JPH10162929A - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ

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JPH10162929A
JPH10162929A JP33512096A JP33512096A JPH10162929A JP H10162929 A JPH10162929 A JP H10162929A JP 33512096 A JP33512096 A JP 33512096A JP 33512096 A JP33512096 A JP 33512096A JP H10162929 A JPH10162929 A JP H10162929A
Authority
JP
Japan
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alloy
weight
spark plug
electrode
spark
Prior art date
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Pending
Application number
JP33512096A
Other languages
English (en)
Inventor
Wataru Matsutani
渉 松谷
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発火部がIrを主体に構成されつつも、高温
でのIr成分の酸化・揮発による消耗が起こりにくく、
耐久性に優れたスパークプラグを提供する。 【解決手段】 スパークプラグ100は、中心電極3
と、その中心電極の外側に設けられた絶縁体2と、一方
の端部側から中心電極3を突出させた状態で、絶縁体2
の外側に設けられた主体金具1と、その主体金具1に一
端が結合され、他端側が中心電極3と対向するように配
置された接地電極4とを備え、それら中心電極3と接地
電極4との少なくとも一方にチップ31ないし32が固
着されて火花放電ギャップgが形成される。そして、該
チップ31ないし32は、Irを主体としてPdを1〜
30重量%の範囲で含有する合金により構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関に使用され
るスパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車エンジン等の内燃機関用の
スパークプラグとして、耐火花消耗性向上のために電極
の先端にPt(白金)合金のチップを溶接して発火部を
形成したものが使用されているが、白金は高価であるた
めチップ材料として安価なIr(イリジウム)を使用す
る提案がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のプラグにおいて
発火部をIrで構成した場合、Irは900〜1000
℃の高温域において酸化・揮発しやすい性質を有してい
るため、そのまま電極発火部に使用すると、火花消耗よ
りも酸化・揮発による消耗が問題となる欠点がある。従
って、市街地走行のような温度の低い条件であれば耐久
性はよいが、高速連続運転の場合には、耐久性が極端に
低下してしまう問題があった。
【0004】本発明は、発火部がIrを主体に構成され
つつも、高温でのIr成分の酸化・揮発による消耗が起
こりにくく、ひいては市街地走行においても、高速走行
においても耐久性に優れたスパークプラグを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上述の課
題を解決するために本発明のスパークプラグは、中心電
極と、その中心電極の外側に設けられた絶縁体と、一方
の端部側から中心電極を突出させた状態で、絶縁体の外
側に設けられた主体金具と、その主体金具に一端が結合
され、他端側が中心電極と対向するように配置された接
地電極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一
方に固着されて火花放電ギャップを形成する発火部とを
備え、その発火部が、Irを主体としてPdを1〜30
重量%の範囲で含有する金属により構成されることを特
徴とする。
【0006】本発明者は、火花放電ギャップを形成する
発火部を、Irを主体として上記範囲のPdを含有する
合金で構成することで、高温でのIr成分の酸化・揮発
による消耗が効果的に抑制され、ひいては耐久性に優れ
たスパークプラグが実現されることを見い出したのであ
る。
【0007】なお、上記発火部は、表記組成の金属から
なるチップを、接地電極及び/又は中心電極に対し溶接
により接合して形成することができる。この場合、本明
細書でいう「発火部」とは、接合されたチップのうち、
溶接による組成変動の影響を受けていない部分(例え
ば、溶接により接地電極ないし中心電極の材料と合金化
した部分を除く残余の部分)を指すものとする。
【0008】上記合金中のPdの含有量が1重量%未満
になるとIrの酸化・揮発の抑制効果が不十分となり、
発火部が消耗しやすくなるためプラグの耐久性が低下す
る。一方、Pdの含有量が30重量%を超えると合金の
融点が低下し、プラグの耐久性が同様に低下する。以上
のことから、Pdの含有量は前述の範囲で調整するのが
よく、望ましくは1.5〜18重量%、より望ましくは
2〜15重量%の範囲で調整するのがよい。
【0009】発火部を構成する上記チップは、例えば表
記組成となるように各合金成分を配合・溶解することに
より得られる溶解合金、又は合金粉末あるいは所定比率
