JPH10142797A - 耐熱性光選択熱硬化塗料 - Google Patents

耐熱性光選択熱硬化塗料

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JPH10142797A
JPH10142797A JP29864196A JP29864196A JPH10142797A JP H10142797 A JPH10142797 A JP H10142797A JP 29864196 A JP29864196 A JP 29864196A JP 29864196 A JP29864196 A JP 29864196A JP H10142797 A JPH10142797 A JP H10142797A
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heat
resin
unsaturated
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JP29864196A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Ikeguchi
信之 池口
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/28Applying non-metallic protective coatings
    • H05K3/285Permanent coating compositions
    • H05K3/287Photosensitive compositions

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  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 物性に優れた耐熱性光選択熱硬化塗料を提供
する。 【解決手段】 (a)多官能性シアン酸エステル化合
物、(b)不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂、(c)エ
チレン性不飽和モノマー、(d)光重合開始剤、(e)
熱硬化触媒を混合してなる塗料組成物において、(a)
成分の溶解度が低い(f)有機溶剤に(a)成分を懸濁
分散をさせて得られた上記塗料組成物溶液を、被覆物の
上に塗布し、溶剤を乾燥除去した後、まず(b)と
(c)成分の不飽和基の一部又は全部を光で選択的に硬
化し、次いで現像液で未硬化部分を除去してから、
(a)成分の融点より高い温度で(a)成分の懸濁した
樹脂分を加熱・溶融させると共に(a)成分及び(b+
c)成分を熱硬化することを特徴とする耐熱性光選択熱
硬化塗料。 【効果】 プリント配線板の上に塗布して永久保護被膜
として使用できる、耐熱性、吸湿及びプレッシャークッ
カー処理後の電気絶縁性、耐薬品性等に優れた耐熱性光
選択熱硬化塗料が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性光選択熱硬化塗料
に関し、特にプリント配線板の上に塗布して永久保護被
膜として使用できる、耐熱性、吸湿及びプレッシャーク
ッカー処理後の電気絶縁性、耐薬品性等に優れた耐熱性
光選択熱硬化塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板の永久保護被膜と
してスクリーン印刷法による薄膜絶縁塗料が用いられて
いた。これは印刷時の樹脂のブリード、ダレ等が生じた
り、印刷の位置のズレが生じたりして、近年ますます精
密な位置精度、高解像性を必要とするプリント配線板へ
の保護被膜としては問題があった。
【0003】この対応として液状の光選択熱硬化塗料が
開発され現在多く使用されている。液状の光選択熱硬化
塗料の現像には従来有機溶剤が使用されていた。これは
作業環境等の環境汚染の問題もあり、近年、希アルカリ
水溶液による現像が大半となってきた。
【0004】現在、希アルカリ水溶液現像タイプの液状
光選択熱硬化塗料は、カルボキシル基含有アクリル系樹
脂にグリシジル(メタ)アクリレートを反応させて得ら
れる不飽和樹脂に芳香族エポキシ化合物を配合して得ら
れる樹脂組成物(特開平1-139619) 、ノボラック型エポ
キシ化合物と不飽和モノカルボン酸との反応物に飽和又
は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られる化合物に
希釈剤を添加したもの(特開昭61-243869)、(メタ)ア
クリル酸とラクトン変性ヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートを必須成分とするビニル共重合体のカルボキ
シル基の一部に、脂環式エポキシ基含有(メタ)アクリ
レートを反応して得られる樹脂にクレゾールノボラック
型エポキシ樹脂を配合したもの(特開平8-41150)等が知
られている。しかしながら、これらは耐熱性、吸湿或い
はプレッシャークッカー処理後の電気絶縁性等が今一歩
であり、信頼性の点からも問題のあるものであった。
【0005】また、多官能性シアン酸エステル類と光重
合性もしくは光架橋性の単量体或いはプレポリマーとの
混合物または予備反応物を主成分とするものが出願され
ている(特開昭56-141321)が、これは希アルカリ水溶液
では現像不可能であり、光選択熱硬化塗料としては使用
できないものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の液状
光選択熱硬化塗料の耐熱性、特にガラス転移温度を向上
させてプリント配線板の高温での加工時の被膜のキズ、
圧力がかかった場合の剥離などによる不良を低減すると
ともに、吸湿或いはプレッシャークッカー処理後の電気
絶縁性を改善し、パッケージ等のプリント配線板の永久
保護被膜として用いることにより信頼性を大幅に改善す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するべ
く鋭意検討を重ねた結果、熱硬化性樹脂成分として、少
なくとも(a)多官能性シアン酸エステル化合物を含
み、光硬化性樹脂成分として、少なくとも(b)カルボ
キシル基含有ポリカルボン酸樹脂と(c)エチレン性不
飽和モノマーを含み、更に(d)光重合開始剤、(e)
熱硬化触媒を混合して得られる塗料組成物において、
(a)成分の溶解度の低い(f)有機溶剤を用いること
により、(a)成分を懸濁均一分散して得られる上記塗
料組成物溶液をプリント配線板等の被覆物の上に塗布
し、溶剤を乾燥除去した後、まず(b)と(c)成分の
不飽和基の一部又は全部を光で選択的に硬化し、次いで
現像液で未硬化部分を除去してから、(a)成分の融点
より高い温度で加熱し、(a)成分の懸濁した樹脂を溶
融させると共に、(a)成分及び(b+c)成分を熱硬
化することにより、上記問題点を解決できることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
【0008】本発明の構成成分である(a)多官能性シ
アン酸エステル化合物とは、下記一般式(1)で示され
る。 一般式 : R1 (O−C≡N)m ・・・・・・・ (1) (式中のmは2以上、通常5以下の整数であり、R1
芳香族性の有機基であって、上記のシアナト基は該有機
基R1 の芳香環に直接結合しているもの)
【0009】具体的に例示すると、1,3 −又は1,4 −ジ
シアナトベンゼン、1,3,5 −トリシアナトベンゼン、1,
3 −、1,4 −、1,6 −、1,8 −、2,6 −又は2,7 −ジシ
アナトナフタレン、1,3,6 −トリシアナトナフタレン、
4,4 −ジシアナトビフェニル、ビス(4−ジシアナトフ
ェニル)メタン、2,2 −ビス(4−シアナトフェニル)
プロパン、2,2 −ビス(3,5 −ジブロモ−4−シアナト
フェニル)プロパン、ビス(4−シアナトフェニル)エ
ーテル、ビス(4−シアナトフェニル)チオエーテル、
ビス(4−シアナトフェニル)スルホン、トリス(4−
シアナトフェニル)ホスファイト、トリス(4−シアナ
トフェニル)ホスフェート、およびノボラックとハロゲ
ン化シアンとの反応により得られるシアネート類などで
ある。
【0010】これらのほかに特公昭41-1928 、同43-184
68、同44-4791 、同45-11712、同46-1112 、同47-26853
及び特開昭51-63149などに記載の多官能性シアン酸エス
テル化合物類も用いられ得る。これらは、単独或いは2
種以上組み合わせて使用される。これらの成分中には加
水分解性Cl, Naなどの不純物含有量が極めて少なく、本
発明の1成分として配合することによって全体の不純物
量が少なくなり、半導体周辺材料としては最適である。
【0011】また、これら多官能性シアン酸エステル化
合物のシアナト基の三量化によって形成されるトリアジ
ン環を有する分子量 200〜 6,000のプレポリマーが使用
される。このプレポリマーは、上記の多官能性シアン酸
エステルモノマーを、例えば鉱酸、ルイス酸などの酸;
ナトリウムアルコラート、第三級アミン類などの塩基;
炭酸ナトリウムなどの塩類などを触媒として重合させる
ことにより得られる。このプレポリマー中には一部モノ
マーが含まれており、モノマーとポリマーとの混合物の
形態をしており、このような原料は本発明の用途に好適
に使用される。使用量は15〜50重量%、好ましくは20〜
40重量%である。量が少ない場合、耐熱性、吸湿及びプ
レッシャークッカー後の電気絶縁性が不十分であり、量
が多い場合は現像残りなど、現像性に問題が生じる。
【0012】次に、本発明で使用される(b)成分であ
る不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂について説明する。
(b)成分は、カルボキシル基と(メタ)アクリロイル
基などの不飽和基を分子内に有する樹脂である。これら
は一般に公知の製造法により得られるものが使用でき
る。例えば、特開平1-139619に示される、カルボキシル
基含有アクリル樹脂とグリシジル(メタ)アクリレート
とを反応して得られる不飽和基含有樹脂、特開平1-2898
20に記載の酸基含有アクリル系樹脂と脂環式エポキシ基
含有不飽和化合物との反応物、特開平8-41150 に記載の
(メタ)アクリル酸とラクトン変性ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートを必須成分とするビニル共重合体
のカルボキシル基の一部に、脂環式エポキシ基含有(メ
タ)アクリレートを反応させた不飽和基含有樹脂、特開
昭61-243869 に記載のノボラック型エポキシ化合物と不
飽和モノカルボン酸との反応物に飽和又は不飽和多塩基
酸無水物を反応させて得られる樹脂などが挙げられる。
