JP2000019485A - 液晶素子の駆動方法 - Google Patents
液晶素子の駆動方法Info
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Abstract
液晶素子において、高速駆動で正確な階調表示を行う。 【解決手段】 走査選択期間TGをt1とt2に等分割
し、tP1において、前フレームTF1の書き込みパルスの
電圧値と絶対値が同じで逆極性の電圧値をリセットパル
スを印加して、t1期間において画素を0%表示にリセ
ットし、t2期間において現フレームTF2の表示に対応
した書き込みパルスを印加して所望の階調を表示する。
Description
クス方式により、高速駆動で階調表示を行う液晶素子の
駆動方法に関する発明である。
は、ネマチック液晶、スメクチック液晶、高分子分散型
液晶等、様々な液晶材料が用いられている。
液晶素子がクラーク(Clark)及びラガーウォル
(Lagerwall)の両者により特開昭56−10
7216号公報、米国特許第4,362,924号明細
書等で提案されている。双安定性液晶としては、一般に
カイラルスメクチックC相(SmC*)またはH相(S
mH*)を有する強誘電性液晶が用いられ、これらの状
態において印加された電界に応答して第1の光学的安定
状態と第2の光学的安定状態、いわゆる双安定状態を示
し、且つ電圧が印加されていない時はその状態を維持す
る性質、即ち安定性を有し、また電界の変化に対する応
答が速やかで、高速且つ記憶型の表示装置等の分野にお
ける広い利用が期待されている。
年では二つの強誘電状態と一つの反強誘電状態を有する
反強誘電性液晶素子(J.J.A.P.,28,L12
65,1989)や、光学軸が印加電界の強度と極性に
応じて基板と平行な面内で連続的に変化する、いわゆる
しきい値を持たない反強誘電性液晶素子(AsiaDi
splay ’95 Digest,p.61,199
5)が知られている。
電性液晶が備える配向状態の安定性を利用して画像を表
示するものである。即ち、該反強誘電性液晶は、液晶分
子の配向に三つの安定状態を有し、第1のしきい値以上
の電圧を印加した時に、印加電圧の極性に応じて液晶分
子が第1の方向に配列する第1の強誘電相または第2の
方向に配列する第2の強誘電相に配向し、前記第1のし
きい値より低い第2のしきい値以下の電圧を印加した
時、第1と第2の強誘電相の中間の配列状態である反強
誘電相に配向する。液晶素子の両側に配置する一対の偏
光板の透過軸の方向を反強誘電相の光学軸を基準にして
設定することにより、光の透過率を制御して画像を表示
することができる。
を組み合わせた表示素子の駆動法としては、特開平7−
64056号公報に液晶を強誘電相または反強誘電相に
設定した後、書き込み電圧を印加する方式が開示されて
いる。
電性液晶素子の高速応答性、広視野角特性を生かしてア
クティブマトリクス駆動する研究が行われている。例え
ば、以下の文献が挙げられる。
esholdless Antiferroelect
ric LCD exhibiting wide v
iewing angle with fast re
sponse time,T.Yoshida et
al,SID 97(Society for Inf
ormation Display 97)DIGES
T p.841〜844 (2)Voltage−holding proper
ties of thresholdless Ant
iferroelectric liquidcris
tals driven by active mat
rices,T.Saishu et al,SID
96(Society for Informatio
n Display 96)DIGEST p.703
〜706
や反強誘電性液晶といった液晶は自発分極を有している
ため、液晶分子のスイッチングに伴って、自発分極の反
転に起因した電流(反転電流)が発生する。この反転電
流は外部電場を妨げる方向に流れるため、アクティブマ
トリクス駆動においては、スイッチング素子を介して液
晶容量に蓄積された電荷を消費する方向に働く。そのた
め、スイッチング素子がオンの状態、即ち走査選択期間
内に全ての液晶分子がスイッチングし、反転電流によっ
て消費された電荷が補充された場合には問題はないが、