で配合された金属単体成分粉末を成形・焼結することに
より得られる焼結合金により構成することができる。焼
結合金で構成する場合には、粉末成型によりチップの基
本的な形状が得られるので、焼結後の加工が少なくて済
むか場合によっては加工を省略できる利点がある。一
方、溶解合金を使用すれば焼結合金よりも緻密で消耗し
にくいチップを得ることが容易であり、プラグの耐久性
をさらに向上できる利点がある。
【0010】溶解合金でチップを構成する場合は、該溶
解合金素材に対し所定の加工を施して形成されたものが
使用できる。なお、ここでいう「加工」とは、圧延、鍛
造、引き抜き、切削、切断及び打抜きの少なくともいず
れかの工程を含む方法によりなされるものを意味するも
のとする。この場合、圧延、鍛造、あるいは打抜き等の
加工は、合金を所定の温度に昇温して行ういわゆる熱間
加工(あるいは温間加工)により行うことができる。そ
の加工温度は合金組成にもよるが、例えば700℃以上
とするのがよい。ここで、チップを構成する合金中のP
dの含有量が5重量%を超えると、材料が脆くなって加
工性が悪くなり、材料歩留まりと製造能率が低下するこ
とにつながるので、Pdの含有量を5重量%以下、望ま
しくは3重量%以下の範囲で調整するのがよい。
【0011】例えば溶解合金を熱間圧延により板状に加
工し、さらにその板材を熱間打抜き加工により所定の形
状に打ち抜いてチップを形成するようにすれば、チップ
の製造効率が著しく改善され、チップの製造単価を大幅
に低減することができる。また、溶解合金を熱間圧延又
は熱間鍛造により線状あるいはロッド状に加工した後、
これを長さ方向に所定長に切断してチップを形成する方
法も可能である。一方、溶解合金を放電加工により所定
のチップ形状に加工することも可能である。この場合
は、溶解合金中にPdが5重量%を超えて含有されてい
ても差しつかえない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施の
形態を図面を用いて説明する。図1に示す本発明の一例
たるスパークプラグ100は、筒状の主体金具1、先端
部21が突出するようにその主体金具1の内側に嵌め込
まれた絶縁体2、先端に形成された発火部31を突出さ
せた状態で絶縁体2の内側に設けられた中心電極3、及
び主体金具1に一端が溶接等により結合されるとともに
他端側が側方に曲げ返されて、その側面が中心電極3の
先端部と対向するように配置された接地電極4等を備え
ている。また、接地電極4には上記発火部31に対向す
る発火部32が形成されており、それら発火部31と、
対向する発火部32との間の隙間が火花放電ギャップg
とされている。
【0013】絶縁体2は、例えばアルミナあるいは窒化
アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、そ
の内部には自身の軸方向に沿って中心電極3を嵌め込む
ための孔部6を有している。また、主体金具1は、低炭
素鋼等の金属により円筒状に形成されており、スパーク
プラグ100のハウジングを構成するとともに、その外
周面には、プラグ100を図示しないエンジンブロック
に取り付けるためのねじ部7が形成されている。
【0014】次に、中心電極3及び接地電極4の本体部
3a及び4aはNi合金等で構成されている。一方、上
記発火部31及び対向する発火部32は、Irを主体と
し、Pdを1〜30重量%の範囲で含有する合金により
構成される。なお、合金中のPdの含有量は、望ましく
は1.5〜18重量%、より望ましくは2〜15重量%
の範囲で調整される。
【0015】図2に示すように、中心電極3の本体部3
aは先端側が縮径されるとともにその先端面が平坦に構
成され、ここに上記発火部を構成する合金組成からなる
円板状のチップを重ね合わせ、さらにその接合面外縁部
に沿ってレーザー溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶接等に
より溶接部Wを形成してこれを固着することにより発火
部31が形成される。また、対向する発火部32は、発
火部31に対応する位置において接地電極4にチップを
位置合わせし、その接合面外縁部に沿って同様に溶接部
Wを形成してこれを固着することにより形成される。な
お、発火部31及び対向する発火部32のいずれか一方
を省略する構成としてもよい。この場合には、発火部3
1又は対向する発火部32と接地電極4又は中心電極3
との間で火花放電ギャップgが形成される。なお、これ
らチップは、例えば表記組成となるように各合金成分を
配合・溶解することにより得られる溶解材、又は合金粉
末あるいは所定比率で配合された金属単体成分粉末を成
形・焼結することにより得られる焼結材により構成する
ことができる。
【0016】ここで、溶解合金によりチップを製造する
方法としては、溶解合金を熱間圧延により板状に加工
し、その板材を熱間打抜き加工により所定のチップ形状
に打ち抜く方法を例示することができる。しかし、溶解
合金中のPdの含有量が5重量%を超えると材料が脆く
なって加工性が悪くなり、特に打抜き加工時に割れや欠
け等が生じやすくなって材料歩留まり及び製造能率の低
下につながる場合がある。従って、打抜き加工によりチ
ップを製造する場合には、合金中のPdの含有量を5重
量%以下、望ましくは3重量%以下に設定する。
【0017】以下、スパークプラグ100の作用につい
て説明する。すなわち、スパークプラグ100は、その
ねじ部7においてエンジンブロックに取り付けられ、燃
焼室に供給される混合気への着火源として使用される。
ここで、その火花放電ギャップgを形成する発火部31
