JPH10109330A - モールド装置およびゲート切断方法ならびに半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

モールド装置およびゲート切断方法ならびに半導体集積回路装置の製造方法

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JPH10109330A
JPH10109330A JP26450696A JP26450696A JPH10109330A JP H10109330 A JPH10109330 A JP H10109330A JP 26450696 A JP26450696 A JP 26450696A JP 26450696 A JP26450696 A JP 26450696A JP H10109330 A JPH10109330 A JP H10109330A
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resin
mold
residual
gate
flow path
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JP26450696A
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Inventor
Yoshihiko Shimanuki
好彦 嶋貫
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Hitachi Ltd
Renesas Semiconductor Package and Test Solutions Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Yonezawa Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲートなどの樹脂流路に形成される残留樹脂
の切断性を向上させる。 【解決手段】 樹脂成形とともに、金型のゲート、フロ
ーキャビティおよびレジン溜まりにおいて形成される残
留樹脂16bの型合わせ方向の断面形状が菱形を成すよ
うに残留樹脂16bを形成し、その後、パンチ20を用
い、前記フローキャビティによって形成された残留樹脂
16bに捩れ方向に荷重を掛けて残留樹脂16bをその
根元付近で捩じって切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造技術に
関し、特に、樹脂成形によって形成されたゲートなどの
残留樹脂の切断技術に関する。
【0002】
【従来の技術】以下に説明する技術は、本発明を研究、
完成するに際し、本発明者によって検討されたものであ
り、その概要は次のとおりである。
【0003】QFP(Quad Flat Package)などの樹脂封
止形の半導体集積回路装置では、樹脂成形の際に、半導
体集積回路装置の樹脂本体部とともにこれと一体に、金
型のゲート、レジン溜まり、フローキャビティなどの樹
脂流路において残留樹脂が形成される。
【0004】したがって、樹脂成形後のT(トリミン
グ)/F(フォーミング)工程で、パンチなどによって
残留樹脂に上方もしくは下方(金型の型合わせ方向と同
じ方向)から荷重を掛け、これをその根元付近で切断
し、除去している。
【0005】ここで、残留樹脂はその型合わせ方向の形
状が樹脂流路の中心に対して対称に形成される。
【0006】なお、半導体集積回路装置における樹脂成
形後のT/F工程については、例えば、日経BP社、1
993年5月31日発行、「実践講座VLSIパッケー
ジング技術(下)」香山晋、成瀬邦彦(監)、47〜5
0頁に記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した技
術においては、残留樹脂を切断する際にこれに掛かる荷
重が上下方向から掛けられ、前記上下方向だけの荷重に
よって切断されるため、樹脂本体部の厚さが薄い半導体
集積回路装置の場合、あるいは、上下ゲートなどのよう
に縦長の断面を有するゲートが設けられた金型を用いた
場合には、残留樹脂の切断時に、樹脂本体部が欠けた
り、また、クラックが形成されるという問題が起こる。
