JP2002198158A - スパークプラグの製造方法及びスパークプラグ - Google Patents

スパークプラグの製造方法及びスパークプラグ

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JP2002198158A
JP2002198158A JP2000397026A JP2000397026A JP2002198158A JP 2002198158 A JP2002198158 A JP 2002198158A JP 2000397026 A JP2000397026 A JP 2000397026A JP 2000397026 A JP2000397026 A JP 2000397026A JP 2002198158 A JP2002198158 A JP 2002198158A
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spark plug
chip
ignition
crystal particles
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JP2000397026A
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English (en)
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Masayuki Segawa
昌幸 瀬川
Wataru Matsutani
渉 松谷
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Ir系チップの接合により発火部を形成した
スパークプラグにおいて、発火部の耐酸化消耗性及び機
械的強度に極めて優れたスパークプラグとその製造方法
とを提供する。 【解決手段】 スパークプラグ100は、発火部31,
32が、Ir系金属又は該Ir系金属と無機材料との複
合材料の原料粉末を焼結し、さらにIr系金属相結晶粒
子が所定方向に延伸するように熱間加工を施した後、所
定形状のチップに加工したものを用いて形成されてい
る。発火部31,32をなす複合材料は、所定方向に引
き伸ばされたIr系金属相結晶粒子からなるマトリック
ス中に前記無機材料の粒子が分散した組織を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパークプラグの
製造方法及びスパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】上述のようなスパークプラグにおいて
は、耐火花消耗性向上のために電極の先端にPtを主体
とするチップを溶接して発火部を形成したタイプのもの
が使用されている。しかしながら、近年は、耐火花消耗
性をさらに向上させるために、Ptに代えてIrを主成
分とするチップにて発火部を構成したスパークプラグ
が、例えば特開昭63−257193号、特開平3−1
475号、特開平5−54953号、特開平9−773
3号、特開平10−32076号、特開平10−745
75号、特開平10−22052号公報等に各種提案さ
れている。
【0003】しかしながら近年では、内燃機関の高性能
化により燃焼室内の温度も高くなる傾向にあり、また着
火性向上のために、スパークプラグの発火部を燃焼室内
部に突き出させるタイプのエンジンも多く使用されるよ
うになってきている。また、最近では、自動車エンジン
のメンテナンスフリー化対策の一環として、スパークプ
ラグ無交換による例えば16万km以上連続走行等、以
前の状況からは想像もつかないような苛酷な要望も出さ
れるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】Ir系のチップを使用
した場合、耐久性は大幅に改善されるが、Irは高温で
酸化揮発しやすい性質を有していることから、長時間の
高速走行を繰返してある温度以上に上昇すると、急激に
発火部が消耗し、火花ギャップ間隔が拡大してしまう欠
点がある。これを解決するために、特開平9−7733
号、特開平10−32076号、特開平10−7457
5号及び特開平10−22052号の各公報には、Ir
にRhやPtを添加して発火部の耐酸化消耗性を向上さ
せる方法が提案されている。しかしながら、さらに高温
で厳しい使用環境での耐久性や、あるいは着火性向上の
ため中心電極先端の発火部を厚くするなど、発火部温度
がさらに高温化する設計が求められる状況下において
は、必ずしも十分な効果が得られているとはいい難い。
【0005】すなわち、Ir系合金の製造方法には、溶
解法と粉末焼結法がある。溶解法では、溶解後の凝固時
に合金成分が組織中に偏析しやすい欠点がある。また、
Irの酸化揮発抑制に効果があるY等は、合金組