不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂は必ずしもこれらに限
定されるものではない。本発明の(b)成分の使用量は
20〜80重量%、好ましくは25〜70重量%である。量が少
ない場合、希アルカリでの現像性に欠ける。量が多いと
硬化後の塗膜の耐熱性、吸湿及びプレッシャークッカー
後の電気絶縁性が悪くなる。
【0013】本発明で使用される(b)成分である不飽
和基含有ポリカルボン酸樹脂の中で好ましいものは、酸
価10〜 200 mgKOH/g、樹脂1kg当たりの二重結合が
1.0〜3.5モル、数平均分子量 1,000〜50,000のカルボキ
シル基含有(メタ)アクリル系樹脂と脂環式エポキシ基
含有不飽和化合物を反応させた不飽和基含有樹脂(特開
平8-41150 、特開平1-289820、特開平7-25938 記載のも
の)、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック
型或いはそれらのハロゲン化エポキシ樹脂と不飽和カル
ボン酸とを、酸当量/エポキシ当量の比が 0.2〜 1.0の
範囲で反応させ、得られた反応物の水酸基に飽和或いは
不飽和多塩基酸無水物を酸当量/水酸基当量の比が 0.2
以上で反応させた反応物であり、その酸価が40〜160 mg
KOH/g の不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂(特開昭61-2
43869 に記載のもの)等が挙げられる。
【0014】次に本発明で使用される(c)成分の、エ
チレン性不飽和モノマーとしては、まず2価以上のアル
コールの(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。
使用されるアルコール類としては、例えばエチレングリ
コール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオー
ル、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、ヘキ
サンジオール、ヘプタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,10−デカンジオール、シクロヘプタンジオー
ル、1,4-シクロヘキサンジメタノール等;ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール等のポリエチレング
リコール類;ジプロピレングリコール、トリプロピレン
グリコール等のポリプロピレングリコール類;キシレン
ジオール、2-エチル−1,3-ヘキサンジオール、ビフェノ
ール、カテコール、レジゾルシノール、ピロガロール、
グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリットール、ジペンタエリスリッ
トール、トリペンタエリスリットール、ソルビトール、
グルコース、ブタントリオール、1,2,6-トリヒドロキシ
ヘキサン、1,2,4-ベンゼントリオール等が挙げられる。
【0015】また、アリル化合物、例えばアジピン酸、
フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等のポリアリ
ルエステル類、ポリスルホン酸のポリアリルエステル
類、ジアリルエーテル、トリアリルイソシアヌレート等
も用いられる。更に、例えばジビニルベンゼン、ジビニ
ルスルホン、ジビニルフタレート、ジビニルテレフタレ
ート等のポリビニル化合物も使用される。その他、公知
の化合物、樹脂類も使用することができる。これらの化
合物は、1種或いは2種以上組み合わせて使用される。
使用量は、1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%であ
る。
【0016】本発明には光で重合させるために光重合開
始剤(成分d)が使用される。例えばベンジル、ジアセ
チル等のα−ジケトン類、ベンゾイル等のアシロイン
類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロイン
エーテル類、チオキサントン、2,4 −ジエチルチオキサ
ントン等のチオキサントン類、ベンゾフェノン、4,4 ′
−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフ
ェノン類、アセトフェノン、2,2 ′−ジメトキシ−2−
フェニルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン
等のアセトフェノン類、アントラキノン、1,4 −ナフト
キノン等のキノン類、ジ−t−ブチルパーオキサイド等
の過酸化物などが1種或いは2種以上組み合わせて使用
される。使用量は、 0.1〜20重量%、好ましくは 0.2〜
10重量%である。
【0017】また、エポキシ化合物を配合した場合に
は、カチオン系光重合開始剤を加えることができる。例
えば芳香族スルホニウム塩、(η5 −2,4 −シクロペン
タジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6 −η)−(1−
メチルエチル)ベンゼン]−アイアン(1+)−ヘキサ
フルオロフォスフェート(1−)等の鉄の錯体など、一
般に公知の開始剤の1種或いは2種以上が、エポキシ化
合物 100重量部に対し 0.1〜10重量部、好適には 0.2〜