【0008】本発明の目的は、ゲートなどの樹脂流路に
形成される残留樹脂の切断性を向上させるモールド装置
およびゲート切断方法ならびに半導体集積回路装置の製
造方法を提供することにある。
【0009】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0011】すなわち、本発明のモールド装置は、相互
に対向して設置されるとともに双方の型合わせにより樹
脂製品の樹脂本体部に対応した形状のキャビティを形成
する第1および第2金型を有し、前記第1または第2金
型もしくはその両者において前記キャビティと連通して
設けられたモールド樹脂の樹脂流路の型合わせ方向の形
状が、前記樹脂流路の中心に対して非対称に形成されて
いるものである。
【0012】また、本発明のゲート切断方法は、モール
ド装置が有する金型に設けられたゲートなどの樹脂流路
で樹脂成形時に前記樹脂製品の樹脂本体部と一体に形成
された残留樹脂を切断する際に、前記残留樹脂に捩れ方
向に荷重を掛けて前記残留樹脂をその根元付近で切断す
るものである。
【0013】したがって、残留樹脂をその根元付近で捩
じって切断することができ、これにより、残留樹脂の切
断時に樹脂製品の樹脂本体部に掛かるストレスを低減す
ることができる。
【0014】その結果、樹脂本体部が欠けたり、また、
樹脂本体部にクラックが形成されることを防止でき、ゲ
ートなどの樹脂流路に形成される残留樹脂の切断性を向
上させることができる。
【0015】さらに、本発明のゲート切断方法は、モー
ルド装置が有する金型に設けられたゲートなどの樹脂流
路において樹脂成形時に樹脂製品の樹脂本体部と一体に
形成される残留樹脂の型合わせ方向の形状が前記樹脂流
路の中心に対して非対称をなすように前記残留樹脂を形
成する工程、樹脂成形後、前記残留樹脂に捩れ方向に荷
重を掛けて前記残留樹脂をその根元付近で切断するもの
である。
【0016】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、前記半導体集積回路装置の樹脂本体部に対応し
た形状のキャビティと連通して設けられた樹脂流路を備
えた第1および第2金型を準備する工程と、前記第1お
よび第2金型の型合わせを行うとともに前記樹脂流路を
介してモールド樹脂を前記キャビティに供給し半導体素
子を樹脂封止して樹脂成形を行う工程と、樹脂成形後、
樹脂成形時に前記樹脂流路で前記半導体集積回路装置の
樹脂本体部と一体に形成された残留樹脂を切断する際に
前記残留樹脂に捩れ方向に荷重を掛けて前記残留樹脂を
その根元付近で切断する工程とを有するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0018】図1は本発明によるモールド装置の構造の
実施の形態の一例を示す部分断面図、図2は本発明のモ
ールド装置における金型の構造の実施の形態の一例を示
す図であり、(a) は一部破断して示す部分斜視図、
(b)はゲートの部分断面図、(c)はフローキャビテ
ィの部分断面図、図3は本発明のモールド装置によって
形成された半導体集積回路装置の樹脂本体部と残留樹脂
の構造の実施の形態の一例を示す図であり、(a) は樹
脂本体部の部分平面図、(b) は残留樹脂の拡大部分平
面図、(c)は(b)のA−A断面を示す拡大断面図、
(d)は(b)のB−B断面を示す拡大断面図、図4
(a),(c)は本発明の他の実施の形態のモールド装置
によって形成された半導体集積回路装置の残留樹脂の構
造を示す拡大部分平面図、図10は本発明のモールド製
造によって製造された半導体集積回路装置の構造の実施
の形態の一例を示す外観斜視図である。
【0019】なお、本実施の形態で説明するモールド装
置は、樹脂成形される樹脂製品が半導体集積回路装置で
あり、さらに、前記半導体集積回路装置が図10に示す
QFP(Quad Flat Package)16の場合である。つま
り、QFP16は半導体素子である半導体チップ1(図
1参照)とその周辺部とが樹脂封止されて形成された樹
脂本体部16aを有するものであり、樹脂本体部16a
から外部端子である複数のアウタリード2aが突出して
いる。
【0020】したがって、前記モールド装置は、予め半
導体チップ1が固定されたリードフレーム2に半導体チ