織中にこれを均一分散させることが、溶解法では本質的
に困難である。
【0006】一方、粉末焼結法を用いる場合、合金成分
の偏析は比較的起こりにくい。しかし、溶解法で得られ
たIr系合金に比べて粉末焼結法で得られたIr系合金
は靭性が低く、機械的強度が不足して割れ等が発生しや
すいという欠点がある。また、焼結法にて製造された合
金には空孔が残留しやすいので、例えば熱伝導度が溶解
法で得た合金よりも劣り、熱引きが悪化して耐酸化消耗
性が損なわれやすい問題がある。なお、焼結体の緻密化
を図るため焼結温度を上昇させる方法もあるが、結晶粒
がオストワルト成長により粗大化しやすくなり、粒界破
壊を起こしやすくなるため、機械的強度の低下につなが
る。
【0007】本発明の課題は、Ir系金属からなる発火
部の耐酸化消耗性と機械的強度との両立が可能なスパー
クプラグ及びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記の課
題を解決するために、本発明のスパークプラグの製造方
法は、中心電極と接地電極との間に火花放電ギャップが
形成され、かつ、中心電極と接地電極の少なくとも一方
の火花放電ギャップに臨む位置に、Irを主成分とする
Ir系金属又は該Ir系金属と無機材料との複合材料
(以下、両者を総称してIr系材料という)からなる発
火部を設けたスパークプラグの製造方法であって、Ir
系材料の原料粉末を焼結することにより焼結体を作る焼
結工程と、その焼結体を被加工材として、Ir系金属結
晶粒子が所定方向に延伸するように熱間加工を施して熱
間加工素材を得る熱間加工工程と、その熱間加工素材を
チップ素材としてこれを所定形状のチップに加工するチ
ップ化工程と、そのチップを中心電極と接地電極との少
なくとも一方に接合して発火部とする接合工程と、を含
むことを特徴とする。
【0009】発火部をIr系金属と無機材料との複合材
料にて構成する場合、無機材料は、元素周期律表の3A
族及び4A族に属する金属元素の酸化物(複合酸化物を
含む)を使用することが、Irの酸化揮発を抑制する上
で有効である。
【0010】Ir系金属にて発火部を構成したスパーク
プラグにおいて、該発火部の耐酸化消耗性は、従来、主
としてRh等の適当な合金元素の添加により改善の試み
が主になされてきた。それは確かに有効な手法ではある
が、本発明者らは、金属組織の観点から鋭意検討を行っ
た結果、Ir系金属からなる発火部の高温での耐酸化消
耗性及び機械的強度が、組織形態の影響を大きく受ける
とともに、その組織を引き伸ばして繊維状となすこと
で、発火部の耐酸化消耗性が顕著に改善され、かつ機械
的強度も向上することを見い出し、本発明を完成するに
至ったのである。
【0011】すなわち、上記本発明の製造方法によれ
ば、発火部を形成するためのIr系材料からなるチップ
素材を、焼結と熱間加工とを組み合わせて調製すること
により、得られる発火部の耐酸化消耗性を、機械的特性
を損ねることなく向上させることができる。焼結法の採
用は、成分偏析防止や無機材料粒子のマトリックス中へ
の分散状態向上に有効であり、耐酸化消耗性の改善に直
接的に寄与する。そして、さらに熱間加工により組織を
所定方向に延伸して繊維状となすことにより、割れや欠
けの発生が著しく減少し、靭性や強度を始めとする機械
的特性をさらに向上させることができる。さらに、図8
に示すように、加工に伴う圧縮により空孔がつぶれて減
少するので、耐酸化消耗性のさらなる向上を図ることが
できる。
【0012】なお、本明細書でいう「発火部」とは、接
合されたチップのうち、接合による組成変動の影響を受
けていない部分(例えば、接合により接地電極ないし中
心電極の材料と合金化した部分を除く残余の部分)を指
すものとする。また、本発明でいう「加工」とは、被加
工素材となるIr系材料中のIr系金属結晶粒子を所定
方向に延伸できるものであれば特に限定されないが、例
えば、鍛造、圧延及び線引き(伸線)の1種又は2種以
上の組合せにより実施できる。この場合、加工は、加工
時の素材温度が700〜1800℃となる熱間加工にて
行なうことが必要である。加工温度が700℃未満で
は、Ir系材料からなる被加工素材の変形抵抗が大き
く、また、粒界割れの発生頻度も高くなって健全な加工
が不能となる。他方、加工温度が1800℃を超える
と、Ir成分の酸化揮発が激しくなり、加工性も却って
低下することにつながる。また、加工に使用する治具
(鍛造パンチや圧延ロールあるいは伸線用のダイス)の
寿命も早期に尽きやすく、製造コストの高騰を招きやす
くなる。
【0013】加工済みの素材はチップ素材として、種々
の工程により、発火部として適切な形状のチップとされ
る。具体的な加工方法として、熱間加工工程において、
焼結体を熱間鍛造、熱間圧延及び熱間伸線の少なくとも
いずれかにより線状あるいはロッド状の素材(以下、線
状素材と称する)に加工した後、これを長さ方向に所定
