JP2001091923A - 強誘電性液晶表示装置 - Google Patents

強誘電性液晶表示装置

Info

Publication number
JP2001091923A
JP2001091923A JP27094299A JP27094299A JP2001091923A JP 2001091923 A JP2001091923 A JP 2001091923A JP 27094299 A JP27094299 A JP 27094299A JP 27094299 A JP27094299 A JP 27094299A JP 2001091923 A JP2001091923 A JP 2001091923A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulse
liquid crystal
ferroelectric liquid
peak value
voltage peak
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27094299A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Sakaigawa
亮 境川
Koji Numao
孝次 沼尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP27094299A priority Critical patent/JP2001091923A/ja
Publication of JP2001091923A publication Critical patent/JP2001091923A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不純物イオンの偏在化を解消することで表示
履歴を大幅に軽減し、広い動作温度範囲を有する強誘電
性液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 リセット期間に、第1のリセットパルス
21と、該第1のリセットパルス21に続く、該第1の
リセットパルス21と互いに逆極性となる第1の逆極性
パルス22と、該第1の逆極性パルス22に続く第2の
リセットパルス23と、該第2のリセットパルス23に
続き、該第2のリセットパルス23と互いに逆極性とな
る第2の逆極性パルス24とが印加される。また、選択
期間の第2スロットには選択パルス25が印加される。
さらに、該選択パルス25に続いて、該選択パルス25
と逆極性のパルス26が印加される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強誘電性液晶表示
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1980年にクラーク(N.A.Clark )と
ラガバル(S.T.Lagerwall )とによって、カイラルスメ
クチックC液晶、すなわち強誘電性液晶を用いた液晶表
示装置が提案された。該強誘電性液晶を用いた液晶表示
装置は、液晶分子の誘電異方性を利用する電界効果を用
いた従来のネマチック液晶表示装置とは異なり、強誘電
性液晶の自発分極と電界とが直接作用するために、ネマ
チック液晶表示装置の1/1000以下と言う高速応答
性を持つ。従って、高速表示が可能である。
【0003】さらに、強誘電性液晶については、多くの
研究の結果、様々な表示モードが考え出された。そのう
ち、液晶材料が正の誘電異方性を有してC1配向で配向
されているモードが、代表的な表示モードとして挙げら
れる。C1配向とは、プレチルトによる液晶分子の起き
上がり方向とシェブロン構造をなすスメクチック層の折
れ曲がり方向とが逆であるような配向のことをいう(図
4および図5参照)。該C1配向は無電界時のメモリ角
が大きいので、液晶表示装置の高コントラスト化の実現
を可能としている。
【0004】また、液晶材料が負の誘電異方性を有し、
C2配向で配向されているモードも代表的なモードとし
て挙げられ、τ−Vmin モードと呼ばれている。液晶材
料が負の誘電異方性を有していることで、電圧に対する
メモリパルス幅(液晶を完全にスイッチさせるのに必要
なパルス幅)は、その特性として極小値を有する。さら
に、負の誘電異方性を有する液晶材料では、ACバイア
ス電圧を印加することで分子のメモリ幅を広げることが
でき、高コントラスト化が実現可能である。また、C2
配向とは、上記C1配向と比較して高速応答が可能な配
向である。
【0005】以上のような強誘電性液晶についての研究
がさらに進むにつれて、強誘電性液晶を用いた液晶表示
装置について解決しなければならない問題が明らかにな
ってきた。これら問題の中でも、動作温度範囲の狭さ
は、強誘電性液晶を用いた液晶表示装置の第一の課題と
して挙げられる。
【0006】強誘電性液晶のスイッチング特性は、大き
な温度依存性を持っており、例えば、図10に示した、
τ−Vmin モードにおける最小メモリパルス幅
(τmin )と温度との関係を見ると、温度によってτ
min が急激に変化することがわかる。特に低温側での変
化が大きく、これは強誘電性液晶の応答時間が急激に増
大していることを示している。このため、比較的高い温
度では、画素に対する書き込み時間内に強誘電性液晶の
スイッチングが完了するものの、低温になるに従い、書
き込み時間内に強誘電性液晶のスイッチングが完了しな
くなる。これによって、低温においては、強誘電性液晶
表示装置の表示品位が著しく低下してしまう。
【0007】このような問題を解決するためには、スイ
ッチング特性の温度依存性が小さい強誘電性液晶材料を
開発することが有効であると考えられてきた。スイッチ
ング特性の温度依存性が小さい強誘電性液晶材料を用い
ることで、応答時間の温度依存性が小さくなり、低温で
も速度不足が起こらない強誘電性液晶表示装置を実現す
ることができる。
【0008】しかしながら、上述したように、強誘電性
液晶材料を改良して応答時間の温度依存性を改善して
も、必ずしも広い温度範囲で駆動、すなわち画素表示が
可能な液晶表示装置を実現できるわけではないことが明
らかになってきた。低温領域においては、例え応答速度
が充分に早い強誘電性液晶材料でも、表示状態によって
は書き込み時間内にスイッチングが完了しない場合があ
る。これは、前フレームの表示状態の影響を受けて強誘
電性液晶のスイッチングが阻害されてしまうためで、表
示履歴もしくはヒステリシスと呼ばれている。例えば、
図11に示すように、前のフレームで黒を表示してい
て、その後に白を書き込もうとしても、充分に白表示に
相当する透過率が得られない。
【0009】以上のような現象は、ある表示状態が続く
と、セル内に存在する不純物イオンが強誘電性液晶の自
発分極による内部電界によって偏在化し、セル内の内部
電界を形成するために生じる現象であり、次のように説
明できる。
【0010】図12(a)は、前フレーム(第1フレー
ム)において表示状態が黒の場合の自発分極Psと不純
物イオン101の動きとを示している。この場合の強誘
電性液晶の自発分極Psの向き、および不純物イオン1
01の偏在化は同図に示すとおりである。この状態で
は、自発分極Psによる電界EPsと不純物イオン101
による電界Eion とが互いに打ち消し合っているため、
セル内の内部電界は発生せず、液晶分子は安定にメモリ
している。
【0011】図12(b)は、図12(a)に示した黒
表示の後に、液晶を白状態にスイッチングさせた第2フ
レームの状態を示している。この場合、自発分極Psの
向きは反転する。しかし、不純物イオン101の移動速
度は強誘電性液晶に比べて極めて遅いため、該強誘電性
液晶のスイッチングに追随できない。この結果、自発分
極Psによる電界EPsの向きと不純物イオン101によ
る電界Eion の向きとが、互いに同じ向きとなり、セル
内に内部電界が発生してしまう。この内部電界の影響を
