JPH10136852A - 電動リールのモータ制御装置 - Google Patents

電動リールのモータ制御装置

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JPH10136852A
JPH10136852A JP29645996A JP29645996A JPH10136852A JP H10136852 A JPH10136852 A JP H10136852A JP 29645996 A JP29645996 A JP 29645996A JP 29645996 A JP29645996 A JP 29645996A JP H10136852 A JPH10136852 A JP H10136852A
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yarn
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸送りモードを簡素な構成で実現する。 【解決手段】 電動リールの制御装置は、モータの回転
が遊星減速機構とクラッチ機構とを介してスプールに伝
達される電動リールにおいて、通常の糸巻取モードに加
えてクラッチ機構を離脱した状態でモータを一方向に回
転させてスプールを糸繰り出し方向に回転させるための
糸送りモードでモータを制御する装置であって、この装
置では、10m以上の水深で5秒以上のモータの駆動指
令を受け付けると、動作モードが糸送りモードに設定さ
れ、モータが糸巻取時と同じ一方向に駆動される。この
結果、スプールが糸繰り出し方向に回転して釣り糸が高
速で繰り出される。そして、仕掛けがたとえば棚位置に
到達してクラッチをオンすると、モータの負荷が増加す
る。負荷が増加してモータに供給される電流が所定値以
上になると、糸送りモードを維持した状態でモータの回
転を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ制御装置、
特に、モータの回転が遊星減速機構とクラッチ機構とを
介してスプールに伝達される電動リールにおいて、クラ
ッチ機構を接続した状態でモータを一方向に回転させて
スプールを糸巻取方向に回転させるための糸巻取モード
と、クラッチ機構を離脱した状態でモータを一方向に回
転させてスプールを糸繰り出し方向に回転させるための
糸送りモードとの2つの動作モードでモータを制御する
電動リールのモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】巻き上げ時のスプールの回転をモータで
行う電動リールは、たとえば、100m以上の水深を回
遊する魚を船の上から釣るときによく使用される。この
種の電動リールは、リール本体と、リール本体に回転自
在に支持されたスプールと、スプールを回転させるハン
ドルと、スプールを巻き上げ方向に駆動するモータとを
備えている。ハンドルは、逆転防止機構により繰り出し
方向に逆転しないようになっている。モータは、モータ
の回転を減速するコンパクトな遊星減速機構とともにス
プール内部に設けられており、スプールを巻取方向に駆
動するように一方向にのみ回転するようになっている。
また、ハンドルと遊星減速機構との間には、ハンドルの
回転を遊星減速機構に伝達する駆動機構と、動力を係脱
するクラッチ機構とが設けられている。駆動機構は、ハ
ンドル軸にドラグ機構を介して連結されたメインギア
と、メインギアに噛み合うピニオンギアとを有してい
る。クラッチ機構は、ピニオンギアの端面とこの端面に
係合する遊星減速機構の一部とで構成されている。ピニ
オンギアは、軸方向に係合位置と離脱位置との間で移動
可能であり、クラッチ操作レバーによりその位置を係合
位置と離脱位置との間で切換可能である。
【0003】この種の電動リールでは、釣り糸を繰り出
す際には、クラッチ操作レバーによりクラッチ機構を離
脱状態にしスプールを自由状態にする。これにより仕掛
けは重りの自重により水中を落下し、スプールが糸繰り
出し方向に回転して釣り糸が繰り出される。また、釣り
糸を巻き取る際には、クラッチ操作レバーによりクラッ
チ機構を係合状態にするとともにモータオンオフスイッ
チを操作すると、モータが一方向に回転し、それが遊星
減速機構を介してスプールに伝達され、スプールが糸巻
き上げ方向に回転する。また、ハンドルを回すと駆動機
構及び遊星減速機構を介してその回転がスプールに伝達
され、スプールが糸巻き上げ方向に回転する。
【0004】糸繰り出しときには、電動リールの場合、
スプールが回転すると遊星減速機構の遊星ギア等も回転
するので、この遊星減速機構の遊星ギアの駆動トルクや
軸受の摩擦抵抗やグリースの粘性等によりスプールに制
動力が作用し、手巻きリールに比べて仕掛けの落下速度
が遅くなることがある。これを防止するために糸送りモ
ードで動作する電動リールが実公平7−46150号公
報に開示されている。前記公報に開示された電動リール
は、クラッチのオンオフを検知する検知手段と、検知手
段の検知結果によりモータを回転制御する制御手段とを
有している。この電動リールでは、クラッチをオフして
スプールを自由状態にすると糸送りモードになる。糸送
りモードでは、このクラッチオフを検知してモータを糸
巻上げ方向に所定速度で回転させる。クラッチオフ状態
でモータを糸巻き上げ方向に回転させると、遊星減速機
構の駆動トルクや摩擦抵抗等が相殺されるとともにグリ
ースの粘性等によりわずかな駆動力でスプールが糸繰り
出し方向に回転する。この結果、糸送りモードにする
と、自由状態での降下速度より速く仕掛けが降下するよ
うになる。そして、たとえば棚位置に仕掛けが到達して
クラッチがオンされると、クラッチがオンしたことを検
知手段が検知してモータをオフする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
クラッチのオフを検知してモータの回転を開始するとと
もに、クラッチのオンを検出してモータの回転を停止し
ているので、糸送りモード時のモータ制御用にリードス
イッチやマグネットスイッチ等の専用のクラッチオンオ
フ検知手段を使用する必要がある。このような検知手段
を使用すると、その分コストが上昇するとともに、配線
や制御が複雑になり、糸送りモードを簡素な構成で実現
できない。
【0006】本発明の課題は、糸送りモードを簡素な構
成で実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明1に係る電動リール
のモータ制御装置は、モータの回転が遊星減速機構とク
ラッチ機構とを介してスプールに伝達される電動リール
