JPH10163355A - 半導体素子収納用パッケージ - Google Patents

半導体素子収納用パッケージ

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JPH10163355A
JPH10163355A JP32040596A JP32040596A JPH10163355A JP H10163355 A JPH10163355 A JP H10163355A JP 32040596 A JP32040596 A JP 32040596A JP 32040596 A JP32040596 A JP 32040596A JP H10163355 A JPH10163355 A JP H10163355A
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glass
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス封止型の半導体素子収納用パッケージ
で、外部リード端子として銅もしくは銅を主成分とする
金属を使用可能とする。 【解決手段】 半導体素子5は、絶縁基体1および蓋体
2の中央付近の収納用空間10に収納され、ボンディン
グワイヤ6を介して外部リード端子3に接続される。外
部リード端子として比透磁率が小さく導電率が高い銅も
しくは銅を主成分とする金属を使用すると、線熱膨張係
数が17ppm/℃程度と比較的大きくなるけれども、
絶縁基体1および蓋体2のセラミック材は、酸化リチウ
ムを5〜30重量%含有するリチウム珪酸ガラス20〜
80体積%と、40〜400℃における熱膨張係数が8
ppm/℃以上であるフィラー80〜20体積%とを含
む成形体を焼成するので、線熱膨張係数が10〜20p
pm/℃程度となり、熱応力を小さくしてガラス部材4
による気密封止部の信頼性を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子を気密
に封止して収納するための半導体素子収納用パッケージ
に関し、特にガラスを溶着させて封止を行うガラス封止
型の半導体素子収納用パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図1に示すようなガラス封止
型の半導体素子収納用パッケージが用いられている。半
導体素子収納用パッケージは、酸化アルミニウム(Al
23)質焼結体等の電気絶縁材料から成る絶縁基体1と
蓋体2との間で、半導体集積回路素子などの半導体素子
を気密に封止する。絶縁基体1と蓋体2との間では、外
部リード端子3が挟まれ、封止用ガラス部材4を溶融す
ることによって、外部リード端子3を含む絶縁基体1お
よび蓋体2の境界部分を、外部リード端子3を含めて封
止用ガラス部材4で気密に封止している。半導体素子5
は、ボンディングワイヤ6を介して外部リード端子3と
電気的に接続される。半導体素子5およびボンディング
ワイヤ6は、絶縁基体1および蓋体2の中央付近に形成
されている収納用空間10に収納される。収納用空間1
0は、絶縁基体1の凹部11と蓋体2の凹部12とから
成る。
【0003】図1の半導体素子収納用パッケージには、
次に示すような手順で半導体素子5を気密に封止する。 絶縁基体1の凹部11の周辺の上面に低融点ガラスか
ら成る封止用ガラス部材4を溶融させて外部リード端子
3を仮止めする。 絶縁基体1の凹部11の底面に半導体素子5を接着剤
13などを用いて固定する。 半導体素子5の表面に形成されているボンディングパ
ッドと外部リード端子3で収納用空間10内に延びる先
端付近の表面との間を、ボンディングワイヤ6を用いて
電気的に接続する。 凹部12の周囲の下面に低融点ガラスから成る封止用
ガラス部材4が溶着されている蓋体2を、半導体素子5
を装着している絶縁基体1の上にかぶせ、絶縁基体1お
よび蓋体2に付着している封止用ガラス部材を溶融一体
化させて、外部リード端子3の周囲を気密に封止して半
導体装置を形成する。
【0004】なお、外部リード端子3および封止用ガラ
ス部材4には、絶縁基体1および蓋体2の材料である酸
化アルミニウム質焼結体の線熱膨張係数が7ppm/℃
程度であるので、この値に近い線熱膨張係数を有する材
料が使用される。外部リード端子3には、42合金と呼
ばれる42重量%Ni−58重量%Feの組成のニッケ
ル鉄合金や、コバール合金と呼ばれる29重量%Ni−
16重量%Co−55重量%Fe合金などが使用され
る。42合金およびコバール合金の線熱膨張係数は、
5.2〜6ppm/℃程度である。封止用ガラス部材と
しては、酸化鉛(PbO)56〜66重量%、酸化硼素
