複合逆浸透膜は、2つ以上の反応
性のアミノ基を有する化合物と、2つ以上の反応性の酸
ハライド基を有する多官能性酸ハロゲン化合物を重縮合
反応させて得られたポリアミド系スキン層薄膜とこれを
支持する微多孔性支持体とからなる複合逆浸透膜におい
て、前記ポリアミド系スキン層の比表面積が3以上であ
り、かつ前記複合逆浸透膜は還元剤溶液で処理されてい
ることを特徴とする。前記複合逆浸透膜表面のポリアミ
ド系スキン層の比表面積は1000以下であることが好
ましい。
【0006】本発明において用いるスキン層の比表面積
とは、次の式で定義される。 スキン層の比表面積=(スキン層の表面積)/(微多孔
性支持体の表面積) 上記スキン層の表面積は、微多孔性支持体と接触してい
る面と反対側の面、即ち供給液と接触する側の面の表面
積を表している。一方、微多孔性支持体の表面積は、ス
キン層と接触している面の表面積を表している。
【0007】上記表面積及び比表面積を求める方法は、
一般的な表面積や比表面積を求める手法に従い求めるこ
とができ、特に手法が限定されるものではない。例え
ば、表面積測定装置や比表面積測定装置、走査電子顕微
鏡(SEM,FE−SEM)、透過電子顕微鏡(TE
M)等が挙げられる。
【0008】前記複合逆浸透膜は還元剤溶液で処理をし
なければならない。還元剤溶液処理をしない状態でも本
発明の比表面積を満足する複合逆浸透膜は高い透過流束
を有するが、さらに高い透過流束を得るためには、還元
剤溶液処理が必要である。還元剤溶液で処理をしないと
透過水量が増加しない。還元剤溶液の酸化還元電位が0
mv以下であることが好ましい。また還元剤は活性水素
であることが好ましい。さらに活性水素は、水の電気分
解により発生する活性水素水に含まれることが好まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】前記した本発明の複合逆浸透膜
は、たとえば2つ以上の反応性のアミノ基を有する化合
物と、2つ以上の反応性の酸ハライド基を有する多官能
性酸ハロゲン化合物との界面重縮合反応時に、溶解度パ
ラメーターが8〜14(cal/cm3 )1/2の化合物、例え
ばアルコール類、エーテル類、ケトン類、エステル類、
ハロゲン化炭化水素類、及び含硫黄化合物類などから選
ばれる少なくとも一つの化合物の存在させることにより
製造することができる。かかるアルコール類としては、
例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、ブチ
ルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、
t−アミルアルコール、イソアミルアルコール、イソブ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、ウンデカノ
ール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノー
ル、オクタノール、シクロヘキサノール、テトラヒドロ
フルフリルアルコール、ネオペンチルグリコール、t−
ブタノール、ベンジルアルコール、4−メチル−2−ペ
ンタノール、3−メチル−2−ブタノール、ペンチルア
ルコール、アリルアルコール、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラ
エチレングリコール等が挙げられる。
【0010】またエーテル類としては例えば、アニソー
ル、エチルイソアミルエーテル、エチル−t−ブチルエ
ーテル、エチルベンジルエーテル、クラウンエーテル、
クレジルメチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン、
ジグリシジルエーテル、シネオール、ジフェニルエーテ
ル、ジブチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジベンジ
ルエーテル、ジメチルエーテル、テトラヒドロピラン、
テトラヒドロフラン、トリオキサン、ジクロロエチルエ
ーテル、ブチルフェニルエーテル、フラン、メチル−t
−ブチルエーテル、モノジクロロジエチルエーテル、エ
チレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコー
ルジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエー
テル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエ
チレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレンクロロヒドリン等が挙げられる。
【0011】またケトン類としては例えば、エチルブチ
イルケトン、ジアセトンアルコール、ジイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、メチルイソブ
チルケトン、メチルエチルケトン、メチルシクロヘキサ
ン等が挙げられる。またエステル類としては例えば、ギ
酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ
酸イソブチル、ギ酸イソアミル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸
アミル等が挙げられる。またハロゲン化炭化水素類とし
ては例えば、アリルクロライド、塩化アミル、ジクロロ
メタン、ジクロロエタン等が挙げられる。また含硫黄化
合物類としては例えば、ジメチルスルホキシド、スルホ
ラン、チオラン等が挙げられる。これらの中でも特にア
ルコール類、エーテル類が好ましい。これらの化合物は
単独であるいは複数で存在させることができる。
【0012】本発明で用いられるアミン成分は、2つ以
上の反応性のアミノ基を有する多官能アミンであれば特
に限定されず、芳香族、脂肪族、または脂環式の多官能
アミンが挙げられる。かかる芳香族多官能アミンとして
は、例えば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレン
ジアミン、1,3,5-トリアミノベンゼン、1,2,4-トリアミ
ノベンゼン、8,5-ジアミノ安息香酸、2,4-ジアミノトル
エン、2,4-ジアミノアニソール、アミドール、キシリレ
ンジアミン等が挙げられる。また脂肪族多官能アミンと
しては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン、トリス(2−アミノエチル)アミン等が挙げられ
る。また、脂環式多官能アミンとしては、例えば、1,3-
ジアミノシクロヘキサン、1,2-ジアミノシクロヘキサ
ン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、ピペラジン、2,5-ジ
メチルピペラジン、4-アミノメチルピペラジン等が挙げ
られる。これらのアミンは、単独として用いられてもよ
く、混合物として用いられてもよい。
【0013】また本発明で用いられる多官能性酸ハロゲ
ン化物は、特に限定されず、芳香族、脂肪族、脂環式等
の多官能性酸ハロゲン化物が挙げられる。
【0014】かかる芳香族多官能性酸ハロゲン化物とし
ては、例えば、トリメシン酸クロライド、テレフタル酸
クロライド、イソフタル酸クロライド、ビフェニルジカ
ルボン酸クロライド、ナフタレンジカルボン酸ジクロラ
イド、ベンゼントリスルホン酸クロライド、ベンゼンジ
スルホン酸クロライド、クロロスルホニルベンゼンジカ
ルボン酸クロライド等が挙げられる。
【0015】また脂肪族多官能性酸ハロゲン化物として
は、例えば、プロパントリカルボン酸クロライド、ブタ
ントリカルボン酸クロライド、ペンタントリカルボン酸
クロライド、グルタリルハライド、アジポイルハライド
等が挙げられる。また脂環式多官能性酸ハロゲン化物と
しては、例えば、シクロプロパントリカルボン酸クロラ
イド、シクロブタンテトラカルボン酸クロライド、シク
ロペンタントリカルボン酸クロライド、シクロペンタン
テトラカルボン酸クロライド、シクロヘキサントリカル
ボン酸クロライド、テトラハイドロフランテトラカルボ
ン酸クロライド、シクロペンタンジカルボン酸クロライ
ド、シクロブタンジカルボン酸クロライド、シクロヘキ
サンジカルボン酸クロライド、テトラハイドロフランジ
カルボン酸クロライド等が挙げられる。これらの酸ハロ
ゲン化物は単独として用いられてもよく、混合物として
も用いられてもよい。
【0016】本発明においては、前記アミン成分と、前
記酸ハライド成分とを、界面重合させることにより、多
孔性支持体上に架橋ポリアミドを主成分とする薄膜が形
成された複合逆浸透膜が得られる。本発明において前記
薄膜を支持する多孔性支持体は、薄膜を支持し得る物で
あれば特に限定されず、例えば、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホンのようなポリアリールエーテルスルホ
ン、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデンなど種々のもの
を挙げることができるが、特に、化学的、機械的、熱的
に安定である点から、ポリスルホン、ポリアリールエー
テルスルホンからなる多孔性支持膜が好ましく用いられ
る。かかる多孔性支持体は、通常、約25〜125μ
m、好ましくは約40〜75μmの厚みを有するが、必
ずしもこれらに限定されるものではない。
【0017】より詳細には、多孔性支持体上に、前記ア
ミン成分を含有する溶液からなる第1の層を形成し、次
いで前記酸ハライド成分を含有する溶液からなる層を前
記第1の層上に形成し、界面重縮合を行って、架橋ポリ
アミドからなる薄膜を多孔性支持体上に形成させること
によって得ることができる。多官能アミンを含有する溶
液は、製膜を容易にし、あるいは得られる複合逆浸透膜
の性能を向上させるために、さらに、例えば、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸
等の重合体や、ソルビトール、グリセリン等のような多
価アルコールを少量含有させることもできる。
【0018】また、透過流束を高める為、多官能アミン
を含有する溶液または/かつ酸ハライド成分を含有する
溶液に、溶解度パラメーターが8〜14(cal/cm3 )
1/2 の化合物を添加することができる。また、特開平2
−187135号公報に記載のアミン塩、例えばテトラ
アルキルアンモニウムハライドやトリアルキルアミンと
有機酸とによる塩等も、製膜を容易にする、アミン溶液
の支持体への吸収性を良くする、縮合反応を促進する等
の点で好適に用いられる。
【0019】また、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウ
ム等の界面活性剤を含有させることもできる。これらの
界面活性剤は、多官能アミンを含有する溶液の多孔性支
持体への濡れ性を改善するのに効果がある。さらに、前
記界面での重縮合反応を促進するために、界面反応にて
生成するハロゲン化水素を除去し得る水酸化ナトリウム
やリン酸三ナトリウムを用い、あるいは触媒として、ア
シル化触媒等を用いることも有益である。
【0020】前記酸ハライドを含有する溶液及び多官能
アミンを含有する溶液において、酸ハライド及び多官能
アミンの濃度は、特に限定されるものではないが、酸ハ
ライドは、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.0
5〜1重量%であり、多官能アミンは、通常0.1〜1
0重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。
【0021】このようにして、多孔性支持体上に多官能
アミンを含有する溶液を被覆し、次いでその上に多官能
酸ハライド化合物を含有する溶液を被覆した後、それぞ
れ余分の溶液を除去し、次いで、通常約20〜150
℃、好ましくは約70〜130℃で、約1〜10分間、
好ましくは約2〜8分間加熱乾燥して、架橋ポリアミド
からなる水透過性の薄膜を形成させる。この薄膜は、そ
の厚さが、通常約0.05〜2μm、好ましくは約0.
