JPH0992452A - 電磁誘導加熱調理器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱効率を落とすこともなく使い勝手及び収
納性を良好にし、また、価格の低減化を図り得る電磁誘
導加熱調理器を提供する。 【解決手段】 本体ケース１１のトッププレート１４上
には、一方の面に平坦状の平坦面２０が形成されると共
に、他方の面に同心円状の凹凸から構成される凹凸面２
１が形成された調理用プレート１９が着脱自在に載置さ
れている。そして、その凸状部２２の先端面２２ａは、
トッププレート１４の上面に面接触している。本体ケー
ス１１内に配設された加熱コイル１５に高周波電流を供
給すると、凹凸面２１の凸状部２２に渦電流が発生して
調理用プレート１９が加熱される。この調理用プレート
１９は、反転して使用することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱により加
熱される調理用プレートを備えた電磁誘導加熱調理器に
関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】この種の電磁誘導加熱
調理器の一例としては、本体ケース内に加熱コイルを配
設すると共に、本体ケースの上面にトッププレートを配
設した調理器本体に対して、そのトッププレートに着脱
可能に載置される調理用プレートを備えたものが供され
ている。このものにおいて、加熱コイルに高周波電流を
供給すると、電磁誘導の作用により、調理用プレートの
底面に渦電流が発生して調理用プレートが加熱され、調
理用プレート上の調理物が調理されるようになる。この
場合、調理用プレートは、一般的には、渦電流が発生し
易いように鉄或いは磁性ステンレスのような磁性金属材
料からなっている。

【０００３】一方、近年のグルメ志向の影響で、調理物
をおいしく調理したいとの要求から調理面の形状が異な
る複数の調理用プレートを用意し、その中から調理物に
合った形状の調理用プレートを選択して使用するという
ことが考えられている。例えば、焼き肉をする場合に
は、図１２に示すように、表面に凹部１ａと凸部１ｂが
形成されて調理面全体が凹凸状をなす焼き肉用プレート
１が使用され、例えば、お好み焼きをする場合には、図
１３に示すように、調理面全体が平坦状をなすお好み焼
き用プレート２が使用される。

【０００４】しかしながら、このような従来のもので
は、調理物の種類に応じて形状の異なる調理用プレート
を用意しなければならず、使い勝手及び収納性が悪く、
また、加熱調理器の価格が高くなるという欠点があっ
た。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、
その目的は、使い勝手及び収納性を良好にし、また、価
格の低減化を図り得る電磁誘導加熱調理器を提供するこ
とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の電磁誘導加熱調
理器は、本体ケース内に加熱コイルを有すると共に上面
にトッププレートを有してなる調理器本体と、一方の面
と他方の面との断面形状が互いに異なり、且つ、各面に
おけるトッププレート接触部が前記トッププレートに対
して面接触するように構成され、いずれかの面が上面と
なるようにして前記トッププレート上に着脱自在に載置
され、前記加熱コイルにより誘導加熱される調理用プレ
ートとを備えてなることを特徴としたものである。

【０００６】上記構成の電磁誘導加熱調理器において
は、調理用プレートは、一方の面と他方の面の断面形状
が互いに異なるから、そのうちのいずれかの面が上にな
るようにトッププレート上に載置すれば、調理用プレー
トを、調理物の種類に応じて、いずれかの面を選択的に
使用することができる。また、調理用プレートのいずれ
の面においても、トッププレート接触部がトッププレー
トと面接触するように構成されているから、加熱コイル
による電磁誘導作用が調理用プレートに良好に波及し、
加熱効率の低下がない。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の第１実施例につい
て図１乃至図４を参照しながら説明する。◎図１におい
て、調理器本体１０の本体ケース１１は、夫々、円形状
をなす下部ケース１２と、上部ケース１３と、トッププ
レート１４とを組合わせてなり、全体として円形状に構
成されている。このうちトッププレート１４は、例え
ば、耐熱結晶化ガラスからなり、その上面周縁部には環
状の凹陥部１４ａが設けられている。また、上部ケース
１３の上面外周部には、図示しない操作パネルが配設さ
れている。