走査選択期間内にスイッチングが終了しなかった場合に
は、非選択期間にスイッチングした液晶分子による反転
電流によって液晶層にかかる電圧が降下してしまう。こ
の様子を図6に示す。
電性液晶素子をアクティブマトリクス方式で駆動する際
の従来のタイミングチャートの一例である。図6におい
て、(a)は任意の走査信号線のスイッチング素子に印
加される走査信号の電圧波形で、TGが走査選択期間で
ある。また、(b)は当該走査信号線の任意の画素のス
イッチング素子を介して画素電極に印加される情報信号
の電圧波形、(c)は当該画素の液晶層に印加される電
圧波形、(d)は当該画素の透過率(最暗状態0%、最
明状態を100%とする)を示す。
において0%表示する画素を示しているが、液晶のスイ
ッチングがTG期間内で終了しない場合、図6に示した
ように、非選択期間においてスイッチングした液晶分子
によって液晶層にかかる電圧が上昇し、0%表示するこ
とができない。これを防止する手段として、図7に示す
ように液晶のスイッチングが終了するまでTGを延長し
た場合には、フレーム周波数が低下してしまうという問
題があった。
用いた液晶素子において高速駆動で所望の階調表示を実
施し得る駆動方法を提供することにある。
に自発分極を有する液晶を挟持してなり、二次元状に配
置した画素毎にスイッチング素子を配し、該スイッチン
グ素子により各画素の液晶への電圧印加を制御するアク
ティブマトリクス方式の液晶素子の駆動方法であって、
各ラインの走査選択期間において、当該走査選択期間を
2分割し、第1の期間において前フレームで印加された
書き込みパルスの電圧とは逆極性のリセットパルスを各
画素の液晶に印加して当該ラインの全画素を第一の透過
率にリセットした後、第2の期間において各画素の液晶
に所定の電圧値の書き込みパルスを印加して画素毎に現
フレームの表示にかかる透過率とすることを特徴とする
液晶素子の駆動方法である。
の|振幅×パルス幅|が前フレームの書き込みパルスの
|振幅×パルス幅|と等しい液晶素子の駆動方法であ
る。
無印加で第一の配向状態にあり、該配向状態では第一の
透過率を示し、該液晶に第一の極性の電圧を加えたとき
には、液晶分子が第一の配向状態から一方の方向の第二
の配向状態にチルトし、所定の電圧値V0で第二の透過
率を示し、且つ第一の極性とは逆の第二の極性の電圧を
加えたときには、液晶分子が第一の配向状態から他方の
方向の第三の配向状態にチルトし、所定の電圧値−V0
で第二の透過率を示し、印加電圧値に応じて上記第一の
透過率と第二の透過率との間で連続的に透過率が変化す
る電圧−透過率特性を有する液晶素子の駆動方法であ
る。
電圧無印加時では、該液晶の平均分子軸が単安定化され
た第一の透過率を示す第一の状態を示し、第一の極性の
電圧印加時には、該液晶の平均分子軸は印加電圧の大き
さに応じた角度で該単安定化された位置から一方の側に
チルトした第二の透過率を示す第二の状態を示し、該第
一の極性とは逆極性の第二の極性の電圧印加時には、該
液晶の平均分子軸は該単安定化された第一の透過率を示
す第一の状態を維持し、印加電圧値に応じて該第一の透
過率と第二の透過率との間で連続的に透過率が変化する
電圧−透過率特性を有する液晶素子の駆動方法である。
電圧無印加時では、該液晶の平均分子軸が単安定化され
た第一の状態を示し、第一の極性の電圧印加時には、該
液晶の平均分子軸は印加電圧の大きさに応じた角度で該
安定化された位置から一方の側にチルトし、該第一の極
性とは逆極性の第二の極性の電圧印加時には、該液晶の
平均分子軸は該安定化された位置から第一の極性の電圧
を印加したときとは逆側にチルトし、第一の極性の電圧
印加時と第二の極性の電圧印加時の液晶の平均分子軸の
該第一の状態における単安定化された位置を基準とした
最大チルト状態のチルトの角度が互いに異なる液晶素子
の駆動方法である。
て、画素の書き換えの際に、逆極性のリセットパルスを
印加することにより短期間に該当ラインの画素を全て第
一の透過率にリセットすることができ、書き換えにかか
る時間を大幅に短縮して高速駆動を行うことが可能とな
る。
パルスの電圧値を、画素毎に前フレームの表示を参照し
て選択することにより、第一の透過率へのリセットを良
好に行い、短期間で所望の階調表示に書き換えることが
可能となる。
ルスを印加する第1の期間と書き込みパルスを印加する
第2の期間の間に非選択期間を設けることにより、画素