5重量部使用される。
【0018】本発明の塗料組成物には、組成物本来の物
性が損なわれない範囲で、所望に応じて種々の添加物を
配合することができる。これらの添加物としては、多官
能の液状或いは固形エポキシ樹脂類;不飽和ポリエステ
ルなどの重合性二重結合含有モノマー類及びそのプレポ
リマー類;ポリブタジエン、エポキシ化ブタジエン、マ
レイン化ブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共
重合体、ブタジエン−アクリロニトリル−(メタ)アク
リル酸共重合体、ポリクロロプレン、ブタジエン−スチ
レン共重合体、ポリイソプレン、ブチルゴム、フッ素ゴ
ム、天然ゴムなどの低分子量液状〜高分子量の elastic
なゴム類;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、ポリ−4−メチルペンテン、ポリスチレン、AS樹
脂、ABS樹脂、ポリエチレン−プロピレン共重合体、
4−フッ化エチレン−6−フッ化エチレン共重合体類;
ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスル
ホン、ポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンサル
ファイドなどの高分子量ポリマー及びそれらの低分子量
プレポリマーもしくはオリゴマー;ポリウレタン、多官
能性マレイミド類などが例示され、適宜使用される。ま
た、その他、公知の無機及び有機の充填剤、染料、顔
料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、カ
ップリング剤、光増感剤、難燃剤、光沢剤、熱重合禁止
剤、チキソ性付与剤などの各種添加剤が、所望に応じて
適宜組合せて用いられる。必要により反応基を有する化
合物は硬化剤、触媒が適宜配合される。
【0019】本発明の耐熱性光選択熱硬化塗料樹脂組成
物は、それ自体加熱により硬化するが硬化速度が遅く、
作業性、経済性などに劣るため多官能性シアン酸エステ
ル化合物等の(e)熱硬化触媒を用いる。具体的に例示
すると、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫等のオクチル酸
塩、ジオクチル酸オキサイド、その他の有機錫酸化物、
アセチルアセトン鉄等、公知の触媒が挙げられる。使用
量は、0.01〜5 重量%、好ましくは0.02〜3 重量%であ
る。
【0020】本発明の塗料は固形分と溶剤で構成され
る。熱硬化性樹脂成分である(a)多官能性シアン酸エ
ステル化合物は、室温で固形のものを使用する。懸濁し
たものが前乾燥の時に溶融しないためであり、融点65℃
以上が好ましい。光硬化性樹脂成分の(b)成分は室温
で固形であるが、溶剤を飛ばした後のタックの無い方が
良く、融点は70℃以上が好ましい。(c)成分は液状或
いは(半)固形である。これらは溶剤中で混合すること
により塗料溶液とする。 (a), (b), (c)の各成分の
溶解度の良好な溶剤を使用して各成分を完全に溶解して
均一な透明溶液とした場合、プリント配線板等の被覆物
の上に塗布し、前乾燥を行って溶剤を飛ばした後、光で
選択的に露光し、希アルカリ水溶液で現像すると、銅の
上の現像残りが多くなる。その結果、その後の工程のニ
ッケルメッキ、金メッキの付着不良が生じる。
【0021】こういった現像残りを解決するべく鋭意研
究を重ねた結果、樹脂成分のうち(a)成分の溶解度の
悪い溶剤を一部或いは全部に使用して(a)成分だけを
懸濁分散することにより希アルカリ水溶液でも現像でき
ることを見い出し、本発明に至った。本発明の塗料溶液
を調整する場合、まずそれぞれを混合してから、(a)
成分だけ溶解度の低い溶剤を加えて(a)成分を懸濁分
散、 (b), (c)成分を溶解する方法、或いはそれぞれ
を可溶の溶剤に溶解して、(a)成分に対して溶解度の
低い溶剤で溶かした (b), (c) 成分を含む溶液の中に
入れ、(a)成分を懸濁分散させる方法等がある。
【0022】(a)成分が溶解度の悪い溶剤の使用量
は、特に制限はなく、塗料溶液とした時に(a)成分が
懸濁すれば良い。現像性の点から溶剤全体の80wt%以
上使用するのが好ましい。
【0023】本発明の塗料組成物は、それぞれ溶解する
溶剤に溶解してから使用する量を配合するのが好まし
い。多官能性シアン酸エステル化合物を溶解する溶剤
は、溶解するものであれば特に制限はなく、例えばアセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等
のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブ
チル、エチレングリコールモノアセテート、プロピレン
グリコールモノアセテート、ジプロピレングリコールモ
ノアセテート等のエステル類、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類などが1種或いは2種以上使用され
る。好適には、使用時に溶剤が飛散して溶液の粘度が上
昇するのを抑えるために、比較的沸点が高く、室温で飛
散しにくいものが使用さる。また、成分(b)の不飽和
基含有ポリカルボン酸樹脂を溶解する溶剤も特に制限は
ないが、樹脂の溶解性、溶液とした時の溶剤の飛散によ
る粘度上昇を抑え、多官能性シアン酸エステル化合物溶
液を加えた時に成分が懸濁分散するような溶剤が好まし
