JPH1016034A - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

光学フィルムの製造方法

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JPH1016034A
JPH1016034A JP8171207A JP17120796A JPH1016034A JP H1016034 A JPH1016034 A JP H1016034A JP 8171207 A JP8171207 A JP 8171207A JP 17120796 A JP17120796 A JP 17120796A JP H1016034 A JPH1016034 A JP H1016034A
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film
peeling
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metal
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Yasumasa Okada
安正 岡田
Akihisa Miura
明久 三浦
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学的に均質で、特に複屈折位相差のバラツ
キが小さく、かつ厚み精度に優れた光学フィルムを提供
すること。 【解決手段】 Tダイから溶融状態で押し出された膜状
の熱可塑性樹脂を、金属ロールと、圧力制御された複数
のロールで弛まないように張力をかけた無端金属ベルト
との間で円弧状に狭圧しながら冷却固化してフィルム状
に成形する光学フィルムの製造方法であって、金属ロー
ルに隣接して剥離ロールを配置すると共に、金属ロール
と剥離ロールとの間隙を(成形フィルムの厚み)〜(成
形フィルムの厚み+5mm)の範囲に調整し、金属ロー
ルと無端ベルトとの間で冷却固化したフィルムを剥離ロ
ールを介して金属ロールから剥離することを特徴とする
光学フィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学フィルム(シ
ートを含む)の製造方法に関し、更に詳しくは、光学的
に均質でかつ厚み精度に優れた光学フィルムであって、
延伸処理を施しても、光学特性(複屈折位相差)及び厚
みが全面で均一な延伸光学フィルムを与えることができ
る光学フィルムの製造方法に関する。本発明の製造方法
により得られる光学フィルムは、冷却ロール(金属ロー
ル)からの剥離ムラ及び剥離ムラに起因する位相差ムラ
がなく、特に液晶ディスプレイに用いる位相差補償板の
原反として好適である。
【0002】
【従来の技術】例えば、超ねじれネマチック(STN)
型液晶ディスプレイにおいて、駆動用のSTNに複屈折
が発現するフィルムを位相差補償板(位相差板)として
積層したRF(retardation film)−
STNが知られている。従来より、このような液晶ディ
スプレイに用いられる位相差板として、高精度に作製さ
れた高分子材料からなるフィルムが使用されている。位
相差板は、液晶にて発生した光学歪を補償する役割をも
っているため、高い補償精度が要求されている。従来、
位相差板は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリ
ビニルアルコール(PVA)、ポリスルホン(PS
f)、ポリアリレート樹脂等の原反(未延伸フィルムま
たはシート)を一軸または二軸方向に延伸し、配向させ
ることにより得ている。
【0003】このような位相差板原反として好適な光学
フィルムは、各種の方法により製造することができる
が、それぞれ問題点があり、充分に満足できる特性を有
する光学フィルムを得ることは困難であった。例えば、
特開平2−256003号公報には、厚み精度が良好
で、残留位相差のない位相差板原反を溶剤キャスト法で
連続的に製造する方法が提案されている。しかしなが
ら、溶剤キャスト法による高分子フィルムまたはシート
の製造は、設備費用が高額であること、ランニング
コストにも費用が嵩むこと、溶剤を使用するため、人
体及び環境に有害であること、等の欠点を有している。
また、溶剤キャスト法では、溶剤を完全に揮発させるこ
とは難しく、残留した溶剤が樹脂の粘弾性を変化させ、