受けて液晶分子は逆方向(もう一方の安定状態)に戻さ
れてしまい、図12(c)に示すような逆メモリ状態と
なる。これが表示履歴として観察される。
【0012】室温以上のような比較的高い温度において
は、不純物イオンの移動度は高いので表示に対する影響
は少ないが、低温になるに従い不純物イオンの移動度は
著しく低下するために、上述したような表示履歴の問題
が顕著となる。
【0013】上記の問題を解決するためには、液晶中の
不純物イオンを完全に取り除けばよい。しかし、強誘電
性液晶のように、極性基を含む有機化合物で構成される
液晶組成物から、完全に不純物イオンを取り除くことは
事実上困難である。
【0014】また、駆動波形の工夫によりスイッチング
特性を改善する技術が、例えば特開平10−11581
9号公報により開示されている。該公報には、リセット
(ブランキング)パルスと、該リセットパルスに続け
て、該リセットパルスと逆極性のパルスを印加する駆動
方法が開示されている。該駆動方法について詳細に説明
すると、該駆動方法は、強誘電性液晶を一方の安定状態
にリセットした後に、逆極性のパルスを印加すること
で、他方の安定状態に速やかにスイッチが可能となるよ
うな状態に液晶分子を緩和させることを特徴としてい
る。すなわち、一方の安定状態から他方の安定状態への
スイッチングが起こりやすいようにするために、補助パ
ルスを印加する方法である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に述
べたような、不純物イオンの偏在化を原因とするスイッ
チング不良に対して、上記駆動方法のような液晶分子の
スイッチングのための補助パルスを付加する方法を適用
しても、やはりスイッチング直後にセル内に内部電界が
発生してしまい、前フレームの表示状態と同一のメモリ
状態に戻されてしまう逆メモリ現象を解決することはで
きない。つまりは、上記駆動方法は、あくまで液晶の高
速スイッチングを実現するのためのものであり、不純物
イオンの偏在化による表示履歴という問題点に関して何
ら解決法を与えるものではない。それゆえ、上記公報に
開示されている駆動方法を用いて、表示履歴による逆メ
モリ状態や不完全なスイッチングを解消することは困難
である。
【0016】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
ので、不純物イオンの偏在化を解消することで表示履歴
を大幅に軽減し、広い動作温度範囲を有する強誘電性液
晶表示装置を提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の強誘電性液晶表示装置は、一対の基板が
双安定性を有する強誘電性液晶を介して対向配置されて
おり、さらに、互いに並列に設けられた複数の走査電極
と、該走査電極と交差するように互いに並列に設けられ
た複数のデータ電極との交差領域を画素とする強誘電性
液晶表示装置において、リセット期間には、電極上の画
素を一方の安定状態にリセットする第1のパルスと、上
記第1のパルスに続き、上記リセット期間に続く選択期
間に印加される選択パルス以上の電圧波高値を有し、且
つ該選択パルスよりもパルス幅が小さい、上記第1のパ
ルスとは逆極性の第2のパルスとが印加され、上記選択
期間では、画素を一方の安定状態に保持もしくは他方の
安定状態へスイッチングする上記選択パルスが印加さ
れ、さらに続いて上記選択パルス以上の電圧波高値を有
し、且つ該選択パルスとは逆極性の第5のパルスが印加
されることを特徴としている。
【0018】一般に、強誘電性液晶には不純物イオンが
含まれており、該不純物イオンの移動速度は強誘電性液
晶と比較して極めて小さい。よって、特に低温下では、
上記不純物イオンが選択パルスによる強誘電性液晶のス
イッチングに追随できないために、セル内に不純物イオ
ンの偏在化が生じる。さらに、ブランキング駆動法を用
いて、選択パルスとは逆極性のブランキングパルス(リ
セットパルス)をリセット期間に印加したとしても、一
度のリセットパルスの印加だけでは、リセット期間内に
上記不純物イオンの偏在化を解消することは困難であ
る。
【0019】そこで、上記した本発明に係る強誘電性液
晶表示装置のように、リセット期間において、まず第1
のパルスを印加して一方の安定な状態にリセットした画
素に対して、さらに該第1のパルスとは逆極性の第2の
パルスを、該第1のパルスに続いて印加する構成とし、
且つ、上記第2のパルスを、選択期間に印加される選択
パルス以上の電圧波高値を有し、且つ該選択パルスより
もパルス幅が小さくなるように設定することにより、第
1のパルス印加後にリセット位置にある強誘電性液晶分
子を該リセット位置に保持したままで、不純物イオンの
みを移動させることが可能となる。すなわち、上記のよ
うに、画素を一方の安定な状態にリセットする第1のパ
ルスに加えて、不純物イオンの偏在化を解消するような
上記第2のパルスを印加することで、低温下であって
も、強誘電性液晶分子をリセット位置に固定しつつ、不
純物イオンの偏在化を解消することができる。さらに、
選択パルスに続き、該選択パルス以上の電圧波高値を有
し、且つ該選択パルスとは逆極性の第5のパルスを印加
することにより、応答速度の補償および更なる不純物イ
オンの偏在化の防止を行うことができる。
【0020】これにより、不純物イオンの偏在化による
表示履歴を大幅に軽減し、従来よりも広い動作温度範囲
を有する、高速応答可能な強誘電性液晶表示装置を実現
することができる。
【0021】さらに、上記の課題を解決するために、本
発明の強誘電性液晶表示装置は、上記の構成において、
少なくとも、上記第2のパルスに続く該第2のパルスと
は逆極性の第3のパルスと、該第3のパルスに続く該第
3のパルスとは逆極性の第4のパルスとが、リセット期
間に印加されることが好ましい。
【0022】上述したように、上記第1のパルスと上記
第2のパルスとを印加することで、不純物イオンの偏在
化は解消されるものの、上記第2のパルスの印加により
強誘電性液晶の層に発生する電界は、強誘電性液晶分子
をリセット位置に固定したままで不純物イオンのみを移
動させるものなので、この電界による不純物イオンの動
きは比較的小さくなる。従って、温度がかなり低温側に
ある場合は、不純物イオンの偏在化を充分に解消するこ
とが困難となってしまう。
【0023】そこで、上記した本発明に係る強誘電性液
晶表示装置のように、上記第1のパルスおよび第2のパ
ルスに続いて、上記第2のパルスとは逆極性の第3のパ
ルスと、該第3のパルスとは逆極性の第4のパルスとを
順に印加する。該第3のパルスは、第2のパルスと逆の
極性を有するパルスであるため、第1のパルスと同様の
極性を有する。従って、画素を一方の安定状態にリセッ
トするために印加されるパルスである。これに対し、第
4のパルスは、第2のパルスと同様の極性を有するパル
スであるため、強誘電性液晶分子をリセット位置に保持
しながら不純物イオンのみを移動させるものである。
【0024】このように、画素を一方の安定状態にリセ
ットするパルスと、該リセットするパルスと逆極性のパ
ルスとを、繰り返して交互に印加することにより、不純
物イオンの偏在化を確実に解消することができる。従っ
て、かなりの低温化であっても、強誘電性液晶分子をリ
セット位置に固定しつつ、不純物イオンの偏在化を解消
することができる。
【0025】これにより、かなりの低温下であっても、
不純物イオンの偏在化による表示履歴を大幅に軽減し、
さらに広い動作温度範囲を有する強誘電性液晶表示装置
を実現することができる。
【0026】さらに、上記の課題を解決するために、本
発明の強誘電性液晶表示装置は、上記の構成において、
上記第1のパルスの電圧波高値と上記選択パルスの電圧
波高値とが、 0<|第1のパルスの電圧波高値|<|選択パルスの電
圧波高値| の関係を満たすことが好ましい。
【0027】選択期間に印加されるパルスとリセット期
