JPH10123530A - 液晶配向の修復方法、及びその修復機能を備えた強誘電性液晶装置 - Google Patents

液晶配向の修復方法、及びその修復機能を備えた強誘電性液晶装置

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JPH10123530A
JPH10123530A JP15412597A JP15412597A JPH10123530A JP H10123530 A JPH10123530 A JP H10123530A JP 15412597 A JP15412597 A JP 15412597A JP 15412597 A JP15412597 A JP 15412597A JP H10123530 A JPH10123530 A JP H10123530A
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ferroelectric liquid
cell
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piezoelectric element
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JP15412597A
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Clifford Jones John
クリフォード ジョーンズ ジョン
Philip Rimer Carl
フィリップ リマー カール
Stuart Bancroft Martin
スチュアート バンクロフト マーティン
Vernon Brown Karl
ヴァーノン ブラウン カール
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Sharp Corp
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UK Government
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の装置使用時にも容易に行い得る液晶配
向の修復方法を提供すると共に、ユーザー自らが修復で
きるように、該修復方法を実現する修復手段を備えた強
誘電性液晶装置を提供する。 【解決手段】 それぞれ電極線5・6を有する二枚の基
板の間に、強誘電性液晶材料を含む液晶層を設けたセル
1を備える強誘電性液晶装置に、電気的配向修復回路3
0を備えつける。電気的配向修復回路30は、液晶層内
の強誘電性液晶分子がスメクチック相における所要の配
向となるように、周囲温度にて強誘電性液晶材料の全体
的流動を誘起する。電気的配向修復回路30では、スイ
ッチ34を介してユーザーにより、またはセンサ38か
らの信号によって、発振器32が可変電圧をセル1に印
加し、セル1に共振を起こさせて強誘電性液晶材料の全
体的流動を誘起する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶配向の修復方
法、及びその修復機能を備えた強誘電性液晶装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶装置として強誘電性スメ
クチック液晶材料を用いた液晶装置(以下、「FLC
D」という。)が知られている。FLCDは、高速スイ
ッチングとメモリー性とに優れ、特に表示装置や光シャ
ッタに用いて好適なものである。
【0003】従来のFLCDは、互いに平行に配置され
た2枚のガラス基板の間に0.5μmから50μm幅の
間隙が設けられ、その間隙に強誘電性スメクチック液晶
材料を含む液晶層を備えている。また、両ガラス基板の
互いに対向している内側表面には、通常、複数の電極線
が配設されている。電極線は、通常、一方の基板に設け
られる複数の行電極線と他方の基板に設けられる複数の
列電極線とからなり、これら両電極線は互いに交差し、
マトリックス・アレイを形成している。つまり、両電極
線の交差部がそれぞれ独立して駆動可能な画素を形成
し、画素がマトリックス状に配置された構造となる。
【0004】かかるFLCDにおいて各画素を駆動する
方法としては、通常、上記行電極線と列電極線とにそれ
ぞれストロボパルスと呼ばれる電圧とデータパルスと呼
ばれる電圧とが印加される。この電圧印加によって、選
択された画素では上記液晶材料中の液晶分子がスイッチ
ングを行う。具体的には、液晶分子は、印加電圧に従
い、分子軸が一の方向にある一の極状態と、分子軸が他
の方向にある他の極状態との両極状態の間でスイッチン
グする。
【0005】透過型の表示装置に用いる場合、上記液晶
材料は、通常、偏光軸が互いに略直交する2枚の偏光板
の間に配置される。両偏光板に挟まれた状態で一方から
液晶材料に光を透過させた場合、上記液晶分子は、分子
軸方向によって光透過特性が異なることから、各画素
は、画素を構成する液晶分子のスイッチング状態に従っ
て、明暗いずれかを示すことになる。このようにして画
素全体で一の表示が行われるのであり、表示を良好に行
うためには、上記液晶材料の全ての液晶分子の分子軸方
向を適正な方向に配向させることが極めて重要になる。
【0006】ところで、上記FLCDの製造の際には、
上記両基板の一方または双方の内側表面に、高分子の薄
層からなる配向層が設けられる。配向層は、組み立てら
れた状態で液晶層と接するものであり、該液晶層内の近
傍の液晶分子に所望の表面配向状態を付与するため、必
要なラビング方向にラビングされる。また、配向層は、
表面液晶分子の傾きの大きさを決定する。
【0007】キラルスメクチック液晶材料を用いた場
合、液晶分子のスイッチング特性は、2枚の基板間にわ
たり複数形成される微小層での当該液晶分子の配置状態
によって決まる。この微小層は、文献「Ferroelectrics