(P23)4〜14重量%、酸化珪素(SiO2)4〜
14重量%、酸化亜鉛(ZnO)0.5〜3重量%を含
むガラス成分に、フィラーとしてのコージェライト系化
合物を9〜19重量%、チタン酸錫系化合物を10〜2
0重量%添加したガラスが使用されている。このような
ガラスの線熱膨張係数は6.5ppm/℃程度である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のガラス封止型半
導体素子収納用パッケージは、外部リード端子が42合
金やコバール合金など、ニッケル鉄や鉄ニッケルコバル
ト合金を導電性材料としているので、比透磁率が高く、
導電率が低い。次の表1は、42合金およびコバールと
銅との物性値の比較を示す。
【0006】
【表1】
【0007】外部リード端子3が体積抵抗が高く比透磁
率が高い材料から成っていると、次のような欠点が生じ
る。 比透磁率が高いため、外部端子の自己インダクタンス
が大きく、電流が流れると逆起電力を誘発し、半導体素
子にノイズが入力され誤動作を生じさせる。 体積抵抗が高く導電率が低いため、外部リード端子に
信号を伝播させると、信号の伝播速度がきわめて遅くな
り、高速駆動を行う半導体素子を収納することができな
くなってしまう。 外部リード端子の細線化に伴い、電気抵抗はますます
大きくなり、外部リード端子に信号を伝播させると外部
リード端子の電気抵抗に起因して信号が大きく減衰す
る。そのため半導体素子に信号を正確に入力することが
できず、半導体素子に誤動作を生じさせてしまう。
【0008】外部リード端子3を42合金やコバール合
金で形成すると、上述の〜の欠点を有しているの
で、表1に示すうちで電気的特性の良好な銅(Cu)材
を外部リード端子3として使用することが考えられる。
しかしながら、銅(Cu)材から成る外部リード端子と
酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料から成る絶
縁基体1および蓋体2とを組合わせると、線熱膨張係数
の差が大きく、この差に起因する熱応力が発生し、封止
用ガラス部材4の強度を超え、封止用ガラス部材4にク
ラックが生じやすくなって気密封止が不可能となる。
【0009】本発明の目的は、外部リード端子として銅
もしくは銅を主成分とする金属を用いることができるガ
ラス封止型の半導体素子収納用パッケージを提供するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁基体と蓋
体との間に外部リード端子を挟み、絶縁基体と蓋体と外
部リード端子とをガラス部材で接合することによって、
内部に半導体素子を気密に収納する半導体素子収納用パ
ッケージであって、外部リード端子は、銅もしくは銅を
主成分とする金属で形成され、絶縁基体および蓋体は、
40〜400℃における線熱膨張係数が10〜20pp
m/℃のセラミック材で形成されることを特徴とする半
導体素子収納用パッケージである。本発明に従えば、外
部リード端子として銅もしくは銅を主成分とする金属を
用いるので、従来の42合金やコバールを材料とする場
合に比較し、比透磁率が低く導電率が高くなる。比透磁
率が低いので、外部端子の自己インダクタンスは小さく
なり、外部端子に大きな電流が流れても逆起電力に起因
するノイズは極小となり、半導体素子を誤動作させずに
正常に作動させることができる。また導電率が高いの
で、外部リード端子に信号を伝播させても、信号の伝播
速度がきわめて早くなり、高速駆動を行う半導体素子を
内部に収納した場合であっても、充分な高速度で信号を
伝播させることができる。また外部リード端子を細線化
しても、電気抵抗は高くならず、外部リード端子におけ
る信号の減衰を極小とし、信号を正確に伝達することが
できる。絶縁基体および蓋体と外部リード端子材の線熱
膨張係数がほぼ等しくてマッチングするので、封止ガラ
スの強度を超えるような熱応力の発生が生じにくくな
り、充分な信頼性を伴う気密封止が可能となる。
【0011】また本発明で絶縁基体および蓋体として使
用されるセラミック材は、酸化リチウムを5〜30重量
%含有するリチウム珪酸ガラスを20〜80体積%と、
40〜400℃における線熱膨張係数が8ppm/℃以
上であるフィラーを80〜20体積%との割合で含む成
形体を、焼成して得られる焼結体から成ることを特徴と
する。本発明に従えば、絶縁基体および蓋体を形成する
セラミック材は、線熱膨張係数が8ppm/℃以上であ
るフィラーと酸化リチウムを5〜30重量%含有するリ
チウム珪酸ガラスとを含むので、外部リード端子として
使用する銅もしくは銅を主成分とする金属との線熱膨張