【０００８】本体ケース１１内の上部中央部には、円形
状のコイルベース１５ａを備えた誘導加熱用の加熱コイ
ル１５がトッププレート１４の下面と対向するように配
設され、その加熱コイル１５の中心部に位置して温度セ
ンサ１６がトッププレート１４の下面中央部に取付けら
れている。また、本体ケース１１内の下部には、加熱コ
イル１５に高周波電流を供給するための制御回路１７が
配設されている。

【０００９】また、本体ケース１１内の隅部には冷却フ
ァン１８が配設されている。この冷却ファン１８の回転
駆動によって下部ケース１２の底部に設けられた吸気口
１２ａから空気が本体ケース１１内に吸入される。そし
て、吸入された空気は、制御回路１７の冷却に供された
後、下部ケース１２の外周部に形成された排気口１２ｂ
から排出される。

【００１０】トッププレート１４の上面には、調理用プ
レート１９が着脱可能に載置されている。この調理用プ
レート１９は、例えば、鉄（比重＝７．８ｇ／ｃｍ³ 、
熱伝導率＝０．１７ｃａｌ／ｃｍ・ｓｅｃ・℃）或いは
磁性ステンレス（熱伝導率＝０．０４ｃａｌ／ｃｍ・ｓ
ｅｃ・℃）などの磁性金属材料からなるものであり、図
３に示すように、一方の面（図３中、下側の面）には平
坦状の平坦面２０が形成され、他方の面（図３中、上側
の面）には、図４に示すように、同心円状の凹凸から構
成された凹凸面２１が形成されている。

【００１１】上記平坦面２０は、その全面がトッププレ
ート接触部たるもので、また、凹凸面２１のうちの凸状
部２２のトッププレート接触部たる先端面２２ａは平坦
状をなしている。尚、この場合、上記凹凸面２１の凸状
部２２の幅は４〜６ｍｍに形成され、これにより、その
凸状部２２に誘導加熱による渦電流が発生し易いように
なっている。また、凹状部２３の幅は４〜６ｍｍに形成
され、且つ、深さは３ｍｍ以上に形成され、これによ
り、調理物から出る脂や肉汁などが調理物に再付着する
ことがないようにしている。

【００１２】さらに、凹凸面２１の凹状部２３の最外周
の凹状部２３ａは、他の凹状部２３ｂよりも深く形成さ
れており、平坦面２０にあって、その最外周の凹状部２
３ａに対応する部位には溝部２０ａが形成されている。
そして、調理用プレート１９の外周部には、夫々、平坦
面２０、凹凸面２１の凸状部２２よりも高い突壁部２
４、２５が上下方向に延びて設けられている。また、調
理用プレート１９の外周部の高さ方向の中心部位には、
外側に突出するように取手２６が取付けられている。

【００１３】かかる調理用プレート１９が、図１に示す
ように、その平坦面２０を調理面（上向き）として、且
つ、その突壁部２５が上記凹陥部１４ａに嵌入されるよ
うにトッププレート１４上に載置されたときには、凹凸
面２１の凸状部２２の先端面２２ａがトッププレート１
４の上面に面接触し、その先端面２２ａの一部が、上記
の温度センサ１６に対応するように位置される。この状
態において、操作パネルのスイッチキーを操作して加熱
コイル１５に高周波電流を供給すると、調理用プレート
１９の凹凸面２１の凸状部２２に渦電流が発生してジュ
ール熱が発生する。そして、その発生した熱は、調理用
プレート１９の平坦面２０に熱伝導して、平坦面２０上
に載せられた調理物、例えば、お好み焼きが加熱調理さ
れるようになる。

【００１４】一方、調理用プレート１９が、図２に示す
ように、その凹凸面２１を調理面（上向き）として、且
つ、その突壁部２４が上記凹陥部１４ａに嵌入されるよ
うにトッププレート１４上に載置されたときには、平坦
面２０の全体がトッププレート１４の上面に面接触す
る。この状態において、操作パネルのスイッチキーを操
作して加熱コイル１５に高周波電流を供給すると、調理
用プレート１９の平坦面２０の全体に渦電流が発生して
ジュール熱が発生する。そして、その熱は、調理用プレ
ート１９の凹凸面２１の凸状部２２の先端面２２ａに熱
伝導して、凹凸面２１の凸状部２２上に載せられた調理
物、例えば、焼き肉が加熱調理されるようになる。この
とき調理物から発生した脂や肉汁などは、凹凸面２１の
凹状部２３に落ちるため、脂が肉の焼き面に再付着する
ことなどがなく、調理物をおいしく調理することができ
る。