(1991), vol.114, pp3」でJ. Kanbe等が開示するよう
に、シェブロン構造(「く」の字構造)を有しており、
C1状態またはC2状態のいずれかの配向状態をとりう
るものである。
【0008】C1状態及びC2状態のいずれの配向状態
も、製造過程において液晶材料を等方状態から冷却する
ときに形成できる。しかし、良好な表示を得るために
は、材料全てが一の状態、つまり全てC1状態であるか
全てC2状態でなければならない。また、C2状態は、
低電圧でより高速のスイッチングが可能であるので、材
料全てがC2状態となることが望ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スメクチック
相における強誘電性液晶分子の配向は、使用時に機械的
衝撃や電気的衝撃を受けた場合には、容易に配向乱れを
生じやすく、このような配向乱れによって、液晶層の一
部がC2状態からC1状態に変化することがある。この
ことは、装置が移動時などに機械的衝撃を受けた場合や
ある程度以上の強い電場にさらされた場合に、FLCD
の表示特性が損なわれることがあることを意味してい
る。
【0010】さらに、一旦FLCDに液晶分子の配向乱
れが生じると、この乱れは継続し自然に回復することは
ない。従って、使用時に上記のような配向乱れが生じた
場合に配向を修復する手段を装置に設けることは、大き
な利点となる。
【0011】FLCD製造の際に行われる熱配向処理に
よっても上記のような配向乱れを修復することが可能で
あるが、このような熱配向処理は、使用時にユーザー自
らが配向乱れを修復できるように、当該処理を行う手段
を装置に設けることが困難である。
【0012】また、FLCDは、上記と異なる電気的衝
撃や機械的衝撃によっても劣化や不具合を生じることが
知られている。例えば、一般に、マルチプレックス駆動
されるFLCDには、通常の駆動条件の下で交流電圧波
形が印加されているが、かかる条件の下では液晶材料は
緩やかに移動し、その結果、表示パネルの端部近傍で圧
力が増大することになる。このことは、電気力学的機構
によるものと考えられている(ヨーロッパ公開特許出願
No. EP 0661580A2参照)。
【0013】上記のように圧力が増大すると当該領域で
セル厚が変化することになり、ひいてはその複屈折光の
色が変化することになる。
【0014】また、表示パネルのある領域が、一定期
間、同じ極状態に置かれていると、表示に好ましくない
影響を与えることがある。つまり、配向状態としてその
極状態が好まれる状態となり、当該領域でのスイッチン
グにおいて双安定性ではなくある種の単一安定性の傾向
を招来する。このことは、「表面メモリー効果」と呼ば
れている。
【0015】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は、通常の装置使用時にも
容易に行い得る液晶配向の修復方法を提供すると共に、
ユーザー自らが修復できるように、該修復方法を実現す
る修復手段を備えた強誘電性液晶装置を提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る液晶配向の
修復方法は、上記の課題を解決するために、それぞれ電
極を有する二枚の基板の間に、強誘電性液晶材料を含む
液晶層を設けたセルを備える強誘電性液晶装置に用いる
液晶配向の修復方法であって、前記液晶層内の強誘電性
液晶分子がスメクチック相における所要の配向となるよ
うに、周囲温度にて前記強誘電性液晶材料の全体的流動
を誘起することを特徴としている。
【0017】上記の方法において、前記セルに可変電圧
を印加し、電界を発生させて前記強誘電性液晶材料の全
体的流動を生じさせることは、好ましい。この場合、使
用時にも配向を修復できるよう、構造が単純で、低電
力、且つユーザーにも操作できるような修復手段を装置
に具備することによって本発明の方法を実現することが
できる。
【0018】後述する本発明の実施の一形態では、前記
セルに共鳴振動を生じさせるべく、前記二枚の基板に設
けた電極を介して、低周波数の交流電圧を印加する。こ
れに応じて、多少の弾性を有するセルの両ガラス基板は
振動する。振動は、しばしば、口笛を鳴らしたような振
動音を伴う。
【0019】上記の電圧印加の結果生じた振動により、
前記強誘電性液晶材料は全体的に流動する。流動の方向
は、通常、基板と平行な方向であり、この流動により、
強誘電性液晶材料内での欠陥は、当該材料が低エネルギ
状態になるように移行して、修復される。つまり、低エ
ネルギ状態では、液晶分子は全て所要の配向に揃ってお
り、従って、装置の配向乱れを修復できることになる。
また、上記の流動によって、セルの端部に移動した強誘
電性液晶材料をセル内で再分配することもでき、表面メ
モリー効果を取り除くことも可能になる。
【0020】上記した液晶材料の流動を生じさせる方法
としては、次のいくつかの方法が考えられる。第1に、
多少の弾性を有するセルの両基板を振動させることによ
り、セルの体積を膨張させたり圧縮させたりする方法、
第2に、強誘電性液晶材料の自発分極と組み合わせて、
あるいは誘電異方性のような液晶材料の他の電気的応答
特性と組み合わせて振動及び電界を生じさせる方法、第
3に、圧電効果を利用する方法、第4に、強誘電性液晶
材料内若しくはセル構造内に適当なイオンを混合し、こ
れと振動を伴った電界の印加とを組み合わせて用いる方
法、及び、第5に、上記したいずれかの方法を複数組み
合わせて用いる方法などである。
【0021】また、後述する本発明の他の実施形態で
は、強誘電性液晶分子が所要の配向となるように、少な
くとも一の配向用の圧電素子(PZE)が設けられる。
この場合、上記の形態と同様に液晶材料の全体的流動を
生じさせ欠陥を修復するためには、前記圧電素子を振動
させるべく、該圧電素子に交流電圧を印加すればよい。
【0022】上記圧電素子に印加する電界は、ガラス基
