JP2011070161A - 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、化合物及びこの化合物の製造方法 - Google Patents

液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、化合物及びこの化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶表示素子として実用面で要求される垂直配向性、電圧保持率及び耐候性等の特性を十分に満足し、かつ欠陥が生じた場合のリワークにおける剥離が容易な液晶配向膜、この液晶配向膜の形成材料として好適な印刷性に優れる液晶配向剤、液晶配向膜を備える液晶表示素子、化合物並びに化合物の製造方法の提供
【解決手段】[A]ポリアミック酸及びポリイミドからなる群より選択される少なくとも一種の重合体、並びに[B]下記式(1)で表される化合物を含有する液晶配向剤。
Figure 2011070161

【選択図】なし

Description

本発明は、液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、化合物及びこの化合物の製造方法
に関する。
液晶表示素子は、消費電力が小さく、小型化及びフラット化が容易である等の利点を有することから、携帯電話、液晶テレビ等の液晶表示装置に幅広く用いられている。かかる液晶表示装置の表示モードとして、例えば特許文献1〜4には液晶分子の配向状態の変化に応じ、Twisted Nematic型(TN型)、Super Twisted Nematic型(STN型)、In−Plane Switching型(IPS型)、Vertical Alignment型(VA型)等の液晶セルを有する液晶表示素子が開示されている。いずれの表示モードにおいても、液晶分子の配向状態は、液晶配向膜で制御されていることから、液晶配向膜及びこの液晶配向膜の材料となる液晶配向剤の有する特性が、液晶表示素子の特性の発現に影響する。
液晶配向膜の液晶分子を基板に垂直に配向させる能力(垂直配向性)は、嵩高い置換基を側鎖に有するポリマーを含有する液晶配向剤を用いることにより発現することが知られている。例えば、特許文献5には嵩高い置換基を有する1−オクタデシロキシ−2,4−ジアミノベンゼン等のモノマー(以下、「プレチルト角発現性モノマー」と称することがある)を多量に使用し、ポリマーを合成することで安定した垂直配向性を示す液晶配向膜を形成可能な液晶配向剤が開示されている。しかしながら、かかる液晶配向剤は、印刷性が悪化するおそれがあり、良好な垂直配向性と印刷性の両立は困難と考えられる。
また、高い電圧保持率や耐候性(長時間の駆動による熱や光のストレスに起因する電気特性や表示品位の低下に対する耐性)に優れる液晶表示素子を実現する目的で、ポリアミック酸又はポリイミドと共に、多官能のエポキシ化合物を含有する液晶配向剤が開示されている(特許文献6及び7参照)。
一方、液晶配向膜の製造工程において発生する塗膜のピンホール、塗布ムラ等の欠陥が生じた基板は、再利用のために塗膜を剥離すること(リワーク)があり、かかるリワークにおいて基板からの液晶配向膜の剥離性が求められる。しかしながら、上述の多官能のエポキシ化合物を多く含有する液晶配向剤を用いると、ベーク時のエポキシ基の架橋反応によって、リワークの際の液晶配向膜の剥離性が低下するおそれがある。
このような状況から、良好な垂直配向性と印刷性を両立し、電圧保持率及び耐候性に優れ、かつ欠陥が生じた場合のリワークにおける剥離が容易な液晶配向膜を形成可能な液晶配向剤の開発が望まれている。
特開平4−153622号公報 特開昭60−107020号公報 特開昭56−91277号公報 米国特許第5,928,733号 特開平6−136122号公報 特許第3799700号公報 特開2008−299318号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、液晶表示素子として実用面で要求される垂直配向性、電圧保持率及び耐候性等の特性を十分に満足し、かつ欠陥が生じた場合のリワークにおける剥離が容易な液晶配向膜、この液晶配向膜の形成材料として好適な印刷性に優れる液晶配向剤、液晶配向膜を備える液晶表示素子、化合物並びに化合物の製造方法の提供である。
上記課題を解決するためになされた発明は、
[A]ポリアミック酸及びポリイミドからなる群より選択される少なくとも一種の重合体、並びに
[B]下記式(1)で表される化合物
を含有する液晶配向剤である。
Figure 2011070161
(式(1)中、Rはそれぞれ独立して、水素原子、メチロール基、炭素数2〜7のアルコキシメチル基又は−CHOQである。Qは下記式(2)で表される基である。但し、Rの少なくとも一つは−CHOQである。)
Figure 2011070161
(式(2)中、
は炭素数4〜40のアルキル基、炭素数1〜40のフルオロアルキル基、又はステロイド骨格を有する炭素数17〜51の炭化水素基である。
IIはシクロへキシレン基又はフェニレン基である。
は単結合、−O−、−COO−又は−OCO−である。但し、*を付した結合手がR側である。
IIは−O−、−COO−又は−OCO−である。但し、*を付した結合手がR側である。
n1は1〜3の整数である。n2は0又は1である。n3は0〜2の整数である。n4は0又は1である。但し、n1が2以上であるとき、複数のRIIはそれぞれ独立して上記定義を満たす。n2及びn4が0の場合、Rは炭素数7〜40のアルキル基、炭素数1〜40のフルオロアルキル基、又はステロイド骨格を有する炭素数17〜51の炭化水素基である。)
当該液晶配向剤が、[A]重合体及び[B]化合物を含有することで、液晶表示素子として実用面で要求される垂直配向性、電圧保持率及び耐候性等の特性を十分に満足し、かつ欠陥が生じた場合のリワークにおける剥離が容易な液晶配向膜を形成できる。また、当該液晶配向剤は印刷性に優れ、基板上に印刷塗布した際に印刷ムラがほとんと発生せず、均一かつ良好な垂直配向性の付与に寄与することができる。
当該液晶配向剤が含有する上記[B]化合物は、(b1)下記式(1x)で表される化合物(以下、「(b1)化合物」と称することがある)と(b2)下記式(2)で表される化合物(以下、「(b2)化合物」と称することがある)との反応生成物であることが好ましい。
Figure 2011070161
(式(1x)中、Rはそれぞれ独立して、水素原子、メチロール基又は炭素数2〜7のアルコキシメチル基である。但し、Rの少なくとも一つはメチロール基又は炭素数2〜7のアルコキシメチル基である。)
Figure 2011070161
(式(2)中、Qは、上記式(2)で表される基である。)
上記(b1)化合物と(b2)化合物を反応させることにより、容易に[B]化合物が得られる。
上記n4は0であることが好ましい。また、Qは下記式(2−1)〜(2−5)で表される基からなる群より選択される少なくとも一種であることがより好ましい。
Figure 2011070161
(式(2−1)〜(2−5)中、Rは炭素数7〜40のアルキル基又はステロイド骨格を有する炭素数17〜51の炭化水素基である。Rは炭素数4〜40のアルキル基である。)
[B]化合物が上記特定の基を有することで液晶配向膜は剛直性が増し、より耐候性に優れる。
[B]化合物の使用割合が、[A]重合体100質量部に対して0.1質量部以上100質量部以下であることが好ましい。極性を有する[A]重合体に対して、非極性の[B]化合物を上記のように特定量含有することで、プレチルト角の発現及び欠陥が生じた場合のリワークにおける剥離性をより向上できる。
当該液晶配向剤から形成される液晶配向膜及びこの液晶配向膜を備える液晶表示素子も本発明に好適に含まれる。当該液晶表示素子は、種々の装置に好適に適用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、計数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビ等の表示装置に用いられる。
本発明には、下記式(1)で表される化合物が含まれる。
Figure 2011070161
(式(1)中、Rはそれぞれ独立して、水素原子、メチロール基、炭素数2〜7のアルコキシメチル基又は−CHOQである。Qは下記式(2)で表される基である。但し、Rの少なくとも一つは−CHOQである。)
Figure 2011070161
(式(2)中、
は炭素数4〜40のアルキル基、炭素数1〜40のフルオロアルキル基、又はステロイド骨格を有する炭素数17〜51の炭化水素基である。
IIはシクロへキシレン基又はフェニレン基である。
は単結合、−O−、−COO−又は−OCO−である。但し、*を付した結合手がR側である。