長に切断(例えば、放電加工等による)してチップを得
るようにすれば、チップの製造歩留まりも高く、また、
軸線方向に引き延ばされた組織を得る上でも好都合であ
る。
【0014】この場合、チップは、Ir系金属相結晶粒
子がチップ厚さ方向に延伸するとともに、チップの厚さ
方向と平行な断面に現われる該Ir系金属相結晶粒子の
平均アスペクト比が5以上となる繊維状組織を呈するも
のとして製造されることが望ましい。該アスペクト比が
5以上となることで、組織の繊維化による耐酸化消耗性
及び機械的強度の向上を特に顕著に図ることができる。
なお、アスペクト比を極端に大きくすることは、加工工
数の徒な増大により製造能率の低下とコスト高騰を招く
ので、例えば100程度までの範囲で適宜定めるように
する。なお、本明細書においてアスペクト比とは、図6
に示すように、定められた断面上の視野にて観察される
結晶粒子の外形線に対し、粒子内部を横切らない平行接
線対の組を各種位置関係にて引いたときに、それら接線
対の組における最大間隔Rdmaxと同じく最小間隔Rmin
との比Rdmax/Rdminとして規定する。
【0015】別の方法としては、熱間加工は熱間圧延工
程を含み、該熱間圧延工程に基づいて熱間加工素材を板
状素材として形成し、その板状素材から板厚方向がチッ
プ厚さ方向となるように、例えば熱間打抜き加工あるい
は放電加工等によりチップを製造することも可能であ
る。該方法も高能率であり、また、板状素材の板面方向
(チップあるいは発火部となった場合は、その軸線を法
線とする面内方向)に引き延ばされた組織を得る上で好
都合である。
【0016】この場合、チップは、Ir系金属相結晶粒
子がチップ主面方向に延伸するとともに、チップ主面方
向においてIr系金属相結晶粒子の延伸方向に沿い、か
つチップ主面と直交する断面に現われる該Ir系金属相
結晶粒子の平均アスペクト比が5以上となる扁平粒子組
織を呈するものとして製造されることが望ましい。該ア
スペクト比が5以上となることで、組織の扁平化による
耐酸化消耗性及び機械的強度の向上を特に顕著に図るこ
とができる。この場合もアスペクト比を極端に大きくす
ることは、加工工数の徒な増大により製造能率の低下と
コスト高騰を招くので、例えば100程度までの範囲で
適宜定めるようにする。
【0017】次に、本発明のスパークプラグは、本発明
の製造方法により製造可能なもので、中心電極と接地電
極との間に火花放電ギャップが形成され、かつ、中心電
極と接地電極の少なくとも一方の火花放電ギャップに臨
む位置に、Irを主成分とするIr系金属と無機材料と
の複合材料からなる発火部が設けられ、発火部をなす複
合材料が、所定方向に引き伸ばされたIr系金属相結晶
粒子からなるマトリックス中に無機材料の粒子が分散し
た組織を有することを特徴とする。これによれば、Ir
金属中に無機材料粒子が分散することで発火部の耐酸化
消耗性が向上し、かつこのような複合材料を製造する上
で好都合な焼結法を採用したときに、Ir系金属結晶粒
子を加工により所定方向に引き伸ばされた組織となすこ
とで、焼結体の空孔が減少して熱伝導度が向上すること
から、耐酸化消耗性のさらなる向上を図ることができ
る。また、組織が引き延ばされた形態となることによ
り、発火部の靭性や強度といった機械的性質が改善さ
れ、割れや欠け等の不良発生が著しく減少する。
【0018】中心電極の先端面に接地電極の側面が対向
するスパークプラグの形態の場合、発火部をなす複合材
料は、火花放電ギャップに面する表面を発火面とし、該
発火面と直交する向きを発火部高さ方向として、前記し
た理由により、Ir系金属相結晶粒子が発火部高さ方向
に延伸するものとなっている場合は、該発火部高さ方向
と平行な断面に現われるIr系金属相結晶粒子の平均ア
スペクト比が5以上となる繊維状組織を呈していること
が望ましい。また、Ir系金属相結晶粒子が発火面に沿
う所定方向に延伸するものとなっている場合は、該発火
面においてIr系金属相結晶粒子の延伸方向に沿い、か
つ発火面と直交する断面に現われる該Ir系金属相結晶
粒子の平均アスペクト比が5以上となる扁平粒子組織を
呈していることが望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1及び図2(a)に示す本発明の
一例たるスパークプラグ100は、筒状の主体金具1、
先端部21が突出するようにその主体金具1の内側に嵌
め込まれた絶縁体2、先端に形成された貴金属発火部
(以下、単に発火部ともいう)31を突出させた状態で
絶縁体2の内側に設けられた中心電極3、及び主体金具
1に一端が溶接等により結合されるとともに他端側が側
方に曲げ返されて、その側面が中心電極3の先端部と対
向するように配置された接地電極4等を備えている。ま
た、接地電極4には上記発火部31に対向する発火部3
2が形成されており、それら発火部31と、対向する発