板と平行な方向から印加してもよいし、垂直な方向から
印加してもよい。また、電界の印加により、セルのラビ
ング方向(若しくは同等の配向方向)と平行な方向に、
前記セル内で側方向の振動的ひずみを発生させるものと
してもよいし、ラビング方向(若しくは同等の配向方
向)と垂直な方向に側方向のひずみを発生させるものと
してもよい。
【0023】上記両形態において、基板に対し平行な方
向の振動と垂直な方向の振動とを選択して生じさせる構
成とすることも可能である。この場合、振動方向に応じ
て、液晶材料を平行な方向に流動させることもでき、ま
た、垂直な方向に流動させることもできる。各方向に流
動させる場合の液晶材料の流動速度は、液晶の封止状
態、セル体積の局所的変化、液晶材料の圧縮性、並び
に、液晶材料の粘性、弾性及び電気的特性の大きさとそ
の異方性等の諸要素を考慮して定めるものとすればよ
い。
【0024】液晶材料の流動方向を制御するには、両基
板にそれぞれ設けられた行電極及び列電極に対し振動を
伴った適当な電圧を印加すればよい。あるいは、セルの
各領域に印加される電圧波形の形状や、それら波形の相
対的位相関係に従って変化する圧電素子に適当な電圧を
印加すればよい。例えば、ある行電極または列電極に印
加する電界を、隣接する行電極または列電極に印加する
波形の所定期間(周波数の逆数)の何分の一かに等しい
時間分だけ遅らせる。これを装置全体にわたって繰り返
し行うことにすれば、装置全体にわたり、ひずみの波動
を発生させることができ、これにより、このひずみの波
動と平行な方向または反平行な方向に液晶材料を流動さ
せることができる。
【0025】液晶材料を流動させるために印加する電圧
波形の形状は、一周期内で非対称なものであってもよ
く、その立ち上がり時間(最小電圧から最大電圧に変移
するのに要する時間)と立ち下がり時間(最大電圧から
最小電圧に変移するのに要する時間)とが異なるもので
あってもよい。また、波形印加時に、ある期間での液晶
材料の流動の大きさと別の期間での流動の大きさとが異
なるように、電圧を印加してもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1乃至図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
図1は、本発明の液晶配向の修復方法が適用される強誘
電性液晶表示セル(以下、「FLCDセル」という。)
1の概略的構成を示す断面図である。
【0027】FLCDセル1は、2枚の平行なガラス基
板3・4の間にスペーサ(図示せず)によって所定間隔
の間隙が設けられ、その間隙に強誘電性液晶材料(以
下、単に「液晶材料」という。)2を含むスメクチック
相の液晶層を備えている。
【0028】また、両基板3・4の互いに対向している
内側表面には、酸化インジウム錫(ITO:Indium Tin
Oxide)からなる複数の透明な電極線5・6がそれぞれ
配設されている。一方の行電極線5は、互いに平行に配
設される複数の電極線からなる。他方の列電極線6は、
互いに平行に配設される複数の電極線からなると共に、
行電極線5と交差するように配置される。両電極線5・
6の各交差部が画素を構成し、両電極線5・6にそれぞ
れ適当なストロボパルス及びデータパルスが印加される
ことにより、各画素は駆動されることとなる。
【0029】また、両電極線5・6上には、高分子、例
えばポリアミドの薄層からなる配向層7・8が設けられ
る。各配向層7・8は、同図に示すように液晶層と接し
ており、製造の際には、配向層7・8近傍の液晶分子に
所望の表面配向状態並びにプレチルト角を付与するべ
く、必要なラビング方向にラビングされる。
【0030】キラルスメクチック相を示す液晶が用いら
れた場合、液晶分子は、両基板3・4間にわたり垂直方
向に複数形成された微小層内で規則正しく配向されるこ
とになる。この微小層は、上述のように、シェブロン構
造を有しており、C1状態またはC2状態のいずれかの
配向状態をとりうるものであるが、C2状態となること
が望ましい。
【0031】図5は、C1状態及びC2状態を概略的に
示している。同図においては、両基板3・4の内表面4
0・40間にわたり形成された微小層42のC1状態及
びC2状態が示されているが、C1状態とC2状態と
は、両基板3・4間中央の界面39でなす角度が異なっ
ている。
【0032】同図においては、各微小層42での液晶分
子41について、その分子軸が円錐体43の表面上にあ
るように示される。また、各液晶分子41の配向ベクト
ル44は、円錐体43の底面45からみた図より明らか
なように、当該底面45からみてそれぞれ適切な方向に
配向している。
【0033】両基板3・4の内表面40・40近傍では
強い配向規制力が働き、液晶分子41は、所定のプレチ
ルト角及び配向方向に規制されるが、両基板3・4から
離れた液晶分子41は、円錐体43の表面上にあって双
安定状態のいずれかの状態に自ら配向するものと考えら
れる。FLCDセル1に適当な極性と強度と時間幅とを
もった電界を印加することで、つまり、上記の両電極線
5・6にそれぞれ適当なストロボパルス及びデータパル
スを印加することで、液晶分子41は、円錐体43の表
面上の一の安定状態から他の安定状態にスイッチングす
る。
【0034】図6は、C2状態のエネルギ準位がC1状
態よりもΔE21分だけ低くなるように、液晶材料2が選
択され表面配向処理が施された場合の微小層42の角度
δとエネルギEとの関係を示すグラフである。この場合
には、FLCDセル1を製造する際に、両基板3・4間
に液晶材料2を充填し冷却する工程を含めることで、液
晶材料2の冷却過程において液晶分子はC1状態よりも
C2状態を好んで選択することとなる。
【0035】また、液晶分子は一旦C2状態となると、
C2状態からC1状態へ移行するためには、ΔE21+Δ
1 分のエネルギ障壁に相応するエネルギにより励起さ