IIは−O−、−COO−又は−OCO−である。但し、*を付した結合手がR側である。
n1は1〜3の整数である。n2は0又は1である。n3は0〜2の整数である。n4は0又は1である。但し、n1が2以上であるとき、複数のRIIはそれぞれ独立して上記定義を満たす。n2及びn4が0の場合、Rは炭素数7〜40のアルキル基、炭素数1〜40のフルオロアルキル基、又はステロイド骨格を有する炭素数17〜51の炭化水素基である。)
当該化合物は、液晶配向膜を形成するための液晶配向剤等の成分として好適に使用できる。
本発明には、下記式(1x)で表される化合物と、下記式(2)で表される化合物とを反応させる工程を有する当該化合物の製造方法が含まれる。
Figure 2011070161
(式(1x)中、Rはそれぞれ独立して、水素原子、メチロール基又は炭素数2〜7のアルコキシメチル基である。但し、Rの少なくとも一つはメチロール基又は炭素数2〜7のアルコキシメチル基である。)
Figure 2011070161
(式(2)中、Qは、上記式(2)で表される基である。)
本発明によれば、液晶表示素子として実用面で要求される垂直配向性、電圧保持率及び耐候性等の特性を十分に満足し、かつ欠陥が生じた場合のリワークにおける剥離が容易な液晶配向膜、この液晶配向膜の形成材料として好適な印刷性に優れる液晶配向剤、液晶配向膜を備える液晶表示素子、化合物並びに化合物の製造方法を提供できる。従って、本発明の液晶表示素子は、種々の装置に有効に適用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、計数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビ等の表示装置に用いられる。
以下、本発明の実施形態について詳述する。
<液晶配向剤>
本発明の液晶配向剤は、[A]ポリアミック酸及びポリイミドからなる群より選択される少なくとも一種の重合体(以下、「[A]重合体」と称することがある)、並びに[B]上記式(1)で表される化合物(以下、[B]化合物と称することがある)を含有する。また、当該液晶配向剤は、本発明の効果を損なわない限り、任意成分を含有してもよい。以下、[A]重合体、[B]化合物及び任意成分について詳述する。
<[A]重合体>
[A]重合体としてのポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物及びジアミンを反応させることにより得られ、ポリイミドは、かかるポリアミック酸を脱水閉環することにより得られる。以下、テトラカルボン酸二無水物及びジアミンについて詳述する。
[テトラカルボン酸二無水物]
テトラカルボン酸二無水物としては、例えばブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、下記式(T−1)、式(T−2)で表される化合物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、及び下記式(T−3)〜式(T−6)で表される化合物等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上組合せて使用できる。
Figure 2011070161
上記式中、R及びRはそれぞれ独立して、芳香環を有する2価の有機基である。R及びRはそれぞれ独立して、水素原子又はアルキル基である。
Figure 2011070161
上記式(T−1)及び(T−2)で表される化合物としては、例えば下記式(T−1−1)〜(T−2−1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011070161
これらテトラカルボン酸二無水物のうち、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、上記式(T−1−1)〜(T−1−3)及び式(T−2−1)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種(以下、「特定テトラカルボン酸二無水物」と称することある)を用いることが、良好な液晶配向性を発現できる点で好ましい。
特定テトラカルボン酸二無水物としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、ピロメリット酸二無水物及び上記式(T−1−1)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。
特定テトラカルボン酸二無水物の使用割合としては、全テトラカルボン酸二無水物に対して、10モル%以上が好ましく、20モル%以上がより好ましく、40モル%以上が特に好ましく、特定テトラカルボン酸二無水物のみを用いることが最も好ましい。
[ジアミン]
ジアミンとしては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ジメチル−2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル、3,5−ジアミノ安息香酸、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、及び下記式(D−1)〜式(D−5)で表される化合物等の芳香族ジアミン;
Figure 2011070161
(式(D−4)中、yは2〜12の整数である。上記式(D−5)中、zは繰り返し数1〜5の整数である。)
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン及び1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の脂肪族ジアミン及び脂環式ジアミン;
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチル−ベンジジン、下記式(D−6)で表される化合物及び下記式(D−7)で表される化合物等の分子内に2つの1級アミノ基及びこの1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;
Figure 2011070161
(式(D−6)中、Rはピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジン及びピペラジンからなる群より選択される窒素原子を含む環構造を有する1価の有機基である。Xは2価の有機基である。Rは炭素数1〜4のアルキル基である。a1は0〜3の整数である。)
Figure 2011070161
(式(D−7)中、Rはピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジン及びピペラジンからなる群より選択される窒素原子を含む環構造を有する2価の有機基である。Xはそれぞれ独立して、2価の有機基である。Rはそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基である。a2はそれぞれ独立して、0〜4の整数である。)
下記式(D−8)で表される化合物等の置換フェニレンジアミン;
Figure 2011070161
(式(D−8)中、Rは−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−又はCO−である。但し、*を付した結合手がR10と結合する。R10はステロイド骨格、トリフルオロメチルフェニル基、トリフルオロメトキシフェニル基及びフルオロフェニル基からなる群より選択される骨格若しくは基を有する1価の有機基又は炭素数6〜30のアルキル基である。R11は炭素数1〜4のアルキル基である。a3は0〜3の整数である。)
下記式(D−9)で表される化合物等のジアミノオルガノシロキサン等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上組合せて使用できる。
Figure 2011070161
(式(D−9)中、R12はそれぞれ独立して、炭素数1〜12の炭化水素基である。pはそれぞれ独立して、1〜3の整数である。qは1〜20の整数である。)
上記芳香族ジアミンのベンゼン環は、1又は2以上の炭素数1〜4のアルキル基(好ましくはメチル基)で置換されていてもよい。上記式(D−6)、(D−7)及び(D−8)におけるR、R及びR11としては、それぞれメチル基が好ましい。a1、a2及びa3としては、それぞれ0又は1が好ましく、0がより好ましい。
上記式(D−8)におけるR10のステロイド骨格を有する1価の有機基としては、炭素数17〜51のものが好ましく、炭素数17〜30のものがより好ましい。かかるステロイド骨格を有するR10としては、例えばコレスタン−3−イル基、コレスタ−5−エン−3−イル基、コレスタ−24−エン−3−イル基、コレスタ−5,24−ジエン−3−イル基、ラノスタン−3−イル基等が挙げられる。