が完全に第一の透過率となるまでの時間を他のラインの
走査選択に用いることができ、1フレームの走査時間を
より短縮することができる。
とした上で、前フレームの表示と現フレームの表示とを
参照してリセットパルスの電圧値を選択することによ
り、1フレームの走査時間をより短縮することができ
る。
い値を持たない反強誘電性液晶素子において好ましく適
用されるが、該液晶素子以外にも同様の電圧−透過率特
性を示す液晶素子に好ましく適用して、良好な階調表示
を高速駆動で実施することが可能である。
するアクティブマトリクス方式の液晶素子の一例の断面
模式図を示す。また、図2に、当該液晶素子を組み込ん
だ液晶表示装置の平面模式図を示す。
封止材16で封止した一対の基板1、2間に液晶15を
挟持してなる。基板1、2は通常ガラス等の絶縁性透明
基板から構成され、基板1上には画素電極9とスイッチ
ング素子としてTFT8が二次元状にマトリクス配置さ
れている。
ら形成され、例えば200〜100μm×200〜10
0μm程度の面積を有している。TFT8は、基板1上
に形成されたゲート電極3と、該ゲート電極3を覆って
窒化シリコン(SiN)等から形成されたゲート絶縁膜
5と、ゲート電極3に対向してゲート絶縁膜5上に形成
された半導体層4と、半導体層4の一端に接続されたソ
ース電極7、半導体層4の他端に接続されたドレイン電
極6とより構成される。TFT8は、ゲート電極3にゲ
ートパルス(走査選択信号)が印加された時にオンし、
そのオン抵抗Ronは、例えば100kΩ程度である。
る行の走査信号線23に接続され、ドレイン電極6は対
応する画素電極9に接続され、ソース電極7は対応する
列の情報信号線24に接続され、各走査信号線23は走
査信号印加回路21に、情報信号線24及びITO膜か
らなる保持容量(補助容量)電極10は情報信号印加回
路22に接続されている。走査信号印加回路21は各走
査信号線23に順次TFT8のゲートをオンする走査選
択信号を印加して走査する。情報信号印加回路22は、
表示階調等に対応した絶対値を有する階調パルスを各情
報信号線24に印加する。各画素電極9及びTFT8の
上には配向膜12が形成されている。
圧Vcomが印加される共通電極13と、共通電極13上
に形成された配向膜14が設けられている。共通電極1
3はITO透明導電材料からなる。
イミド系配向材等の水平配向材で形成され、その表面は
所定方向にラビング等による配向処理が施されている。
スペーサーとして、例えば平均粒径2.0μmのシリカ
ビーズを散布し、均一なセルギャップを得る。
を200本、情報信号線を960本設け、画面サイズ6
インチ、320×200画素×R・G・Bの液晶素子が
構成される。
合)一対の偏光板間に挟持して用いる。
は上記構成に限定されるものではなく、本発明にかかる
電圧−透過率特性を有し、スイッチング素子を用いて画
素毎に液晶に印加される電圧を制御して駆動するアクテ
ィブマトリクス方式の液晶素子であれば、本発明の駆動
方法を適用することが可能である。
15としては、自発分極を有する液晶であり、液晶材料
や素子構成を適宜設定して液晶15が、電圧無印加で第
一の配向状態にあり、該配向状態では第一の透過率を示
し、該液晶に第一の極性の電圧を加えたときには、液晶
分子が第一の配向状態から一方の方向の第二の配向状態
にチルトし、所定の電圧値V0で第二の透過率を示し、
且つ第一の極性とは逆の第二の極性の電圧を加えたとき
には、液晶分子が第一の配向状態から他方の方向の第三
の配向状態にチルトし、所定の電圧値−V0で第二の透
過率を示し、印加電圧値に応じて上記第一の透過率と第
二の透過率との間で連続的に透過率が変化する電圧−透
過率特性を示すものが用いられる。具体的には、先に示
したようなしきい値を持たない反強誘電性液晶素子を構
成し得る反強誘電性液晶(以下、「TLAFLC」と記
す)やその他強誘電性液晶が好ましく用いられる。以
下、TLAFLCを用いた場合を例に挙げて本発明を説
明する。
の平均分子軸方向を、図4に電圧−透過率特性を示す。
TLAFLCは、その螺旋ピッチが基板間隔よりも大き
いため、螺旋構造を消失した状態で基板間に封入されて
いる。この液晶素子に一方の極性で且つ絶対値が飽和電
圧値Vsat以上の電圧を印加した場合、全ての液晶分子
の長軸が図3の第2の方向32aに向き、全ての液晶分