【００１５】上記した本実施例によれば、調理用プレー
ト１９の一方の面には平坦面２０を形成すると共に、他
方の面には凹凸面２１を形成し、さらに、この凹凸面２
１のうちの凸状部２２の先端面２２ａを平坦状としたか
ら、いずれかの面が上になるようにトッププレート１４
上に載置すれば、調理用プレート１９を、調理物の種類
に応じて、いずれかの面を選択的に使用することができ
る。また、調理用プレート１９のいずれの面において
も、平坦面２０或いは凹凸面２１の凸状部２２の先端面
２２ａがトッププレート１４と面接触するように構成さ
れているから、加熱コイル１５による電磁誘導作用が調
理用プレート１９に良好に波及し、加熱効率の低下がな
い。よって、調理物の種類に応じて、形状の異なる調理
用プレートを用意する必要がなくなり、使い勝手及び収
納性が良好になり、また、価格の低減化を図ることがで
きる。

【００１６】また、平坦面２０を調理面として使用する
場合には、凹凸面２１の凸状部２２の先端面２２ａの一
部が、温度センサ１６に対応するように位置される構成
したから、調理用プレート１９の熱が温度センサ１６に
確実に伝達されるようになり、平坦面２０を調理面とし
て使用する場合においても、温度制御を正確に行うこと
ができ、調理物の焼き過ぎや焦げ付きを防止することが
できる。

【００１７】さらに、凹凸面２１の凹状部２３の最外周
の凹状部２３ａを、他の凹状部２３ｂよりも深く形成
し、平坦面２０にはその最外周の凹状部２３ａに対応す
る部位に溝部２０ａを形成する構成としたから、調理面
において、調理物から発生した水分や脂分をそれら最外
周の凹状部２３ａ或いは溝部２０ａに一時的に溜めるこ
とができ、おいしく調理することができると共に、調理
後の清掃を容易にすることができる。

【００１８】加えて、調理用プレート１９の外周部に、
夫々、平坦面２０、凹凸面２１の凸状部２２よりも高い
突壁部２４、２５を設け、調理用プレート１９は、これ
らの突壁部２４、２５がトッププレート１４の凹陥部１
４ａに嵌入されるようにトッププレート１４上に載置さ
れる構成としたから、調理用プレート１９の位置ずれを
防止することができ、しかも、調理面において、調理物
が落下したり、調理物から発生する脂や肉汁などが零れ
ることを防ぐことができる。

【００１９】さらに加えて、調理用プレート１９の外周
部の高さ方向の中心部位に、外側に突出するように取手
２６を取付けた構成としたから、調理用プレート１９の
いずれの面を調理面とした場合でも、調理用プレート１
９の持ち運びを容易に行うことができる。

【００２０】尚、本発明は、以下のようにしても良い。
図５に示すように、調理用プレート２７は、鉄或いは磁
性ステンレスなどの磁性金属材料に替えて、母材２８に
アルミニウムを使用し、その両面に磁性材２９を溶射し
たもの或いは銀ペーストを印刷したものからなるように
しても良い。また、調理用プレート１９は、熱伝導性の
良いカーボン（比重＝１．８ｇ／ｃｍ³ 、熱伝導率＝
０．３６ｃａｌ／ｃｍ・ｓｅｃ・℃）の単一素材で、且
つ、固有抵抗が４００〜１５００μΩ・ｃｍの特性を有
するものからなるものでも良く、この場合には、磁性金
属材料に比べて、軽量化及び加熱効率の向上を図ること
ができる。

【００２１】図６乃至図１１には、本発明の第２実施例
を示しており、以下、これについて第１実施例と異なる
部分について説明する。図６及び図７に全体構成を示す
ように、調理用プレート３１は、調理用プレート保持具
３２に着脱自在に保持されて本体ケース１１のトッププ
レート１４上に載置されている。この調理用プレート３
１は、カーボンの単一素材からなるものであり、第１実
施例における取手２６は備えていない。そして、第１実
施例と同様に、一方の面には全面がトッププレート接触
部たる平坦状の平坦面３３が形成され、他方の面には同
心円状の凹凸から構成された凹凸面３４が形成されてい
る。また、この場合においても、凹凸面３４のうちの凸
状部３５のトッププレート接触部たる先端面３５ａは平
坦状をなし、凸状部３５の幅は４〜６ｍｍに形成され、
これにより、その凸状部３５に誘導加熱による渦電流が
発生し易いようになっている。また、凹状部３６の幅は
４〜６ｍｍに形成され、且つ、深さは３ｍｍ以上に形成
され、これにより、調理物から出る脂や肉汁などが調理
物に再付着することがないようにしている。