において、クラッチ機構を接続した状態でモータを一方
向に回転させてスプールを糸巻取方向に回転させるため
の糸巻取モードと、クラッチ機構を離脱した状態でモー
タを一方向に回転させてスプールを糸繰り出し方向に回
転させるための糸送りモードとの2つの動作モードでモ
ータを制御する装置であって、駆動指令受付手段と、第
1モータ駆動手段と、電流値検出手段と、糸送りモード
設定手段と、モータ停止手段とを備えている。駆動指令
受付手段は、モータへの駆動指令を受け付ける。第1モ
ータ駆動手段は、駆動指令受付手段が駆動指令を受け付
けたとき、動作モードに応じてモータを駆動する。電流
値検出手段は、モータに供給された電流値を検出する。
糸送りモード設定手段は、動作モードを糸送りモードに
設定する。モータ停止手段は、糸送りモードが設定され
た状態で電流値検出手段が所定電流値以上の電流値を検
出したとき、動作モードを糸送りモードに維持してモー
タの回転を停止する。
【0008】このモータ制御装置では、糸送りモードに
設定された状態で駆動指令が受け付けられると、糸送り
モードでモータが糸巻取時と同じ一方向に駆動される。
この結果、スプールが糸繰り出し方向に回転して釣り糸
が高速で繰り出される。そして、仕掛けがたとえば棚位
置に到達してクラッチをオンすると、モータの負荷が増
加する。負荷が増加してモータに供給される電流が所定
値以上になると、動作モードを糸送り状態に維持した状
態でモータの回転を停止する。ここでは、一般のモータ
過負荷防止制御に使用されている電流検出手段により実
質的にクラッチオンを検出しているので、クラッチのオ
ンを検出するための専用の検知手段を設ける必要がな
く、糸送りモードを簡素な構成で実現できる。
【0009】発明2に係る電動リールのモータ制御装置
は、モータの回転が遊星減速機構とクラッチ機構とを介
してスプールに伝達される電動リールにおいて、クラッ
チ機構を接続した状態でモータを一方向に回転させてス
プールを糸巻取方向に回転させるための糸巻取モード
と、クラッチ機構を離脱した状態でモータを一方向に回
転させてスプールを糸繰り出し方向に回転させるための
糸送りモードとの2つの動作モードでモータを制御する
装置であって、駆動指令受付手段と、第1モータ駆動手
段と、回転状態検出手段と、糸送りモード設定手段と、
モータ停止手段とを備えている。駆動指令受付手段は、
モータへの駆動指令を受け付ける。第1モータ駆動手段
は、駆動指令受付手段が駆動指令を受け付けたとき、動
作モードに応じてモータを駆動する。回転状態検出手段
は、スプールの回転状態を検出する。糸送りモード設定
手段は、動作モードを糸送りモードに設定する。モータ
停止手段は、糸送りモードが設定された状態で回転状態
検出手段が所定の回転状態を検出したとき、動作モード
を糸送りモードに維持してモータの回転を停止する。
【0010】このモータ制御装置では、糸送りモードに
設定された状態で駆動指令が受け付けられると、糸送り
モードでモータが糸巻取時と同じ一方向に駆動される。
この結果、スプールが糸繰り出し方向に回転して釣り糸
が高速で繰り出される。そして、仕掛けがたとえば棚位
置に到達してクラッチをオンすると、スプールの回転状
態が変化する(たとえば、糸繰り出し方向のスプールの
回転数が低くなったり、スプールによる糸巻き上げ量が
小さくなる)。この回転状態の変化を検出すると、動作
モードを糸送り状態に維持した状態でモータの回転を停
止する。ここでも、一般にスプールの回転数制御に使用
される回転状態検出手段により実質的にクラッチオンを
検出しているので、クラッチのオンを検出するための専
用の検知手段を設ける必要がなく、糸送りモードを簡素
な構成で実現できる。
【0011】発明3に係る電動リールのモータ制御装置
は、発明2に記載の装置において、回転状態検出手段
は、前記スプールの糸繰り出し方向の回転速度を検出す
る。この場合には、クラッチがオンされてスプールの糸
繰り出し方向の回転速度が所定速度未満になると、モー
タを停止させる。従って、糸送りモード時のモータの停
止を簡単な構成で実現できる。
【0012】発明4に係る電動リールのモータ制御装置
は、発明2に記載の装置において、回転状態検出手段
は、糸巻取方向に回転するスプールによる釣り糸巻き上
げ量を検出する。この場合には、クラッチがオンされて
スプールが巻取方向に回転し釣り糸が所定量未満巻き上
げられると、モータを停止させる。従って、糸送りモー
ド時のモータの停止を簡単な構成で実現できる。
【0013】発明5に係る電動リールのモータ制御装置
は、発明1から4のいずれかに記載の装置において、ス
プールの回転方向を検出するスプール回転方向検出手段
と、釣り糸の先端部の水深を計測する水深計測手段と、
糸送りモード設定手段が動作モードを糸送りモードに設
定したとき、糸送りモードに応じて前記モータを駆動す
る第2モータ駆動手段とをさらに備え、糸送りモード設
定手段は、スプールが糸繰り出し方向に回転している状
態で釣り糸先端部の水深計測値が所定水深以上の場合に
駆動指令が受け付けられたとき、動作モードを前記糸送
りモードに設定する。この場合には、所定水深以上で糸
送りモードにしているので、波や潮流の影響を受けにく
くなり、それによるバックラッシュの発生を防止でき
る。
【0014】発明6に係る電動リールのモータ制御装置
は、発明5に記載の装置において、糸送りモードが設定
された状態でスプールが糸繰り出し方向に回転し、かつ
水深計測値が所定水深以上になるまで駆動指令が受け付
けられなかったとき、モータを糸送りモードに応じて駆
動する第3モータ駆動手段をさらに備える。この場合に
は、一度糸送りモードが設定されると、それが解除され
るまでは所定水深以上になると常に糸送りモードでモー
タが駆動されるので、モータの駆動指令を行うことなく
自動的に糸送りモードでモータを駆動できる。このた
め、糸送りモードによるモータ駆動をさらに簡単な構成
で実行できる。
【0015】発明7に係る電動リールのモータ制御装置
は、発明1から6のいずれかに記載の装置において、動
作モードが前記糸送りモードに設定された状態で駆動指
令が受け付けられたとき、動作モードを糸巻取モードに
設定する糸巻取モード設定手段と、動作モードを糸巻取
モードに設定したとき、モータを糸巻取モードに応じて
駆動する第4モータ駆動手段とをさらに備える。この場
合には、糸送りモード状態のときに駆動指令を入力する
と糸巻取モードになり、糸巻取モードでモータが駆動さ
れる。ここでは、駆動指令の入力によりモードを切り換
えできるので、簡単な操作で糸送りモードから糸巻取モ