火部32との間の隙間が火花放電ギャップgとされてい
る。
【0020】絶縁体2は、例えばアルミナあるいは窒化
アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、そ
の内部には自身の軸方向に沿って中心電極3を嵌め込む
ための孔部6を有している。また、主体金具1は、低炭
素鋼等の金属により円筒状に形成されており、スパーク
プラグ100のハウジングを構成するとともに、その外
周面には、プラグ100を図示しないエンジンブロック
に取り付けるためのねじ部7が形成されている。
【0021】中心電極3及び接地電極4のチップ被固着
面形成部位、この実施例では少なくともその表層部がN
i又はFeを主成分とする耐熱合金にて構成されている
(なお、本明細書において「主成分」とは、最も質量含
有率の高い成分を意味し、必ずしも「50質量%以上を
占める成分」を意味するものではない)。
【0022】中心電極3及び接地電極4のチップ被固着
面形成部位、この実施例では少なくともその表層部がN
i又はFeを主成分とする耐熱合金にて構成されてい
る。例えばNiを主成分とする耐熱合金としては、INCO
NEL 600やINCONEL601 等を使用できる。
【0023】一方、上記発火部31及び対向する発火部
32は、Irを主成分とする金属(Ir系金属)を主体
に構成されている。該Ir系金属からなる発火部31,
32は、Irを主成分とするIr系金属又は該Ir系金
属と無機材料との複合材料から構成しており、所定方向
に引き伸ばされたIr系金属結晶粒子からなるマトリッ
クス中に前記無機材料の粒子が分散した組織を有する。
これにより、中心電極3の温度が上昇しやすい環境下に
おいても、発火部31,32の耐消耗性及び機械的強度
を良好なものとすることができ、かつIr成分の酸化・
揮発により減耗が極めて効果的に抑制される。また、上
記のような耐熱合金に対する溶接性も良好である。な
お、発火部31及び対向する発火部32のいずれか一方
を省略する構成としてもよい。この場合には、発火部3
1と、発火部を有さない接地電極4の側面との間、又は
対向する発火部32と、発火部を有さない中心電極3の
先端面との間で火花放電ギャップgが形成されることと
なる。また、接地電極4側の、対向する発火部32は、
例えばPtを主体とする貴金属など、Ir系金属以外の
貴金属にて構成してもよい。
【0024】発火部31,32を構成するIr系金属に
は、添加金属元素成分としてPt、Rh、及びNiの少
なくとも1種を含有させることができる。これらの成
分、特にPtは、発火部31,32の高温での耐酸化消
耗性改善効果が著しく高い。ただし、本発明において
は、発火部31,32を構成するIr系金属を焼結及び
熱間加工することにより酸化消耗抑制の効果が大きいた
め、添加金属元素成分の含有量をそれほど増加させなく
とも、発火部の酸化・揮発抑制は相当顕著となる。この
ことは、添加金属元素成分が、例えばPtやRh等、高
価な貴金属である場合に、その添加量を削減できる点に
おいて有利である。この観点においては、Ir系金属
は、Irの含有量を85質量%以上とし、残部を実質的
に上記の添加金属元素成分とすることが望ましい。
【0025】Ir系金属としては、例えば次のようなも
のを使用できる。 (1)Irを主体としてRhを1〜50質量%(ただし
50質量%は含まない)の範囲で含有する合金を使用す
る。該合金の使用により、高温でのIr成分の酸化・揮
発による発火部の消耗がさらに効果的に抑制され、ひい
ては、より耐久性に優れたスパークプラグが実現され
る。上記合金中のRhの含有量が1質量%未満になる
と、Rh添加によるIrの酸化・揮発の抑制効果が顕著
でなくなる。一方、Rhの含有量が50質量%以上にな
ると合金の融点が低下し、プラグの耐久性が同様に低下
する。
【0026】ここで、合金中のRhの含有量は上記範囲
内において多くなるほど、発火部31,32の酸化・揮
発抑制効果は高められる。この観点において、酸化・揮
発抑制効果が最も顕著となるのは、Rh含有量が7〜3
0質量%、より望ましくは15〜25質量%、最も望ま
しくは18〜22質量%においてである。しかしなが
ら、本発明においては、発火部31,32を構成するI
r系金属相が所定方向に引き伸ばされたことによる酸化
消耗抑制効果が大きいため、Rhの含有量が比較的小さ
くとも、Ir系金属により発火部を構成した従来のスパ
ークプラグと比較して遜色ない、あるいはそれ以上の酸
化・揮発効果が達成される。その結果、高価なRhの含
有量を削減しつつも、発火部31あるいは32の耐酸化
消耗性に優れたスパークプラグが実現可能となる。例え
ば、前述のようにIr系金属中のIrの含有量を85質
量%以上となす場合、Rhの含有量は、望ましくは1〜
15質量%、さらに望ましくは3〜10質量%の範囲に
て調整することが望ましい。
【0027】(2)Irを主体としてPtを1〜50質