係数の差が小さくなり、蓋体および絶縁基体間で外部リ
ード端子を気密に封止するためのガラス部材に作用する
熱応力が小さくなり、気密封止の信頼性を向上させるこ
とができる。
【0012】また本発明で前記ガラス部材は、酸化鉛5
5〜70重量%と、酸化硼素4〜14重量%と、酸化珪
素0.5〜3重量%と、酸化アルミニウム3〜7重量%
と、酸化亜鉛0.5〜3重量%と、酸化ビスマス1〜5
重量%とを含むガラス成分に、フィラーとしてのβ−ユ
ークリプタイト系化合物を9〜19重量%添加したもの
から成ることを特徴とする。本発明に従えば、絶縁基体
と蓋体との間で外部リード端子を挟んで気密封止するガ
ラス部材の線熱膨張係数を、外部リード端子として用い
る銅もしくは銅を主成分とする金属に近付けることがで
きるので、封止用ガラス部材と外部リード端子との間で
発生する熱応力を抑え、熱応力に起因する封止用ガラス
部材との間の線熱膨張係数の差が小さくなり、熱応力を
抑えて気密封止の信頼性を高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1を用
いて説明する。ガラス封止型の半導体素子収納用パッケ
ージとしての基本的な形態は従来からのガラス封止型半
導体素子収納用パッケージと同等である。本実施形態で
は、絶縁基体1および蓋体2の材料として、40〜40
0℃における線熱膨張係数が10〜20ppm/℃のセ
ラミック材を用いる。たとえば、酸化リチウム(Li2
O)を5〜30重量%含有するリチウム珪酸ガラスを2
0〜80体積%含み、40〜400℃における線熱膨張
係数が8ppm/℃以上のフィラーを80〜20体積%
の割合で含む成形体を焼成して成る焼結体を使用する。
この焼結体の線熱膨張係数は、10〜20ppm/℃で
ある。
【0014】外部リード端子3は、純銅もしくは銅合金
を使用する。導電率が高い必要があるときには純銅を使
用し、機械的強度が必要なときには銅合金、すなわち銅
を主成分とする金属を使用する。銅もしくは銅合金は、
体積抵抗が1.7μΩ・cmと従来の42合金やコバー
ルに比較して小さく、比透磁率も1と低いので、自己イ
ンダクタンスに起因する雑音の発生が少なく、信号の減
衰も生じにくい。
【0015】封止用ガラス部材4は、たとえば酸化鉛5
5〜70重量%、酸化硼素4〜14重量%、酸化珪素
0.5〜3.0重量%、酸化亜鉛0.5〜3.0重量
%、酸化アルミニウム3〜7重量%および酸化ビスマス
1〜5重量%を含むガラス成分に、フィラーとしてのβ
−ユークリプタイト系化合物を9〜19重量%添加した
ガラスを使用する。このようなガラスは強度が高く、絶
縁基体1と蓋体2との間で外部リード端子3を挟んだ状
態の部分の封止を信頼性が高い状態で行うことができ
る。
【0016】半導体素子5は、アルミニウムや金や銅な
どのボンディングワイヤ6を介して外部リード端子3の
収納用空間10内に突出している部分の表面に電気的に
接続される。外部リード端子3は、絶縁基体1および蓋
体2内に形成される収納用空間10と外部との間の電気
的な信号伝達経路となるけれども、材料として銅もしく
は銅を主成分とする金属を使用するので、信号の減衰や
自己インダクタンスに基づくノイズの発生が少なくな
る。このため、半導体素子5としては、クロック周波数
が高く動作速度が速い半導体集積回路素子を使用した
り、電源電圧を低下させて消費電力の低減を図るような
半導体集積回路素子を収納しても、動作速度の制限やノ
イズの影響を受けにくくすることができる。半導体素子
5を絶縁基体1の凹部11と蓋体2の凹部12とで形成
する収納用空間10に固定するためには、半導体素子5
の底面と凹部11の底面との間を接着剤13などを用い
て結合する。
【0017】封止用ガラス部材の組成範囲については、
本件発明者らの実験によって、次の表2に示すような結
果が得られている。
【0018】
【表2】
【0019】図1に示すように、半導体素子5を内部に
収納したフラット型のパッケージは、プリント配線基板
などに実装されて使用される。プリント配線基板に、他
の電子部品とともにハンダなどで接合される際に、40
0℃程度まで加熱される可能性がある。このため、絶縁
基体1および蓋体2と外部リード端子3とは、40〜4
00℃の温度範囲で、線熱膨張係数の差が小さいことが
望ましい。外部リード端子3として銅あるいは銅を主成
分とする金属を使用する場合は、前述のようにその線熱
膨張係数は17ppm/℃であるので、絶縁基体1およ
び蓋体2としては、その温度範囲で線熱膨張係数が10
〜20ppm/℃程度のセラミック材料を用いることが
好ましい。このようなセラミック材料として、リチウム
