JP2017179184A - 硬化性樹脂組成物、ドライフィルムおよびその硬化物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、ドライフィルムおよびその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性を維持しつつ、硬化膜の欠けの改善と共に、低温硬化性、基材のリペア性にも優れる硬化性樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルムおよびその硬化物を提供することができる。【解決手段】(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)マレイミド化合物、(C)分子中に環状エーテル基および環状チオエーテル基の少なくともいずれか1種を有する化合物、(D)熱硬化触媒、および、(E)アリル化合物、を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物等である。【選択図】図2

Description

本発明は、硬化性樹脂組成物(以下、単に「組成物」とも称する)、ドライフィルムおよびその硬化物に関する。
近年、電子機器に求められる信頼性が高まっており、様々な電子機器に搭載されるプリント配線板や半導体素子等にもこれまで以上に高い信頼性を有するものが求められている。それに伴い、これらの一部である保護膜としての硬化膜にも同様の特性が要求されている。
例えば、半導体素子は、300℃に達する高温下であっても動作可能であることが求められるが、これらの素子を保護するための半導体封止剤(硬化膜)に対しても、信頼性を向上するために従来以上の耐熱性が求められている。かかる要求に対し、マレイミド化合物と、アリル基および/またはエポキシ基を有する化合物と、アミン化合物と、アセトフェノン誘導体およびテトラフェニルエタン誘導体のうちの少なくとも1種を含むラジカル発生剤とを含有する樹脂組成物が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1によれば、耐熱性に優れた硬化物(硬化膜)を形成し得る樹脂組成物が得られることが報告されている。
特開2015−147849号公報
しかしながら、特許文献1においては、耐熱性は良好であるものの、硬化膜が硬くて欠けが発生するという問題があることが新たにわかった。
また、基材上に組成物を塗布、乾燥させて乾燥塗膜を形成し、硬化膜を作製する工程中、ヒューマンエラーによるミスや、ごみ等の不純物および気泡の混入があった場合に、基材のリペアが困難であるという問題があることもわかった。さらに、特許文献1においては、硬化温度が比較的高く、硬化時間も長くなることから、低温硬化性、生産性についてもなお改善の余地があった。
そこで本発明の目的は、耐熱性を維持しつつ、硬化膜の欠けの改善と共に、低温硬化性、基材のリペア性にも優れる硬化性樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルムおよびその硬化物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、アルカリ可溶性樹脂、マレイミド化合物、分子中に環状エーテル基および環状チオエーテル基の少なくともいずれか1種を有する化合物、熱硬化触媒、および、アリル化合物を必須成分として添加することによって、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)マレイミド化合物、(C)分子中に環状エーテル基および環状チオエーテル基の少なくともいずれか1種を有する化合物、(D)熱硬化触媒、および、(E)アリル化合物、を含有することを特徴とするものである。
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記(A)アルカリ可溶性樹脂が、カルボキシル基含有樹脂であることが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、さらに、(F)光重合開始剤を含有することが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、さらに、平均粒径(D50)が10μm以下の無機充填剤を含有することが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記硬化性樹脂組成物が、フィルム上に塗布、乾燥されてなる樹脂層を有することを特徴とするものである。
本発明の硬化物は、前記硬化性樹脂組成物、または、前記ドライフィルムの樹脂層が、硬化されてなることを特徴とするものである。
本発明によれば、耐熱性を維持しつつ、硬化膜の欠けの改善と共に、低温硬化性、基材のリペア性にも優れる硬化性樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルムおよびその硬化物を提供することができる。
エポキシ樹脂の液状判定に用いた2本の試験管を示す概略側面図である。 本発明の組成物の使用方法の一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)マレイミド化合物、(C)分子中に環状エーテル基および環状チオエーテル基の少なくともいずれか1種を有する化合物、(D)熱硬化触媒、および、(E)アリル化合物、を含有する。これにより、耐熱性を維持しつつ、硬化膜の欠けの改善と共に、低温硬化性、基材のリペア性にも優れる硬化性樹脂組成物とすることができる。
次に、本発明の硬化性樹脂組成物の各成分について説明する。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレートおよびそれらの混合物を総称する用語であり、他の類似の表現についても同様である。
[(A)アルカリ可溶性樹脂]
本発明の硬化性樹脂組成物は、(B)マレイミド化合物、(C)分子中に環状エーテル基および環状チオエーテル基の少なくともいずれか1種を有する化合物、(D)熱硬化触媒、および、(E)アリル化合物と組み合わせて(A)アルカリ可溶性樹脂を含有することにより、意外にも、硬化膜の欠けを改善することができ、また、基材のリペア性も良好となることが分かった。硬化膜の欠けを改善できることによって、硬化膜が形成されている基材にダイシングなどの加工をする際、基材が硬化膜の欠けによって汚染されてしまうことを防止できる。
(A)アルカリ可溶性樹脂は、アルカリ可溶性基を有する樹脂であり、例えば、フェノール性水酸基、チオール基およびカルボキシル基のうち1種以上の官能基を含有し、好ましくはフェノール性水酸基を2個以上有する化合物、カルボキシル基含有樹脂、フェノール性水酸基およびカルボキシル基を有する化合物、チオール基を2個以上有する化合物が挙げられる。(A)アルカリ可溶性樹脂としては、リペア性の観点からカルボキシル基含有樹脂がより好ましい。前記カルボキシル基含有樹脂は、光硬化性や耐現像性の観点から、カルボキシル基の他に、分子内にエチレン性不飽和結合を有することが好ましいが、エチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂であってもよい。エチレン性不飽和二重結合としては、(メタ)アクリル酸またはそれらの誘導体由来のものが好ましい。(A)アルカリ可溶性樹脂は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
カルボキシル基含有樹脂の具体例としては、以下に列挙するような化合物(オリゴマーおよびポリマーのいずれでもよい)が挙げられる。
