JPH10130431A - 耐放射線性ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents

耐放射線性ポリオレフィン樹脂組成物

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JPH10130431A
JPH10130431A JP28357496A JP28357496A JPH10130431A JP H10130431 A JPH10130431 A JP H10130431A JP 28357496 A JP28357496 A JP 28357496A JP 28357496 A JP28357496 A JP 28357496A JP H10130431 A JPH10130431 A JP H10130431A
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JP
Japan
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tert
polyolefin resin
butyl
radiation
weight
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JP28357496A
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Zenjiro Osawa
善次郎 大澤
Jippa Silviu
ジッパ シルビウ
Masaharu Nishimoto
正治 西元
Harumi Daihi
晴美 大朏
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Adeka Corp
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Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度の耐放射線性を有するポリオレフィン樹
脂組成物を提供すること。 【解決手段】 本発明の耐放射線性ポリオレフィン樹脂
組成物は、(A)ポリオレフィン樹脂100重量部に、
(B)フェノール系酸化防止剤0.01〜10重量部及
び(C)ピレン0.01〜10重量部を添加したことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐放射線性ポリオ
レフィン樹脂組成物に関し、詳しくは、フェノール系酸
化防止剤及びピレンの併用添加により、放射線に対して
安定化されたポリオレフィン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリエ
チレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂は、放
射線による滅菌処理が施されるものや、原子力発電所に
おける電線被覆材料、パッキン等に用いられた場合、放
射線に曝されることになる。ポリオレフィン樹脂はγ線
等の放射線を照射されると劣化して樹脂本来の機械的強
度を損ない使用に耐えなくなる。
【0003】また、ポリオレフィン樹脂の熱および光に
よる劣化を防止するために、酸化防止剤、紫外線吸収剤
および光安定剤等の種々の添加剤が開発されている。
【0004】これらの種々の添加剤を使用して、ポリオ
レフィン樹脂の耐放射線安定化の検討がなされており、
例えば、特開昭58−49737号公報において、ヒン
ダードアミン系化合物とフェノール系酸化防止剤または
リン系酸化防止剤との併用による安定化が提案されてい
る。しかし、一般的な樹脂用添加剤による耐放射線安定
化効果は未だ不十分であり、満足のいくものではなかっ
た。
【0005】また、その他に、ポリオレフィン樹脂用耐
放射線安定剤として、特開昭50−105739号公報
に、アルキルピレンが提案されている。しかし、アルキ
ルピレンによる安定化効果も不十分なものであり、特に
原子力発電所等で使用されるような長期に渡り強い放射
線に暴露されるポリオレフィン樹脂の安定化には、満足
のいくものではなかった。
【0006】従って、本発明の目的は、高度の耐放射線
性を有するポリオレフィン樹脂組成物を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々検討
を重ねた結果、ポリオレフィン樹脂に、フェノール系酸
化防止剤とピレンとを併用することで、上記目的を達成
し得ることを知見した。
【0008】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、(A)ポリオレフィン樹脂100重量部に、(B)
フェノール系酸化防止剤0.01〜10重量部及び
(C)ピレン0.01〜10重量部を添加したことを特
徴とする耐放射線性ポリオレフィン樹脂組成物を提供す
るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の耐放射線性ポリオ
レフィン樹脂組成物について詳述する。本発明に用いら
れる成分(A)であるポリオレフィン樹脂としては、低
密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、高密度ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4
−メチルペンテン、及びそれらを構成するモノマーの二
種以上からなる共重合体等が挙げられる。該ポリオレフ
ィン樹脂は、その立体規則性、メルトフローレイト、密
度、軟化点、重合触媒の種類、触媒除去工程の有無等に
よらず用いることができる。
【0010】本発明に用いられる成分(B)であるフェ
ノール系酸化防止剤としては、その分子量、フェノール
性水酸基に対する立体障害の大小、1価フェノールであ
るか多価フェノールであるか、反応性の官能基の有無等
の構造その他に起因する分類によらず公知のいかなるフ
ェノー系酸化防止剤も使用できる。
【0011】上記フェノール系酸化防止剤の具体例とし
ては、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6
−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステ
アリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジ
エチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕、4,4’−チオビス
(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチ
オ−4,6−ジ(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シフェノキシ)−s−トリアジン、2,2’−メチレン
ビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、ビス
〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェ
ニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、4,
4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾー
ル)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチ
ルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス
〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ
−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テ
レフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル
−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシア
ヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,
3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,
3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)ブロピオニルオキシエチル〕イソシアヌ
レート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メ
