JPH10136181A - ファクシミリ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ＩＴＵ−Ｔ勧告Ｖ．３４に基づく通信機能を
有するファクシミリ装置において、データの伝送状態に
応じて、コントロールチャネルへの移行を適正に行うこ
とができ、通信エラーの発生を抑制する。 【解決手段】 プライマリチャネル情報を受信する機能
とコントロールチャネル情報を受信する機能とを有し、
プライマリチャネル情報の受信中に、エラーのないフレ
ームを連続して所定時間検出できないときには、コント
ロールチャネル情報の受信へ移行する場合において、同
一ブロック内のプライマリチャネルの受信時に正しく受
信したフレーム数に基づいて前記所定時間を変更するよ
うにした。前記同一ブロック内のプライマリチャネルの
受信時に正しく受信したフレーム数が多いほど、正しく
受信したフレーム数が少ないときに比べて、前記所定時
間を短くする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、特にＶ．３４通信
が可能なファクシミリ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のＶ．３４通信が可能なファクシミ
リ装置では、プライマリチャネル情報を受信した場合、
プライマリチャネル受信の終了を確認した後、コントロ
ールチャネル情報の受信に移行していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ＩＴＵ
−Ｔ勧告Ｖ．３４通信においては、多次元ＱＡＭ、スー
パーフレーム構成であるので、１つのエラーが長い時間
影響を与える伝送方式である。

【０００４】このため、特に瞬断等の強い１つのエラー
が発生すると、正しいデータが長い時間出力されないの
で、プライマリチャネルの受信中に、送信機は、コント
ロールチャネルの伝送に移行してしまい、受信機は、コ
ントロールチャネル情報を受信できずに通信エラーとな
ってしまうことがあった。

【０００５】そこで本発明は、データの伝送状態に応じ
て、コントロールチャネルへの移行を適正に行うことが
でき、通信エラーの発生を抑制することができるファク
シミリ装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本出願の第１の発明は、
ＩＴＵ−Ｔ勧告Ｖ．３４に基づく通信機能を有するファ
クシミリ装置において、プライマリチャネル情報を受信
する受信手段とコントロールチャネル情報を受信する受
信手段とを有し、プライマリチャネル情報の受信中に、
エラーのないフレームを連続して所定時間検出できない
場合には、コントロールチャネル情報の受信へ移行する
制御手段と、同一ブロック内のプライマリチャネルの受
信時に正しく受信したフレーム数に基づいて前記所定時
間を変更する変更手段とを有することを特徴とする。

【０００７】また、本出願の第２の発明は、前記同一ブ
ロック内のプライマリチャネルの受信時に正しく受信し
たフレーム数が多いほど、正しく受信したフレーム数が
少ないときに比べて、前記所定時間を短くすることを特
徴とする。

【０００８】以上のような第１、第２の発明では、Ｖ．
３４通信において、プライマリチャネル受信中に瞬断等
の強いエラーが発生し、プライマリチャネルの受信デー
タがエラーした場合でも、適正にコントロールチャネル
情報の受信に移行して、通信手順が続行できる。また、
弱いエラーが発生してプライマリチャネル受信を続行す
れば、再度プライマリチャネルの受信が可能な場合、連
続してプライマリチャネルの受信ができ、効率のよいフ
ァクシミリ通信を実現できる。

【０００９】また、プライマリチャネルの受信したフレ
ーム数が少ないときには、今後、同一のブロック内にて
受信するプライマリチャネルの受信情報量は多いと判断
し、プライマリチャネル受信の続行による回復を目指
し、通信時間の短縮を図ることも可能になる。

【００１０】また、本出願の第３の発明は、プライマリ
チャネルの再送情報を受信する場合、再送指定した総フ
レーム数と正しく受信したフレーム数との合計から、前
記所定時間を決定することを特徴とする。

