JPH1012370A

JPH1012370A - 電磁調理用皿

Info

Publication number: JPH1012370A
Application number: JP16637496A
Authority: JP
Inventors: Masaru Suzuki; 勝鈴木
Original assignee: MARUMO TAKAGI TOKI KK; TOKAI RIKA HANBAI KK; TORIKA Ltd
Current assignee: MARUMO TAKAGI TOKI KK; TOKAI RIKA HANBAI KK; TORIKA Ltd
Priority date: 1996-06-26
Filing date: 1996-06-26
Publication date: 1998-01-16

Abstract

(57)【要約】【課題】全体の重量が軽く、しかもがたつき難くて、
取り扱いやすく、電磁調理器で良好に調理することがで
きる電磁調理用皿を提供する。【解決手段】陶器製の受皿１の収容部２内に、電磁調
理器の高周波磁界を受けてうず電流が流れることに基づ
き効率良く発熱する材料、この場合ステンレス鋼製の発
熱皿６を着脱可能に収容する構成とする。発熱皿６のフ
ランジ部７の２箇所に弾性片８をスポット溶接により固
着し、その弾性片８の湾曲片部を受皿１の内周部１ｂに
弾性的に接触させる。ビーフステーキなどの調理を行う
場合には、発熱皿６を受皿１内に収容した状態でこれら
を電磁調理器上に載せ、電磁調理器を運転することに基
づき発熱皿６自体が発熱し、その熱により発熱皿６上に
載置された被調理物を加熱調理する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電磁調理器で使用
することができる電磁調理用皿に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】例えば料理店において
は、ビーフステーキを調理する場合、鉄の鋳物製のステ
ーキ用の皿を用い、この皿をコンロの火に掛けて調理
し、その皿をそのまま木製の受台に載せて客のところへ
運ぶようにしているところがある。

【０００３】しかしながら、上記した従来のものでは、
ステーキ用の皿が厚くて重く、ひいては受台に皿を載せ
た全体の重量が重く、また、皿は受台に単に載せている
だけであるため、受台に対して皿ががたつき易く、総じ
て取り扱い難いという欠点があった。

【０００４】一方、火を使わずに加熱調理するものとし
て電磁調理器が知られているが、電磁調理器で従来のス
テーキ用の皿を用いて調理しようとしても、加熱効率が
悪いため、実際には使用することができないものであっ
た。

【０００５】そこで、本発明の目的は、全体の重量が軽
く、しかもがたつき難くて、取り扱いやすく、電磁調理
器で良好に調理することができる電磁調理用皿を提供す
るにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の電磁調理用皿
は、上記の目的を達成するために、非金属材料により形
成された受皿と、電磁調理器の高周波磁界を受けてうず
電流が流れることに基づき発熱する材料によって皿状に
形成され、前記受皿内に着脱可能に収容される発熱皿
と、この発熱皿を前記受皿内に収容した状態で、発熱皿
を弾性力により保持する保持手段とを具備したことを特
徴とするものである。

【０００７】上記した構成において、ビーフステーキな
どの調理を行う場合には、発熱皿を受皿内に収容した状
態でこれらを電磁調理器上に載せ、電磁調理器を運転す
る。すると、電磁調理器から発生する高周波磁界を発熱
皿が受け、それによって発熱皿にうず電流が発生し、そ
のうず電流によって発生するジュール熱により発熱皿自
体が発熱し、その熱により発熱皿上に載置された被調理
物が加熱調理されるようになる。

【０００８】上記した手段によれば、発熱皿は、電磁調
理器の高周波磁界を受けてうず電流が流れることに基づ
き効率良く発熱する材料によって形成することにより、
電磁調理器で良好に調理することができ、また、コンロ
の火のような直火を対象としないので、厚さを薄く設定
することができ、ひいては全体の重量を軽くすることが
できる。また、発熱皿を受皿内に収容した状態では、発
熱皿は保持手段の弾性力により受皿に保持されているか
ら、発熱皿ががたつくことを防止できる。しかも、発熱
皿は保持手段の弾性力により保持されているだけである
から、発熱皿を受皿に対して容易に着脱することがで
き、それらを分離することで、それらを容易に洗うこと
ができる。

【０００９】この場合、発熱皿を受皿内に収容した状態
で、発熱皿の底部と受皿の底部との間に空間部が形成さ
れるようにすることが好ましい。このようにした場合に
は、発熱皿で発生する熱が受皿側へ伝わり難くなるた
め、発熱皿上の被調理物を調理する熱効率を良くするこ
とができ、しかも、受皿を電磁調理器上から他の場所へ
移動させて置いても、その置いた面を焦がすような心配
もない。