延伸時、応力ムラとなる。溶剤が残っているほど応力が
緩和されやすい。溶剤が残留したフィルムを延伸する
と、残留溶剤が少ない箇所は位相差が高く、残留溶剤が
多い箇所は位相差が低くなる。
【0004】このような溶剤キャスト法に伴う欠点を解
消するために、押出成形法による高分子フィルムまたは
シートの製造方法が考えられるが、従来の押出成形法で
は、厚みムラ、ダイライン、ギヤマーク、位相差ムラが
発生し、液晶ディスプレイに用いられる光学部品の用途
には使用することができないものであった。例えば、市
販されている押出原反(押出フィルムまたはシート)
は、フィルム面内に応力が残留しており、かつ、バラツ
キがあるため、該押出原反を延伸した後も、延伸フィル
ムに応力のバラツキが保持される。位相差板に応力のバ
ラツキがあると、液晶の光学歪を完全に補償することが
できないために、意図しない発色が確認され、ひどい場
合には、使用に耐えられない。また、複屈折位相差は、
フィルム内の配向度合いに比例するだけではなく、厚み
にも比例する。同じ配向度で厚みが異なる場合、厚みが
厚い方が位相差は大きくなる。従って、厚みも極力等し
くする必要がある。このため、位相差板により光学的な
補償を行うためには、設定値に極力等しい位相差を全面
で獲得し、かつ、厚みも等しくする必要がある。
【0005】最近、ポリプロピレン(PP)などの熱可
塑性樹脂シートまたはフィルムの鏡面成形方法として、
Tダイから溶融状態で押し出された膜状の樹脂をキャス
トドラムと無端金属ベルトとの間で円弧状に挟圧する方
法が提案されている(特開平6−170919号公
報)。しかし、この公報に開示されている方法や装置を
表記の通りにPC等の位相差板原反の製造方法に適用す
ると、満足な位相差板原板を得ることができない。すな
わち、この方法によれば、厚みムラ、ダイライン、ギヤ
マークのないフィルムを製造することができるが、どう
しても位相差ムラが発生してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光学
的に均質で、特に複屈折位相差のバラツキが小さく、か
つ厚み精度に優れた光学フィルムを提供することにあ
る。本発明の他の目的は、このような光学フィルムを延
伸することにより、位相差板として使用可能な優れた光
学的特性を有する延伸光学フィルムを提供することにあ
る。本発明者らは、Tダイから溶融状態で押し出された
膜状の樹脂をキャストドラム(金属製冷却ロール;単に
金属ロールという)と無端金属ベルトとの間で円弧状に
挟圧する方法を適用した場合、得られたフィルムに位相
差ムラが発生する原因について検討を行ったところ、金
属ロールと無端ベルトから冷却固化したフィルム(シー
ト)を剥離するときに、フィルムの剥離状態が均一では
ないことが主な原因であることが判明した。
【0007】金属ロールからの冷却フィルムの剥離を均
一にする方法としては、金属ロールの接線方向に引き取
る方法が考えられる。すなわち、図1に示すように、T
ダイ1から溶融押し出しされた膜状の熱可塑性樹脂2
を、金属ロール3と、複数のロール4、5、6で弛まな
いように張力をかけた無端金属ベルト7とで円弧状に狭
圧して冷却固化し、引き取る際に、ピンチロール8の位
置を調節して、フィルムを金属ロール3の接線方向に引
き取る方法である。しかし、この方法によれば、装置が
縦方向に大きくなり、スペース的にも操作的にも好まし
くない。
【0008】理想的には、図2に示すように、フィルム
を横方向に引き取る方法が考えられる。しかし、この方
法では、冷却固化したフィルムが金属ロール3に付着し
て、その回転方向に引きずられるため(図2の9)、剥
離状態が一定しない。これが剥離ムラを生じ、成形品不
良につながる。また、成形温度、原料、冷却条件などの
変更により、フィルムが無端金属ベルト7に引っ付いた
り、あるいは金属ロール3に引っ付いたりして、一定し
ないことがあり、これも剥離ムラの原因となることが分
かった。このような剥離ムラのあるフィルムを原反とし
て位相差板に加工(延伸処理)すると、剥離ムラから生
じる位相差ムラが解消されずに、品質の低下につながっ
てしまう。そのため、位相差板として、使用できないも
のとなってしまう。
【0009】そこで、本発明者らは、光学歪の無い厚み
の均一な未延伸フィルム、更には、延伸後の位相差が均
一となる位相差板の製造が可能な原反フィルムを開発す
るために鋭意研究した結果、Tダイから溶融状態で膜状