【００１１】これにより、プライマリチャネルの再送情
報を受信した場合に、残りの送信されるフレーム数に基
づいてコントロールチャネル情報受信への切り換え時間
を制御できるので、弱いエラーが発生した場合には、プ
ライマリチャネル情報の受信中にエラー回復ができ、通
信時間の短縮が可能になる。また、瞬断等の強いエラー
が発生した場合にも、適正にコントロールチャネル情報
の受信へ移行でき、通信の続行が可能になる。

【００１２】また、本出願の第４の発明は、前記所定時
間を決定する基準として、さらに、現在プライマリチャ
ネル受信中のビットレート等の伝送速度情報を加えて判
断することを特徴とする。

【００１３】これにより、より確実に弱いエラーに対す
る対応と、強いエラーに対する対応とを実行でき、通信
時間を優先した通信エラーのないファクシミリ装置の提
供が可能になる。

【００１４】

【発明の実施の形態および実施例】図１は、本発明の一
実施例によるファクシミリ装置の構成を示すブロック図
である。

【００１５】ＮＣＵ（網制御装置）２は、電話網をデー
タ通信等に使用するために、その回線の端末に接続し、
電話交換網の接続制御を行なったり、データ通信路への
切換えを行なったり、ループの保持を行なうものであ
る。また、ＮＣＵ２は、制御回路２０からの信号レベル
（信号線２０ａ）が「０」であれば、電話回線２ａを電
話機４側に接続し、信号レベルが「１」であれば、電話
回線２ａをファクシミリ装置側に接続するものである。
なお、通常状態では、電話回線２ａは、電話機４側に接
続されている。

【００１６】ハイブリッド回路６は、送信系の信号と受
信系の信号とを分離し、加算回路１２からの送信信号を
ＮＣＵ２経由で、電話回線２ａに送出し、相手側からの
信号をＮＣＵ２経由で受取り、信号線６ａ経由で、変復
調器８に送るものである。

【００１７】変復調器８は、ＩＴＵ−Ｔ勧告Ｖ．８、
Ｖ．２１、Ｖ．２７ｔｅｒ、Ｖ．２９、Ｖ．１７、Ｖ．
３４に基づいた変調、および復調を行なうものであり、
信号線２０ｃにより、各伝送モードが指定される。この
変復調器８は、信号線２０ｂに出力されている信号を入
力し、変調データを信号線８ａに出力し、信号線６ａに
出力されている受信信号を入力し、復調データを信号線
８ｂに出力する。

【００１８】ＡＮＳａｍ送出回路１０は、ＡＮＳａｍ信
号を送出する回路であり、信号線２０ｄに信号レベル
「１」の信号が出力されている時には、信号線１０ａに
ＡＮＳａｍ信号を送出し、信号線２０ｄに信号レベル
「０」の信号が出力されている時には、信号線１０ａに
何も信号を出力しない。

【００１９】加算回路１２は、信号線８ａの情報と信号
線１０ａの情報とを入力し、加算した結果を信号線１２
ａに出力するものである。読取回路１４は、原稿の画像
を読取り、この読取り画像データを信号線１４ａに出力
するものである。記録回路１６は、信号線２０ｅに出力
されている情報を順次１ライン毎に記録するものであ
る。

【００２０】メモリ回路１８は、読取りデータの生情
報、あるいは、符号化した情報を格納したり、また、受
信情報、あるいは、復号化した情報等を格納するために
使用する。

【００２１】制御回路２０は、本実施例において、ＩＴ
Ｕ−Ｔ勧告Ｖ．３４に基づく通信制御を行うものであ
り、プライマリチャネル情報受信中に、エラーのないフ
レームを連続して所定時間検出できないときにコントロ
ールチャネル情報の受信へ移行する場合における所定時
間を、同一ブロック内のプライマリチャネルの受信時に
正しく受信したフレーム数に基づいて変える制御を行う
ものである。

【００２２】具体的には、所定時間は、同一ブロック内
のプライマリチャネルの受信時に正しく受信した最後の
フレーム番号が２０以下であれば２秒とし、正しく受信
した最後のフレーム番号が２１以上で４０以下であれば
１秒として、正しく受信した最後のフレーム番号が４１
以上であれば０．５秒とする。