上記式(D−6)及び式(D−7)で表される化合物としては、例えば下記式(D−6−1)、(D−7−1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011070161
上記式(D−8)で表される化合物としては、例えばドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ドデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン及び下記式(D−8−1)〜式(D−8−9)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2011070161
Figure 2011070161
こられのジアミンのうち、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,5−ジアミノ安息香酸、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、上記式(D−1)〜(D−5)のそれぞれで表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、上記式(D−6−1)で表される化合物、上記式(D−7−1)で表される化合物及び1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサンからなる群より選択される少なくとも一種(以下、「特定ジアミン(1)」と称することがある)と、上記式(D−8)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種(以下、「特定ジアミン(2)」と称することがある)を含むものが好ましい。
特定ジアミン(1)としては、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、上記式(D−1)〜(D−3)で表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、3,5−ジアミノ安息香酸、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン及び1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサンからなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。
特定ジアミン(2)としては、上記式(D−8−1)、式(D−8−3)、式(D−8−4)、式(D−8−7)及び式(D−8−8)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。
当該液晶配向剤におけるポリアミック酸を合成する際に用いられる上記特定ジアミン(1)の使用量としては、全ジアミンに対して、10モル%以上が好ましく、20モル%以上がより好ましく、40モル%以上が特に好ましい。また、上記特定ジアミン(2)の使用量としては、全ジアミンに対して、1モル%〜60モル%が好ましく、5モル%〜50モル%がより好ましく、8モル%〜40モル%が特に好ましい。
[ポリアミック酸の合成]
当該液晶配向剤におけるポリアミック酸は、上記テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより得られる。ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンの使用割合としては、ジアミンに含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.5当量〜2当量が好ましく、0.7当量〜1.2当量がより好ましい。
ポリアミック酸の合成反応は、好ましくは有機溶媒中において実施され、反応温度としては、−20℃〜150℃が好ましく、0℃〜100℃がより好ましい。反応時間としては、0.2時間〜120時間が好ましく、0.5時間〜72時間がより好ましい。有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限されず、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド等の非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノール等のフェノール系溶媒が挙げられる。有機溶媒の使用量としては(aは有機溶媒と後述する貧溶媒とを併用する場合には、それらの合計量をいう)、テトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計量bが、反応溶液の全量(a+b)に対して0.1質量%〜30質量%になるような量が好ましい。
上記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるとされているアルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素等を、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用できる。貧溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−i−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテル等が挙げられる。
ポリアミック酸を合成するに際して有機溶媒と上記の如き貧溶媒とを併用する場合、貧溶媒の使用割合としては、有機溶媒と貧溶媒との合計に対して、25質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。この反応溶液はそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、又は単離したポリアミック酸を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。ポリアミック酸を脱水閉環してポリイミドとする場合には、上記反応溶液をそのまま脱水閉環反応に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで脱水閉環反応に供してもよく、又は単離したポリアミック酸を精製したうえで脱水閉環反応に供してもよい。ポリアミック酸の単離は、上記反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥する方法、又は反応溶液中の有機溶媒をエバポレーターで減圧留去する方法により行われる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解し、次いで貧溶媒で析出させる方法、又はエバポレーターで減圧留去する工程を1回又は数回行う方法によりポリアミック酸を精製できる。
[ポリイミドの合成]
当該液晶配向剤に含有できるポリイミドは、テトラカルボン酸二無水物及びジアミンを反応させることにより得られるポリアミック酸を脱水閉環してイミド化することにより得られる。
ポリイミドの合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物及びジアミンとしては、ポリアミック酸の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物及びジアミンと同様の化合物が挙げられる。ジアミンとしては、上記特定ジアミン(1)を含むものが好ましく、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジアミノ安息香酸、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン及び1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサンからなる群より選択される少なくとも一種(以下、「特定ジアミン(1’)」と称することがある)と、上記式(D−8)で表される化合物(以下、「特定ジアミン(2’)」と称することがある)とを含むものがより好ましい。
上記特定ジアミン(1’)の使用量としては、全ジアミンに対して、10モル%以上が好ましく、20モル%がより好ましく、40モル%以上が特に好ましい。また、上記特定ジアミン(2’)の使用量としては、全ジアミンに対して、1モル%〜60モル%が好ましく、5モル%〜50モル%がより好ましく、8モル%〜40モル%が特に好ましい。