及び対向する発火部32が前述の合金で構成されること
で、Irの酸化・揮発による発火部の消耗が抑制される
ので、長期に渡って火花放電ギャップgが拡大せず、プ
ラグ100の寿命を伸ばすことができる。
【0018】
【実施例】
(実施例1)所定量のIrとPdとを配合・溶解するこ
とにより、Pdを0〜10重量%の各種比率で含有し残
部が実質的にIrである合金を作製し、これを放電加工
により直径0.7mm、厚さ0.5mmの円板状の試験片に
加工した(ただし、Pd=0重量%は比較例)。そし
て、これら試験片を大気中にて1100℃の温度で20
時間保持した後、各試験片の重量減少を測定した。その
結果を図3に示す。すなわち、Ir−Pd合金の試験片
については、Pdの含有量が増大するほどIrの酸化揮
発が抑制されるので、Pdを含有しないIr金属で構成
した比較例の試験片に比べてその重量減少が小さくなっ
ていることがわかる。このことは、そのようなIr−P
d合金でスパークプラグの発火部を形成すれば、プラグ
の温度が高い高速運転状態においてもチップの消耗が抑
制され、プラグの耐久性が高められることを示唆するも
のである。
【0019】(実施例2)所定量のIrとPdとを配合
・溶解することにより、Pdを各種比率で含有する合金
を作製し、これをボールミル粉砕して平均粒径が1μm
の合金粉末とした後、所定形状に成型して温度1900
℃で焼結することにより、Pdを0〜40重量%の各種
比率で含有し残部が実質的にIrである直径0.7mm、
厚さ0.5mmの円板状のチップを得た(ただし、Pd=
0及び40重量%は比較例)。それらチップを用いて、
図1に示すスパークプラグ100の発火部31及び対向
する発火部32を形成するとともに(火花放電ギャップ
gの幅1.1mm)、各プラグの性能試験を以下の条件に
て行った。すなわち、6気筒ガソリンエンジン(排気量
3000cc)にそれらプラグを取り付け、スロットル全
開状態、エンジン回転数6000rpmにて400時間
連続運転し(中心電極温度約920℃)、運転終了後の
プラグの火花放電ギャップgの拡大量を測定した。図4
は、その結果を、合金中のPdの含有量と火花放電ギャ
ップ増加量との関係で示したものである。すなわち、比
較例(Ir金属)のプラグは火花放電ギャップが著しく
拡大しているのに対し、チップの合金組成範囲が本発明
の範囲に属するプラグについては、火花放電ギャップの
増加が小さく耐久性に優れていることがわかる。
【0020】(実施例3)所定量のIrとPdとを配合
・溶解することにより、Pdを0〜5重量%(ただし0
重量%は比較例)の各比率で含有し残部が実質的にIr
で構成された合金を用意し、それぞれ熱間圧延(温度7
00℃以上)により厚さ0.5mmの板材とした後、これ
を熱間打抜き加工(温度700℃以上)することによ
り、直径0.7mm、厚さ0.5mmの円板状のチップを得
た。これらチップを用いて実施例1と同様のプラグを作
製した(なお、Pdを10重量%含有する合金について
も同様にチップの作製を試みたが、打抜き加工中に割れ
を生じてチップを得ることができなかった)。そして、
これらプラグに対し実施例1と同様の条件にて性能試験
を行った。図5は、その結果を、合金中のPdの含有量
と火花放電ギャップ増加量との関係で示したものであ
る。すなわち、比較例(Ir金属)のプラグは火花放電
ギャップgが著しく拡大しているのに対し、チップの合
金組成範囲が本発明の範囲に属するプラグについては、
火花放電ギャップgの増加が小さく耐久性に優れている
ことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパークプラグを示す正面部分断面
図。
【図2】その要部を示す拡大断面図。
【図3】実施例1において、Ir−Pd合金中のPd含
有量と酸化による重量減少との関係を示すグラフ。
【図4】実施例2における、発火部を構成する合金中の
Pd含有量と、火花放電ギャップの拡大量との関係を示
すグラフ。
【図5】実施例3における、発火部を構成する合金中の
Pd含有量と、火花放電ギャップの拡大量との関係を示
すグラフ。
【符号の説明】
1 主体金具 2 絶縁体 3 中心電極 4 接地電極 31 発火部(チップ) 32 対向する発火部(チップ) g 火花放電ギャップ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極と、その中心電極の外側に設け
    られた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体金
    具と、その主体金具に一端が結合され、他端側が前記中
    心電極と対向するように配置された接地電極と、それら
    中心電極と接地電極との少なくとも一方に固着されて火
    花放電ギャップを形成する発火部とを備え、 その発火部が、Irを主体としてPdを1〜30重量%
    の範囲で含有した合金により構成されることを特徴とす
    るスパークプラグ。
  2. 【請求項2】 前記発火部を構成する合金は、Pdを
    1.5〜18重量%の範囲で含有する請求項1記載のス
    パークプラグ。
  3. 【請求項3】 前記発火部を構成する合金は、Pdを2
    〜15重量%の範囲で含有する請求項1記載のスパーク
    プラグ。
  4. 【請求項4】 前記発火部を構成する合金は、Pdを5
    重量%以下の範囲で含有する請求項1ないし3のいずれ
    かに記載のスパークプラグ。
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