間に印加されるパルスとでは電荷のバランスを均等にす
る必要があるため、第1のパルスにおける電圧波高値の
絶対値とパルス幅との積はほぼ一定となるように設定さ
れる。上記本発明の構成によれば、第1のパルスにおい
ては、その電圧波高値の絶対値が選択パルスの電圧波高
値の絶対値よりも小さく設定されるので、選択パルスよ
りもパルス幅を大きくすることができる。従って、画素
を一方の安定状態にリセットする時間を充分に確保する
ことができる。
【0028】これにより、画素を充分にリセット状態に
することが可能となる。
【0029】さらに、上記の課題を解決するために、本
発明の強誘電性液晶表示装置は、上記の構成において、
上記第3のパルスの電圧波高値と上記選択パルスの電圧
波高値とが、 0<|第3のパルスの電圧波高値|<|選択パルスの電
圧波高値| の関係を満たすことが好ましい。
【0030】上述したように、第3のパルスは、画素を
一方の安定状態にリセットするために印加されるパルス
である。選択期間に印加されるパルスとリセット期間に
印加されるパルスとでは電荷のバランスを均等にする必
要があるため、第3のパルスの電圧波高値の絶対値とパ
ルス幅との積は一定となるように設定される。上記本発
明の構成によれば、第3のパルスにおいては、その電圧
波高値の絶対値が選択パルスの電圧波高値の絶対値より
も小さく設定されるので、選択パルスよりもパルス幅を
大きくすることができる。従って、画素を一方の安定状
態にリセットする時間を充分に確保することができる。
【0031】これにより、画素を充分にリセット状態に
することが可能となる。
【0032】さらに、上記の課題を解決するために、本
発明の強誘電性液晶表示装置は、上記の構成において、
上記第3のパルスにおける電圧波高値の絶対値とパルス
幅との積が、上記第4のパルスにおける電圧波高値の絶
対値とパルス幅との積と等しいことが好ましい。
【0033】上記の構成によれば、第3のパルスと第4
のパルスとに関し、電圧波高値の絶対値とパルス幅との
積を等しく設定することにより、第3のパルスと第4の
パルスとで電荷のバランスを等しくすることができる。
すなわち、リセット期間に印加される第1のパルスおよ
び第2のパルスと、選択期間に印加される選択パルスと
で電荷のバランスが均等となるように保たれている場合
に、さらに第3のパルスと第4のパルスとを印加するこ
とで、電荷のバランスが不均等になる(電荷的に偏る)
ことを防ぐことができる。
【0034】さらに、通常、温度が変化すると液晶の応
答速度や不純物イオンの移動度等が変化するため、効果
的に不純物イオンの偏在化を解消するためには、温度に
応じて、第3のパルスおよび第4のパルスの電圧やパル
ス幅を変化させる必要がある。そこで、上述したよう
に、第3のパルスと第4のパルスとの電荷のバランスを
等しくしておくことにより、第3のパルスおよび第4の
パルスの電圧やパルス幅を変化させても、他のパルスの
電荷バランスを考慮して、他のパルスの電圧やパルス幅
を変化させる必要がなくなる。
【0035】これにより、低温下での広い動作温度範囲
を確保するために、第3および第4のパルスを印加して
も、電荷を補正するためのパルスを別途印加することも
なく、極力簡単な走査波形の印加、および簡単な操作で
目的を達成することができる。
【0036】また、上記の課題を解決するために、本発
明の強誘電性液晶表示装置は、上記の構成において、上
記第3のパルスの電圧波高値の絶対値と、上記第4のパ
ルスの電圧波高値の絶対値とが等しいことが好ましい。
【0037】通常、温度が変化すると液晶の応答速度や
不純物イオンの移動度等が変化するため、効果的に不純
物イオンの偏在化を解消するためには、各温度に応じて
第3のパルスおよび第4のパルスの電圧を変化させる必
要がある。これに対して、上記の構成のように、第3の
パルスと第4のパルスとの電圧波高値の絶対値を等しく
することにより、例えば温度に応じて、各パルスの電圧
波高値を調節する際に、他のパルス部分、すなわち第1
のパルスや第2のパルス等を変化させることなく、第3
のパルスの電圧波高値と第4のパルスの電圧波高値とを
調節するだけで、各温度に適した走査波形を作製するこ
とができる。すなわち、他のパルスと独立して第3のパ
ルスおよび第4のパルスの電圧を制御し、各温度に対し
て、不純物イオンの偏在化を簡単な操作で、且つ確実に
解消することができる。
【0038】これにより、温度等に応じて走査波形を調
節する際に、その操作が容易となる。
【0039】さらに、上記の課題を解決するために、本
発明の強誘電性液晶表示装置は、上記の構成において、
上記した各パルスの電圧波高値は、切り換え可能である
ことが好ましい。
【0040】上記の構成によれば、各パルスの電圧波高
値を例えば温度に応じて切り換えて、適当な走査波形を
容易に作製することができる。
【0041】これにより、条件に合わせて走査波形を変
更し、各温度等で最適な走査波形を容易に印加すること
ができる。
【0042】さらに、上記の課題を解決するために、本
発明の強誘電性液晶表示装置は、上記の構成において、
上記強誘電性液晶は、負の誘電異方性を示すことが好ま
しい。
【0043】上記の構成によれば、強誘電性液晶が負の
誘電異方性を有することにより、液晶分子を完全にスイ
ッチさせるのに必要なパルス幅が極小値を有し、さら
に、例えばACバイアス電圧を印加することで、液晶分
子のメモリ幅を広げることができる。また、正の誘電異
方性を有する強誘電性液晶が、光学応答の立ち上がるま
での速度は速いが、完全に応答が終了するまでの時間は
長くなるのに対して、負の誘電異方性を有する強誘電性
液晶は、光学応答の立ち上がるまでの速度は遅いが、完
全に応答が終了するまでの時間は短くなる。
【0044】これにより、高コントラストを実現するこ
とができるとともに、正の誘電異方性を有する強誘電性
液晶を用いる場合と比較して高速応答が可能な、強誘電
性液晶表示装置を実現することができる。
【0045】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図9に基づいて説明すれば、以下のとおりであ
る。
【0046】図2は、本実施の形態に係る強誘電性液晶
表示装置(以下、FLCD(Ferro-electric Liquid Cr
ystal Display )と略称する)を構成している液晶パネ
ルの基本構成を示す断面図である。同図に示すように、
上記液晶パネルは、走査電極Lが形成されている第1の
基板9と、データ電極Sが形成されている第2の基板1
0とが、液晶層12を介して封止材11により貼り合わ
されており、さらに外側に偏光板7,8が設けられて、
構成されている。上記第1の基板9は透光性基板1を、
第2の基板10は透光性基板2を、それぞれ備えてい
る。
【0047】上記透光性基板1において、上記第2の基
板10配置側の表面には、例えばインジウム錫酸化物
(以下、ITO( Indium Tin Oxide )と略称する)等
からなる、複数の透明な走査電極Lが互いに平行に配設
されている。これらの走査電極Lは、酸化シリコン(S
iO2 )等からなる絶縁膜3により被覆されている。該
絶縁膜3上には、ラビング処理等の一軸配向処理が施さ
れた、ポリイミド等からなる配向膜5が形成されてい
る。このように、上記透光性基板1、走査電極L、絶縁
膜3、および配向膜5により、上述した第1の基板9が
構成されている。
【0048】上記透光性基板2において、上記第1の基
板9配置側の表面には、例えばITO等からなる、複数
の透明なデータ電極Sが、上記した走査電極Lと直交す
るように、互いに平行に配置されている。これらデータ
電極S上には、上記第1の基板側の絶縁膜3と同じ材料
からなる透明な絶縁膜4で被覆されている。該絶縁膜4
上には、ラビング処理等の一軸配向処理が施された、ポ
リイミド等からなる配向膜6が形成されている。このよ
うに、上記透光性基板2、データ電極S、絶縁膜4、お