上記ポリイミドは、原料であるポリアミック酸が有していたアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造とが併存する部分イミド化物であってもよい。当該液晶配向剤におけるポリイミドのイミド化率としては、20%以上が好ましく、35%〜99%がより好ましく、45%〜95%が特に好ましい。上記イミド化率は、ポリイミドのアミック酸構造の数とイミド環構造の数との合計に対するイミド環構造の数の占める割合を百分率で表したものである。このとき、イミド環の一部がイソイミド環であってもよい。イミド化率は、ポリイミドのH−NMRにより知ることができる。なお、本明細書におけるイミド化率は、ポリイミドを室温で十分に減圧乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温で測定したH−NMRから、下記数式(1)により求めた。
イミド化率(%)={1−(A/A)×α}×100 (1)
上記数式(1)中、Aは化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、Aはその他のプロトン由来のピーク面積であり、αはポリイミドの前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。
上記ポリイミドを合成するためのポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、又は(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
(i)の方法における反応温度としては、50℃〜200℃が好ましく、60℃〜170℃がより好ましい。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるポリイミドの分子量が低下することがある。反応時間としては、0.5時間〜168時間が好ましく、0.5時間〜72時間がより好ましい。
(ii)の方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物等が挙げられる。脱水剤の使用量としては、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01モル〜20モルが好ましい。
脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の3級アミンが挙げられる。脱水閉環触媒の使用量としては、使用する脱水剤1モルに対して0.01モル〜10モルが好ましい。脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒が挙げられる。脱水閉環反応の反応温度としては、0℃〜180℃が好ましく、10℃〜150℃がより好ましい。反応時間としては、0.5時間〜168時間が好ましく、0.5時間〜72時間がより好ましい。
(i)の方法において得られるポリイミドは、これをそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、又は得られるポリイミドを精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。一方、上記方法(ii)においてはポリイミドを含有する反応溶液が得られる。この反応溶液は、これをそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除いたうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、ポリイミドを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、又は単離したポリイミドを精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除くには、例えば溶媒置換等の方法を適用できる。ポリイミドの単離、精製は、ポリアミック酸の単離、精製方法として上記したのと同様の操作により行われる。
当該液晶配向剤が含有できるポリアミック酸又はポリイミドは、分子量が調節された末端修飾型の重合体であってもよい。末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損なわれることなく液晶配向剤の塗布特性等をさらに改善できる。このような末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際に、分子量調節剤を重合反応系に添加することにより行われ。分子量調節剤としては、例えば酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物等が挙げられる。
上記酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物等が挙げられる。
上記モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミン等が挙げられる。
上記モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネート等が挙げられる。
分子量調節剤の使用割合としては、ポリアミック酸を合成する際に使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計100質量部に対して10質量部以下が好ましく、6質量部以下がより好ましい。
以上のようにして得られるポリアミック酸又はポリイミドは、濃度10質量%の溶液としたときに、20mPa・s〜800mPa・sの溶液粘度であることが好ましく、30mPa・s〜500mPa・sの溶液粘度であることがより好ましい。なお、本明細書における重合体の溶液粘度(mPa・s)は、当該重合体の良溶媒(例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン等)を用いて調製した濃度10質量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
<[B]化合物>
当該液晶配向剤における[B]化合物は、上記式(1)で表される化合物である。[B]化合物は、(b1)化合物1モル部と、(b2)化合物1〜(n−1)モル部(但しnは(b1)化合物の有する−CHOQの個数である)とを反応させて得られることが好ましい。以下、(b1)化合物及び(b2)化合物について詳述する。
[(b1)化合物]
上記式(1x)におけるRとしては、炭素数2〜5のアルコキシメチル基が好ましく、メトキシメチル基、エトキシメチル基、ブトキシメチル基がより好ましく、メトキシメチル基が特に好ましい。
(b1)化合物としては、例えばN,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(アルコキシメチル)メラミン等のアルコキシメチル化メラミンが挙げられる。市販品としては、サイメル300、サイメル301、サイメル303、サイメル350、サイメル370、サイメル325、サイメル327、サイメル703、サイメル712、マイコート715、サイメル701、サイメル285、サイメル232、サイメル235、サイメル236、サイメル238、サイメル211、サイメル254、マイコート212、サイメル202、マイコート508(MITSU−CYTEC,LTD社)等が挙げられる。
[(b2)化合物]
上記式(2)のQにおけるRが示す炭素数4〜40のアルキル基としては、炭素数5〜24のアルキル基が好ましく、例えばペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、ステアリル基等が挙げられ(但し、n2及びn4が0の場合におけるR示す炭素数7〜40のアルキル基としては、炭素数8〜24のアルキル基が好ましく、例えばオクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、ステアリル基等が挙げられ);
炭素数1〜40のフルオロアルキル基としては、炭素数4〜20のフルオロアルキル基が好ましく、例えばトリフルオロメチルプロピル基、トリフルオロメチルブチル基、トリフルオロメチルヘキシル基、トリフルオロメチルデシル基、ペンタフルオロエチルプロピル基、ペンタフルオロエチルブチル基、ペンタフルオロエチルオクチル基等挙げられ;
ステロイド骨格を有する17〜51の炭化水素基としては、例えば下記式(R−1)〜式(R−3)で表される基等が挙げられる。
Figure 2011070161
上記式(R−1)〜式(R−3)中、但し、*を付した結合手がZ側である。
上記式(2)のQにおけるRIIが示すシクロへキシレン基及びフェニレン基としては、1,4−シクロへキシレン基及び1,4−フェニレン基が好ましい。上記式(2)において−(RIIn1−で表される2価の基としては、n1が1である場合は、1,4−フェニレン基、1,2−シクロへキシレン基等が好ましい。n1が2である場合は、4,4’−ビフェニレン基、4,4’−ビシクロへキシレン基、及び下記式で表される基が好ましい。