子の双極子がそろって強誘電相を示す。次に、他方の極
性で且つ絶対値がVsat以上の電圧を印加した場合、ほ
とんど全ての液晶分子の長軸が第3の方向32bを向
き、やはり強誘電相を示す。一方、印加電圧が0の時、
液晶分子は層毎に第2の方向32aと第3の方向32b
を交互に向き、双極子も互いに相殺し合い、反強誘電相
を示す。この時、分子長軸の平均的方向(ダイレクタ)
は、液晶スメクチック相の層のほぼ法線方向、即ち、第
2の方向32aと第3の方向32bのほぼ中間の第1の
方向32cとなる。
方向であり、一方の偏光板の透過軸31aをスメクチッ
ク相の層の法線方向とほぼ平行に設定し、他方の偏光板
の透過軸31bを上記透過軸31aに直交するように設
定する。
を設定すると、液晶のダイレクタを第2または第3の方
向32a、32bに向かせた第2または第3の配向状態
の時に透過率が最も高く(表示が最も明るく)なり、液
晶分子をスメクチック相の層の法線方向とほぼ平行な中
間方向32cに配向させた時(第1の配向状態)に透過
率が最も低く(表示が暗く)なる。
圧値(絶対値)に応じて、第2の方向32aと第3の方
向32bの間で連続的に変化する。このため、当該液晶
素子は、図4に示すように、液晶への印加電圧を制御す
ることにより、各画素の透過率を連続的に変化させるこ
とが可能である。尚、偏光板の偏光軸の設定を変えれ
ば、印加電圧が0の時に透過率を最高とし、飽和電圧値
以上で透過率を最低とすることも可能である。
態のタイミングチャートを示す。尚、図5〜12に示す
タイミングチャート中の情報信号線に印加される電圧波
形については、便宜上、走査選択信号に同期するパルス
についてのみ示し、他の走査信号線に印加されるパルス
については省略する。
加される走査信号の電圧波形、(b)は当該ラインの画
素の一つが接続された情報信号線に印加される情報信号
の電圧波形、(c)は当該画素の液晶に印加される電圧
波形、(d)は当該画素の透過率を示す。尚、(d)の
透過率は最も透過率が高い表示を100%、0%とす
る。また、本実施形態では、1フレーム毎に表示にかか
る書き込み電圧の極性を反転するフレーム反転駆動とす
る。
素子においては、任意の画素の書き換えに際し、暗状態
から明状態へ書き換える場合よりも、明状態から暗状態
へ書き換える場合の方が要する時間が長い。これは、液
晶層にかかる電圧を低減或いは0とすることで液晶が安
定状態に戻る駆動力を利用していたためである。
は、走査選択期間TGをt1とt2に等分割し、t1におい
て逆極性のリセットパルスを印加してt1期間中に0%
表示とする。具体的には、TF1において正極性で100
%表示を書き込んだ場合には、負極性のリセットパルス
を印加する。逆極性のリセットパルスを印加された液晶
分子は反対側の方向に配向すべく(図3において、32
aから32bに向かって、或いは32bから32aに向
かって)スイッチングを行うため、単に液晶に印加され
る電圧値を0Vとした場合よりも速い速度で表示の書き
換えが行われ、図7のTG期間よりも大幅に短いt1期間
で十分に0%表示に達する。t2期間ではTF2での表示
に応じた書き込みパルスが液晶に印加される。t2期間
では、0%表示から明状態への書き換えであるため、も
ともと書き換え速度が速くt2期間において十分に所望
の表示に書き換えることができる。よって、従来よりも
大幅に短い選択期間TGにおいて良好に書き換えが終了
し、1フレーム中に実質的に所望の階調を表示している
時間を長くして正確な階調表示を行うことができる。
圧値の設定方法を示す。図4に示したように、本発明に
かかる液晶素子は、液晶に印加される電圧値が0Vの時
を最低として、印加される電圧値の絶対値の大きさに応
じて透過率が増加する特性を有している。従って、リセ
ットパルスの電圧値が大きすぎた場合には、t1期間に
おいて、0%表示を通り越して明状態を表示してしま
う。この様子を図10に示す。図中、(a)は任意のラ
インの画素に印加される走査選択信号、(b)、
(e)、(h)は当該ラインの画素の一つが接続された
情報信号線に印加される情報信号の電圧波形、(c)、
(f)、(i)は当該画素の液晶に印加される電圧波
形、(d)、(g)、(j)は当該画素の透過率を示
す。また、(b)〜(d)はTF1において100%表
示、(e)〜(g)は50%表示、(h)〜(j)は0