よび配向膜6により、上述した第2の基板10が構成さ
れている。
【0049】上記のような構成の第1の基板9と第2の
基板10とは、配向膜5,6が互いに対向するように配
置されて、封止材11で貼り合わされている。該第1の
基板9と第2の基板10との間の空間内には、液晶層1
2として強誘電性液晶が充填されている。該強誘電性液
晶は、封止材11に設けられた、図示しない注入口から
注入されて、充填後に該注入口は封止される。
【0050】さらに、上記第1の基板9および第2の基
板10のそれぞれ外側の表面には、偏光軸が互いに直交
するように配置された2枚の偏光板7,8が、それぞれ
設けられている。
【0051】図3は、走査電極L1 ,L2 ,L3 …とデ
ータ電極S1 ,S2 ,S3 …との交差領域に配置され
て、マトリクス状に形成されている、複数の画素を示し
ている。
【0052】次に、液晶層12として用いられる強誘電
性液晶について詳細に説明する。強誘電性液晶として
は、様々な表示モードが考え出されている。このうち、
液晶材料が正の誘電異方性を有してC1配向で配向され
ているモードが、代表的な表示モードとして挙げられ
る。C1配向とは、図4および図5に示すように、プレ
チルトによる液晶分子の起き上がり方向(液晶分子の基
板面に対する傾斜角は、図4中θpで示されている)と
シェブロン構造をなすスメクチック層の折れ曲がり方向
とが逆であるような配向のことをいう。該C1配向では
無電界時のメモリ角が大きいので、液晶表示装置の高コ
ントラスト化を実現することができる。
【0053】また、液晶材料が負の誘電異方性を有し、
C2配向で配向されているモードも強誘電性液晶の代表
的なモードとして挙げられ、τ−Vmin モードと呼ばれ
ている。液晶材料が負の誘電異方性を有していること
で、電圧に対するメモリパルス幅(液晶を完全にスイッ
チさせるのに必要なパルス幅)は、その特性として、図
6に示すような極小値を有している。さらに、負の誘電
異方性を有する液晶材料は、ACバイアス電圧を印加す
ることで分子のメモリ幅を広げることができ、高コント
ラスト化が実現可能である。また、C2配向とは、上記
C1配向と比較して高速応答が可能な配向である。尚、
本実施の形態に係るFLCDには、負の誘電異方性を有
する強誘電性液晶が用いられている。
【0054】以上のように、強誘電性液晶は、液晶表示
装置の高速・高コントラストを可能とする技術として開
発されてきたものである。
【0055】次に、本実施の形態に係るFLCDの駆動
方式について説明する。
【0056】本実施の形態に係るFLCDの駆動方式に
おいて走査電極Lに印加される駆動波形は、図1に示さ
れている。同図によれば、リセット期間に、第1のリセ
ットパルス(第1のパルス)21と、該第1のリセット
パルス21に続く、該第1のリセットパルス21と互い
に逆極性となる第1の逆極性パルス(第2のパルス)2
2と、該第1の逆極性パルス22に続く、該第1の逆極
性パルス22と互いに逆極性となる第2のリセットパル
ス(第3のパルス)23と、該第2のリセットパルス2
3に続き、該第2のリセットパルス23と互いに逆極性
となる第2の逆極性パルス(第4のパルス)24とが印
加されている。また、選択期間では、第1スロットに印
加される電圧波高値は0Vであり、第2スロットには選
択パルス(ストロボパルス)25が印加される。さら
に、該選択パルス25に続く、該選択パルス25と逆極
性のパルス(第5のパルス)26が印加される。
【0057】以上のように、リセット期間に、第1のリ
セットパルス21、第1の逆極性パルス22、第2のリ
セットパルス、および第2の逆極性パルス24が、この
順に続けて印加されることによる、セル内の自発分極と
不純物イオンの動きについて、図7を用いて説明する。
【0058】図7は、リセット期間に、黒表示の安定位
置にリセットされる場合を示している図である。前フレ
ーム(第1フレーム)の表示状態が黒である場合、リセ
ット期間における第1のリセットパルス21印加時の自
発分極Psおよび不純物イオン13の偏在化は、第1フ
レームの時と同じである。この後に、上記第1のリセッ
トパルス21とは逆極性で、選択期間に印加される選択
パルス25以上の電圧波高値を有し、且つ該選択パルス
25よりもパルス幅が狭い第1の逆極性パルス22を印
加することで、セル内に自発分極Psとは逆極性の電界
を印加することができる。この電界によって、同図に示
すように、液晶分子をリセット位置に保持したまま、不
純物イオン13のみがその偏在化を解消するように動
く。しかし、ここでは、液晶分子を固定したままにする
必要があるため、印加する第1の逆極性パルス22のパ
ルス幅は極めて小さく設定されている。それゆえ、該第
1の逆極性パルス22による不純物イオンの動きも極僅
かである。
【0059】そこで、本実施の形態に係るFLCDの駆
動方法においては、上記第1の逆極性パルス22の後に
再び、図1に示したような、第2のリセットパルス23
および第2の逆極性パルス24を繰り返し印加する。該
第2のリセットパルス23および第2の逆極性パルス2
4を印加することで、かなりの低温下であっても、液晶
分子をリセット位置に固定しつつ、不純物イオンの偏在
化を解消することができる。
【0060】尚、本実施の形態に係るFLCDにおいて
は、リセット期間に第1のリセットパルス21、第1の
逆極性パルス22、第2のリセットパルス23、および
第2の逆極性パルス24の4つのパルスが印加されてい
るが、温度がそれ程低くない場合には、第1のリセット
パルス21および第1の逆極性パルス22の2つのパル
スで液晶分子をリセット位置に固定しつつ、不純物イオ
ンの偏在化を解消することも可能である。
【0061】本実施の形態に係るFLCDの駆動方法に
おいて、リセット期間に印加される各パルスを効果的に
機能させるためには、次のようなパルス構成となってい
ることが望ましい。
【0062】第1のリセットパルス21は、液晶分子を
充分にリセットする必要があるため、選択期間に印加さ
れる選択パルス25よりも、電圧波高値を小さく、且つ
パルス幅を大きくすることが望ましい。
【0063】上記第1のリセットパルス21に続いて印
加される第1の逆極性パルス22は、液晶分子をリセッ
ト位置に保ちつつ、不純物イオン13だけを動かすこと
ができるように、上記選択パルス25以上の電圧波高値
を有し、且つ該選択パルス25よりもパルス幅を小さく
する必要がある。
【0064】上記第1の逆極性パルス22に続いて印加
される第2のリセットパルス23は、上記第1のリセッ
トパルス21と同様に、上記選択パルス25よりも電圧
波高値を小さくすることが望ましい。
【0065】上記第2のリセットパルス23に続いて印
加される第2の逆極性パルス24は、上記選択パルス2
5よりも、電圧波高値を小さくすることが望ましい。
【0066】さらに、上述した各パルスの電圧波高値お
よびパルス幅は、温度によって切り換え可能とすること
が望ましい。これにより、各温度に適した駆動波形を容
易に作製することができる。
【0067】さらに、上記第2のリセットパルス23お
よびこれに続く第2の逆極性パルス24は、電圧もしく
は電荷のバランスを等しくすることが望ましい。ここ
で、電荷のバランスを等しくするとは、電圧波高値×パ
ルス幅を等しくすることである。これにより、温度に応
じて電圧波高値およびパルス幅を変更する際に、他のパ
ルス部分を変更することなく、上記第2のリセットパル
ス23および第2の逆極性パルス24を調節するだけ
で、各温度に適した駆動波形を作製することができる。
すなわち、第2のリセットパルス23と第2の逆極性パ
ルス24とを印加することで、リセット期間と選択期間
との電荷のバランスが不均等になることはない。
【0068】次に、比較のため、図8に基づき、図2お
よび図3に示した液晶パネルをブランキング駆動法を用
いて駆動する場合について説明する。
【0069】図8は、上記液晶パネルに印加されるパル
ス電圧の例を示す波形図であり、最上段の波形図は、ブ