【００１０】また、保持手段は、発熱皿の外周部に一体
に設けられた弾性片部により構成し、この弾性片部を受
皿の内周部に弾性的に接触させるようにすることができ
る。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の第１実施例につい
て図１ないし図３を参照して説明する。まず、図１及び
図２において、受皿１は、非金属材料、この場合陶器に
より楕円形の収容部２を有した浅底容器状に形成されて
いる。この受皿１の外周部の２箇所（長軸側の両端部）
には取手部３が一体に設けられ、受皿１の底部１ａ（収
容部２の底部でもある）の中央部には円形の孔４が形成
され、また、底部１ａの上面（収容部２の底部の上面）
の外周部には突部５が環状に設けられている。このよう
に構成された受皿１の収容部２内に、発熱皿６が着脱可
能に収容されるようになっている。

【００１２】発熱皿６は、収容部２に対応するように、
楕円形の皿状に形成されており、この場合、材料には厚
さが約１．２mmのステンレス鋼（例えばＳＵＳ３０４）
が用いられている。この発熱皿６を構成するステンレス
鋼は、図示しない電磁調理器の高周波磁界を受けてうず
電流が流れることに基づき効率良く発熱する材料の一つ
である。発熱皿６の外周部には、外側へ張り出すフラン
ジ部７が全周にわたって一体に設けられている。

【００１３】発熱皿６のフランジ部７のうち上記取手部
３に対応する２箇所の下面には、図３にも示すように、
逆Ｌ字状をなす弾性片８が取り付けられている。この弾
性片８は、発熱皿６の保持手段を構成するものであり、
この場合、発熱皿６と同様なステンレス鋼により形成さ
れている。弾性片８は、これの上部の横片部８ａがフラ
ンジ部７の下面に例えばスポット溶接により固着されて
いて、その横片部８ａから立ち下がった部分が、外側へ
向けて突出するような湾曲片部８ｂとされている。

【００１４】しかして、発熱皿６を受皿１の収容部２内
に収容した状態では、図１及び図３に示すように、発熱
皿６の底部６ａが収容部２内の突部５の上端部により支
持されていると共に、両側の弾性片８の各湾曲片部８ｂ
が受皿１の内周部１ｂ（収容部２の内周部でもある）に
弾性的に接触していて、発熱皿６は両弾性片８の弾性力
により収容部２内に保持されている。また、このように
発熱皿６を受皿１の収容部２内に収容した状態では、発
熱皿６の底部６ａと受皿１の底部１ａとの間に空間部９
が形成されている。なおこの場合、受皿１の底部１ａの
下面と発熱皿６の底部６ａの下面との間の寸法Ａ（図１
参照）は、約５mmに設定している。

【００１５】このように構成された電磁調理用皿１０を
用いて、電磁調理器でビーフステーキなどの調理を行う
場合には、発熱皿６を受皿１の収容部２内に収容した状
態でこれらを図示しない電磁調理器上に載せると共に、
発熱皿６上に被調理物（図示せず）を載せ、この状態で
電磁調理器を運転する。すると、電磁調理器の誘導加熱
コイルから高周波磁界が発生し、受皿１内の発熱皿６が
その高周波磁界を受け、それによって発熱皿６にうず電
流が発生する。そのうず電流によって発生するジュール
熱により発熱皿６自体が発熱し、その熱により発熱皿６
上の被調理物が加熱調理されるようになる。このとき、
発熱皿６の底部６ａと受皿１の底部１ａとの間に空間部
９が形成されていて、発熱皿６で発生する熱が受皿１側
へ伝わり難くなるため、発熱皿６上の被調理物を調理す
る熱効率が良い。

【００１６】そして、調理が終了したら、発熱皿６を収
容したままで、受皿１を電磁調理器から持ち上げて他の
場所へ移動させ、そのままテーブルなどの上に載置す
る。一方、受皿１及び発熱皿６を洗う場合には、発熱皿
６のフランジ部７に工具などを引っ掛けて持ち上げるこ
とにより、発熱皿６を受皿１から外す。このように、発
熱皿６と受皿１とを分離した状態とすることにより、そ
れらを容易に洗うことができる。