(1)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレン等の不飽和基含有化合物との共重合により得られるカルボキシル基含有樹脂。このカルボキシル基含有樹脂が芳香環を有する場合、不飽和カルボン酸および不飽和基含有化合物の少なくとも1種が芳香環を有すればよい。
(2)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基含有ジアルコール化合物およびポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。このカルボキシル基含有ウレタン樹脂が芳香環を有する場合、ジイソシアネート、カルボキシル基含有ジアルコール化合物およびジオール化合物の少なくとも1種が芳香環を有すればよい。
(3)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるウレタン樹脂の末端に酸無水物を反応させてなる末端カルボキシル基含有ウレタン樹脂。このカルボキシル基含有ウレタン樹脂が芳香環を有する場合、ジイソシアネート化合物、ジオール化合物および酸無水物の少なくとも1種が芳香環を有すればよい。
(4)ジイソシアネートと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物およびジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。このカルボキシル基含有ウレタン樹脂が芳香環を有する場合、ジイソシアネート、2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレート若しくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物およびジオール化合物の少なくとも1種が芳香環を有すればよい。
(5)上記(2)または(4)の樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の分子中に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。このカルボキシル基含有ウレタン樹脂が芳香環を有する場合、分子中に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物が芳香環を有していてもよい。
(6)上記(2)または(4)の樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物等、分子中に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。このカルボキシル基含有ウレタン樹脂が芳香環を有する場合、分子中に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物が芳香環を有していてもよい。
(7)多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。このカルボキシル基含有樹脂が芳香環を有する場合、多官能エポキシ樹脂および2塩基酸無水物の少なくとも1種が芳香環を有していればよい。
(8)2官能エポキシ樹脂の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。このカルボキシル基含有樹脂が芳香環を有する場合、2官能エポキシ樹脂および2塩基酸無水物の少なくとも1種が芳香環を有していればよい。
(9)多官能オキセタン樹脂にジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂。このカルボキシル基含有ポリエステル樹脂が芳香環を有する場合、多官能オキセタン樹脂、ジカルボン酸および2塩基酸無水物の少なくとも1種が芳香環を有していればよい。
(10)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(11)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(12)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。このカルボキシル基含有ポリエステル樹脂が芳香環を有する場合、エポキシ化合物、1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物、不飽和基含有モノカルボン酸および多塩基酸無水物の少なくとも1種が芳香環を有していればよい。
(13)1分子中にそれぞれ1個のエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物と、不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、不飽和モノカルボン酸を反応させ、生成した第2級の水酸基に飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。このカルボキシル基含有樹脂が芳香環を有する場合、共重合体、不飽和モノカルボン酸および不飽和多塩基酸無水物の少なくとも1種が芳香環を有していればよい。
(14)上記(1)〜(13)等に記載のカルボキシル基含有樹脂にさらにグリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の分子中に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有樹脂。このカルボキシル基含有樹脂が芳香環を有する場合、分子中に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物が芳香環を有していてもよい。
(15)水酸基含有ポリマーに、飽和または不飽和多塩基酸無水物を反応させた後、生成したカルボン酸に、1分子中にそれぞれ1個のエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られる水酸基およびカルボキシル基含有樹脂。このカルボキシル基含有樹脂が芳香環を有する場合、水酸基含有ポリマー、多塩基酸無水物および1分子中にそれぞれ1個のエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物の少なくとも1種が芳香環を有していればよい。
上記のようなカルボキシル基含有樹脂は、バックボーン・ポリマーの側鎖に多数のカルボキシル基を有するため、アルカリ水溶液による現像が可能になる。
また、硬化物(硬化膜)のはんだ耐熱性に優れるため芳香環を有するカルボキシル基含有樹脂が好ましい。
(A)アルカリ可溶性樹脂の酸価は、20〜200mgKOH/gの範囲が望ましく、より好ましくは40〜180mgKOH/gの範囲である。20〜200mgKOH/gの範囲であると、アルカリ水溶液による乾燥塗膜の剥離性と印刷性が良好となり、乾燥時にダレが生じ難い。
また、(A)アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、2,000〜150,000の範囲が好ましい。この範囲であると、タックフリー性能が良好であり、露光後の硬化膜の耐湿性が良く、現像時に膜減りが生じにくい。また、上記重量平均分子量の範囲であると、印刷性および硬化膜の耐熱性が良好となる。より好ましくは、5,000〜100,000である。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定することができる。
