JPH10133346A - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

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JPH10133346A
JPH10133346A JP28563596A JP28563596A JPH10133346A JP H10133346 A JPH10133346 A JP H10133346A JP 28563596 A JP28563596 A JP 28563596A JP 28563596 A JP28563596 A JP 28563596A JP H10133346 A JPH10133346 A JP H10133346A
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伸雄 松本
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文雄 茂木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理槽の処理液にて感光材料の処理を行う感
光材料処理装置において、処理液の劣化及び液面変動を
防止する。 【解決手段】 略U字状のフィルム搬送路が形成された
搬送ラック50を処理槽20内に配置し、標準の液面レ
ベルをブロック50Bの上面よりも所定寸法下方に位置
させ、処理液57と外気との接触面積を小とする。処理
槽20と液面調整槽74とを流通路78で連結し、液面
調整槽74には、処理液57よりも比重が小さい空気遮
断材76を浮かべる。また、流通路78には、空気遮断
材76の通過を阻止するフィルター80を設ける。液面
調整槽74を処理槽20に連結したので、処理液57の
量の変化に対する液面の上下変化が小さくなる。液面調
整槽74の処理液57は空気遮断材76によって外気と
の接触が阻止されているため、空気との接触に起因する
処理液57の劣化は抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は処理槽に貯留した処
理液に感光材料を浸漬して感光材料の処理を行う感光材
料処理装置に係り、特に、液面の面積が小さく、かつ少
量の処理液で感光材料の処理を行う感光材料処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】写真フィルム等の感光材料を現像処理す
る感光材料処理装置では、処理槽に貯留した処理剤に感
光材料を浸漬して処理を行っている。
【0003】処理液によっては、空気に触れることによ
り劣化(酸化)するものがあるため、近年では、処理液
の劣化を少なくする目的で、処理液面の面積を小さく、
かつ少量の処理液で感光材料の処理を行うタイプの感光
材料処理装置、例えば、特開昭63−216050、特
開平1−114847、特開平1−310351、特開
平6−83014、特開平6−347961、特開平7
−120900等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの感光
材料処理装置では以下のような問題がある。
【0005】特開昭63−216050では、処理路の
断面積を小さくして少量の水洗水で効率的に感光材料の
洗い出しが可能であるが、液面の面積が小さくなるた
め、液量の変化に対して液面高さの変動が大きくなる。
液面高さが変動すると、感光材料を浸漬する処理時間が
変動し、感光材料を適正に処理できなくなる問題があ
る。
【0006】特開平1−114847においても処理槽
の断面積を小さくしているため、同様に液量の変化に対
して液面高さの変動が大きくなる。
【0007】特開平1−310351では、処理槽内の
処理液面に浮遊する流体による流体層で処理液を被覆す
ると共に、感光材料の処理液への搬入口及び搬出口を形
成するために流体層に開口を形成しているが、液面高さ
の変動を抑える対策が成されていない。また、この方式
では、保守等のために処理槽内のラックを処理槽から取
り出す時に、前記流体がラックに付着し、次に感光材料
を処理するときにラックに付着した流体が感光材料に付
着してしまうという問題があり、これに対する対策がな
されていない。
【0008】特開平6−83014では、タンクとラッ