ランキング駆動法において走査電極Lに印加される走査
電圧の波形を示している。この波形から明らかなよう
に、上記ブランキング駆動法は、1フレーム期間に、選
択期間と、該選択期間よりも前であって、該選択期間と
電荷のバランスが等しいリセット期間とを含んでいる。
【0070】上記選択期間の第1スロットの波高値は0
Vであり、第2スロットでは波高値Vsのストロボパル
スが選択パルス28として印加される。上記リセット期
間には、上記選択パルス28とは逆極性をもち、該選択
パルス28と電荷のバランスが等しいリセットパルス2
7が印加される。
【0071】また、図8の中段の波形図は、データ電極
Sに印加されるデータ電圧の波形を示している。該デー
タ電圧は、2スロットを1周期とする両極性パルスであ
り、書き込み(スイッチ)の場合は第1スロットが−V
d、第2スロットが+Vdとなり、保持(非スイッチ)
の場合は、第1スロットが+Vd、第2スロットが−V
dとなる。
【0072】画素には、上記走査電圧とデータ電圧との
電位差が印加されることになる。図8の最下段には、上
記走査電圧とデータ電圧との電位差によって画素に生じ
る画素電圧の波形が示されている。
【0073】以上のようなブランキング駆動法におけ
る、セル内の自発分極Psと不純物イオン13の動きと
について、図9(a)および(b)を用いて説明する。
【0074】まず、図9(a)に示すように、リセット
期間に、画素を黒表示の安定位置にリセットする場合を
考える。前フレーム(第1フレーム)の表示状態が白で
あった場合、リセットパルス27を1度印加するだけで
は、不純物イオン13の移動度は小さいために、同図に
示すように、不純物イオン13の偏在化を解消すること
はできない。その後、選択期間において液晶がスイッチ
ングして自発分極Psが反転した場合(第2フレー
ム)、自発分極Psによる電界EPsと不純物イオン13
による電界Eion とが、互いに打ち消し合う方向とな
る。それゆえ、セル内の内部電界は生じずに液晶のスイ
ッチングは阻害されることなく行われるものの、不純物
イオン13の偏在化はますます顕著になるため、この後
の表示に支障をきたすこととなる。
【0075】一方、図9(b)に示すように、前フレー
ム(第1フレーム)の画素の表示状態が黒であった場
合、リセットパルス27を印加しても黒表示の安定位置
にリセットされるので、安定位置に変化はない。選択期
間において液晶がスイッチングして自発分極Psが反転
した場合(第2フレーム)、自発分極Psによる電界E
Psと不純物イオン13による電界Eion とが同じ向きと
なる。この結果、発生するセル内の内部電界の影響を受
けて液晶のスイッチングは阻害され、不完全もしくは図
12(c)で示したような逆メモリ状態となる。
【0076】以上のように、ブランキング駆動法を採用
する場合と比較すると、本実施の形態に係るFLCD
は、リセットパルスに加えて、該リセットパルスと極性
が逆の逆極性パルスを印加し、さらにリセットパルスと
逆極性パルスとを繰り返して印加する駆動方法を採用し
ているので、画素の液晶分子をリセット状態に保ちなが
ら不純物イオン13の偏在化を解消することができる。
それゆえ、温度による不純物イオンの移動度によらず、
表示履歴を大幅に軽減することができるので、動作温度
範囲の広いFLCDを実現することが可能となる。
【0077】尚、本実施の形態においては、選択期間に
第1のリセットパルス21、第1の逆極性パルス22、
第2のリセットパルス23、および第2の逆極性パルス
24を印加する構成であるが、リセット期間に印加され
るパルスはこれらのパルスのみに限定されるわけではな
く、さらにリセットパルス、および該リセットパルスと
逆極性のパルスを繰り返して印加することも当然可能で
ある。
【0078】本発明のさらなる特徴として、以下のよう
な点が挙げられる。
【0079】第4のパルスの電圧波高値と選択パルスの
電圧波高値とが、|第4のパルスの電圧波高値|<|選
択パルスの電圧波高値|の関係を満たすことが好まし
い。
【0080】さらに、選択パルスに続いて印加される、
該選択パルスと逆極性の第5のパルスが、|選択パルス
と逆極性の第5のパルスの電圧波高値|≧|選択パルス
の電圧波高値|の関係を満たすことが好ましい。
【0081】
【実施例】次に、本発明に係る強誘電性液晶表示装置
(FLCD)について、具体的に説明する。
【0082】(実施例1)図2に示した液晶パネルの走
査電極L、データ電極Sに、駆動信号として走査電圧
(図1参照)、データ電圧(図8の中段参照)がそれぞ
れ印加された場合の、上記FLCDの駆動可能電圧範囲
を測定する。
【0083】上記FLCDを構成している液晶パネル
は、以下のように作製されたものである。
【0084】透光性基板1,2としてはガラス基板が用
いられ、走査電極Lおよびデータ電極Sには厚さ340
nmのITOからなる透明電極が用いられている。さら
に、配向膜5,6は、ラビング処理が施された厚さ30
nmのポリイミドからなる。上記のように形成された第
1の基板9および第2の基板10は、配向膜5,6のラ
ビング方向が互いに平行となるように対向配置され、セ
ル厚1.4μmとなるようにスペーサビーズが散布され
て、封止材11により貼り合わされている。
【0085】上記のように配置された第1の基板9およ
び第2の基板10との間に、液晶層12として、強誘電
性液晶材料Aを、該強誘電性液晶組成物が等方相である
温度において注入した後、室温まで徐冷し、液晶パネル
全面でC2配向を有する強誘電性液晶パネルを作製し
た。上記強誘電性液晶材料Aの相転移温度、最小メモリ
パルス幅(τmin )、最小メモリパルス幅を示す際の電
圧値(Vmin )、および自発分極(Ps)は、次の表1
に示すとおりである。
【0086】
【表1】
【0087】以上のような液晶パネルに、走査波形(走
査信号)およびデータ波形(データ信号)を印加して、
スイッチング可能な選択パルスの電圧範囲であるスイッ
チング可能電圧範囲Va、および保持(非スイッチン
グ)可能な選択パルスの電圧範囲である保持可能電圧範
囲Vbとを各々測定する。該スイッチング可能電圧範囲
Vaと保持可能電圧範囲Vbとが重複する電圧範囲を、
駆動可能電圧範囲と定義する。
【0088】上記スイッチング可能電圧範囲Vaとは、
前フレーム(第1フレーム)の表示状態が黒および白の
いずれの場合でも、画素全面を一方の安定状態から他方
の安定状態へスイッチング可能とする選択パルスの電圧
範囲をいう。一方、保持(非スイッチング)可能電圧範
囲Vbとは、前フレーム(第1フレーム)の表示状態が
黒および白のいずれの場合でも、画素全面を一方の安定
状態に保持可能とする選択パルスの電圧範囲のことをい
う。よって、スイッチング可能電圧範囲Vaと保持可能
電圧範囲Vbとが重複する電圧範囲においては、前フレ
ーム(第1フレーム)の表示状態に関わらずに、画素は
白もしくは黒のデータ信号に対応した表示をすることが
できる。
【0089】本実施例においては、以下の表2に示すよ
うな走査波形を用いて、スイッチング可能電圧範囲V
a、保持可能電圧範囲Vb、および駆動可能電圧範囲を
測定した。また、測定温度は35℃で、ラインアドレス
タイムは12μsec.である。尚、表2におけるVs
は、選択パルス25の電圧値を示している。
【0090】さらに、本実施例に係るFLCDと比較す
るために、同表に示す従来型の走査波形、すなわちリセ
ット期間にはリセットパルスのみを印加し、選択期間に
は選択パルスのみを印加するFLCDの、スイッチング
可能電圧範囲Va、保持可能電圧範囲Vb、および駆動
可能電圧範囲も測定した。なお、本実施例の場合と同様
に、測定温度は35℃で、ラインアドレスタイムは12
μsec.である。
【0091】
【表2】
【0092】以上のような条件のもとで測定した、本実
施例に係るFLCDと従来型FLCDとの、スイッチン
グ可能電圧範囲Va、保持可能電圧範囲Vb、および駆