ードに切り換えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔全体構成〕図1に示す本発明の一実施形態を採用した
電動リールは、糸繰り出し長さにより水深を表示する水
深表示器を有するリールである。電動リールは、リール
ボディ1と、リールボディ1の側方に配置されたスプー
ル12の回転用のハンドル2と、ハンドル2のリールボ
ディ1側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ3と
を主に備えている。スプール12の内部にはモータ13
が収納されている。
【0017】リールボディ1は、対向して配置された1
対の側板を有するフレーム10と、フレーム10の両側
方に配置されたカバー11a,11bとを有している。
このフレーム10の中央部に外周に釣り糸が巻き付けら
れるスプール12が回転自在に配置されている。スプー
ル12の内部に収納されたモータ13の出力軸14の先
端は、ハンドル側のカバー11aに向かって延びてい
る。この出力軸14は、図示しないワンウェイクラッチ
により一方向(糸巻取方向)にのみ回転する。
【0018】〔リール上部の構成〕リールボディ1の上
部には操作パネル4が固定されている。操作パネル4に
は、図2に詳しく説明するように、仕掛けの水深や2つ
の基準で棚位置を表示するための液晶ディスプレイから
なる表示部5と、表示部5の周囲に配置された各種の操
作キー部6とが設けられている。
【0019】表示部5には、表示モード(上からモード
と底からモード)に応じて異なる水深を表示する水深表
示部5aと、各種のモードや動作状態を表示するための
モード表示部5bと、水底の水深Sを表示するための底
メモ表示部5cと、表示モードに応じて上棚位置TU又
は底棚位置TSを表示するための棚メモ表示部5dと、
スプール12の巻き上げ時のモータ13の9つの変速段
を表示するための速度表示部5eとが含まれている。
【0020】水深表示部5a、底メモ表示部5c及び棚
メモ表示部5dは、正負3桁で水深を表示可能である。
動作モード表示部5bは、「上 から」と「底から」と
の2種の文字のいずれかで表示モードを画面上に表示す
る。ここで、上からモードとは、リールを基準とした水
面からの仕掛けの水深を表示するモードであり、底から
モードとは水底を基準とした水底から仕掛けまでの距離
を表示するモードである。このため、上からモードは、
「上もの」と呼ばれる魚を釣るときに好適であり、底か
らモードは「底もの」と呼ばれる魚を釣るときに好適で
ある。
【0021】操作キー部6には、表示部5の右側に上下
に並べて配置された速度調整スイッチSK及びモータオ
ンオフボタンPBと、左側に上下に並べて配置されたさ
そいボタンIB、棚メモボタンTB及び底メモボタンS
Bとが設けられている。速度調整スイッチSKは、上下
2つのスイッチSK1,SK2と中立位置とからなるシ
ーソー型のものであり、上スイッチSK1を押すと変速
段が押している時間だけ徐々に高速側に移行し、下スイ
ッチSK2を押すと低速側に移行する。また、押すのを
止めると中立位置に復帰してそのときの変速段を維持す
る。モータオンオフボタンPBは、モータ13のオンオ
フを行うとともに、それを押し続ける時間に応じてモー
タ13の変速段を低速側から高速側に移行する。そし
て、押すのを止めると、オフ位置に復帰してそのときの
変速段を維持する。
【0022】さそいボタンIBは、仕掛けを棚近傍でさ
そい上げるさそいモードをセットしたり、さそい学習を
行ったり、さそいモードを解除する際に使用されるボタ
ンである。棚メモボタンTBは、上からモードのときの
上棚位置や底からモードのときの底棚位置を設定するた
めのボタンである。なお、棚メモボタンTBを3秒以上
押し続けると、水深表示が0セットされる。底メモボタ
ンSBは、水底の水深を設定するためのボタンである。
また、底メモボタンSBを3秒以上押し続けると、表示
モードを上からモードと底からモードとの間で切り換え
できる。
【0023】操作パネル4の左側部は、図1に示すよう
に、スプール12に巻き付けられた釣り糸の実際の長さ
を計測するための糸長測定器15の取付面15aとなっ
ている。リールボディ1の前面及び操作パネル4の後面
には、糸長測定器15を装着するための係止部16,1
7がそれぞれ設けられている。また、取付面15aの裏
面側には、糸長計測器15に取り付けられた回転する磁
石(図示せず)を感知するリードスイッチからなる中継
スイッチ82(図6)と各種警報音を出力するアラーム
7(図6)とが設けられている。糸長測定器15は、ス
プール12に巻き付けられた釣り糸に回転するローラを
常に接触させ、そのローラにより磁石を回転させること
で、実際の釣り糸の繰り出し長さを計測するためのもの
である。糸長測定器15は、通常、新たに釣り糸をスプ
ール12に巻き付けるときにのみ装着される。この糸長
測定器15を使用して実際の糸長とスプール回転数との
関係を学習することで、糸巻径により変化する糸長をス
プール回転数によって正確に測定でき、この測定結果に
より仕掛けの水深を正確に表示できる。
【0024】〔駆動系の構成〕スプール12の内部及び
カバー11aの内部には、図3に示すように、スプール
12を回転駆動するための駆動系8が設けられている。
駆動系8は、スプール12の内部に配置された遊星歯車
列からなる遊星減速機構20と、カバー11a内に配置
されたハンドル軸21に装着されたドラグ機構22と、
ドラグ機構22と遊星減速機構20との間に配置された
ピニオンギア36及びクラッチ機構24とを有してい
る。
【0025】遊星減速機構20は、モータ13の出力軸
14に固定された第1太陽ギア25と、これに噛み合う
3つの第1遊星ギア26(1つのみ図示)と、出力軸1
4に回転自在に支持された第2太陽ギア28と、この第
2太陽ギア28に噛み合う3つの第2遊星ギア29(1
つのみ図示)とを備えている。第2太陽ギア28には、
第1遊星ギア26を回転自在に支持する第1キャリア2
7が固定されている。第1及び第2遊星ギア26,29
は、スプール12内の内周面に形成された内歯ギア30
に噛み合っている。第2遊星ギア29は第2キャリア3
1に回転自在に支持されている。第2キャリア31は筒
状軸31aを有しており、筒状軸31aは出力軸14に
回転自在に支持されている。
【0026】ドラグ機構22は、メインギア35と、こ
のメインギア35内に収容されハンドル軸21とメイン
ギア35とのいずれか一方に回転不能に連結された複数
の摩擦プレート及び中間プレートと、皿バネとから構成
されており、スタードラグ3を調整することによってそ
のドラグ力を変更することが可能である。ピニオンギア