い。具体的には、エチレングリコールアルキルエーテル
類、ジエチレングリコールアルキルエーテル類、プロピ
レングリコールアルキルエーテル類、ジプロピレングリ
コールアルキルエーテル類等が挙げられる。これらは1
種或いは2種以上組み合わせて使用される。もちろん
(a)成分は最初から溶解度の低い溶剤に懸濁分散させ
ておいてから、 (b), (c) の溶液に加えることもでき
る。
【0024】本発明の塗料組成物は、プリント配線板等
の被覆物の上に塗布し、前乾燥を行って溶剤を飛ばして
から紫外線等の活性エネルギー線を照射して必要部分を
選択的に光硬化し、希アルカリ水溶液で現像して未露光
部分を溶解させた後、熱を加えて後硬化を行う。この
後、必要により電解、無電解のニッケルメッキ、金メッ
キを行い、半導体搭載用のプリント配線板として使用す
る。
【0025】本発明の塗料組成物のプリント配線板への
塗布方法としては、スクリーン印刷法、ロールコーター
法、或いはカーテンコーター法等の一般に公知の方法で
行うことができる。
【0026】塗布後、加熱して前乾燥を行い、溶剤を除
去する。乾燥には熱風乾燥炉等の一般の装置が使用可能
である。乾燥温度は 30〜100 ℃、好ましくは50〜80℃
である。温度が低いと乾燥時間が長くなり、作業効率が
悪い。また高いと懸濁した多官能性シアン酸エステル化
合物が溶融し、加熱されて硬化が進み、現像ができなく
なる。温度は多官能性シアン酸エステル化合物の融点よ
り少し低い温度が好ましい。乾燥時間は10分〜2時間、
好ましくは15〜60分である。時間が短いと乾燥が進ま
ず、溶剤が残る。時間が長いと現像性が悪くなる。この
範囲で温度と時間を選択して、組成にあった前乾燥条件
を選択する。
【0027】本発明の塗料組成物を露光するための活性
エネルギー線の照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水
銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ或い
はメタルハライドランプ等が用いられる。露光量は 100
〜2,000 mJ/cm2、好ましくは300〜1,500 mJ/cm2であ
る。露光量が少ないと照射した部分が硬化せず、現像時
に溶解する。また露光量が多いと解像度が落ちる、作業
効率が悪いなどの問題点が生じる。その他、電子線、レ
ーザー光線等も利用できる。
【0028】本発明の塗料組成物の現像は、スプレーで
噴霧するスプレー現像法、現像液にプリント配線板を浸
せきし、振動させるディップ現像法等、公知の方法が使
用できる。現像液の温度は5〜50℃、好ましくは25〜40
℃である。温度が低いと現像時間がかかる、現像性が悪
いなどの問題が生じる。温度が高いと光照射した硬化部
分が溶解してしまう。光による硬化は(b+c)成分だ
けであり、(a)成分は硬化しない。現像において、未
硬化部分の(b+c)成分を希アルカリ水溶液で現像溶
解除去する際、懸濁した(a)成分をも一緒に包含除去
することで本発明においては現像可能としたものであ
る。これが各成分を溶解する溶剤に均一に溶解して塗料
組成物とした場合、(a)成分は被覆物表面、特に銅の
表面に強固に付着して現像できない。現像液としては、
炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムあるいはアンモニウ
ムハイドロオキサイドの水溶液等公知のアルカリ水溶液
が使用できる。水溶液の溶液中のアルカリ剤の使用量は
0.1〜5.0 重量%が好適である。また、水溶性溶剤と水
からなる混合系水溶液も使用できる。
【0029】水溶性溶剤としては、エチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、乳酸メチル、乳酸エチル、
乳酸ブチル、ピルビン酸エチル、ジエチレングリコー
ル、メタノール、エタノール、プロパノール、γ−ブチ
ロラクトン、メチルセロソルブ等、公知のものが使用で
きる。これらの溶剤は水溶液全体の10〜80重量%の範囲
で使用される。更に、現像性を高めるために水酸化ナト
リウム、珪酸ナトリウム、モノエタノールアミン等のア
ルカリ剤を添加することもできる。
【0030】本発明の塗料組成物は、現像後に加熱硬化
を行う。硬化温度は 100〜250 ℃、好ましくは 120〜18
0 ℃である。温度が低いと硬化時間がかかり、作業効率
が悪い。また、温度が高いと変色、一部フクレ等の問題
が生じる。温度は懸濁した(a)成分を溶融させて
(b),(c)成分と均一に混ざるようにするために、
(a)成分の融点以上の温度を選ぶ。
【0031】
【実施例】以下に実施例、比較例で本発明を具体的に説
明する。尚、『部』及び『%』は特に断らない限り重量
基準である。
【0032】<成分(a):多官能性シアン酸エステル
プレポリマーの合成> 合成例1 2,2-ビス(4−シアナトフェニル)プロパン 1,000部を 1
50℃で熔融させ、撹拌しながら5時間反応させ、重量平
均分子量 2,000、融点71℃のプレポリマー(成分A−
1)を得た。これをプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル中に落として懸濁溶液とした。
【0033】合成例2 1,4-ジシアナトベンゼン 1,000部を 140℃で熔融させ、
撹拌しながら7時間反応させ重量平均分子量 1,200、融