【００２３】さらに、プライマリチャネルの再送情報の
受信時は、再送指定した総フレーム数と正しく受信した
最後のフレーム数とから、これ以降に送信されるフレー
ム数を求め、２０フレーム以上であれば、所定時間は１
秒とし、１０フレーム以上２０フレーム未満であれば、
所定時間は０．５秒とし、１０フレーム未満であれば、
所定時間は０秒とする。

【００２４】図２〜図５は、本発明の第１実施例におけ
る制御回路２０の制御の流れを示すフローチャートであ
る。

【００２５】図２において、Ｓ０で動作を開始し、Ｓ２
では、信号線２０ａに信号レベル「０」の信号を出力し
てＣＭＬをオフする。Ｓ４では、信号線２０ｄに信号レ
ベル「０」の信号を出力してＡＮＳａｍ信号を送出しな
い状態とする。

【００２６】Ｓ６では、着信が選択されたか否かを判断
し、着信が選択されていないとＳ８に進み、その他の処
理を行い、Ｓ２に進む。

【００２７】また、着信が選択されるとＳ１０に進み、
信号線２０ａに信号レベル「１」の信号を出力してＣＭ
Ｌをオンする。次に、Ｓ１２はＡＮＳａｍ信号の送信、
Ｓ１４はＣＭ信号の受信、Ｓ１６はＪＭ信号の送信、Ｓ
１８はＣＪ信号の受信をそれぞれ表している。

【００２８】また、Ｓ２０はラインプロービング信号の
受信、Ｓ２２はロングトレーニング信号の受信、Ｓ２４
はパラメータ交換をそれぞれ表している。Ｓ２６では、
正しく受信した最後のフレーム番号として０をセットす
る。

【００２９】Ｓ２８では、タイマとして０をセットす
る。そして、Ｓ３０では、プライマリチャネル情報を受
信し、Ｓ３２では、１フレームの受信が終了したか否か
を判断し、終了するとＳ３４に進み、受信していないと
Ｓ３６に進む。

【００３０】Ｓ３４では、正しく受信した最後のフレー
ム番号に、今受信したフレーム番号をセットして、Ｓ２
８に進む。

【００３１】Ｓ３６では、プライマリチャネルの受信が
終了したか否かを判断し、プライマリチャネルの受信が
終了するとＳ３８に進み、プライマリチャネルの受信が
終了していないとＳ４４に進む。

【００３２】Ｓ３８では、コントロールチャネル情報の
受信を行い、Ｓ４０では、今受信したブロックの中にエ
ラーフレームがあるか否かを判断し、エラーフレームが
あるとＳ５４に進み、エラーフレームがないとＳ４２に
進む。

【００３３】Ｓ４２では、次ページがあるか否かを判断
し、次ページがあるとＳ２６に進み、次ページがないと
Ｓ２に進む。

【００３４】また、Ｓ４４では、最後に受信したフレー
ム番号は２０以下であるか否かを判断し、２０以下であ
るとＳ４６に進み、２０を越えるとＳ４８に進む。

【００３５】Ｓ４６では、タイマは２秒以上であるか否
かを判断し、２秒以上であるとＳ３８に進み、コントロ
ールチャネルの受信へ移行し、２秒未満であるとＳ３０
に進む。

【００３６】Ｓ４８では、最後に受信したフレーム番号
は２０を超え、４０以下であるか否かを判断し、２０を
超え、４０以下であるとＳ５０に進み、４０を超えると
Ｓ５２に進む。

【００３７】Ｓ５０では、タイマは１秒以上であるか否
かを判断し、１秒以上であるとＳ３８に進み、コントロ
ールチャネルの受信へ移行し、１秒未満であるとＳ３０
に進む。

【００３８】Ｓ５２では、タイマは０．５秒以上である
か否かを判断し、０．５秒以上であるとＳ３８に進み、
コントロールチャネルの受信へ移行し、０．５秒未満で
あるとＳ３０に進む。