動可能電圧範囲の結果は、表3に示すとおりである。
【0093】
【表3】
【0094】従来型FLCDのように、単に画素を一方
の安定状態へリセットするだけでは不純物イオンの偏在
化が解消できないために、白表示に書き込む(スイッチ
ング)の場合の電圧範囲と、黒表示に書き込む(保持)
の場合の電圧範囲とがずれてしまい、結果として上記し
た表3に示すように、駆動可能な電圧範囲が存在しなく
なってしまう。
【0095】これに対して、本実施例に係るFLCDの
場合は、35℃程度であれば、第1のリセットパルス2
1と選択パルス25と電圧波高値が等しい第1の逆極性
パルス22とを印加することにより、不純物イオンの偏
在化を解消することができる。従って、駆動可能な電圧
範囲を得ることができる。
【0096】(実施例2)本発明に係る第2の実施例に
ついて説明する。本実施例に係るFLCDの液晶パネル
は、前記した実施例1の液晶パネルと同じであるが、走
査電極Lに印加される駆動波形は実施例1で説明したも
のと異なる。
【0097】本実施例においては、走査電極Lに次の3
つの走査波形を印加して、それぞれのスイッチング可能
電圧範囲Va、保持可能電圧範囲Vb、および駆動可能
電圧範囲を測定した。なお、全ての場合において、測定
温度は25℃である。
【0098】3つの走査波形(実施例2−a,2−b,
2−c)全てにおいて、リセット期間に印加されるパル
スは、第1のリセットパルス21と第1の逆極性パルス
22であり、第2のリセットパルス23および第2の逆
極性パルス24は印加されない。また、測定温度は25
℃で、ラインアドレスタイムは12μsec.である。
表4に、各走査波形の具体的な電圧値等が示されてい
る。
【0099】
【表4】
【0100】次に示す表5には、各パターンそれぞれの
スイッチング可能電圧範囲Va、保持可能電圧範囲V
b、および駆動可能電圧範囲が示されている。
【0101】
【表5】
【0102】以上の結果から、実施例2−aのような走
査波形を印加することで、25℃においても駆動可能電
圧範囲が存在し、駆動可能であることがわかる。さら
に、実施例2−b,2−cのように、第1の逆極性パル
ス22の電圧を選択パルス25よりも大きくすること
で、25℃における駆動可能電圧範囲が、さらに拡大す
るという結果が得られた。
【0103】(実施例3)本発明に係る第3の実施例に
ついて説明する。本実施例に係るFLCDの液晶パネル
は、前記した実施例1の液晶パネルと同じであるが、走
査電極Lに印加される駆動波形は実施例1および2で説
明したものと異なる。
【0104】本実施例においては、走査電極Lに次の5
つのパターンの走査波形を印加して、それぞれのスイッ
チング可能電圧範囲Va、保持可能電圧範囲Vb、およ
び駆動可能電圧範囲を測定した。なお、全ての場合にお
いて、測定温度はかなりの低温5℃に設定されている。
【0105】5つのパターンの走査波形のうち、3つの
パターン(実施例3−a,3−b,3−c)は、リセッ
ト期間において、第1のリセットパルス21、第1の逆
極性パルス22、第2のリセットパルス23、および第
2の逆極性パルス24が印加される。一方、残りの2つ
のパターン(実施例3−d,3−e)は比較のためのも
ので、実施例3−dにおいては、第2のリセットパルス
23および第2の逆極性パルス24が印加されず、実施
例3−eにおいては、第2のリセットパルス23および
第2の逆極性パルス24の電圧値が選択パルスの電圧値
と同じに設定されている。また、ラインアドレスタイム
は全ての場合において15μsec.である。表6に、
各パターンの走査波形の具体的な電圧値等が示されてい
る。
【0106】
【表6】
【0107】次に示す表7には、各パターンそれぞれの
スイッチング可能電圧範囲Va、保持可能電圧範囲V
b、および駆動可能電圧範囲が示されている。
【0108】
【表7】
【0109】以上のように、実施例3−a,3−b,3
−cの場合のように、第2のリセットパルス23、およ
びこれに続く第2の逆極性パルス24が印加されること
により、5℃という低温においても、ラインアドレスタ
イム15μsec.という非常に短い時間で駆動可能と
なる。
【0110】一方、比較例としての実施例3−dのよう
に、第2のリセットパルス23および第2の逆極性パル
ス24を印加しない場合は、5℃では全く駆動領域はな
い。また、比較例としての実施例3−eのように、第2
のリセットパルス23および第2の逆極性パルス24の
電圧値を選択パルスの電圧値と同じに設定してしまう
と、駆動可能電圧範囲がかなり狭く、駆動が困難となる
ことが分かる。
【0111】以上のように、温度がかなり低温側である
場合は、第1のリセットパルス21および第1の逆極性
パルス22に加えて、選択パルスとは異なる電圧の第2
のリセットパルス23および第2の逆極性パルス24を
印加することにより、駆動可能なFLCDを実現するこ
とができる。
【0112】(実施例4)本発明に係る第4の実施例に
ついて説明する。本実施例に係るFLCDの液晶パネル
は、前記した実施例1の液晶パネルと同じである。
【0113】本実施例においては、この液晶パネルに、
第1のリセットパルス21、第1の逆極性パルス22、
第2のリセットパルス23、および第2の逆極性パルス
24を印加し、ラインアドレスタイム15μsec.以
内で駆動可能となる温度範囲を測定した。但し、各パル
スの電圧値およびパルス幅は、各温度で最適値を用い
た。この結果、駆動可能な温度範囲は、0〜60℃であ
った。
【0114】さらに、比較のために、実施例1で示した
従来型の走査波形を用いた場合に、ラインアドレスタイ
ム15μsec.以内で駆動可能となる温度範囲を測定
した。但し、各パルスの電圧値およびパルス幅は、各温
度で最適値を用いた。この結果、駆動可能な温度範囲
は、30〜60℃であった。
【0115】以上のように、本発明に係るFLCDのよ
うな駆動波形を用いることで、駆動可能な温度範囲を低
温側に大幅に拡大することが可能となる。
【0116】
【発明の効果】以上のように本発明に係る強誘電性液晶
表示装置は、リセット期間には、電極上の画素を一方の
安定状態にリセットする第1のパルスと、上記第1のパ
ルスに続き、上記リセット期間に続く選択期間に印加さ
れる選択パルス以上の電圧波高値を有し、且つ該選択パ
ルスよりもパルス幅が小さい、上記第1のパルスとは逆
極性の第2のパルスとが印加され、上記選択期間では、
画素を一方の安定状態に保持もしくは他方の安定状態へ
スイッチングする上記選択パルスが印加され、さらに続
いて上記選択パルス以上の電圧波高値を有し、且つ該選
択パルスとは逆極性の第5のパルスが印加される構成で
ある。
【0117】それゆえ、第1のパルス印加後にリセット
位置にある強誘電性液晶分子を該リセット位置に保持し
たままで、不純物イオンのみを移動させることが可能と
なる。すなわち、画素を一方の安定な状態にリセットす
る第1のパルスに加えて、不純物イオンの偏在化を解消
するような上記第2のパルスを印加することで、低温下
であっても、強誘電性液晶分子をリセット位置に固定し
つつ、不純物イオンの偏在化を解消することができる。
さらに、第5のパルスを印加することにより、応答速度
の補償や更なる不純物イオンの偏在化防止を行うことが
できる。これにより、不純物イオンの偏在化による表示
履歴を大幅に軽減し、従来よりも広い動作温度範囲を有
する、高速応答可能な強誘電性液晶表示装置を実現する
ことができるという効果を奏する。
【0118】さらに、本発明に係る強誘電性液晶表示装
置は、上記の構成において、少なくとも、上記第2のパ
ルスに続く該第2のパルスとは逆極性の第3のパルス
と、該第3のパルスに続く該第3のパルスとは逆極性の
第4のパルスとが、リセット期間に印加される構成であ
ることが好ましい。
【0119】それゆえ、上記第1のパルスおよび第2の
パルスに続いて、該第1のパルスと同様に画素を一方の
安定状態にリセットするために印加される第3のパルス