量%の範囲で含有する合金を使用する。該合金の使用に
より、高温でのIr成分の酸化・揮発による発火部の消
耗がさらに効果的に抑制され、ひいてはより耐久性に優
れたスパークプラグが実現される。なお、上記合金中の
Ptの含有量が1質量%未満になるとIrの酸化・揮発
の抑制効果が不十分となり、発火部が消耗しやすくなる
ためプラグの耐久性が低下する。一方、Ptの含有量が
50質量%以上になると合金の融点が低下し、プラグの
耐久性が同様に低下する。例えば、前述のようにIr系
金属中のIrの含有量を85質量%以上となす場合、P
tの含有量は、望ましくは1〜15質量%、さらに望ま
しくは3〜10質量%の範囲にて調整することが望まし
い。
【0028】(3)Irを主成分とし、Niを1〜50
質量%含有する合金を使用する。該合金を使用すること
により、高温でのIr成分の酸化・揮発による発火部の
消耗がさらに効果的に抑制され、ひいてはより耐久性に
優れたスパークプラグが実現される。なお、上記合金中
のNiの含有量が1質量%未満になるとIrの酸化・揮
発の抑制効果が不十分となり、発火部が消耗しやすくな
るためプラグの耐久性が低下する。一方、Niの含有量
が50質量%以上になると合金融点が低下し、耐火花消
耗性が十分でなくなる。Niの含有量は、望ましくは1
〜20質量%、さらに望ましくは2〜15質量%の範囲
にて調整することが望ましい。
【0029】チップを構成する材料には、元素周期律表
の3A族(いわゆる希土類元素)及び4A族(Ti、Z
r、Hf)に属する金属元素の酸化物(複合酸化物を含
む)を含有させることが好ましい。添加量は、例えば
0.1〜15質量%の範囲内で含有させることができ
る。これにより、添加金属元素成分、特にIr、Ru、
Reの酸化・揮発による消耗がさらに効果的に抑制され
る。上記酸化物の含有量が0.1質量%未満になると、
当該酸化物添加による添加金属元素成分の酸化・揮発防
止効果が十分に期待できなくなる場合がある。一方、酸
化物の含有量が15質量%を超えると、チップの耐熱衝
撃性が却って損なわれてしまうことがある。なお、上記
酸化物としては、Y及びLaが好適に使用
されるが、このほかにも、ThO及びZrO等を好
ましく使用することができる。なお、酸化物以外にも炭
化物、窒化物及びホウ化物等の無機物質粒子を含有させ
ることもできる。
【0030】以下、本発明のスパークプラグの製造方法
の実施例について説明する。図9(a)に示すように、
中心電極3の先端面3sに上記発火部31(図1)を構成
する合金組成からなる円板状のチップ31’を重ね合わ
せ、さらに同図(b)に示すように、その接合面外縁部
に沿ってレーザー溶接により全周レーザー溶接部(以
下、単に溶接部ともいう)10を形成してこれを固着す
ることにより発火部31が形成される。また、対向する
発火部32(図1)は、発火部31に対応する位置にお
いて接地電極4にチップ32’(図2(b))を位置合
わせし、その接合面外縁部に沿って同様に溶接部20を
形成してこれを固着することにより形成される。
【0031】これらチップ31’,32’(以下、チッ
プ31,32を総称する場合は、符号「154」ないし
「155」を用いる場合がある)の製造方法を以下に説
明する。まず、図3(a)に示すようにIrを主成分と
する所定の組成の原料粉末Pを配合し、これを同図
(b)に示すように所定の形状に成形後、焼結する。図
4(a)は、Ir系金属粉末を主体とする原料粉末Pを
プレス等により成型して成形体140となし、同図
(b)に示すようにこれを焼結炉FS内にて焼結して、
ブロック状の焼結体150を得る例である。また、図4
(c)に示すように、円筒状の粉末成形体130を作
り、これを焼結して円筒状の焼結体135を作ることも
できる。この形態は、例えば円形断面の線状あるいは棒
状に加工する場合に好都合である。原料粉末は、Irを
主成分とする合金粉末であってもよく、あるいは所定の
組成で各金属成分粉末を配合し、焼結により合金する形
でもよい。なお、所望により、無機材料の粉末(例えば
前記した酸化物)を上記原料粉末に混合して焼結すれ
ば、Ir系金属相中に無機材料粒子が均一に分散した複
合材料の焼結体が得られる。
【0032】この場合、焼結温度は、1600〜210
0℃の範囲にて調整するのがよい。温度が1600℃未
満では、十分な焼結が必ずしも達成できなくなる場合が
ある。他方、温度が2100℃を超えると、Ir系金属
の軟化あるいは溶融が避けがたくなり、処理中の素材の
溶着や変形を招く。
【0033】次に上記により得られた焼結体を熱間加工
する。例えば、図3(c)のように得られた円柱状の焼
結体135を、回転ハンマーを用いた熱間回転鍛造(熱
間スウェージング:方式自体は公知のものである)、熱
間線材圧延(ロール孔型を形成する溝付ロールを用い
る:方式自体は公知のものである)、もしくはそれらの