クとの間の小さなスペースに液を循環させながら感光材
料を通過させるため、小量の液で感光材料の処理を行え
る。外気と液面との接触面近傍の貯液面積を大きくする
事が記載されているが、液と外気との遮断については対
策が成されていない。
【0009】特開平6−347961では、現像補充液
の液面を浮遊する流体による流体層で被覆する方法に関
するものであるが、処理槽内の液と外気との遮断対策は
成されておらず、また、液面変動についての対策も成さ
れていない。
【0010】特開平7−120900では、漂白定着補
充液の液面を浮遊する流体による流体層で被覆する方法
に関するもので、処理層内の液と外気との遮断対策は成
されておらず、また、液面変動についての対策も成され
ていない。
【0011】本発明は上記事実を考慮し、処理液の劣化
及び液面変動を防止することのできる感光材料処理装置
を提供することが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の感光材
料処理装置は、貯留した処理液に感光材料を浸漬して前
記感光材料の処理を行う処理槽と、前記処理槽とは互い
に液面が分離する液面調整槽と、前記処理槽と前記液面
調整槽との間で前記処理液が流通する連通部と、を備
え、前記液面調整槽に貯留された処理液には、前記処理
液と外気とを遮断する空気遮断材を浮かせたことを特徴
としている。
【0013】次に、請求項1に記載の感光材料処理装置
の作用を説明する。請求項1に記載の感光材料処理装置
では、感光材料の処理を行う処理槽に液面が分割するよ
うに連通部を介して液面調整槽が結されているため、処
理槽に貯留された処理液の液量変化に対する液面変動を
小さくすることができる。また、液面調整槽に貯留され
た処理液には、空気遮断材が浮かべられているので、空
気との接触に起因する処理液の劣化を防止できる。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の感光材料処理装置において、前記連通部に前記空気遮
断材を通過させないフィルターを設けたことを特徴とし
ている。
【0015】次に、請求項2に記載の感光材料処理装置
の作用を説明する。請求項2に記載の感光材料処理装置
では、連通部に設けたフィルターが空気遮断材の通過を
阻止するため、処理液の液面が低下しても空気遮断材が
処理槽へ流れ込むことはない。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の感光材料処理装置において、前記空気
遮断材は、前記処理液よりも比重の軽い液体または微小
な浮力体であることを特徴としている。
【0017】次に、請求項3に記載の感光材料処理装置
の作用を説明する。請求項3に記載の感光材料処理装置
では、処理液に浮くことのできる比重の軽い液体または
微小な浮力体によって処理液を覆うことができ、これに
よって処理液と外気との接触を阻止できる。
【0018】請求項4に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の感光材料処理装置において、前記連通
部は、前記液面調整槽と前記処理槽との間に配置される
貯留部と、前記液面調整槽と前記貯留部とを連結する第
1の液流通路と、前記第1の流通路よりも高い位置に設
けられ前記貯留部と前記処理槽とを連結する第2の液流
通路と、を有し、前記処理槽の液面を低下させて行き、
前記第2の液流通路において前記貯留部の処理液と前記
処理槽の処理液とが分離されるときに、前記液面調整槽
の前記空気遮断材が前記第1の液流通路を介して前記貯
留部に流入しないことを特徴としている。
【0019】次に、請求項4に記載の感光材料処理装置
の作用を説明する。請求項4に記載の感光材料処理装置
では、液面が第2の連通部の下端よりも所定寸法上とな
るように処理液を貯留する。これにより、処理液は第1
の連通部及び第2の連通部を介して処理槽と液面調整槽
とを相互に行き来できるようになる。
【0020】また、液面調整槽には空気遮断材が浮かべ
られているが、液面調整槽と貯留部とを連結する第1の
液流通路よりも貯留部と前記処理槽とを連結する第2の
液流通路の方が高い位置に設けられ、しかも処理槽の液
面を低下させて行き、第2の液流通路において貯留部の