の熱可塑性樹脂を押し出し、膜状の熱可塑性樹脂を金属
ロールと、圧力制御された複数のロールで弛まないよう
に張力をかけた無端金属ベルトとの間で、円弧状に狭圧
すると共に、冷却したフィルムを剥離ロールにより金属
ロールから剥離させることにより、PC等のエンジニア
リングプラスチックを用いて、位相差板用原反として使
用できる未延伸フィルムの得られることを見いだした。
安定した剥離状態を実現するには、剥離ロールと金属ロ
ールとの間隙を特定の範囲内に調整することが必要とな
る。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至っ
たものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、Tダイ
から溶融状態で押し出された膜状の熱可塑性樹脂を、金
属ロールと、圧力制御された複数のロールで弛まないよ
うに張力をかけた無端金属ベルトとの間で円弧状に狭圧
しながら冷却固化してフィルム状に成形する光学フィル
ムの製造方法であって、金属ロールに隣接して剥離ロー
ルを配置すると共に、金属ロールと剥離ロールとの間隙
を(成形フィルムの厚み)〜(成形フィルムの厚み+5
mm)の範囲に調整し、金属ロールと無端ベルトとの間
で冷却固化したフィルムを剥離ロールを介して金属ロー
ルから剥離することを特徴とする光学フィルムの製造方
法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法で使用する装置
の構成について、図3を参照しながら説明する。Tダイ
1から溶融状態で膜状に押し出した熱可塑性樹脂2を金
属ロール(冷却ロールまたはキャストドラム)3上に導
いて冷却する。無端金属ベルト7は、初期状態では2本
のロール4と5で支えられており、ベルト押しつけロー
ル6は、冷却駆動ロール4とベルト引張ロール5とのほ
ぼ中間点に位置し、無端金属ベルト7とは接触していな
い。冷却駆動ロール4を金属ロール3の上方より接近さ
せて、膜状の樹脂2を挟圧する。あるいは、図5に示す
ように、金属ロール3を油圧シリンダー14により上下
して、冷却駆動ロール4に接近させてもよい。また、ロ
ール4、5、6は、いずれも温度調節できるようにして
あることが好ましい。
【0012】金属ロール3には、熱伝導率が高く、高精
度の鏡面仕上げがなされている金属ロールが用いられ
る。冷却駆動ロール4は、ロール表面がシリコンゴムの
ような柔らかい材質のものであっても、あるいは金属製
のものであってもよい。金属ロール3は、独立駆動させ
ずに連れ回りにするのが好ましい。ベルト押しつけロー
ル6を下降させ、金属ロール3に無端金属ベルト7を円
弧状に抱かせる。無端金属ベルト7の抱かせ量は、剥離
ロール10に接触しない範囲とする。フィルム状に賦形
された樹脂2を金属ロール3及び無端金属ベルト7から
剥離するが、金属ロール3を硬質Cr鍍金処理してある
場合などには、PCのようなエンジニアリングプラスチ
ックは、金属ロール3の表面に十分に密着しているた
め、無端金属ベルト7が金属ロール3から離れると同時
にフィルム2が剥離しない。このために、本発明では、
冷却固化したフィルム2を剥離するための剥離ロール1
0を設置する。剥離ロール10は、膜状樹脂2が金属ロ
ール3と無端金属ベルト7で狭圧された後に、組み込ま
れている。
【0013】本発明では、金属ロール3と剥離ロール1
0との間隙を(成形フィルムの厚み)〜(成形フィルム
の厚み+5mm)の範囲に調整する。この間隙(ギャッ
プ)が成形フィルムの厚みより狭すぎると、剥離ロール
にフィルムが抑えられて、フィルムに余分な力を与えて
しまい、傷や位相差ムラを生じる。この間隙が(成形フ
ィルムの厚み+5mm)より広すぎると、従来の金属ロ
ールと無端金属ベルト間におけるのと同じように、フィ
ルムが金属ロールの回転方向に引きずられて、剥離が均
一に行われないことになり、その結果、位相差ムラを生
じる。図4に、金属ロール3と剥離ロール10との間の
間隙(ギャップ)11を示す。ギャップ11は、好まし
くは(成形フィルムの厚み)〜(成形フィルムの厚み+
1mm)の範囲である。
【0014】剥離ロール10は、フィルム表面を傷つけ
ることがない材質のものから形成されておれば、金属製
のロールであっても、あるいは表面をシリコンゴムで被
覆したロールであってもよい。また、剥離ロール10
は、温度調節されていることが好ましい。剥離ロール1