と、上記第2のパルスと同様に強誘電性液晶分子をリセ
ット位置に保持しながら不純物イオンのみを移動させる
第4のパルスとを印加することになる。すなわち、画素
を一方の安定状態にリセットするパルスと、該リセット
するパルスと逆極性のパルスとを、繰り返して交互に印
加することになる。従って、強誘電性液晶分子をリセッ
ト位置に固定しつつ、不純物イオンの偏在化を確実に解
消することができる。これにより、かなりの低温下であ
っても、不純物イオンの偏在化による表示履歴を大幅に
軽減し、さらに広い動作温度範囲を有する強誘電性液晶
表示装置を実現することができるという効果を奏する。
【0120】さらに、本発明に係る強誘電性液晶表示装
置は、上記の構成において、上記第1のパルスの電圧波
高値と上記選択パルスの電圧波高値とが、 0<|第1のパルスの電圧波高値|<|選択パルスの電
圧波高値| の関係を満たす構成であることが好ましい。
【0121】それゆえ、第1のパルスのパルス幅を、選
択パルスのパルス幅よりも大きくすることができるの
で、画素を一方の安定状態にリセットする時間を充分に
確保することができる。これにより、画素を充分にリセ
ット状態にすることが可能となるという効果を奏する。
【0122】さらに、本発明に係る強誘電性液晶表示装
置は、上記の構成において、上記第3のパルスの電圧波
高値と上記選択パルスの電圧波高値とが、 0<|第3のパルスの電圧波高値|<|選択パルスの電
圧波高値| の関係を満たす構成であることが好ましい。
【0123】それゆえ、第3のパルスのパルス幅を、選
択パルスのパルス幅よりも大きくすることができるの
で、画素を一方の安定状態にリセットする時間を充分に
確保することができる。これにより、画素を充分にリセ
ット状態にすることが可能となるという効果を奏する。
【0124】さらに、本発明に係る強誘電性液晶表示装
置は、上記の構成において、上記第3のパルスにおける
電圧波高値の絶対値とパルス幅との積が、上記第4のパ
ルスにおける電圧波高値の絶対値とパルス幅との積と等
しい構成であることが好ましい。
【0125】それゆえ、第3のパルスと第4のパルスと
の電荷のバランスが均等になるので、リセット期間に印
加される第1のパルスおよび第2のパルスと、選択期間
に印加される選択パルスとで電荷のバランスが均等とな
るように保たれている場合に、さらに第3のパルスと第
4のパルスとを印加することで、電荷のバランスが不均
等になる(電荷的に偏る)ことを防ぐことができる。さ
らに、第3のパルスおよび第4のパルスの電圧やパルス
幅の変化に応じて、他のパルスの電荷バランスを考慮し
て、他のパルスの電圧やパルス幅を変化させる必要がな
くなる。
【0126】これにより、低温下での広い動作温度範囲
を確保するために、第3および第4のパルスを印加して
も、電荷を補正するためのパルスを別途印加することも
なく、極力簡単な走査波形、および簡単な操作で目的を
達成することができるという効果を奏する。
【0127】また、本発明に係る強誘電性液晶表示装置
は、上記の構成において、上記第3のパルスの電圧波高
値の絶対値と、上記第4のパルスの電圧波高値の絶対値
とが等しい構成であることが好ましい。
【0128】それゆえ、例えば温度に応じて、各パルス
の電圧波高値を調節する際に、他のパルス部分、すなわ
ち第1のパルスや第2のパルス等を変化させることな
く、第3のパルスの電圧波高値と第4のパルスの電圧波
高値とを調節するだけで、各温度に適した走査波形を作
製することができる。すなわち、他のパルスと独立して
第3のパルスおよび第4のパルスの電圧を制御し、各温
度に対して、不純物イオンの偏在化を簡単な操作で、且
つ確実に解消することができる。これにより、温度等に
応じて走査波形を調節する際に、その操作が容易となる
という効果を奏する。
【0129】さらに、本発明に係る強誘電性液晶表示装
置は、上記の構成において、上記した各パルスの電圧波
高値は、切り換え可能である構成とすることが好まし
い。
【0130】それゆえ、各パルスの電圧波高値を、例え
ば温度に応じて切り換えて、適当な走査波形を容易に作
製することができる。これにより、条件に合わせて走査
波形を変更し、各温度等で最適な走査波形を容易に印加
することができるという効果を奏する。
【0131】さらに、本発明に係る強誘電性液晶表示装
置は、上記の構成において、上記強誘電性液晶は、負の
誘電異方性を示す構成であることが好ましい。
【0132】それゆえ、液晶分子を完全にスイッチさせ
るのに必要なパルス幅が極小値を有し、さらに、例えば
ACバイアス電圧を印加することで、液晶分子のメモリ
幅を広げることができる。また、正の誘電異方性を有す
る強誘電性液晶が、光学応答の立ち上がるまでの速度は
速いが、完全に応答が終了するまでの時間は長くなるの
に対して、負の誘電異方性を有する強誘電性液晶は、光
学応答の立ち上がるまでの速度は遅いが、完全に応答が
終了するまでの時間は短くなる。これにより、高コント
ラストを実現することができるとともに、正の誘電異方
性を有する強誘電性液晶を用いる場合と比較して高速応
答が可能な、強誘電性液晶表示装置を実現することがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る強誘電性液晶表示
装置の駆動波形を示す波形図である。
【図2】上記強誘電性液晶表示装置を構成する液晶パネ
ルの基本構成を示す断面図である。
【図3】上記強誘電性液晶表示装置における電極および
電極ドライバの構成を模式的に示す説明図である。
【図4】上記強誘電性液晶表示装置に用いられている強
誘電性液晶において、シェブロン構造をなすスメクチッ
ク液晶相を示す説明図である。
【図5】上記スメクチック液晶相における液晶分子の配
向状態を示す説明図である。
【図6】負の誘電異方性を有する強誘電性液晶におい
て、電圧とメモリパルス幅特性との関係を示すグラフで
ある。
【図7】図2に示した液晶パネルに、図1に示した駆動
波形を印加した場合の、自発分極および不純物イオンの
動きを模式的に示す説明図である。
【図8】負の誘電異方性を有する強誘電性液晶を備えた
強誘電性液晶表示装置に印加されるパルス電圧の例を示
す波形図である。
【図9】(a)および(b)は、本発明の実施の形態に
係る強誘電性液晶表示装置と比較するために示された、
ブランキング駆動法にて駆動される強誘電性液晶表示装
置において、自発分極と不純物イオンの動きとを模式的
に示す説明図である。
【図10】負の誘電異方性を有する強誘電性液晶におい
て、温度と最小メモリパルス幅特性との関係を示すグラ
フである。
【図11】従来の強誘電性液晶表示装置における表示履
歴を示すグラフである。
【図12】(a)ないし(c)は、従来の強誘電性液晶
表示装置における自発分極と不純物イオンの動きとを模
式的に示す説明図である。
【符号の説明】
9 第1の基板 10 第2の基板 12 液晶層(強誘電性液晶) 21 第1のリセットパルス(第1のパルス) 22 第1の逆極性パルス(第2のパルス) 23 第2のリセットパルス(第3のパルス) 24 第2の逆極性パルス(第4のパルス) 25 選択パルス 26 逆極性のパルス(第5のパルス)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H093 NA12 NB02 ND44 ND60 NF17 NH04 NH12 NH14 5C006 AF44 AF52 AF73 BA12 BB11 FA19 FA54 GA02 5C080 AA10 BB05 DD20 JJ02 JJ04 JJ05 JJ06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の基板が双安定性を有する強誘電性液
    晶を介して対向配置されており、さらに、互いに並列に
    設けられた複数の走査電極と、該走査電極と交差するよ
    うに互いに並列に設けられた複数のデータ電極との交差