%表示した場合に、TF2でいずれも0%表示する場合を
示す。
電圧値−VRのリセットパルスを印加した場合、100
%表示していた画素については、t1期間でほぼ0%表
示に落ち着くが、50%表示及び0%表示してい画素に
ついては、リセットパルスによって液晶分子のスイッチ
ングが起こりすぎ、0%表示を通り越して0%以上の明
状態を表示してしまう。前記した通り、明状態から暗状
態への書き換え速度はその逆よりも遅いため、0%表示
に至るまでに長時間を要し、実質的に0%表示となる時
間が短く、画面としては本来の階調表示からずれた表示
となる。
るリセットパルスの電圧値を、前フレームのTF1での表
示を参照して選択する。即ち、図8に示すように、TF1
で100%表示をした画素には100%表示の書き込み
パルスの電圧値V100と同じ絶対値で逆極性の電圧値−
VR100のリセットパルスをTF2のt1期間に印加し、T
F1で0%表示をした画素には0VのリセットパルスをT
F2のt1期間に印加し、その中間の50%表示の画素に
は50%表示の書き込みパルスの電圧値V50と同じ絶対
値で逆極性の電圧値のリセットパルスを印加することに
より、TF2のt1期間において、0%表示を通り越して
明状態に至ることなくほぼ0%表示とすることができ
る。
50%、100%表示に書き換える場合のタイミングチ
ャートであり、(a)は任意のラインの画素に印加され
る走査選択信号、(b)、(e)、(h)は当該ライン
の画素の一つが接続された情報信号線に印加される情報
信号の電圧波形、(c)、(f)、(i)は当該画素の
液晶に印加される電圧波形、(d)、(g)、(j)は
当該画素の透過率を示す。また、(b)〜(d)はTF2
において0%表示、(e)〜(g)は50%表示、
(h)〜(j)は100%表示する場合を示す。
示を参照したリセットパルスをTF2のt1において印加
し、0%表示にリセットした後、t2において0%〜1
00%表示応じた電圧値の書き込みパルスを印加してT
F2の表示を行っている。
スの極性をフレーム毎に反転するフレーム反転駆動を例
に挙げて説明しているが、当該実施形態はこれに限ら
ず、極性反転を行わない場合や、複数フレーム毎に極性
を反転する場合にも適用できる。
ついて説明する。本実施形態は、先の第1の実施形態よ
りもより短い選択期間で書き換えを行うものである。そ
のタイミングチャートを図11に示す。図中、(a)は
任意のラインの画素に印加される走査選択信号、
(b)、(e)、(h)は当該ラインの画素の一つが接
続された情報信号線に印加される情報信号の電圧波形、
(c)、(f)、(i)は当該画素の液晶に印加される
電圧波形、(d)、(g)、(j)は当該画素の透過率
を示す。また、(b)〜(d)はTF1において100%
表示、(e)〜(g)は50%表示、(h)〜(j)は
0%表示した場合に、TF2でいずれも0%表示する場合
を示す。
択期間t1とt2の間に非選択期間t3を設ける。t1期間
においては、第1の実施形態と同様に、前フレームの表
示を参照したリセットパルスを印加し、画素の表示を0
%表示にリセットする。画素の表示が完全に0%表示と
なるまでの時間を利用するため、ここで、一旦TFTを
オフし、上記リセットパルスの電圧値を印加した状態を
維持する。画素の表示が0%となった時にあらためてT
FTをオンするt2期間を設け、書き込みパルスを印加
する。上記t1期間とt2期間との間の非選択期間は、他
のラインの走査に利用することができるため、実質的に
1ライン当たりの選択期間を短くしてフレーム周波数を
向上することができる。
スの極性をフレーム毎に反転するフレーム反転駆動を例
に挙げて説明しているが、当該実施形態はこれに限ら
ず、極性反転を行わない場合や、複数フレーム毎に極性
を反転する場合にも適用できる。
の実施形態と同様に、走査選択期間TGをより短くして
フレーム周波数を向上し得る駆動方法である。そのタイ
ミングチャートを図12に示す。図中、(a)は任意の
ラインの画素に印加される走査選択信号、(b)、
(e)、(h)は当該ラインの画素の一つが接続された
情報信号線に印加される情報信号の電圧波形、(c)、
(f)、(i)は当該画素の液晶に印加される電圧波
形、(d)、(g)、(j)は当該画素の透過率を示
す。また、いずれもTF1において50%表示の画素を、
(b)〜(d)はTF2において0%表示、(e)〜