れなければならない。一方、使用時などにおいて加熱さ
れることにより、また、機械的衝撃や電気的衝撃を受け
ることにより、液晶分子がC2状態からC1状態へ移行
する事態が起こり得る。
【0036】再び図1を参照して、基板3の外側表面に
は偏光板10が設けられる。一方、基板4の外側表面に
は、偏光軸が偏光板10の偏光軸と略90°の角度で交
わるように、偏光板(検光子)12が設けられる。
【0037】電界が印加されることにより双安定状態の
一方にスイッチングされた結果、偏光ベクトルが一方の
向きをもつように液晶分子が配向された場合、偏光板1
0を通過した偏光が液晶材料2の中を通過する際には、
その偏光面は殆ど影響を受けることがなく、光は偏光板
12によって遮断される(暗状態)。
【0038】これに対して、逆向きの電界が印加される
ことにより双安定状態の他方にスイッチングされた結
果、偏光ベクトルが他方の向きをもつように液晶分子が
配向された場合、偏光板10を通過した偏光は、液晶材
料2の中を通過する際に90°回転させられることにな
り、光は偏光板12を通過する(明状態)。
【0039】このように、両電極線5・6にスイッチン
グパルスと呼ばれる電圧を印加し、双安定状態の間で液
晶分子の分子軸のスイッチングを制御することによっ
て、各画素の表示状態を制御でき、つまり明暗いずれか
の状態としたり、あるいは画素を部分的にスイッチング
した場合には、中間調表示の状態とすることも可能であ
る。
【0040】従って、FLCDセル1において光透過特
性を良好に制御するためには、液晶分子の配向を良好に
制御することが必要であり、一方、液晶分子の配向は、
印加電界のみならず、分子相互間の配置状態や配向層7
・8と液晶分子との相対的配置関係によっても影響を受
けることから、FLCDセル1の光透過特性は、移動時
などに機械的衝撃や電気的衝撃を受けたり熱を加えられ
たりすることにより、比較的容易に影響を受けることと
なる。そして、この結果、例えば、上記したエネルギ障
壁に相応するエネルギにより励起された場合には、液晶
層の一部がC2状態からC1状態へ移行する事態も生じ
得る。
【0041】そこで、図4に概略的に示されるように、
FLCDセル1と共に、装置に電気的配向修復回路30
を備えた構成とする。これにより、上記の衝撃等により
配向欠陥が生じた場合に、自動的に、若しくは、ユーザ
ーが電気的配向修復回路30を操作することによって、
配向を修復することが可能になる。
【0042】電気的配向修復回路30は、FLCDセル
1の両電極線5・6に接続し、FLCDセル1に振動を
伴った電圧を印加する発振器32を備えている。発振器
32は、FLCDセル1の特性に応じて異なる周波数、
強度または波形をもった種々の電圧を発振できる構成と
してもよい。但し、発振器32を製造時に予め装置に内
蔵させる場合には、装置に備えつける前に所定の周波
数、強度及び波形をもった電圧を発振するよう予め設定
しておいてもよい。
【0043】発振器32は、FLCDセル1を共振させ
るのに適した電圧波形(例えば、矩形波状若しくは正弦
波状の低周波数の振動を伴った電圧波形)を発振する構
成とすればよい。即ち、FLCDセル1の両基板3・4
がセルの基本周波数で強く共振するように、あるいはこ
れよりも高い周波数(正確な周波数は、セルの構造配置
によって定まる)で振動するような電圧を発振する構成
とすればよい。
【0044】上記のように電気力学的に誘起された共振
は、周知の電気音響的効果によってもたらされるもので
あり、口笛を鳴らしたような振動音を伴う。
【0045】両基板3・4が振動することにより液晶材
料2も振動することとなり、その結果、液晶材料2は全
体的に流動する。この全体的流動は、上記の機械的・電
気的衝撃等により生じた配向欠陥を修復するものであ
り、液晶分子を再配向させ、例えば、C1状態となった
液晶分子をC2状態に再び移行させることができる。
【0046】実際に、配向欠陥を修復するべく、発振器
32を用いて異なる周波数、強度及び波形をもった種々
の電圧を印加し、FLCDセル1を振動させてみたとこ
ろ、両基板3・4は、およそ1乃至2kHzの周波数で
強く共振した。おそらくは、これがFLCDセル1の基
本周波数と考えられる。また、FLCDセル1の振動
は、これよりも高い周波数である8乃至9kHzの周波
数でも発生した。ある条件の下では、実際、FLCDセ
ル1を基本周波数で振動させるより、これよりも高い周
波数で振動させたほうが都合が良い場合も想定される。
例えば、FLCDセル1の振動は、後述のようにスペー
サ壁や圧電素子を備えた構成においてこれらを最適な周
波数で振動させるものとしてもよい。
【0047】上記の結果より、可変電圧として印加する
交流電圧の周波数を、およそ500Hzから10kHz
の範囲内とすることで、確実にFLCDセル1を振動さ
せることができるものと判断される。
【0048】また、FLCDセル1におよそ10V/μ
mの電界を発生させるのに十分な強度と波形とをもった
振動を伴った電圧を印加することにより、液晶材料2は
全体的に流動し、配向欠陥を修復できることが認められ
た。従って、液晶層内に発生させる電界を10V/μm
のオーダーとするよう電圧を印加することで、確実に液
晶材料2を流動させることができるものと判断される。
【0049】配向層7・8がポリイミドからなる場合、
配向層7・8が近傍の液晶分子を規制する表面規制力は
非常に強く、上記のような振動によっては配向欠陥の全
てが修復できないことも考えられるが、かかる場合にお
いても上記の方法によってある程度の修復は可能である
し、配向層7・8の表面規制力がこれより弱い場合に
は、十分な修復が可能である。
【0050】電気的配向修復回路30が、FLCDセル
1と共に装置に備えつけられた構成にあっては、配向欠
陥が発生した場合、その修復をユーザー自らの操作によ
って開始することができる。つまり、ユーザーがスイッ