    領域を画素とする強誘電性液晶表示装置において、 リセット期間には、電極上の画素を一方の安定状態にリ
    セットする第1のパルスと、上記第1のパルスに続き、
    上記リセット期間に続く選択期間に印加される選択パル
    ス以上の電圧波高値を有し、且つ該選択パルスよりもパ
    ルス幅が小さい、上記第1のパルスとは逆極性の第2の
    パルスとが印加され、 上記選択期間では、画素を一方の安定状態に保持もしく
    は他方の安定状態へスイッチングする上記選択パルスが
    印加され、さらに続いて上記選択パルス以上の電圧波高
    値を有し、且つ該選択パルスとは逆極性の第5のパルス
    が印加されることを特徴とする強誘電性液晶表示装置。
  2. 【請求項2】少なくとも、上記第2のパルスに続く該第
    2のパルスとは逆極性の第3のパルスと、該第3のパル
    スに続く該第3のパルスとは逆極性の第4のパルスと
    が、リセット期間に印加されることを特徴とする請求項
    1に記載の強誘電性液晶表示装置。
  3. 【請求項3】上記第1のパルスの電圧波高値と上記選択
    パルスの電圧波高値とが、 0<|第1のパルスの電圧波高値|<|選択パルスの電
    圧波高値|の関係を満たすことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の強誘電性液晶表示装置。
  4. 【請求項4】上記第3のパルスの電圧波高値と上記選択
    パルスの電圧波高値とが、 0<|第3のパルスの電圧波高値|<|選択パルスの電
    圧波高値|の関係を満たすことを特徴とする請求項2に
    記載の強誘電性液晶表示装置。
  5. 【請求項5】上記第3のパルスにおける電圧波高値の絶
    対値とパルス幅との積が、上記第4のパルスにおける電
    圧波高値の絶対値とパルス幅との積と等しいことを特徴
    とする請求項2に記載の強誘電性液晶表示装置。
  6. 【請求項6】上記第3のパルスの電圧波高値の絶対値
    と、上記第4のパルスの電圧波高値の絶対値とが等しい
    ことを特徴とする請求項2に記載の強誘電性液晶表示装
    置。
  7. 【請求項7】上記各パルスの電圧波高値は、切り換え可
    能であることを特徴とする請求項1ないし6の何れか一
    つに記載の強誘電性液晶表示装置。
  8. 【請求項8】上記強誘電性液晶は、負の誘電異方性を示
    すことを特徴とする請求項1ないし7の何れか一つに記
    載の強誘電性液晶表示装置。
JP27094299A 1999-09-24 1999-09-24 強誘電性液晶表示装置 Pending JP2001091923A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27094299A JP2001091923A (ja) 1999-09-24 1999-09-24 強誘電性液晶表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27094299A JP2001091923A (ja) 1999-09-24 1999-09-24 強誘電性液晶表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001091923A true JP2001091923A (ja) 2001-04-06

Family

ID=17493166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27094299A Pending JP2001091923A (ja) 1999-09-24 1999-09-24 強誘電性液晶表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001091923A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009119882A1 (ja) * 2008-03-27 2009-10-01 シチズンホールディングス株式会社 強誘電性液晶パネルの駆動方法及び液晶表示装置
JP2010039484A (ja) * 2008-07-09 2010-02-18 Citizen Holdings Co Ltd 液晶表示装置
JP2013195506A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Citizen Holdings Co Ltd レーザ用光学デバイス

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009119882A1 (ja) * 2008-03-27 2009-10-01 シチズンホールディングス株式会社 強誘電性液晶パネルの駆動方法及び液晶表示装置
CN101809485B (zh) * 2008-03-27 2013-06-05 西铁城控股株式会社 铁电性液晶面板的驱动方法以及液晶显示装置
JP5430403B2 (ja) * 2008-03-27 2014-02-26 シチズンホールディングス株式会社 強誘電性液晶パネルの駆動方法及び液晶表示装置
US8933869B2 (en) 2008-03-27 2015-01-13 Citizen Holdings Co., Ltd. Ferroelectric liquid crystal panel driving method and liquid crystal display device
JP2010039484A (ja) * 2008-07-09 2010-02-18 Citizen Holdings Co Ltd 液晶表示装置
JP2013195506A (ja) * 2012-03-16 2013-09-30 Citizen Holdings Co Ltd レーザ用光学デバイス

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3603904B2 (ja) 反強誘電性液晶表示素子の駆動方法及び装置
JPH0225834A (ja) 液晶装置の駆動法
JP2003005151A (ja) 液晶表示素子の駆動方法
JPH11133382A (ja) 液晶装置のアドレス方法および装置ならびに液晶装置
JP2001091923A (ja) 強誘電性液晶表示装置
JP3142740B2 (ja) 強誘電性液晶表示パネルの駆動方法
JPH0950049A (ja) 反強誘電性液晶表示素子
JPH0799416B2 (ja) 液晶装置
JPH05323385A (ja) 駆動波形
JP3601534B2 (ja) 液晶表示素子の駆動方法及び液晶表示装置およびそれを用いた反射型フィールドシーケンシャル・プロジェクタ
JP2000019485A (ja) 液晶素子の駆動方法
JP2984788B2 (ja) 表示素子装置及び表示素子の駆動方法
JPH09311315A (ja) 強誘電性液晶素子および強誘電性液晶材料
JPH06194623A (ja) 反強誘電性液晶表示素子の駆動方法
JPH08328046A (ja) 反強誘電性液晶表示素子
JP2985125B2 (ja) 表示素子及び表示素子装置
JPS63249130A (ja) 液晶装置の駆動法
JP2001091975A (ja) 液晶表示素子及び液晶表示素子の駆動方法
JPS63259516A (ja) マトリクス型液晶表示体駆動方法
JPH11231286A (ja) 反強誘電性液晶表示素子の駆動方法
JPH0756545B2 (ja) 液晶マトリツクス表示パネルの駆動法
JP3204702B2 (ja) 液晶表示素子の駆動方法
JPH06214215A (ja) 反強誘電性液晶ディスプレイの駆動方法
JPH0950048A (ja) 反強誘電性液晶表示素子
JP3219709B2 (ja) 液晶素子、液晶装置、及び液晶素子の駆動方法