ップ1を樹脂封止するために、すなわち樹脂製品として
のQFP16を形成するために使用されるものである。
【0021】図1、図2および図3を用いて、本実施の
形態のモールド装置の構成について説明すると、相互に
対向して設置されるとともに双方の型合わせによりQF
P16(樹脂製品)の樹脂本体部16aに対応した形状
のキャビティ9を形成する金型である第1金型7および
第2金型8を有している。
【0022】さらに、第1金型7と第2金型8との両者
においてキャビティ9と連通して設けられたモールド樹
脂の樹脂流路であるゲート15、レジン溜まり19およ
びフローキャビティ17の型合わせ方向18の形状が、
前記樹脂流路の中心に対して非対称に形成されている。
【0023】ここで、本実施の形態においては、第1金
型7が下金型で、第2金型8が上金型の場合を説明する
が、その反対に、第1金型7が上金型で、第2金型8が
下金型であってもよい。
【0024】なお、レジン溜まり19およびフローキャ
ビティ17は、樹脂本体部16aにおいてボイドの発生
を低減させるものであり、モールド樹脂の注入時にキャ
ビティ9からモールド樹脂を溢れさせるために設けられ
た金型の凹部である。
【0025】また、前記モールド装置は、樹脂成形後の
第1金型7と第2金型8との離反時に、第1金型7また
は第2金型8から樹脂製品であるQFP16を離脱させ
るエジェクタピン10を有している。
【0026】さらに、前記モールド装置は、支柱3によ
り図示しない固定プラテンに取り付けられた上型ベース
部材4と、可動プラテン5に取り付けられた下型ベース
部材6とを有し、可動プラテン5は油圧により作動する
図示しないシリンダによって上下動自在となっている。
【0027】また、下型ベース部材6には下金型である
第1金型7が固定され、上型ベース部材4には上金型で
ある第2金型8が固定されており、第1金型7は可動プ
ラテン5を上下動することによって第2金型8に向けて
接近離反移動する。さらに、第1金型7と第2金型8と
を型合わせすると、パーティング面ないし成形分割平面
とも言われる型合わせ面には、樹脂製品であるQFP1
6の樹脂本体部16aを成形するためのキャビティ9が
形成される。
【0028】なお、上型ベース部材4と下型ベース部材
6には、それぞれ図示省略したヒータが内蔵されてお
り、ヒータによって第2金型8と第1金型7とがそれぞ
れ加熱されるようになっている。
【0029】また、第2金型8には上型ベース部材4を
貫通して円筒形状のポット11が取り付けられており、
このポット11内には軸方向に摺動自在にプランジャ1
2が装着されている。ポット11内には樹脂製のタブレ
ット13が配置されるようになっており、このタブレッ
ト13はヒータにより第1金型7および第2金型8がそ
れぞれ加熱されることによって溶融状態となる。図1は
溶融された後のタブレット13がキャビティ9内に充填
された状態を示す。
【0030】溶融状態となったモールド樹脂をキャビテ
ィ9内に案内するために、ポット11とキャビティ9と
を連通させるランナ14が型合わせ面に形成され、この
ランナ14のキャビティ9への入口部が樹脂流路である
ゲート15となっている。
【0031】ここで、本実施の形態のモールド装置の第
1金型7および第2金型8においては、図2(a),
(b),(c)に示すように、モールド樹脂の樹脂流路で
あるゲート15、レジン溜まり19およびフローキャビ
ティ17の型合わせ方向18の形状が菱形を成し、それ
ぞれの前記樹脂流路の中心に対して非対称に形成されて
いる。
【0032】また、前記モールド装置において、1枚の
リードフレーム2に予め固定される半導体チップ1の数
や、一度の成形工程によって成形されるQFP16の数
は任意の数に設定することができることは言うまでもな
い。
【0033】本実施の形態のQFP16は、図3(a),
(b)に示すように半導体チップ1とその周辺部が樹脂
封止されて形成した樹脂本体部16aを有している。
【0034】さらに、樹脂成形時には、ゲート15、レ
ジン溜まり19およびフローキャビティ17において、
樹脂本体部16aと一体に残留樹脂16bが形成され
る。
【0035】ここで、本実施の形態の残留樹脂16b
は、図3(c),(d)に示すように、その型合わせ方向
18(図2参照)の形状がゲート15、フローキャビテ