36はメインギア35に噛み合っている。ピニオンギア
36はカバー11aに支持された支持軸37の回りに回
転自在に支持されている。クラッチ機構24は、スプー
ル12を巻上状態と自由状態とに切り換えるものであ
り、クラッチオフすると自由状態となり、釣糸を繰り出
すことが可能となる。また、クラッチオンすると巻上状
態となり、駆動モータ13またはハンドル2による巻き
上げ動作を行うことが可能となる。クラッチ機構24
は、ピニオンギア36の一端と第2キャリア31の筒状
軸31aの一端とによって構成されている。これらの対
向する端部同士は噛み合いが可能であり、ピニオンギア
36を筒状軸31aから離す方向に移動させるとクラッ
チが解除された状態(クラッチオフ)となり、また逆方
向に移動させることによってクラッチが接続された状態
(クラッチオン)となる。
【0027】また、スプール12の一端側には第1ギア
40が一体で形成されており、この第1ギア40は中間
ギア列41を介して螺軸駆動ギア42と噛み合ってい
る。螺軸駆動ギア42は螺軸43の一端に固定されてお
り、螺軸43の表面には螺旋溝43aが形成されてい
る。螺旋溝43aには釣り糸ガイド44が噛み合ってお
り、釣り糸ガイド44は、スプール12の回転により螺
軸43により左右に往復移動して釣り糸をスプール12
に均一に巻き取る。
【0028】クラッチ機構24は、図4に示すように、
カバー11a内に設けられたクラッチ操作機構によって
クラッチをオン/オフすることが可能である。クラッチ
操作機構は、カバー11aから上方に突出するクラッチ
レバー60と、クラッチプレート61と、クラッチヨー
ク62とを有している。クラッチレバー60は揺動自在
に設けられており、その揺動中心部にはカム63が形成
されている。カム63の一部には突起部63aが設けら
れており、この突起部63aは、クラッチプレート61
の上部に設けられた長孔61aに係合している。クラッ
チプレート61は斜め上下方向にスライド自在であり、
かつほぼ中間部に設けられた支持ピン64を中心に揺動
自在である。
【0029】また、クラッチプレート61にはカム面6
1bが形成されている。クラッチヨーク62はカム面6
1bに当接しており、クラッチプレート61が斜め方向
にスライドすることによって図3の紙面直交方向にスラ
イドが可能である。クラッチヨーク62はピニオン36
に係合しており、このクラッチヨーク62がスライドす
ることでピニオン36をモータ13の出力軸14方向に
スライド可能である。なお、クラッチヨーク62はリタ
ーンスプリングによって常にピニオンギア36を第2キ
ャリア31側(クラッチオン側)に付勢している。
【0030】クラッチプレート61の下方には、クラッ
チプレート61を下降させた図5に示す状態で維持する
ためのロック部材65が設けられている。ロック部材6
5はフレーム10に取付られたソレノイド66及びその
ロッドに装着されたリング部材67によって斜め方向に
昇降可能である。このため、図5に示すように、クラッ
チプレート61とロック部材65とは噛み合ってクラッ
チプレート61がクラッチオフ位置に維持された状態で
ソレノイド66をオンすると、リンク部材67を介して
ロック部材65が下降し、そのロックを解除することが
可能である。
【0031】また、ハンドル軸21はラチェット70が
固定されており、このラチェット70はストッパーレバ
ー71によってその一方向(図4反時計回り)の回転が
禁止されるようになっている。この結果、駆動モータ1
3使用時にハンドル2が逆回転しないようにできる。な
お、ストッパーレバー71は、図示しないストッパーア
ームによりラチェット70に当接する位置(図4)と解
除する位置(図5)とに移動可能である。ストッパーア
ームは、カバー11aから下方に突出している。
【0032】ラチェット70にはクラッチロック解除用
のロッド72が設けられている。このため図5に示すよ
うに、クラッチがオフされた状態でハンドル軸21を回
すと、ラチェット70が図5において時計方向に回転
し、そのクラッチロック解除用のロッド72がクラッチ
プレート61に当接してその下端を上方に押す。する
と、クラッチプレート61は支持ピン64を中心に反時
計回りに回動し、ロック部材65とのロックが外れる。
これによりクラッチプレート61はバネ73によって上
昇させられ、クラッチはオン状態となる。なお、クラッ
チレバー60もスプリング74によって常にクラッチオ
ン側の姿勢に付勢されている。
【0033】〔駆動系の動作〕このように構成された駆
動系8では、クラッチ機構24が接続(クラッチオン)
した状態でモータ13を回転させると、出力軸14に固
定された第1太陽ギア25が回転する。これに噛み合う
第1遊星ギア26は、内歯ギア30に噛み合っているの
で、第1太陽ギア25の回転が回転すると、第1遊星ギ
ア26を回転自在に支持する第1キャリア27がモータ
13と同方向に公転する。これにより、第1キャリア2
7に固定された第2太陽ギア28が同方向に回転する。
このとき、第2遊星ギア29を回転自在に支持する第2
キャリア31は、クラッチ機構24によりハンドル軸2
1に連結されており、ハンドル軸21はラチェット70
により逆転禁止されているので、第2キャリア31は公
転が禁止された状態である。したがって第2太陽ギア2
8が回転すると、第2遊星ギア29が自転しスプール1
2をモータ13の回転方向と逆方向に減速回転させる。
【0034】クラッチ機構24を切断(クラッチオフ)
しスプール12が仕掛けの重量で糸繰り出し方向に自由
回転しているときにモータ13を駆動すると、内歯ギア
30に噛み合う第1及び第2遊星ギア26,29の噛み
合いによる抵抗や軸受部の摩擦抵抗や内部に封入された
グリースの粘性等によりスプール12に作用する制動力
を相殺するようなトルクでモータ13は回転する。すな
わち、第2キャリア31が空転状態のため、モータ13
が回転すると第1及び第2遊星ギア26,29は自転し
ながら公転し、第2キャリア31にそれを公転させる駆
動トルクがわずかに作用する。この結果、スプール12
を僅かの駆動トルクでモータ13の回転方向と同じ糸繰
り出し方向に減速回転させる。このようにモータ13の
回転により前述した制動力が相殺されるため、スプール
12はスムーズに糸繰り出し方向に回転する。
【0035】一方、クラッチ機構24が接続(クラッチ
オン)した状態でハンドル2を回転させると、その回転
は、ドラグ機構22を介してピニオンギア36に伝達さ
れる。このとき、モータ12は逆転禁止されているの
で、第1太陽ギア25は回転しない。このため、これに
噛み合う第1遊星ギア26は公転せず、第1キャリア2