Figure 2011070161
(式中、*を付した結合手がR側である。)
n1が3である場合は、下記式で表される基が好ましい。
Figure 2011070161
(式中、*を付した結合手がR側である。)
上記式(2)におけるn3は、2であることが好ましい。(b2)化合物としては、例えば1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−オクタノール、1−ドデカノール、ステアリルアルコール、4−ドデシルフェノール、4−ヘキシルオキシフェノール、4−オクチルオキシフェノール、4−デシルオキシフェノール、4−ドデシルオキシフェノール、4−オクタデシルオキシフェノール、4−トリフルオロメチルフェノール、4−トリフルオロメトキシフェノール、4−トリフルオロメチルプロピルオキシフェノール、4−トリフルオロメチルブチルオキシフェノール、4−ヘキサフルオロプロピルオキシフェノール、及び下記式(b2−1)〜式(b2−6)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2011070161
(式(b2−2)、式(b2−4)〜式(b2−6)中、RIは式(2)と同義である。)
上記反応に使用することのできる有機溶媒としては上記のポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒が挙げられる。これらのうち非プロトン性有機溶媒が好ましく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド、テトラヒドロフラン等が挙げられる。有機溶媒の使用割合としては、反応溶液中における(b1)化合物及び(b2)化合物の合計質量の割合が1質量%以上となる割合が好ましく、5質量%〜50質量%となる割合がより好ましい。
反応温度としては、20℃〜250℃が好ましく、50℃〜180℃がより好ましい。反応時間としては、0.1時間〜72時間が好ましく、0.5時間〜48時間がより好ましい。
得られた[B]化合物を含有する溶液は、そのまま当該液晶配向剤の調製に供してもよく、あるいは反応溶液から[B]化合物を単離・精製したうえで当該液晶配向剤の調製に供してもよい。反応溶液から[B]化合物を単離・精製する方法としては、例えば液−液抽出法、カラムクロマトグラフィー、蒸留法、再結晶等が挙げられる。
本発明における好ましい[B]化合物としては、(b1)化合物の有している−CHOQの一部が、(b2)化合物と反応し、(b1)化合物に由来する−CHOQと、(b2)化合物に由来する基Rとを有する。この[B]化合物を当該液晶配向剤が含有することにより、液晶配向剤の印刷性を損なわずに垂直配向性に優れる液晶配向膜を形成できる。
[B]化合物としては、上記Qが、上記式(2−1)〜(2−5)で表される化合物であることがより好ましい。
当該液晶配向剤における[B]化合物の使用割合としては、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部〜100質量部が好ましく、0.5質量部〜50質量部がより好ましく、1質量部〜30質量部が特に好ましい。
<任意成分>
当該液晶配向剤は、上記[A]重合体及び[B]化合物を含有し、必要に応じて[C]分子内に少なくとも一つのエポキシ基を有する化合物(以下、「[C]エポキシ化合物」と称することがある)、[D]官能性シラン化合物、[E]多官能(メタ)アクリレート、[F]メラミン化合物(但し、[B]化合物を除く)等の任意成分を含有できる。以下、各成分を詳述する。
[[C]エポキシ化合物]
上記[C]エポキシ化合物は、形成される液晶配向膜の基板表面に対する接着性をより向上する観点から使用できる。好ましい[C]エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサン等が挙げられる。[C]エポキシ化合物の配合割合としては、[A]重合体100質量部に対して、30質量部以下が好ましく、0.1質量部〜25質量部がより好ましい。
[[D]官能性シラン化合物]
上記[D]官能性シラン化合物は、当該液晶配向剤の印刷性をより向上する観点から使用できる。[D]官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。[D]官能性シラン化合物の使用割合としては、[A]重合体100質量部に対して、2質量部以下が好ましく、1質量部以下がより好ましい。
[[E]多官能(メタ)アクリレート]
上記[E]多官能(メタ)アクリレートは、当該液晶配向剤の耐候性をより向上する観点から使用できる。[E]多官能(メタ)アクリレートとしては、例えばエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、トリ(2−アクリロイルオキシエチル)フォスフェート、トリ(2−メタクリロイルオキシエチル)フォスフェート等が挙げられる。
市販品としては、例えば、アロニックスM−210、同M−240、同M−6200、同M−309、同−400、同−402、同−405、同−450、同−1310、同−1600、同−1960、同−7100、同−8030、同−8060、同−8100、同−8530、同−8560、同−9050、アロニックスTO−1450(以上、東亜合成社)、KAYARAD HDDA、同HX−220、同R−604、UX−2201、UX−2301、UX−3204、UX−3301、UX−4101、UX−6101、UX−7101、UX−8101,MU−2100、MU−4001、KAYARAD TMPTA、同DPHA、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120、同MAX−3510(以上、日本化薬社)、ビスコート260、同312、同335HP、同295、同300、同360、同GPT、同3PA、同400(以上、大阪有機化学工業社)、ニューフロンティア R−1150(以上、第一工業製薬社)、KAYARAD DPHA−40H(以上、日本化薬社)等が挙げられる。
[E]多官能(メタ)アクリレートの使用割合としては、[A]重合体100質量部に対して、100質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましい。
[[F]メラミン化合物]
上記[F]メラミン化合物は、当該液晶配向剤の耐候性をより向上する観点から使用できる。[F]メラミン化合物としては、例えば、上記(b1)化合物が挙げられる。[F]メラミン化合物の使用割合としては、[A]重合体100質量部に対して、100質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましい。
<液晶配向剤の調製方法>
当該液晶配向剤は、上記[A]重合体、[B]化合物、及び必要に応じて任意成分を、好ましくは有機溶媒に溶解された溶液状の組成物として調製される。
有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成反応に用いられるものとして例示した溶媒が挙げられる。また、ポリアミック酸の合成反応の際に併用できるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用できる。好ましい有機溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−i−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテルが挙げられる。これらは単独で又は2種以上組合せて使用できる。より好ましい溶媒組成としては、上記溶媒を組み合わせて得られる組成であって、液晶配向剤中で[A]重合体、[B]化合物、及び任意成分が析出せず、かつ液晶配向剤の表面張力が25mN/m〜40mN/mの範囲となる組成である。
当該液晶配向剤の固形分濃度(液晶配向剤のうち有機溶媒を除いた成分の合計質量が液晶配向剤の全質量に占める割合)は、粘性、揮発性等を考慮して適宜に選択されるが、好ましくは1質量%〜10質量%である。当該液晶配向剤を基板表面に塗布し、有機溶媒を除去することにより液晶配向膜となる塗膜を形成する際に、固形分濃度が1質量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得難い場合があり、一方固形分濃度が10質量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって同様に良好な液晶配向膜を得難くなる場合があり、また液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性に劣る場合がある。