チ34を操作すると、制御回路36は発振器32を制御
して所定期間振動を伴った電圧を発振させる。これによ
り、FLCDセル1を振動させて、液晶を所望の配向状
態に再配向させる。
【0051】あるいは、ユーザーの操作を介することな
く、装置の作動時または電気センサ38により配向欠陥
が検知されたときに、制御回路36が発振器32を制御
して、所定期間発振器32に電圧を発振させる構成とし
てもよい。
【0052】図2は、配向欠陥が発生した場合に液晶を
再配向させる上記の電気的配向修復回路30が適用可能
なFLCDセル1を概略的に示す図であり、同図では、
両基板3・4に設けられた電極線及び配向層は、便宜上
省略されている。
【0053】FLCDセル1は、複数の可変性スペーサ
壁20を備えており、スペーサ壁20は、液晶材料2を
複数の領域22に区分している。FLCDセル1は、ま
た、可変性の側壁24を備えている。尚、各領域22
は、相互に流体が行き来できる状態となっていることが
望ましく、少なくとも製造時に毛管現象を利用した真空
注入法のような公知技術を用いて両基板3・4間に液晶
材料2を注入するまでは、相互に連絡していることが望
ましい。
【0054】スペーサ壁20及び側壁24に仕切られた
各領域22については、上記のような振動を伴った電界
が印加された場合に、個別の振動様式で振動させるよう
に設計してもよいし、FLCDセル1全体の振動の一部
として振動させるように設計してもよい。配向欠陥を修
復する際に、電気的配向修復回路30は、同時に複数の
電極線に振動を伴った電圧を印加し、複数の領域22を
その基本周波数若しくは全体的調和のとれた周波数で共
振させることが効果的であると考えられる。この場合、
上記した各画素を駆動するために用いられる行電極線5
及び列電極線6の一部または全部に、振動を伴った電圧
が印加される。しかし、これに限らず、電極線5・6と
は別に配向修復のために配設された電極線を用い、これ
ら電極線に電圧を印加することとしてもよい。
【0055】また、配向修復のために、FLCDセル1
に複数の圧電素子(PZE)を備えつけてもよい。圧電
素子は、例えば、図2に示すスペーサ壁20若しくは側
壁24として設けることができる。圧電素子は、電界が
印加されると、広範囲にわたる圧電効果を示す。圧電素
子内に交流電界を生じさせるには、例えば、上記の電気
的配向修復回路30を用いて、両電極線5・6若しくは
これらとは別個に配設された電極線を介して交流電圧を
印加するものとすればよい。交流電圧が印加された圧電
素子は、素子の膨張・収縮の結果として、FLCDセル
1内で側方向のひずみを発生させる。
【0056】上記の側方向のひずみを、振動的なものと
し、弾性を有する両基板3・4間で作用させることとす
れば、両基板3・4を振動させることができる。これに
より、両基板3・4間の液晶材料2内の圧力が変動し、
液晶材料2は全体的に流動することになる。
【0057】尚、上記圧電素子に印加する電界は、両基
板3・4と平行な方向から印加してもよいし、垂直な方
向から印加してもよい。また、電界の印加により、FL
CDセル1のラビング方向(若しくは同等の配向方向)
と平行な方向に、FLCDセル1内で側方向の振動的ひ
ずみを発生させるものとしてもよいし、ラビング方向
(若しくは同等の配向方向)と垂直な方向に側方向のひ
ずみを発生させるものとしてもよい。
【0058】上記圧電素子に印加する電圧の周波数、強
度及び波形は、FLCDセル1の特性に応じて所望の振
動的ひずみを発生させるよう最適な値に設定すればよ
い。また、FLCDセル1の周辺に配される封止材も、
両基板3・4の振動を許容し、振動に適したものとすれ
ばよい。
【0059】図3は、液晶材料2を含む液晶層内に圧電
素子26を備えたFLCDセル1の一部を示している。
圧電素子26は、両電極線5・6と電気的に接続してお
り、圧電素子26の圧電軸28は、斜めの角度に延びて
いる。これにより、電源27によって圧電素子26に交
流電圧が印加された場合には、圧電素子26の振動が生
じて両基板3・4間で側方向のひずみを発生させる。そ
して、この側方向のひずみは、概ね矢符29の方向に液
晶材料2の全体的流動を誘起する。
【0060】望ましくは、印加電圧の波形を、立ち上が
りが急峻で立ち下がりが比較的ゆるやかな波形とすれ
ば、液晶材料2が矢符29の方向に好んで流動するよう
な圧電素子26の振動を発生させることができる。
【0061】FLCDセル1の配向欠陥を修復する際に
は、ユーザーが操作して装置自体を短時間揺動させるな
どして、配向を修復することも考えられる。また、装置
が修復処理を行っているあいだ、所定の通報音を発生さ
せることとしてもよい。さらに、上述のように、装置の
動きや電気的特性の変化、あるいは急激な温度変化を電
気的に検知するなどして配向欠陥が認められた場合に、
ユーザーの操作を介することなく、自動的に装置自体が
修復処理を開始する構成をとることも可能である。
【0062】また、上記した修復方法は、使用時にも配
向を修復できるよう、構造が単純で、低電力、且つユー
ザーにも操作できるような電気的配向修復回路30を装
置に具備することによって実現することができる。
【0063】さらに、上記した修復方法は、液晶材料2
の流動を誘起し液晶分子を再配向させるために交流電圧
を印加するものであったが、本発明はこれに限定される
ものではなく、他の手段によっても液晶材料2の流動を
誘起することが可能である。例えば、超音波発振器によ
ってFLCDセル内に超音波の振動を発生させたり、圧
力印加器によってFLCDセルの一方または双方の基板
に圧力を印加して、液晶材料2の流動を誘起することが
できる。
【0064】圧力印加器を用いる場合は、セルの一端か
ら他端に向かって順次圧力を印加することが望ましい。
例えば、棒状物やローラーをセル基板の一辺に沿わせて
圧力を印加し、これを基板に接した状態で一辺から対向
する辺まで徐々に移動させることとすれば、セルの一端