10〜1μmの範囲にある。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。なお、微多孔性支持体としては、ポリスルホン系限
外濾過膜を用いた。
【0023】
【実施例1】m−フェニレンジアミン3.0重量%、ラ
ウリル硫酸ナトリウム0.15重量%、トリエチルアミ
ン3.0重量%、カンファースルホン酸6.0重量%、
イソプロピルアルコール5重量%を含有した水溶液を、
多孔性ポリスルホン支持膜に数秒間接触させて、余分の
溶液を除去して支持膜上に上記溶液の層を形成した。
【0024】次いで、かかる支持膜の表面に、トリメシ
ン酸クロライド0.20重量%、イソプロピルアルコー
ル0.05重量%を含むIP1016(出光化学(株)
製イソパラフィン系炭化水素油)溶液を接触させ、その
後120℃の熱風乾燥機の中で3分間保持して、支持膜
上に重合体薄膜を形成させ、複合逆浸透膜を得た。
【0025】得られた複合逆浸透膜の一部を水洗し、乾
燥後、TEMにて複合逆浸透膜の断面を分析し、そのポ
リアミド系スキン層の比表面積を測定したところ、比表
面積は4.3であった。
【0026】水道水を用いて電気分解し、発生した活性
水素水の酸化還元電位を測定したところ、−730mv
であった。この活性水素水に、得られた残りの複合逆浸
透膜を常温にて8時間浸漬し、得られた複合逆浸透膜を
水洗した。得られた複合逆浸透膜の性能は、500pp
mの塩化ナトリウムを含むpH6.5の食塩水を、7.
5kgf/cm2 の圧力で評価したところ、透過液電導
度による塩阻止率は99.5%、透過流束は1.3m3
/m2 ・日であった。
【0027】
【比較例1】実施例1において、活性水素水に、得られ
た複合逆浸透膜を浸漬しない以外は、実施例1と同様に
して複合逆浸透膜を得た。得られた複合逆浸透膜の比表
面積は、2.2であった。得られた複合逆浸透膜の性能
は、500ppmの塩化ナトリウムを含むpH6.5の
食塩水を、7.5kgf/cm2 の圧力で評価したとこ
ろ、塩阻止率は99.5%、透過流束は1.0m3 /m
2 ・日であった。
【0028】以上説明した通り、活性水素水を用いた還
元剤溶液で処理した本実施例の逆浸透膜は、比較例1と
比べて透過流束を1.3倍に高めることができた。
【0029】
【発明の効果】以上説明した通り本発明の高透過性複合
逆浸透膜によれば、2つ以上の反応性のアミノ基を有す
る化合物と、2つ以上の反応性の酸ハライド基を有する
多官能性酸ハロゲン化合物を重縮合反応させて得られた
ポリアミド系スキン層薄膜とこれを支持する微多孔性支
持体とからなる複合逆浸透膜において、前記ポリアミド
系スキン層の比表面積が3以上であり、かつ前記複合逆
浸透膜を還元剤溶液で処理することにより、高い塩阻止
率を維持し高い水透過性能を併せ有する複合逆浸透膜を
実現できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つ以上の反応性のアミノ基を有する化
    合物と、2つ以上の反応性の酸ハライド基を有する多官
    能性酸ハロゲン化合物を重縮合反応させて得られたポリ
    アミド系スキン層薄膜とこれを支持する微多孔性支持体
    とからなる複合逆浸透膜において、前記ポリアミド系ス
    キン層の比表面積が3以上であり、かつ前記複合逆浸透
    膜は還元剤溶液で処理されていることを特徴とする高透
    過性複合逆浸透膜。
  2. 【請求項2】 還元剤溶液の酸化還元電位が0mv以下
    である請求項1に記載の高透過性複合逆浸透膜。
  3. 【請求項3】 還元剤が活性水素であることを特徴とす
    る請求項1記載の高透過性複合逆浸透膜。
  4. 【請求項4】 活性水素が、水の電気分解により発生す
    る活性水素水に含まれる請求項3に記載の高透過性複合
    逆浸透膜。
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