より好ましい固形分濃度範囲としては、基板に液晶配向剤を塗布する際に用いる方法によって異なる。例えば、スピンナー法による場合には1.5質量%〜4.5質量%の範囲が好ましい。印刷法による場合には、3質量%〜9質量%の範囲とし、溶液粘度としては12mPa・s〜50mPa・sの範囲とすることが好ましい。インクジェット法による場合には、1質量%〜5質量%の範囲とし、溶液粘度としては3mPa・s〜15mPa・sの範囲とすることが好ましい。
当該液晶配向剤を調製する際の温度としては、0℃〜100℃が好ましく、20℃〜60℃がより好ましい。当該液晶配向剤は、特に垂直配向型液晶表示素子に用いられる液晶配向膜を形成するために好適に用いられる。
<液晶配向膜及びその形成方法>
当該液晶配向剤から形成される液晶配向膜も本発明に好適に含まれる。以下、当該液晶配向剤を用いて液晶配向膜を形成する方法について詳述する。
本発明の液晶配向膜は、基板上に当該液晶配向剤を塗布し、次いで塗布面を加熱することにより基板上に形成される。詳細には、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板二枚を一対として、その各透明性導電膜形成面上に、本発明の液晶配向剤を、好ましくはロールコーター法、スピンナー法、印刷法、インクジェット法によりそれぞれ塗布し、次いで、各塗布面を加熱することにより塗膜を形成する。当該液晶配向剤は、印刷性に優れているので、塗布法としては印刷法を採用することが好ましい。
基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラス等のガラス基材、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、脂環式オレフィン等のプラスチック基材を含む透明基板等が挙げられる。
基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In−SnO)からなるITO膜等が挙げられる。
パターニングされた透明導電膜を得る方法としては、例えばパターンなしの透明導電膜を形成した後フォト・エッチングによりパターンを形成する方法、透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するマスクを用いる方法等が挙げられる。液晶配向剤の塗布に際し、基板表面及び透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板表面の塗膜を形成する面に、官能性シラン化合物、官能性チタン化合物等を予め塗布する前処理を施しておいてもよい。
当該液晶配向剤を塗布した後、液垂れ防止等の目的で、好ましくは予備加熱(プレベーク)が実施される。プレベークの温度としては、30℃〜200℃が好ましく、40℃〜150℃がより好ましく、40℃〜100℃が特に好ましい。プレベークの時間としては0.1分〜10分が好ましく、0.5分〜5分がより好ましい。
次に、溶剤を完全に除去し、必要に応じてポリアミック酸を熱イミド化することを目的として焼成(ポストベーク)が実施される。ポストベークの温度としては、80℃〜300℃が好ましく、120℃〜250℃がより好ましい。ポストベークの時間としては、1分〜300分が好ましく、2分〜120分がより好ましい。当該液晶配向剤は塗布後に有機溶媒を除去することによって液晶配向膜となる塗膜を形成するが、当該液晶配向剤に含有される重合体がポリアミック酸又はイミド環構造とアミック酸構造とを併有するポリイミドである場合には、塗膜形成後にさらに加熱することによって脱水閉環反応を進行させ、よりイミド化された塗膜としてもよい。
形成される塗膜の膜厚としては、0.001μm〜1μmが好ましく、0.005μm〜0.5μmがより好ましい。
このようにして形成された塗膜は、これをそのまま垂直配向型液晶表示素子用の液晶配向膜として用いることができるが、この塗膜面に対して任意的にラビング処理を施してもよい。ラビング処理は、塗膜面を例えばナイロン、レーヨン、コットン等の繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦ることにより行われる。
<液晶表示素子及びその製造方法>
本発明の液晶表示素子は、当該液晶配向膜を備える。本発明の液晶表示素子における好ましい動作モードとしては垂直配向型が挙げられる。以下、本発明の液晶配向膜を備える垂直配向型液晶表示素子を製造する方法について詳述する。
当該液晶配向膜が形成された基板を2枚準備し、対向配置した2枚の基板間に液晶を配置することにより、液晶セルを製造する。ここで、塗膜に対してラビング処理を行った場合には、2枚の基板は、各塗膜におけるラビング方向が互いに所定の角度、例えば直交又は逆平行となるように対向配置される。液晶セルを製造するには、例えば以下の2つの方法が挙げられる。
第一の方法としては、従来から知られている方法であって、まず、それぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部についてシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止することにより、液晶セルを製造できる。
第二の方法としては、ODF(One Drop Fill)方式と呼ばれる手法であって、液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に、例えば紫外光硬化性のシール材を塗布し、さらに液晶配向膜面上に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化することにより、液晶セルを製造できる。
いずれの方法による場合でも、上記のようにして製造した液晶セルにつき、さらに、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶注入時の流動配向を除去することが望ましい。そして、液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせることにより、当該液晶表示素子が得られる。
シール剤としては、例えば,スペーサーとしての酸化アルミニウム球及び硬化剤を含有するエポキシ樹脂等が挙げられる。
液晶としては、例えばネマティック型液晶、スメクティック型液晶等が挙げられる。これらのうちネマティック型液晶が好ましい。VA型液晶セルの場合、負の誘電異方性を有するネマティック型液晶が好ましい。このような液晶としては、例えばジシアノベンゼン系液晶、ピリダジン系液晶、シッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶等が挙げられる。TN型液晶セル又はSTN型液晶セルの場合、正の誘電異方性を有するネマティック型液晶が好ましい。このような液晶としては例えばビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶等が挙げられる。また上記液晶に、例えばコレステリルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネート等のコレステリック液晶(メルク社、「C−15」、「CB−15」)として販売されているようなカイラル剤;p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート等の強誘電性液晶等をさらに添加して使用できる。
液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板又はH膜そのものからなる偏光板が挙げられる。
<化合物>
本発明の化合物は、上記式(1)で表される。当該化合物は、液晶配向膜を形成するための液晶配向剤等の成分として好適に使用できる。当該化合物及び化合物の製造方法の詳細な説明については、当該液晶配向剤に含まれる[B]化合物の説明の項で行っているので、ここでは省略する。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
<[A]重合体の合成>
[合成例1〜合成例13]