組合せにより軸線方向に引き延ばして棒状素材とした
後、図5(a)のような伸線ダイスを用いた熱間伸線に
よりさらに引き延ばして、図3(d)のような線状素材
153を得る。線状素材153は円形の軸断面を有する
ものとして形成され、その組織は、図5(b)に示すよ
うに、Ir系金属結晶粒子が素材長手方向に延伸された
繊維状のもとなる。Ir系金属結晶粒子の平均アスペク
ト比(Rdmax/Rdmin)は、線状素材153の長手方
向と平行な断面(図では素材の中心軸線を含む断面A−
A)において5以上とされる。
【0034】一方、図3(b)に示すブロック状の焼結
体150(あるいは、(c)に示す、それを鍛造した棒
状素材151)を、図7(a)に示すように、圧延ロー
ル対を用いて焼結素材熱間圧延することにより、(d)
に示す板状素材152とすることができる。板状素材1
52は、熱間加工により、Ir系金属結晶粒子が板の主
面MTに沿う方向に延伸される。そのIr系金属結晶粒
子は、その延伸方向に沿い、かつ主面と直交する断面L
Tにおいて、平均アスペクト比(Rdmax/Rdmin)が
5以上となる扁平粒子組織を呈するものとされる。
【0035】なお、いずれの場合も、複合材料の場合
は、例えば図5(c)に示すように、Ir系金属結晶粒
子からなるマトリックス中に無機材料粒子が分散した形
となる。
【0036】次に、上記のようにして得られた熱間加工
素材となる板状素材152又は線状素材153を所定形
状のチップに加工する。例えば、図3(d)の板状素材
152を熱間打抜き加工により板厚方向に打ち抜けば、
図3(e)に示すようなチップ154を形成することが
できる。この場合、チップ154は、チップは、Ir系
金属結晶粒子がチップ厚さ方向における端面(チップ主
面)CPに沿う方向に延伸するとともに、その延伸方向
に沿いかつチップ主面と直交する断面ASに現われるI
r系金属結晶粒子の平均アスペクト比が5以上となる扁
平粒子組織を呈するものとされる。
【0037】上記チップ154は、図1において、中心
電極3の軸線方向Oにチップ厚さ方向が一致するよう
に、中心電極3及び/又は接地電極4に溶接により接合
して発火部31あるいは32とされる。具体的には、チ
ップ外周面に沿う環状の溶接部10あるいは20をレー
ザー溶接により形成する方法、あるいは抵抗溶接を用い
る方法を例示できる。図2(c)に示すように、これら
発火部31,32は、火花放電ギャップgに面する表面
(チップ主面に由来するものである)を発火面として、
Ir系金属結晶粒子が発火面と平行な所定方向Jに沿っ
て延伸するとともに、該発火面においてIr系金属結晶
粒子の延伸方向に沿い、かつ発火面と直交する断面に現
われるIr系金属結晶粒子の平均アスペクト比が5以上
となる扁平粒子組織を呈するものとなる。
【0038】一方、図3(d)の線状素材153を、放
電加工等により長さ方向に所定の間隔に切断することに
よりチップ155を製造することができる。図9(b)
に示すように、該チップ155は、Ir系金属結晶粒子
がチップ厚さ方向に延伸するとともに、チップの厚さ方
向と平行な断面ASに現われるIr系金属結晶粒子の平
均アスペクト比が5以上となる繊維状組織を呈する。該
チップ155も、図2(d)に示すように、中心電極3
及び/又は接地電極4に溶接により接合して発火部31
あるいは32とされる。Ir系金属結晶粒子は、軸線O
と平行な方向Jに沿って延伸するとともに、その延伸方
向と平行な断面に現われるIr系金属結晶粒子の平均ア
スペクト比が5以上となる繊維状組織を呈する。
【0039】なお、上記のチップ154及び155は、
例えば直径dcが0.4〜1.2mm、厚さtcが0.5
〜1.5mm程度とされる。結果として、発火部31の
外径Dも同様の寸法を有するものとなる。
【0040】
【実験例】上記本発明のスパークプラグ100の構成に
よりもたらされる効果を確認するために、以下の実験を
行った。まず、原料粉末として、各々平均粒径10μm
程度のIr金属粉末、Rh金属粉末、Ru粉末、Re粉
末、Ni粉末及びY粉末を、表1の組成となるよ
うに配合・混合した。この原料粉末を成形圧力200k
g/mmにて室温でプレス成形して角棒状圧粉成形体
となした。次に、その成形体を水素気流中にて、147
0℃で60分間焼結し、縦約30mm、横20mm及び
高さ100mmの棒状焼結体を得た。
【0041】上記焼結体に以下のような熱間加工工程を
施した。まず、素材温度を1500℃に維持しながら鍛
造圧力5×10kg/cmにて、軸断面形状が10
mm角の角柱状棒材に予備鍛造加工した。次いで溝付ロ
ールを用いた熱間線材圧延加工により、断面が1.5m
m角となるまで圧延した。なお、圧延時の溝ロール温度
は680〜750℃、素材温度は1300〜1400℃
の範囲に維持した。
【0042】そして、素材温度を1300〜1400℃
のに維持して、熱間回転鍛造加工により断面直径が0.