から他端に向かって順次圧力を印加することが可能であ
る。また、このような可動式の棒状物やローラーを表示
装置に備えつける場合には、棒状物やローラーを表示側
とは反対のセルの背側に配置し、これら棒状物やローラ
ーを小さな電動モータ等で駆動すればよい。電動モータ
は、センサ等からの信号によって自動的に作動し修復処
理を開始する構成としてもよいし、ユーザーの操作によ
り駆動を開始する構成としてもよい。
【0065】
【発明の効果】請求項1の発明に係る液晶配向の修復方
法は、以上のように、前記液晶層内の強誘電性液晶分子
がスメクチック相における所要の配向となるように、周
囲温度にて前記強誘電性液晶材料の全体的流動を誘起す
る方法である。
【0066】これにより、使用時にも強誘電性液晶材料
を再配向させることができる。
【0067】それゆえ、使用時に機械的衝撃等により配
向欠陥が生じた場合にも、液晶配向を修復することがで
きるという効果を奏する。
【0068】請求項2の発明に係る液晶配向の修復方法
は、以上のように、請求項1の方法において、前記強誘
電性液晶材料の全体的流動を生じさせる電界を発生させ
るべく、前記セルに可変電圧を印加する方法である。
【0069】これにより、強誘電性液晶材料の全体的流
動を簡単且つ確実に発生させることができる。
【0070】請求項3の発明に係る液晶配向の修復方法
は、以上のように、請求項2の方法において、前記二枚
の基板に設けた電極を介して、前記可変電圧を印加する
方法である。
【0071】これにより、画素の駆動等のために配設さ
れる電極を利用して、可変電圧を印加することができ
る。
【0072】請求項4の発明に係る液晶配向の修復方法
は、以上のように、請求項2または3の方法において、
前記可変電圧は、前記セルに共鳴振動を生じさせる低周
波数の交流電圧である方法である。
【0073】これにより、単純な構成で且つ安価に可変
電圧を印加することができる。
【0074】請求項5の発明に係る液晶配向の修復方法
は、以上のように、請求項3または4の方法において、
前記可変電圧として印加される交流電圧の周波数を、お
よそ500Hzから10kHzの範囲内とする方法であ
る。
【0075】これにより、確実にセルを振動させること
ができる。
【0076】請求項6の発明に係る液晶配向の修復方法
は、以上のように、請求項2乃至5のいずれかの方法に
おいて、前記可変電圧の印加により前記液晶層内に発生
させる電界を、10V/μmのオーダーとする方法であ
る。
【0077】これにより、確実に強誘電性液晶材料を流
動させることができる。
【0078】請求項7の発明に係る液晶配向の修復方法
は、以上のように、請求項2乃至6のいずれかの方法に
おいて、前記強誘電性液晶装置では、前記二枚の基板間
にわたって配される複数のスペーサによって前記セルが
複数の領域に区分けされ、前記二枚の基板にはそれぞれ
複数の電極が設けられ、且つ、前記各領域は前記二枚の
基板の一方の一または複数の電極と他方の一または複数
の電極との間に配置されるものであって、前記複数の領
域の一部または全部の領域内の強誘電性液晶分子が所要
の配向となるよう、当該領域内で強誘電性液晶材料の全
体的流動を生じさせるべく、前記二枚の基板に設けられ
た複数の電極の一部または全部に可変電圧を同時に印加
する方法である。
【0079】これにより、部分的に強誘電性液晶材料を
流動させて、部分的に配向欠陥を修復することができ
る。
【0080】請求項8の発明に係る液晶配向の修復方法
は、以上のように、請求項2または3の方法において、
前記強誘電性液晶装置は、前記セル内に少なくとも一の
配向用の圧電素子を含んでおり、前記液晶層内の強誘電
性液晶分子が所要の配向となるよう、前記セル内で強誘
電性液晶材料の全体的流動を生じさせるべく、前記可変
電圧の印加により、前記圧電素子の振動を発生させる方
法である。
【0081】これにより、圧電素子を利用して、強誘電
性液晶材料の全体的流動を発生させることができる。
【0082】請求項9の発明に係る液晶配向の修復方法
は、以上のように、請求項8の方法において、前記圧電
素子として前記二枚の基板間にわたり少なくとも一のス
ペーサが設けられており、該スペーサは、前記二枚の基
板にそれぞれ設けられた電極に電気的に接続され、前記
セル内で側方向の振動的ひずみが発生するよう前記圧電
素子を励起するべく、前記二枚の基板に設けた電極に電
圧を印加する方法である。
【0083】これにより、基板間隔の保持に必要なスペ
ーサの役割をも兼ねて圧電素子を設けることができ、構
造を単純化できる。
【0084】請求項10の発明に係る液晶配向の修復方
法は、以上のように、請求項8または9の方法におい
て、前記圧電素子に対する前記可変電圧の印加により、
前記セルのラビング方向若しくは同等の配向方向と平行
あるいは略平行な方向に、前記セル内で側方向の振動的
ひずみを発生させる方法である。
【0085】これにより、セルのラビング方向とほぼ平
行な方向に振動的ひずみを発生させ、強誘電性液晶材料
を流動させることができる。
【0086】請求項11の発明に係る液晶配向の修復方
法は、以上のように、請求項8または9の方法におい
て、前記圧電素子に対する前記可変電圧の印加により、
前記セルのラビング方向若しくは同等の配向方向と垂直
あるいは略垂直な方向に、前記セル内で側方向の振動的
ひずみを発生させる方法である。
【0087】これにより、セルのラビング方向とほぼ垂
直な方向に振動的ひずみを発生させ、強誘電性液晶材料
を流動させることができる。
【0088】請求項12の発明に係る強誘電性液晶装置
は、以上のように、前記液晶層内の強誘電性液晶分子が
スメクチック相における所要の配向となるように、周囲
温度にて前記強誘電性液晶材料の全体的流動を誘起する
全体的流動誘起手段を備える構成である。
【0089】これにより、使用時にも強誘電性液晶材料
を再配向させることができる。