7も回転せず、第2太陽ギア28も固定状態である。こ
の状態では、ピニオンギア36に回転が伝達されると第
2キャリア31が公転し、それにより第2遊星ギア29
が公転しながら自転してスプール12を増速回転させ
る。
【0036】〔制御系の構成〕電動リールは、図6に示
す制御部80を有している。制御部80は、操作パネル
4内に配置されたCPU,RAM,ROM,I/Oイン
ターフェイス等を含むマイクロコンピュータを備えてお
り、制御プログラムに従って後で説明する各種の制御動
作を実行する。制御部80には、操作キー部6の各種の
ボタンと、スプール10の回転方向及び回転数を検出す
るための1対のリードスイッチからなるスプール回転セ
ンサ81と、中継スイッチ82と、モータ13に供給さ
れた電流を検出する電流検出部83とが接続されてい
る。
【0037】また、制御部80には、アラーム7と、表
示部5と、モータ13を電流のパルス幅を変更してデュ
ーティ制御するためのPWM駆動回路85と、各種の制
御データを記憶する不揮発メモリからなる記憶部86
と、クラッチオン用のソレノイド66と、他の入出力部
とが接続されている。PWM駆動回路85にはモータ1
3が接続されている。
【0038】〔制御系の動作〕次に、制御部80によっ
て行われる制御処理を図7〜図12に示す制御フローチ
ャートに従って説明する。電動リールに図示しないバッ
テリーが接続されると、図7のステップS1において初
期設定を行う。ここでは、水深表示を「0」にしたり、
動作モードを示す動作フラグLF等の各種のフラグを
「0」にリセットしたり、表示モードを上からモードに
設定する。
【0039】ステップS2では、表示処理を行う。表示
処理では、表示部5での水深表示等の各種の表示を行
う。ここで、上からモードのときには、水深表示部5a
に上からの水深LNが、底からモードのときには水底か
らの距離Sが表示される。また、棚位置がセットされる
と、上からモードのときには棚メモ表示部5dに上棚位
置TUが、底からモードのときには底棚位置TSが表示
される。
【0040】ステップS3では、操作キー部6の各種ボ
タンの押圧によるキー入力がなされているか否かを判断
する。ステップS4では、スプール10が回転している
か否かを判断する。この判断は、スプール回転センサ2
1の出力により行う。ステップS5では、モータ13が
糸巻取状態で回転しているか否かを、回転フラグMFに
より判断する。ステップS6では、モータ13が糸送り
状態で回転しているか否かを回転フラグFFにより判断
する。これらの回転フラグMF,FFは、後述糸巻取処
理及び糸送り処理でモータ13の回転を開始したときセ
ットされる。ステップS7では、他の指令がなされたか
否かを判断する。
【0041】キー入力がなされているとステップS3か
らステップS8に移行し、図8に示すキー入力処理を行
う。スプール10が回転していると判断するとステップ
S4からステップS9に移行し、中継スイッチ82がオ
ンしているか否かを判断する。中継スイッチ82は、糸
長測定器15が装着され糸長とスプール10の回転位置
との関係を学習するときにのみオンする。中継スイッチ
82がオンしている場合にはステップS10に移行し、
スプール10の回転と糸長との関係を学習する学習モー
ド処理に移行する。この学習モード処理では、糸長(水
深)LNとスプール10の回転データNとの関係を示す
マップデータMAP(N)を算出して記憶部86に記憶
する。中継スイッチ82がオンしていない場合にはステ
ップS11に移行し、各モード処理を実行する。
【0042】モータ13が糸巻取状態で回転していると
ステップS5からステップS12に移行する。ステップ
S12では、図11に示す糸巻取処理を実行する。モー
タ13が糸送り状態で回転しているとステップS6から
ステップS13に移行する。ステップS13では、図1
0に示す糸送り処理を実行する。他の指令がなされると
ステップS7からステップS14に移行し、指令に応じ
た他の処理を行う。
【0043】ステップS8のキー入力処理では、図8の
ステップS21でモータオンオフボタンPBが押されて
いるか否かを判断する。ステップS22では速度調整ス
イッチSKの上スイッチSK1が押されているか否かを
判断する。ステップS23では速度調整スイッチSKの
下スイッチSK2が押されているか否かを判断する。ス
テップS24では棚メモボタンTBが押されたか否かを
判断する。ステップS25では底メモボタンSBが押さ
れたか否かを判断する。ステップS26では、底メモボ
タンSBの長時間(たとえば3秒以上)のキー入力や底
メモボタンSBと棚メモボタンTBとの同時操作やさそ
いボタンIBのキー入力等の他のキー入力がなされたか
否かを判断する。
【0044】モータオンオフボタンPBが押されている
と、ステップS21からステップS31に移行する。ス
テップS31では、図9に示すモータオンオフボタンP
Bの押圧(PBON)処理を行う。速度調整スイッチS
Kの上スイッチSK1が押されていると、ステップS2
2からステップS32に移行する。ステップS32では
増速処理を行う。ここでは、上スイッチSK1が押され
ていると増速処理を行うので、結果として上スイッチS
K1を押している時間だけ増速処理が行われる。速度調
整スイッチSKの下スイッチSK2が押されていると、
ステップS23からステップS33に移行する。ステッ
プS33では減速処理を行う。ここでも、下スイッチS
K2が押されていると減速処理を行うので、結果として
下スイッチSK2を押している時間だけ減速処理が行わ
れる。
【0045】棚メモボタンTBが押されるとステップS
24からステップS34に移行する。ステップS34で
は、この時の水深LNを上棚位置TUとして記憶部86
に記憶する。ステップS35では、水底の水深Sからそ
のときの水深LNを引いた値を底棚位置SUとして記憶
部86に記憶する。底メモボタンSBが押されるとステ
ップS25からステップS36に移行する。ステップS
36では、この時の水深LNを水底の水深Sとして記憶
部86に記憶する。他のキー入力がなされた場合にはス
テップS26からステップS37に移行し、押されたキ
ーに応じた他のキー入力処理を行う。たとえば、底メモ
ボタンSBが3秒以上押されると、表示モードが上から
と底からとで切り換えられる。また、さそいボタンIB
が押されると動作モードがさそいモードに切り換えられ
る。
【0046】図9に示すモータオンオフボタンPBの押
圧処理では、ステップS41でモータ13が回転してい
るか否かを判断する。この判断は、回転フラグMF又は
回転フラグFFのいずれかがセット(=1)されている