9mmの線材とし、さらに、ダイス温度を680〜75
0℃、線材温度1300〜1400℃に維持しながら、
最終線径が0.6mmとなるまで熱間伸線加工を行なっ
た。こうして得られた線材を、放電加工により軸方向に
0.8mmの厚さに切断することにより、直径0.6m
m及び厚さ0.8mmの円板状のチップを得た。
【0043】得られたチップは、中心軸線を含む断面が
現われるように研磨して組織観察したところ、Ir系金
属結晶粒子が引き伸ばされて繊維状の組織が形成され、
これをマトリックスとしてY粒子が略均一に分散
していることがわかった。該断面にてIr系金属結晶粒
子の平均アスペクト比を測定したところ、約50である
ことがわかった。
【0044】
【表1】
【0045】なお、比較例として、No.1、No.2
及びNo.3の組成については、チップ形状に成形して
焼結のみを行った試料も作成した。
【0046】上記の各チップに対し、チップ欠けの発生
頻度に関する評価試験を行った。すなわち、各チップを
曲げ前の接地電極に抵抗溶接により接合後、火花放電ギ
ャップ形成用のスペーサを中心電極上に配置し、該スペ
ーサに向けて圧力20kg/cmにて接地電極を曲げ
ながら押し付け、該圧力を印加したままスペーサを引き
抜いたとき、図10に示すような、引き抜きにより生じ
るチップ主面の欠け部分の面積を測定するとともに、そ
の欠け部の面積率が10%以上となるものの発生頻度を
求めた。結果を図11に示す。なお、サンプル数は各1
000個である。この結果によると、焼結のみのチップ
と比較して、焼結後、さらに熱間加工することにより組
織を繊維状としたチップでは、欠けの発生頻度が著しく
減少しており、機械的特性が格段に向上していることが
わかる。
【0047】また、上記のチップを用いて、図1に示す
スパークプラグ100の発火部31及び対向する発火部
32を、火花放電ギャップgの幅が1.1mmとなるよう
に形成するとともに、実機による耐火花消耗性試験を行
った。すなわち、プラグを6気筒ガソリンエンジン(D
OHC、排気量2500cc)に取り付け、無鉛ガソリン
を使用して、スロットル全開状態、エンジン回転数60
00rpmにて400時間(5万km走行に相当)運転
を行ない、火花放電ギャップgの拡大量を測定した。な
お、試験中の中心電極温度(チップ受熱温度)は約90
0℃であった。結果を図12に示す。焼結のみのチップ
と比較して、焼結後さらに熱間加工することにより組織
を繊維状としたチップは、ギャップ増加量が小さく耐酸
化消耗性が格段に向上しており、極めて良好な結果が得
られていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパークプラグの一実施例を示す正面
部分断面図。
【図2】その要部を示す拡大断面図。
【図3】発火部形成用チップの製造方法の例を示す模式
図。
【図4】チップの成形及び焼結方法の例を示す模式図。
【図5】Ir系金属結晶粒子を繊維状となす工程と、得
られる素材の組織を模式的に示す説明図。
【図6】結晶粒子のアスペクト比を説明する図。
【図7】Ir系金属結晶粒子を扁平状となす工程と、得
られる素材の組織を模式的に示す説明図。
【図8】焼結体中の空孔が加工による圧縮により消滅す
る様子を模式的に示す図。
【図9】チップ組織の例をいくつか示す説明図。
【図10】チップ欠け発生頻度試験において、スペーサ
の引き抜きにより生じる部分的な欠落(欠け部分面積)
を示す模式図。
【図11】焼結のみ施したチップとさらに熱間加工処理
を施したチップのとの、チップ欠け発生頻度試験の結果
を比較して示す図。
【図12】同じく実機による耐酸化消耗性試験の結果を
比較して示す図。
【符号の説明】
1 主体金具 2 絶縁体 3 中心電極 4 接地電極 31 発火部 31’ チップ 32 対向する発火部 g 火花放電ギャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 5/04 C22C 5/04 32/00 32/00 Z C22F 1/14 C22F 1/14 H01T 13/39 H01T 13/39 21/02 21/02 // C22F 1/00 606 C22F 1/00 606 623 623 624 624 628 628 630 630A 640 640B 651 651 683 683 687 687 Fターム(参考) 4E087 AA00 BA23 CB01 HA00 4K018 AA02 AB01 AC01 BA01 DA11 EA52 KA07 KA70 4K020 AA22 AC07 BB29 BC01 BC03 5G059 AA04 DD02 DD12 DD15 DD16 EE02 EE12 EE15 EE16

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極と接地電極との間に火花放電ギ
    ャップが形成され、かつ、前記中心電極と接地電極の少
    なくとも一方の前記火花放電ギャップに臨む位置に、I