【００３９】Ｓ５４では、正しく受信した最後のフレー
ム番号として０をセットし、Ｓ５６では、タイマとして
０をセットする。Ｓ５８は、プライマリチャネル情報の
受信を行う。

【００４０】Ｓ６０では、１フレームの受信が終了した
か否かを判断し、終了するとＳ６２に進み、終了してい
ないとＳ６４に進む。

【００４１】Ｓ６２では、正しく受信した最後のフレー
ム番号に、今受信したフレーム番号をセットして、Ｓ５
６に進む。

【００４２】Ｓ６４では、プライマリチャネルの受信が
終了したか否かを判断し、プライマリチャネルの受信が
終了するとＳ３８に進み、プライマリチャネルの受信が
終了していないとＳ６６に進む。

【００４３】Ｓ６６では、最後に受信したフレーム以降
に送信されるフレーム数は、２０以上であるか否かを判
断し、２０以上であるとＳ６８に進み、２０未満である
とＳ７０に進む。

【００４４】Ｓ６８では、タイマは１秒以上であるか否
かを判断し、１秒以上であるとＳ３８に進み、コントロ
ールチャネルの受信へ移行し、１秒未満であるとＳ５８
に進む。

【００４５】Ｓ７０では、最後に受信したフレーム以降
に送信されるフレーム数が１０以上２０未満であるか否
かを判断し、肯定応答であるとＳ７２に進み、否定応答
であるとＳ３８に進み、すぐにコントロールチャネルの
受信へ移行する。

【００４６】Ｓ７２では、タイマは０．５秒以上である
か否かを判断し、０．５秒以上であるとＳ３８に進み、
コントロールチャネルの受信へ移行し、０．５秒未満で
あるとＳ５８に進む。

【００４７】次に、本発明の第２実施例について説明す
る。

【００４８】この第２実施例は、上述した第１実施例に
おいて、さらに現在のプライマリチャネル受信中のビッ
トレートの情報を加味して前記所定時間を決定するよう
にしたものである。

【００４９】図６において、Ｓ８０はＳ４４のＹｅｓを
表している。Ｓ８２では、１４．４ｋｂ／ｓ以下である
か否かを判断し、１４．４ｋｂ／ｓ以下であるとＳ８６
に進み、１４．４ｋｂ／ｓを超えるとＳ８４（Ｓ４６）
に進む。

【００５０】Ｓ８６では、タイマは４秒以上であるか否
かを判断し、４秒以上であるとＳ８８（Ｓ３８）に進
み、４秒未満であるとＳ９０（Ｓ３０）に進む。

【００５１】また、Ｓ９２は、Ｓ４８にＹｅｓを表して
いる。そして、Ｓ９４では、１４．４ｋｂ／ｓ以下であ
るか否かを判断し、１４．４ｋｂ／ｓ以下であるとＳ９
８（Ｓ４６）に進み、１４．４ｋｂ／ｓを超えるとＳ９
６（Ｓ５０）に進む。

【００５２】また、Ｓ１００はＳ４８のＮｏを表してい
る。そして、Ｓ１０２では、１４．４ｋｂ／ｓ以下であ
るか否かを判断し、１４．４ｋｂ／ｓ以下であるとＳ１
０６（Ｓ５０）に進み、１４．４ｋｂ／ｓを超えるとＳ
１０４（Ｓ５２）に進む。

【００５３】また、Ｓ１０８は、Ｓ６６のＹｅｓを表し
ている。Ｓ１１０では、１４．４ｋｂ／ｓ以下であるか
否かを判断し、１４．４ｋｂ／ｓ以下であるとＳ１１４
に進み、１４．４ｋｂ／ｓを超えるとＳ１１２（Ｓ６
８）に進む。

【００５４】Ｓ１１４では、タイマは２秒以上であるか
否かを判断し、２秒以上であるとＳ１１６（Ｓ３８）に
進み、２秒未満であるとＳ１１８（Ｓ５８）に進む。

【００５５】また、Ｓ１２０は、Ｓ７０のＹｅｓを表し
ている。そして、Ｓ１２２では、１４．４ｋｂ／ｓ以下
であるか否かを判断し、１４．４ｋｂ／ｓ以下であると
Ｓ１２６（Ｓ６８）に進み、１４．４ｋｂ／ｓを超える
とＳ１２４（Ｓ７２）に進む。