ィ17のそれぞれの中心に対して非対称をなすように菱
形に形成されている。
【0036】なお、図3(a)に示すレジン溜まり19
についても同様である。
【0037】本実施の形態のゲート切断方法について説
明する。
【0038】まず、図2に示す第1金型7および第2金
型8を有した図1に示すモールド装置を用いて樹脂成形
を行う。
【0039】これにより、前記モールド装置が有する第
1金型7および第2金型8に設けられかつ型合わせ方向
18の形状が菱形を成すゲート15、フローキャビティ
17およびレジン溜まり19において、樹脂成形時にQ
FP16の樹脂本体部16aと一体に形成される残留樹
脂16bの型合わせ方向18の形状が樹脂流路(ゲート
15、フローキャビティ17、レジン溜まり19)の中
心に対して非対称をなすように残留樹脂16bを形成す
る。
【0040】つまり、樹脂成形とともに、ゲート15、
フローキャビティ17およびレジン溜まり19において
形成される残留樹脂16bの型合わせ方向18の断面形
状が、図3(c)に示すように、菱形を成すように残留
樹脂16bを形成する。
【0041】樹脂成形後、第1金型7と第2金型8との
型開きを行って、樹脂本体部16aを取り出し、図3
(d)に示すように、パンチ20を用い、フローキャビ
ティ17によって形成された残留樹脂16bに捩れ方向
に荷重を掛けて残留樹脂16bをその根元付近で切断す
る。
【0042】この時、パンチ20によって上方から荷重
がかかると、型合わせ方向18の断面形状が菱形である
ため、図3(c)に示すように力A、力C、力B、力D
というように、残留樹脂16bに対して捩れ方向に荷重
が掛かる。
【0043】これにより、残留樹脂16bをその根元付
近で捩じって切断できる。
【0044】なお、パンチ20によって荷重を掛ける際
には、ゲート15、フローキャビティ17およびレジン
溜まり19のうちの何れによって形成された残留樹脂1
6bに荷重を掛けてもよい。
【0045】本実施の形態による半導体集積回路装置の
製造方法について説明する。
【0046】なお、前記半導体集積回路装置の製造方法
は、前記モールド装置と前記ゲート切断方法とを用いる
ものであり、半導体集積回路装置が図10に示すQFP
16の場合について説明する。
【0047】まず、QFP16の樹脂本体部16aに対
応した形状のキャビティ9と連通して設けられた樹脂流
路であるゲート15、フローキャビティ17およびレジ
ン溜まり19を備えた第1金型7および第2金型8を準
備する。
【0048】すなわち、図2に示す第1金型7および第
2金型8を有した図1に示すモールド装置を準備する。
【0049】続いて、前記モールド装置を用いて樹脂成
形を行う。
【0050】つまり、第1金型7および第2金型8の型
合わせを行った後、ポット11内に配置されたタブレッ
ト13状のモールド樹脂を加熱して溶かし、これをラン
ナ14、フローキャビティ17、ゲート15およびレジ
ン溜まり19などの樹脂流路を介しキャビティ9に供給
して樹脂成形を行う。
【0051】これにより、樹脂本体部16aを形成する
とともに、ゲート15、フローキャビティ17およびレ
ジン溜まり19において、QFP16の樹脂本体部16
aと一体に残留樹脂16bを形成する。
【0052】その際、残留樹脂16bの型合わせ方向1
8の形状が前記樹脂流路の中心に対して非対称をなすよ
うに残留樹脂16bを形成する。
【0053】本実施の形態においては、樹脂成形ととも
に、ゲート15、フローキャビティ17、レジン溜まり
19において形成される残留樹脂16bの型合わせ方向
18の断面形状が、図3(c)に示すように、菱形を成
すように残留樹脂16bを形成する。
【0054】これにより、図3(a)に示すように、半
導体チップ1を封止してリードフレーム2と一体に樹脂
本体部16aを形成することができる。
【0055】樹脂成形後、第1金型7と第2金型8との
型開きを行い、モールド装置内でリードフレーム2の枠
部から切断して個々の樹脂本体部16aに分離させる。
【0056】続いて、前記モールド装置から個々の樹脂
本体部16aを取り出し、パンチ20を備えた切断装置
(カット機ともいう)上に個々の樹脂本体部16aを搬
送する。
【0057】その後、前記切断装置において、図3