    rを主成分とするIr系金属又は該Ir系金属と無機材
    料との複合材料(以下、両者を総称してIr系材料とい
    う)からなる発火部を設けたスパークプラグの製造方法
    であって、 前記Ir系材料の原料粉末を焼結することにより焼結体
    を作る焼結工程と、 前記焼結体に、Ir系金属結晶粒子が所定方向に延伸す
    るように熱間加工を施して熱間加工素材を得る熱間加工
    工程と、 前記熱間加工素材をチップ素材としてこれを所定形状の
    チップに加工するチップ化工程と、 前記チップを前記中心電極と前記接地電極との少なくと
    も一方に接合して前記発火部とする接合工程と、 を含むことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記無機材料として、元素周期律表の3
    A族及び4A族に属する金属元素の酸化物(複合酸化物
    を含む)が使用される請求項1記載のスパークプラグの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記焼結体を前記熱間加工により延伸す
    ることにより、前記熱間加工素材を線状又はロッド状の
    素材(以下、これらを総称して線状素材という)として
    形成し、その線状素材を長手方向において所定の間隔に
    切断することにより前記チップとなす請求項1又は2に
    記載のスパークプラグの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記チップは、Ir系金属結晶粒子がチ
    ップ厚さ方向に延伸するとともに、チップの厚さ方向と
    平行な断面に現われる該Ir系金属結晶粒子の平均アス
    ペクト比が5以上となる繊維状組織を呈するものとして
    製造される請求項3記載のスパークプラグの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記熱間加工は熱間圧延工程を含み、該
    熱間圧延工程に基づいて前記熱間加工素材を板状素材と
    して形成し、その板状素材から板厚方向がチップ厚さ方
    向となるように前記チップを製造する請求項1又は2に
    記載のスパークプラグの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記チップは、Ir系金属結晶粒子が前
    記チップ厚さ方向における端面(以下、チップ主面とい
    う)に沿う方向に延伸するとともに、前記延伸方向と平
    行かつチップ主面方向と直交する断面に現われる該Ir
    系金属結晶粒子の平均アスペクト比が5以上となる扁平
    粒子組織を呈するものとして製造される請求項5記載の
    スパークプラグの製造方法。
  7. 【請求項7】 中心電極と接地電極との間に火花放電ギ
    ャップが形成され、かつ、前記中心電極と接地電極の少
    なくとも一方の前記火花放電ギャップに臨む位置に、I
    rを主成分とするIr系金属と無機材料の複合材料から
    なる発火部を設けたスパークプラグであって、 前記発火部をなす前記複合材料が、所定方向に引き伸ば
    されたIr系金属結晶粒子からなるマトリックス中に前
    記無機材料の粒子が分散した組織を有することを特徴と
    するスパークプラグ。
  8. 【請求項8】 前記中心電極の先端面に前記接地電極の
    側面が対向するとともに、前記発火部をなす前記複合材
    料は、前記火花放電ギャップに面する表面を発火面と
    し、該発火面と直交する向きを発火部高さ方向として、
    前記Ir系金属結晶粒子が前記発火部高さ方向に延伸す
    るとともに、該発火部高さ方向と平行な断面に現われる
    前記Ir系金属結晶粒子の平均アスペクト比が5以上と
    なる繊維状組織を呈する請求項7記載のスパークプラ
    グ。
  9. 【請求項9】 前記中心電極の先端面に前記接地電極の
    側面が対向するとともに、前記発火部をなす前記複合材
    料は、前記火花放電ギャップに面する表面を発火面とし
    て、前記Ir系金属結晶粒子が前記発火面に沿う所定方
    向に延伸するとともに、該発火面において前記Ir系金
    属結晶粒子の延伸方向に沿い、かつ前記発火面と直交す
    る断面に現われる該Ir系金属結晶粒子の平均アスペク
    ト比が5以上となる扁平粒子組織を呈する請求項7記載
    のスパークプラグ。
  10. 【請求項10】 前記Ir系金属は、添加金属元素成分
    の主体がPt、Rh、Ru、Re及びNiの少なくとも
    1種である請求項7ないし9のいずれかに記載のスパー
    クプラグ。
  11. 【請求項11】 前記酸化物は、Y及びLa
    の少なくとも1種を主成分とするものである請求項7
    ないし10のいずれかに記載のスパークプラグ。
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