【００２２】さらに、凹凸面３４の凹状部３６の最外周
の凹状部３６ａは、他の凹状部３６ｂよりも深く形成さ
れており、平坦面３３にあって、その最外周の凹状部３
６ａに対応する部位には溝部３３ａが形成されている。
そして、調理用プレート３１の外周部には、夫々、平坦
面３３、凹凸面３４の凸状部３５よりも高い突壁部３
７、３８が上下方向に延びて設けられている。

【００２３】上記調理用プレート保持具３２は、図８及
び図９に示すように、調理用プレート３１を囲繞するリ
ング状の枠部３９と、この枠部３９の下部に設けられた
ドーナツ板状の受け部４０と、枠部３９に外側へ突出す
るように設けられた取手４１とを備えている。この取手
４１は、やや上向きの位置となるように取付けられてい
て、調理器本体１０からの離間距離を長くしてある。ま
た、枠部３９は、調理用プレート３１の高さよりも高く
形成されており、受け部４０は、調理用プレート保持具
３２がトッププレート１４上に載置されたときにトップ
プレート１４に設けられた環状の凹陥部１４ａに嵌入さ
れるようになっている。尚、上記枠部３９は、調理用プ
レート３１より熱伝導率の低い非磁性ステンレスにて形
成されている。

【００２４】また、枠部３９の内周縁部には、４個の圧
接部材４２が互いに９０度ずれて配設されている。この
圧接部材４２は、枠部３９に固定された固定部材４２ａ
と、受け部４０上を移動する可動部材４２ｂとからな
り、これら固定部材４２ａと可動部材４２ｂとの間に
は、形状記憶合金からなるコイルばね４３が設けられて
いる。このコイルばね４３を構成する形状記憶合金の変
態温度は高温であり、即ち、コイルばね４３は、高温時
には記憶している形状（延び方向）に変化し、冷却され
て変態温度以下になると変形自在になるものである。

【００２５】しかして、図１０に示すように、調理用プ
レート３１を、その突壁部３７、３８のいずれか（この
場合は突壁部３８）の先端面が調理用プレート保持具３
２の受け部４０に当接するように受け部４０上に載置し
た後、コイルばね４３が加熱されて変態温度に達する
と、コイルばね４３の形状が延び方向に変化することに
伴い、可動部材４２ｂが受け部４０上を移動する。その
結果、図１１に示すように、可動部材４２ｂが調理用プ
レート３１の外周部側面に当接し、調理用プレート３１
が４方向から可動部材４２ｂを介してコイルばね４３に
より圧接され、調理用プレート保持具３２に保持される
ようになる。

【００２６】この状態から、コイルばね４３が冷却され
て変態温度以下になると、コイルばね４３は変形自在と
なり、調理用プレート３１を動かすことによって、可動
部材４２ｂが受け部４０上を圧接方向とは逆方向に移動
し（図１０の状態に復帰）、その結果、調理用プレート
３１が調理用プレート保持具３２から取外されるように
なる。

【００２７】かかる調理用プレート保持具３２が、図６
に示すように、その受け部４０の上面に突壁部３８の先
端面を当接させると共に、平坦面３３が調理面となるよ
うに調理用プレート３１を保持した状態で、その受け部
４０が上記凹陥部１４ａに嵌入されるようにトッププレ
ート１４上に載置されたときには、凹凸面３４の凸状部
３５の先端面３５ａがトッププレート１４の上面に面接
触し、その先端面３５ａの一部が、上記の温度センサ１
６に対応するように位置される。この状態において、操
作パネルのスイッチキーを操作して加熱コイル１５に高
周波電流を供給すると、調理用プレート３１の凹凸面３
４の凸状部３５に渦電流が発生してジュール熱が発生す
る。そして、その熱は、調理用プレート３１の平坦面３
３に熱伝導して、平坦面３３上に載せられた調理物、例
えば、お好み焼き４４が加熱調理されるようになる。こ
のとき、コイルばね４３は、加熱された調理用プレート
３１からの熱放射或いは受け部４０からの僅かな熱伝導
により間接的に加熱され、高温になったときに延び方向
に変形し、可動部材４２ｂを移動させて調理用プレート
３１を圧接保持するようになる。