(d)に示すように、パンチ20を用い、フローキャビ
ティ17によって形成された残留樹脂16bに捩れ方向
に荷重を掛けて残留樹脂16bをその根元付近で切断す
る。
【0058】この時、パンチ20によって上方から荷重
がかかると、型合わせ方向18の断面形状が菱形である
ため、図3(c)に示すように力A、力C、力B、力D
というように、残留樹脂16bに対して捩れ方向に荷重
が掛かる。
【0059】これにより、残留樹脂16bをその根元付
近で捩じって切断できる。
【0060】なお、パンチ20によって荷重を掛ける際
には、ゲート15、フローキャビティ17およびレジン
溜まり19のうちの何れによって形成された残留樹脂1
6bに荷重を掛けてもよい。
【0061】その後、残留樹脂16bを切断除去した樹
脂本体部16aを別の切断装置上に搬送し、そこで、ダ
ムバーなどを切断する。
【0062】さらに、バリ取りなどの外装処理を行い、
これにより、QFP16が製造される。
【0063】本実施の形態のモールド装置およびゲート
切断方法ならびに半導体集積回路装置の製造方法によれ
ば、以下のような作用効果が得られる。
【0064】すなわち、ゲート15、レジン溜まり19
およびフローキャビティ17で樹脂本体部16aと一体
に形成された残留樹脂16bを樹脂成形後に切断する際
に、残留樹脂16bに捩れ方向に荷重を掛けることによ
り、残留樹脂16bをその根元付近で捩じって切断する
ことができる。
【0065】これにより、残留樹脂16bの切断時に、
QFP16の樹脂本体部16aに掛かるストレスを低減
することができるため、樹脂本体部16aが欠けたり、
また、樹脂本体部16aにクラックが形成されることを
防止できる。
【0066】その結果、ゲート15、レジン溜まり19
およびフローキャビティ17に形成される残留樹脂16
bの切断性を向上させることができ、QFP16の歩留
りを増やすことができる。
【0067】また、モールド装置においてキャビティ9
と連通して設けられたゲート15、レジン溜まり19お
よびフローキャビティ17などの樹脂流路の型合わせ方
向18の形状が、前記樹脂流路の中心に対して非対称に
形成されていることにより、残留樹脂16bの型合わせ
方向18の断面形状を前記樹脂流路の中心に対して非対
称をなすように形成できる。
【0068】その結果、残留樹脂16bの切断時に、パ
ンチ20によって上または下方向から荷重をかけた際
に、これを捩れ方向の荷重に変換することが可能にな
る。
【0069】これによって、残留樹脂16bに対して容
易に捩れ方向の荷重を掛けることができる。
【0070】したがって、残留樹脂16bをその根元付
近で捩じって切断できるため、樹脂本体部16aが欠け
たり、また、樹脂本体部16aにクラックが形成される
ことを防止でき、その結果、残留樹脂16bの切断性を
向上させることができる。
【0071】以上、本発明者によってなされた発明を発
明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その
要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言う
までもない。
【0072】例えば、前記実施の形態においては、残留
樹脂16bの断面形状、すなわち、図3(b)に示すフ
ローキャビティ17(図2参照)によって形成された残
留樹脂16bのB−B断面が、図3(d)に示すような
菱形を成すものであったが、図4(a) に示す他の実施
の形態の残留樹脂16bにおけるC−C断面や、あるい
は、図4(b) に示す他の実施の形態の残留樹脂16b
におけるD−D断面が、図3(d)に示すような菱形を
成していてもよい。
【0073】つまり、残留樹脂16bの断面をその中心
に対して非対称に形成する際に、その断面形状は、図3
(b)、図4(a)または図4(b)に示すように、ど
の断面が図3(d)に示すような菱形(中心に対して非
対称な断面形状)であってもよい。
【0074】さらに、残留樹脂16bにおける非対称な
断面形状は、図3(c)または図3(d)に示す菱形に
限定されることなく、図5、図6または図7(b)に示
す他の実施の形態のような断面形状であってもよい。
【0075】ここで、図5に示す他の実施の形態は、例
えば、残留樹脂16bの断面形状が楕円を成すものであ