珪酸ガラス20〜80体積%と、40〜400℃におけ
る線熱膨張係数が8ppm/℃以上であるフィラー80
〜20体積%とを含む成形体を焼成して成る焼結体によ
って形成するいわゆるガラスセラミック焼結体が好適に
用いられる。
【0020】前記リチウム珪酸ガラスとしては、たとえ
ば SiO2−Li2O−Al23 SiO2−Li2O−Al23−MgO−TiO2 SiO2−Li2O−Al23−MgO−Na2O−F SiO2−Li2O−Al23−K2O−Na2O−ZnO SiO2−Li2O−Al23−K2O−P25 SiO2−Li2O−Al23−K2O−P25−ZnO
−Na2O SiO2−Li2O−MgO SiO2−Li2O−ZnO 等の組成物が挙げられ、このうちSiO2 は、リチウム
珪酸を形成するために必須の成分であり、SiO2 はガ
ラス全量中、60〜85重量%の割合で存在し、SiO
2とLi2Oとの合量がガラス全量中、65〜95重量%
であることがリチウム珪酸結晶を析出させる上で望まし
い。
【0021】また、40〜400℃における線熱膨張係
数が8ppm/℃以上であるフィラーとしては、表3の
ものが好適に使用される。
【0022】
【表3】
【0023】さらにリチウム珪酸ガラスの成分量を20
〜80体積%、フィラーの成分量を20〜80体積%の
範囲とするのは、セラミック材料の40〜400℃にお
ける線熱膨張係数を10〜20ppm/℃の範囲に制御
するとともに、焼成温度を下げるためであり、リチウム
珪酸ガラスの成分量が20体積%より少ない、言い換え
ればフィラーが80体積%より多いと液相焼結すること
ができずに高温で焼成する必要があり、またリチウム珪
酸ガラスが80体積%より多い、言い換えるとフィラー
が20体積%より少ないと、セラミック材料の特性がリ
チウム珪酸ガラスの特性に大きく依存していまい、線熱
膨張係数を所定値に制御するのが困難となるとともに、
原料のコストも高くなってしまうからである。
【0024】またリチウム珪酸ガラスでは、酸化リチウ
ム(Li2O)を5〜30重量%、特に5〜20重量%
の割合で含有することが重要である。このようなリチウ
ム珪酸ガラスを用いることによって、高い線熱膨張係数
を有するリチウム珪酸を析出させることができる。な
お、酸化リチウムの含有量が5重量%より小さいと、焼
成時にリチウム珪酸の結晶の生成量が少なくなってしま
い、高い線熱膨張係数を得ることができない。酸化リチ
ウムの含有量が30重量%より大きいと、電気絶縁体と
しての誘電正接が100×10-4を超えるため、基板と
しての特性が劣化してしまう。またこのガラス中には鉛
(Pb)を実質的に含まないことが望ましい。鉛は毒性
を有するため製造工程中での被毒を防止するための格別
な装置および管理を必要とするために、焼結体を安価に
製造することができなくなるためである。鉛が不純物と
して不可避的に混入する場合を考慮すると、鉛の含有量
は0.05重量%以下であることが望ましい。
【0025】さらに、リチウム珪酸ガラスの屈伏点を、
400〜800℃、特に400〜650℃としておくこ
とが望ましい。これはリチウム珪酸ガラスおよびフィラ
ーから成る成形体を形成する場合、有機樹脂バインダー
を混合しているが、焼成時に前記有機樹脂バインダーを
効率的に除去するためである。屈伏点が400℃より低
いと、成形体の緻密化が低温で開始するために、有機樹
脂バインダーが分解揮散できなくなり、有機樹脂バイン
ダー成分が残留して特性に影響を及ぼす結果となる。一
方、屈伏点が800℃より高いと、リチウム珪酸ガラス
の量を多くしないと結晶しにくくなるため高価なリチウ
ム珪酸ガラスを大量に必要とすることになり、焼結体の
コストが高くなってしまう。
【0026】フィラーは、リチウム珪酸ガラスの屈伏点
に応じ、その量を適宜調整することが望ましい。すわな
ち、リチウム珪酸ガラスの屈伏点が400〜650℃と
低い場合は、低温での焼結性が高まるためフィラーの含
有量は50〜80体積%と比較的多く配合することがで
きる。これに対して、リチウム珪酸ガラスの屈伏点が6
50〜800℃と高い場合は、焼結性が低下するためフ
ィラーの含有量は20〜50体積%と比較的少なく配合
することが望ましい。
【0027】リチウム珪酸ガラスは、フィラー無添加で
は収縮開始温度が700℃以下となり、850℃以上で
は溶融してしまう。フィラーを20〜80体積%の割合
で混合することによって、焼成温度を上昇させ結晶の析
出とフィラーを液相焼結させるための液相の形成とを行
うことができる。また原料コストを下げるためには、高
価な結晶性ガラスの含有量を減少させることが好まし
い。
【0028】リチウム珪酸ガラスとフィラーとの混合物