フェノール性水酸基を有する化合物としては、主鎖もしくは側鎖にフェノール性水酸基、即ちベンゼン環に結合した水酸基を有していれば特に制限されない。1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有する化合物としては、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ジヒドロキシトルエン、ナフタレンジオール、t−ブチルカテコール、t−ブチルヒドロキノン、ピロガロール、フロログルシノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビキシレノール、ノボラック型フェノール樹脂、ノボラック型アルキルフェノール樹脂、ビスフェノールAのノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、ザイロック(Xylok)型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ポリビニルフェノール類、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物、1−ナフトールまたは2−ナフトールと芳香族アルデヒド類との縮合物等を挙げることができるが、これらに限られるものではない。
[(B)マレイミド化合物]
本発明の硬化性樹脂組成物は、(B)マレイミド化合物を含有する。(B)マレイミド化合物を含有することにより、Tgが高くなり、はんだ耐熱性等の硬化膜の物性が良好となる。現像性の観点から、マレイミド化合物は100℃で液状であるものを用いることが好ましい。100℃で液状のマレイミド化合物を使用すると、硬化膜の欠けを効果的に抑制することができる。100℃で液状のマレイミド化合物としては、特に限定されないが、2官能液状マレイミド化合物(DESIGNER MOLECULES INC.社製、BMI−1500)などが挙げられる。
本発明のマレイミド化合物としては、(B−1)単官能脂肪族/脂環族マレイミド、(B−2)単官能芳香族マレイミド、(B−3)多官能脂肪族/脂環族マレイミド、(B−4)多官能芳香族マレイミドを挙げることができる。これらの中でも、マレイミド化合物は、多官能であることが好ましい。(B)マレイミド化合物は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
単官能脂肪族/脂環族マレイミド(B−1)としては、例えば、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、特開平11−302278号に開示されているマレイミドカルボン酸とテトラヒドロフルフリルアルコールとの反応物等を挙げることができる。
単官能芳香族マレイミド(B−2)としては、例えば、N−フェニルマレイミド、N−(2−メチルフェニル)マレイミド等を挙げることができる。
多官能脂肪族/脂環族マレイミド(B−3)としては、例えば、N,N’−メチレンビスマレイミド、N,N’−エチレンビスマレイミド、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートと脂肪族/脂環族マレイミドカルボン酸とを脱水エステル化して得られるイソシアヌレート骨格のマレイミドエステル化合物、トリス(カーバメートヘキシル)イソシアヌレートと脂肪族/脂環族マレイミドアルコールとをウレタン化して得られるイソシアヌレート骨格のマレイミドウレタン化合物等のイソシアヌル骨格ポリマレイミド類、イソホロンビスウレタンビス(N−エチルマレイミド)、トリエチレングリコールビス(マレイミドエチルカーボネート)、脂肪族/脂環族マレイミドカルボン酸と各種脂肪族/脂環族ポリオールとを脱水エステル化し、又は脂肪族/脂環族マレイミドカルボン酸エステルと各種脂肪族/脂環族ポリオールとをエステル交換反応して得られる脂肪族/脂環族ポリマレイミドエステル化合物類、脂肪族/脂環族マレイミドカルボン酸と各種脂肪族/脂環族ポリエポキシドとをエーテル開環反応して得られる脂肪族/脂環族ポリマレイミドエステル化合物類、脂肪族/脂環族マレイミドアルコールと各種脂肪族/脂環族ポリイソシアネートとをウレタン化反応して得られる脂肪族/脂環族ポリマレイミドウレタン化合物類等を挙げることができる。具体的には、炭素数1〜6のアルキル基、より好ましくは直鎖状アルキル基を有するマレイミドアルキルカルボン酸又はマレイミドアルキルカルボン酸エステルと、数平均分子量100〜1000のポリエチレングリコール及び/又は数平均分子量100〜1000のポリプロピレングリコール及び/又は数平均分子量100〜1000のポリテトラメチレングリコールとを、脱水エステル化反応又はエステル交換反応して得られる下記一般式(1)及び一般式(2)で表される脂肪族ビスマレイミド化合物等を挙げることができる。
Figure 2017179184
(式中、mは1〜6の整数、nは2〜23の値、Rは水素原子又はメチル基を表す。)
Figure 2017179184
(式中、mは1〜6の整数、pは2〜14の値を表す。)
多官能芳香族マレイミド(B−4)としては、例えば、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、2,2’−ビス−(4−(4−マレイミドフェノキシ)プロパン、N,N’−(4,4’−ジフェニルオキシ)ビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−2,4−トリレンビスマレイミド、N,N’−2,6−トリレンビスマレイミド、マレイミドカルボン酸と各種芳香族ポリオールとを脱水エステル化し、又はマレイミドカルボン酸エステルと各種芳香族ポリオールとをエステル交換反応して得られる芳香族ポリマレイミドエステル化合物類、マレイミドカルボン酸と各種芳香族ポリエポキシドとをエーテル開環反応して得られる芳香族ポリマレイミドエステル化合物類、マレイミドアルコールと各種芳香族ポリイソシアネートとをウレタン化反応して得られる芳香族ポリマレイミドウレタン化合物類等を挙げることができる。
本発明では、上記のマレイミド化合物の中では、耐熱性の観点より、多官能芳香族マレイミド(B−4)がより好ましい。その中でも芳香族ビスマレイミドが好ましい。特に、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、2,2’−ビス−(4−(4−マレイミドフェノキシ)プロパン、N,N’−(4,4’−ジフェニルオキシ)ビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−2,4−トリレンビスマレイミド、N,N’−2,6−トリレンビスマレイミドが好ましく、なかでも、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド(BMI(ケイ・アイ化成(株)製)として市販)、ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン(BMI−70(ケイ・アイ化成(株)製)として市販)、2,2’−ビス−(4−(4−マレイミドフェノキシ)プロパン(BMI−80(ケイ・アイ化成(株)製)として市販)が好ましい。
(B)マレイミド化合物の配合量は、固形分換算で(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部に対し、好ましくは1〜400質量部であり、より好ましくは5〜250質量部である。マレイミド化合物の配合量が1〜400質量部であると、耐熱性や硬化膜の欠けの抑制などの効果を良好に発揮できる。
[(C)分子中に環状エーテル基および環状チオエーテル基の少なくともいずれか1種を有する化合物]
本発明の硬化性樹脂組成物は、(C)分子中に環状エーテル基および環状チオエーテル基(以下、「環状(チオ)エーテル基」と略す)の少なくともいずれか1種を有する化合物を含有する。上記(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)マレイミド化合物および下記で示す(E)アリル化合物と組み合わせて(C)環状(チオ)エーテル基を有する化合物を含有することにより、強固な架橋構造が容易に形成され、架橋密度が高くなり、反応温度を大幅に下げることが可能となる。このことにより、低温で硬化することが可能となり(低温硬化性)、省エネルギーの観点からも好ましい。