N−メチル−2−ピロリドンに、下記表1に示す種類及び量のジアミン及びテトラカルボン酸二無水物をこの順で加え、モノマー濃度20質量%の溶液とし、60℃において4時間の反応を行って、ポリアミック酸を含有する溶液を得た。各溶液を少量分取し、N−メチル−2−ピロリドンを加えてポリアミック酸濃度10質量%の溶液として測定した溶液粘度を表1に併せて示す。次いで、上記各ポリアミック酸溶液に、ピリジン及び無水酢酸を、それぞれポリアミック酸の有するアミック酸単位1モルに対して表1に記載の倍モル数となるように添加した後、110℃に加熱して4時間脱水閉環反応を行った。脱水閉環反応後、系内の溶媒を新たなN−メチル−2−ピロリドンで溶媒置換(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジン及び無水酢酸を系外に除去した)することにより、ポリイミド(PI−1)〜(PI−13)をそれぞれ16質量%含有する溶液を得た。これらポリイミド溶液に含まれる各ポリイミドのイミド化率及び、ポリイミド濃度10質量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液として測定した溶液粘度を表1に併せて示す。
[合成例14〜合成例16]
ジアミン及びテトラカルボン酸二無水物の種類及び量を、それぞれ表1に記載の種類及び量とした以外は、上記合成例1〜合成例13と同様に操作してポリアミック酸(PA−1)〜(PA−3)を含有する溶液を得た。各溶液を少量分取し、N−メチル−2−ピロリドンを加えてポリアミック酸濃度10質量%の溶液として測定した溶液粘度を表1に併せて示す。
Figure 2011070161
表1中のジアミン及びテトラカルボン酸無水物の略称は、以下のとおりである。
[ジアミン]
d−1:p−フェニレンジアミン
d−2:4,4’−ジアミノジフェニルメタン
d−3:2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル
d−4:1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン
d−5:1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン
d−6:上記式(D−8−3)で表されるジアミン
d−7:上記式(D−8−1)で表されるジアミン
[テトラカルボン酸二無水物]
t−1:2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
t−2:1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
<[B]化合物の合成>
[実施例1]
ホルマリン320g、1N水酸化ナトリウム8mL、メラミン20gを35℃で溶解させた後、室温で一昼夜放置して析出したヘキサメチロールメラミンの結晶を吸引ろ過した後、メタノールで洗浄した後、真空乾燥することでヘキサメチロールメラミンの精製物を48g得た。次いで、このヘキサメチロールメラミンにテトラヒドロフラン250mL、ステアリルアルコールを130g加えて70℃に加熱した後、0.5N塩酸水を1mL加えて8時間反応させた後、0.5N水酸化ナトリウム水溶液で中和して反応を終了させた。次いで、反応液を2Lの水に注いで得られた沈殿をろ別し、この沈殿をクロロホルム/エタノールを展開溶剤としたシリカカラムにより精製することで、ステアリル基の平均置換数が1.8の化合物(B−1)を得た。平均置換数はGPCによって分析した。
[実施例2]
ステアリルアルコールの代わりに上記式(b2−3)で表される化合物を93g用いた以外は実施例1と同様に操作してステロイド骨格を有する基の平均置換数が1.0の化合物(B−2)を得た。
[実施例3]
ステアリルアルコールの代わりに上記式(b2−5)で表される化合物(但し、式中のRはペンチル基である)を59g用いた以外は実施例1と同様に操作してシクロヘキシルフェニル骨格を有する基の平均置換数が1.1の化合物(B−3)を得た。
[実施例4]
ステアリルアルコールの代わりに、1−オクタノールを10g用いた以外は実施例1と同様にして、オクチル基の平均置換基数が0.4の化合物(B−4)を得た。
<液晶配向剤の調製>
[実施例5及び実施例5’]
ポリイミド(PI−1)に換算して100質量部に相当する量の[A]重合体としての(PI−1)を含有する溶液にγ―ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン及びエチレングリコール−モノ−n−ブチルエーテルを加え、さらに[B]化合物としての化合物(B−1)を含有する溶液を、これに含まれる[B]化合物に換算して5質量部に相当する量、及び[C]エポキシ化合物としてN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン10質量部を加えて、溶媒組成がγ―ブチロラクトン:N−メチル−2−ピロリドン:エチレングリコール−モノ−n−ブチルエーテル=40:30:30(質量比)、固形分濃度が6.5質量%の溶液を得た。この溶液を目視観察したところ、濁りなく透明な溶液であった。この溶液を孔径0.2μmのフィルターを用いて濾過することにより、印刷性評価用の液晶配向剤を調製し、実施例5とした。
また、上記と同様にして溶媒組成がγ―ブチロラクトン:N−メチル−2−ピロリドン:エチレングリコール−モノ−n−ブチルエーテル=40:30:30(質量比)、固形分濃度が4.0質量%の溶液を調製し、孔径0.2μmのフィルターを用いて濾過することにより垂直配向性及び電圧保持率評価用の液晶配向剤を調製し、実施例5’とした。
[実施例6〜19(6’〜19’)及び比較例1〜4(1’〜4’)]
配合する化合物の種類と使用量を、それぞれ表2に記載の種類及び量とした以外は、実施例5(実施例5’)と同様に操作して、液晶配向剤を調製し、固形分濃度6.5質量%のものを実施例6〜19及び比較例1〜4(固形分濃度4.0質量%のものを実施例6’〜19’、比較例1’〜4’)とした。
<印刷性の評価>
上記で調製した固形分濃度6.5質量%の各液晶配向剤を、液晶配向膜印刷機(日本写真印刷社、オングストローマー)を用いてITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面に塗布し、80℃のホットプレート上で1分間加熱(プレベーク)して溶媒を除去した後、200℃のホットプレート上で10分間加熱(ポストベーク)して、平均膜厚750Åの塗膜を形成した。この塗膜を目視で観察して印刷ムラの程度を調べた。ここで、塗膜面に筋状のムラ及び表面凹凸が全く確認されなかった場合を「++」、塗膜面に筋状のムラ又は表面凹凸がわずかながら視認された場合を「+」、塗膜面に筋状のムラ若しくは表面凹凸又はこれらの双方が明確に確認された場合を印刷性「−」として評価した。結果を表2に示す。
Figure 2011070161
表2中の[C]エポキシ化合物、その他の化合物の略称は、以下のとおりである。
[[C]エポキシ化合物]
C−1:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン
C−2:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン
[[E]多官能(メタ)アクリレート]
E−1:ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(アロニックスM402、東亞合成社)
[[F]メラミン化合物]
F−1:ヘキサメトキシメチロールメラミン(サイメルC300、MITSU−CYTEC社)
F−2:メトキシメチロール基、ブトキシメチロール基及びイミノ基を有するメラミン(サイメルC211、MITSU−CYTEC社)
<液晶表示素子の製造>
上記で調製した固形分濃度4.0質量%の液晶配向剤を、厚さ1mmのガラス基板の一面に設けられたITO膜からなる透明導電膜上に、スピンナーを用いて塗布し、次いで80℃のホットプレート上で1分間加熱(プレベーク)して溶媒を除去した後、200℃のクリーンオーブン内で60分間加熱(ポストベーク)することにより、膜厚0.08μmの塗膜を形成した。この塗膜に対し、レーヨン布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロール回転数400rpm、ステージ移動速度3cm/秒及び毛足押しこみ長さ0.4mmの条件でラビング処理を施した。このラビング後の塗膜を有する基板を純水中で1分間超音波洗浄し、さらに100℃のクリーンオーブン中で10分間加熱、乾燥して、ラビング処理済みの塗膜を有する基板を製造した。この一連の操作を繰り返し、ラビング処理済みの塗膜を有する基板を一対(2枚)製造した。これら一対の基板の塗膜形成面のそれぞれの外縁に、直径3.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、両基板を液晶配向膜面が相対し、かつ各塗膜のラビング方向が逆平行となるように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化した。次いで、液晶注入口より基板間に、ネガ型液晶(メルク社、MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、さらに基板の外側の両面に偏光板を貼り合わせることにより、垂直配向性評価用の液晶表示素子を製造した。