り、また、図6および図7に示す他の実施の形態につい
ても残留樹脂16bの断面形状がその中心に対して非対
称を成すものである。
【0076】なお、図7に示す他の実施の形態において
は、図7(a)に示すE−E断面の形状を図7(b)に
示しており、図7(a)に示す残留樹脂16bを切断す
る際には、図7(b)に示す突出部16dに対してパン
チ20を用い、捩れ方向に荷重を掛けて切断する。
【0077】したがって、残留樹脂16bの断面形状
は、その中心に対して非対称を成すものであれば、図
3、図5、図6および図7に示した形状以外のものであ
ってもよい。
【0078】また、これを形成する第1金型7または第
2金型8もしくはその両者におけるゲート15、フロー
キャビティ17およびレジン溜まり19などの樹脂流路
の型合わせ方向18の形状についても、前記残留樹脂1
6bの種々の形状に対応しかつその中心に対して非対称
を成すものであれば、何れの形状であってもよい。
【0079】さらに、前記実施の形態および前記他の実
施の形態においては、ゲート15とレジン溜まり19と
フローキャビティ17との3者が、その中心に対して非
対称の形状を成す場合について説明したが、非対称の形
状については、少なくともゲート15が有していればよ
く、ゲート15とフローキャビティ17、あるいは、ゲ
ート15とレジン溜まり19が非対称の形状を有してい
てもよい。
【0080】なお、前記ゲート切断方法または前記半導
体集積回路装置の製造方法における残留樹脂16bの形
状については、特に、断面形状をその中心に対して非対
称に形成しなくてもよい。
【0081】すなわち、図8または図9に示す他の実施
の形態のように、残留樹脂16bの断面形状がその中心
に対して対称に形成されていても、パンチ20による荷
重の掛け方を変化させることにより、残留樹脂16bに
捩れ方向に荷重を掛けることができる。
【0082】ここで、図8に示す他の実施の形態は、パ
ンチ20の先端部に角度(θ)を形成することにより、
パンチ20が残留樹脂16bの端部16cに荷重を掛け
るものであり、これにより、残留樹脂16bを切断する
際に、捩れ方向に荷重を掛けることができる。
【0083】さらに、図9に示す他の実施の形態は、パ
ンチ20の設置箇所を残留樹脂16bの端部16c上に
することにより、前記同様、残留樹脂16bの端部16
cに荷重を掛けるものであり、これによっても、残留樹
脂16bを切断する際に、捩れ方向に荷重を掛けること
ができる。
【0084】したがって、図8および図9に示すゲート
切断方法によっても、前記実施の形態および前記他の実
施の形態で説明したゲート切断方法あるいは半導体集積
回路装置の製造方法と同様の作用効果が得られる。
【0085】また、前記実施の形態および前記他の実施
の形態においては、樹脂製品が半導体集積回路装置の場
合について説明したが、前記樹脂製品はモールド樹脂を
用いて樹脂成形を行って形成されるものであれば、半導
体集積回路装置に限らず、他の樹脂製品であってもよ
い。
【0086】さらに、前記実施の形態および前記他の実
施の形態においては、樹脂製品である半導体集積回路装
置がQFP16の場合について説明したが、前記半導体
集積回路装置は樹脂封止形のものであれば、QFP16
に限らず、他の半導体集積回路装置であってもよい。
【0087】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0088】(1).ゲートなどの樹脂流路で樹脂本体
部と一体に形成された残留樹脂を樹脂成形後に切断する
際に、残留樹脂に捩れ方向に荷重を掛けることにより、
残留樹脂をその根元付近で捩じって切断することができ
る。これにより、樹脂本体部が欠けたり、また、樹脂本
体部にクラックが形成されることを防止できる。
【0089】(2).前記(1)により、ゲートなどの
樹脂流路に形成される残留樹脂の切断性を向上させるこ
とができ、樹脂製品の歩留りを増やすことができる。
【0090】(3).樹脂製品が樹脂封止形の半導体集
積回路装置であることにより、半導体集積回路装置の樹
脂本体部と一体に形成された残留樹脂の切断性を向上さ
せることができ、その結果、半導体集積回路装置の歩留