点69℃のプレポリマー(成分A−2)を得た。これをプ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶
解し、溶液とした。
【0034】<成分(b):不飽和基含有カルボン酸樹
脂の合成> 合成例3 フラスコに温度計、撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及
び窒素吹込管を取り付け、これにプロピレングリコール
モノメチルエーテル 1,000部、t-ブチルパーオキサイド
20部を仕込んだ。撹拌しながら90℃に昇温後、メタク
リル酸 310部、メタクリル酸メチル 120部、ラクトン変
性2-ヒドロキシエチルメタクリレート90部をビス(4−t-
ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート 22
部と共に、滴下ロートで窒素雰囲気のフラスコ中に3時
間かけて滴下し、更に7時間熟成させてカルボキシル基
を有するビニル共重合体溶液を得た。
【0035】この溶液にエポキシシクロヘキサンメタノ
ールのアクリル酸エステル[商品名:サイクロマーA20
0 、ダイセル化学工業(株)製] 365部、ジメチルベン
ジルアミン 3.5部、ハイドロキノンモノメチルエーテル
1.8部を加え、 100℃にて撹拌しながら空気雰囲気下で
16時間エポキシ基の開環付加反応を行い、酸価53.1、固
形分濃度49.7%、樹脂1kg当たりの不飽和基2.23mo
l、数平均分子量7200(スチレン換算)の不飽和基含有
樹脂(固形成分をB−1とする、融点70℃以上)溶液を
得た。
【0036】合成例4 合成例3と同様の装置にジプロピレングリコールモノメ
チルエーテル 1,000部、t-ブチルパーオキシ−2-エチル
ヘキサノエート 17部を仕込み、90℃に昇温してから、
メタクリル酸 275部、メタクリル酸エチル60部、ラクト
ン変性2-ヒドロキシエチルメタクリレート 85部を2,2'
−アゾビスイソブチロニトリル 13部と共に、滴下ロー
トにて窒素雰囲気下で3時間かけて滴下し、更に7時間
熟成することによりカルボキシル基を有するビニル共重
合体溶液を得た。これにエポキシシクロヘキサンメタノ
ールのメタクリル酸エステル[商品名:サイクロマーM
100 、ダイセル化学工業(株)製] 304部、トリフェニ
ルホスフィン 2.9部、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル 1.8部を加え、 100℃に昇温して空気雰囲気下で撹拌
しながらエポキシ基の開環付加反応を行った。14時間
後、酸価60.5、固形分濃度43.3%、樹脂1kg当たりの
不飽和基 2.20mol 、数平均分子量 7,500(スチレン換
算)の不飽和基含有樹脂(固形成分をB−2とする、融
点70℃以上)溶液を得た。
【0037】合成例5 フラスコに温度計、撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及
び空気吹込管を取り付け、これにセロソルブアセテート
1,000部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品
名: ESCN 220F 、住友化学工業(株)製)1,500 部、メ
タクリル酸をエポキシ基に対して当量比で 1:1 となる
ように加え、触媒としてトリフェニルホスフィン7部を
加えて乾燥空気を吹きこみながら80℃で12時間反応を行
った。次に、この反応で生じた2級の水酸基1当量に対
し、酸の当量が 0.8当量となるように無水マレイン酸を
加え、85℃で2時間反応させ、酸価 124の不飽和基含有
樹脂(固形成分をB−3とする、融点70℃以上)溶液を
得た。これを減圧下に溶剤の一部を飛ばした後、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルを加え、溶解して溶
液とした。
【0038】合成例6 合成例3と同様の装置にジプロピレングリコールモノメ
チルエーテル 1,000部を仕込み、 100℃に加熱した中
に、ベンゾイルパーオキサイド 14部、メチルメタクリ
レート 420部、ヒドロキシエチルメタクリレート 70
部、メタクリル酸 210部の混合物を2時間かけて滴下
し、8時間保持した。得られたアクリル樹脂は、酸価 2
00 mgKOH/gであった。次いで、この樹脂にグルシジルメ
タクリレート 210部、トリエチルアミン 3.5部、ハイド
ロキノン 0.07部を加え、 100℃で5時間反応させ、メ
タクリロイル基 1.7モル/kg 、酸価 69 mgKOH/g の不飽
和基含有樹脂(固形成分をB−4とする、融点70℃以
上)溶液を得た。
【0039】合成例7 合成例6において、溶剤として2−エトキシエチルアセ
テートを1000部使用した以外は同様にして反応を行い、
不飽和基含有樹脂(固形成分をB−5とする)溶液を得
た。この溶剤に対する多官能性シアン酸エステル化合物
の溶解性は良好である。
【0040】実施例1〜5、比較例1〜7 前述樹脂成分(a)の A-1,A-2 、成分(b)の B-1〜
B-5 および(c)成分として、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート(成分C−1とする)及びトリメチロ
ールプロパントリアクリレート(成分C−2とする)、
(d)成分として2−メチル−1−[4−(メチルチ