(g)は50%表示、(h)〜(j)は100%表示す
る場合を示す。
レームのそれぞれの表示を参照してリセットパルスを設
定する。前記第1の実施形態において説明したように、
リセットパルスの電圧値が大きすぎると0%表示を通り
越して0%以上の明状態を表示してしまう。本実施形態
はこの特性を逆に利用し、前フレームの表示を参照して
設定された電圧値に、現フレームの表示に応じた電圧値
を加算して、リセットパルスにより、より現フレームの
表示に近い状態まで書き換えるものである。
ームの表示が0%の場合(c)には、50%表示からの
リセットパルスは第1の実施形態と同様に前フレームの
50%表示に対応した電圧値−VR50に設定するが、同
じ50%表示からの書き換えにおいても、現フレームの
表示が50%の場合(g)には、50%表示の書き込み
パルスの電圧値−V50をリセットパルスに加算して印加
し、t1期間内において速い時期に0%表示にリセット
した後、該0%表示を通り越して明状態を表示し始め
る。引き続き書き込み期間であるt2期間において、本
来の50%表示の電圧値−V50の書き込みパルスを印加
することにより、透過率の増加し始めた画素を50%表
示に維持する。同様に、現フレームの表示が100%の
場合(j)には、100%表示の書き込みパルスの電圧
値−V100をリセットパルスに加算して印加し、50%
表示よりもより速い時期に0%表示のリセットを行った
後、100%表示に向けて明状態を表示し始める。この
場合、リセットパルスの電圧値は100%表示に必要な
飽和電圧値を超えているので、本来の100%表示に必
要な電圧値−V100の書き込みパルスを印加して表示を
維持する。
なった時間より実質的に現フレームの書き込みが始まっ
ているため、t2期間としては第1の実施形態よりも短
くすることができるため、実質的な1ラインの走査選択
期間を短くすることができ、フレーム周波数を向上する
ことができる。
を示す液晶素子を用いて、本発明の図8、図9、図1
1、図12の駆動方法を行っても図4に示す電圧V−透
過率T特性を示す液晶素子と同様な効果を得ることがで
きる。
く説明する。
ック相を示す液晶が用いられ、その材料の組成を調整
し、好ましくはエステル骨格を有している化合物の含有
比率が50%以下であれば、さらに液晶材料の処理や素
子構成、例えば配向制御膜の材料、処理条件等を適宜設
定することにより、前述の図13に示すように、電圧無
印加時では、該液晶の平均分子軸(液晶分子)が平均一
軸配向処理軸と実質的に一致し単安定化されている配向
状態を示し、駆動時では一方の極性(第一の極性)の電
圧印加時に印加電圧の大きさに応じて平均分子軸の単安
定化される位置を基準としたチルト角度が連続的に変化
し、他方の極性(第二の極性)の電圧印加時には液晶の
平均分子軸は、電圧無印加時と同様に平均一軸配向処理
軸と実質的に一致し、印加電圧の大きさによってもチル
トしないような特性を示すようにする。好ましくは、カ
イラルスメクチック相を示す液晶材料として降温下でI
相−Ch相−SmC*相の相転移系列又はI相−SmC*
相の相転移系列を示すものを用い、SmC*相でメモリ
性を消失された状態を形成する。
を示す液晶素子を用いて、本発明の図8、図9、図1
1、図12の駆動方法を行っても図4に示す電圧V−透
過率T特性を示す液晶素子と同様な効果を得ることがで
きる。
く説明する。
ルスメクチック相を示す液晶を用いる場合については、
その材料の組成を調整し、さらに液晶材料の処理や素子
構成、例えば配向制御膜の材料、処理条件等を適宜設定
することにより、前述の図14に示すように、電圧無印
加時では、該液晶の平均分子軸(液晶分子)が単安定化
されている配向状態を示し、駆動時では一方の極性(第
一の極性)の電圧印加時に印加電圧の大きさに応じて平
均分子軸の単安定化される位置を基準としたチルト角度
が連続的に変化し、他方の極性(第二の極性)の電圧印
加時には液晶の平均分子軸は、印加電圧の大きさに応じ
た角度でチルトし、且つ第一の極性の電圧印加による最
大チルト角度が、第二の極性の電圧印加による最大チル
ト角度より大きいような特性を示すようにする。好まし
くは、カイラルスメクチック相を示す液晶材料として降
温下でI相−Ch相−SmC*相の相転移系列又はI相
−SmC*相の相転移系列を示すものを用い、SmC*相