りを増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるモールド装置の構造の実施の形態
の一例を示す部分断面図である。
【図2】(a),(b),(c) は本発明のモールド装置に
おける金型の構造の実施の形態の一例を示す図であり、
(a) は一部破断して示す部分斜視図、(b)はゲート
の部分断面図、(c)はフローキャビティの部分断面図
である。
【図3】(a),(b),(c),(d) は本発明のモールド
装置によって形成された半導体集積回路装置の樹脂本体
部と残留樹脂の構造の実施の形態の一例を示す図であ
り、(a) は樹脂本体部の部分平面図、(b) は残留樹
脂の拡大部分平面図、(c)は(b)のA−A断面を示
す拡大断面図、(d)は(b)のB−B断面を示す拡大
断面図である。
【図4】(a),(b) は本発明の他の実施の形態のモー
ルド装置によって形成された半導体集積回路装置の残留
樹脂の構造を示す拡大部分平面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態であるモールド装置に
よって形成された残留樹脂の構造を示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態であるモールド装置に
よって形成された残留樹脂の構造を示す断面図である。
【図7】(a),(b) は本発明の他の実施の形態である
モールド装置によって形成された残留樹脂の構造を示す
図であり、(a) は拡大部分平面図、(b) は(a)の
E−E断面を示す拡大部分断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態であるゲート切断方法
に用いられるパンチの構造を示す拡大部分断面図であ
る。
【図9】本発明の他の実施の形態であるゲート切断方法
に用いられるパンチの構造を示す拡大部分断面図であ
る。
【図10】本発明のモールド装置を用いて製造された半
導体集積回路装置の構造の実施の形態の一例を示す外観
斜視図である。
【符号の説明】
1 半導体チップ(半導体素子) 2 リードフレーム 2a アウタリード 3 支柱 4 上型ベース部材 5 可動プラテン 6 下型ベース部材 7 第1金型(金型) 8 第2金型(金型) 9 キャビティ 10 エジェクタピン 11 ポット 12 プランジャ 13 タブレット 14 ランナ(樹脂流路) 15 ゲート(樹脂流路) 16 QFP(樹脂製品) 16a 樹脂本体部 16b 残留樹脂 16c 端部 16d 突出部 17 フローキャビティ(樹脂流路) 18 型合わせ方向 19 レジン溜まり(樹脂流路) 20 パンチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 105:20 B29L 31:34

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製品の成形を行うモールド装置であ
    って、相互に対向して設置されるとともに双方の型合わ
    せにより前記樹脂製品の樹脂本体部に対応した形状のキ
    ャビティを形成する第1および第2金型を有し、前記第
    1または第2金型もしくはその両者において前記キャビ
    ティと連通して設けられたモールド樹脂の樹脂流路の型
    合わせ方向の形状が、前記樹脂流路の中心に対して非対
    称に形成されていることを特徴とするモールド装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のモールド装置であって、
    前記樹脂流路は、ゲート、レジン溜まりまたはフローキ
    ャビティのうちの少なくとも何れか1つであることを特
    徴とするモールド装置。
  3. 【請求項3】 樹脂製品のゲート切断方法であって、モ
    ールド装置が有する金型に設けられたゲートなどの樹脂
    流路で樹脂成形時に前記樹脂製品の樹脂本体部と一体に
    形成された残留樹脂を切断する際に、前記残留樹脂に捩
    れ方向に荷重を掛けて前記残留樹脂をその根元付近で切
    断することを特徴とするゲート切断方法。
  4. 【請求項4】 樹脂製品のゲート切断方法であって、 モールド装置が有する金型に設けられたゲートなどの樹
    脂流路において、樹脂成形時に前記樹脂製品の樹脂本体