また、リペア性とアルカリ現像性の観点から、(C)環状(チオ)エーテル基を有する化合物は20℃で液状であることが好ましい。
上記の分子中に環状(チオ)エーテル基を有する化合物は、分子中に3、4または5員環の環状(チオ)エーテル基のいずれか一方または2種類の基を複数有する化合物であり、例えば、分子内に複数のエポキシ基を有する化合物、すなわち多官能エポキシ化合物、分子内に複数のオキセタニル基を有する化合物、すなわち多官能オキセタン化合物、分子内に複数のチオエーテル基を有する化合物、すなわちエピスルフィド樹脂等を挙げることができる。なかでもエポキシ化合物であるエポキシ樹脂が好ましい。これにより、特に、低温硬化性、はんだ耐熱性等が向上する。
エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、アミノクレゾール型エポキシ樹脂、アルキルフェノール型エポキシ樹脂等が用いられる。これらエポキシ樹脂は、1種を単独または2種類以上を組合せて用いることができる。
エポキシ化合物は、固形エポキシ樹脂、半固形エポキシ樹脂、液状エポキシ樹脂の何れであってもよい。本明細書において、固形エポキシ樹脂とは40℃で固体状であるエポキシ樹脂をいい、半固形エポキシ樹脂とは20℃で固体状であり、40℃で液状であるエポキシ樹脂をいい、液状エポキシ樹脂とは20℃で液状のエポキシ樹脂をいう。
液状の判定は、危険物の試験及び性状に関する省令(平成元年自治省令第1号)の別紙第2の「液状の確認方法」に準じて行う。
(1)装置恒温水槽:攪拌機、ヒーター、温度計、自動温度調節器(±0.1℃で温度制御が可能なもの)を備えたもので深さ150mm以上のものを用いる。
尚、後述する実施例で用いたエポキシ樹脂の判定では、いずれもヤマト科学社製の低温恒温水槽(型式BU300)と投入式恒温装置サーモメイト(型式BF500)の組み合わせを用い、水道水約22リットルを低温恒温水槽(型式BU300)に入れ、これに組み付けられたサーモメイト(型式BF500)の電源を入れて設定温度(20℃または40℃)に設定し、水温を設定温度±0.1℃にサーモメイト(型式BF500)で微調整したが、同様の調整が可能な装置であればいずれも使用できる。
試験管:
試験管としては、図1に示すように、内径30mm、高さ120mmの平底円筒型透明ガラス製のもので、管底から55mmおよび85mmの高さのところにそれぞれ標線1、2が付され、試験管の口をゴム栓3aで密閉した液状判定用試験管10aと、同じサイズで同様に標線が付され、中央に温度計を挿入・支持するための孔があけられたゴム栓3bで試験管の口を密閉し、ゴム栓3bに温度計4を挿入した温度測定用試験管10bを用いる。以下、管底から55mmの高さの標線を「A線」、管底から85mmの高さの標線を「B線」という。
温度計4としては、JIS B7410(1982)「石油類試験用ガラス製温度計」に規定する凝固点測定用のもの(SOP−58目盛範囲20〜50℃)を用いるが、0〜50℃の温度範囲が測定できるものであればよい。
(2)試験の実施手順
温度20±5℃の大気圧下で24時間以上放置した試料を、図1(a)に示す液状判定用試験管10aと図1(b)に示す温度測定用試験管10bにそれぞれA線まで入れる。2本の試験管10a、10bを低温恒温水槽にB線が水面下になるように直立させて静置する。温度計は、その下端がA線よりも30mm下となるようにする。
試料温度が設定温度±0.1℃に達してから10分間そのままの状態を保持する。10分後、液状判断用試験管10aを低温恒温水槽から取り出し、直ちに水平な試験台の上に水平に倒し、試験管内の液面の先端がA線からB線まで移動した時間をストップウォッチで測定し、記録する。試料は、設定温度において、測定された時聞が90秒以内のものを液状、90秒を超えるものを固体状と判定する。
固形エポキシ樹脂としては、DIC社製HP−4700(ナフタレン型エポキシ樹脂)、DIC社製EXA4700(4官能ナフタレン型エポキシ樹脂)、日本化薬社製NC−7000(ナフタレン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のナフタレン型エポキシ樹脂;日本化薬社製EPPN−502H(トリスフェノールエポキシ樹脂)等のフェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物(トリスフェノール型エポキシ樹脂);DIC社製エピクロンHP−7200H(ジシクロペンタジエン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のジシクロペンタジエンアラルキル型エポキシ樹脂;日本化薬社製NC−3000H(ビフェニル骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂;日本化薬社製NC−3000L等のビフェニル/フェノールノボラック型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンN660、エピクロンN690、日本化薬社製EOCN−104S等のノボラック型エポキシ樹脂;三菱化学社製YX−4000等のビフェニル型エポキシ樹脂;新日鉄住金化学社製TX0712等のリン含有エポキシ樹脂;日産化学工業社製TEPIC等のトリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
半固形エポキシ樹脂としては、DIC社製エピクロン860、エピクロン900−IM、エピクロンEXA―4816、エピクロンEXA−4822、旭チバ社製アラルダイトAER280、東都化成社製エポトートYD−134、ジャパンエポキシレジン社製jER834、jER872、住友化学工業社製ELA−134等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンHP−4032等のナフタレン型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンN−740等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
液状エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert−ブチル−カテコール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記多官能オキセタン化合物としては、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマーまたは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、またはシルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂とのエーテル化物等が挙げられる。その他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体等も挙げられる。
上記エピスルフィド樹脂としては、例えばビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。また、同様の合成方法を用いて、エポキシ樹脂のエポキシ基の酸素原子を硫黄原子に置き換えたエピスルフィド樹脂等も用いることができる。