は、成形のための有機樹脂バインダーを添加した後、所
望の成形手段、たとえばドクターブレード、圧延法、金
型プレス等によってシート状など任意の形状に成形さ
れ、焼成に供される。
【0029】焼成に当たっては、まず成形のために配合
した有機樹脂バインダー成分を除去する。有機樹脂バイ
ンダーの除去は、700℃前後の大気雰囲気中で行われ
る。成形体の収縮開始温度は700〜850℃程度であ
ることが望ましい。収縮開始温度がこれより低いと有機
樹脂バインダーの除去が困難となるので、成形体中のリ
チウム珪酸ガラスの特性、特に屈伏点を制御することが
重要である。焼成は、850〜1300℃の酸化性雰囲
気中で行われ、相対密度90%以上まで気密化される。
このときの焼成温度が850℃より低いと、緻密化する
ことができない。
【0030】このようにして製造される焼結体中には、
リチウム珪酸ガラスから生成される結晶相、リチウム珪
酸ガラスとフィラーとの反応によって生成する結晶相、
あるいはフィラーが分解して生成する結晶相等が存在
し、これらの結晶相の粒界にガラス相が存在して焼結体
の線熱膨張係数が40〜400℃において10〜20p
pm/℃となる。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外部リー
ド端子として銅もしくは銅を主成分とする金属を使用す
るので、従来の42合金やコバール合金を使用する場合
に比較し、比透磁率が低く、導電率が高くなる。比透磁
率が低いことによって、外部リード端子の自己インダク
タンスを小さくすることができ、逆起電力に起因するノ
イズを極小とし、半導体素子の高速動作を可能とし、導
電率が高くなるので信号の伝播速度を速め、信号の減衰
量を低減して半導体素子を動作させることができる。絶
縁基体および蓋体のセラミック材は、外部リード端子3
の銅もしくは銅を主成分とする金属と同程度の線熱膨張
係数となるので、外部リード端子とセラミック材との間
に発生する熱応力が小さくなり、気密封止の信頼性を高
めることができる。
【0032】また本発明によれば、絶縁基体および蓋体
のセラミック材は、リチウム珪酸ガラスとフィラーとを
組合わせて、線熱膨張係数を外部リード端子としての銅
もしくは銅を主成分とする金属に近付けることができる
ので、熱応力を小さくして気密封止部の信頼性を高める
ことができる。
【0033】また本発明によれば、絶縁基体および蓋体
との間で外部リード端子を挟む部分に用いるガラス部材
の強度を改善し、気密封止部の信頼性を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の概略的な構成を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 絶縁基体 2 蓋体 3 外部リード端子 4 封止用ガラス部材 5 半導体素子 6 ボンディングワイヤ 10 収納用空間 11,12 凹部 13 接着剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基体と蓋体との間に外部リード端子
    を挟み、絶縁基体と蓋体と外部リード端子とをガラス部
    材で接合することによって、内部に半導体素子を気密に
    収納する半導体素子収納用パッケージであって、 外部リード端子は、銅もしくは銅を主成分とする金属で
    形成され、 絶縁基体および蓋体は、40〜400℃における線熱膨
    張係数が10〜20ppm/℃のセラミック材で形成さ
    れることを特徴とする半導体素子収納用パッケージ。
  2. 【請求項2】 前記セラミック材は、酸化リチウムを5
    〜30重量%含有するリチウム珪酸ガラスを20〜80
    体積%と、40〜400℃における線熱膨張係数が8p
    pm/℃以上であるフィラーを80〜20体積%との割
    合で含む成形体を、焼成して得られる焼結体から成るこ
    とを特徴とする請求項1に記載の半導体素子収納用パッ
    ケージ。
  3. 【請求項3】 前記ガラス部材は、酸化鉛55〜70重
    量%と、酸化硼素4〜14重量%と、酸化珪素0.5〜
    3重量%と、酸化アルミニウム3〜7重量%と、酸化亜
    鉛0.5〜3重量%と、酸化ビスマス1〜5重量%とを
    含むガラス成分に、フィラーとしてのβ−ユークリプタ
    イト系化合物を9〜19重量%添加したものから成るこ
    とを特徴とする請求項1に記載の半導体素子収納用パッ
    ケージ。
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