か否かにより行う。モータ13が回転していない場合に
は、ステップS42に移行しスプール12が糸繰り出し
方向に回転しているか否かを判断する。この判断はスプ
ール回転センサ81の出力により行う。スプール12が
糸繰り出し方向に回転している場合にはステップS43
に移行し、仕掛けの水深LNが10m未満か否かを判断
する。水深LNが10m以上の場合にはステップS44
に移行し、モータオンオフボタンPBの押圧時間が5秒
以上か否かを判断する。ここで、糸送りモードを設定し
たり解除するには5秒以上モータオンオフボタンPBを
押圧する必要がある。5秒以上モータオンオフボタンP
Bが押圧された場合には、ステップS45に移行し、既
に糸送りモードが設定されているか否かを判断する。ま
だ、糸送りモードが設定されていない(LF=0)場合
にはステップS46に移行し、動作フラグLFを「1」
にセットし動作モードを糸送りモードに設定する。ステ
ップS47では、図10の糸送り処理を実行し、キー入
力処理ルーチンに戻る。
【0047】ステップS42でスプール12が糸巻取方
向に回転している場合、ステップS43で仕掛けの水深
LNが10m未満の場合、及びステップS44で押圧時
間が5秒未満の場合には、ステップS49に移行し、図
11の糸巻取処理を実行し、キー入力ルーチンに戻る。
また、ステップS45で既に糸送りモードに設定されて
いる場合にはステップS47に移行し、動作フラグLF
を「0」にリセットし、動作モードを糸巻取モードに設
定する。
【0048】一方、ステップS41でモータ13が既に
回転している場合には、ステップS50に移行し、モー
タ13の回転を停止する。ステップS51では回転フラ
グMF及び回転フラグFFをそれぞれ「0」にリセット
する。図10に示す糸送り処理では、ステップS53で
回転フラグFFによりモータ13が糸送り状態で回転し
ているか否かを判断する。モータ13が回転していない
場合(FF=0)にはステップS54に移行し、回転フ
ラグFFを「1」にセットする。ステップS55では、
モータ13を一定の速度でデューティ制御することなく
一方向回転させる。この結果、駆動系8での動作で説明
したように、スプール12に作用する制動力がモータ1
3の回転により相殺され、スプール12が僅かな駆動ト
ルクで糸繰り出し方向に駆動され、スプール12の繰り
出し速度が増加して、棚位置に仕掛けを早く到達させる
ことができる。なお、このモータ13の速度をキー操作
により自由に変更できるようにしてもよい。モータ13
が既に回転しているときにはこのステップS54及びス
テップS55を飛び越す。
【0049】ステップS56では、モータ13に供給さ
れた電流値Iを電流検出部83の出力を読み込むことに
より検出する。ステップS57では、検出された電流値
Iが所定の電流値Ia未満か否かを判断する。検出され
た電流値Iが所定の電流値Ia未満の場合には糸送り処
理を終了する。検出された電流値Iが所定の電流値Ia
以上の場合にはステップS57からステップS58に移
行する。この所定の電流値Iaはクラッチ機構24がオ
ンしたときの負荷により上昇する程度の電流値を判断す
るための値である。ステップS58では、モータ13の
回転を停止する。ステップS59では、回転フラグFF
をリセットする。ここでは、釣り糸の繰り出しを停止す
るために釣り人がクラッチ機構24をオンすると、モー
タ13に作用する負荷が上昇して供給された電流値Iが
所定の電流値Iaを超えることを利用してクラッチオン
を検出している。そして、供給された電流値Iが所定の
電流値Ia以上になると、糸送りモードを維持してモー
タ13を停止させている。これにより、糸送りモードで
モータ13を停止させるためにクラッチのオンオフ検出
機構を設ける必要がなくなり、糸送りモードを簡素な構
成で実現できる。
【0050】図11に示す糸巻取処理では、ステップS
60で回転フラグMFによりモータ13が糸巻取状態で
回転しているか否かを判断する。モータ13が回転して
いない場合にはステップS61に移行し、回転フラグM
Fを「1」にセットする。ステップS62では、モータ
13を回転させる。この結果、駆動系8での動作で説明
したように、スプール12が糸巻取方向に回転する。モ
ータ13が既に回転しているときにはこのステップS6
1及びステップS62を飛び越す。ステップS63で
は、スプール12の回転数Rをスプール回転センサ81
の出力により検出する。ステップS64では、検出した
回転数Rが変速段に応じた所定の回転数RSに到達した
か否かを判断する。すでに所定の回転数RSに到達した
場合にはこの処理を終了する。所定の回転数RSに到達
していない場合には、ステップS65に移行し、現在の
デューティ比Dが変速段に応じた最大デューティ比DS
を超えているか否かを判断する。現在のデューティ比D
が変速段に応じた最大デューティ比DSを超えていない
場合には、ステップS66に移行する。ステップS66
では、デューティ比Dを所定の増分DI増加させる。こ
の増分DIはたとえば「5」程度である。最大デューテ
ィ比DSを超えた場合にはステップS65からステップ
S67に移行する。ステップS67ではデューティ比D
を最大デューティ比DSにセットする。
【0051】ステップS68では、モータ13に供給さ
れた電流Iを電流検出部83の出力を読み込むことによ
り検出する。ステップS69では、検出された電流値I
が上限電流値IUを超えたか否かを判断する。ステップ
S70では、検出された電流値Iが下限電流値ILより
低下したか否かを判断する。電流値Iが上限電流値IU
を超えた場合にはステップS69からステップS71に
移行し、モータ13が焼損しない程度の定格最大電流値
(たとえば、16A)がモータ13に供給されるような
デューティ比DEを現在のデューティ比Dにセットす
る。電流値Iが下限電流値ILより低下した場合には処
理を終了する。低下していない場合には、ステップS7
0からステップS72に移行し、デューティ比DEを現
在のデューティ比Dにセットする。ここでは、電流値I
が上限電流値IUを超えると、所定の時定数τの後それ
より低い最大定格電流に電流値Iを維持するように供給
電流を制御し、下限電流値IL以下になるとその制御を
解除する。これにより、急激な負荷の上昇によるモータ
13や制御素子の劣化・損傷を抑えることができる。こ
のように、通常モータ13を制御する場合には、電流値
Iを検出して過負荷防止制御することが多い。この検出
結果を糸送りモードの実施に使用することで、専用のク
ラッチオン検出手段を用いることなく、糸送りモードを
解除できる。
【0052】図12に示す各モード処理では、ステップ