【００５６】

【発明の効果】以上説明したように、本出願の第１、第
２の発明によれば、ＩＴＵ−Ｔ勧告Ｖ．３４通信におい
て、プライマリチャネル受信中に瞬断等の強いエラーが
発生し、プライマリチャネルの受信データがエラーした
場合でも、適正にコントロールチャネル情報の受信に移
行して、通信手順が続行できる。また、弱いエラーが発
生してプライマリチャネル受信を続行すれば、再度プラ
イマリチャネルの受信が可能な場合、連続してプライマ
リチャネルの受信ができ、効率のよいファクシミリ通信
を実現できる。

【００５７】また、プライマリチャネルの受信したフレ
ーム数が少ないときには、今後、同一のブロック内にて
受信するプライマリチャネルの受信情報量は多いと判断
し、プライマリチャネル受信の続行による回復を目指
し、通信時間の短縮を図ることも可能になる。

【００５８】また、本出願の第３の発明によれば、プラ
イマリチャネルの再送情報を受信した場合に、残りの送
信されるフレーム数に基づいてコントロールチャネル情
報受信への切り換え時間を制御できるので、弱いエラー
が発生した場合には、プライマリチャネル情報の受信中
にエラー回復ができ、通信時間の短縮が可能になる。ま
た、瞬断等の強いエラーが発生した場合にも、適正にコ
ントロールチャネル情報の受信へ移行でき、通信の続行
が可能になる。

【００５９】また、本出願の第４の発明によれば、より
確実に弱いエラーに対する対応と、強いエラーに対する
対応とを実行でき、通信時間を優先した通信エラーのな
いファクシミリ装置の提供が可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すブロック図である。

【図２】本発明の第１実施例の動作を示すフローチャー
トである。

【図３】上記第１実施例の動作を示すフローチャートで
ある。

【図４】上記第１実施例の動作を示すフローチャートで
ある。

【図５】上記第１実施例の動作を示すフローチャートで
ある。

【図６】本発明の第２実施例の動作を示すフローチャー
トである。

【図７】上記第２実施例の動作を示すフローチャートで
ある。

【符号の説明】

２…ＮＣＵ、 ４…電話機、 ６…ハイブリッド回路、 ８…変復調器、 １０…ＡＮＳａｍ送出回路、 １２…加算回路、 １４…読取回路、 １６…記録回路、 １８…メモリ回路、 ２０…制御回路。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＩＴＵ−Ｔ勧告Ｖ．３４に基づく通信機
   能を有するファクシミリ装置において、 プライマリチャネル情報を受信する受信手段とコントロ
   ールチャネル情報を受信する受信手段とを有し、 プライマリチャネル情報の受信中に、エラーのないフレ
   ームを連続して所定時間検出できない場合には、コント
   ロールチャネル情報の受信へ移行する制御手段と、 同一ブロック内のプライマリチャネルの受信時に正しく
   受信したフレーム数に基づいて前記所定時間を変更する
   変更手段と、 を有することを特徴とするファクシミリ装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、 前記同一ブロック内のプライマリチャネルの受信時に正
   しく受信したフレーム数が多いほど、正しく受信したフ
   レーム数が少ないときに比べて、前記所定時間を短くす
   ることを特徴とするファクシミリ装置。
3. 【請求項３】 請求項１または２において、 プライマリチャネルの再送情報を受信する場合、再送指
   定した総フレーム数と正しく受信したフレーム数との合
   計から、前記所定時間を決定することを特徴とするファ
   クシミリ装置。
4. 【請求項４】 請求項１〜３のいずれか１項において、 前記所定時間を決定する基準として、さらに、現在プラ
   イマリチャネル受信中の伝送速度情報を加えて判断する
   ことを特徴とするファクシミリ装置。