<垂直配向性の評価>
上記液晶表示素子について、表示素子を駆動させ、素子を目視にて観察し垂直配向性を評価した。ラビング処理によってプレチルト角発現性が減殺されることが知られているが、ラビング処理を行った場合でも、良好な配向性が観察された液晶配向膜を「+」、良好な配向性が観察されなかった液晶配向膜を「−」とした。結果を表3に示す。
<電圧保持率の評価>
上記液晶表示素子の製造において、ラビング処理並びにこれに引き続く超純水洗浄及び乾燥操作を行わなかった以外は、同様に操作して電圧保持率評価用の液晶表示素子を製造した。この液晶表示素子について、60℃において5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167マイクロ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。結果を表3に示す。
<液晶配向膜のリワーク性の評価>
厚さ1mmのガラス基板の一面に設けられたITOからなる透明導電膜上に、上記で調製した液晶配向剤をスピナーにより塗布し、ホットプレート上100℃にて90秒間のプレベークを行い、膜厚約0.08μmの塗膜を形成した。この操作を繰り返し、塗膜付きの基板を2枚作成した。次に、得られた2枚の基板を窒素雰囲気下25℃の暗室に保管した。保管開始から12時間後、72時間後にそれぞれ暗室から取り出し、40℃のNMPの入ったビーカーに2分間浸漬した。2分後、基板をビーカーから取り出し、超純水で数回洗浄した後、エアブローにて表面の水滴を取り去り、基板を観察し、塗膜が残っていないかを光学顕微鏡によって観察した。72時間経過後に暗室から取り出し、NMP浸漬後に塗膜が残っておらず剥離性が良好なものを「++」、72時間経過後に暗室から取り出した基板は剥離できなかったが12時間後に暗室から取り出した基板であって、剥離可能であったものを「+」、剥離できないものを「−」とした。結果を表3に示す。
<耐候性の評価>
上記で製造した液晶表示素子につき、70℃において5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒スパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定(東陽テクニカ社、VHR−1)し、その値を初期電圧保持率(VH1N)とした。次いで、初期電圧保持率測定後の液晶セルに対し、カーボンアークを光源とするウェザーメーターを用いて1000時間の光照射を行った。光照射後の液晶セルにつき、上記と同様の方法により再度電圧保持率を測定し、その値を光照射後電圧保持率(VHAF)とした。ここで、VHIN−VHAFとして求めた電圧保持率の減少量をΔVHRと定義して算出した。電圧保持率の減少量ΔVHRが2.5%未満であった場合は、「++」、2.5%以上5%未満であった場合を「+」、5%以上であった場合を「−」とした。結果を表3に示す。
Figure 2011070161
表2及び3の結果から明らかなように、本発明の液晶配向剤は印刷性に優れることがわかった。また、当該液晶配向剤から形成した液晶配向膜は、液晶表示素子として実用面で要求される垂直配向性、電圧保持率及び耐候性等の特性を十分に満足し、かつリワークにおける剥離が容易であることがわかった
本発明によれば、液晶表示素子として実用面で要求される垂直配向性、電圧保持率及び耐候性等の特性を十分に満足し、かつ欠陥が生じた場合のリワークにおける剥離が容易な液晶配向膜、この液晶配向膜の形成材料として好適な印刷性に優れる液晶配向剤、液晶配向膜を備える液晶表示素子、化合物並びに化合物の製造方法を提供できる。従って、本発明の液晶表示素子は、種々の装置に有効に適用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、計数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビ等の表示装置に用いられる。

Claims (9)

  1. [A]ポリアミック酸及びポリイミドからなる群より選択される少なくとも一種の重合体、並びに
    [B]下記式(1)で表される化合物
    を含有する液晶配向剤。
    Figure 2011070161
    (式(1)中、Rはそれぞれ独立して、水素原子、メチロール基、炭素数2〜7のアルコキシメチル基又は−CHOQである。Qは下記式(2)で表される基である。但し、Rの少なくとも一つは−CHOQである。)
    Figure 2011070161
    (式(2)中、
    は炭素数4〜40のアルキル基、炭素数1〜40のフルオロアルキル基、又はステロイド骨格を有する炭素数17〜51の炭化水素基である。
    IIはシクロへキシレン基又はフェニレン基である。
    は単結合、−O−、−COO−又は−OCO−である。但し、*を付した結合手がR側である。
    IIは−O−、−COO−又は−OCO−である。但し、*を付した結合手がR側である。
    n1は1〜3の整数である。n2は0又は1である。n3は0〜2の整数である。n4は0又は1である。但し、n1が2以上であるとき、複数のRIIはそれぞれ独立して上記定義を満たす。n2及びn4が0の場合、Rは炭素数7〜40のアルキル基、炭素数1〜40のフルオロアルキル基、又はステロイド骨格を有する炭素数17〜51の炭化水素基である。)
  2. [B]化合物が、
    (b1)下記式(1x)で表される化合物と、
    (b2)下記式(2)で表される化合物と
    の反応生成物である請求項1に記載の液晶配向剤。
    Figure 2011070161
    (式(1x)中、Rはそれぞれ独立して、水素原子、メチロール基又は炭素数2〜7のアルコキシメチル基である。但し、Rの少なくとも一つはメチロール基又は炭素数2〜7のアルコキシメチル基である。)
    Figure 2011070161
    (式(2)中、Qは、上記式(2)で表される基である。)
  3. 上記n4が0である請求項1又は請求項2に記載の液晶配向剤。
  4. 上記Qが、下記式(2−1)〜(2−5)で表される基からなる群より選択される少なくとも一種である請求項3に記載の液晶配向剤。
    Figure 2011070161
    (式(2−1)〜(2−5)中、Rは炭素数7〜40のアルキル基又はステロイド骨格を有する炭素数17〜51の炭化水素基である。Rは炭素数4〜40のアルキル基である。)
  5. [B]化合物の使用割合が、[A]重合体100質量部に対して0.1質量部以上100質量部以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液晶配向剤から形成される液晶配向膜。
  7. 請求項6に記載の液晶配向膜を備える液晶表示素子。
  8. 下記式(1)で表される化合物。
    Figure 2011070161
    (式(1)中、Rはそれぞれ独立して、水素原子、メチロール基、炭素数2〜7のアルコキシメチル基又は−CHOQである。Qは下記式(2)で表される基である。但し、Rの少なくとも一つは−CHOQである。)
    Figure 2011070161
    (式(2)中、
    は炭素数4〜40のアルキル基、炭素数1〜40のフルオロアルキル基、又はステロイド骨格を有する炭素数17〜51の炭化水素基である。
    IIはシクロへキシレン基又はフェニレン基である。
    は単結合、−O−、−COO−又は−OCO−である。但し、*を付した結合手がR側である。
    IIは−O−、−COO−又は−OCO−である。但し、*を付した結合手がR側である。
    n1は1〜3の整数である。n2は0又は1である。n3は0〜2の整数である。n4は0又は1である。但し、n1が2以上であるとき、複数のRIIはそれぞれ独立して上記定義を満たす。n2及びn4が0の場合、Rは炭素数7〜40のアルキル基、炭素数1〜40のフルオロアルキル基、又はステロイド骨格を有する炭素数17〜51の炭化水素基である。)
  9. 下記式(1x)で表される化合物と、
    下記式(2)で表される化合物と
    を反応させる工程を有する請求項8に記載の化合物の製造方法。
    Figure 2011070161
    (式(1x)中、Rはそれぞれ独立して、水素原子、メチロール基又は炭素数2〜7のアルコキシメチル基である。但し、Rの少なくとも一つはメチロール基又は炭素数2〜7のアルコキシメチル基である。)
    Figure 2011070161
    (式(2)中、Qは、上記式(2)で表される基である。)
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