オ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン
(成分D−1とする)、カチオン系光重合開始剤として
芳香族スルホニウム塩[商品名:サンエイド SI-100L、
三新化学工業(株)製、成分D−2とする)、(e)成
分としてアセチルアセトン鉄(成分E−1とする)、オ
クチル酸亜鉛(成分E−2とする)を用いた。
【0041】更に、その他の成分としてエポキシ樹脂を
使用した。エポキシ樹脂としては、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(商品名:ESCN220F 、住友化学
(株)製、成分G−1とする)及び脂環式液状エポキシ
樹脂(商品名:セロキサイド2021、ダイセル化学工業
(株)製、成分G−2とする)及び脂環式固形エポキシ
樹脂(商品名: EHPE3150 、ダイセル化学工業(株)
製、成分G−3とする)を用いた。また、ビス(4−マ
レイミドフェニル)メタン(成分G−4とする)、フタ
ロシアニングリーン(成分G−5とする)、2−エチル
イミダゾール(成分G−6とする)、ジシアンジアミド
(成分G−7とする)、ベンゾインイソブチルエーテル
(成分G−8とする)及びシリカ(成分G−9とする)
も使用した。
【0042】これらを表1に示す組成で配合し、3本ロ
ールで混練して粘稠な塗料を得た。この時、(a)成分
を懸濁させる溶剤であるプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルを添加して溶液中の(a)成分を懸濁させる
溶剤の割合を調整した。なお、表1の(*1, *2) の記載
は下記によった。 *1 : 貧溶媒 a成分の溶解度が小さく、懸濁する溶剤(プロピレング
リコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノメチルエーテル)の溶剤中の割合。 *2 : 溶液状態 溶液とした時の外観を目視にて観察した。
【0043】
【表1】 実 施 例 比 較 例 成 分 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 7 a A-1 20 30 20 30 30 A-2 20 10 10 20 10 8 30 20 b B-1 65 19 30 B-2 46 29 82 75 B-3 69 75 B-4 70 80 B-5 70 c C-1 4 13 14 3 27 2 15 3 C-2 3 2 5 6 6 5 d D-1 8 10 10 5 7 7 10 8 10 5 8 7 D-2 0.8 0.4 0.6 0.5 0.5 0.6 e E-1 0.4 0.4 0.5 0.4 0.4 0.4 0.1 0.5 0.4 E-2 0.4 0.6 0.5 0.4 0.4 0.6 0.5 0.4 g G-1 2 3 17 10 14 15 20 3 G-2 6 10 5 10 5 G-3 13 10 8 G-4 3 G-5 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 G-6 0.3 0.1 0.1 0.1 0.1 0.2 G-7 2 2 2 2 2 2 G-8 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 G-9 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 10 貧溶媒 *1 95 97 96 89 96 96 99 88 − − − 0 溶液状態*2 懸濁 ← ← ← ← ← ← ← − − − 透明
【0044】得られた塗料をクシ型パターンを形成した
(使用銅張積層板商品名:CCL-HL830 、三菱ガス化学
(株)製、パターン間 0.25 mm)基板上にスクリーン印
刷法にて30〜40μmとなるように塗布し、60℃の熱風乾
燥機で15分間乾燥させた。その後、ネガフィルムを密着
させ、1,000 mJ/cm2の光を照射してから1%炭酸ナトリ
ウム水溶液で現像し、更に 160℃の熱風乾燥機で60分間
熱硬化させ、表面の絶縁被膜を得た。測定結果を表2、
3に示した。
【0045】塗膜とした樹脂組成物の特性を以下の方法
により評価した。 鉛筆硬度 : JIS K 5400 に準じて評価を行った。 密着性 : JIS K 5400 に準じて、試験片に1mmの
ごばん目を 100個作成し、セロテープ にて引きはがし
試験を行い、ごばん目の剥離状態を観察した。 表中に
はテスト後の残存数を示した。 半田耐熱性 : 260℃の半田槽に30秒間浸漬後、塗膜の
異常の有無を目視観察した。 ○は良好を示す。 ガラス転移温度 : 塗膜を重ね塗りして厚さ 0.5mm板を
作成し、DMA(Differential Mechanical Analysis) に
て測定した。
【0046】現像性及び耐酸性 :現像後、現像面を目視
で観察すると共に、無電解ニッケルメッキ(pH 4.5 、浸
漬 90℃,20分)を行い、ニッケルメッキの付着状態を
観察して現像性を判定した。同時にレジスト面の薬品に
侵される状態も観察し、耐酸性を見た。 現像性 : ○は良好、 ×は現像せずを示す。 耐酸性 : ○は良好、 △は僅か乃至少し変色、 −は
測定せずを示す。 吸湿及びプレッシャークッカー後の電気絶縁性 :前述の
クシ型パターンに塗布した試験片を用い、85℃、85%R
Hで 500時間処理してから25℃、60%RH雰囲気下に10