【００１７】上記した第１実施例によれば、発熱皿６
は、電磁調理器の高周波磁界を受けてうず電流が流れる
ことに基づき効率良く発熱する材料によって形成するこ
とにより、電磁調理器で良好に調理することができ、ま
た、コンロの火のような直火を対象としないので、厚さ
を薄く設定することができ、ひいては電磁調理用皿１０
全体の重量を軽くすることができる。また、発熱皿６を
受皿１の収容部２内に収容した状態では、発熱皿６は弾
性片８の弾性力により受皿１に保持されているから、電
磁調理用皿１０を運ぶ際などに発熱皿６ががたつくこと
を防止できる。しかも、発熱皿６は受皿１に対して着脱
できるから、それらを分離することで、それらを容易に
洗うことができる利点もある。

【００１８】また、上記した実施例においては、発熱皿
６を受皿１内に収容した状態で、発熱皿６の底部６ａと
受皿１の底部１ａとの間に空間部９が形成される構成と
なっているので、加熱調理時において発熱皿６で発生す
る熱が受皿１側へ伝わり難くなり、これに伴い発熱皿６
上の被調理物を調理する熱効率を良くすることができ
る。しかも、受皿１を電磁調理器から他の場所へ移動さ
せて置いても、その置いた面を焦がすような心配もな
い。

【００１９】さらに、受皿１を陶器製としているので、
陶器による高級感があると共に、一層和風性を生かした
ものとすることができる。

【００２０】図４及び図５は本発明の第２実施例を示し
たものであり、この第２実施例は上記した第１実施例と
は次の点が異なっている。すなわち、発熱皿６の外周部
であるフランジ部７の２箇所に、保持手段を構成する弾
性片部１１を一体に設けている。この場合、弾性片部１
１には孔１２が形成されている。しかして、発熱皿６を
受皿１の収容部２内に収容した状態で、その弾性片部１
１の外周部が受皿１の内周部１ｂに弾性的に接触するよ
うになっている。

【００２１】このような第２実施例においては、上記し
た第１実施例と同様な作用効果が得られることに加え、
次のような利点がある。すなわち、弾性片部１１を発熱
皿６に一体に設けているので、弾性片を発熱皿６にスポ
ット溶接などで固着する場合とは違い、弾性片部１１を
固着する必要がなく、製造が容易になる。また、弾性片
部１１が発熱皿６から外れてしまうことも防止できる。

【００２２】本発明は上記した実施例にのみ限定される
ものではなく、次のように変形または拡張することがで
きる。受皿１としては、陶器に限られず、調理時に発熱
皿６の発熱を阻害するものでなければ、木製或いはガラ
ス製とすることもできる。受皿１側の突部５は、間欠的
に設けるようにしても良い。発熱皿６の保持手段を構成
する弾性片は、受皿１の内周部１ｂ側に設けるようにし
ても良い。

【００２３】

【発明の効果】本発明によれば、発熱皿を受皿内に収容
した状態で、電磁調理器で良好に調理することができ、
また、全体の重量が軽く、しかもがたつき難くできて、
取り扱いやすく、さらに洗浄も容易に行うことができ
る。

【００２４】また、発熱皿を受皿内に収容した状態で、
発熱皿の底部と受皿の底部との間に空間部が形成される
ようにすることにより、発熱皿上の被調理物を調理する
熱効率を良くすることができ、しかも、受皿を電磁調理
器上から他の場所へ移動させて置いても、その置いた面
を焦がすようなことも防止できる。

【００２５】さらに、発熱皿を保持するための保持手段
を、発熱皿の外周部に一体に設けられた弾性片部により
構成することにより、製造が容易にできると共に、弾性
片部が外れてしまうようなことを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す縦断側面図

【図２】分解斜視図

【図３】要部の拡大断面図

【図４】本発明の第２実施例を示す図１相当図

【図５】発熱皿の斜視図

【符号の説明】

１は受皿、１ａは底部、１ｂは内周部、２は収容部、５
は突部、６は発熱皿、６ａは底部、８は弾性片（保持手
段）、９は空間部、１０は電磁調理用皿、１１は弾性片
部（保持手段）である。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】非金属材料により形成された受皿と、電磁調理器の高周波磁界を受けてうず電流が流れること
に基づき発熱する材料によって皿状に形成され、前記受
皿内に着脱可能に収容される発熱皿と、この発熱皿を前記受皿内に収容した状態で、発熱皿を弾
性力により保持する保持手段とを具備したことを特徴と
する電磁調理用皿。
【請求項２】発熱皿を受皿内に収容した状態で、発熱
皿の底部と受皿の底部との間に空間部が形成されるよう
にしたことを特徴とする請求項１記載の電磁調理用皿。
【請求項３】保持手段は、発熱皿の外周部に一体に設
けられた弾性片部により構成され、この弾性片部を受皿
の内周部に弾性的に接触させるようにしたことを特徴と
する請求項１または２記載の電磁調理用皿。