S81でスプール12の回転が糸繰り出し方向の回転か
否かを判断する。この判断はスプール回転センサ81の
いずれのリードスイッチが先にオンしたかにより行う。
スプール12の回転方向が糸繰り出し方向と判断すると
ステップS82に移行する。ステップS82では、回転
データNを増加する。ステップS83では、増加された
回転データNからマップデータMAPにより水深LNを
求める。これにより表示処理で水深表示が更新される。
ステップS84では、水深LNが10m未満か否かを判
断する。ステップS85では、算出された水深LNが上
棚位置TUと一致するか否かを判断する。ステップS8
6では、他のモードか否かを判断する。他のモードでは
ない場合には、各モード処理を終わりメインルーチンに
戻る。
【0053】水深LNが10m以上の場合には、ステッ
プS84からステップS87に移行する。ステップS8
7では、動作フラグLFが「1」か否か、つまり動作モ
ードが糸送りモードに設定されているか否かを判断す
る。糸送りモードに設定されている場合には、ステップ
S88に移行し、図10の糸送り処理を実行する。ここ
では、一度、動作モードが糸送りモードに設定される
と、水深LNが10mを超えた時点で自動的に糸送りモ
ード処理、つまりモータ13の回転が開始され、釣り糸
が速く繰り出される。糸送りモードに設定されていない
場合にはステップS85に移行する。
【0054】水深LNが上棚位置TUに一致するとステ
ップS85からステップS90に移行する。ステップS
90ではアラーム7から棚アラームを出力する。ステッ
プS91では、ソレノイド66をオンしてクラッチ機構
24をオンする。この結果、釣り糸の繰り出しが停止
し、負荷の上昇によりモータ13に供給される電流値I
が増加する。このため、糸送りモードのとき図10のス
テップS58でモータ13を停止する。他のモードの場
合にはステップS86からステップS92に移行し、他
のモード処理を実行する。
【0055】スプール12の回転方向が糸巻き上げ方向
と判断するとステップS81からステップS95に移行
する。ステップS95では、回転データNを減少する。
ステップS96では、増加された回転データNからマッ
プデータMAPにより水深LNを求める。これにより表
示処理で水深表示が更新される。ステップS97では、
水底の水深Sから算出された水深LNを引いた減算値が
底棚位置TSと一致するか否かを判断する。ステップS
98では、算出された水深LNが船縁停止位置FBと一
致するか否かを判断する。この船縁停止位置FBは、仕
掛けが手元に戻るようにセットされた位置である。
【0056】減算値が底棚位置TSに一致するとステッ
プS97からステップS99に移行する。ステップS9
9ではアラーム7から棚アラームを出力する。ステップ
S100ではモータ13を停止する。ステップS101
では回転フラグMF及び回転フラグFFをそれぞれリセ
ットする。水深LNが船縁停止位置FBに一致するとス
テップS98からステップS102に移行する。ステッ
プS102ではアラーム7から船縁アラームを出力す
る。ステップS103ではモータ12を停止する。ステ
ップS104では、回転フラグMF及び回転フラグFF
をそれぞれリセットする。
【0057】ここでは、一般のモータ過負荷防止制御に
使用されている電流検出部83により図10のステップ
S54で実質的にクラッチオンを検出しているので、ク
ラッチのオンを検出するための専用の検知手段を設ける
必要がなく、糸送り処理を簡素な構成で実現できる。ま
た、スプール12が糸繰り出し方向に回転して釣り糸が
繰り出された状態で仕掛けの水深LNが10m以上の場
合に、5秒以上のモータオンオフボタンPBの入力が受
け付られたとき、図9のステップS46で動作モードを
糸送りモードに設定するので、10m以上でモータオン
オフボタンPBを5秒以上操作するだけで自動的に糸送
りモードに設定できる。このため、糸送りモードの設定
するためにクラッチオフを検出する必要がなく、糸送り
モードをより簡素な構成で実現できるとともに、迅速に
糸送りモードを実行することができる。
【0058】また、糸送りモードが設定された状態でス
プール12が糸繰り出し方向に回転して釣り糸が繰り出
され、仕掛けの水深LNが10m以上になると、自動的
に糸送りモード処理が実行されるので、モータオンオフ
ボタンPBを操作するのを忘れても仕掛けの水深LNが
10m以上になると自動的にモータ13が回転して釣り
糸が速く繰り出される。このため、糸送りモードの設定
するためにクラッチオフを検出したり駆動指令を入力す
る必要がなく、糸送りモードをさらに簡素な構成で実現
できる。
【0059】さらに、モータオンオフボタンPBの5秒
未満の入力等により、図9のステップS49で、モータ
13が、たとえばデューティ制御により一方向に回転駆
動されるので、モータオンオフボタンPBの操作による
巻取を確実に行える。 〔他の実施形態〕 (a)図13に示すように、各モード処理において、ス
プールの回転速度SPにより糸送りモードに設定するか
否かを決定してもよい。ここでは、ステップS87で糸
送りモードに設定されていることを検出すると、ステッ
プS87aでスプール12の回転速度SPをスプール回
転センサ81の検出出力により検出する。そして、ステ
ップS87bで回転速度SPが所定の速度SS未満か否
かを判断し、所定速度SS以上の場合にだけステップS
88に移行して糸送り処理を実行する。このようにする
ことで、サミング等によりスプールの糸繰り出し方向の
回転速度が低下している場合には、糸送り処理が実行さ
れないので、モータに余分な負荷をかけずに糸送り処理
が確実に実行される。
【0060】(b)図14に示すように、糸送り処理に
おいて、電流を検出してモータ13の回転を停止させる
構成に代えて、回転速度SPが所定速度未満になると、
糸送りモードを維持してモータ13を停止してもよい。
ここでは、ステップS55でスプール12の回転速度S
Pをスプール回転センサ81の検出出力により検出す
る。そして、ステップS56で回転速度SPが所定の速
度SS未満か否かを判断し、所定速度SS未満の場合に
だけステップS57に移行してモータ13の回転を停止
する。この場合には、糸送り処理でクラッチオンにより
スプールの回転速度が低下するとモータ13の回転が停
止する。
【0061】(c)図15に示すように、糸送りモード
処理において、電流を検出してモータ13の回転を停止
させる構成に代えて、スプール12による糸巻き上げ量
WUが所定量WS未満になると、糸送りモードを維持し
てモータ13を停止してもよい。ここでは、ステップS
55でスプール12の糸巻き上げ量WUを水深LNによ