処理液と処理槽の処理液とが分離されるときに、液面調
整槽の空気遮断材が第1の液流通路を介して貯留部に流
入しないように構成されているため、処理槽の処理液の
液面が低下したときに空気遮断材が処理槽へ流れ込むこ
とを防止できる。
【0021】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4の何れか1項に記載の感光材料処理装置におい
て、前記液面調整槽の貯液面積が前記処理槽の貯液面積
よりも大きいことを特徴としている。
【0022】次に、請求項5に記載の感光材料処理装置
の作用を説明する。請求項5に記載の感光材料処理装置
では、液面調整槽の貯液面積を処理槽の貯液面積よりも
大としたので、処理液量の変化に対する液面の上下変化
をより小さくすることができる。
【0023】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請
求項5の何れか1項に記載の感光材料処理装置におい
て、前記連通部は外気との通気部を有することを特徴と
している。
【0024】次に、請求項6に記載の感光材料処理装置
の作用を説明する。請求項6に記載の感光材料処理装置
では、連通部において処理液が通気部を介して外気を接
触するため、確実に液面を分離できる。なお、通気部の
開口面積はできる限り小さいことが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]図1には、本発明が適用された感光
材料処理装置としての自動現像装置10が示されてい
る。この自動現像装置10は、機枠12によって囲われ
て内部が遮光された複数の処理槽20が設けられてい
る。それぞれの処理槽20は、図1の紙面左側から順
に、現像液を貯留する現像槽22、漂白液を貯留する漂
白槽24、定着液を貯留する定着槽26、それぞれに水
洗水を貯留する水洗槽28、30及び安定浴液を貯留す
る安定浴槽32として、処理部34を構成している。
【0026】また、自動現像装置10には、機枠12に
処理部34の図1紙面左側に突出し蓋部36によって内
部が遮光されたフィルム装填部38を備えている。この
フィルム装填部38には、蓋部36を開いて露光済の写
真フィルム(以下「ネガフィルム40」と言う)をロー
ル状に巻き取って収容しているパトローネ42が装填さ
れるようになっている。
【0027】このフィルム装填部38には、上下に配置
されたガイド板44、複数の搬送ローラ対46及びカッ
タ48が設けられており、搬送ローラ対46によってネ
ガフィルム40を挟持してパトローネ42から引出し、
処理部34へ送り込むようになっている。また、カッタ
48は、ネガフィルム40の後端を所定の位置で切断し
てパトローネ42から切り離すようになっている。
【0028】処理部34のそれぞれの処理槽20内に
は、搬送ラック50が配設されている。
【0029】図2及び図3に示すように、搬送ラック5
0は、平行に向き合った一対の側板50Aを備え、側板
50A間には略U字状のフィルム搬送路51が形成され
たブロック50Bが配置されている。
【0030】ブロック50Bの中央には、ローラ52が
上下方向に沿って複数配置されており、各ローラ52の
両側及び下端のローラ52の下側にはそれぞれのローラ
52との間でネガフィルム40を挟持して搬送するロー
ラ54が設けられている。なお、ブロック50Bには、
ローラ52及びローラ54を設けるための逃げ55が形
成されていると共に、上下に逃げ55を連結する空気抜
き孔56が形成されている。
【0031】なお、処理槽20で規定されている標準の
液面レベルはブロック50Bの上面よりも所定寸法下方
に位置しており、このため、処理槽20での液面は、フ
ィルム搬送路51及び搬送ラック50と処理槽20の内
壁面との間の隙間部分のみとなり、処理液57と外気と
の接触面積が小さくされている。
【0032】処理槽20内に送り込まれたネガフィルム
40は搬送ラック50によって略U字状に案内搬送され
て処理液57に浸漬されることになる。また、ブロック
50Bの上側には、上流側の処理槽20又はフィルム装
填部38から送り込まれたネガフィルム40を引き入れ
るガイドローラ58、下流側の処理槽20へネガフィル
ム40を送り出すガイドローラ60が設けられている。
【0033】図1に示すように、処理部34の紙面右側