でメモり性を消失された状態を形成する。
本発明の駆動方法を実施した。本実施例で用いた液晶
は、下記構造式を有する液晶化合物(1)、(2)を下
記組成で混合した液晶組成物であり、自発分極は72℃
において56nC/cm2であった。
「三角波による強誘電性液晶の自発分極の直接測定方
法」(日本応用物理学会誌、22、10号(661)1
983、”Direct Method with T
riangular Waves for Measu
ring Spontaneous Polariza
tion in Ferroelectric Liq
uid Crystal”,as described
by K.Miyasato et al.(Ja
p.J.appl.Phys.22.No.10,L6
61(1983)))によって測定した。
動したところ、100%表示の際に液晶に印加される電
圧値Vs=V100=6V、50%表示の電圧値Vs=V50
=3V、0%表示の電圧値Vs=V0=0Vと設定したと
ころ、TF1期間としては50ms、TG期間としては2
50μs必要であった。
方法で、駆動条件を、TF1=TF2=24ms=(t1+
t2)×200本、t1=t2=60μs、V100=6V、
V50=3V、V0=Vcom=0V、及び100%表示から
のリセットパルスの電圧値VR100=6V、50%表示か
らのリセットパルスの電圧値VR50=3V、0%表示か
らのリセットパルスの電圧値VR0=Vcom=0Vと設定
したところ、良好な階調表示を行うことができた。
動方法で、駆動条件を、TF1=TF2=4ms、t1=t2
=10μs、t1とt2間の非選択期間=20μs、V
100=6V、V50=3V、V0=VR0=Vcom=0V、及
びVR100=6V、VR50=3Vに設定したところ、図9
の駆動方法と同様の良好な階調表示を行うことができ、
フレーム周波数を向上させることができた。
駆動方法で、駆動条件を、TF1=TF2=12ms、t1
=50μs、t2=10μs、V100=6V、V50=3
V、V0=Vcom=0V、及び、リセットパルスの電圧値
については、それぞれ前フレームでの書き込みパルスの
電圧値の絶対値に現フレームでの書き込みパルスの電圧
値の絶対値を加算し、且つ前フレームの書き込みパルス
とは逆極性の電圧値とする。例えば、図12において5
0%表示から0%表示の書き換えのリセットパルスの電
圧値−VR50-0=−3V、50%表示から50%表示の
書き換えのリセットパルスの電圧値−VR50-50=−6
V、50%表示から100%表示の書き換えの−V
R50-100=−9Vである。
図9の駆動方法と同様の良好な階調表示を行うことがで
き、フレーム周波数を向上させることができた。
短い走査選択期間において画素の書き換えを終了するこ
とができるため、高速駆動、或いは画素数を増加した高
精細化が可能となる。また、本発明においては、リセッ
トパルスを印加する期間と書き込みパルスを印加する期
間の間に非選択期間を設けることにより、或いは、リセ
ットパルスに書き込みパルスを加算することにより、よ
り短い走査選択期間で画素の書き換えを行うことが可能
となるため、フレーム周波数を向上してより高精細な画
像表示を実現することができる。
断面模式図である。
例の平面模式図である。
子における、液晶分子の平均分子軸方向と偏光板の偏光
軸との関係を示した図である。
示す図である。
ある。
法のタイミングチャートである。
法のタイミングチャートである。
の設定方法を示すタイミングチャートである。
画素を0〜100%表示に書き換える場合のタイミング
チャートである。
のリセットパルスを印加した場合のタイミングチャート
である。
である。
である。
示す。
示す。
Claims (10)
- 【請求項1】 一対の基板間に自発分極を有する液晶を
挟持してなり、二次元状に配置した画素毎にスイッチン
グ素子を配し、該スイッチング素子により各画素の液晶
への電圧印加を制御するアクティブマトリクス方式の液
晶素子の駆動方法であって、各ラインの走査選択期間に
おいて、当該走査選択期間を2分割し、第1の期間にお
いて前フレームで印加された書き込みパルスの電圧とは
逆極性のリセットパルスを各画素の液晶に印加して当該
ラインの全画素を当該期間内に第一の透過率にリセット
した後、第2の期間において各画素の液晶に所定の電圧