本発明の(C)分子中に環状エーテル基および環状チオエーテル基の少なくともいずれか1種を有する化合物の官能基(例えば、エポキシ化合物の場合はエポキシ基)の当量は、環状(チオ)エーテル基が、(A)アルカリ可溶性樹脂のアルカリ可溶性基1当量に対して、0.05当量以上となることが好ましい。0.05当量以上の場合、硬化膜の耐熱性、耐アルカリ性、電気絶縁性等が向上する。なお、上限値としては特に制限はないが、例えば3当量以下の場合、現像性等が向上する。
[(D)熱硬化触媒]
本発明の硬化性樹脂組成物は、(D)熱硬化触媒を含有する。熱硬化触媒としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物などを使用することができる。上記の中でも、粉体の熱硬化触媒が好ましい。組成物を2液型の液状として用いた場合に、粉体の熱硬化触媒を含むと、(A)アルカリ可溶性樹脂を含む組成物と、(C)分子中に環状エーテル基および環状チオエーテル基の少なくともいずれか1種を有する化合物を含む組成物とを混合した後においても保存安定性に優れる。
また、市販されているものとしては、例えば四国化成工業社製の2MZ−AP、2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZ(いずれもイミダゾール系化合物の商品名)、サンアプロ社製のU−CAT(登録商標)3503N、U−CAT3502T(いずれもジメチルアミンのブロックイソシアネート化合物の商品名)、DBU、DBN、U−CATSA102、U−CAT5002(いずれも二環式アミジン化合物及びその塩)などが挙げられる。特に、これらに限られるものではなく、エポキシ化合物やオキセタン化合物の熱硬化触媒、もしくは環状(チオ)エーテル基とアルカリ可溶性基の反応を促進するものであればよく、単独で又は2種以上を混合して使用してもかまわない。
また、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体を用いることもでき、好ましくはこれら密着性付与剤としても機能する化合物を熱硬化触媒と併用する。
これら熱硬化触媒の配合量は、固形分換算で(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部に対し、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1〜20質量部である。熱硬化触媒の配合量が0.1〜20質量部の範囲内であると保存安定性と硬化性のバランスに優れる。
[(E)アリル化合物]
本発明の硬化性樹脂組成物は、(E)アリル化合物を含有する。アリル化合物としては、アリル基(−CHCH=CH)を有する化合物である。本発明においては、このようなアリル化合物を上記(B)マレイミド化合物と組み合わせて用いることにより、硬化物の耐熱性を向上させることができる。
本発明に係るアリル化合物としては、例えば、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート、トリアリルイソシアヌレート、2,2’−ジアリルビスフェノールA、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールアリルエーテル等が挙げられ、これらの中でも、(B)マレイミド化合物との溶解性がより優れるという観点から、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート、トリアリルイソシアヌレートが好ましい。
本発明の組成物における(E)アリル化合物の配合量としては、固形分換算で(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部に対し、0.5〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜80質量部である。(E)アリル化合物の配合量が0.5質量部以上であると、マレイミド化合物との反応性が良好となり耐熱性を向上させることができる。(E)アリル化合物の配合量が100質量部以下であると、適度な硬度の硬化膜が得られ、硬化膜がもろくなることを抑えることができる。
((F)光重合開始剤)
本発明の硬化性樹脂組成物において、光硬化を行う場合には、さらに、(F)光重合開始剤を添加することが好ましい。(F)光重合開始剤としては、光重合開始剤や光ラジカル発生剤として公知の光重合開始剤であれば、いずれのものを用いることもできる。(F)光重合開始剤を含むことにより、パターン状に露光後アルカリ水溶液などで現像することにより、パターン状の硬化膜を形成することができ、微細なパターン状の硬化膜を形成することも可能となる。
(F)光重合開始剤としては、例えば、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASFジャパン(株)製,IRGACURE819)等のビスアシルフォスフィンオキサイド類;2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィン酸メチルエステル、2−メチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルフォスフィン酸イソプロピルエステル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(BASFジャパン(株)製,IRGACURE TPO)等のモノアシルフォスフィンオキサイド類;1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のヒドロキシアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類;チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アントラキノン、クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、p−ジメチル安息香酸エチルエステル等の安息香酸エステル類;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム等のチタノセン類;フェニルジスルフィド2−ニトロフルオレン、ブチロイン、アニソインエチルエーテル、アゾビスイソブチロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。以上の光重合開始剤は、いずれも1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(F)光重合開始剤の配合量は、固形分換算で、(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部に対し、0.5〜30質量部である。(F)光重合開始剤をこの範囲で配合することで、光硬化性が十分となり、硬化膜の硬化性が良好となり、耐薬品性等の硬化膜特性が向上する。より好ましくは、固形分換算で(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、1〜20質量部である。
(無機充填剤)
本発明の硬化性樹脂組成物は、無機充填剤を含有することが好ましい。無機充填剤は、得られる硬化物の物理的強度等を上げるために用いられる。無機充填剤の種類は、特に限定されず、公知慣用の無機充填剤、例えばシリカ、ノイブルグ珪土、水酸化アルミニウム、ガラス粉末、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、天然マイカ、合成マイカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化鉄、酸化チタン、非繊維状ガラス、ハイドロタルサイト、ミネラルウール、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、亜鉛華等の無機顔料などを用いることができる。無機充填剤は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、無機充填剤は、表面処理されていてもよい。