り検出する。そして、ステップS56で糸巻き上げ量W
Uが所定量WS未満か否かを判断し、所定量WS未満の
場合にだけステップS57に移行してモータ13の回転
を停止する。この場合には、糸送り処理でクラッチオン
により所定量未満の巻き上げがなされると、モータ13
の回転が停止する。
【0062】(d)前記実施形態では、糸送りモードの
設定をモータオンオフボタンPBにより設定したが、専
用のモード切換ボタンを設け、そのボタンの操作により
動作モードを切り換えてもよい。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、一般のモータ過負荷防
止制御に使用されている電流検出手段により実質的にク
ラッチオンを検出しているので、クラッチのオンを検出
するための専用の検知手段を設ける必要がなく、糸送り
モードを簡素な構成で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用された電動リールの
平面図。
【図2】その操作パネルの平面拡大図。
【図3】電動リールの断面部分図。
【図4】電動リールの断面側面部分図
【図5】電動リールの断面側面部分図。
【図6】電動リールの制御ブロック図。
【図7】メインルーチンの処理内容を示すフローチャー
ト。
【図8】キー入力処理の内容を示すフローチャート。
【図9】PBON処理の内容を示すフローチャート。
【図10】糸送り処理の内容を示すフローチャート。
【図11】糸巻取処理の内容を示すフローチャート。
【図12】各モード処理の内容を示すフローチャート。
【図13】他の実施形態の図12に相当するフローチャ
ート。
【図14】他の実施形態の図10に相当するフローチャ
ート。
【図15】他の実施形態の図10に相当するフローチャ
ート。
【符号の説明】
12 スプール 13 モータ 24 クラッチ機構 80 制御部 81 スプール回転センサ 83 電流検出部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの回転が遊星減速機構とクラッチ機
    構とを介してスプールに伝達される電動リールにおい
    て、前記クラッチ機構を接続した状態で前記モータを一
    方向に回転させて前記スプールを糸巻取方向に回転させ
    るための糸巻取モードと、前記クラッチ機構を離脱した
    状態で前記モータを前記一方向に回転させて前記スプー
    ルを糸繰り出し方向に回転させるための糸送りモードと
    の2つの動作モードで前記モータを制御する装置であっ
    て、 前記モータへの駆動指令を受け付ける駆動指令受付手段
    と、 前記駆動指令受付手段が駆動指令を受け付けたとき、動
    作モードに応じて前記モータを駆動する第1モータ駆動
    手段と、 前記モータに供給された電流値を検出する電流値検出手
    段と、 動作モードを前記糸送りモードに設定する糸送りモード
    設定手段と、 前記糸送りモードが設定された状態で前記電流値検出手
    段が所定電流値以上の電流値を検出したとき、動作モー
    ドを前記糸送りモードに維持して前記モータの回転を停
    止するモータ停止手段と、を備えた電動リールのモータ
    制御装置。
  2. 【請求項2】モータの回転が遊星減速機構とクラッチ機
    構とを介してスプールに伝達される電動リールにおい
    て、前記クラッチ機構を接続した状態で前記モータを一
    方向に回転させて前記スプールを糸巻取方向に回転させ
    るための糸巻取モードと、前記クラッチ機構を離脱した
    状態で前記モータを前記一方向に回転させて前記スプー
    ルを糸繰り出し方向に回転させるための糸送りモードと
    の2つの動作モードで前記モータを制御する装置であっ
    て、 前記モータへの駆動指令を受け付ける駆動指令受付手段
    と、 前記駆動指令受付手段が駆動指令を受け付けたとき、動
    作モードに応じて前記モータを駆動する第1モータ駆動
    手段と、 前記スプールの回転状態を検出する回転状態検出手段
    と、 動作モードを前記糸送りモードに設定する糸送りモード
    設定手段と、 前記糸送りモードが設定された状態で前記回転状態検出
    手段が所定の回転状態を検出したとき、動作モードを前
    記糸送りモードに維持して前記モータの回転を停止する
    モータ停止手段と、を備えた電動リールのモータ制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記回転状態検出手段は、前記スプールの
    糸繰り出し方向の回転速度を検出する、請求項2に記載
    の電動リールのモータ制御装置。
  4. 【請求項4】前記回転状態検出手段は、巻取方向に回転
    する前記スプールによる釣り糸巻き上げ量を検出する、
    請求項2に記載の電動リールのモータ制御装置。
  5. 【請求項5】前記スプールの回転方向を検出するスプー
    ル回転方向検出手段と、 前記釣り糸の先端部の水深を計測する水深計測手段と、 前記糸送りモード設定手段が動作モードを糸送りモード
    に設定したとき、前記糸送りモードに応じて前記モータ
    を駆動する第2モータ駆動手段とをさらに備え、 前記糸送りモード設定手段は、前記スプールが糸繰り出
    し方向に回転している状態で前記釣り糸先端部の水深計
    測値が所定水深以上の場合に前記駆動指令が受け付けら
    れたとき、動作モードを前記糸送りモードに設定する、
    請求項1から4のいずれかに記載の電動リールのモータ
    制御装置。
  6. 【請求項6】前記糸送りモードが設定された状態で前記
    スプールが糸繰り出し方向に回転し、かつ水深計測値が
    所定水深以上になるまで前記駆動指令が受け付けられな
    かったとき、前記モータを糸送りモードに応じて駆動す
    る第3モータ駆動手段をさらに備える、請求項5に記載
    の電動リールのモータ制御装置。
  7. 【請求項7】動作モードが前記糸送りモードに設定され
    た状態で前記駆動指令が受け付けられたとき、動作モー
    ドを前記糸巻取モードに設定する糸巻取モード設定手段
    と、動作モードを前記糸巻取モードに設定したとき、前
    記モータを前記糸巻取モードに応じて駆動する第4モー
    タ駆動手段とをさらに備える、請求項1から6のいずれ
    かに記載の電動リールのモータ制御装置。
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