【0090】それゆえ、使用時に機械的衝撃等により配
向欠陥が生じた場合にも、液晶配向を修復することがで
きるという効果を奏する。
【0091】請求項13の発明に係る強誘電性液晶装置
は、以上のように、請求項12の構成において、前記全
体的流動誘起手段は、前記セルに接続され、前記強誘電
性液晶材料の全体的流動を生じさせる電界を発生させる
べく前記セルに可変電圧を印加する電気的配向修復回路
を含む構成である。
【0092】これにより、電気的配向修復回路によっ
て、強誘電性液晶材料の全体的流動を簡単且つ確実に発
生させることができる。
【0093】請求項14の発明に係る強誘電性液晶装置
は、以上のように、請求項13の構成において、前記セ
ルは前記二枚の基板間にわたって配される複数のスペー
サによって複数の領域に区分けされ、前記二枚の基板に
はそれぞれ複数の電極が設けられ、前記各領域は前記二
枚の基板の一方の一または複数の電極と他方の一または
複数の電極との間に配置され、且つ、前記電気的配向修
復回路は、前記二枚の基板に設けられた複数の電極のそ
れぞれに接続されており、前記複数の領域の一部または
全部の領域内で強誘電性液晶材料の全体的流動を生じさ
せるべく、前記二枚の基板に設けられた複数の電極の一
部または全部に可変電圧を印加する構成である。
【0094】これにより、部分的に強誘電性液晶材料を
流動させて、部分的に配向欠陥を修復することができ
る。
【0095】請求項15の発明に係る強誘電性液晶装置
は、以上のように、請求項12の構成において、前記セ
ル内に少なくとも一の配向用の圧電素子を含むと共に、
前記全体的流動誘起手段は、前記圧電素子に電気的に接
続され、前記強誘電性液晶材料の全体的流動を生じさせ
るべく、前記圧電素子への可変電圧の印加により、該圧
電素子の振動を発生させる構成である。
【0096】これにより、圧電素子を利用して、強誘電
性液晶材料の全体的流動を発生させることができる。
【0097】請求項16の発明に係る強誘電性液晶装置
は、以上のように、請求項15の構成において、前記圧
電素子として前記二枚の基板間にわたり少なくとも一の
スペーサが設けられており、該スペーサは、前記二枚の
基板にそれぞれ設けられた電極に電気的に接続され、且
つ、前記全体的流動誘起手段として電気的配向修復回路
が、前記圧電素子を励起するべく、前記二枚の基板に設
けた電極に電気的に接続されている構成である。
【0098】これにより、基板間隔の保持に必要なスペ
ーサの役割をも兼ねて圧電素子を設けることができ、構
造を単純化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶配向の修復方法が適用される強誘
電性液晶表示セルの概略的構成を示す断面図である。
【図2】可変性スペーサを備えた強誘電性液晶表示セル
の概略的構成を示す断面図である。
【図3】配向用の圧電素子を備えた強誘電性液晶表示セ
ルの一部の概略的構成を示す断面図である。
【図4】本発明の液晶配向の修復方法を実現するための
電気的配向修復回路を概略的に示すブロック図である。
【図5】強誘電性液晶表示セルにおける液晶層でのC1
状態及びC2状態を示す説明図である。
【図6】上記C1状態及びC2状態とエネルギ準位との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 強誘電性液晶表示セル 2 強誘電性液晶材料 3・4 ガラス基板 5・6 電極線 7・8 配向層 26 圧電素子 30 電気的配向修復回路(全体的流動誘起手段)
フロントページの続き (71)出願人 390040604 イギリス国 THE SECRETARY OF ST ATE FOR DEFENCE IN HER BRITANNIC MAJES TY’S GOVERNMENT OF THE UNETED KINGDOM OF GREAT BRITAIN AN D NORTHERN IRELAND イギリス国 ハンプシャー ジーユー14 0エルエックス ファーンボロー アイヴ ェリー ロード(番地なし) ディフェン ス エヴァリュエイション アンド リサ ーチ エージェンシー (72)発明者 ジョン クリフォード ジョーンズ イギリス国,ウスターシャー ダブリュ・ アール・13 5・イー・ディー,モルヴァ ーン,レイ シントン,クロウクロフト, ザ・オールド グラナリー(番地なし) (72)発明者 カール フィリップ リマー イギリス国,ウスターシャー ダブリュ・ アール・14 4・エヌ・イー,モルヴァー ン リンク,リッチモンド ロード 12, フラット シー (72)発明者 マーティン スチュアート バンクロフト アメリカ合衆国,オハイオ州 43214,コ ロンバス,ディアコン サークル 960 (72)発明者 カール ヴァーノン ブラウン イギリス国,ウスターシャー ダブリュ・ アール・14 4・エヌ・イー,モルヴァー ン リンク,リッチモンド ロード 12, フラット シー

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ電極を有する二枚の基板の間に、
    強誘電性液晶材料を含む液晶層を設けたセルを備える強
    誘電性液晶装置に用いる液晶配向の修復方法であって、 前記液晶層内の強誘電性液晶分子がスメクチック相にお
    ける所要の配向となるように、周囲温度にて前記強誘電
    性液晶材料の全体的流動を誘起することを特徴とする液
    晶配向の修復方法。
  2. 【請求項2】前記強誘電性液晶材料の全体的流動を生じ
    させる電界を発生させるべく、前記セルに可変電圧を印
    加することを特徴とする請求項1記載の液晶配向の修復
    方法。
  3. 【請求項3】前記二枚の基板に設けた電極を介して、前
    記可変電圧を印加することを特徴とする請求項2記載の
    液晶配向の修復方法。
  4. 【請求項4】前記可変電圧は、前記セルに共鳴振動を生