値の書き込みパルスを印加して画素毎に現フレームの表
示にかかる透過率とすることを特徴とする液晶素子の駆
動方法。 - 【請求項2】 上記現フレームのリセットパルスの|振
幅×パルス幅|が上記前フレームの書き込みパルスの|
振幅×パルス幅|と等しい請求項1に記載の液晶素子の
駆動方法。 - 【請求項3】 上記液晶が、電圧無印加で第一の配向状
態にあり、該配向状態では第一の透過率を示し、該液晶
に第一の極性の電圧を加えたときには、液晶分子が第一
の配向状態から一方の方向の第二の配向状態にチルト
し、所定の電圧値V0で第二の透過率を示し、且つ第一
の極性とは逆の第二の極性の電圧を加えたときには、液
晶分子が第一の配向状態から他方の方向の第三の配向状
態にチルトし、所定の電圧値−V0で第二の透過率を示
し、印加電圧値に応じて上記第一の透過率と第二の透過
率との間で連続的に透過率が変化する電圧−透過率特性
を有する請求項1に記載の液晶素子の駆動方法。 - 【請求項4】 上記液晶が、電圧無印加時では、該液晶
の平均分子軸が単安定化された第一の透過率を示す第一
の状態を示し、第一の極性の電圧印加時には、該液晶の
平均分子軸は印加電圧の大きさに応じた角度で該単安定
化された位置から一方の側にチルトした第二の透過率を
示す第二の状態を示し、該第一の極性とは逆極性の第二
の極性の電圧印加時には、該液晶の平均分子軸は該単安
定化された第一の透過率を示す第一の状態を維持し、印
加電圧値に応じて該第一の透過率と第二の透過率との間
で連続的に透過率が変化する電圧−透過率特性を有する
請求項1に記載の液晶素子の駆動方法。 - 【請求項5】 上記液晶が、電圧無印加時では、該液晶
の平均分子軸が単安定化された第一の状態を示し、第一
の極性の電圧印加時には、該液晶の平均分子軸は印加電
圧の大きさに応じた角度で該安定化された位置から一方
の側にチルトし、該第一の極性とは逆極性の第二の極性
の電圧印加時には、該液晶の平均分子軸は該安定化され
た位置から第一の極性の電圧を印加したときとは逆側に
チルトし、第一の極性の電圧印加時と第二の極性の電圧
印加時の液晶の平均分子軸の該第一の状態における単安
定化された位置を基準とした最大チルト状態のチルトの
角度が互いに異なる請求項1に記載の液晶素子の駆動方
法。 - 【請求項6】 上記書き込みパルスの極性をフレーム毎
に反転する請求項1に記載の液晶素子の駆動方法。 - 【請求項7】 上記リセットパルスの電圧値を、画素毎
に前フレームの表示を参照して選択する請求項1に記載
の液晶素子の駆動方法。 - 【請求項8】 上記第1の期間と第2の期間との間に、
非選択期間を設ける請求項1に記載の液晶素子の駆動方
法。 - 【請求項9】 上記リセットパルスの電圧値を、前フレ
ームの表示と現フレームの表示とを参照して選択する請
求項1に記載の液晶素子の駆動方法。 - 【請求項10】 上記液晶が、反強誘電性液晶である請
求項1〜9いずれかに記載の液晶素子の駆動方法。
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---|---|---|---|---|
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JP2002014319A (ja) * | 2000-03-31 | 2002-01-18 | Canon Inc | 液晶素子及びその駆動方法 |
US6573952B1 (en) * | 1999-05-14 | 2003-06-03 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Goggle type display device |
JP2008209482A (ja) * | 2007-02-23 | 2008-09-11 | Seiko Epson Corp | 電気泳動表示装置、電気泳動表示装置の駆動方法、及び電子機器 |
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-
1999
- 1999-04-20 JP JP11159099A patent/JP3530767B2/ja not_active Expired - Fee Related
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