0は、金属ロール3と同温度で温調してもよいし、低い
温度で冷却してもよい。微妙な応力ムラを緩和させるた
めに、剥離ロール10の後に配置したロール12(図5
参照)を温度調節して、アニール処理を行ってもよい
が、特に応力が残留していなければ温度調節しなくても
よい。Tダイ1からの樹脂の吐出方向は、特に規定され
ないが、垂直に吐出して、最初の接触位置を無端金属ベ
ルト7側にするか、金属ロール3側にするか、あるいは
同時に接触させるかは、予め試験をして最適の位置を決
定して押し出すのがよい。図3及び図5に示したよう
に、斜めに吐出してもよいが、水平に押し出してもよ
い。
【0015】本発明の製造方法によれば、Tダイから流
延された樹脂を金属ロールと無端金属ベルトで狭圧して
いるので、フィルムの厚みムラ、ダイライン、ギヤマー
クが解消される。そして、そのまま金属ロールと無端金
属ベルトで挟みながら冷却していき、剥離ロールによっ
て、フィルムは、金属ロール側に安定して誘導され、金
属ロールからの剥離は、剥離ロールによって均一に行わ
れ、剥離ムラ及び位相差ムラのない光学品質に優れた光
学フィルムを得ることができる。本発明の製造方法によ
り作製した未延伸の光学フィルムは、位相差板の原反と
して優れた光学特性を有している。したがって、本発明
の方法により作製した原反を延伸し、配向させることで
光学特性に優れた位相差板を成形することができる。得
られた該位相差板を組み込むことで、視野角特性に優れ
た液晶ディスプレイが供給できる。このようにして作製
した未延伸フィルムを位相差板として使用するために
は、一軸延伸または二軸延伸、あるいは熱風炉内で延伸
するゾーン延伸処理を行えばよい。一軸延伸は、縦一軸
及び横一軸どちらであってもよい。二軸延伸は、同時二
軸でも逐次二軸でもよい。後処理無しで高視野角が得ら
れるため、一軸延伸あるいはゾーン延伸が好ましい。延
伸倍率は、所望の複屈折位相差が得られる範囲とし、通
常は、1.1倍以上である。
【0016】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明に
ついてより具体的に説明する。
【0017】[実施例1]図5及び図6に示す装置を用
いて、以下の条件で光学フィルムを作製した。軸径50
mmφ、L/D=28、ギアポンプ付きの押出機を使用
した。ギアポンプは、押出量を安定させるので、厚みム
ラ、位相差ムラが抑えられる。下記の条件で、ポリカー
ボネート樹脂の押出成形を行い、フィルムを作製した。 (1)ポリカーボネート樹脂:テイジン(株)製、パン
ライト K−1300 (2)Tダイ:巾500mm、コートハンガータイプ;
Tダイは、20度の傾きで押出機に取りつけた。 (3)スクリーンメッシュ:#80×120×200×
120×80 (4)吐出量:14kg/h (5)冷却駆動ロール:シリコンゴムロール、ロール径
720mm、面長600mm (6)無端金属ベルト:ステンレス製、ベルト幅500
mm (7)金属ロール:硬質Cr鍍金処理、ロール径700
mm、面長600mm (8)剥離ロール:硬質Cr鍍金、ロール径:125m
m、ロール面長:600mm 図6に示す押出機16のホッパー15から乾燥済(12
0℃、5hr)ポリカーボネート樹脂のペレットを入
れ、シリンダ部の各ゾーンC1〜C4で樹脂を溶融さ
せ、アダプタ17、ギアポンプ18、ネック部19、T
ダイ1を経て、膜状に溶融樹脂を流延した。押出機の各
部の温度条件は、表1に示すとおりであった。
【0018】
【表1】 引き取り機は、プラコー社製で無端金属ベルトと金属ロ
ールで狭圧できるものを用いた。金属ロール及び無端金
属ベルトの温度は、150℃に温度調節し、ライン速度
は、3m/minとした。金属ロール3と剥離ロール1
0との間の間隙(ギャップ)11は、20mmとした。
その結果、平均厚みが100μmの均一な成形フィルム
が得られた。
【0019】[実施例2]金属ロール3と剥離ロール1
0との間の間隙(ギャップ)11を4mmとしたこと以
外は、実施例1と同様にして平均厚みが100μmの均
一な成形フィルムを得た。
【0020】[比較例1]金属ロール3と剥離ロール1
0との間の間隙(ギャップ)11を10mmとしたこと
以外は、実施例1と同様にして平均厚みが100μmの
成形フィルムを得た。
【0021】[比較例2]金属ロール3と剥離ロール1
0との間の間隙(ギャップ)11を90μmとしたこと