    部と一体に形成される残留樹脂の型合わせ方向の形状が
    前記樹脂流路の中心に対して非対称をなすように前記残
    留樹脂を形成する工程、 樹脂成形後、前記残留樹脂に捩れ方向に荷重を掛けて前
    記残留樹脂をその根元付近で切断することを特徴とする
    ゲート切断方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載のゲート切断方法
    であって、前記樹脂流路は、ゲート、レジン溜まりまた
    はフローキャビティのうちの少なくとも何れか1つであ
    ることを特徴とするゲート切断方法。
  6. 【請求項6】 請求項3,4または5記載のゲート切断
    方法であって、前記残留樹脂に捩れ方向に荷重を掛ける
    際に、パンチによって前記残留樹脂の端部に荷重を掛け
    て前記残留樹脂を切断することを特徴とするゲート切断
    方法。
  7. 【請求項7】 樹脂封止型の半導体集積回路装置の製造
    方法であって、 前記半導体集積回路装置の樹脂本体部に対応した形状の
    キャビティと連通して設けられた樹脂流路を備えた第1
    および第2金型を準備する工程と、 前記第1および第2金型の型合わせを行うとともに前記
    樹脂流路を介してモールド樹脂を前記キャビティに供給
    し、半導体素子を樹脂封止して樹脂成形を行う工程と、 樹脂成形後、樹脂成形時に前記樹脂流路で前記半導体集
    積回路装置の樹脂本体部と一体に形成された残留樹脂を
    切断する際に、前記残留樹脂に捩れ方向に荷重を掛けて
    前記残留樹脂をその根元付近で切断する工程とを有する
    ことを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 樹脂封止型の半導体集積回路装置の製造
    方法であって、 前記半導体集積回路装置の樹脂本体部に対応した形状の
    キャビティと連通して設けられた樹脂流路を備えた第1
    および第2金型を準備する工程と、 前記第1および第2金型の型合わせを行った後、前記樹
    脂流路を介してモールド樹脂を前記キャビティに供給
    し、半導体素子を樹脂封止して樹脂成形を行うことによ
    り、前記樹脂流路において、前記半導体集積回路装置の
    樹脂本体部と一体に形成される残留樹脂の型合わせ方向
    の形状が前記樹脂流路の中心に対して非対称をなすよう
    に前記残留樹脂を形成する工程、 樹脂成形後、前記残留樹脂に捩れ方向に荷重を掛けて前
    記残留樹脂をその根元付近で切断することを特徴とする
    半導体集積回路装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載の半導体集積回路
    装置の製造方法であって、前記樹脂流路は、ゲート、レ
    ジン溜まりまたはフローキャビティのうちの少なくとも
    何れか1つであることを特徴とする半導体集積回路装置
    の製造方法。
JP26450696A 1996-10-04 1996-10-04 モールド装置およびゲート切断方法ならびに半導体集積回路装置の製造方法 Pending JPH10109330A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0778607A (ja) * 1993-08-03 1995-03-20 Zedel 電池又は蓄電池用のケース
JP2010010702A (ja) * 2000-08-04 2010-01-14 Renesas Technology Corp 半導体装置の製造方法
JP2015107592A (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 日産自動車株式会社 樹脂成形品のゲート切断方法および樹脂成形品のゲート切断装置
JP2015123739A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 日産自動車株式会社 樹脂成形品のゲート切断方法および樹脂成形品のゲート切断装置

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