無機充填剤としては、平均粒径(D50)が10μm以下の無機充填剤を含有することが好ましい。平均粒径(D50)が10μm以下の無機充填剤の種類としては例えば、硫酸バリウムやシリカなどが挙げられ、シリカが特に好ましい。
また、市販されているものとしては、例えば、(株)アドマテックス製のSO−C5などが挙げられる。
無機充填剤の配合量は、固形分換算で、固形分換算で(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部に対し、1〜500質量部が好ましく、10〜300がより好ましい。無機充填剤をこの範囲で配合することで、硬化膜の欠けを良好に抑制し、密着性も良好となる。
本願明細書において、フィラーの平均粒径は、一次粒子の粒径だけでなく、二次粒子(凝集体)の粒径も含めた平均粒径である。平均粒径は、レーザー回折式粒子径分布測定装置により求めることができる。レーザー回折法による測定装置としては、日機装社製Nanotrac waveなどが挙げられる。
(エチレン性不飽和結合を有する化合物)
本発明の硬化性樹脂組成物において、さらに、エチレン性不飽和結合を有する化合物を含有することができる。
エチレン性不飽和結合を有する化合物としては、公知慣用の光重合性オリゴマー、および光重合性ビニルモノマー等が用いられる。このうち光重合性オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル系オリゴマー、(メタ)アクリレート系オリゴマー等が挙げられる。(メタ)アクリレート系オリゴマーとしては、フェノールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性ビニルモノマーとしては、公知慣用のもの、例えば、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニルまたは安息香酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルイソブチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニル−t−ブチルエーテル、ビニル−n−アミルエーテル、ビニルイソアミルエーテル、ビニル−n−オクタデシルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類;トリアリルイソシアヌレート、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリルなどのアリル化合物;2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート類、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのアルキレンポリオールポリ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート類;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレートなどのポリ(メタ)アクリレート類;トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレートなどのイソシアヌルレート型ポリ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。これらは、要求特性に合わせて、単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
(有機溶剤)
また、本発明の組成物には、組成物の調製や、基板やキャリアフィルムに塗布する際の粘度調整等の目的で、有機溶剤を含有させることができる。有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤など、公知慣用の有機溶剤が使用できる。これらの有機溶剤は、単独で、または二種類以上組み合わせて用いることができる。
さらに、本発明の組成物には、電子材料の分野において公知慣用の他の添加剤を配合してもよい。他の添加剤としては、熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、老化防止剤、抗菌・防黴剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、密着性付与剤、チキソ性付与剤、他の着色剤、光開始助剤、増感剤、硬化促進剤、離型剤、表面処理剤、分散剤、湿潤分散剤、分散助剤、表面改質剤、安定剤、蛍光体等が挙げられる。
次に、本発明のドライフィルムは、キャリアフィルム上に、本発明の組成物を塗布、乾燥させることにより得られる樹脂層を有する。ドライフィルムを形成する際には、まず、本発明の組成物を上記有機溶剤で希釈して適切な粘度に調整した上で、コンマコーター、ブレードコーター、リップコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、リバースコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等により、キャリアフィルム上に均一な厚さに塗布する。その後、塗布された組成物を、通常、50〜150℃の温度で10秒〜60分間乾燥することで、樹脂層を形成することができる。塗布膜厚については特に制限はないが、一般に、乾燥後の膜厚で、10〜150μm、好ましくは20〜60μmの範囲で適宜選択される。
キャリアフィルムとしては、プラスチックフィルムが用いられ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等を用いることができる。キャリアフィルムの厚さについては特に制限はないが、一般に、10〜150μmの範囲で適宜選択される。
キャリアフィルム上に本発明の組成物からなる樹脂層を形成した後、膜の表面に塵が付着することを防ぐ等の目的で、さらに、膜の表面に、剥離可能なカバーフィルムを積層することが好ましい。剥離可能なカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルムやポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができる。カバーフィルムとしては、カバーフィルムを剥離するときに、樹脂層とキャリアフィルムとの接着力よりも小さいものであればよい。
なお、本発明においては、上記カバーフィルム上に本発明の組成物を塗布、乾燥させることにより樹脂層を形成して、その表面にキャリアフィルムを積層するものであってもよい。すなわち、本発明においてドライフィルムを製造する際に本発明の組成物を塗布するフィルムとしては、キャリアフィルムおよびカバーフィルムのいずれを用いてもよい。
本発明の硬化物は、前記硬化性樹脂組成物またはドライフィルムの樹脂層が、硬化されてなるものである。本発明の硬化物の製造方法としては、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物を、上記有機溶剤を用いて塗布方法に適した粘度に調整して、基材上に、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法により塗布した後、約50〜150℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることで、タックフリーの樹脂層を形成する。また、ドライフィルムの場合、ラミネーター等により樹脂層が基材と接触するように基材上に貼り合わせた後、キャリアフィルムを剥がすことにより、樹脂層を形成する。