以外は、実施例1と同様にして平均厚みが100μmの
成形フィルムを得た。
【0022】<評価>実施例1〜2及び比較例1〜2で
得られた各成形フィルムを用いて、以下のようにして評
価した。評価 偏光板を直交に配置し、偏光板の間に成形フィルム(原
反)を挟み込んで、目視観察し、以下の基準で評価し
た。結果を表2に示す。 ○:位相差ムラなし、良好、 △:位相差ムラ多少あり、やや不良、 ×:位相差ムラ激しい、不良。評価 各成形フィルムを用いて、下記の条件で縦方向に一軸延
伸して位相差板を作製した。 予熱ロール(3本):180℃ 延伸ロール(2本):170℃−ロールに対し斜めに
通紙した近接延伸 冷却ロール(2本):140℃ 各ロール径:200mm ロール面長:800mm 延伸速度:1m/分 延伸倍率:1.21倍 得られた位相差板を市販の白黒表示STN液晶ディスプ
レイに組み込んで目視観察し、以下の基準で評価した。
結果を表2に示す。 ○:位相差ムラなし、良好、 ×:位相差ムラ激しい、不良。
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような顕著な効
果を奏することができる。 (1)押出成形法を採用しているので、溶剤キャスト法
に比べて、設備費が安価で、ランニングコストも安価に
なる。 (2)溶剤を用いないので、環境に優しく、人体にも安
全である。 (3)Tダイから流延された樹脂をベルトとロールで狭
圧するので、厚みムラ、ダイライン、ギヤマークのない
光学品質に優れるフィルムが得られる。 (4)剥離ムラがなく、位相差ムラのない光学品質に優
れるフィルムが得られる。 (5)2次加工の延伸も良好に処理でき、位相差板とし
て優れたものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の金属ロールと無端金属ベルトとの間にT
ダイからの溶融樹脂を流延し、狭圧する方法の変形図で
ある。
【図2】従来の金属ロールと無端金属ベルトとの間にT
ダイからの溶融樹脂を流延し、狭圧する方法を示す図で
ある。
【図3】本発明の製造方法を示す説明図である。
【図4】金属ロールと隔離ロールとの間の関係を示す説
明図である。
【図5】本発明の実施例で採用している製造方法を示す
説明図である。
【図6】本発明の実施例で使用している押出機の構造を
示す説明図である。
【符号の説明】
1:Tダイ 2:膜状の溶融樹脂 3:金属ロール 4:冷却駆動ロール 5:ロール 6:ベルト押しつけロール 7:無端金属ベルト 8:ピンチロール 9:成形フィルムの剥離部 10:剥離ロール 11:金属ロールと剥離ロールとの間隙(ギャップ) 12:ガイドロール 13:トリミング装置 14:油圧シリンダ 15:ホッパー 16:押出機 17:アダプタ部 18:ギヤポンプ 19:ネック部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 101:12 B29L 7:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Tダイから溶融状態で押し出された膜状
    の熱可塑性樹脂を、金属ロールと、圧力制御された複数
    のロールで弛まないように張力をかけた無端金属ベルト
    との間で円弧状に狭圧しながら冷却固化してフィルム状
    に成形する光学フィルムの製造方法であって、金属ロー
    ルに隣接して剥離ロールを配置すると共に、金属ロール
    と剥離ロールとの間隙を(成形フィルムの厚み)〜(成
    形フィルムの厚み+5mm)の範囲に調整し、金属ロー
    ルと無端ベルトとの間で冷却固化したフィルムを剥離ロ
    ールを介して金属ロールから剥離することを特徴とする
    光学フィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光学フィルムを一軸また
    は二軸方向に延伸することを特徴とする延伸光学フィル
    ムの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004089601A1 (ja) * 2003-04-10 2004-10-21 Goyo Paper Working Co., Ltd. 光学用フィルムの製造法
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