【００２８】一方、調理用プレート保持具３２が、図７
に示すように、その受け部４０の上面に突壁部３７の先
端面を当接させると共に、凹凸面３４が調理面となるよ
うに調理用プレート３１を保持した状態で、その受け部
４０が上記凹陥部１４ａに嵌入されるようにトッププレ
ート１４上に載置されたときには、平坦面３３の全体が
トッププレート１４の上面に面接触する。この状態にお
いて、操作パネルのスイッチキーを操作して加熱コイル
１５に高周波電流を供給すると、調理用プレート３１の
平坦面３３の全体に渦電流が発生してジュール熱が発生
する。そして、その熱は、調理用プレート３１の凹凸面
３４の凸状部３５の先端面３５ａに熱伝導して、凹凸面
３４の凸状部３５上に載せられた調理物、例えば、焼き
肉４５が加熱調理されるようになる。このとき調理物か
ら発生した脂や肉汁などは、凹凸面２１の凹状部２３に
落ちるため、脂が肉の焼き面に付着することなどがな
く、調理物をおいしく調理することができる。このとき
においても、調理用プレート３１は、上記したようにコ
イルばね４３が加熱されることにより、調理用プレート
保持具３２に圧接保持されるようになる。

【００２９】上記した第２実施例によれば、調理用プレ
ート３１は、調理用プレート保持具３２の枠部３９によ
り囲繞される構成としたから、調理物から発生する脂や
肉汁などが調理用プレート３１から飛出すことを防止す
ることができると共に、本体ケース１１が汚れるのを防
止することができる。

【００３０】特に、調理用プレート保持具３２は上下反
転されないから、枠部３９を上方へ高くすることが可能
であり、上記した脂や肉汁などの調理用プレート３１か
らの飛出しを有効に防止できると共に、取手４１を調理
用プレート保持具３２の上下中間位置より高い位置に設
けることができ、調理器本体１０との離間距離を大きく
できて、持ち易くすることができる。

【００３１】また、調理用プレート３１と調理用プレー
ト保持具３２との間に温度によって変態する形状記憶合
金からなるコイルばね４３を設け、そのコイルばね４３
によって、調理用プレート３１が高温状態のときに調理
用プレート保持具３２に挟持状態に保持される構成とし
たから、調理用プレート３１を着脱可能にすることがで
きると共に、調理中に調理用プレート３１が落下するこ
とを確実に防止することができる。この場合、形状記憶
合金からなるコイルばね４３の替わりに、弾性ばねを設
けるようにしても良い。

【００３２】さらに、枠部３９を、調理用プレート３１
よりも熱伝導率が小さい非磁性ステンレス材料からなる
ように構成したから、調理用プレート３１から調理用プ
レート保持具３２への熱伝導を少なくして、調理用プレ
ート３１の加熱効率を向上させることができる。

【００３３】尚、本願は上記実施例に限定されるもので
はなく、例えば、プレート接触部はトッププレートに密
着しなくても、磁力の及ぶ範囲内ならわずかにトッププ
レートから浮いていても良い等、種々の変形が可能であ
る。

【００３４】

【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項１記載の発明によれば、調理用プレートを、調理物
の種類に応じていずれかの面を選択して使用できるか
ら、従来のように、調理物の種類に応じて複数の調理用
プレートを用意する必要をなくし得て、よって、使い勝
手及び収納性を良好にし、また、価格の低減化を図るこ
とができる。また、調理面のいずれの面を調理面として
も、加熱効率が低下することはない。

【００３５】請求項２記載の発明によれば、調理用プレ
ートを、カーボン材料からなる構成としたから、軽量化
及び加熱効率を向上することができる。

【００３６】請求項３記載の発明によれば、凹凸状の先
端面を温度センサに対応するように位置する構成とした
から、平坦状の面が調理面として使用される場合におい
ても、温度制御を正確に行うことができ、調理物の焼き
過ぎや焦げ付きを防止することができる。