上記基材としては、あらかじめ銅等により回路形成されたプリント配線板やフレキシブルプリント配線板の他、紙フェノール、紙エポキシ、ガラス布エポキシ、ガラスポリイミド、ガラス布/不繊布エポキシ、ガラス布/紙エポキシ、合成繊維エポキシ、フッ素樹脂・ポリエチレン・ポリフェニレンエーテル,ポリフェニレンオキシド・シアネート等を用いた高周波回路用銅張積層板等の材質を用いたもので、全てのグレード(FR−4等)の銅張積層板、その他、金属基板、ポリイミドフィルム、PETフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ガラス基板、セラミック基板、ウエハ板等を挙げることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物を塗布した後に行う揮発乾燥は、熱風循環式乾燥炉、IR炉、ホットプレート、コンベクションオーブン等(蒸気による空気加熱方式の熱源を備えたものを用いて乾燥機内の熱風を向流接触せしめる方法およびノズルより支持体に吹き付ける方式)を用いて行うことができる。
次に、本発明の硬化性樹脂組成物が光重合開始剤を含む場合は、組成物を塗布し、溶剤を揮発乾燥した後に得られた乾燥塗膜に対し、露光(光照射)を行うことにより、露光部(光照射された部分)を硬化する。具体的には、接触式または非接触方式により、パターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光、もしくは、レーザーダイレクト露光機により直接パターン露光して、未露光部をアルカリ水溶液(例えば、0.3〜3質量%炭酸ソーダ水溶液)により現像することにより、パターン状の硬化物を形成する。
上記活性エネルギー線照射に用いられる露光機としては、高圧水銀灯ランプ、超高圧水銀灯ランプ、メタルハライドランプ、水銀ショートアークランプ等を搭載し、350〜450nmの範囲で紫外線を照射する装置であればよく、さらに、直接描画装置(例えば、コンピューターからのCADデータにより直接レーザーで画像を描くレーザーダイレクトイメージング装置)も用いることができる。直描機のランプ光源またはレーザー光源としては、最大波長が350〜410nmの範囲にあるものでよい。画像形成のための露光量は膜厚等によって異なるが、一般には20〜800mJ/cm、好ましくは20〜600mJ/cmの範囲内とすることができる。
上記現像方法としては、ディッピング法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法等によることができ、現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類等のアルカリ水溶液が使用できる。
さらに、例えば、80〜200℃の温度に加熱して熱硬化させることにより、耐熱性、耐薬品性、耐吸湿性、密着性、電気特性等の諸特性に優れた硬化膜(硬化物)を形成す
ることができる。
一方、本発明の硬化性樹脂組成物を熱硬化性樹脂組成物として使用する場合、本発明の組成物を塗布した後に例えば、80〜200℃の温度に加熱して熱硬化させることにより、耐熱性、耐薬品性、耐吸湿性、密着性、電気特性等の諸特性に優れた硬化膜(硬化物)を形成することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ドライフィルム化して用いても液状として用いてもよい。液状として用いる場合は、1液型でも2液型以上でもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、プリント配線板上、シリコンウェハ等の様々な基材上に保護膜としての硬化膜を形成するために好適に使用され、より好適には、永久絶縁膜、ソルダーレジスト、半導体素子の保護膜、層間絶縁層またはカバーレイなどの永久被膜を形成するために使用されるが、これに限られない。
本発明の組成物の使用方法としては、例えば、以下のような使用方法が考えられる。即ち、本発明の硬化物(硬化膜)を図2に示すようなパターン状の隙間を有するように基材上に形成する。このようにして隙間を形成することによって反りの無い保護膜を形成することができる。具体的には、本発明の組成物が光重合開始剤を含む場合、シリコンウェハなどの基材全体に組成物を塗布後、パターン露光および現像することにより、パターン状の硬化膜を形成する。本発明の組成物が光重合開始剤を含まない熱硬化性樹脂組成物の場合、組成物をスクリーン印刷などによりパターン状に塗布した後、加熱硬化させてパターン状の硬化膜を形成する。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。尚、以下において「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
下記の表中に示す配合に従い、各成分を配合し、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールミルで分散させ、混練して、それぞれ組成物を調製した。なお、表中の配合量は、質量部を示す。
(アルカリ可溶性樹脂A−1の合成)
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート600gに、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製、EPICLON N−695、軟化点95℃、エポキシ当量214、平均官能基数7.6)1070g(グリシジル基数(芳香環総数):5.0モル)、アクリル酸360g(5.0モル)およびハイドロキノン1.5gを仕込み、100℃に加熱攪拌し、均一溶解した。次いで、トリフェニルフォスフィン4.3gを仕込み、110℃に加熱して2時間反応後、120℃に昇温してさらに12時間反応を行った。得られた反応液に、芳香族系炭化水素(ソルベッソ150)415g、テトラヒドロ無水フタル酸456.0g(3.0モル)を仕込み、110℃で4時間反応を行い、冷却し、クレゾールノボラック型カルボキシル基含有感光性樹脂溶液であるアルカリ可溶性樹脂A−1を得た。
このようにして得られた樹脂A−1の固形分濃度は65質量%、固形分の酸価は89mgKOH/gであった。
(アルカリ可溶性樹脂A−2の合成)
攪拌機と冷却管を備えた2000mlのフラスコに、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル431gを入れ、窒素気流下で90℃に加熱した。スチレン104.2g、メタクリル酸296.6g、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬工業(株)製:V−601)23.9gを混合溶解したものを、4時間かけてフラスコに滴下した。
このようにして、非感光性カルボキシル基含有樹脂としてのアルカリ可溶性樹脂A−2を得た。この樹脂A−2は、固形分酸価が140mgKOH/g、固形分が50質量%であった。
(アルカリ可溶性樹脂A−3の合成)
ダイセル社製サイクロマーACA Z250(固形分酸価65gKOH/g、固形分46%)をアルカリ可溶性樹脂A−3として用いた。芳香環を有さない感光性カルボキシル基含有共重合樹脂である。
Figure 2017179184
*1:上記で合成したアルカリ可溶性樹脂A−1、クレゾールノボラック型カルボキシル基含有感光性樹脂
*2:上記で合成したアルカリ可溶性樹脂A−2、非感光性カルボキシル基含有樹脂
*3:上記で合成したアルカリ可溶性樹脂A−3、芳香環を有さない感光性カルボキシル基含有共重合樹脂
*4:群栄化学工業(株)製、PSM−4326CA50、フェノール樹脂、カルビトールアセテート溶解品、固形分50%