には、ガイド64とターンローラ部66等が設けられた
乾燥ラック67を備えた乾燥部62が設けられている。
この乾燥部62には、乾燥風を発生させる乾燥ファン6
8と図示しないヒータを備えており、乾燥部62内の空
気を乾燥ファン68によって乾燥ダクト70を介して乾
燥風としてチャンバー72へ送り込むようになってい
る。
【0034】このため、乾燥部62へ送り込まれたネガ
フィルム40は、乾燥ラック67によって案内搬送され
ながら、チャンバー72にから噴出される乾燥風によっ
て乾燥処理されて、機外へ排出される。
【0035】図3に示すように、処理槽20の一方の側
面には、水平断面積が一定とされた液面調整槽74が設
けられている。液面調整槽74には、処理液57と、こ
の処理液57よりも比重が小さい空気遮断材76が貯留
されている。また、液面調整槽74の水平断面積、即
ち、液面の面積は、処理槽20の液面の面積よりも大き
くなるように設定されている。
【0036】本実施形態では、空気遮断材76として流
動パラフィンが用いられている。空気遮断材76として
は、室温で蒸発したり、処理液57と反応せず、相互に
溶解しないものが用いられ、流動パラフィン以外の液体
(例えば、液状飽和炭化水素等)を用いても良く、ま
た、微小な浮力体(例えば、マイクロバルーン(日本フ
ィライト(株)製のフィライト)を用いても良い。
【0037】なお、空気遮断材76は、液面調整槽74
の処理液57の液面全体を覆い、処理液57と外気との
接触を阻止できる量貯留されている。
【0038】処理槽20と液面調整槽74とは、連通部
としての流通路78を介して連結されている。この流通
路78は、処理槽20で規定されている処理液57の標
準の液面レベルよりも所定寸法下方に設けられており、
処理槽20の処理液57と液面調整槽74の処理液57
とが相互に流通できるようになっている。
【0039】なお、この流通路78には処理液57は通
過させ、空気遮断材76の通過は阻止するフィルター8
0が取り付けられており、図4に示すように搬送ラック
50を取り出して液面が大幅に下がったときであっても
空気遮断材76が処理槽20へ流れ込まないようになっ
ている。
【0040】流動パラフィンの通過を阻止し、処理液5
7を通過させるフィルター80としては、例えば、三井
石油化学工業株式会社製のタフネルオイルブロッター等
を用いることができる。これは、油分を吸着し、水分は
吸着しない性質を有しているものである。なお、空気遮
断材76が微小な浮力体(固体)の場合には、メッシ
ュ、織物、不織布等の浮力体よりも小さな孔を多数有す
るものを用いれば良い。
【0041】次に本実施形態の作用を説明する。自動現
像装置10では、フィルム装填部38に装填されたパト
ローネ42からネガフィルム40を引出して、処理部3
4へ送り込む。処理部34へ送り込まれたネガフィルム
40は、それぞれの処理槽20内に設けられた搬送ラッ
ク50に案内搬送され、現像液、漂白液、定着液、水洗
水及び安定浴液に浸漬されて、現像、漂白、定着、水洗
及び安定浴処理が施される。
【0042】処理部34で処理されたネガフィルム40
は、次に乾燥部62へ送り込まれ、乾燥ラック67によ
って案内搬送されながら、乾燥ファン68と図示しない
ヒータによって発生された乾燥風がチャンバー72から
吹き付けられて乾燥処理されて、自動現像装置10の機
外へ排出される。
【0043】ところで、各処理槽20ではネガフィルム
40による処理液57の持ち出し、蒸発、補充のバラツ
キ等によって液量が変化するが、本実施形態では、液面
の面積が大とされた液面調整槽74が処理槽20に連結
されているため、液面調整槽74の設けられていないも
のに比較して処理液57量の変化に対する液面の上下変
化が小さくなる。なお、液面調整槽74の液面の面積を
大きくするほど、処理液量の変化に対する液面の上下変
化を小さくできる。
【0044】即ち、ネガフィルム40の通過パス長の変
化が少なくなる、即ちネガフィルム40の処理時間(浸
漬時間)の変化が小さくなるため、常に一定した現像処
理を行える。
【0045】また、本実施形態では、処理液57量の減
少に対する液面の変化を小さくするために液面の面積を
大としているが、液面の面積が大とされている液面調整
槽74の処理液57は、空気遮断材76によって外気と