タン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリ
ロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)
フェノール、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−ヒ
ドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ〔5.5〕ウンデカン−ビス〔β−(3−第三ブチ
ル−4−ヒドロキシ−5−ブチルフェニル)プロピオネ
ート〕、トリエチレングリコールビス〔β−(3−第三
ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピ
オネート〕、1−フェナンスロール、4−フェナンスロ
ール、1−ピレノール、8−キノリノール等があげられ
る。
【0012】上記フェノール系酸化防止剤の添加量は、
ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、0.01〜1
0重量部、好ましくは0.05〜5重量部である。該添
加量が0.01重量部未満では安定化効果が得られず、
10重量部を超えても安定化効果は殆ど向上せず却って
樹脂の特性を損なってしまう。
【0013】本発明に用いられる成分(C)であるピレ
ンの添加量は、ポリオレフィン樹脂100重量部に対
し、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重
量部である。該添加量が0.01重量部未満では安定化
効果が得られず、10重量部を超えても安定化効果は殆
ど向上せず却って樹脂の特性を損なってしまう。
【0014】本発明の耐放射線性ポリオレフィン樹脂組
成物を調製する方法〔上記成分(A)に、上記成分
(B)及び(C)並びに必要に応じ用いられる後述の他
の添加剤を添加する方法〕は特に制限を受けず、一般に
用いられる方法、例えば、ポリオレフィン樹脂粉末又は
ペレットと添加剤粉末とをドライブレンドする方法、添
加剤を高濃度で含有するマスターバッチを作成し、これ
をポリオレフィン樹脂に添加する方法等を用いることが
できる。
【0015】また、本発明の耐放射線性ポリオレフィン
樹脂組成物が用いられる用途としては、注射筒、注射針
の針基、輸血・輸液セット、採血器具等のディスポーザ
ブル医療器具等の各種医療用具や食品包装容器等の放射
線滅菌が施されるもの、原子力発電所における電線被覆
材料やパッキン等の構造部品等が挙げられる。
【0016】また、本発明の耐放射線性ポリオレフィン
樹脂組成物は、必要に応じて、他の添加剤、例えば、有
機リン系抗酸化剤、チオエーテル系抗酸化剤、紫外線吸
収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ポリオレフィン樹
脂に対する耐放射線性付与効果を有するベンジリデンソ
ルビトール化合物や環状リン酸エステル金属塩等の造核
剤を加えることにより、その酸化安定性および光安定性
を更に改善することができる。
【0017】上記有機リン系抗酸化剤としては、例え
ば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(モノ
およびジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,
4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、ジ(トリデ
シル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステア
リルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,
4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホ
スファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチル
フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリス
リトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプ
ロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリ
デシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブ
チル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ
(トリデシル)−1,1,3−トリス(3−第三ブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタントリホ
スファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三
ブチルフェニル)オクチルホスファイト、2,2’−メ
チレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)オクタデ
シルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−
ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス
(2−〔(2,4,8,10−テトラキス第三ブチルジ
ベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサホスフェピン
−6−イル)オキシ〕エチル)アミン、テトラキス
(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホス
ホナイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10ホス
ファフェナンスレン−10−オキシド等があげられる。
【0018】上記有機リン系抗酸化剤の添加量は、ポリ
オレフィン樹脂100重量部に対し、好ましくは0.0
01〜5重量部、更に好ましくは0.01〜3重量部で
ある。
【0019】また、上記チオエーテル系抗酸化剤として
は、例えば、チオジプロピオン酸のジラウリル、ジミリ
スチル、ミリスチルステアリル、ジステアリルエステル
等のジアルキルチオジプロピオネート類およびペンタエ
リスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオ
ネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロ
ピオン酸エステル類等があげられる。
【0020】上記チオエーテル系抗酸化剤の添加量は、
ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、好ましくは
0.01〜10重量部、更に好ましくは0.03〜5重
量部である。
【0021】また、上記紫外線吸収剤としては、例え
ば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビ
ス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等
の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2−ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三
ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2
−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒ
ドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6
−ベンゾトリアゾリル)フェノール、2−(2−ヒドロ
キシ−3−第三ブチル−5−カルボキシフェニル)ベン
ゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステル等の
2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾ
エート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第
三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル
−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート
等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキ
ザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド
等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β
−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−
メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等
のシアノアクリレート類;2−(2−ヒドロキシ−4−
オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三
ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロ
キシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−
s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキ
シ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ
第三ブチルフェニル)−s−トリアジン等のトリアリー
ルトリアジン類等があげられる。
【0022】上記紫外線吸収剤の添加量は、ポリオレフ
ィン樹脂100重量部に対し、好ましくは0.01〜1
0重量部、更に好ましくは0.05〜5重量部である。
【0023】また、上記ヒンダードアミン系光安定剤と
しては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラ
カルボキシレート、テトラテス(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキ
シレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)−1,2,3,4
−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル
−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハ
ク酸ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6
−テトラエチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジ
ブロモエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/
2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重
縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ
−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、
1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブ
チル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,
5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12
−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミ
ノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12
−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4
−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6
−イルアミノ〕ウンデカン、1,6,11−トリス
〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−ト
リアジン−6−イルアミノ〕ウンデカン等のヒンダード
アミン化合物があげられる。
【0024】上記ヒンダードアミン系光安定剤の添加量
は、ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、好ましく
は0.01〜10重量部、更に好ましくは0.05〜5
重量部である。
【0025】その他、本発明の耐放射線性ポリオレフィ
ン樹脂組成物には、必要に応じて、ハイドロタルサイト
類、金属酸化物、金属水酸化物、アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の脂肪族カルボン酸塩、ラウリルアルコ
ール、ステアリルアルコール等のアルキルアルコール
類、顔料、染料、発泡剤、難燃剤、難燃助剤、滑剤、エ
チレンビスアマイド類等の加工助剤、ポリエーテル系界
面活性剤、フッ素系界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エス
テルおよび(ジ)グリセリン脂肪酸エステル等多価アル
コールの脂肪酸エステル等の防曇剤、アンチブロッキン
グ剤、抗菌剤、抗黴剤、充填剤等を加えることができ
る。
【0026】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳細に説
明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例によっ
て何ら制限を受けるものではない。
【0027】実施例1 低密度ポリエチレン〔成分(A)〕100重量部に、下
記〔表1〕に記載の耐放射線剤〔成分(B)及び成分
(C)〕を配合してミキサーで5分間混合した後、14
0℃×200kg/cm2 でプレス成形して140μm
厚さのフィルムを作成した。得られたフィルムを、その
まま使用するか(放射線未照射)あるいは 60Coのγ線
照射を25℃空気中1Mrad/hrで20時間又は4
0時間照射して、樹脂の酸化による化学発光強度を17
0℃で酸素50〜60ml/min雰囲気で経時的に測
定した。このとき、発光が始まるまでの誘導期を、放射
線未照射(0Mrad)、20Mrad照射、及び40
Mrad照射の各場合について各々測定し、それらの結
果を下記〔表1〕に示す。
【0028】
【表1】
【0029】比較例1−4より明らかなようにピレン
〔成分(C)〕単独では殆ど安定化効果を示さないにも
かかわらず、比較例1−2と実施例1−1、および比較
例1−3と実施例1−2から明らかなようにフェノール
系酸化防止剤〔成分(B)〕の安定化効果を向上させて
いる。この安定化の相乗効果をθとして、 θ=(併用時の誘導期)/(単独添加時の誘導期の和) とすると、上記〔表1〕における40Mradでの相乗
効果は、MDP*1において約1.8であり、1330*2
においては約2.8であり、顕著な相乗効果を示す。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、高度の耐放射線性を有
するポリオレフィン樹脂組成物を提供することができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリオレフィン樹脂100重量部
    に、(B)フェノール系酸化防止剤0.01〜10重量
    部及び(C)ピレン0.01〜10重量部を添加したこ
    とを特徴とする耐放射線性ポリオレフィン樹脂組成物。
JP28357496A 1996-10-25 1996-10-25 耐放射線性ポリオレフィン樹脂組成物 Pending JPH10130431A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017175540A1 (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 株式会社カネカ 耐放射線性樹脂添加剤、耐放射線性医療用ポリアミド樹脂組成物及び耐放射線性医療用成形体

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017175540A1 (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 株式会社カネカ 耐放射線性樹脂添加剤、耐放射線性医療用ポリアミド樹脂組成物及び耐放射線性医療用成形体

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