*5:信越化学工業(株)製、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
*6:信越化学工業(株)製
*7:BASFジャパン社製、アセトフェノン類
*8:BASFジャパン社製、モノアシルホスフィンオキサイド類
*9:ケイ・アイ化成(株)製、ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、上記(B−4)の化合物、2官能粉体マレイミド化合物
*10:ケイ・アイ化成(株)製、2,2’−ビス−(4−(4−マレイミドフェノキシ)プロパン、上記(B−4)の化合物、2官能粉体マレイミド化合物
*11:(株)日本触媒製、N−フェニルマレイミド、上記(B−2)の化合物、単官能粉体マレイミド化合物
*12:DESIGNER MOLECULES INC.社製、2官能液状マレイミド化合物
*13:四国化成工業(株)製、粉体イミダゾール化合物
*14:小西化学工業(株)製、液状アリル化合物
*15:丸善石油化学(株)製、固体アリル化合物
*16:(株)アドマテックス製、平均粒径(D50)1.6μm、シリカ
*17:デンカ(株)製、平均粒径(D50)28.2μm、シリカ
*18:新中村化学工業(株)製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
*19:三洋化成工業(株)製、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート
*20:日本化薬(株)製、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、カルビトールアセテート溶解品、固形分75%
*21:三菱化学(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
Figure 2017179184
Figure 2017179184
得られた各実施例および比較例の硬化性樹脂組成物について、以下に従い、評価を行った。その結果を、上記の表中に示す。
<リペア性>
(リペア可能性)
実施例および比較例の各組成物を、基板としてのFR−4材に乾燥後の膜厚が20μmになるように全面塗布し、80℃の熱風循環式乾燥炉で30分間乾燥させ、乾燥塗膜を形成した。その後、基板を1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を使用した現像機に120秒間当てた後、基板上の残渣物の有無を確認し、下記基準に基づき評価した。
可 :基材上に組成物残渣が認められないもの。
不可:基材上に組成物残渣が認められ、剥離できないもの。
(リペア速度)
上記リペア可能性の評価において、基材上に組成物残渣が認められなくなるまでの時間を測定し、下記基準に基づき評価した。
◎:リペア速度が1分以内。
○:リペア速度が1分超〜5分以内。
×:リペア速度が5分超。
<ゲルタイム>
上記表1〜3に示す配合(質量部)で、実施例および比較例の各組成物を調製した。得られた各組成物のゲルタイムを下記の手順で測定し、下記基準に基づき評価した。
ゲルタイムは、JIS C 2105の熱板法に準拠してゲル試験機により測定した。測定温度150℃に保持した試料0.5mL中で回転棒を回転させた時のトルクが、最大トルクの30%に達するまでの時間をゲルタイムとした。
○:ゲルタイムが30秒以内。
×:ゲルタイムが30秒超。
<低温硬化性>
(示差走査熱量測定(DSC)測定)
実施例および比較例の各組成物をFR−4材の基材上に全面にスクリーン印刷し、次いで、熱風循環式乾燥炉に80℃で30分間乾燥して乾燥後膜厚25μmの乾燥塗膜を形成した。その後、基材上より削りだし、直ちにセイコーインスツルメンツ社DSC−6200において、昇温速度5℃/minにて30〜300℃まで昇温してDSC測定をおこなった。その得られたDSCチャートより発熱ピーク温度(反応開始温度)を求めた。
上記DSC測定により反応開始温度を測定し、下記基準に基づき評価した。
○:反応開始温度が150℃以内。
×:反応開始温度が150℃超。
<硬化膜の欠け>
実施例1〜5、9および比較例1、3の各組成物を、FR−4材にスクリーン印刷により全面塗布し、80℃の熱風循環式乾燥炉で30分間乾燥させて、室温まで放冷した。この基板を、露光量600mJ/cmでネガマスクを介して露光し、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を用いて、スプレー圧0.2MPaの条件で90秒間現像、水洗し、現像後の基板を得た。さらに、150℃で60分間ポストキュアをして硬化させて評価用の試験片を得た。一方、実施例6〜8、10および比較例2、4の各組成物については、上記と同様にFR−4材に組成物をスクリーン版にて所定のパターン状に塗布後、150℃で60分間ポストキュアをして硬化させたこと以外は、実施例1と同様に処理して試験片を得た。
上記硬化膜を形成した試験片に対し、JIS D0202の試験方法に従って碁盤目状のクロスカットを入れ、次いで粘着テープによるピーリングテストを行ない、硬化膜の欠けの発生を目視観察し、下記基準に基づき評価した。
◎:0〜30/100。
○:31/100〜50/100で欠けが発生。
△:51/100〜80/100で欠けが発生。
×:81/100〜100/100で欠けが発生。
<はんだ耐熱性>
上記硬化膜の欠けの評価と同様にして、実施例1〜10および比較例1〜4のパターンが形成された硬化膜を有する試験片を得た。この試験片の硬化膜にロジン系フラックスを塗布し、あらかじめ260℃に設定したはんだ槽に浸漬し、変性アルコールでフラックスを洗浄した後、目視による硬化膜の膨れと剥がれについて評価した。判定基準は以下のとおりである。
○:10秒間浸漬して剥がれが認められないもの。
△:10秒間浸漬して少し剥がれるもの。
×:10秒間浸漬して膨れ、剥がれがあるもの。
上記表中に示すように、本発明の硬化性樹脂組成物は、耐熱性を維持しつつ、硬化膜の欠けの改善と共に、低温硬化性、基材のリペア性にも優れる硬化性樹脂組成物が得られることがわかる。
1 標線(A線)
2 標線(B線)
3a、3b ゴム栓
4 温度計
10a 液状判定用試験管
10b 温度測定用試験管
11 基材(シリコンウェハ)
12 硬化物(硬化膜)
13 隙間

Claims (6)

  1. (A)アルカリ可溶性樹脂、
    (B)マレイミド化合物、
    (C)分子中に環状エーテル基および環状チオエーテル基の少なくともいずれか1種を有する化合物、
    (D)熱硬化触媒、および、
    (E)アリル化合物、
    を含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 前記(A)アルカリ可溶性樹脂が、カルボキシル基含有樹脂である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. さらに、(F)光重合開始剤を含有する請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. さらに、平均粒径(D50)が10μm以下の無機充填剤を含有する請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物が、フィルム上に塗布、乾燥されてなる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
  6. 請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の硬化性樹脂組成物、または、請求項5に記載のドライフィルムの樹脂層が、硬化されてなることを特徴とする硬化物。
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