【００３７】請求項４記載の発明によれば、調理用プレ
ートの外周部に平坦面若しくは凸状部の先端面よりも高
い突壁部を設け、調理用プレートは、これらの突壁部が
トッププレートの周縁部に設けられた凹陥部に嵌入され
るようにトッププレート上に載置される構成としたか
ら、調理用プレートの位置ずれを防止することができ、
しかも、調理面において、調理物が落下したり調理物か
ら発生する脂や肉汁などが零れることを防ぐことができ
る。

【００３８】請求項５記載の発明によれば、調理用プレ
ートを、調理用プレート保持具の枠部により囲繞される
構成としたから、調理物から発生する脂や肉汁などが調
理用プレートから飛出すことを防止することができると
共に、本体ケースが汚れるのを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す全体の縦断側面図

【図２】図１相当図

【図３】調理用プレートの縦断側面図

【図４】斜視図

【図５】変形例を示す図３相当図

【図６】本発明の第２実施例を示す図１相当図

【図７】図６相当図

【図８】平面図

【図９】圧接部材部分を示す縦断側面図

【図１０】調理用プレート及び調理用プレート保持具の
縦断側面図

【図１１】図１０相当図

【図１２】従来例を示す平面図

【図１３】図１２相当図

【符号の説明】

図面中、１０は調理器本体、１１は本体ケース、１４は
トッププレート、１４ａは凹陥部、１５は加熱コイル、
１６は温度センサ、１９は調理用プレート、２０は平坦
面（トッププレート接触部）、２２は凸状部、２２ａは
先端面（トッププレート接触部）、２４は突壁部、２５
は突壁部、２６は取手、２７は調理用プレート、３１は
調理用プレート、３２は調理用プレート保持具、３３は
平坦面（トッププレート接触部）、３５は凸状部、３５
ａは先端面（トッププレート接触部）、３７は突壁部、
３８は突壁部、３９は枠部、４０は受け部、４１は取手
である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 進 愛知県瀬戸市穴田町991番地 株式会社東 芝愛知工場内 (72)発明者 小林 順一 愛知県瀬戸市穴田町991番地 株式会社東 芝愛知工場内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体ケース内に加熱コイルを有すると共
   に、上面にトッププレートを有してなる調理器本体と、 一方の面と他方の面との断面形状が互いに異なり、且
   つ、各面におけるトッププレート接触部が前記トッププ
   レートに対して面接触するように構成され、いずれかの
   面が上面となるようにして前記トッププレート上に着脱
   自在に載置され、前記加熱コイルにより誘導加熱される
   調理用プレートとを備えてなる電磁誘導加熱調理器。
2. 【請求項２】 調理用プレートは、カーボン材料からな
   ることを特徴とする請求項１記載の電磁誘導加熱調理
   器。
3. 【請求項３】 調理用プレートは、一方の面が平坦状を
   なすと共に、他方の面が凹凸状をなし、且つ、その凸状
   部のトッププレート接触部である先端面が平坦状をな
   し、その凸状部の先端面がトッププレートの下面中央部
   に設けられた温度センサに対応するようにトッププレー
   ト上に載置されることを特徴とする請求項１記載の電磁
   誘導加熱調理器。
4. 【請求項４】 調理用プレートは、一方の面が平坦状を
   なすと共に、他方の面が凹凸状をなし、且つ、その凸状
   部のトッププレート接触部である先端面が平坦状をな
   し、少なくともいずれかの面の外周部にその平坦面若し
   くは凸状部の先端面よりも高い突壁部を設け、 調理用プレートは、前記突壁部が前記トッププレートの
   周縁部に設けられた凹陥部に嵌入されるようにトッププ
   レート上に載置されることを特徴とする請求項１記載の
   電磁誘導加熱調理器。
5. 【請求項５】 調理用プレートを囲繞する枠部と、 この枠部に設けられた受け部と、 前記枠部に設けられた取手とを有してなる調理用プレー
   ト保持具を備え、 調理用プレートは、前記調理用プレート保持具の前記受
   け部に着脱自在に保持されてトッププレート上に載置さ
   れることを特徴とする請求項１記載の電磁誘導加熱調理
   器。