    じさせる低周波数の交流電圧であることを特徴とする請
    求項2または3記載の液晶配向の修復方法。
  5. 【請求項5】前記可変電圧として印加される交流電圧の
    周波数を、およそ500Hzから10kHzの範囲内と
    することを特徴とする請求項3または4記載の液晶配向
    の修復方法。
  6. 【請求項6】前記可変電圧の印加により前記液晶層内に
    発生させる電界を、10V/μmのオーダーとすること
    を特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の液晶配
    向の修復方法。
  7. 【請求項7】前記強誘電性液晶装置では、前記二枚の基
    板間にわたって配される複数のスペーサによって前記セ
    ルが複数の領域に区分けされ、前記二枚の基板にはそれ
    ぞれ複数の電極が設けられ、且つ、前記各領域は前記二
    枚の基板の一方の一または複数の電極と他方の一または
    複数の電極との間に配置されるものであって、 前記複数の領域の一部または全部の領域内の強誘電性液
    晶分子が所要の配向となるよう、当該領域内で強誘電性
    液晶材料の全体的流動を生じさせるべく、前記二枚の基
    板に設けられた複数の電極の一部または全部に可変電圧
    を同時に印加することを特徴とする請求項2乃至6のい
    ずれかに記載の液晶配向の修復方法。
  8. 【請求項8】前記強誘電性液晶装置は、前記セル内に少
    なくとも一の配向用の圧電素子を含んでおり、 前記液晶層内の強誘電性液晶分子が所要の配向となるよ
    う、前記セル内で強誘電性液晶材料の全体的流動を生じ
    させるべく、前記可変電圧の印加により、前記圧電素子
    の振動を発生させることを特徴とする請求項2または3
    記載の液晶配向の修復方法。
  9. 【請求項9】前記圧電素子として前記二枚の基板間にわ
    たり少なくとも一のスペーサが設けられており、該スペ
    ーサは、前記二枚の基板にそれぞれ設けられた電極に電
    気的に接続され、 前記セル内で側方向の振動的ひずみが発生するよう前記
    圧電素子を励起するべく、前記二枚の基板に設けた電極
    に電圧を印加することを特徴とする請求項8記載の液晶
    配向の修復方法。
  10. 【請求項10】前記圧電素子に対する前記可変電圧の印
    加により、前記セルのラビング方向若しくは同等の配向
    方向と平行あるいは略平行な方向に、前記セル内で側方
    向の振動的ひずみを発生させることを特徴とする請求項
    8または9記載の液晶配向の修復方法。
  11. 【請求項11】前記圧電素子に対する前記可変電圧の印
    加により、前記セルのラビング方向若しくは同等の配向
    方向と垂直あるいは略垂直な方向に、前記セル内で側方
    向の振動的ひずみを発生させることを特徴とする請求項
    8または9記載の液晶配向の修復方法。
  12. 【請求項12】それぞれ電極を有する二枚の基板の間
    に、強誘電性液晶材料を含む液晶層を設けたセルを備え
    る強誘電性液晶装置であって、 前記液晶層内の強誘電性液晶分子がスメクチック相にお
    ける所要の配向となるように、周囲温度にて前記強誘電
    性液晶材料の全体的流動を誘起する全体的流動誘起手段
    を備えることを特徴とする強誘電性液晶装置。
  13. 【請求項13】前記全体的流動誘起手段は、前記セルに
    接続され、前記強誘電性液晶材料の全体的流動を生じさ
    せる電界を発生させるべく前記セルに可変電圧を印加す
    る電気的配向修復回路を含むことを特徴とする請求項1
    2記載の強誘電性液晶装置。
  14. 【請求項14】前記セルは前記二枚の基板間にわたって
    配される複数のスペーサによって複数の領域に区分けさ
    れ、前記二枚の基板にはそれぞれ複数の電極が設けら
    れ、前記各領域は前記二枚の基板の一方の一または複数
    の電極と他方の一または複数の電極との間に配置され、
    且つ、前記電気的配向修復回路は、前記二枚の基板に設
    けられた複数の電極のそれぞれに接続されており、前記
    複数の領域の一部または全部の領域内で強誘電性液晶材
    料の全体的流動を生じさせるべく、前記二枚の基板に設
    けられた複数の電極の一部または全部に可変電圧を印加
    することを特徴とする請求項13記載の強誘電性液晶装
    置。
  15. 【請求項15】前記セル内に少なくとも一の配向用の圧
    電素子を含むと共に、前記全体的流動誘起手段は、前記
    圧電素子に電気的に接続され、前記強誘電性液晶材料の
    全体的流動を生じさせるべく、前記圧電素子への可変電
    圧の印加により、該圧電素子の振動を発生させることを
    特徴とする請求項12記載の強誘電性液晶装置。
  16. 【請求項16】前記圧電素子として前記二枚の基板間に
    わたり少なくとも一のスペーサが設けられており、該ス
    ペーサは、前記二枚の基板にそれぞれ設けられた電極に
    電気的に接続され、且つ、前記全体的流動誘起手段とし
    て電気的配向修復回路が、前記圧電素子を励起するべ
    く、前記二枚の基板に設けた電極に電気的に接続されて
    いることを特徴とする請求項15記載の強誘電性液晶装
    置。
JP15412597A 1996-06-11 1997-06-11 液晶配向の修復方法、及びその修復機能を備えた強誘電性液晶装置 Pending JPH10123530A (ja)

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Cited By (2)

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