分放置後、及び 121℃、2気圧で 200時間処理してから
25℃、60%RHの雰囲気下に90分放置後の絶縁抵抗の値
を測定した。 絶縁抵抗 : 0.00> は 1×108 未満であったことを示
す。
【0047】
【表2】実施例 No. 1 2 3 4 5 鉛筆硬度 6H 6H 6H 6H 5H 密着性 (X/100) 100/ 100/ 100/ 100/ 100/ 半田耐熱性 ○ ○ ○ ○ ○ ガラス転移温度(℃) 169 186 206 190 158 現像性 ○ ○ ○ ○ ○ 耐酸性 ○ ○ ○ ○ ○ 絶縁抵抗 (×1010) 85℃ 85%RH 500hrs 6 20 100 8 2 121℃ 2気圧 200hrs 1 3 6 1 0.9
【0048】
【表3】比較例 No. 1 2 3 4 5 6 7 鉛筆硬度 5H 6H 5H 6H 6H 5H 5H 密着性 (X/100) 100/ 87/ 100/ 100/ 100/ 100/ 100/ 半田耐熱性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ガラス転移温度(℃) − 146 − 149 150 138 − 現像性 × ○ × ○ ○ ○ × 耐酸性 − △ − △ ○ △ − 絶縁抵抗 (×1010) 85℃ 85%RH 500hrs 50 2 500 1 0.9 0.5 1 121℃ 2気圧 200hrs 0.8 0.00> 2 0.05 0.08 0.00> 0.9
【0049】以上の結果から、本発明の耐熱性光選択熱
硬化塗料は、密着性に優れ、ガラス転移温度が高く、更
に吸湿及びプレッシャークッカー後の電気絶縁性に非常
に優れ、且つ耐薬品性にも優れた特性を有することが明
らかである。
【0050】
【発明の効果】本発明になる耐熱性光選択熱硬化塗料
は、密着性、耐熱性、耐薬品性、吸湿およびプレッシャ
ークッカー後の電気絶縁性に優れ、希アルカリ水溶液で
現像可能であり、特にプリント配線板用の永久保護被膜
として特性の良いものが提供される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂成分として、少なくとも
    (a)多官能性シアン酸エステル化合物を含み、光硬化
    性樹脂成分として、少なくとも(b)不飽和基含有ポリ
    カルボン酸樹脂と(c)エチレン性不飽和モノマーの3
    成分を含み、更に(d)光重合開始剤、(e)熱硬化触
    媒を混合して得られる塗料組成物において、(a)成分
    の溶解度が低い(f)有機溶剤に(a)成分を懸濁分散
    をさせて得られた上記塗料組成物溶液を、被覆物の上に
    塗布し、溶剤を乾燥除去した後、まず(b)と(c)成
    分の不飽和基の一部又は全部を光で選択的に硬化し、次
    いで現像液で未硬化部分を除去してから、(a)成分の
    融点より高い温度で(a)成分の懸濁した樹脂分を加熱
    ・溶融させると共に(a)成分及び(b+c)成分を熱
    硬化することを特徴とする耐熱性光選択熱硬化塗料。
  2. 【請求項2】 塗料組成物の各成分が、 (a)多官能性シアン酸エステル化合物 15〜50重量% (b)不飽和基含有ポリカルボン酸樹脂 20〜80重量% (c)エチレン性不飽和モノマー 1〜30重量% (d)光重合開始剤 0.1〜20重量% (e)熱硬化触媒 0.01 〜5重量% の範囲で配合されていることを特徴とする請求項1に記
    載の耐熱性光選択熱硬化塗料。
  3. 【請求項3】 上記(a)成分を懸濁させる有機溶剤の
    一部或いは全部に、エチレングリコールアルキルエーテ
    ル類、ジエチレングリコールアルキルエーテル類、プロ
    ピレングリコールアルキルエーテル類、ジプロピレング
    リコールアルキルエーテル類の1種或いは2種以上を使
    用することを特徴とする請求項1に記載の耐熱性光選択
    熱硬化塗料。
  4. 【請求項4】 請求項1の(b)成分の不飽和基含有ポ
    リカルボン酸樹脂が酸価10〜 200mgKOH/g、樹脂
    1kg当たりの二重結合が 1.0〜 3.5モル、数平均分子
    量が 1,000〜50,000のカルボキシル基含有(メタ)アク
    リル系樹脂と脂環式エポキシ基含有不飽和化合物との反
    応物であることを特徴とする請求項1に記載の耐熱性光
    選択熱硬化塗料。
  5. 【請求項5】 請求項1の(b)成分が、フェノールノ
    ボラック型、クレゾールノボラック型或いはそれらのハ
    ロゲン化エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸とを酸当量/
    エポキシ当量の比が 0.2〜 1.0の範囲で反応させ、得ら
    れた反応物の水酸基に飽和或いは不飽和多塩基酸無水物
    を酸当量/水酸基当量の比が 0.2以上で反応させた反応
    物であり、その酸価が40〜 160mgKOH/gであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の耐熱性光選択熱硬化塗
    料。
  6. 【請求項6】 現像する溶液が希アルカリ水溶液である
    ことを特徴とする請求項1に記載の耐熱性光選択熱硬化
    塗料。
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