の接触が阻止されているため、空気との接触に起因する
処理液57の劣化は抑えられる。
【0046】また、図4に示すように、保守等のために
搬送ラック50を処理槽20から取り出すと、処理槽2
0の処理液57の液面が低下するために液面調整槽74
の処理液57が流通路78を介して処理槽20へ流出す
るが、空気遮断材76はフィルター80によって通過が
阻止されるため、空気遮断材76が搬送ラック50や処
理槽20に付着することはない。 [第2の実施形態]本発明の第2の実施形態を図5乃至
図6にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同
一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0047】図5に示すように、処理槽20と液面調整
槽74との間には、上部が開放された貯留部81が設け
られている。貯留部81と液面調整槽74とを仕切る隔
壁82には液面調整槽74の底部近傍に、第1の液流通
路としての開口84が形成されており、貯留部81と処
理槽20とを仕切る隔壁86には、前記開口84と同じ
高さの位置に開口88が形成されている。
【0048】貯留部81には、隔壁82と隔壁86との
間に、第2の液流通路としての堰90が設けられてい
る。堰90の上端は、開口84の上端及び開口88の上
端よりも所定寸法上方で、かつ、処理槽20で規定され
ている処理液57の標準の液面レベルよりも所定寸法下
方に位置しているため、処理液57は堰90の上を越え
て処理槽20と液面調整槽74との間を相互に流通する
ことができる。このため、本実施形態においても、処理
槽20の処理液57量の変化に対する液面の上下変化を
小さくできる。
【0049】また、図6に示すように処理槽20の処理
液57の液面が低下するが、堰90の上端よりも液面調
整槽74及び貯留部81の液面が下がることはないの
で、液面調整槽74の空気遮断材76が処理槽20へ流
れ込むことはない。
【0050】なお、空気遮断材76の下面が開口84の
上端よりも低くならないように、予め開口84の上端と
堰90の上端との高さの差や空気遮断材76の厚みを決
めておく。
【0051】また、貯留部81の上部が閉塞されている
場合、処理槽20の処理液57の液面が大きく低下した
時に、サイホンの原理によって液面調整槽74の空気遮
断材76が処理槽20へ流れ込む事が考えられる。この
ため、貯留部81の上部は、外気に開放させておく必要
がある。 [第3の実施形態]本発明の第3の実施形態を図7及び
図8(A),(B)にしたがって説明する。なお、前述
した実施形態と同一構成に関しては同一符号を付し、そ
の説明は省略する。
【0052】図7に示すように、本実施形態では、下端
が処理槽20の標準の処理液57面よりも所定寸法下方
に位置する第2の液流通路としての切欠(開口でも良
い)92が隔壁86に形成されており、通常、処理液5
7は開口84及び切欠92を介して処理槽20と液面調
整槽74との間を相互に流通することができる。
【0053】本実施形態では、図8(A),(B)に示
すように処理槽20の処理液57の液面が低下しても切
欠92の下端よりも液面調整槽74及び貯留部81の処
理液57の液面が下がることはないので、液面調整槽7
4の空気遮断材76が処理槽20へ流れ込むことはな
い。
【0054】なお、前述した実施形態では、ネガフィル
ム40を現像処理する自動現像装置10について説明し
たが、本発明は、ポジフィルム、レントゲンフィルム、
印画紙等の他の感光材料を処理する感光材料処理装置に
も適用できるのは勿論である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
感光材料処理装置では、液面が分割するように処理槽と
液面調整槽とを連通部を介して連結し、液面調整槽に貯
留された処理液に空気遮断材を浮かせたので、液面の上
下変動を抑え、また処理液の劣化を防止することができ
る、という優れた効果を有する。
【0056】請求項2に記載の感光材料処理装置では、
処理液よりも比重の軽い液体または微小な浮力体で処理
液と外気との接触を阻止できる、という優れた効果を有
する。特に、処理液よりも比重の軽い液体で処理液全体
を覆うことにより、液面調整槽の処理液と外気との接触
は完全に遮断できる。
【0057】請求項3に記載の感光材料処理装置では、
連通部に空気遮断材を通過させないフィルターを設けた
ので、空気遮断材が処理槽へ流れ込むことを防止でき、
処理槽や感光材料への空気遮断材の付着を防止できる、
という優れた効果を有する。
【0058】請求項4に記載の感光材料処理装置では、
上記の構成としたので処理槽の処理液の液面が低下して
も空気遮断材が処理槽へ流れ込むことを防止でき、処理
槽や感光材料への空気遮断材の付着を防止できる、とい
う優れた効果を有する。
【0059】請求項5に記載の感光材料処理装置では、
液面調整槽の貯液面積を処理槽の貯液面積よりも大とし
たので、処理液量の変化に対する液面の変化をより小さ
くすることができる、という優れた効果を有する。
【0060】また、請求項6に記載の感光材料処理装置
では、連通部が外気との通気部を有するので、連通部に
おいて確実に液面を分離できる、という優れた効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る感光材料処理装
置の概略構成図である。
【図2】処理槽の拡大図である。
【図3】図2に示す処理槽の3−3線断面図である。
【図4】搬送ラックを取り除いた処理槽の断面図であ
る。
【図5】第2の実施形態に係る感光材料処理装置の処理
槽の断面図である。
【図6】搬送ラックを取り除いた処理槽の断面図であ
る。
【図7】第3の実施形態に係る感光材料処理装置の処理
槽の断面図である。
【図8】(A)は搬送ラックを取り除いた処理槽の断面
図であり、(B)は図8(A)の8(B)−8(B)線
断面図である。
【符号の説明】
10 自動現像装置(感光材料処理装置) 20 処理槽 40 ネガフィルム(感光材料) 57 処理液 74 液面調整槽 76 空気遮断材 78 流通路(連通部) 80 フィルター 81 貯留部(連通部) 84 開口(第1の液流通路) 90 堰(第2の液流通路) 92 切欠(第2の液流通路)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯留した処理液に感光材料を浸漬して前
    記感光材料の処理を行う処理槽と、 前記処理槽とは互いに液面が分離する液面調整槽と、 前記処理槽と前記液面調整槽との間で前記処理液が流通
    する連通部と、 を備え、 前記液面調整槽に貯留された処理液には、前記処理液と
    外気とを遮断する空気遮断材を浮かせたことを特徴とす
    る感光材料処理装置。
  2. 【請求項2】 前記空気遮断材は、前記処理液よりも比
    重の軽い液体または微小な浮力体であることを特徴とす
    る請求項1に記載の感光材料処理装置。
  3. 【請求項3】 前記連通部に前記空気遮断材を通過させ
    ないフィルターを設けたことを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の感光材料処理装置。
  4. 【請求項4】 前記連通部は、前記液面調整槽と前記処
    理槽との間に配置される貯留部と、前記液面調整槽と前
    記貯留部とを連結する第1の液流通路と、前記第1の流
    通路よりも高い位置に設けられ前記貯留部と前記処理槽
    とを連結する第2の液流通路と、を有し、 前記処理槽の液面を低下させて行き、前記第2の液流通
    路において前記貯留部の処理液と前記処理槽の処理液と
    が分離されるときに、前記液面調整槽の前記空気遮断材
    が前記第1の液流通路を介して前記貯留部に流入しない
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感光
    材料処理装置。
  5. 【請求項5】 前記液面調整槽の貯液面積が前記処理槽
    の貯液面積よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至
    請求項4の何れか1項に記載の感光材料処理装置。
  6. 【請求項6】 前記連通部は外気との通気部を有するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記
    載の感光材料処理装置。
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